JP4499012B2 - 複合流体制御ユニット - Google Patents

複合流体制御ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP4499012B2
JP4499012B2 JP2005286244A JP2005286244A JP4499012B2 JP 4499012 B2 JP4499012 B2 JP 4499012B2 JP 2005286244 A JP2005286244 A JP 2005286244A JP 2005286244 A JP2005286244 A JP 2005286244A JP 4499012 B2 JP4499012 B2 JP 4499012B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
supply
discharge
flow path
fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005286244A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007092959A (ja
Inventor
清 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CKD Corp filed Critical CKD Corp
Priority to JP2005286244A priority Critical patent/JP4499012B2/ja
Publication of JP2007092959A publication Critical patent/JP2007092959A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4499012B2 publication Critical patent/JP4499012B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Valve Housings (AREA)

Description

本発明は、半導体製造プロセスにおいて、高純度流体を供給する際に、パーティクルの発生を抑制し、洗浄性を向上させ、液の滞留をなくし、気泡の混入を押さえることのできる複合バルブに関する。
半導体製造プロセスにおいては、高純度流体を利用して、製品の製造を行うことが珍しくない。特に、超純水は頻繁に用いられている。
超純水は、電解質や、微生物、固形微粒子、有機物などを除去した水であり、半導体製造プロセスにおいては主に洗浄工程に用いられている。そして、近年においては、液浸露光と呼ばれる露光工程に用いる技術にも用いられている。
この液浸露光技術は、シリコンウエハと投影レンズの間に超純水を満たすことによって、ドライ露光時よりも、解像度を上げることができる。これは水の屈折率が空気の屈折率よりも高いことによって、レンズ効果を生み出すためであり、水をレンズとして用いるためには、不純物が含まれないことが要求される。
このように、半導体製造プロセスが微細化を要求されるほど、高純度の超純水が求められるようになり、超純水を供給するための設備は重要視される。
生成した超純水を供給する際には、パーティクルを供給路内で発生しない必要がある他、金属イオン等を溶出しないように、PTFEのような溶出が少ない材質が使用される。
また、半導体製造プロセスでは、水以外にも、純度の要求の高い液体を供給する必要があり、その供給流路内にパーティクルを発生する要因や、残存薬液等があると、液体を供給する途中でその液体の純度が下がってしまうという問題を抱えている。
従って、定期的にNなどの不活性ガスを用いてパージした後に洗浄し、流路内は常に清潔に保つ必要がある。
また、腐食性の高い、塩酸、フッ酸、リン酸、アンモニア等の液体も多用される。このような液体は、腐食性が高いために有害であり、メンテナンスの際にバルブを取り外す等の作業をする前に、完全に流路内を洗浄してやる必要がある。
このような問題のうち、バルブ類の洗浄方法については、特許文献1にその方法が開示されている。
図14には特許文献1の薬液弁の断面図を示している。
特許文献1に開示される薬液弁は、弁本体に、入力流路118の出力側近傍に形成された出力流路空間114と、純水流路126と、出力流路空間114と純水入力ポート127とを連通する純水流路126と、純水流路126途中にもうけられた純水弁座128とが弁本体ブロックである中央ブロック111に形成されている。
さらに、純水弁座128に当接又は離間する純水弁本体129を有しているので、純水弁から純水が出力流路空間114に直接流れ込む。
出力流路空間114内にあるダイアフラム弁115は円筒形であって、弁座117に当接することで、入力流路118から出力経路116への薬液の流れを遮断する。
薬液使用時には、ダイアフラム弁115が弁座117から離間した状態で、出力流路空間114に接続される出力経路116より薬液が供給され、入力流路118側に薬液が流れる。
メンテナンス時には、ダイアフラム弁115が弁座117に当接させ、純水弁本体129が純水弁座128から離間した状態で、純水弁座128から純水を供給し、供給した純水は、出力流路空間114を通過して、出力経路116から純水を排出する。
このように純水を流すことで、純水が出力流路空間114に残留している薬液を洗い流すため、薬液弁101内に残留する薬液を速やかに洗い流すことができる。また、ダイアフラム弁115が円筒形であるため、純水流路126から流入する純水の運動エネルギの減少を最小限に抑えることができ、下流配管の壁に付着残留している薬液を短時間で洗い流すことができる。
さらに、純水流路126、純水弁座128、純水入力ポート127が、中央ブロック111に形成されているので、従来の薬液弁と比較して、薬液弁の大きさをコンパクト化することができる。
このように、特許文献1に開示される薬液弁では、純水流路126から、出力流路空間114を介して出力経路116までを直線上に配置し、途中の障害物である弁座117も円筒形状であることから、洗い流すときの運動エネルギの減少を最小限に抑えることで、純水入力ポート127の下流の配管内をロス無くきれいに洗い流せるようにしている。
また、それにより、洗浄用純水の使用量削減と、薬液弁自体のコンパクト化を実現している。
特開2001−149844号公報
しかしながら、従来技術には以下のような問題があった。
(1)半導体製造ラインや、液晶製造ラインに用いられるポンプやタンク、特に往復動ポンプなどの微少量の液体を移送する定量ポンプ等によって液体を移送する際に、吸込口側等で流体に空気が混入する等の原因により、配管系の出口の先である2次側(以下、単に2次側という)にそのまま気泡が流体に混入した状態で移送されてしまうといった問題があった。
半導体製造ラインのフォト工程で、レジストを移送する場合には、気泡がそのまま流体に混入した状態で2次側への吐出口まで移送されると、ウエハ等の上にそのまま気泡として残り、不良を発生してしまう。特にこの現象は高粘度の液体を移送する場合は、気泡が抜けにくいため、問題となりやすい。
また、前述した液浸露光技術に用いる超純水は、水自体がレンズとなるので、内部に気泡が少しでもあると、レンズとしては役に立たない。
従ってこのように液中に気泡が発生した場合には、2次側吐出口から吐出するまでに気泡を液中から除去しないと、製品不良に繋がるという問題があった。
なお、この問題については、本出願人が先に出願した特願2004−336517号に記載する発明に、気泡を抜くための解決方法を示している。
その内容は、流体バルブ中の気泡が抜け易いように、吐出ポートを下に、エア抜きポートを上に設けて、上側に設けたエア抜きポートに気泡を集めて抜いてやろうというものである。
この方法によれば、気泡は液体よりも軽いので、上方に集まり、エア抜きポートよりエアを抜くことが可能となる。
(2)上記(1)の問題の他にも超純水は滞留して時間が経つと、バクテリアが増殖してしまい、超純水ではなくなってしまうという問題がある。従って、供給が必要ない場合であっても、超純水は常に流れている状態にしておきたい。
また、供給する液体によっては、滞留することによって固形化してしまうことも考えられるし、シビアな温度管理を必要とする液体には、滞留することで温度ムラが発生し、温度管理ができなくなってしまうことも考えられる。
しかしながら、特許文献1の方法では、供給を停止する場合には、ダイアフラム弁115を弁座117に当接させ、流路を遮断する状態となるため、出力流路空間114に、供給する流体が滞留することになる。
すなわち、供給流体が流路の中で滞留することにより、バクテリアの発生や、液体の固形化、温度変化等の問題が発生してしまう。この問題については、特願2004−336517号に記載する発明においても、解決していない。
つまり、従来技術においては、上述したように、半導体製造プロセスにおける高純度流体等の供給において、供給流体の中に気泡が混入したり、供給流体が流路の中に滞留したりすることで、供給流体が供給される製造装置において製品不良に繋がってしまうという問題があった。
そこで、本発明ではこのような問題を解決するためになされたものであり、特願2004−336517号に記載する発明を更に発展させて、供給流体中の気泡を確実に除去し、かつ供給流体が流路の中に滞留しない構造を実現することが可能な複合流体制御ユニットの提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の複合流体制御ユニットは以下のような特徴を有する。
(1)入力ポートからの供給流体の流れを連通または遮断する供給用第1バルブと、排水時に前記供給流体を排出ポートに連通する排出用第2バルブと、を有する複合流体制御ユニットにおいて、一体的に形成された流路ブロックに、前記供給用第1バルブと前記排出用第2バルブの弁座が形成され、前記流路ブロックの下端に、前記供給流体の出力ポートが設けられ、前記流路ブロックの上端に、エア抜きポートが設けられ、前記流路ブロック内に、前記出力ポートと前記エア抜きポートを連通する、第1流路が設けられ、前記第1流路が、前記供給用第1バルブの弁室を貫通し、前記供給用第1バルブと同じ高さに、前記排出用第2バルブが設けられ、第2流路が、前記供給用第1バルブの弁室と前記排出用第2バルブの弁室を連通して設けられ、前記第1流路内の流体の流れを連通、調整、または遮断する第3バルブが、前記供給用第1バルブと前記排出用第2バルブの上部に少なくとも1つ設けられ、前記流路ブロックに前記第3バルブの弁座が設けられ、前記第1流路に接続されること、前記入力ポートは、前記第2流路に連通すること、前記排出ポートは、前記排出用第2バルブの前記弁室に連通すること、前記供給用第1バルブの前記弁座は、前記第2流路と前記供給用第1バルブの前記弁室を連通すること、前記排出用第2バルブの前記弁座は、前記第2流路と前記排出用第2バルブの前記弁室を連通することを特徴とする。
ここでいう「一体的に形成された流路ブロック」とは、PTFEなどの樹脂等で成形され、切削加工等によって流路が加工されたブロックのことを指す。ただし、最終的に一体であればよいので、分割して制作した後に、接着、溶着、機械的接合等の方法で、一体的に組み付けても良い。また、この内部に設ける第1流路は、出力ポートと、エア抜きポートを直線的に形成されることが望ましい。
また、ここでいう「弁室」とは、バルブ内部の内壁と弁体に囲まれ、流体が行き来する空間のことを指している。たとえば、ダイアフラムバルブであればダイアフラム弁体が上下する部屋のことであり、ダイアフラム弁体、ダイアフラム膜、ダイアフラム内壁から構成される部分を指している。本発明では、弁室は弁座と同様に流路ブロックに一体的に形成されている。
また、ここでいう「同じ高さ」とは、例えば、供給用バルブがダイアフラムバルブであって、略長方形の流路ブロックの側面に、第1流路と供給用バルブ弁体が直交するように取り付けられていれば、排出用バルブは、供給用バルブと対向する位置に取り付けられるか、供給用バルブと90度ずらした位置に取り付けられるという意味である。第2流路は滞留防止の意味からも最短で設けられるのが望ましく、第3流路も、洗浄効率を上げるために最短で設けたほうが良い。その意味でも、供給用バルブと排出用バルブ、洗浄用バルブとパージ用バルブを同じ高さに持ってきて、第2流路、第3流路を直線的に設けることが望ましい。
また、ここでいう「第3バルブ」とは、流路内に設けられる付随的なバルブのことであり、例えばメンテ時に使用する、洗浄用バルブ、パージ用バルブ、吸引用バルブ等のバルブである。このようなバルブは「少なくとも1つ設け」られ、また、対応する「前記第3バルブの弁座」が流路ブロックに設けられる。従って、供給用バルブと排出用バルブの上部に、これらの第3バルブが1つだけでなく、必要な数だけ設けられる構成であってもよい。
(2)(1)に記載の複合流体制御ユニットにおいて、前記第3バルブが、洗浄時に洗浄用流体を供給する洗浄用バルブ、液排出時にパージ用流体を供給するパージ用バルブ、液吸引時に前記供給流体または前記洗浄用流体を吸引する吸引用バルブのうち、少なくとも何れか1つであることを特徴とする。
ここでいう、「少なくとも何れか1つ」とは、(1)において、「第3バルブ」を「少なくとも1つ設け」に対応するものであり、例えば、供給用第1バルブと、排出用第2バルブの上部に、第3バルブである、洗浄用バルブと、パージ用バルブの2つ設ける、あるいは、洗浄用バルブとパージ用バルブと吸引用バルブの3つのバルブを設ける等、第3バルブを様々な組み合わせで複数個設けた構成でも良いという意味である。
(3)(1)又は(2)に記載の複合流体制御ユニットにおいて、前記入力ポートから供給される前記供給流体を、前記供給用第1バルブを開き、前記排出用第2バルブを閉じることで前記出力ポート側に供給し、又、前記供給用第1バルブを閉じ、前記排出用第2バルブを開くことで前記排出ポート側に排出し、これを切り替えることで常に前記供給流体が流れている状態を維持することを特徴とする。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載の複合流体制御ユニットにおいて、液垂れを防止するサックバックバルブを備え、前記サックバックバルブが、前記供給用第1バルブ及び前記排出用第2バルブの上部で、かつ前記第3バルブの下部に設けられ、前記サックバックバルブの弁室を前記第1流路が貫通することを特徴とする。
ここでいう、サックバックバルブとは、駆動部と、駆動部に接続されるダイアフラム弁体と、ダイアフラム弁体と一体的に形成される弁膜と、弁室を有し、ダイアフラム弁体が動作することによって、サックバックバルブの弁室の体積が変化するようなバルブであり、バルブの中を通過する流体の流れを遮断するような機能は有していない。従って、このサックバックバルブの有するダイアフラム弁体が、後退端まで動作することで、サックバックバルブの弁室の体積が大きくなり、サックバックバルブより先の流路中の液体を引っ張り、流路内の流体を引き戻すことで、サックバックバルブに接続される配管の先端からの液垂れを防止できるようなバルブである。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載される複合流体制御ユニットにおいて、前記供給用第1バルブが、ダイアフラムタイプのアクチュエータを用いた膜式開閉バルブであることで、バルブ開閉速度を低下させて、開閉時に発生するパーティクルを減少させることを特徴とする。
ここでいう、膜式開閉バルブとは、エア駆動タイプのバルブ駆動部にダイアフラム膜を用いることによって、バルブ駆動部の摺動抵抗を減少させ、バルブ駆動部の摺動抵抗を減少させることで、動作に必要なエア圧の変化に敏感に反応出来るようになり、バルブの動作速度の調整を容易にしたバルブのことをいう。
(6)(1)乃至(5)のいずれか1つに記載される複合流体制御ユニットにおいて、前記エア抜きポートに、流量調整付き開閉バルブを設けることで、前記エア抜きポートから排出する前記供給流体の流量を調整可能としたことを特徴とする。
(7)(6)に記載される複合流体制御ユニットにおいて、前記流量調整付き開閉バルブの、開閉機能と、流量調整機能を分離させ、前記開閉機能をもつ開閉バルブの上に、前記流量調整機能をもつ微少流量調整バルブを備えることを特徴とする。
(8)入力ポートからの供給流体の流れを供給と排出に切り替える供給排出用第1バルブと、を有する複合流体制御ユニットにおいて、一体的に形成された流路ブロックに、前記供給排出用第1バルブの備える供給部の弁座と排出部の弁座が形成され、前記流路ブロックの下端に、前記供給流体の出力ポートが設けられ、前記流路ブロックの上端に、エア抜きポートが設けられ、前記流路ブロック内に、前記出力ポートと前記エア抜きポートを連通する、第1流路が設けられ、前記供給排出用第1バルブの備える供給部の弁室と排出部の弁室が、第2流路で連通され、前記第1流路が前記供給排出用第1バルブの供給部の弁室を貫通し、前記第1流路内の流体の流れを連通、調整、または遮断する第2バルブが、前記供給排出用第1バルブの上部に少なくとも1つ設けられ、前記流路ブロックに前記第2バルブの弁座が設けられ、前記第1流路に接続されること、前記入力ポートは、前記第2流路に連通すること、前記供給排出用第1バルブの前記供給部の前記弁座は、前記第2流路と前記供給排出用第1バルブの前記供給部の前記弁室を連通すること、前記供給排出用第1バルブの前記排出部の前記弁座は、前記第2流路と前記供給排出用第1バルブの前記排出部の前記弁室を連通することを特徴とする。
ここでいう供給排出用第1バルブとは、(1)に記載する供給用第1バルブと排水用第2バルブの両方の機能を備える3方弁のことを指し、供給部と排出部の2つの部分からなる。そして、供給部に有する供給用弁体と、排出部に有する排出用弁体は連動しており、供給部の供給用弁体が供給部の弁座と離間しているときは、排出部の排出用便対は排出部の弁座と当接している。このように連動させることで、供給排出用第1バルブの駆動部は1つで済むことになる。
このような特徴を有する本発明の複合流体制御ユニットにより、以下のような作用、効果が得られる。
(1)入力ポートからの供給流体の流れを連通または遮断する供給用第1バルブと、排水時に前記供給流体を排出ポートに連通する排出用第2バルブと、を有する複合流体制御ユニットにおいて、一体的に形成された流路ブロックに、前記供給用第1バルブと前記排出用第2バルブの弁座が形成され、前記流路ブロックの下端に、前記供給流体の出力ポートが設けられ、前記流路ブロックの上端に、エア抜きポートが設けられ、前記流路ブロック内に、前記出力ポートと前記エア抜きポートを連通する、第1流路が設けられ、前記第1流路が、前記供給用第1バルブの弁室を貫通し、前記供給用第1バルブと同じ高さに、前記排出用第2バルブが設けられ、第2流路が、前記供給用第1バルブの弁室と前記排出用第2バルブの弁室を連通して設けられ、前記第1流路内の流体の流れを連通、調整、または遮断する第3バルブが、前記供給用第1バルブと前記排出用第2バルブの上部に少なくとも1つ設けられ、前記流路ブロックに前記第3バルブの弁座が設けられ、前記第1流路に接続されることを特徴とするので、複合流体制御ユニットによって供給される、流体中の気泡を、エア抜きポートから排出することが可能となり、複数のバルブの機能がブロックに一体的かつコンパクトにまとめられるので、省スペース化を図ることが可能となる。
このうち、供給流体中の気体をエア抜きポートから排出できる点については、流路ブロックの上部にエア抜きポートを設け、下部に出力ポートを設けることで実現される。
供給流体中に混入する気泡は、液体よりも比重が軽いため、供給用バルブ弁室を通過する際に、供給用バルブ弁室の上側に集まってゆく。
供給用バルブ弁室には、第1流路が貫通しており、弁室上側にはエア抜きポートへ、弁室下側には出力ポートへ、接続する。従って、供給用バルブ弁室の上側に集まった気泡は、後から供給される供給流体によって押し流され、エア抜きポート側に流体と一緒に排出されることになる。一方、気泡が分離された供給流体は、下側に導かれ、出力ポートから出力されることになる。
また、第3バルブを供給用バルブ、排出用バルブの上部に持ってくることで、洗浄、パージ、吸引などを効率的に行うことができ、例えば洗浄用バルブであれば、供給流体の通る第1流路内の必要な部分すべてを、洗浄用流体で洗い流すことが可能となる。
仮に、バルブを継ぎ手とチューブ等でつなぎ合わせて、同じ機能のユニットを構成した場合、チューブ等でつなぎ合わせた部分に、例えば供給用バルブからの接続部分等、洗浄用流体が流れず、洗浄できない部分が出来てしまう。しかし、(1)に記載の構成のように一体のブロックとして作成し、第3バルブとして配置する洗浄用バルブを、第1流路が弁室を貫通する供給用バルブと、排出用バルブの上部に持ってくることで、このように洗浄できない部分を無くすことが出来る。
また、複数のバルブの機能が流路ブロックに一体的にかつコンパクトにまとめられる点については、複数のバルブをマニホールドにすることで、コンパクト化を図ることは従来からも行われてきたが、このように入力ポートと、供給流体を供給遮断する供給用第1バルブと、出力ポートを配置することで、供給流路を最短で配置することを可能にするという従来にない効果を奏している。
そして、供給流体の流れる流路を最短で配置し、かつ1つのユニットにまとめたことで、コンパクト化を図ると共に、内部構造を極力単純にでき、パーティクルの発生や、母材からの溶出、液溜まり等の供給流体に悪影響を与える要因を最少にすることができる。
(2)(1)に記載の複合流体制御ユニットにおいて、前記第3バルブが、洗浄時に洗浄用流体を供給する洗浄用バルブ、液排出時にパージ用流体を供給するパージ用バルブ、液吸引時に前記供給流体または前記洗浄用流体を吸引する吸引用バルブのうち、少なくとも何れか1つであることを特徴とするので、洗浄用バルブ、パージ用バルブ、及び吸引用バルブのうち、少なくとも何れか1つを、供給用バルブ及び排出用バルブとを流路ブロックにコンパクトにまとめることができ、流路内の洗浄及びパージの効率が良くなるという優れた効果を奏する。
(3)(1)又は(2)に記載の複合流体制御ユニットにおいて、前記入力ポートから供給される前記供給流体を、前記供給用第1バルブを開き、前記排出用第2バルブを閉じることで前記出力ポート側に供給し、又、前記供給用第1バルブを閉じ、前記排出用第2バルブを開くことで前記排出ポート側に排出し、これを切り替えることで常に前記供給流体が流れている状態を維持することを特徴とするので、入力ポートから供給される流体が、流路内で滞留することを防ぎ、流体の温度の変化を防ぐという優れた効果を奏する。
常に流体が流れているようにすることで、例えば超純水などを供給する場合には、内部で滞留することによって発生するバクテリアの繁殖を防いだり、凝固し易い流体を供給する場合には、内部で滞留することによって凝固してしまったりするというようなことを防ぐことができる。
また、温度変化については、温調機器を複合流体制御ユニット外に設けていた場合に、流体の流れがなくなると、温度が局所的に上昇してしまうなどの弊害があるが、このようなことを防ぐことができる。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載の複合流体制御ユニットにおいて、液垂れを防止するサックバックバルブを備え、前記サックバックバルブが、前記供給用第1バルブ及び前記排出用第2バルブの上部で、かつ前記第3バルブの下部に設けられ、前記サックバックバルブの弁室を前記第1流路が貫通することを特徴とするので、供給用バルブを閉じた際に、出力ポートの先に繋がるチューブ等や、装置の先から供給する液体の滴が供給先に落下してしまうという、いわゆるポタ落ちを防ぐことができる。
半導体製造プロセスでは特に供給する薬液の分量を正確にコントロールしたい場合や、シリコンウエハ上に直接する場合等、滴のポタ落ちによって、製品の品質に関わってくる場合が多い。従ってこのようにサックバックバルブを備えて、ポタ落ちを防止する機能は有効となる。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載される複合流体制御ユニットにおいて、前記供給用第1バルブが、ダイアフラムタイプのアクチュエータを用いた膜式開閉バルブであることで、バルブ開閉速度を低下させて、開閉時に発生するパーティクルを減少させることを特徴とするで、ダイアフラムタイプのアクチュエータを用いた膜式開閉バルブが、バルブ開閉速度をバネタイプのアクチュエータを用いた開閉バルブよりも応答特性に優れるので、バルブ開閉速度をバネタイプでは不可能な領域で開閉速度を低下させることが可能となり、バルブ開閉速度の低下によってバルブが開閉する際に発生するパーティクルを最小限に抑え、供給先に供給する流体内部にパーティクルが混入することを防止ことが出来るという優れた効果を奏する。
(6)(1)乃至(5)のいずれか1つに記載される複合流体制御ユニットにおいて、前記エア抜きポートに、流量調整付き開閉バルブを設けることで、前記エア抜きポートから排出する前記供給流体の流量を調整可能としたことを特徴とするので、エア抜きポートから排出する流体の量を少なくすることが可能となるという優れた効果を奏する。
エア抜きポートから排出する流体は、気泡が混入した状態であり、供給流体が超純水であった場合には、気泡が混入し、複数の経路を経由して行くために超純水ではなくなってしまっており、超純水としての利用はできない。また、凝固し易い流体や、濃度管理の厳しい液体の場合であっても、そのまま利用することはできなくなる。従って、そのような排出する超純水等の量を最小限に抑える機能を設けることでコストダウンに結びつけることが可能となる。
(7)(6)に記載される複合流体制御ユニットにおいて、前記流量調整付き開閉バルブの、開閉機能と、流量調整機能を分離させ、前記開閉機能をもつ開閉バルブの上に、前記流量調整機能をもつ微少流量調整バルブを備えることを特徴とするので、微少流量の調整が正確に行えるという優れた効果を奏する。
開閉バルブと流量調整バルブは、微少流量調整下では同じ機能を1つのバルブで行うことはできない。
これは、開閉機能は、ダイアフラムタイプであれば、ダイアフラム弁体が、ダイアフラム弁座に当接することで流体の遮断を行うが、シール力を得るためには一定の圧力で、ダイアフラム弁体がダイアフラム弁座に押しつけられる必要性がある。この力が弱いと、漏れが発生してしまい遮断が完全に行われないためである。
しかし、このように圧力をかけるため、遮断後には、微少量ながらも弁体が変形してしまっている可能性がある。ダイアフラム弁体とダイアフラム弁座が離間している状態であれば、この変形は次第に復元するが、このような変形を伴うために、厳密な意味でのダイアフラム弁体とダイアフラム弁座の離間距離を一定にすることは困難である。従って、微少量調整を必要とする場合には、(7)の構成のように、開閉バルブと、微少流量調整バルブを分離しておくことが望ましい。
(8)入力ポートからの供給流体の流れを供給と排出に切り替える供給排出用第1バルブと、を有する複合流体制御ユニットにおいて、一体的に形成された流路ブロックに、前記供給排出用第1バルブの弁座が形成され、前記流路ブロックの下端に、前記供給流体の出力ポートが設けられ、前記流路ブロックの上端に、エア抜きポートが設けられ、前記流路ブロック内に、前記出力ポートと前記エア抜きポートを連通する、第1流路が設けられ、前記供給排出用第1バルブの備える供給部の弁室と排出部の弁室が、第2流路で連通され、前記第1流路が前記供給排出用第1バルブの供給部の弁室を貫通し、前記第1流路内の流体の流れを連通、調整、または遮断する第2バルブが、前記供給排出用第1バルブの上部に少なくとも1つ設けられ、前記流路ブロックに前記流体用バルブの弁座が設けられ、前記第1流路に接続されることを特徴とするので、複合流体制御ユニットによって供給される、流体中の気泡を、エア抜きポートから排出することが可能となり、複数のバルブの機能がブロックに一体的かつコンパクトにまとめられるので、省スペース化を図ることが可能となるという(1)と同様の効果をバルブの数を削減して実現することが可能となる。
供給機能と排出機能は同時には用いられない場合が多いので、供給機能を使用している場合は排出機能を停止すべく3方弁で代替することが可能となる。従って、供給排出用第1バルブは3方弁を用いて、供給時には排水しないという構成にすることで、バルブの数を減らすことができる。これによって、制御エアや電磁弁を削減することができ、イニシャルコストやランニングコストの削減に効果がある。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。最初に第1実施例の構成について説明する。
(第1実施例)
図1には、第1実施例の、半導体製造プロセスに用いられる複合流体制御ユニットの断面図を示している。また、図2には、図1のAA断面を、図3には、図1のBB断面を示している。
第1実施例の複合流体制御ユニット10は、流路ブロック11、供給用バルブ20、排出用バルブ30、洗浄用バルブ40、及びパージ用バルブ50の4つのバルブから構成され、一体的に組みつけられている。
流路ブロック11は、PTFE等耐食性の高い材質を用いたブロックからなり、供給用バルブ20、排出用バルブ30、洗浄用バルブ40、パージ用バルブ50の各バルブの弁座部が形成されている。
また、流路ブロック11の下端には出力ポート15が、上端にはエア抜きポート16が設けられており、流路ブロック11中には、出力ポート15とエア抜きポート16を連通する第1流路12が形成されている。そして、この第1流路12に、供給用バルブ20、排出用バルブ30、洗浄用バルブ40、パージ用バルブ50の各バルブが接続している。
図2に示される供給用バルブ20は、入力ポート21から入力される流体を連通又は遮断する、ダイアフラムバルブである。
供給用バルブ20には、供給用ダイアフラム弁体23が供えられ、流路ブロック11に形成される供給用弁座部22に供給用ダイアフラム弁体23が当接することで、入力ポート21から流入する供給流体17を遮断し、離間することで、供給用バルブ弁室24に供給流体17が流入する。
供給用バルブ弁室24は、第1流路12が貫通する状態で、流路ブロック11に設けられている。供給用バルブ弁室24の形状は略円筒状であり、その中心部分に供給用ダイアフラム弁体23が位置することになる。
供給用バルブ20は、エア駆動タイプであるので、供給用バルブ操作ポート25が備えられ、エアが供給用バルブ操作ポート25に供給されると、供給用ダイアフラム弁体23が供給用弁座部22から離間する。なお、図2に示される供給用バルブ20はノーマルクローズタイプであるが、必要に応じてノーマルオープンタイプ、複動タイプに交換可能である。
この供給用バルブ20は流路ブロック11に一体的に組みつけられることによって、バルブとして機能する。
図2に示される排出用バルブ30は、排出ポート31に流体を排出するためのダイアフラムバルブである。
排出用バルブ30には、排出用ダイアフラム弁体33が備えられ、流路ブロック11に形成される排出用弁座部32に排出用ダイアフラム弁体33が当接することで、排出ポート31に排出する流体を遮断し、離間することで、排出用バルブ弁室34に流体が流入し、排出ポート31に排水される。
この排出用バルブ30には、排水調整つまみ36が備えられることによって、排出用ダイアフラム弁体33のストロークが調整され、排水量を調整することが可能になっている。
排出用バルブ30の排出用バルブ弁室34と、供給用バルブ弁室24は、第2流路13にて連通されている。
排出用バルブ30は、エア駆動タイプであるので、排出用バルブ操作ポート35が備えられ、エアが排出用バルブ操作ポート35に供給されると、排出用ダイアフラム弁体33が排出用弁座部32に当接する。なお、図2に示される排出用バルブ30はノーマルオープンタイプであるが、必要に応じてノーマルクローズタイプ、複動タイプに交換可能である。
この排出用バルブ30は流路ブロック11に一体的に組みつけられることによって、バルブとして機能する。
なお、この供給用バルブ20、排出用バルブ30は連動して動作するため、供給用バルブ20がノーマルクローズである場合には、排出用バルブ30はノーマルオープンとし、供給用バルブ20と排出用バルブ30は常に反対の動きをするようにすることで、必ずどちらかに流体が流れることになる。
図3に示される洗浄用バルブ40は、洗浄水入力ポート41から洗浄水を第1流路12に供給するためのダイアフラムバルブである。
洗浄用バルブ40には、洗浄用ダイアフラム弁体43が備えられ、流路ブロック11に形成される洗浄用弁座42に洗浄用ダイアフラム弁体43が当接することで、洗浄水入力ポート41から供給される洗浄用流体19aを遮断し、離間することで、洗浄用バルブ弁室44から洗浄用流体19aを第1流路12に供給する。なお、この場合の洗浄用流体19aは純水が使われることが多い。
洗浄用バルブ弁室44は、第3流路14に接続され、この第3流路14は第1流路12に接続されている。
洗浄用バルブ40は、エア駆動タイプであるので、洗浄用バルブ操作ポート45が備えられ、エアが洗浄用バルブ操作ポート45に供給されると、洗浄用ダイアフラム弁体43が洗浄用弁座42から離間する。なお、図3に示される洗浄用バルブ40はノーマルクローズタイプであるが、必要に応じてノーマルオープンタイプ、複動タイプに交換可能である。
この洗浄用バルブ40は流路ブロック11に一体的に組みつけられることによって、バルブとして機能する。
図3に示されるパージ用バルブ50は、パージポート51からパージ用流体19bを第1流路12に供給するためのダイアフラムバルブである。
パージ用バルブ50には、パージ用ダイアフラム弁体53が備えられ、流路ブロック11に形成されるパージ用弁座52にパージ用ダイアフラム弁体53が当接することで、パージポート51から供給されるパージ用流体19bを遮断し、離間することで、パージ用バルブ弁室54からパージ用流体19bを供給する。なお、この場合のパージ用流体19bは、Nなどの不活性ガスが使われることが多い。
パージ用バルブ弁室54は、第3流路14に接続され、洗浄用バルブ弁室44とパージ用バルブ弁室54は第3流路14によって連通されることになる。
パージ用バルブ50は、エア駆動タイプであるので、パージ用バルブ操作ポート55が備えられ、エアがパージ用バルブ操作ポート55に供給されると、パージ用ダイアフラム弁体53がパージ用弁座52から離間する。なお、図3に示されるパージ用バルブ50はノーマルクローズタイプであるが、必要に応じてノーマルオープンタイプ、複動タイプに交換可能である。
このパージ用バルブ50は流路ブロック11に一体的に組み付けられることによって、バルブとして機能する。
なお、この洗浄用バルブ40及びパージ用バルブ50のどちらかの位置に、必要に応じて第1流路12内を吸引するための吸引用バルブを備えても良い。吸引用バルブも、洗浄用バルブ40及びパージ用バルブ50と同様にダイアフラムバルブであって、洗浄水入力ポート41又はパージポート51に該当する外部接続ポートに、図示しない吸引用の装置を接続すれば、第1流路12内の流体を吸引することが出来るようになる。
すなわち、パージや洗浄のようなメンテナンスに用いる為のバルブを、この位置に置き換えることや、もしくは、洗浄用バルブ40及びパージ用バルブ50の上側に、吸引用バルブのようなメンテナンスに用いるバルブを、さらに設けてもよい。
次に、第1実施例の複合流体制御ユニット10の動作について説明をする。
複合流体制御ユニット10は、出力ポート15を下に、エア抜きポート16を上になる状態で保持され、使用される。
図4は、第1実施例の複合流体制御ユニット10の供給用バルブ20が開、排出用バルブ30が閉の状態を示した断面図である。
図5は、第1実施例の複合流体制御ユニット10の供給用バルブ20が閉、排出用バルブ30が開の状態を示した断面図である。
まず、入力ポート21からの供給流体17を出力ポート15に供給する場合について説明する。
図4の状態で、入力ポート21から供給される供給流体17は、供給用バルブ20の供給用ダイアフラム弁体23が供給用弁座部22から離間し、排出用バルブ30の排出用ダイアフラム弁体33が排出用弁座部32に当接している状態で、第1流路12に供給される。
第1流路12に供給された供給流体17は、出力ポート15とエア抜きポート16から複合流体制御ユニット10の外に出る。
出力ポート15は、チューブが接続され、出力ポート15より供給される供給流体17は、チューブの先に繋がる半導体製造プロセスの装置で使用されることになる。例えば、液浸露光技術に用いられる超純水が供給流体17として複合流体制御ユニット10を流れている場合には、チューブの先に投影レンズへの超純水供給部が接続される。
一方、エア抜きポート16には、供給流体17と一緒に、供給流体17の内部に含まれる気泡18が混ざった状態で排出される。
入力ポート21から供給される供給流体17は、気泡18の混ざった状態で、第2流路13から、供給用バルブ弁室24に到達する。
供給用ダイアフラム弁体23と供給用弁座部22の隙間から、供給用バルブ弁室24に流入した供給流体17は供給用バルブ弁室24に入ると、出力ポート15とエア抜きポート16に流れるが、気泡18は供給流体17よりも比重が軽いために、気泡18は自らの浮力によって流路の上方に集まる。従って、供給用バルブ20の供給用バルブ弁室24内で、気泡18は上側に集まりながら、出力ポート15から供給される供給流体17に流されて移動する。
そして、供給用バルブ弁室24は第1流路12が上下に貫通した状態に成形されているので、供給用バルブ弁室24の上部に集まった気泡18は、後からくる供給流体17に押し流されて、必然的に供給用バルブ弁室24の上側にある、第1流路12との接続口から、上側の第1流路12に侵入する。その後、流路ブロック11の上部に設けられ、第1流路12に接続するエア抜きポート16から、気泡18は供給流体17と共に、接続されるチューブを通って複合流体制御ユニット10の外部に排出される。
一方、供給流体17が供給用バルブ弁室24に入った段階で、内部に混じっていた気泡18と供給流体17は分離されるため、供給用バルブ弁室24下側にある第1流路12との接続口から、第1流路12に供給流体17が入る段階では、気泡18はほとんどが上方にいく。そのため、出力ポート15からは気泡18を含まない供給流体17を出力できることになる。
即ち、入力ポート21から供給される供給流体17は、第2流路13から供給用バルブ弁室24、そして第1流路12を通過して、出力ポート15に気泡18を含まない状態で、最短ルートを通過して2次側に供給することが出来る。
なお、複合流体制御ユニット10から供給される供給流体17は、供給流体17が高価であることもあって、流量が少ないことが多く、供給用バルブ弁室24を抜ける時間は十分に取ることができるため、ほとんどの気泡18はエア抜きポート16から排出される。
次に、供給流体17を出力ポート15から供給しない場合について説明する。
供給流体17を出力ポート15から供給しない場合には、図5に示すように、供給用バルブ20の供給用ダイアフラム弁体23を供給用弁座部22に当接させ、排出用バルブ30の排出用ダイアフラム弁体33を排出用弁座部32から離間させる。
こうすることで、第2流路13は第1流路12との接続を遮断され、供給流体17は第1流路12に流れ込まずに、排出用バルブ弁室34に流れ込み、排出ポート31に供給流体17は排出される。
そして、流路が切り替えられることで、供給流体17は常に流れている状態となる。これによって、供給流体17が複合流体制御ユニット10の内部で対流することを防ぎ、バクテリアの繁殖を防いだり、凝固しやすい流体の凝固を防いだりする効果がある。
次に、複合流体制御ユニット10をパージ、洗浄する場合であるが、図5に示すように、供給用バルブ20の供給用ダイアフラム弁体23を供給用弁座部22に当接させた状態で、洗浄用バルブ40又はパージ用バルブ50を操作することで、パージ、洗浄が可能となる。
一般的に、薬液用のバルブを洗浄する場合には、パージ用流体19bにNガスなどの不活性ガスを用いてパージし、内部流路に溜まった液体を外部に押し出した後に、洗浄用流体19aに純水を用いて壁面に残存する薬液を洗い流す手順となる。必要に応じてこの後更にパージしても良い。
パージを行うためには、供給用バルブ20を閉めた状態で、パージ用バルブ50のパージ用ダイアフラム弁体53をパージ用弁座52から離間させて、パージポート51から供給するパージ用流体19bを第1流路12に供給する。この状態では洗浄用バルブ40の洗浄用ダイアフラム弁体43は洗浄用弁座42に当接させておく。
こうすることで、第1流路12の内部と、供給用バルブ弁室24に残っている供給流体17は複合流体制御ユニット10から排出される。
次に、供給用バルブ20を閉めた状態で、パージ用バルブ50のパージ用ダイアフラム弁体53をパージ用弁座52に当接させ、洗浄用バルブ40の洗浄用ダイアフラム弁体43を洗浄用弁座42から離間させて、洗浄水入力ポート41から供給される洗浄用流体19aを第1流路12に供給する。
こうすることで、第1流路12の内壁に残存した供給流体17もきれいに洗い流されて複合流体制御ユニット10から排出されることになる。
出力ポート15とエア抜きポート16を連通する第1流路12は一直線に設けられていることで、この洗浄及びパージをする際には、効率よく洗浄用流体19a、パージ用流体19bを出力ポート15、エア抜きポート16から排出することができる。
また、第1流路12は供給用バルブ弁室24を貫通する状態に設けられており、供給用ダイアフラム弁体23も円筒形状であることから、洗浄用流体19a、及びパージ用流体19bの運動エネルギの減少を最小限に抑えることができるために、短時間で洗浄、パージが効果的に行え、洗浄、パージに使用する洗浄用流体19a、パージ用流体19bの使用量を抑えることができる。
なお、洗浄用バルブ40又はパージ用バルブ50の位置に吸引用バルブを配置する等、吸引用バルブを用いる場合には、やはり供給用バルブ20を閉じた状態での使用となる。
吸引用バルブは、パージ用バルブ50とは逆に流路内の流体を吸引することで、複合流体制御ユニット10及び、複合流体制御ユニット10に接続されたチューブ等の内部に存在する残存流体を吸引する。
従って、洗浄用バルブ40やパージ用バルブ50と異なり、流路内の残存流体を吸引するために、2次側に流体を排出しなくて済むというメリットがあるので、回路構成上、2次側に流体を排出できない場合には、このようなバルブを設けることも有効である。
上記に示したように、第1実施例の複合流体制御ユニット10が構成されるので、以下のような作用、効果を示す。
(1)入力ポート21からの供給流体17の流れを連通または遮断する供給用バルブ20と、排水時に供給流体17を排出ポート31に連通する排出用バルブ30と、を有する複合流体制御ユニット10において、一体的に形成された流路ブロック11に、供給用バルブ20の供給用弁座部22と、排出用バルブ30の排出用弁座部32が形成され、流路ブロック11の下端に、供給流体17の出力ポート15が設けられ、流路ブロック11の上端に、エア抜きポート16が設けられ、流路ブロック11内に、出力ポート15と、エア抜きポート16を連通する、第1流路12が設けられ、第1流路12が供給用バルブ弁室24を貫通し、供給用バルブ20と対向する位置に、排出用バルブ30が設けられ、第2流路13が、供給用バルブ弁室24と、排出用バルブ弁室34を連通して設けられ、第1流路12内の流体の流れを連通、調整、または遮断する第3バルブが、供給用バルブ20と、排出用バルブ30の上部に少なくとも1つ設けられ、流路ブロック11に第3バルブの弁室が設けられ、第1流路12に接続されることを特徴とするので、複合流体制御ユニット10によって供給される供給流体17中の気泡18を、エア抜きポート16から排出することが可能となり、複数のバルブの機能がブロックに一体的かつコンパクトにまとめられるので、省スペース化を図ることが可能となる。
このうち、供給流体17中の気泡18をエア抜きポート16から排出できる点については、流路ブロック11の上部にエア抜きポート16を設け、下部に出力ポート15を設けることで実現される。
供給流体17中に混入する気泡18は、液体よりも比重が軽いため、供給用バルブ弁室24を通過する際に、供給用バルブ弁室24の上側に集まってゆく。
供給用バルブ弁室24には、第1流路12が貫通しており、供給用バルブ弁室24上側にはエア抜きポート16へ、供給用バルブ弁室24下側には出力ポート15へ、接続する。従って、供給用バルブ弁室24の上側に集まった気泡18は、後から供給される供給流体17によって押し流され、エア抜きポート16側に供給流体17と一緒に排出されることになる。一方、気泡18が分離された供給流体17は、下側に導かれ、出力ポート15から出力されることになる。
また、第3バルブを供給用バルブ20、排出用バルブ30の上部に持ってくることで、洗浄、パージ、吸引などが効率的に行うことができ、例えば洗浄用バルブ40であれば、供給流体17の通る第1流路12内の必要な部分すべてを、洗い流すことが可能となる。バルブを継ぎ手とチューブ等でつなぎ合わせて、同じ機能のユニットを構成した場合、チューブ等でつなぎ合わせた部分に、例えば供給用のバルブからの接続部分等、洗浄用流体が流れず、洗浄できない部分が出来てしまうが、(1)に記載の構成のように一体のブロックとして作成し、第3バルブとして配置する洗浄用バルブ40を、第1流路12が供給用バルブ弁室24を貫通する供給用バルブ20と、排出用バルブ30の上部に持ってくることで、このように洗浄できない部分をなくすことが出来る。
また、複数のバルブの機能が流路ブロック11に一体的にかつコンパクトにまとめられる点については、複数のバルブをマニホールドにすることで、コンパクト化を図ることは従来からも行われてきたが、このように入力ポート21と、供給流体17を供給遮断する供給用バルブ20と、出力ポート15を配置することで、供給流路を最短で配置することを可能にするという従来にない効果を奏している。
そして、供給流体17の流れる流路を最短で配置し、かつ1つのユニットにまとめたことで、コンパクト化を図ると共に、内部構造を極力単純にでき、パーティクルの発生や、母材からの溶出、液溜まり等の供給流体に悪影響を与える要因を最少にすることができる。
(2)(1)に記載の複合流体制御ユニット10において、第3バルブが、洗浄時に洗浄用流体19aを供給する洗浄用バルブ40、液排出時にパージ用流体19bを供給するパージ用バルブ50、液吸引時に供給流体17または洗浄用流体19aを吸引する吸引用バルブのうち、少なくとも何れか1つであることを特徴とするので吸引用バルブ、洗浄用バルブ40、及びパージ用バルブ50のうち、少なくとも何れか1つをコンパクトにまとめることができ、流路内の洗浄及びパージの効率が良くなるという優れた効果を奏する。
(3)(1)又は(2)に記載の複合流体制御ユニット10において、入力ポート21から供給される供給流体17を、供給用バルブ20を開き、排出用バルブ30を閉じることで出力ポート15側に供給し、又、供給用バルブ20を閉じ、排出用バルブ30を開くことで排出ポート31側に排出し、これを切り替えることで常に供給流体17が流れている状態を維持することを特徴とするので、入力ポート21から供給される流体が、流路内で滞留することを防ぎ、流体の温度の変化を防ぐという優れた効果を奏する。
常に流体が流れているようにすることで、流路内の液溜まりを防ぐことが可能となり、例えば超純水などを供給する場合には、内部で滞留することによって発生するバクテリアの繁殖を防いだり、凝固し易い流体を供給する場合には、内部で滞留することによって凝固してしまったりするというようなことを防ぐことができる。
また、温度変化については、温調機器を複合流体制御ユニット10外に設けていた場合に、流体の流れがなくなると、温度が局所的に上昇してしまうなどの弊害があるが、このようなことを防ぐことができる。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例について示す。
第2実施例の複合流体制御ユニット10には、第1実施例の複合流体制御ユニット10にサックバックバルブ60を追加したものである。
図6に、第2実施例の複合流体制御ユニット10の断面図を示す。
サックバックバルブ60は、供給用バルブ20と排出用バルブ30の上部であって、洗浄用バルブ40とパージ用バルブ50、又は吸引用バルブの下部となる位置に配置される。
サックバックバルブ60は、サックバック用ダイアフラム弁体63を有し、サックバックバルブ弁室64は、第1流路12が貫通するように、流路ブロック11に形成されている。ただし、通常のダイアフラムバルブと異なり、サックバックバルブ60は遮断機能を有さないため、弁座は設けられない。
サックバックバルブ弁室64は、略円筒形状の空間であり、円筒の高さ方向、図面でいう左右方向の距離を、他のバルブよりも大きくとられている。
また、サックバックストローク調整ツマミ66が設けられ、サックバック用ダイアフラム弁体63のストローク量を調整することが可能となっている。
また、サックバックバルブ60は、エア駆動であり、図示しないサックバック用操作ポートが備えられ、エアがサックバック用操作ポートに供給されると、サックバック用ダイアフラム弁体63が前進端まで移動し、サックバックバルブ弁室64の体積は小さくなる。また、エアの供給が遮断されると、内蔵されるバネの力により、サックバック用ダイアフラム弁体63は後退端まで移動し、サックバックバルブ弁室64の体積は大きくなる。
このサックバックバルブ60は流路ブロック11に一体的に組みつけられることによって、バルブとして機能する。
なお、第2実施例の複合流体制御ユニット10は、サックバックバルブ60以外のバルブである、供給用バルブ20、排出用バルブ30、洗浄用バルブ40、及びパージ用バルブ50や、流路である第1流路12、第2流路13、第3流路14等を有しているが構成は第1実施例と同様であるため、説明は省略する。
次に、第2実施例の動作の説明を行う。
供給用バルブ20が開の状態においては、第1実施例と動作は変わらない。なお、供給用バルブ20が開の状態では、サックバックバルブ60は、サックバック用操作ポートにエアが供給されて、サックバック用ダイアフラム弁体63が前進端にいる状態である。
サックバックバルブ60を追加することによって変化があるのは、供給用バルブ20を閉にした直後の動作である。
供給用バルブ20の供給用ダイアフラム弁体23を供給用弁座部22に当接させて、入力ポート21からの供給流体17の供給を遮断すると同時に、サックバックバルブ60のサックバック用ダイアフラム弁体63を、図6の右側、即ちサックバック用ダイアフラム弁体63の後退端まで動作させる。
通常、供給流体17の供給を停止するために供給用バルブ20を遮断すると、出力ポート15に接続されるチューブ等の先から、供給流体17の水面張力等の関係により、数滴の供給流体17の滴が供給先であるシリコンウエハ等の上に垂れてしまう、いわゆるポタ落ちが発生してしまう。
これを避けるために、サックバックバルブ60のサックバック用ダイアフラム弁体63を後退させることによって、サックバックバルブ弁室64の容積を大きくし、供給流体17を引っ張ってやる。
こうすることで、例えば出力ポート15に接続されるチューブの先から、シリコンウエハ上に超純水を供給していたとすると、複合流体制御ユニット10により供給する供給流体17の供給を遮断した後、供給流体17が引っ張られるので、出力ポート15に接続されるチューブの先端に溜まっている供給流体17がチューブの中に引っ込み、シリコンウエハ上に不必要な滴を垂らしてしまうポタ落ち現象を防げる。
滴の滴下は、例えばチューブの先端の供給流体17の水面が、水面張力の働きで球体を作ろうとして働きかけ、チューブの先端からの供給流体17の水面の飛び出し量が多くなり、最終的にはチューブの先端から離れて、球体を作り、自重によって落下する現象である。従って、チューブの先端から供給流体17が飛び出しておらず、供給流体17が後ろから供給されない限りは、水滴として落下することは無い。サックバックバルブ弁室64の容積が大きくなることによって、供給流体17が引っ張られれば、チューブの中のほうに水面が引っ張られ、水面張力は逆側に働くことになって、供給流体17は水滴として落下しなくなる。
上記に示したように、第2実施例の複合流体制御ユニット10が構成されるので、以下のような作用、効果を示す。
第1実施例の複合流体制御ユニット10に加えて、流路を遮断することにより液垂れを防止するサックバックバルブ60を備え、サックバックバルブ60が、供給用バルブ20及び排出用バルブ30の上部で、かつ第3バルブである、洗浄用バルブ40、パージ用バルブ50又は吸引用バルブの下部に設けられ、サックバックバルブ弁室64を第1流路12が貫通することを特徴とするので、供給用バルブ20を閉じた際に、出力ポートの先に繋がるチューブ等や、装置の先から供給する液体の滴が供給先に落下してしまうという、いわゆるポタ落ちを防ぐことができる。
半導体製造プロセスでは特に供給する薬液の分量を正確にコントロールしたい場合や、シリコンウエハ上に直接する場合等、滴のポタ落ちによって、製品の品質に関わってくる場合が多い。従ってこのようにサックバックバルブ60を備えて、ポタ落ちを防止する機能は有効となる。
(第3実施例)
次に、本発明の第3実施例について説明を行う。
図7は第3実施例の複合流体制御ユニット10の断面図について示している。
第3実施例における複合流体制御ユニット10は、第1実施例又は第2実施例の複合流体制御ユニット10における供給用バルブ20を、膜式開閉バルブ26を用いていることに特徴がある。
膜式開閉バルブ26は、エア駆動であり、図示しない操作ポートにエアを供給してやることで、供給用ダイアフラム弁体23を動作させるが、供給用バルブ20のピストン部のように摺動部を備えず、案内機構の代替手段としてのダイアフラム27を用いることで、摺動抵抗を減少させ、供給用ダイアフラム弁体23の動作速度調整をし易くしているものである。
このような制御弁の例としては、例えば特許第3010912号公報や、実開平6−40551号公報などに詳細に紹介されているので、ここではその構成についての説明は省略する。
このように、複合流体制御ユニット10に膜式開閉バルブ26を用いることで、供給用ダイアフラム弁体23の動作速度の調整が可能となり、この動作速度を緩やかに動作するよう調整することで、供給用ダイアフラム弁体23が供給用弁座部22に当接する瞬間に発生するパーティクルの量を減少させるという作用効果をもたらす。
膜式開閉バルブ26においても、供給用バルブ操作ポート25からエアを供給して供給用ダイアフラム弁体23を動作させる。
そして、第2流路13から流入する供給流体17を遮断するためには、供給用弁座部22に対して、供給用ダイアフラム弁体23を当接させる必要があるが、この時の供給用ダイアフラム弁体23の速度は、エア駆動のダイアフラムバルブであれば、供給用バルブ操作ポート25からのエアの圧力に依存する。
ダイアフラムバルブの駆動部は、シリンダ構造になっており、エアが供給用バルブ操作ポート25に供給されると、ピストンが上下するようになっている。このピストンの摺動部には、パッキンが入っており、エアが漏れないようにシールしているが、このシールが摺動抵抗となる。この摺動抵抗があるために、ピストンが動き出すまでの力が多く必要であり、エア圧も一定以上必要となるので、その結果、動作速度を一定以下に落とすことができない。
一方、膜式開閉バルブ26のように、ピストンの摺動部をダイアフラム27に変更してしまうことで、摺動抵抗を削減することができる。もちろん、ダイアフラム27の復元力によって抵抗は生まれるが、ピストンの摺動抵抗ほどは高くならないので、より低いエア圧で供給用ダイアフラム弁体23を駆動することが可能となり、結果的に、動作速度を、ピストン方式の場合よりも低下させることができる。
供給用ダイアフラム弁体23の、供給用弁座部22に当たる速度が緩やかになれば、衝撃を減少させることができるので、パーティクルの発生を抑えることが可能となる。
上記に示したように第3実施例の複合流体制御ユニット10が構成されるので、以下のような作用効果を示す。
第1実施例及び第2実施例のいずれか1つに記載される複合流体制御ユニット10において、供給用バルブ20が、ダイアフラムタイプのアクチュエータを用いた膜式開閉バルブ26であることで、バルブ開閉速度を低下させ、開閉時に発生するパーティクルを減少させることを特徴とするので、ダイアフラムタイプのアクチュエータを用いた膜式開閉バルブ26が、バルブ開閉速度をバネタイプのアクチュエータを用いた開閉バルブよりも応答特性に優れるので、バルブ開閉速度をバネタイプでは不可能な領域まで開閉速度を低下させることが可能となり、バルブ開閉速度の低下によってバルブが開閉する際に発生するパーティクルを最小限に抑え、出力ポート15に供給する供給流体17の流体内部にパーティクルが混入することを防止ことが出来るという優れた効果を奏する。
(第4実施例)
次に、本発明の第4実施例について説明を行う。
図8は第4実施例における複合流体制御ユニット10の断面図である。
第4実施例の複合流体制御ユニット10は、第3実施例の複合流体制御ユニット10に流量調整付き開閉バルブ70を追加したものである。
流量調整付き開閉バルブ70は、第1流路12に接続し、エア抜きポート16の前に設け、エア抜きポート16から排出する気泡18の混じった供給流体17の量を調整するバルブである。
流量調整付き開閉バルブ70はダイアフラムバルブの構造をしており、流路ブロック11には、流量調整付き開閉バルブ70の弁座である、開閉バルブ弁座72が形成されており、開閉バルブダイアフラム弁体73が当接して、流体を遮断することが可能である。また、開閉ストローク調整つまみ76を備えているため、開度を調整できる。
また、流量調整付き開閉バルブ70は、図示しない開閉バルブ操作ポートを備えており、エアを供給することで、開閉バルブダイアフラム弁体73が開閉バルブ弁座72から離間し、エアの供給を遮断すると、内蔵するバネの力で供給流体17の供給を遮断するノーマルクローズタイプの開閉バルブである。ただし、必要に応じてノーマルオープンタイプ、複動タイプに交換することが可能である。
この供給用バルブ操作ポート25は流路ブロック11に一体的に組みつけられることによって、バルブとして機能する。
次に第4実施例の動作について説明する。
供給流体17の供給時には、供給流体17が、入力ポート21から第2流路13を通過して、供給用バルブ弁室24に流入し、第1流路12を通って、出力ポート15側とエア抜きポート16側に別れて流入する。出力ポート15側の説明は先ほど変わらないので省略するが、エア抜きポート16側に流入した気泡18の混じった供給流体17は、第1流路12上部へと押し出されてゆく。
流量調整付き開閉バルブ70の開閉バルブダイアフラム弁体73は開閉バルブ弁座72と離間した状態であり、供給流体17は開閉バルブ弁室74に流入する。
流入する量は、開閉バルブダイアフラム弁体73と開閉バルブ弁座72との隙間でコントロールされるので、開閉ストローク調整つまみ76を調整することで、供給流体17の流量をコントロールすることが可能となる。
そして、開閉バルブ弁室74からエア抜きポート16に接続する第4流路75を通って、エア抜きポート16から供給流体17は排出される。
この第4流路75は、第1流路12よりも細く設けられているが、これは供給流体17の消費量を極力減らしたい場合などには有効である。
洗浄、パージ時に関しては、開閉バルブダイアフラム弁体73と、開閉バルブ弁座72が当接した状態で、複合流体制御ユニット10の洗浄、パージを行う。この場合の説明については、流量調整付き開閉バルブ70の動作は特に関係ないために省略する。
流量調整付き開閉バルブ70の開閉についてであるが、エア抜きポート16から供給流体17を排出したくない場合に、流量調整付き開閉バルブ70の開閉バルブダイアフラム弁体73を開閉バルブ弁座72に当接させて、供給流体17のエア抜きポート16からの排出を遮断する。
例えば、供給流体17への気泡18の混入量が少ない場合、一定量を第1流路12内の供給用バルブ弁室24より上側に、気泡18を一定量まで貯めておくことが可能であるので、定期的に開閉させることで、供給流体17の排出量を減らすことができる。
上記に示したように第4実施例の複合流体制御ユニット10が構成されるので、以下のような作用効果を示す。
第4実施例に記載される複合流体制御ユニット10において、エア抜きポート16に、流量調整付き開閉バルブ70を設けることで、エア抜きポート16から排出する供給流体17の流量を調整可能としたことを特徴とするので、エア抜きポート16から排出する流体の量を少なくすることが可能となるという優れた効果を奏する。
エア抜きポート16から排出する流体は、気泡18が混入した状態の供給流体17であり、供給流体17が超純水であった場合には、気泡18が混入し、複数の経路を経由して行くために超純水ではなくなってしまっており、超純水としての利用はできない。また、凝固し易い流体や、濃度管理の厳しい液体の場合であっても、そのまま利用することはできなくなる。従って、そのような排出する超純水等の量を最小限に抑える機能を設けることでコストダウンに結びつけることが可能となる。
(第5実施例)
次に、本発明の第5実施例について示す。
図9は第5実施例の複合流体制御ユニット10の断面図を示している。
第5実施例の複合流体制御ユニット10は、第3実施例の複合流体制御ユニット10に、開閉バルブ70aと微少流量調整バルブ70bを追加したものである。
即ち、第4実施例の流量調整付き開閉バルブ70の、開閉機能を開閉バルブ70aに、流量調整機能を微少流量調整バルブ70bに分離した構成となっている。
開閉バルブ70aは、開閉バルブダイアフラム弁体73aを流路ブロック11に設けられた開閉バルブ弁座72aに当接、離間することで、供給流体17の流れを連通、遮断する。
また、開閉バルブ70aは、エア駆動タイプであるので、図示しない開閉バルブ操作ポートを備えており、エアを供給することで、開閉バルブダイアフラム弁体73aが開閉バルブ弁座72aから離間し、エアの供給を遮断すると、内蔵するバネの力で供給流体17の供給を遮断するノーマルクローズタイプの開閉バルブである。ただし、必要に応じてノーマルオープンタイプ、複動タイプに交換することが可能である。
開閉バルブ弁室74aに接続される第5流路77は、微少流量調整バルブ70bの微少流量調整バルブ弁室74bに接続され、開閉バルブ弁室74aと微少流量調整バルブ弁室74bを連通する。
微少流量調整バルブ70bは、流路ブロック11に備えられた微少流量調整バルブ弁座72bと微少流量調整バルブ弁体73bとの隙間によって、供給流体17の流量を調整する。微少流量調整バルブ弁体73bは、先端に円錐状の突起があり、微少流量調整バルブ弁座72bの中に入り込む。微少流量調整バルブ70bには微少流量調整ネジ76bが設けられており、微少流量調整ネジ76bを回すことによって、微少流量調整バルブ弁体73bと微少流量調整バルブ弁座72bの隙間を調整する。
次に第5実施例の動作について説明する。
供給流体17の供給時には、供給流体17が、入力ポート21から第2流路13を通過して、供給用バルブ弁室24に流入し供給流体17が、入力ポート21から第2流路13を通過して、供給用バルブ弁室24に流入し、第1流路12を通って、出力ポート15側とエア抜きポート16側に別れて流入する。出力ポート15側の説明は先ほど変わらないので省略するが、エア抜きポート16側に流入した気泡18の混じった供給流体17は、第1流路12上部へと押し出されてゆく。
開閉バルブ70aの開閉バルブダイアフラム弁体73aは開閉バルブ弁座72aと離間した状態であり、供給流体17は開閉バルブ弁室74aに流入する。
そして、開閉バルブ弁室74aから第5流路77を経て微少流量調整バルブ弁室74bに供給流体17は流入し、微少流量調整バルブ70bの微少流量調整バルブ弁体73bと微少流量調整バルブ弁座72bの離間する隙間から、第4流路75に入り込み、エア抜きポート16より気泡18の混じった供給流体17は排出される。
供給流体17のエア抜きポート16からの排出量は、微少流量調整バルブ弁体73bと開閉バルブ弁座72の隙間によってコントロールされるので、微少流量調整ネジ76bによってこの隙間を調整することで、供給流体17の排出量がコントロールできる。
第4流路75、第5流路77は、第1流路12よりも細く設けられているが、これは供給流体17の消費量を極力減らしたい場合などには有効である。
洗浄、パージ、吸引時に関しては、開閉バルブダイアフラム弁体73aと、開閉バルブ弁座72aが離間状態で、複合流体制御ユニット10の洗浄、パージ、吸引を行う。この場合の説明については、開閉バルブ70a及び微少流量調整バルブ70bの動作は特に関係ないために省略する。
開閉バルブ70aの開閉についてであるが、エア抜きポート16から供給流体17を排出したくない場合に、開閉バルブ70aの開閉バルブダイアフラム弁体73aを開閉バルブ弁座72aに当接させて、供給流体17のエア抜きポート16からの排出を遮断する。
例えば、供給流体17への気泡18の混入量が少ない場合、一定量を第1流路12内の供給用バルブ弁室24より上側に貯めておくことが可能であるので、定期的に開閉させることで、供給流体17の排出量を減らすことができる。
上記に示したように、第5実施例の複合流体制御ユニット10が構成されるので、以下のような作用、効果を示す。
第5実施例の複合流体制御ユニット10においては、第4実施例の流量調整付き開閉バルブ70の、開閉機能と、流量調整機能を分離させ、開閉機能をもつ開閉バルブ70aの上に、流量調整機能をもつ微少流量調整バルブ70bを備えることを特徴とするので、微少流量の調整が正確に行えるという優れた効果を奏する。
第4実施例の流量調整付き開閉バルブ70のように、流量調整と開閉バルブの機能を1つのバルブで行う場合、微少流量の調整領域においては、正確に調整が難しい場合がある。
これは、流量調整付き開閉バルブ70の開閉バルブダイアフラム弁体73を開閉バルブ弁座72に当接させる際に、完全に供給流体17の遮断を行うために、ある程度の圧力で当接させている。この時、開閉バルブダイアフラム弁体73も開閉バルブ弁座72もPTFE製であるために、若干の弾性変形を伴うことになる。
一方、開閉バルブダイアフラム弁体73と開閉バルブ弁座72を離間させた場合には、開閉バルブダイアフラム弁体73と開閉バルブ弁座72の隙間によって、流量が決定するために、当接した際に変形した状態と、時間を置いて元に復元した場合ではその隙間が若干異なることになる。
また、PTFEも樹脂系の材料であるため、温度変化によっての寸法変化も金属より大きく作用する。従って、使用環境によっては影響が出る可能性がある。
微少流量の調節にとって、こういった変形による影響は大きい。従って、第5実施例では開閉バルブ70aと微少流量調整バルブ70bに分けて、開閉バルブ70aでは開閉機能のみ、微少流量調整バルブ70bでは調節機能のみを担当してこの影響を回避している。また、開閉バルブ弁座72の径を小さくすることでも、こういった影響をより少なくしている。
(第6実施例)
次に、本発明の第6実施例について示す。
図10は第6実施例の複合流体制御ユニット10の断面図を示している。また、図11は図10のC−C断面を示している。
第6実施例の複合流体制御ユニット10は、第1実施例の複合流体制御ユニット10のうち、供給用バルブ20と排出用バルブ30の機能を一体化した、供給排出用バルブ80に置き換えたものである。
第1実施例の場合においても、供給時には排水を行わないという使い方をする場合が多いため、供給用バルブ20と排出用バルブ30を3方弁として一体化することで、機能は限定されるがコストダウンを図ることが出来る。
供給排出用バルブ80は、供給部81と排出部82を持ち、一体のバルブとして構成される。
図11に示すように、供給部81は供給用バルブ20とほぼ同一形状であり、供給用弁座部22と、供給用ダイアフラム弁体23及び、供給用バルブ弁室24を有している。ただし、供給用バルブ操作ポート25は備えていない。なお、供給用バルブ弁室24は、第1流路12が貫通している状態で流路ブロック11に形成されている点も、第1実施例と同様である。
一方、排出部82は排出用バルブ30のように、排出用弁座部32、排出用ダイアフラム弁体33、排出用バルブ弁室34は有しており、排出用バルブ操作ポート35の代わりに、供給部81及び排出部82の両側を駆動させるための、供給排出用バルブ操作ポート85を備えている。なお、排水調整つまみ36の様な機能は持っていない。
なお、入力ポート21は、第2流路13に接続され、排出用バルブ弁室34は排出ポート31に接続されている。また、第2流路13を連結ロッド83は貫通している。
この連結ロッド83は、供給用ダイアフラム弁体23と排出用ダイアフラム弁体33を接続するため、供給用ダイアフラム弁体23と排出用ダイアフラム弁体33に埋め込まれる状態で保持されている。そして、連結ロッド83は接液部を有するため、PTEFよりも強度があり、耐食性も高いPVDFやPCTFE、PPS、PEEK、あるいは、セラミックやチタン等、薬品によってその材質を選択することになる。
その他の構成については、第1実施例とほぼ同じである。
次に、第6実施例の複合流体制御ユニット10の動作について説明する。
第6実施例の動作については、基本的に第1実施例と同一であるが、供給用バルブ20及び排出用バルブ30が供給排出用バルブ80に置き換わった部分が若干異なる動作をするので、その部分の説明を行う。
供給排出用バルブ80は、排出部82側に供給排出用バルブ操作ポート85を備えることで、供給部81の供給用ダイアフラム弁体23と、排出部82の排出用ダイアフラム弁体33の両側を駆動しうる。
これは、供給用弁座部22と供給用ダイアフラム弁体23を繋ぐ、連結ロッド83が第2流路13内を貫通して備えられているためで、供給排出用バルブ操作ポート85に操作エアを供給することで、排出用ダイアフラム弁体33は図面左側に押され、排出用ダイアフラム弁体33と供給用ダイアフラム弁体23が連結ロッド83によって連結されているので、排出用ダイアフラム弁体33に連動して供給用ダイアフラム弁体23が図面左側に押されることになる。
供給部81には、圧縮バネを備えているので、供給排出用バルブ操作ポート85に操作エアを供給することで、この圧縮バネは圧縮される。その結果、供給部81の供給用ダイアフラム弁体23と供給用弁座部22は離間し、排出部82の排出用ダイアフラム弁体33と排出用弁座部32は当接する。この結果、入力ポート21から供給された供給流体17は、出力ポート15側に供給されることになる。また、エア抜きポート16から気泡18を含んだ供給流体17が排出される。
そして、供給排出用バルブ操作ポート85への操作エアの供給が停止されると、圧縮バネの力によって、供給用ダイアフラム弁体23と排出用ダイアフラム弁体33は図面右側に移動し、供給部81の供給用ダイアフラム弁体23と供給用弁座部22は当接し、排出用ダイアフラム弁体33と排出用弁座部32は離間する。この結果、供給流体17の出力ポート15への供給は停止され、排出ポート31側に供給流体17は排出されることになる。
ただし、図11では、ノーマルクローズタイプの供給排出用バルブ80を示しているが、必要に応じて、ノーマルオープンタイプや復動式のバルブに交換することが可能である。
なお、洗浄用バルブ40及びパージ用バルブ50等の機能に関しては、第6実施例においても他の実施例と同様に働くので、ここではその説明を省略する。
(第7実施例)
次に第7実施例について示す。
第7実施例は、第6実施例の変形例である。
図12(a)は第7実施例の複合流体制御ユニット10の上面図を、図12(b)は第7実施例の複合流体制御ユニット10の断面図と示している。また、図13は図12(a)のD−D断面を示している。
第7実施例の複合流体制御ユニット10は、第6実施例同様に、第1実施例の複合流体制御ユニット10のうち、供給用バルブ20と排出用バルブ30の機能を一体化した、供給排出用バルブ80に置き換えたものである。ただし、第6実施例とは、その内部構造が若干異なっている。
第6実施例の場合、供給用バルブ20と排出用バルブ30の機能を一体化して3方弁化し、供給排出用バルブ80にするにあたり、供給用ダイアフラム弁体23と排出用ダイアフラム弁体33の間に連結ロッド83を用意して、供給用ダイアフラム弁体23と排出用ダイアフラム弁体33を同期させるようにしている。ただし、供給用ダイアフラム弁体23及び排出用ダイアフラム弁体33は、耐薬品性を追求し、供給流体17への材質の溶出を最低限に抑えるためにPTFE製である場合が多い。しかし、PTFEは材料強度がそれほど高くないために、供給用ダイアフラム弁体23と排出用ダイアフラム弁体33を連動させるには弁体自体に負荷をかけることになるし、連結ロッド83自身も耐薬品性を持たせる必要があるため前述したような特殊な材料を用いる必要がある。また、第2流路13内に連結ロッド83を設けるため、同等の流量を確保するためには第2流路13の内径を大きくしてやらなければならない等の問題もある。
そこで、第7実施例の供給排出用バルブ80はこの点を工夫した構造となっている。
図13に示すように、供給部81は供給用バルブ20とはほぼ同一形状であり、供給用弁座部22、供給用ダイアフラム弁体23及び供給用バルブ弁室24を有している。また、図示しないが供給部81側に供給排出用バルブ操作ポート85を備えている。なお、供給用バルブ弁室24は、第1流路12が貫通している状態で流路ブロック11に形成されている点も第1実施例と同様である。
一方、排出部82は排出用バルブ30のように、排出用弁座部32、排出用ダイアフラム弁体33、排出用バルブ弁室34は有しているが、供給排出用バルブ操作ポート85を備えている。
そして、第6実施例の連結ロッド83の代わりに、図14に示すように、供給排出用バルブ80ボディ内部に、連結シャフト84を備えている。連結シャフト84は供給排出用バルブ80の対角に2本備えており、供給部81の供給用ダイアフラム弁体23と、排出部82の排出用ダイアフラム弁体33を連動するようにそれらのベースを連結している。なお、連結シャフト84は必ずしも2本で無くとも良く、必要に応じて、本数を増やすことを妨げない。ただし、第7実施例では、連結シャフト84を供給排出用バルブ80の対角に持ってきているため、供給排出用バルブ80の大きさを変える必要がないが、連結シャフト84の本数を増やす場合は、取付ボルトとの兼ね合いもあり、供給排出用バルブ80の大きさを広げる必要はあると考えている。
連結ロッド83の材質であるが、これは一般的なステンレス製のシャフトを用いている。ただし、使用環境によっては必要に応じて材質を変更することを妨げない。
このように、第6実施例の連結ロッド83の代わりに連結シャフト84を設けることで、連結ロッド83のように接液部に連結部材を用いる必要が無くなるため、材質の選択の幅が広がり、第2流路13内の供給流体17との接液することもなくなるので、パーティクルの問題や、部材からの溶出等を回避できるというメリットがある。
次に第7実施例の複合流体制御ユニット10の動作について説明する。
第7実施例の動作については、基本的に第1実施例及び第6実施例と同一であるが、供給排出用バルブ80が若干異なるために、その部分の説明を行う。
第7実施例の供給排出用バルブ80は供給部81側に供給排出用バルブ操作ポート85を備えることで、供給部81の供給用ダイアフラム弁体23と排出部82の排出用ダイアフラム弁体33を両方駆動しうる。
これは、供給用弁座部22と供給用ダイアフラム弁体23を繋ぐ、連結シャフト84が供給排出用バルブ80に備えられているためで、供給排出用バルブ操作ポート85に操作エアを救急することで、供給用ダイアフラム弁体23が左側に移動し、供給部81内に備える圧縮バネを圧縮することになる。この際に、連結シャフト84によって排出用ダイアフラム弁体33も連結されているため、排出用ダイアフラム弁体33も図面左側に移動することになる。
この結果、供給部81の供給用弁座部22と供給用ダイアフラム弁体23は離間し、排出部82の排出用弁座部32と排出用ダイアフラム弁体33は当接するため、入力ポート21から供給された供給流体17は、出力ポート15側に供給されることになる。また、エア抜きポート16からは、気泡18を含んだ供給流体17が排出される。
そして、供給排出用バルブ操作ポート85への操作エアの供給が停止されると、圧縮バネの力によって、供給用ダイアフラム弁体23と排出用ダイアフラム弁体33は図面右側に移動するので、供給用弁座部22と供給用ダイアフラム弁体23は当接し、排出用弁座部32と排出用ダイアフラム弁体33は離間することになる。この結果、供給流体17の出力ポート15への供給は停止され、排出ポート31側に供給流体17は排出されることになる。
ただし、図13ではノーマルクローズタイプの供給排出用バルブ80を示しているが、必要に応じて、ノーマルオープンタイプや復動式のバルブに交換することが可能である。
なお、洗浄用バルブ40及びパージ用バルブ50等の機能に関しては、第7実施例においても他の実施例と同様に働くので、ここではその説明を省略する。
上記に示したように、第6実施例及び第7実施例の複合流体制御ユニット10が構成されるので、以下のような作用、効果を示す。
入力ポート21からの供給流体17の流れを供給と排出に切り替える供給排出用バルブ80と、を有する複合流体制御ユニット10において、一体的に形成された流路ブロック11に、供給排出用バルブ80の弁座である、供給用ダイアフラム弁体23、排出用ダイアフラム弁体33が形成され、流路ブロック11の下端に、供給流体17の出力ポート15が設けられ、流路ブロック11の上端に、エア抜きポート16が設けられ、流路ブロック11内に、出力ポート15と、エア抜きポート16を連通する、第1流路12が設けられ、供給排出用バルブ80の備える供給部81の供給用バルブ弁室24と排出部82の排出用バルブ弁室34が、第2流路13で連通され、第1流路12が供給排出用バルブ80の供給部81の供給用バルブ弁室24を貫通し、第1流路12内の流体の流れを連通、調整、または遮断する洗浄用バルブ40又はパージ用バルブ50が、供給排出用バルブ80の上部に少なくとも1つ設けられ、流路ブロック11に洗浄用バルブ40又はパージ用バルブ50の弁座が設けられ、第1流路12に接続されることを特徴とするので、複合流体制御ユニット10によって供給される、流体中の気泡18を、エア抜きポート16から排出することが可能となり、複数のバルブの機能が流路ブロック11に一体的かつコンパクトにまとめられるので、省スペース化を図ることが可能となるという(1)と同様の効果をバルブの数を削減して実現することが可能となる。
供給機能と排出機能は同時には用いられない場合が多いので、供給機能を使用している場合は排水機能を停止すべく3方弁で代替することが可能となる。従って、供給排出用バルブ80は3方弁を用いて、供給時には排水しないという構成にすることで、バルブの数を減らすことができる。これによって、制御エアや電磁弁を削減することができ、イニシャルコストやランニングコストの削減に効果がある。
なお、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
例えば、供給用バルブ20、排出用バルブ30、洗浄用バルブ40、パージ用バルブ50に、サックバックバルブ60、流量調整付き開閉バルブ70、開閉バルブ70a、微少流量調整バルブ70bの組み合わせを、用途に合わせて変更することを妨げない。
具体的には第5実施例の複合流体制御ユニット10のうち、開閉バルブ70aを省き、エア抜きポート16への排出遮断を行わなくても良いし、供給流体17が粘度の高い液体であり、ポタ落ちが起きにくいものであれば、サックバックバルブ60を省いても良い。
また、流路ブロック11の材質等についてもPTFEに限定するものではなく、供給流体17によって必要な性質を持つ材質を適宜選定することを妨げない。
また、それぞれのバルブは、エア駆動方式を採用しているが、モーター駆動タイプであっても構わない。
第1実施例の、半導体製造プロセスに用いられる複合流体制御ユニットの断面図を示している。 第1実施例の、図1の複合流体制御ユニットのAA断面を示している。 第1実施例の、図1の複合流体制御ユニットのBB断面を示している。 第1実施例の、複合流体制御ユニットの供給用バルブが開、排出用バルブが閉の状態を示した断面図である。 第1実施例の、複合流体制御ユニットの供給用バルブが閉、排出用バルブが開の状態を示した断面図である。 第2実施例の、複合流体制御ユニットの断面図について示している。 第3実施例の、複合流体制御ユニットの断面図について示している 第4実施例の、複合流体制御ユニットの断面図について示している。 第5実施例の、複合流体制御ユニットの断面図について示している。 第6実施例の、複合流体制御ユニットの断面図について示している。 第6実施例の、図10の複合流体制御ユニットのCC断面を示している。 (a)第7実施例の、複合流体制御ユニットの上面図について示している。 (b)第7実施例の、複合流体制御ユニットの断面図について示している。 第7実施例の、図12(a)の複合流体制御ユニットのDD断面を示している。 特許文献1の、薬液弁の断面図を示している。
符号の説明
10 複合流体制御ユニット
11 流路ブロック
12 第1流路
13 第2流路
14 第3流路
15 出力ポート
16 エア抜きポート
17 供給流体
18 気泡
19a 洗浄用流体
19b パージ用流体
20 供給用バルブ
21 入力ポート
22 供給用弁座部
23 供給用ダイアフラム弁体
24 供給用バルブ弁室
25 供給用バルブ操作ポート
26 膜式開閉バルブ
27 ダイアフラム
30 排出用バルブ
31 排出ポート
32 排出用弁座部
33 排出用ダイアフラム弁体
34 排出用バルブ弁室
35 排出用バルブ操作ポート
36 排水調整つまみ
40 洗浄用バルブ
41 洗浄水入力ポート
42 洗浄用弁座
43 洗浄用ダイアフラム弁体
44 洗浄用バルブ弁室
45 洗浄用バルブ操作ポート
50 パージ用バルブ
51 パージポート
52 パージ用弁座
53 パージ用ダイアフラム弁体
54 パージ用バルブ弁室
55 パージ用バルブ操作ポート
60 サックバックバルブ
63 サックバック用ダイアフラム弁体
64 サックバックバルブ弁室
66 サックバックストローク調整ツマミ
70 流量調整付き開閉バルブ
70a 開閉バルブ
70b 微少流量調整バルブ
72 開閉バルブ弁座
72a 開閉バルブ弁座
72b 微少流量調整バルブ弁座
73 開閉バルブダイアフラム弁体
73a 開閉バルブダイアフラム弁体
73b 微少流量調整バルブ弁体
74 開閉バルブ弁室
74a 開閉バルブ弁室
74b 微少流量調整バルブ弁室
75 第4流路
76 開閉ストローク調整つまみ
76b 微少流量調整ネジ
77 第5流路
80 供給排出用バルブ
81 供給部
82 排出部
83 連結ロッド
84 連結シャフト
85 供給排出用バルブ操作ポート

Claims (8)

  1. 入力ポートからの供給流体の流れを連通または遮断する供給用第1バルブと、排水時に前記供給流体を排出ポートに連通する排出用第2バルブと、を有する複合流体制御ユニットにおいて、
    一体的に形成された流路ブロックに、前記供給用第1バルブと前記排出用第2バルブの弁座が形成され、
    前記流路ブロックの下端に、前記供給流体の出力ポートが設けられ、
    前記流路ブロックの上端に、エア抜きポートが設けられ、
    前記流路ブロック内に、前記出力ポートと前記エア抜きポートを連通する、第1流路が設けられ、
    前記第1流路が、前記供給用第1バルブの弁室を貫通し、
    前記供給用第1バルブと同じ高さに、前記排出用第2バルブが設けられ、第2流路が、前記供給用第1バルブの弁室と前記排出用第2バルブの弁室を連通して設けられ、
    前記第1流路内の流体の流れを連通、調整、または遮断する第3バルブが、前記供給用第1バルブと前記排出用第2バルブの上部に少なくとも1つ設けられ、
    前記流路ブロックに前記第3バルブの弁座が設けられ、前記第1流路に接続されること
    前記入力ポートは、前記第2流路に連通すること、
    前記排出ポートは、前記排出用第2バルブの前記弁室に連通すること、
    前記供給用第1バルブの前記弁座は、前記第2流路と前記供給用第1バルブの前記弁室を連通すること、
    前記排出用第2バルブの前記弁座は、前記第2流路と前記排出用第2バルブの前記弁室を連通すること
    を特徴とする複合流体制御ユニット。
  2. 請求項1に記載の複合流体制御ユニットにおいて、
    前記第3バルブが、洗浄時に洗浄用流体を供給する洗浄用バルブ、液排出時にパージ用流体を供給するパージ用バルブ、液吸引時に前記供給流体または前記洗浄用流体を吸引する吸引用バルブのうち、少なくとも何れか1つであることを特徴とする複合流体制御ユニット。
  3. 請求項1または請求項2に記載の複合流体制御ユニットにおいて、
    前記入力ポートから供給される前記供給流体を、前記供給用第1バルブを開き、前記排出用第2バルブを閉じることで前記出力ポート側に供給し、又、前記供給用第1バルブを閉じ、前記排出用第2バルブを開くことで前記排出ポート側に排出し、これを切り替えることで常に前記供給流体が流れている状態を維持することを特徴とする複合流体制御ユニット。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載される複合流体制御ユニットにおいて、
    液垂れを防止するサックバックバルブを備え、
    前記サックバックバルブが、前記供給用第1バルブ及び前記排出用第2バルブの上部で、かつ前記第3バルブの下部に設けられ、前記サックバックバルブの弁室を前記第1流路が貫通することを特徴とする複合流体制御ユニット。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載される複合流体制御ユニットにおいて、
    前記供給用第1バルブが、ダイアフラムタイプのアクチュエータを用いた膜式開閉バルブであることで、バルブ開閉速度を低下させて、開閉時に発生するパーティクルを減少させることを特徴とする複合流体制御ユニット。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載される複合流体制御ユニットにおいて、
    前記エア抜きポートに、流量調整付き開閉バルブを設けることで、前記エア抜きポートから排出する前記供給流体の流量を調整可能としたことを特徴とする複合流体制御ユニット。
  7. 請求項6に記載される複合流体制御ユニットにおいて、
    前記流量調整付き開閉バルブの、開閉機能と、流量調整機能を分離させ、
    前記開閉機能をもつ開閉バルブの上に、前記流量調整機能をもつ微少流量調整バルブを備えることを特徴とする複合流体制御ユニット。
  8. 入力ポートからの供給流体の流れを供給と排出に切り替える供給排出用第1バルブと、を有する複合流体制御ユニットにおいて、
    一体的に形成された流路ブロックに、前記供給排出用第1バルブの備える供給部の弁座と排出部の弁座が形成され、
    前記流路ブロックの下端に、前記供給流体の出力ポートが設けられ、
    前記流路ブロックの上端に、エア抜きポートが設けられ、
    前記流路ブロック内に、前記出力ポートと前記エア抜きポートを連通する、第1流路が設けられ、
    前記供給排出用第1バルブの備える供給部の弁室と排出部の弁室が、第2流路で連通され、
    前記第1流路が前記供給排出用第1バルブの供給部の弁室を貫通し、
    前記第1流路内の流体の流れを連通、調整、または遮断する第2バルブが、前記供給排出用第1バルブの上部に少なくとも1つ設けられ、
    前記流路ブロックに前記第2バルブの弁座が設けられ、前記第1流路に接続されること
    前記入力ポートは、前記第2流路に連通すること、
    前記供給排出用第1バルブの前記供給部の前記弁座は、前記第2流路と前記供給排出用第1バルブの前記供給部の前記弁室を連通すること、
    前記供給排出用第1バルブの前記排出部の前記弁座は、前記第2流路と前記供給排出用第1バルブの前記排出部の前記弁室を連通すること
    を特徴とする複合流体制御ユニット。
JP2005286244A 2005-09-30 2005-09-30 複合流体制御ユニット Expired - Fee Related JP4499012B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005286244A JP4499012B2 (ja) 2005-09-30 2005-09-30 複合流体制御ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005286244A JP4499012B2 (ja) 2005-09-30 2005-09-30 複合流体制御ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007092959A JP2007092959A (ja) 2007-04-12
JP4499012B2 true JP4499012B2 (ja) 2010-07-07

Family

ID=37978915

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005286244A Expired - Fee Related JP4499012B2 (ja) 2005-09-30 2005-09-30 複合流体制御ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4499012B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5096864B2 (ja) * 2007-10-11 2012-12-12 サーパス工業株式会社 流体機器ユニット構造
JP5202101B2 (ja) * 2008-05-21 2013-06-05 旭有機材工業株式会社 ミキシングバルブ及びそれを用いたミキシング装置
JP4995853B2 (ja) * 2009-03-04 2012-08-08 シーケーディ株式会社 マニホールドバルブ
JP5752984B2 (ja) * 2010-05-18 2015-07-22 Ckd株式会社 薬液回路装置
US8544500B2 (en) 2010-05-18 2013-10-01 Ckd Corporation Coupling apparatus for chemical fluid flow channel
JP6714468B2 (ja) * 2016-08-24 2020-06-24 Ckd株式会社 ダイアフラム弁

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002095955A (ja) * 2000-09-26 2002-04-02 Shimadzu Corp 液体材料供給装置
JP2003004151A (ja) * 2001-06-21 2003-01-08 Asahi Organic Chem Ind Co Ltd マニホールドバルブ
JP2004063833A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Applied Materials Inc 液体供給構造

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3361162B2 (ja) * 1993-10-27 2003-01-07 清原 まさ子 タンク室付ブロックバルブ
JPH08128389A (ja) * 1994-11-01 1996-05-21 Hitachi Ltd バルブ駆動制御方法およびバルブ駆動制御装置ならびに流動体供給制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002095955A (ja) * 2000-09-26 2002-04-02 Shimadzu Corp 液体材料供給装置
JP2003004151A (ja) * 2001-06-21 2003-01-08 Asahi Organic Chem Ind Co Ltd マニホールドバルブ
JP2004063833A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Applied Materials Inc 液体供給構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007092959A (ja) 2007-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4499012B2 (ja) 複合流体制御ユニット
KR100481773B1 (ko) 차단개방기
US10704244B2 (en) Vacuum operated valve
CN102428235B (zh) 真空阀的控制装置
EP2484918B1 (en) Steam supply system and check valve used for same
CN106395990B (zh) 过滤装置及净水机
KR101093683B1 (ko) 전자석식 급수밸브
KR100821655B1 (ko) 유체제어밸브의 복합제어 밸브바디
JP2007107606A (ja) 流体制御弁
KR101696865B1 (ko) 전자제어 양변기 및 비데 일체형 양변기용 배수밸브장치
JP4906215B2 (ja) 弁装置及び管路システム
JP2008106811A (ja) 流体制御ユニット
JP2012077903A (ja) フロート式ドレントラップおよびドレン水の排出方法
JP3897619B2 (ja) 自動給水装置
JP3455800B2 (ja) 遮断開放器
CN201281163Y (zh) 滑阀式浮球阀
CN216195197U (zh) 一种液压驱动结构及具有该结构的马桶装置
JP4494172B2 (ja) 吐出・エア抜き一体バルブ
JP2013024386A (ja) 真空弁の制御装置
CN210637557U (zh) 自动排气阀与隔膜泵用排气阀总成
JP2012149663A (ja) 複座弁
CN213017804U (zh) 滑阀、复合阀及组合阀
JP2007152211A (ja) フラッシング装置
AU2016424703B2 (en) Contamination-preventing micro-resistance slow-closing check valve and industrial drainage system
JP2005009569A (ja) 弁装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070510

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100413

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100414

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4499012

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140423

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees