JP4500160B2 - アミドフェノールの製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、アミドフェノールの製造法に関する。さらに詳しくは、医薬、農薬、電子材料、レジスト剤、印刷用薬品、写真用薬品、ポリマー材料、酸化防止剤、重合禁止剤などの幅広い用途で、種々の化合物の製造中間体として有用なアミドフェノールの製造法に関する。
一般に、アミドフェノールは、アミノフェノールとカルボン酸ハライドとを反応させることによって製造されており(例えば、特許文献1参照)、その欠点を解消する方法として、アミノフェノール類を有機溶媒−水系の溶媒中でアシル化させる際に、アミノフェノールとアシル化剤との混合物中に塩基を導入する製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、この方法には、得られたアミドフェノールの精製が煩雑であり、効率よくアミドフェノールを製造することができないという欠点がある。
したがって、近年、アミドフェノールを効率よく工業的に製造しうる方法の開発が待ち望まれている。
特開平3−110554号公報 特開2003−300945号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、アミドフェノールを効率よく工業的に製造しうる方法を提供することを課題とする。
本発明は、カルボン酸無水物とアミノフェノールとをアルコール中で反応させることを特徴とするアミドフェノールの製造法に関する。
本発明の製造法によれば、触媒を使用しなくても、アミドフェノールを効率よく工業的に製造することができるという効果が奏される。
本発明で用いられるカルボン酸無水物としては、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸、無水(メタ)アクリル酸、無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水コハク酸、無水ピバリン酸などが挙げられる。これらの中では、無水酢酸および無水(メタ)アクリル酸は、反応終了後、生成したアミドフェノールの結晶を容易に単離させることができるので好ましい。なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
本発明で用いられるアミノフェノールの代表例としては、式(I):
Figure 0004500160
(式中、R1〜R5は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基または置換基を有していてもよい炭素数6〜12のアリール基を示し、R1〜R5のうちの少なくとも1つは水酸基を示す)
で表されるアミノフェノールが挙げられる。前記置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子などが挙げられる。
カルボン酸無水物の量は、経済性を高める観点および反応終了後に残存しているカルボン酸無水物を容易に除去する観点から、アミノフェノールの0.5〜1.5当量、好ましくは0.8〜1.3当量であることが望ましい。
アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどの炭素数1〜10の脂肪族アルコールなどが挙げられる。アルコールは、用いられるアミノフェノールの種類に応じて、そのアミノフェノールの溶解性に優れたものを適宜選択して用いることが好ましい。なお、アルコールは、水分が含有されていないことが副反応が生じるのを抑制する観点から、好ましい。
アルコールの量は、アミノフェノールの溶解度にもよるが、反応速度および反応終了後の精製工程の簡便さの観点から、アミノフェノール100重量部に対して、50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部であることが望ましい。
アミノフェノールをアルコールに溶解ないし分散させた後、得られた混合液に、カルボン酸無水物を滴下することにより添加するか、あるいはカルボン酸無水物を分割して添加する。混合液にカルボン酸無水物を添加するときの混合液の温度は、精製したアミドフェノールの安定性およびカルボン酸無水物とアミノフェノールとの反応性の観点から、−10〜100℃、好ましくは0〜80℃、より好ましくは10〜70℃であることが望ましい。
反応温度は、混合液にカルボン酸無水物を添加するときの混合液の温度と同様に、精製したアミドフェノールの安定性およびカルボン酸無水物とアミノフェノールとの反応性の観点から、−10〜100℃、好ましくは0〜80℃、より好ましくは10〜70℃であることが望ましい。
反応雰囲気は、特に限定がなく、空気のほか、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスであってもよい。なお、反応雰囲気には、例えば、乾燥空気などを用いて反応系内に水が入らないようにすることが副反応が生じるのを抑制する観点から、好ましい。
反応時間は、特に限定がなく、通常、カルボン酸無水物の添加後、3時間以内である。なお、反応の終了は、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などによって容易に確認することができる。
反応終了後、得られた反応混合物に貧溶媒を添加することにより、生成したアミドフェノールを結晶として析出させることができる。
貧溶媒としては、アルコールと混和し、生成したアミドフェノールの溶解性が低い溶媒を用いることが好ましい。貧溶媒は、アミノフェノールの種類に応じて適宜選択して用いることができる。例えば、アミノフェノールがp−アミノフェノールである場合、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭素数が5〜8の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
貧溶媒の量は、アミドフェノールを十分に析出させる観点および生成したアミドフェノーが貧溶媒に溶解しないようにする観点から、得られた反応混合物100重量部あたり、1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部であることが望ましい。
かくして析出したアミドフェノールは、濾過器などを用いて濾過することにより、回収することができる。回収したアミドフェノールは、必要により、洗浄することができる。
以上のようにしてアミドフェノールを製造することができるが、本発明の製造法によれば、触媒を用いなくても、効率よくアミドフェノールを製造することができるという優れた効果が奏される。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
500mL容のフラスコに冷却管を取り付けた後、このフラスコ内にp−アミノフェノール109.1g(1mol)、メタノール270gおよび無水メタクリル酸の重合防止剤としてメトキノン0.18gを添加した。
次に、系内に水が入らないようにするために乾燥空気を用い、この乾燥空気をコンプレッサーでフラスコ内に吹き込み、攪拌しながら氷水で5℃まで冷却し、無水メタクリル酸161.7g(1.05mol)をフラスコ内の温度が5℃程度となるように温度を調整しながら約2時間かけて滴下した。
滴下が終了した後、氷水を除き、室温になるまで約1時間かけて攪拌を行ない、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析を行い、原料が消失したことを確認した(反応率100%)。そのとき、副生したメタクリル酸メチルの含有量は、0.1%以下であった。
得られた反応混合物540gを冷却管が取り付けられた、3L容のフラスコ内に移し、反応混合物を攪拌しながら、ゆっくりとトルエン1700gを添加した後、50℃まで加熱し、その温度で反応混合物が透明になるのを確認した後、5℃までゆっくりと冷却した。
次に、反応混合物から、析出した白色針状結晶を濾過器で濾過することにより濾別し、少量のトルエンで洗浄した後、減圧乾燥機で乾燥した。その結果、p−ヒドロキシメタクリロイロキシアニリド115.9gを回収した(純度99.5%、収率65%)。
一方、前記濾過の際に得られた濾液からメタノールを減圧留去した後、冷却し、赤紫色の二次結晶59.5gを回収した(純度93.4%、収率31%)。これをトルエン・メタノール混合溶媒により再結晶させることにより、純度99%のp−ヒドロキシメタクリロイロキシアニリド34.4gを回収した。
以上の結果から、実施例1によれば、触媒を使用しなくても、p−ヒドロキシメタクリロイロキシアニリドを効率よく製造することができることがわかる。
実施例2(参考例)
実施例1において、無水メタクリル酸161.7g(1.05mol)の代わりに、無水酢酸107.2g(1.05mol)を用い、メトキノンを添加しなかった他は、実施例1と同様にしてp−ヒドロキシアセチルアニリドを得た。その結果、無水酢酸の滴下終了時点で、反応率は100%となり、副生した酢酸メチルの量は0.1%以下であった。
以上の結果から、実施例1によれば、触媒を使用しなくても、p−ヒドロキシアセチルアニリドを効率よく製造することができることがわかる。
比較例1
実施例1において、メタノール270gの代わりにトルエン500gを用いた以外は、実施例1と同様にしてp−ヒドロキシメタクリロイロキシアニリドを調製した。そのとき、無水メタクリル酸の滴下終了から1時間経過後の反応率は、37.1%であった。
このことから、比較例1によれば、溶媒としてトルエンを用いた場合には、p−ヒドロキシアセチルアニリドを効率よく製造することができないことがわかる。
比較例2
実施例1において、メタノール270gの代わりにアセトン500gを用いた以外は、実施例1と同様にしてp−ヒドロキシメタクリロイロキシアニリドを調製しようとしたところ、無水メタクリル酸の滴下を開始すると、系内で結晶が生成して固まり、攪拌することができなくなった。そこで、さらにアセトン500gを添加したところ、反応が進行するようになり、p−ヒドロキシメタクリロイロキシアニリドを得ることができた。その結果、反応率は、86.7%であった。
このことから、比較例2によれば、大過剰量のアセトンを用いなければ反応が進行しないため、p−ヒドロキシメタクリロイロキシアニリドを効率よく製造することができないことがわかる。
以上の結果から、各実施例の製造法によれば、触媒を使用しないで、アミドフェノールを効率よく製造することができることがわかる。
本発明の製造法によって得られたアミドフェノールは、例えば、酸化防止剤、重合防止剤、レジスト剤、写真用薬品などとして好適に使用することができる。

Claims (1)

  1. 無水(メタ)アクリル酸、式(I):
    Figure 0004500160
    (式中、R 1 〜R 5 は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、置換基を有していない炭素数1〜10のアルキル基を示し、R 1 〜R 5 のうちの少なくとも1つは水酸基を示す)
    で表されるアミノフェノールとをアルコール溶媒中で反応させることを特徴とするアミドフェノールの製造法。
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