JP4497481B2 - 記録装置、給紙装置、及び給紙制御方法 - Google Patents

記録装置、給紙装置、及び給紙制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4497481B2
JP4497481B2 JP2007163020A JP2007163020A JP4497481B2 JP 4497481 B2 JP4497481 B2 JP 4497481B2 JP 2007163020 A JP2007163020 A JP 2007163020A JP 2007163020 A JP2007163020 A JP 2007163020A JP 4497481 B2 JP4497481 B2 JP 4497481B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target position
roller
recording medium
correction
encoder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007163020A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008030465A (ja
Inventor
洋行 柿島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2007163020A priority Critical patent/JP4497481B2/ja
Publication of JP2008030465A publication Critical patent/JP2008030465A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4497481B2 publication Critical patent/JP4497481B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Handling Of Sheets (AREA)

Description

本発明は記録装置、給紙装置、及び給紙制御方法に関し、特に、例えば、記録紙のような記録媒体を供給し、記録ヘッドからインクを吐出してその記録媒体に記録を行う記録装置及び給紙制御方法に関する。
近年、駆動源としてDCモータを採用し、エンコーダによる位置検出情報をフィードバックすることにより高精度な位置制御を行ない、かつ高速に駆動することが可能なサーボ制御を採用した記録装置が多くなっている。
特に、DCモータによる制御では、パルスモータによる制御とは異なり、脱調がなく、高速回転が可能である。また、モータの位置情報はエンコーダ信号を用いることにより、高い精度で検出することが可能であり、その検出情報をモータ制御則にフィードバックすることにより、目標位置に対して精度よく位置決め及び速度制御することが可能である。
このような技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
特許3352612号公報
しかしながら上記従来例では、最終目標位置まで漸進的に増加する目標位置をサーボ周期毎に生成しているが、サーボ制御中にメカの大きな負荷変動があると、それに伴い大きな速度変動が発生してしまうという問題があった。
図10は目標位置と検出位置との時間変化の例を示す図である。
図10に示すように、サーボ周期(ΔT)毎にΔP増加する目標位置が与えられているとき、時刻T=T1において記録装置の機構部の負荷が高くなると、サーボ制御のPWM出力信号が上限値(PWM_MAX)となる状態が続く。このような時、検出位置(実際の位置)が目標位置に対して追従できなくなり、その目標位置に対して大きくずれる。その後、時刻T=T2においてその負荷が解消されると、位置のずれを取り戻そうとして、検出速度が目標速度に対して非常に高くなる。検出速度が高くなれば、サーボ制御はその速度を目標速度に近づけるために減速を開始する。
図11は目標位置プロファイルと検出位置プロファイル、及び目標速度プロファイルと検出速度プロファイルとの比較図である。ここで、時刻T=T1、T=T2は図10で示したものと同じであり、夫々、機構部に対する高負荷が始まる時刻、高負荷が解消された時刻である。
図11に示すように、時刻T=T2において、高負荷が解消され、位置検出の遅延を解消するために、検出速度を高くした場合、急に減速を開始しても、正しい最終目標位置に停止できないという問題が生じてしまう。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、負荷が急激に変化しても正確に目標位置にサーボ制御である対象物を供給することができる記録装置、給紙装置、及び給紙制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の記録装置は以下の構成からなる。
即ち、記録ヘッドにより記録媒体に記録を行なう記録装置であって、前記記録媒体を載置する位置より前記記録媒体を前記記録装置の内に給紙する第1のローラと、前記第1のローラに対して駆動力を供給するDCモータと、前記第1のローラの回転量を検出するエンコーダと、前記第1のローラにより前記記録媒体を給紙するための目標位置を生成する生成手段と、前記生成手段によって生成された目標位置を修正する修正手段と、前記生成手段により生成された、或いは、前記修正手段により修正された目標位置と、前記エンコーダにより検出された回転量に基づいて、PWM信号を生成し、該PWM信号により前記DCモータをサーボ制御する制御手段と、前記生成手段により生成された、或いは、前記修正手段により修正された目標位置と前記エンコーダにより検出された回転量から導きだされた検知位置とを前記サーボ制御のサーボ周期で比較する第1比較手段とを有し前記修正手段は、前記第1比較手段による比較により得られた前記目標位置と前記検知位置との差が予め定められた閾値より大きい場合に、修正を行なうことを特徴とする。
また他の発明によれば、載置された記録媒体を予め定められた位置まで搬送する給紙装置であって、前記記録媒体を載置する位置より前記記録媒体を装置の中へ搬送するローラと、前記ローラに対して駆動力を供給するDCモータと、前記ローラの回転量を検出するエンコーダと、前記ローラにより前記記録媒体を給紙するための目標位置を生成する生成手段と、前記生成手段によって生成された目標位置を修正する修正手段と、前記生成手段により生成された、或いは、前記修正手段により修正された目標位置と、前記エンコーダにより検出された回転量とに基づいて、PWM信号を生成し、該PWM信号により前記DCモータをサーボ制御する制御手段と、前記生成手段により生成された、或いは、前記修正手段により修正された目標位置と前記エンコーダにより検出された回転量から導きだされた検知位置とを前記サーボ制御のサーボ周期で比較する比較手段と、前記修正手段は、前記比較手段による比較により得られた前記目標位置と前記検知位置との差が予め定められた閾値より大きい場合に、修正を行なうことを特徴とする給紙装置を備える。
さらに他の発明によれば、載置された記録媒体をサーボ制御されるDCモータによって駆動力が供給されたローラにより給紙する給紙制御方法であって、エンコーダを用いて、前記ローラの回転量を検出する検出工程と、前記ローラにより前記記録媒体を給紙するための目標位置を生成する生成工程と、前記生成工程において生成された目標位置を修正する修正工程と、前記生成工程において生成された、或いは、前記修正工程において修正された目標位置と、前記エンコーダにより検出された回転量とに基づいて、PWM信号を生成し、該PWM信号により前記DCモータをサーボ制御する制御工程と、前記生成工程において生成された、或いは、前記修正工程において修正された目標位置と前記エンコーダにより検出された回転量から導きだされた検知位置とを前記サーボ制御のサーボ周期で比較する比較工程と、前記修正工程では、前記比較工程における比較により得られた前記目標位置と前記検知位置との差が予め定められた閾値より大きい場合に、修正を行なうことを特徴とする給紙制御方法を備える。
従って本発明によれば、サーボ制御において大きな負荷変動があっても、サーボ制御の対象物である、例えば、記録媒体を正確に目標位置まで供給することができるという効果がある。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみを表すものではない。これに加えて、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。即ち、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
図1は、本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置の機構部を示す側断面図である。
図1において、1は記録用紙のような記録媒体を搬送するための駆動源であるモータ、2は記録媒体を搬送する搬送(LF)ローラ(第2のローラ)、3は搬送ローラ2の位置、速度を検出するために搬送ローラ2と同軸上に取り付けられたエンコーダである。また、4は記録媒体を給紙するための給紙ローラ(第1のローラ)、5は載置された記録媒体を給紙ローラ4に押し当てるための圧板、8は搬送ローラ2と給紙ローラ4の駆動を繋げるための給紙レバーである。この実施例ではモータ1としてDCモータが用いられる。なお、エンコーダ3はロータリーエンコーダである。
インクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)を搭載するキャリッジ(不図示)が移動して給紙レバー8をたおすと、搬送ローラ2の駆動が給紙ローラ4に繋がる。
図2〜図3は図1に示した記録装置の搬送機構部の構成を示す側断面図である。
図2〜図3において、6は例えば、積載された記録用紙から、例えば、1枚の記録用紙を分離するための分離ローラである。
給紙動作が始まると、図2に示すように、圧板5が上がり記録用紙を給紙ローラ4に押し当て、給紙ローラ4と分離ローラ6が用紙を1枚挟み込む。このとき、搬送機構部の負荷が高くなる。給紙ローラ4と分離ローラ6が記録用紙を1枚挟み込む時に、他の記録用紙を圧板5まで戻す働きをするリターンレバー13が動くとき更に負荷が高くなる。この負荷の大きさは、リターンレバー13で戻される記録用紙の量が多いほど大きい。リターンレバー13は、給紙ローラ4から記録用紙の幅方向に離れて配置されている。分離された記録用紙が搬送ローラ2付近まで搬送されたとき、図3に示すように、圧板5は下がり給紙ローラ4と分離ローラ6が離れる。このとき、搬送機構部の負荷が解消される。
この記録装置では、このように圧板5と分離ローラ6の上下動を行う期間に搬送機構部の負荷変動が生じる。上述したリターンレバー13が動くときに生じる負荷は、給紙動作を行う毎にリターンレバー13により戻される記録用紙の量により異なる。
図4は、図1〜図3に示す記録装置の制御構成を示すブロック図である。
搬送ローラ2と給紙ローラ4とは共通のモータ1を駆動源として回転する。この実施例では、モータ1の駆動力は直接に搬送ローラ2に伝わるが、給紙ローラ4に対しては給紙レバー8を介してその駆動力が伝わる。従って、給紙レバー8により駆動力が伝達されている場合に、DCモータを駆動すると給紙ローラ4と搬送ローラ2の両方が回転する。一方、給紙レバー8により駆動力が伝達されていない場合には、DCモータを駆動しても搬送ローラ2のみが回転する。また、モータ1は記録媒体を図1〜図3の矢印A方向に搬送するように回転する(これを正転という)こともできるし、矢印A方向とは逆方向に搬送するように回転する(これを逆転という)こともできる。モータ1の回転方向はCPU/G.A.(ゲートアレイ)9によりモータドライバ12を介してモータ1に指示される。また、モータ1はモータドライバ12を介してPWM制御(後述)される。
記録装置全体はCPU/G.A.9により、ROM11に格納された制御プログラムや各種パラメータ、速度駆動パターンに基づき、RAM10をプログラム実行の作業領域として用いながら制御される。また、CPU/G.A.10はPWM制御のための演算処理も実行する。RAM10は、例えば、パソコンやデジタルカメラなどの外部装置(不図示)から転送された画像データを格納するためにバッファとしても用いられる。
エンコーダ3の出力はCPU/G.A.9に入力され、エンコーダ3からの出力信号から搬送ローラ2の回転速度や搬送ローラによる搬送量が求められる。
また、図1に関連して説明したように、記録ヘッドを搭載したキャリッジ7が予め定められた位置に移動して給紙レバー8をたおすと、モータ1の駆動力が給紙ローラ4にも伝達される。なお、給紙レバー8は、キャリッジが別の位置へ移動すると、起き上がり元の状態に戻る。
図5は搬送ローラと給紙ローラとを駆動するモータのサーボ制御の機能構成を示すブロック図である。
この実施例に従うサーボ制御はROM11に格納されている制御プログラムをCPU/G.A.9で実行することと、CPU/G.A.9の内部に備えられたASIC(不図示)とにより実現される。従って、図5に示されている破線で囲まれた領域内にある構成要素はプログラム或いはASICにより実現される機能である。なお、サーボ制御処理は、サーボ周期(ΔT)毎に繰り返し処理される。
目標位置生成部501ではサーボ制御により最終目標位置(例えば、記録用紙の記録開始位置)まで漸進的に増加する目標位置を生成する。一方、エンコーダ3からの出力からは搬送ローラ2の回転速度と回転量とが求められる。これらは夫々、記録媒体の搬送速度と記録媒体(先端部)の搬送位置とに対応している。この演算は公知なので、その説明は省略するが、ともあれ、その搬送速度(回転速度)と搬送位置(回転量)の情報は図5に示すCPU/G.A.9にフィードバックされる。DCモータの駆動力が給紙ローラに伝達される場合、給紙ローラ4と搬送ローラ2との間に設けられている伝達手段のギヤ比は予め判っている。従って、このギヤ比より、搬送ローラ2の回転量から給紙ローラ4の回転量が、搬送ローラ2の回転速度から給紙ローラ4の回転速度が導出される。
従って、給紙ローラ4を回転させる制御を実行する際、回転している搬送ローラ2に設けられているエンコーダ3からの信号を用いて、CPU/G.A.(ゲートアレイ)10は、給紙ローラ4の回転量や回転速度の情報を取得できる。このように、CPU/G.A.(ゲートアレイ)10は、搬送ローラ2に設けられているエンコーダ3から間接的に情報を取得して、給紙ローラ4の回転を制御する。
即ち、その位置情報は加算器501aにおいて目標位置生成部501からの目標位置に対して、その速度情報は加算器502aにおいて微分回路502からの目標速度に対してフィードバックされる。この目標位置は、例えば、回転量である。また、加算器501aからの出力は位置偏差として、目標位置遅延部505に入力される。即ち、目標位置生成部501で生成された回転量の情報とエンコーダ3から得た回転量の情報の偏差を求め、その偏差が目標位置遅延部505へ入力される。
さて、エンコーダ3からの速度情報により補正された速度はPID演算部503、PWM生成部504を経て算出されたPWM(パルス幅変調)信号となり、これがモータドライバ12に出力される。また、PWM生成部504から出力されるPWM信号は目標位置遅延部505に対しても出力される。このPWM信号はデューティ値(所定時間内のパルス信号のハイレベルとロウレベルの比、オンとオフの比)で表され、この値の範囲は0%から100%である。デューティ値が大きいほどモータに供給される電力は大きくなる。
従って、目標位置遅延部505はPWM信号と位置偏差とを入力とし、目標位置の理想検出時刻からの遅延量(Tdelay)あるいは理想目標位置からのずれ量(Pdelay)を目標位置生成部501に出力する。目標位置生成部501では入力された遅延量(Tdelay)だけ遅延した時刻に目標位置を生成するか、或いは入力されたずれ量(Pdelay)だけ小さい目標位置を生成する。
次に、目標位置遅延部において、どのように遅延量(Tdelay)やずれ量(Pdelay)が生成されるのかについてフローチャートと検出位置や検出速度の時間変化を参照して説明する。
図6は、サーボ周期(ΔT)毎に繰り返し行われる目標位置遅延部における処理を示すフローチャートである。この制御フローは、給紙ローラを駆動する場合に実行される。
図7は検出位置と検出速度、理想的目標位置と修正目標位置との時間変化を示す図である。図7において、太い実線が理想的目標位置を示し、細い実線が修正目標位置を示している。理想的目標位置は、この実施例による目標位置の修正がなされない場合に目標位置生成部501から得られ、図10に示すようなプロファイルを示す。
まず、ステップS601では、PWM生成部504から出力されるPWM信号(PWM)が最大出力値である上限値(PWM_MAX)に達しているかどうかを調べる(第2比較)。なお、PWMの上限値は100%である。その比較の結果、PWM<PWM_MAXであれば、処理はそのまま終了するが、PWM=PWM_MAXであれば、処理はステップS602に進む。PWM<PWM_MAXである場合は、たとえ目標位置検出する時刻が遅れていたとしても、PWM値(デューティ値)を大きくする制御を行うことで大きな速度変動なく容易にその遅れを挽回できるので、この実施例の処理は行わない。
次に、ステップS602では、サーボ制御のフェーズが定速領域であるかどうかを調べる。ここで、サーボ制御のフェーズが定速領域にある場合、処理はステップS603に進み、サーボ制御のフェーズが定速領域にない場合、処理はそのまま終了する。なぜなら、搬送機構部の負荷変動は定速領域において発生するので、定速領域以外ではこの実施例の処理は必要ないからである。
ステップS603では、検出位置と(理想的)目標位置との差(D)が所定量(ΔP:閾値)より大きいかどうかを調べる(第1比較)。ΔPは目標位置がサーボ周期(ΔT)で増加する距離である。図7には差(D)と所定量(ΔP)との関係が示されている。図7において、例えば、時刻T=T1+ΔTでは、D≦ΔPとなっている。
その比較の結果、D>ΔPである場合、処理ステップS604に進み、D≦ΔPである場合、この実施例の処理を終了する。なぜなら、検出位置と目標位置との差がΔP以内ならばサーボ制御によって大きな速度変動なく容易にその差を挽回できるからである。
最後に、ステップS604では、目標位置に到達する理想検出時刻(目標時刻)からの遅延量(Tdelay)にΔTを加算する。例えば、図7において、時刻T=T1+2ΔTにおいて、D>ΔPとなっている。この時、理想的目標位置からすれば、位置(P)の値にΔPを加算すべきであるが、その加算を行う時刻をΔTだけ遅延させるのである。図7によれば、時刻T=T1+2ΔTにおける遅延量(Tdelay)はTdelay=ΔTである。なお、遅延量(Tdelay)はサーボ制御開始前に“0”にリセットされるが、サーボ制御中は加算処理のみが行われ、値がリセットされることはない。
このようにして、目標位置遅延部505から出力されたTdelayにより、目標位置生成部501は、Tdelayだけ時間的に遅れたタイミングで目標位置を出力する。
以上説明した処理によれば、搬送機構部の負荷が高く、サーボ制御によって大きな速度変動なしに目標位置を検出する時間の遅延を挽回することが困難であると判断される場合には、目標位置の検出時間を時間的に遅らせることになる。
このような遅延により、図7に示す、例えば、T=T1+3ΔTでは、差(D)<ΔPとなるように調整される。
なお、図6に示す処理では、時間的な補正を行ったが、その補正の代わりに距離そのものを補正するようにしても良い。
また、搬送ローラ2のみを駆動する場合には、図6に示すような処理は実行しない。即ち、図5に示す構成において、目標位置生成部501は目標位置遅延部505から遅延量を入力して、遅延量(Tdelay)やずれ量(Pdelay)を生成する処理は行わない。目標位置生成部501から出力された目標位置と、エンコーダ3から得た検出位置及び検出速度に基づき、サーボ制御を行う。なぜならば、搬送ローラ2で記録媒体を搬送する場合には、図10で示したような機構部に対する大きな負荷は発生しないからである。
図8はサーボ周期(ΔT)毎に繰り返し行われる目標位置遅延部における処理を示すフローチャートである。図8において、ステップS601〜S603は図6と同じ処理を行うが、ステップS604′では、理想目標位置からのずれ量(Pdelay)にΔPを加算する。Pdelayはサーボ制御開始前に“0”にリセットされるが、サーボ制御中は加算処理のみが行われ、値がリセットされることはない。
なお、Pdelayは図7に示すように、理想的な目標位置と修正された目標位置との差として定義されるものである。例えば、図7に示す時刻T=T1+2ΔTにおいて、理想的目標位置からすれば、位置(P)の値にΔPを加算すべきであるが、D>ΔPであるために、ΔPの加算は行わない。従って、修正された目標位置は理想的な目標位置からすれば、ΔPだけずれた位置となっている。
上述のように、サーボ制御の周期(ΔT)ごとに、修正目標位置と検出位置との差は調べられ、その差(D)がD<ΔPとなるように、ずれ量(Pdelay)は加算されて増えていく。例えば、図7に示す時刻T=T1+5ΔTでは、Pdelay=3ΔPとなっている。ともあれ、このような調整により、時刻T=T1+6ΔTでは、再びD<ΔPとなる。
以上説明した実施例に従えば、例えば、図7に示すように、時刻T=T1において、搬送機構部の負荷が高くなり、サーボ制御のPWM信号出力が上限値(PWM_MAX)になっても、目標位置を時間的或いは位置的に修正することができる。これにより、その後時刻T=T2において負荷が解消された時点においても、目標位置と検出位置の差はΔP以内に収まる。
このため、この差を解消するために、モータの回転速度を速め、高速に記録媒体を搬送する必要はない。このため、エンコーダによる検出速度が目標速度に対して過度に大きくなることはない。
図9はこの実施例によって得られた検出位置と検出速度を修正された目標位置と目標速度との比較を示す図である。
図9に示すように、この実施例によれば、搬送機構部の負荷変動後も最終目標位置に正しく記録媒体を搬送することができる。
以上説明したようにこの実施例に従えば、記録媒体の給紙時に多少給紙完了までに時間を要するものの、その時に搬送機構にかかる負荷変動にかかわりなく正確に記録媒体を搬送することができる。これにより正確に記録開始位置に記録媒体を位置付けすることが可能になる。
なお、モータ1の駆動力の給紙ローラへの伝達する構成として、上述した実施例のほかに、以下のような構成でも構わない。即ち、キャリッジが予め決められた位置に移動すると、給紙レバー8がたおれ、これにより伝達手段が動作可能(動作許可)状態となり、この伝達手段を介してモータ1の駆動力が給紙ローラ4に伝える構成である。さらに、キャリッジが予め決められた位置から他の位置へ移動すると、給紙レバー8が起き上がり、これにより伝達手段が動作不可(禁止)状態となり、モータ1の駆動力は給紙ローラ4には伝わらない。
伝達手段が動作可能(動作許可)状態にあるとき、モータ1を逆転させると伝達手段を介して給紙ローラが正回転し、給紙トレイから記録媒体を給紙する。記録媒体の先端を逆回転している搬送ローラまで搬送することができる。
また、以上説明した実施例では、エンコーダ3は搬送ローラ2に設けられている構成であったが、図12に示すように、搬送ローラ2用のエンコーダ3に加え、給紙ローラ4用のエンコーダ3aを備えても良い。この場合、CPU/G.A.9は、いずれか一方のエンコーダの信号を選択する機能を設ければよい(不図示)。この構成により、CPU/G.A.9は、エンコーダ3の位置情報と速度情報を用いて搬送ローラ2の駆動を制御する一方、エンコーダ3aの位置情報と速度情報を用いて給紙ローラ4の駆動を制御することができる。
また、以上の実施例において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
以上の実施例は、特にインクジェット記録方法の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば、電気熱変換体やレーザ光等)を用いた方法を採用している。そして、その熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させることにより記録の高密度化、高精細化を達成している。
本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の構成の概要を示す斜視図である。 図1に示した記録装置の搬送機構部の構成を示す側断面図である。 図1に示す記録装置の制御構成を示すブロック図である。 搬送ローラと給紙ローラとを駆動するモータのサーボ制御の機能構成を示すブロック図である。 目標位置遅延部における処理を示すフローチャートである。 検出位置と検出速度、理想的目標位置と修正目標位置との時間変化を示す図である。 目標位置遅延部における処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例に従って得られた修正目標位置プロファイルと検出位置プロファイル、及び目標速度プロファイルと修正検出速度プロファイルとの比較図である。 目標位置と検出位置との時間変化の例を示す図である。 目標位置プロファイルと検出位置プロファイル、及び目標速度プロファイルと検出速度プロファイルとの比較図である。 記録装置の他の制御構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 モータ
2 搬送(LF)ローラ
3 エンコーダ
4 給紙ローラ
5 圧板
6 分離ローラ
7 キャリッジ
8 給紙レバー
9 CPU/G.A.
10 RAM
11 ROM
12 モータドライバ
501 目標位置生成部
502 微分回路
503 PID演算部
504 PWM生成部
505 目標位置遅延部

Claims (9)

  1. 記録ヘッドにより記録媒体に記録を行なう記録装置であって、
    前記記録媒体を載置する位置より前記記録媒体を前記記録装置の内に給紙する第1のローラと、
    前記第1のローラに対して駆動力を供給するDCモータと、
    前記第1のローラの回転量を検出するエンコーダと、
    前記第1のローラにより前記記録媒体を給紙するための目標位置を生成する生成手段と、
    前記生成手段によって生成された目標位置を修正する修正手段と、
    前記生成手段により生成された、或いは、前記修正手段により修正された目標位置と、前記エンコーダにより検出された回転量に基づいて、PWM信号を生成し、該PWM信号により前記DCモータをサーボ制御する制御手段と、
    前記生成手段により生成された、或いは、前記修正手段により修正された目標位置と前記エンコーダにより検出された回転量から導きだされた検知位置とを前記サーボ制御のサーボ周期で比較する第1比較手段とを有し
    前記修正手段は、前記第1比較手段による比較により得られた前記目標位置と前記検知位置との差が予め定められた閾値より大きい場合に、修正を行なうことを特徴とする記録装置。
  2. 前記生成手段は、前記目標位置を前記サーボ制御のサーボ周期で所定量分の更新を行い、
    前記修正手段は、前記生成手段が行う前記所定量分の更新を前記サーボ周期単位で遅延させることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記PWM信号と予め定められたPWM信号の最大出力値を比較する第2比較手段をさらに有し、
    前記修正手段は、さらに、前記PWM信号が前記最大出力値に達すれば、前記生成手段により生成された目標位置を修正することを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
  4. 前記修正手段は、さらに、前記DCモータの回転が定速領域にあるときに、前記生成手段により生成された目標位置を修正することを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
  5. 前記定速領域は、時間的には前記第1のローラが駆動する前記記録媒体の給紙動作の時であることを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記修正手段による修正は、前記目標位置そのものに対する修正であるか、或いは、前記目標位置に到達する目標時刻の修正であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  7. 前記第1のローラにより給紙された前記記録媒体を、前記記録ヘッドによる記録の位置まで搬送する第2のローラと、
    前記第2のローラの回転量を検出する別のエンコーダとをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  8. 載置された記録媒体を予め定められた位置まで搬送する給紙装置であって、
    前記記録媒体を載置する位置より前記記録媒体を装置の中へ搬送するローラと、
    前記ローラに対して駆動力を供給するDCモータと、
    前記ローラの回転量を検出するエンコーダと、
    前記ローラにより前記記録媒体を給紙するための目標位置を生成する生成手段と、
    前記生成手段によって生成された目標位置を修正する修正手段と、
    前記生成手段により生成された、或いは、前記修正手段により修正された目標位置と、前記エンコーダにより検出された回転量とに基づいて、PWM信号を生成し、該PWM信号により前記DCモータをサーボ制御する制御手段と、
    前記生成手段により生成された、或いは、前記修正手段により修正された目標位置と前記エンコーダにより検出された回転量から導きだされた検知位置とを前記サーボ制御のサーボ周期で比較する比較手段と、
    前記修正手段は、前記比較手段による比較により得られた前記目標位置と前記検知位置との差が予め定められた閾値より大きい場合に、修正を行なうことを特徴とする給紙装置。
  9. 載置された記録媒体をサーボ制御されるDCモータによって駆動力が供給されたローラにより給紙する給紙制御方法であって、
    エンコーダを用いて、前記ローラの回転量を検出する検出工程と、
    前記ローラにより前記記録媒体を給紙するための目標位置を生成する生成工程と、
    前記生成工程において生成された目標位置を修正する修正工程と、
    前記生成工程において生成された、或いは、前記修正工程において修正された目標位置と、前記エンコーダにより検出された回転量とに基づいて、PWM信号を生成し、該PWM信号により前記DCモータをサーボ制御する制御工程と、
    前記生成工程において生成された、或いは、前記修正工程において修正された目標位置と前記エンコーダにより検出された回転量から導きだされた検知位置とを前記サーボ制御のサーボ周期で比較する比較工程と、
    前記修正工程では、前記比較工程における比較により得られた前記目標位置と前記検知位置との差が予め定められた閾値より大きい場合に、修正を行なうことを特徴とする給紙制御方法。
JP2007163020A 2006-07-06 2007-06-20 記録装置、給紙装置、及び給紙制御方法 Expired - Fee Related JP4497481B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007163020A JP4497481B2 (ja) 2006-07-06 2007-06-20 記録装置、給紙装置、及び給紙制御方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006186978 2006-07-06
JP2007163020A JP4497481B2 (ja) 2006-07-06 2007-06-20 記録装置、給紙装置、及び給紙制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008030465A JP2008030465A (ja) 2008-02-14
JP4497481B2 true JP4497481B2 (ja) 2010-07-07

Family

ID=39120357

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007163020A Expired - Fee Related JP4497481B2 (ja) 2006-07-06 2007-06-20 記録装置、給紙装置、及び給紙制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4497481B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5155729B2 (ja) 2008-04-23 2013-03-06 イビデン株式会社 保持シール材、保持シール材の製造方法及び排ガス浄化装置
JP5949517B2 (ja) 2012-12-14 2016-07-06 ブラザー工業株式会社 シート搬送装置及び画像形成システム
JP6281355B2 (ja) * 2013-12-02 2018-02-21 株式会社リコー 給紙装置および画像形成装置
CN107253397B (zh) * 2017-06-28 2018-12-28 湖北京山轻工机械股份有限公司 瓦楞纸板生产线可控流量喷墨系统

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003079184A (ja) * 2001-08-30 2003-03-14 Canon Inc センサレスモータ制御装置、画像形成装置、画像形成装置の制御方法、および画像形成装置の制御プログラム
JP2003291433A (ja) * 2002-03-29 2003-10-14 Brother Ind Ltd 給紙装置
JP2005335302A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Canon Inc 記録装置及び記録装置の頭出し位置制御方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003079184A (ja) * 2001-08-30 2003-03-14 Canon Inc センサレスモータ制御装置、画像形成装置、画像形成装置の制御方法、および画像形成装置の制御プログラム
JP2003291433A (ja) * 2002-03-29 2003-10-14 Brother Ind Ltd 給紙装置
JP2005335302A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Canon Inc 記録装置及び記録装置の頭出し位置制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008030465A (ja) 2008-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7762733B2 (en) Printing apparatus, conveyance apparatus, and feed-conveyance control method
US7686301B2 (en) Printing apparatus, feeding apparatus, and feeding control method
US8340835B2 (en) Printing apparatus with plural page print medium conveyance control method
JP4666970B2 (ja) 搬送装置及び該装置を備えた記録装置
JP4366150B2 (ja) 記録装置
JP4497481B2 (ja) 記録装置、給紙装置、及び給紙制御方法
US8740486B2 (en) Recording apparatus having an advanced feed more
JP2006240026A (ja) 記録装置及び記録制御方法
US8894065B2 (en) Printing apparatus and method for conveying sheet
JP4482015B2 (ja) 記録装置、搬送装置、及び給紙搬送制御方法
JP2013248745A (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP5754212B2 (ja) 画像形成装置
JP4525657B2 (ja) プリンタおよびプリンタの制御方法
JP4781455B2 (ja) 記録装置
JP4994723B2 (ja) 搬送装置、該装置を用いた記録装置
US20090219552A1 (en) Apparatus for carrying a printing medium, printer that has the apparatus, method for carrying a printing medium and printer
JP2008001071A (ja) キャリッジ制御装置、記録装置、キャリッジ制御プログラム、液体噴射装置
JP2007136851A (ja) 記録装置のキャリッジモータ制御装置、キャリッジモータ制御方法、及びキャリッジモータ制御プログラム
JP4823333B2 (ja) 記録装置
JP2009119792A (ja) 記録装置および該装置の搬送モータ制御方法
JP2005313481A (ja) 画像形成装置、および濃度ムラ補正方法
JP2024005878A (ja) 画像形成装置
JP2007044947A (ja) 記録装置
JP2019025791A (ja) 記録装置、記録装置の制御方法、及びプログラム
JP2004098678A (ja) 記録装置及びその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071203

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20071203

A072 Dismissal of procedure [no reply to invitation to correct request for examination]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072

Effective date: 20080324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100312

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100409

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4497481

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140423

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees