JP4496795B2 - 有機物含有排水の処理方法及び処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子デバイス製造工場等から排出される高濃度ないし低濃度有機物(TOC)含有排水を逆浸透(RO)膜分離装置を用いて処理・回収する際、RO膜分離装置内での有機物の膜面付着によるフラックスの低下や、バイオファウリングを防止して長期にわたり安定な処理を行うと同時に、水中TOC濃度を効率的に低減して高水質の処理水を得る有機物含有排水の処理方法及び処理装置に関する。
近年、環境基準ないし水質基準は益々厳しくなる傾向にあり、放流水についても高度に浄化することが望まれている。一方で、水不足解消の目的から、各種の排水を回収して再利用するためにも、高度な水処理技術の開発が望まれている。
このような状況において、RO膜分離処理は水中の不純物(イオン類、有機物、微粒子など)を効果的に除去することが可能であることから、近年、多くの分野で使用されるようになってきた。例えば、半導体製造プロセスから排出されるアセトン、イソプロピルアルコールなどを含む高濃度TOCあるいは低濃度TOC含有排水を回収して再利用する場合、これをまず生物処理してTOC成分を除去し生物処理水をRO膜処理して浄化する方法が広く採用されている(例えば、特開2002−336886号公報)。
しかしながら、近年、生物処理排水をRO膜分離装置に通水した場合、微生物による有機物分解で生成される生物代謝物により、RO膜の膜面が閉塞され、フラックスが低下するという問題が顕在化し始めるようになってきた。
一方、生物処理を用いず、これらのTOC含有排水を直接RO膜分離装置に通水した場合には、RO膜分離装置に流入するTOC濃度が高いため、RO膜分離装置内では微生物が繁殖しやすい環境となる。そこでRO膜分離装置内でのバイオファウリングを抑制する目的から、通常はTOC含有排水にスライムコントロール剤を多量に添加することが行われているが、スライムコントロール剤は高価であるため、より安価なバイオファウリング抑制方法が求められている。
また、電子デバイス製造工場から排出される排水には、RO膜分離装置の膜面に付着し、フラックスを低下させる恐れのある非イオン性界面活性剤が混入する場合があるため、従来、このような非イオン性界面活性剤含有排水には、RO膜分離処理を適用することはできなかった。
特開2002−336886号公報
本発明は、上記従来の問題点を解決し、電子デバイス製造工場、その他各種の分野から排出される高濃度ないし低濃度有機物含有排水をRO膜分離装置を用いて処理・回収する際、RO膜分離装置内での有機物の膜面付着によるフラックスの低下、バイオファウリングを防止して長期にわたり安定な処理を行うと同時に、水中TOC濃度を効率的に低減して高水質の処理水を得る有機物含有排水の処理方法及び処理装置を提供することを目的とする。
本発明の有機物含有排水の処理方法は、有機物含有排水に、該有機物含有排水中のカルシウムイオンの5重量倍以上のスケール防止剤を添加するスケール防止剤添加工程と、該スケール防止剤添加の前、後又は同時に有機物含有排水にアルカリを添加してpHを9.5以上に調整するpH調整工程と、該スケール防止剤添加工程及びpH調整工程を経た有機物含有排水を逆浸透膜分離装置に導入して逆浸透膜分離処理する膜分離工程とを備えてなり、該逆浸透膜分離装置に導入する被処理水のpHが9.5以上であることを特徴とする。
本発明の有機物含有排水の処理装置は、有機物含有排水に、該有機物含有排水中のカルシウムイオンの5重量倍以上のスケール防止剤を添加するスケール防止剤添加手段と、該スケール防止剤添加の前、後又は同時に該有機物含有排水にアルカリを添加してpHを9.5以上に調整するpH調整手段と、該スケール防止剤添加手段及びpH調整手段を経た有機物含有排水が導入される逆浸透膜分離処理装置とを備えてなり、該逆浸透膜分離装置に導入される被処理水のpHが9.5以上であることを特徴とする。
なお、本発明において、スケール防止剤の添加量は、当該スケール防止剤がナトリウム塩等の塩である場合も、酸の形で換算した値である。
本発明においては、RO膜分離装置に導入する被処理水(以下「RO給水」と称す場合がある。)に所定量のスケール防止剤を添加すると共にpHを9.5以上に調整してRO膜分離装置に通水する。
RO給水のpHを9.5以上に調整する理由は以下の通りである。
即ち、微生物はアルカリ性域では生息することができない。そのため、RO給水のpHを9.5以上調整することにより、RO膜分離装置内において、栄養源はあるが微生物が生息できない環境を作り出すことが可能となり、従来のような高価なスライムコントロール剤の添加を必要とすることなく、RO膜分離装置でのバイオファウリングを抑制することができる。
また、フラックスを低下させる恐れのある非イオン性界面活性剤はアルカリ性領域では膜面から脱着することが知られており、RO給水のpHを9.5以上にすることによりRO膜面へのこれらの成分の付着を抑制することが可能となる。
また、RO給水に、RO給水中のカルシウムイオンの5重量倍以上スケール防止剤を添加する理由は以下の通りである。
即ち、電子デバイス製造工場等から排出されるTOC含有排水中には稀にスケールの元となるカルシウムイオンなどが混入する場合がある。本発明では、RO給水のpHを9.5以上とするが、そのような高pHのRO運転条件では極微量のカルシウムイオンの混入でも炭酸カルシウムなどのスケールが生成し、RO膜が直ちに閉塞してしまう。本発明にあっては、このようなスケールによる膜面閉塞を抑制する目的からRO給水にスケール防止剤を添加するのであるが、このスケール防止剤添加量がカルシウムイオン濃度の5倍量未満ではその添加効果は十分でないため、カルシウムイオン濃度の5倍量以上とする。
本発明においては、特に、RO膜として、1500mg/Lの食塩水を1.47MPa、25℃、pH7の条件でRO膜分離処理した時の塩排除率(以下、単に「塩排除率」と称す。)が95%以上の脱塩性能を有するポリビニルアルコール系の低ファウリング用RO膜を用いてRO膜分離処理することが好ましい。このような低ファウリング用RO膜を用いることが好ましい理由は以下の通りである。
即ち、上記低ファウリング用RO膜は通常用いられる芳香族ポリアミド膜と比較して、膜表面の荷電性をなくし、親水性を向上させているため、耐汚染性において非常に優れている。しかしながら、非イオン性界面活性剤を多量に含む水に対してはその耐汚染性効果は低減し、経時によりフラックスは低下してしまう。
一方、本発明では、RO給水のpHを9.5以上に調整することにより、RO膜フラックスを低下させる恐れのある非イオン性界面活性剤は膜面から脱着するため、通常用いられる芳香族系ポリアミド膜を使用した場合であっても、極端なフラックスの低下を抑制することは可能である。しかし、RO給水中の非イオン性界面活性剤濃度が高い場合にはその効果も低減し、長期的にはフラックスは低下してしまう。
そこで、本発明においては、このような問題点を解決するために、好ましくは、上記特定の脱塩性能を有するポリビニルアルコール系の低ファウリング用RO膜と、RO給水のpHを9.5以上として通水する条件とを組み合わせることにより、高濃度の非イオン性界面活性剤を含むRO給水に対してもフラックス低下を起こすことなく長期にわたり安定した運転を行うことを可能とする。
本発明においては、より効率的な処理を行うために、次のような条件を採用することが好ましい。
(1) RO給水pHは好ましくは10.5以上、特に10.5〜12とする。
(2) スケール防止剤の添加量はカルシウムイオン濃度の5〜50倍量とする。
(3) RO給水のカルシウムイオン濃度が高い場合は、スケール防止剤添加の前処理としてカチオン交換処理を行って、カルシウムを除去する。
本発明の有機物含有排水の処理方法及び処理装置によれば、電子デバイス製造工場、その他各種の分野から排出される高濃度ないし低濃度有機物含有排水、特に非イオン性界面活性剤を含有する排水をRO膜分離装置を用いて処理・回収する際、RO膜分離装置内での有機物の膜面付着によるフラックスの低下、バイオファウリングを防止して長期にわたり安定な処理を行うと同時に、水中TOC濃度を効率的に低減して高水質の処理水を得ることができる。
以下に図面を参照して本発明の有機物含有排水の処理方法及び処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の有機物含有排水の処理方法及び処理装置の実施の形態を示す系統図である。
図1では、タンク1を経て導入される原水(有機物含有排水)に、スケール防止剤を添加した後、アルカリを添加してpH9.5以上とし、その後RO膜分離装置に導入してRO膜分離処理する。
原水に添加するスケール防止剤としては、アルカリ領域で解離して金属イオンと錯体を形成し易いエチレンジアミン四酢酸(EDTA)やニトリロ三酢酸(NTA)などキレート系スケール防止剤が好適に用いられるが、その他、(メタ)アクリル酸重合体及びその塩、マレイン酸重合体及びその塩などの低分子量ポリマー、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸及びその塩、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸及びその塩、ニトリロトリメチレンホスホン酸及びその塩、ホスホノブタントリカルボン酸及びその塩などのホスホン酸及びホスホン酸塩、ヘキサメタリン酸及びその塩、トリポリリン酸及びその塩などの無機重合リン酸及び無機重合リン酸塩などを使用することができる。
本発明において、スケール防止剤の添加量は、原水(スケール防止剤が添加される水)中のカルシウムイオン濃度の5重量倍以上とする。スケール防止剤の添加量が原水中のカルシウムイオン濃度の5重量倍未満では、スケール防止剤の添加効果を十分に得ることができない。スケール防止剤は過度に多量に添加しても薬剤コストの面で好ましくないことから、原水中のカルシウムイオン濃度の5〜50重量倍とすることが好ましい。
スケール防止剤を添加した原水は、次いでアルカリ剤を添加してpH9.5以上、好ましくは10以上、より好ましくは10.5〜12、例えばpH10.5〜11に調整してRO膜分離装置2に導入する。ここで使用するアルカリ剤としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど、原水のpHを9.5以上に調整できる無機物系アルカリ剤であれば良く、特に限定されない。
RO膜分離装置のRO膜としては耐アルカリ性を有するもの、例えば、ポリエーテルアミド複合膜、ポリビニルアルコール複合膜、芳香族ポリアミド膜などが挙げられるが、好ましくは、前述の理由から、塩排除率が95%以上のポリビニルアルコール系の低ファウリング用RO膜を用いる。このRO膜は、スパイラル型、中空糸型、管状型等、いかなる型式のものであっても良い。
なお、RO膜分離装置2の濃縮水は必要に応じて酸を添加してpH中性に調整した後、系外へ排出される。また、RO膜分離装置2の透過水は、次いで酸を添加してpH4〜8に調整し、必要に応じて更に活性炭処理等を施した後、再利用又は放流される。ここで使用する酸としては、特に制限はなく、塩酸、硫酸などの鉱酸が挙げられる。
図1に示すように、原水に所定量のスケール防止剤を添加すると共に、pH9.5以上に調整した後RO膜分離処理することにより、RO膜分離装置におけるフラックスの低下を引き起こすことなく、長期に亘り安定な処理を行って、TOCが高度に除去された高水質処理水を得ることができる。
なお、図1は、本発明の実施の形態の一例を示すものであって、本発明はその要旨を超えない限り、何ら図示のものに限定されるものではない。図1では、原水にスケール防止剤を添加した後、アルカリを添加してpH調整を行うが、原水にアルカリを添加してpH調整を行った後スケール防止剤を添加しても良く、また、pH調整とスケール防止剤の添加とを同時に行っても良い。また、RO膜分離装置による処理は一段処理に限らず、2段以上の多段処理であっても良い。また、電子デバイス製造工場から排出されるTOC含有排水等では、基本的にはスケールの原因となるカルシウムイオンなどが混入するケースは少ないが、原水中にカルシウムイオンなどが混入する場合は、スケール防止剤の添加に先立ちカルシウムイオンを除去するカチオン交換塔を設け、予めカルシウムを除去しても良い。更に、pH調整やスケール防止剤の添加のための混合槽を設けても良い。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1
非イオン系界面活性剤を含む電子デバイス製造工場排水(pH7.2,TOC10mg,カルシウムイオン濃度1mg/L)を原水として、原水にスケール防止剤としてエチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩10mg/Lを添加した後、NaOHを添加してpH10.5とし、RO膜分離装置(日東電工製低圧芳香族ポリアミド型RO膜「NTR−759」)で回収率90%の条件でRO膜分離処理を行った。
このときのRO膜分離装置の膜フラックス(25℃,1.47MPa)とRO濃縮水中の生菌数の経時変化を調べ、結果を図2,3に示した。
なお、RO透過水のTOC濃度は50μg/Lで、TOCを高度に除去することができた。
比較例1
原水にスケール防止剤を添加せず、RO給水のpHを7としたこと以外は実施例1と同条件で処理を行い、RO膜分離装置の膜フラックスとRO濃縮水中の生菌数の経時変化をそれぞれ図2,3に示した。
比較例2
原水にスケール防止剤を添加せず、RO給水のpHを7とし、RO給水にイソチアゾリン系スライムコントロール剤(栗田工業(株)製「クリバータEC−503」)を5mg/L添加したこと以外は実施例1と同条件で処理を行い、RO膜分離装置の膜フラックスと生菌数の経時変化をそれぞれ図2,3に示した。
図2より明らかな通り、実施例1においては通水開始500hr後においてもフラックスの低下は観測されなかったのに対し、比較例1では通水開始300hr後ですでに初期フラックスに対し半分程度に減少した。また、スライムコントロール剤を添加した比較例2においても通水開始300hrで初期フラックスの60%程度に低下した。
また、図3より、実施例1及び比較例2においては、生菌数の増加は観測されなかったのに対し、比較例1では通水時間の増加と共に生菌数が増加している。
以上の結果から、比較例1においてはRO膜内での微生物の繁殖及び非イオン性界面活性剤の膜面付着の相乗効果によりフラックスが低下し、比較例2ではスライムコントロール剤の添加により微生物の繁殖は抑制できても、非イオン性界面活性剤の膜面付着によりフラックスが低下するが、本発明に係る実施例1では、RO膜分離装置内での微生物の繁殖及び非イオン性界面活性剤の膜面付着の両方を同時に抑制できることが明らかである。
実施例2、比較例3〜5
RO給水のpHを9.5(実施例2)、9.2(比較例3)、9(比較例4)、又は8.5(比較例5)としたこと以外は実施例1と同条件で処理を行い、RO膜分離装置の膜フラックスの経時変化を調べ、結果を図4に示した。
図4より、RO給水のpHを9.5以上とすることにより非イオン性界面活性剤の膜面付着及び微生物の増殖によるバイオファウリングを抑え、RO膜分離装置の膜フラックスの低下を抑制できることが分かる。
実施例3、比較例6,7
スケール防止剤の添加量を5mg/L(実施例3)、3mg/L(比較例6)、又は1mg/L(比較例7)としたこと以外は実施例1と同条件で処理を行い、RO膜分離装置の膜フラックスの経時変化を調べ、結果を図5に示した。なお、図5には、スケール防止剤の添加量を10mg/Lとした実施例1の結果も併記した。
図5より、スケール防止剤の添加量をカルシウムイオン濃度の5重量倍以上とすることにより、RO膜分離装置の膜フラックスの低下を抑制できることが分かる。このとき、膜フラックスが低下したRO膜分離装置のRO膜面を調査したところ、炭酸カルシウムのスケールが付着していることが確認された。
実施例4
非イオン系界面活性剤を含む電子デバイス製造工場排水(pH7.2,TOC30mg,カルシウムイオン濃度1mg/L)を原水として、原水にスケール防止剤としてエチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩10mg/Lを添加した後、NaOHを添加してpH10.5とし、RO膜分離装置(日東電工製ポリビニルアルコール系低ファウリング用RO膜「LF−10」(塩排除率99.5%))で回収率90%の条件でRO膜分離処理を行った。
このときのRO膜分離装置の膜フラックス(25℃,1.47MPa)を調べ、結果を図6に示した。
なお、RO透過水のTOC濃度は100μg/Lで、TOCを高度に除去することができた。
実施例5
RO膜として、日東電工製低圧芳香族ポリアミド系RO膜「NTR−759」を用いたこと以外は実施例4と同条件で処理を行い、RO膜分離装置の膜フラックスの経時変化を図6に示した。
比較例8
RO給水のpHを7としたこと以外は実施例4と同条件で処理を行い、RO膜分離装置の膜フラックスの経時変化を図6に示した。
図6より明らかな通り、実施例4においては通水開始から約1年(8000hr)後においてもフラックスの低下は観測されなかったのに対し、実施例5では初期フラックスの75%程度のフラックスの低下が認められる。また、比較例8では初期フラックスの67%程度にフラックスが低下している。この結果から、本発明により、非イオン性界面活性剤濃度の比較的高いRO給水を処理する場合には、特に、特定のポリビニルアルコール系低ファウリング用RO膜を用いることが、1000時間を超えるような長期のフラックスの安定化に有効であることが分かる。
本発明は、電子デバイス製造分野、半導体製造分野、その他の各種産業分野で排出される高濃度ないし低濃度TOC含有排水の放流、又は回収・再利用のための水処理に有効に適用される。
本発明の有機物含有排水の処理方法及び処理装置の実施の形態を示す系統図である。 実施例1及び比較例1,2におけるRO膜分離装置の膜フラックスの経時変化を示すグラフである。 実施例1及び比較例1,2におけるRO膜分離装置の生菌数の経時変化を示すグラフである。 実施例2及び比較例3〜5におけるRO膜分離装置の膜フラックスの経時変化を示すグラフである。 実施例1,3及び比較例6,7におけるRO膜分離装置の膜フラックスの経時変化を示すグラフである。 実施例4,5及び比較例8におけるRO膜分離装置の膜フラックスの経時変化を示すグラフである。

Claims (18)

  1. 有機物含有排水に、該有機物含有排水中のカルシウムイオンの5重量倍以上のスケール防止剤を添加するスケール防止剤添加工程と、
    該スケール防止剤添加の前、後又は同時に該有機物含有排水にアルカリを添加してpHを9.5以上に調整するpH調整工程と、
    該スケール防止剤添加工程及びpH調整工程を経た有機物含有排水を逆浸透膜分離装置に導入して逆浸透膜分離処理する膜分離工程と
    を備えてなり、該逆浸透膜分離装置に導入する被処理水のpHが9.5以上である有機物含有排水の処理方法。
  2. 請求項1において、該スケール防止剤添加工程において、該有機物含有排水に、該有機物含有排水中のカルシウムイオンの5〜50重量倍のスケール防止剤を添加することを特徴とする有機物含有排水の処理方法。
  3. 請求項1又は2において、該逆浸透膜分離処理に用いる逆浸透膜が、1500mg/Lの食塩水を1.47MPa、25℃、pH7の条件で逆浸透膜分離処理した時の塩排除率が95%以上の脱塩性能を有するポリビニルアルコール系の低ファウリング用逆浸透膜であることを特徴とする有機物含有排水の処理方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、該pH調整工程において、pHを10.5〜12に調整し、該逆浸透膜分離装置に導入する被処理水のpHが10.5〜12であることを特徴とする有機物含有排水の処理方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、該スケール防止剤の添加に先立ち、該有機物含有排水をカチオン交換処理することを特徴とする有機物含有排水の処理方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、該有機物含有排水が、生物処理水、電子デバイス製造工場から排出される有機物含有排水、又は半導体製造プロセスから排出される有機物含有排水であることを特徴とする有機物含有排水の処理方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、該逆浸透膜分離装置の透過水に酸を添加してpH4〜8に調整することを特徴とする有機物含有排水の処理方法。
  8. 請求項7において、該逆浸透膜分離装置の透過水に酸を添加してpH調整した後活性炭処理することを特徴とする有機物含有排水の処理方法。
  9. 請求項8において、該活性炭処理を施した水を再利用することを特徴とする有機物含有排水の処理方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項において、該逆浸透膜分離装置による処理が2段以上の多段処理であることを特徴とする有機物含有排水の処理方法。
  11. 有機物含有排水に、該有機物含有排水中のカルシウムイオンの5重量倍以上のスケール防止剤を添加するスケール防止剤添加手段と、
    該スケール防止剤添加の前、後又は同時に該有機物含有排水にアルカリを添加してpHを9.5以上に調整するpH調整手段と、
    該スケール防止剤添加手段及びpH調整手段を経た有機物含有排水が導入される逆浸透膜分離処理装置と
    を備えてなり、該逆浸透膜分離装置に導入される被処理水のpHが9.5以上である有機物含有排水の処理装置。
  12. 請求項11において、該逆浸透膜分離処理装置の逆浸透膜が、1500mg/Lの食塩水を1.47MPa、25℃、pH7の条件で逆浸透膜分離処理した時の塩排除率が95%以上の脱塩性能を有するポリビニルアルコール系の低ファウリング用逆浸透膜であることを特徴とする有機物含有排水の処理装置。
  13. 請求項11又は12において、該スケール防止剤添加手段に供給される有機物含有排水をカチオン交換処理するカチオン交換塔を備えることを特徴とする有機物含有排水の処理装置。
  14. 請求項11ないし13のいずれか1項において、該有機物含有排水が、生物処理水、電子デバイス製造工場から排出される有機物含有排水、又は半導体製造プロセスから排出される有機物含有排水であることを特徴とする有機物含有排水の処理装置。
  15. 請求項11ないし14のいずれか1項において、該逆浸透膜分離装置の透過水に酸を添加してpH4〜8に調整する手段を有することを特徴とする有機物含有排水の処理装置。
  16. 請求項15において、該逆浸透膜分離装置の透過水に酸を添加してpH調整した水を活性炭処理する手段を有することを特徴とする有機物含有排水の処理装置。
  17. 請求項16において、該活性炭処理手段からの水が再利用されることを特徴とする有機物含有排水の処理装置。
  18. 請求項11ないし17のいずれか1項において、該逆浸透膜分離装置が2段以上の多段に設けられていることを特徴とする有機物含有排水の処理装置。
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