JP2005052427A - 人形の関節構造及び該関節構造を有する人形 - Google Patents

人形の関節構造及び該関節構造を有する人形 Download PDF

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Abstract

【課題】 大型の人形に適用した場合においても、一定のポーズで保持させることができ、かつ、部品点数が少なく、構造が簡単であり、人形の外観を損なわない人形の関節構造を提供する。
【解決手段】 人体の関節を挟んで一方側に位置する一方側外装部材と他方側に位置する他方側外装部材と両外装部材を連結する関節部材とからなる人形の関節構造において、関節部材を一方側関節部材と他方側関節部材とから構成すると共に、両関節部材を適度な硬度及び弾力性を有する合成樹脂成型品とし、両関節部材に一方側外装部材と他方側外装部材との間に位置付けられる関節部を設け、一方側関節部材の関節部に連結軸を設けると共に噛み合わせ手段を設け、他方側関節部材の関節部に軸受け部が設けると共に噛み合わせ手段を設け、連結軸を軸受け部に嵌め込むことにより両噛み合わせ手段が噛み合って、関節部材を屈曲させた際に両噛み合わせ手段の噛み合わせが外れるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、人形の関節構造及び該関節構造を有する人形に関するものである。
周知の通り、人形やロボットにおいては、人体に近いポーズを再現できるようにするため、多種多様な関節構造が開発されている。
例えば、後出特許文献1には、第1の関節部材と第2の関節部材とからなり、第1の関節部材は、上下に支軸が突設され、左右方向に向かって連結孔が形成されており、第2の関節部材は、第1の関節部材の連結孔に回動自在に連結される連結軸が形成され、前後方向に向かって取付孔が形成されており、連結軸を中心として回動できるように第1の関節部材に連結されており、第1の関節部材は、前半体と後半体からなる第1の部材の前半体と後半体の接合面に、上下の支軸が回動自在に軸受けされ、支軸を中心として回動できるように第1の部材に取り付けられており、第2の関節部材は、第2の部材の取付軸に取付孔が回動自在に取り付けられ、取付軸を中心として回動できるように第2の部材に取り付けられている関節装置が開示されている。
しかし、特許文献1記載の関節装置においては、第2の関節部材と第2の部材との間に回動を規制する機構を有しないため、比較的小型の人形に適用した場合には、第2の関節部材と第2の部材との接触面に発生する摩擦力によって第2の部材を一定のポーズで保持させることができるが、大型の人形に適用した場合には、第2の部材の重量が増すため、第2の関節部材と第2の部材との接触面に発生する摩擦力のみでは第2の部材を一定のポーズで保持させることができないという問題点があった。
一方、後出特許文献2には、軸装、対設される一対の係合プレートを該プレート相互が圧接される方向に該係合プレートと同軸上に軸装された合成樹脂環をもって弾持せしめるようになすと共に該プレート接合端面に相互に噛合する波状をなす係合凹凸部を軸装位置よりプレート端縁に向けて放射状に条設し、且つ該プレートに腕桿を夫々取付けるようにしたマネキン人形用関節が開示されている。
特許文献2記載の人形用関節によれば、一対の係合プレートに回動を規制するための係合凹凸部が形成されているので、マネキンのような大型の人形に適用したとしても両係合プレートの係合により、一定のポーズで保持させることができるが、両係合プレートをネジの締めつけによって圧接させているため、部品点数が多くなると共に構造が複雑になるという問題点があった。
また、前記いずれの関節構造においても、各部材をネジによって連結しているため、ネジが人形の外観として露出し、非常に美観が損なわれるという問題点もあった。
特開2001−96073号公報(第1頁、図1) 特開昭62−12368号公報(第1頁、図1)
そこで、本発明は、小型の人形のみならず大型の人形に適用した場合においても、一定のポーズで保持させることができ、かつ、部品点数が少なく、構造が簡単であり、観賞用の人形に適用したとしても美観を損なわない人形の関節構造を得ることを技術的課題として、その具現化をはかるべく研究・実験を重ねた結果、人体の関節を挟んで一方側に位置する部位の形状を模してなる一方側外装部材と他方側に位置する部位の形状を模してなる他方側外装部材と両外装部材を連結する関節部材とからなる人形の関節構造において、前記関節部材を前記一方側外装部材に対して回転可能に連結される一方側関節部材と前記他方側外装部材に対して回転可能に連結される他方側関節部材とから構成し、両関節部材を適度な硬度及び弾力性を有する合成樹脂成型品とし、両関節部材に一方側外装部材と他方側外装部材との間に位置付けられる関節部を設け、一方側関節部材の関節部に連結軸を設けると共に連結軸周囲に噛み合わせ手段を設け、他方側関節部材の関節部に連結軸が嵌まる軸受け部を設けると共に軸受け部周囲に噛み合わせ手段を設ければ、一方側関節部材の連結軸を他方側関節部の軸受け部に嵌め込むことにより両関節部の噛み合わせ手段が噛み合って、連結軸を回転軸として両関節部材を屈曲させた際に両関節部材の関節部が該両関節部材の有する弾力性によって変形して両噛み合わせ手段の噛み合わせが外れるという刮目すべき知見を得、前記技術的課題を達成したものである。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって解決できる。
即ち、本発明に係る人形の関節構造は、人体の関節を挟んで一方側に位置する部位の形状を模してなる一方側外装部材と他方側に位置する部位の形状を模してなる他方側外装部材と両外装部材を連結する関節部材とからなる人形の関節構造であって、前記関節部材が前記一方側外装部材に対して回転可能に連結される一方側関節部材と前記他方側外装部材に対して回転可能に連結される他方側関節部材とからなり、両関節部材は一方側外装部材と他方側外装部材との間に位置付けられる関節部を有しており、一方側関節部材の関節部には連結軸が設けられていると共に連結軸周囲に噛み合わせ手段が設けられており、他方側関節部材の関節部には連結軸が嵌まる軸受け部が設けられていると共に軸受け部周囲に噛み合わせ手段が設けられており、一方側関節部材の連結軸を他方側関節部の軸受け部に嵌め込むことにより両関節部の噛み合わせ手段が噛み合って、連結軸を回転軸として両関節部材を屈曲させた際に両噛み合わせ手段の噛み合わせが外れるものである。
また、本発明は、前記人形の関節構造において、一方側関節部材の噛み合わせ手段が連結軸を中心として放射状に広がるように関節部表面に形成された凹凸であり、他方側関部材の噛み合わせ手段が軸受け部を中心として放射状に広がるように関節部表面に形成された凹凸のものである。
また、本発明は、前記いずれかの人形の関節構造において、一方側関節部材又は/及び他方側関節部材の関節部が、JISK6301に基づく硬度が「Hs(JIS A) 68〜90」の合成樹脂成型品、あるいは、JISK7202に基づく硬度が「HRR 80〜123 」の合成樹脂成型品である。
また、本発明は、前記JISK6301に基づく硬度が「Hs(JIS A) 68〜90」の合成樹脂成型品がポリ塩化ビニルからなり、前記JISK7202に基づく硬度が「HRR 80〜123 」の合成樹脂成型品がポリ塩化ビニル、ポリカーボネート又はポリプロピレンからなるものである。
また、本発明は、前記いずれかの人形の関節構造において、一方側関節部材又は/及び他方側関節部材の関節部が中空状に形成されているものである。
さらに、本発明に係る人形は、前記いずれかの人形の関節構造を有するものである。
本発明によれば、両関節部材が適度な硬度及び弾力性を有する合成樹脂成型品であるため、両関節部の接合面に噛み合わせ手段を形成したので、関節部材に対して連結軸を回転軸とした一定の回転力を加えると、両関節部の接合面や噛み合わせ手段が互いに変形し、噛み合わせ手段の噛み合いが外れて両関節部材を容易に屈曲させることができる。また、関節部材を屈曲させた後には、接合面及び噛み合わせ手段が復元して再び噛み合わせ手段が噛み合った状態となるため、各外装部材の重量が重い大型の人形においても関節部材の屈曲が規制されて一定のポーズで保持させることができる。さらに、各部材を該各部材の有する弾力性を利用して連結するため、ネジを使用する必要がなく、部品点数が少なく安価に製造することができ、人形の外観を損ねることもない。
従って、本発明の産業上利用性は非常に高いといえる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
実施の形態1.
図1は本実施の形態に係る人形における手関節の内部構造を示した部分断面図であり、図2は図1に示す人形における関節部材を示した分解斜視図であり、図3は図1に示す人形における関節部材を示した縦断面図であり、これらの図において、1は人体の手関節を挟んで一方側に位置する前腕を模してなる前腕部材(一方側外装部材)であり、2は人体の手関節を挟んで他方側に位置する手を模してなる手部材(他方側外装部材)であり、3は前腕部材1と手部材2とを連結する関節部材である。
前腕部材1は、中空状に形成されており、手関節側先端には下向きに開口した球面凹部4が形成されている。そして、前腕部材1の中空部5は、球面凹部4中央へ貫通する軸止部6と該軸止部6を残して幅広に形成された空洞部7とから構成されており、軸止部6と空洞部7との境目には段差8が形成されている。
手部材2は、中空状に形成されており、手関節側先端には上向きに開口した球面凹部9が形成されている。そして、手部材2の中空部10は、球面凹部9中央へ貫通する軸止部11と該軸止部11を残して幅広に形成された空洞部12とから構成されており、軸止部11には内周壁を一周するリング状の隆起部13が形成されている。
関節部材3は、前腕部材1に連結される一方側関節部材14と手部材2に連結される他方側関節部材15とから構成されている。
一方側関節部材14は、図2に示すように、前腕部材1の軸止部6に対して回転可能に嵌まる軸部16と該軸部16の一方側端面から直立した平坦面17を有する半球状の関節部18とからなり、軸部16と関節部18とは一体的に中空成型されている(図3参照)。そして、軸部16の他方側端部には、周壁を一周するリング状の隆起部19が形成されており、関節部18の平坦面17には、中央から連結軸20が突出していると共に、連結軸20を中心として放射状に広がる複数の段溝(噛み合わせ手段)21が形成されている。なお、連結軸20は、頭部22が付け根部23に比べて大径に形成されている。
他方側関節部材15は、手部材2の軸止部11に対して回転可能に嵌まる軸部24と該軸部24の一方側端面から直立した平坦面25を有する半球状の関節部26とからなり、軸部24と関節部26とは一体的に中空成型されている(図3参照)。そして、軸部24には、周壁を一周するリング状の溝部27が形成されており、関節部26の平坦面25には、中央に前記連結軸20の頭部22より小径に形成された軸受け部28が開口していると共に、軸受け部28を中心として放射状に広がる複数の突起(噛み合わせ手段)29が形成されている。
なお、一方側関節部材14と他方側関節部材15とは、JISK6301「加流ゴム物理試験方法」に基づく硬度が「Hs(JIS A) 68〜90」、より好ましくは「Hs(JIS A) 70〜90」の合成樹脂成型品、あるいは、JISK7202「プラスチックのロックウェル硬さ試験方法」に基づく硬度が「HRR 80〜123 」の合成樹脂成型品であり、いずれも適度な弾力性を有するものである。具体的には、JISK6301に基づく硬度が「Hs(JIS A) 68〜90」、より好ましくは「Hs(JIS A) 70〜90」のポリ塩化ビニル(PVC)成型品であり、また、JISK7202に基づく硬度が「HRR 90〜100 」のポリ塩化ビニル成型品、JISK7202に基づく硬度が「HRR 85〜105 」、より好ましくは「HRR 85〜90」のポリプロピレン成型品又はJISK7202に基づく硬度が「HRR 118 〜123 」のポリカーボネート成型品である。JISK6301に基づく硬度が「Hs(JIS A) 68〜90」、より好ましくは「Hs(JIS A) 70〜90」の合成樹脂成型品の場合にはスラッシュ成型法を用いればよく、JISK7202に基づく硬度が「HRR 80〜123 」、より好ましくは「HRR 85〜120 」の合成樹脂成型品の場合にはブロー成型法を用いればよい。なお、前記成型方法によって中空状に成型される関節部18,26の肉厚は、0.7 〜3.0 mmの範囲内で合成樹脂の硬度を考慮して決定すればよい。具体的には、比較的柔らかい合成樹脂を用いるスラッシュ成型法においては、肉厚を1.5 〜3.0 mm、より好ましくは1.5 〜2.0 mmにすればよく、比較的硬い合成樹脂を用いるブロー成型法においては、肉厚を0.7 〜1.5 mmにすればよい。
さらに詳述すると、高さ約60cmの人形に用いる関節部材には、スラッシュ成型法により肉厚を約2.0 mmに調整して成型したJISK6301に基づく硬度が「Hs(JIS A) 68 〜90」のポリ塩化ビニル成型品、ブロー成型法により肉厚を約1.5 〜1.0 mmに調整して成型したJISK7202に基づく硬度が「HRR 90〜100 」のポリ塩化ビニル成型品、ブロー成型法により肉厚を約1.5 〜1.0 mmに調整して成型したポリプロピレン成型品又はブロー成型法により肉厚を約1.0 〜0.7 mmに調整して成型したJISK7202に基づく硬度が「HRR 85〜105 」のポリカーボネート成型品を使用すればよい。なお、高さが60cmを越える人形に用いる関節部材においては、強度を維持するため、肉厚を厚くすると共に硬度を上げた成型品を使用することが好ましい。また、高さが60cm未満の人形に用いる関節部材においては、肉厚を薄くすると共に硬度を下げた成型品を使用しても強度を維持することができる。
次に、組み立て手順について説明する。
先ず、図3に示すように、一方側関節部材14の連結軸20を他方側関節部材15の軸受け部28に嵌め込んで両関節部材14,15を連結する。なお、軸受け部28は連結軸20の頭部22よりも小径に形成されているが、両関節部材14,15は適度な弾力性を有する合成樹脂成型品であるため、連結軸20の頭部22と軸受け部28とが互いに変形し、連結軸20の頭部22を軸受け部28に貫通させることができる。そして、軸受け部28を貫通した連結軸20の頭部22は他方側関節部材15の関節部26内で復元して軸受け部28の縁端に掛け止めされた状態となり、両関節部材14,15は連結軸20を回転軸として回転可能に連結される。この時、両関節部18,26の平坦面が互いに密着して段溝21と突起29とが噛み合った状態となる。なお、両関節部材14,15を連結すると半球状の両関節部18,26によって球状関節部が形成される。
次に、図2に示すように、前腕部材1の軸止部6に一方側関節部材14の軸部16を差し込み、軸部16の隆起部19を段差8に引っ掛けて関節部材3を前腕部材1に対して回転可能に連結する。この時、一方側関節部材14の球面凹部4に関節部材3における球状関節部の上部が納まった状態となる。
続いて、手部材2の軸止部11に他方側関節部材15の軸部24を差し込み、軸部24の溝部27と軸止部11の隆起部13とを合致させて関節部材3を手部材2に対して回転可能に連結する。この時、他方側関節部材15の球面凹部9に関節部材3における球状関節部の下部が納まった状態となる。
本実施の形態によれば、両関節部材が適度な硬度及び弾力性を有する合成樹脂成型品であるため、両関節部材に対して連結軸を回転軸とした一定の回転力を加えた際に、段溝が形成された平坦面と突起が形成された平坦面とが互いに変形し、段溝と突起の噛み合いが外れて両関節部材を容易に屈曲させることができる。また、両関節部材を屈曲させた後、両平坦面が復元して再び段溝と突起とが噛み合った状態となるため、各外装部材の重量が重い大型の人形においても関節部材の屈曲が規制されて一定のポーズに保持させることができる。また、各部材を連結するためにネジを使用する必要がないので、人形の外観を損ねることもない。さらに、関節部材が中空状に成型されているので、人形の軽量化を図ることができる。
また、両関節部材の硬度や弾力性を調整することにより、両関節部材の噛み合わせの強さを自由に変更することができる。
実施の形態2.
図4は本実施の形態に係る人形における膝関節を示した分解斜視図であり、図5は図4に示す人形における関節部材を示した分解斜視図であり、これらの図において、図1〜図3と同一符号は同一又は相当部分を示している。30は人体の膝関節を挟んで一方側に位置する大腿を模してなる大腿部材(一方側外装部材)であり、31は人体の膝関節を挟んで他方側に位置する下腿を模してなる下腿部材(他方側外装部材)であり、3は大腿部材30と下腿部材31とを連結する関節部材である。
大腿部材30及び下腿部材31は、いずれも中空状に形成されており、中空部32,33は、膝関節側に貫通する軸止部34,35と該軸止部34,35を残して幅広に形成された空洞部36,37とから構成されている。そして、大腿部材30の軸止部34には、内周壁を一周するように一定間隔毎に配置された矩形溝状の凹部38が形成されており、下腿部材31の軸止部35には、内周壁を一周するように一定間隔毎に配置された半球面状の凹部39が形成されている。なお、大腿部材30及び下腿部材31は、中空部32,33を縦割りした状態で二分割できるようになっている。
関節部材3は、大腿部材30に連結される一方側関節部材14と下腿部材31に連結される他方側関節部材15とから構成されている。
一方側関節部材14は、図5に示すように、大腿部材30の軸止部34に対して回転可能に嵌まる軸部16と該軸部16の一方側端面から直立した平坦面17を有する半球状の関節部18とからなり、軸部16と関節部18は一体成型されていると共に、関節部18のみ中空状に形成されている。そして、軸部16には、周壁を一周するように一定間隔毎に配置された矩形状の凸部40が形成されており、関節部18の平坦面17には、中央から突出した連結軸20を中心として放射状に広がる複数の段溝(噛み合わせ手段)21が形成されている。
他方側関節部材15は、下腿部材31の軸止部35に対して回転可能に嵌まる軸部24と該軸部24の一方側端面から直立した平坦面25を有する半球状の関節部26とからなり、軸部24と関節部26は一体成型されていると共に、関節部26のみ中空状に形成されている。そして、軸部24には、周壁を一周するように一定間隔毎に配置された半球状の凸部41が形成されており、関節部26の平坦面25には、中央に形成された軸受け部28を中心として放射状に広がる段溝(噛み合わせ手段)42が形成されている。
各部材14,15,30,31を組み立てる手順は、先ず、一方側関節部材14の連結軸20を他方側関節部材15の軸受け部28に嵌め込んで両関節部材14,15を連結し、両関節部18,26の平坦面17,25を互いに密着させて両段溝21,42が噛み合った状態にする。次に、二分割された大腿部材30の軸止部34に一方側関節部材14の軸部16を嵌め込み、大腿部材30を組み立てる。この時、軸止部34の凹部38と軸部16の凸部40とが噛み合った状態となる。続いて、二分割された下腿部材31の軸止部35に他方側関節部材15の軸部24を嵌め込み、下腿部材31を組み立てる。この時、軸止部35の凹部39と軸部24の凸部41とが噛み合った状態となる。
本実施の形態によれば、外装部材に対して回転可能に連結される関節部材の軸部に噛み合わせ手段を設けると共に、該軸部が嵌まる外装部材の軸止部に噛み合わせ手段を設けたので、関節部材の軸部を外装部材の軸止部に嵌め込むことにより両噛み合わせ手段が噛み合って、軸部の軸心を回転軸として外装部材と関節部材とを互いに回転させた際に両関節部材の軸部が該両関節部材の有する弾力性により変形して両噛み合わせ手段の噛み合わせが外れ、回転後に再び両噛み合わせ手段が噛み合う。従って、関節部材における軸部の軸心を回転軸とした回転に対する動きが規制され、人形をより安定させた状態で一定のポーズに保持させることができる。
なお、本実施の形態においても、前記実施の形態1と同一の作用・効果を得ることができる。
実施の形態3.
本実施の形態は前記実施の形態1又は2における関節部材の変形例であり、図6は本実施の形態に係る関節部材の一の変形例を示した正面図であり、図7は本実施の形態に係る関節部材の他の変形例を示した正面図であり、図8は本実施の形態に係る関節部材の他の変形例を示した正面図である。これらの図において、図1〜図5と同一符号は同一又は相当部分を示している。
変形例1:図6に示す関節部材3においては、一方側関節部材14の関節部18における平坦面17と他方側関節部材15の関節部26における平坦面25とが軸部16,24の一方側端面に対して傾斜するように位置付けられている。なお、軸部16,24には、周壁を一周する溝部27が形成されている。
本変形例によれば、両関節部材の平坦面を軸部に対して傾斜させたので、関節部材を屈曲させた際に、両軸部の軸心がねじれるように屈曲させることができる。
変形例2:図7に示す関節部材3においては、一方側関節部材14の関節部18における平坦面17が軸部16の一方側端面に対して平行に位置付けられており、他方側関節部材15の関節部26における平坦面25が軸部24の一方側端面に対して傾斜するように位置付けられている。なお、軸部16,24には、周壁を一周する隆起部19が三段に積み重なった状態で形成されている。
本変形例は、両外装部材が一直線上に並ばないような人形の関節、例えば、肩関節や股関節において使用することができる。なお、人体の肩関節に当たる部分に適用する場合には、一方側外装部材が人体の胴体(腕)を模してなるものとなり、他方側外装部材が人体の腕(胴体)を模してなるものとなる。また、人体の股関節に当たる部分に適用する場合には、一方側外装部材が人体の胴体(脚)を模してなるものとなり、他方側外装部材が人体の脚(胴体)を模してなるものとなる。
変形例3:図8に示す関節部材3においては、両関節部材14,15を連結した状態において一方側関節部材14における軸部16の軸心(図8中、一点鎖線にて示す。)と他方側関節部材15における軸部24の軸心(図8中、一点鎖線にて示す。)とが同一直線上に位置付けられないようになっている。なお、軸部16には、周壁を一周するように一定間隔毎に凸部40が形成されており、軸部24には、周壁を一周する隆起部19が一定間隔を設けて四段形成されている。
なお、本実施の形態におけるいずれの変形例においても、前記実施の形態1又は2と同様の作用・効果を得ることができる。
本発明に係る両関節部の噛み合わせ手段は、一方側関節部材と他方側関節部材とを連結させた際に、両関節部が密着する接合面に形成すればよく、接合面は平坦でなくてもよい。
また、本発明に係る関節部材は、実施の形態1のように関節部と軸部とを共に中空状に形成した成型品であってもよく、また、実施の形態2のように関節部のみを中空状に形成した成型品であってもよい。さらに、関節部と軸部とを共に内部を満たした成型品であってもよい。
また、本発明に係る人形の関節構造は、人形における人体の首関節、肘関節部、腰関節、及び足関節に当たる部分の関節構造としても使用するこができる。なお、人体の首関節に当たる部分に適用する場合には、一方側外装部材が人体の頭(胴体)を模してなるものとなり、他方側外装部材が人体の胴体(頭)を模してなるものとなる。また、人体の肘関節に当たる部分に適用する場合には、一方側外装部材が人体の上腕(前腕)を模してなるものとなり、他方側外装部材が人体の前腕(上腕)を模してなるものとなる。また、人体の腰関節に当たる部分に適用する場合には、一方側外装部材が人体の上胴体(下胴体)を模してなるものとなり、他方側外装部材が人体の下胴体(上胴体)を模してなるものとなる。また、人体の足関節に当たる部分に適用する場合には、一方側外装部材が人体の下腿(足)を模してなるものとなり、他方側外装部材が人体の足(下腿)を模してなるものとなる。
実施の形態1に係る人形における手関節の内部構造を示した部分断面図である。 図1に示す人形における関節部材を示した分解斜視図である。 図1に示す人形における関節部材を示した縦断面図である。 実施の形態2に係る人形における膝関節を示した分解斜視図である。 図4に示す人形における関節部材を示した分解斜視図である。 実施の形態3に係る関節部材の一の変形例を示した側面図である。 実施の形態3に係る関節部材の他の変形例を示した側面図である。 実施の形態3に係る関節部材の他の変形例を示した側面図である。
符号の説明
1 前腕部材
2 手部材
3 関節部材
4,9 球面凹部
5,10 中空部
6,11 軸止部
7,12 空洞部
8 段差
13 隆起部
14 一方側関節部材
15 他方側関節部材
16,24 軸部
17,25 平坦面
18,26 関節部
19 隆起部
20 連結軸
21 段溝
22 頭部
23 付け根部
27 溝部
28 軸受け部
29 突起
30 大腿部材
31 下腿部材
32,33 中空部
34,35 軸止部
36,37 空洞部
38,39 凹部
40,41 凸部
42 段溝

Claims (6)

  1. 人体の関節を挟んで一方側に位置する部位の形状を模してなる一方側外装部材と他方側に位置する部位の形状を模してなる他方側外装部材と両外装部材を連結する関節部材とからなる人形の関節構造であって、前記関節部材が前記一方側外装部材に対して回転可能に連結される一方側関節部材と前記他方側外装部材に対して回転可能に連結される他方側関節部材とからなり、両関節部材は一方側外装部材と他方側外装部材との間に位置付けられる関節部を有しており、一方側関節部材の関節部には連結軸が設けられていると共に連結軸周囲に噛み合わせ手段が設けられており、他方側関節部材の関節部には連結軸が嵌まる軸受け部が設けられていると共に軸受け部周囲に噛み合わせ手段が設けられており、一方側関節部材の連結軸を他方側関節部の軸受け部に嵌め込むことにより両関節部の噛み合わせ手段が噛み合って、連結軸を回転軸として両関節部材を屈曲させた際に両噛み合わせ手段の噛み合わせが外れることを特徴とする人形の関節構造。
  2. 一方側関節部材の噛み合わせ手段が連結軸を中心として放射状に広がるように関節部表面に形成された凹凸であり、他方側関部材の噛み合わせ手段が軸受け部を中心として放射状に広がるように関節部表面に形成された凹凸である請求項1記載の人形の関節構造。
  3. 一方側関節部材又は/及び他方側関節部材の関節部が、JISK6301に基づく硬度が「Hs(JIS A) 68〜90」の合成樹脂成型品、あるいは、JISK7202に基づく硬度が「HRR 80〜123 」の合成樹脂成型品である請求項1又は2のいずれかに記載の人形の関節構造。
  4. JISK6301に基づく硬度が「Hs(JIS A) 68〜90」の合成樹脂成型品がポリ塩化ビニルからなり、JISK7202に基づく硬度が「HRR 80〜123 」の合成樹脂成型品がポリ塩化ビニル、ポリカーボネート又はポリプロピレンからなるものである請求項3記載の人形の関節構造。
  5. 一方側関節部材又は/及び他方側関節部材の関節部が中空状に形成されている請求項1乃至4のいずれかに記載の人形の関節構造。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の関節構造を有する人形。
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