JP4495252B2 - 経路危険性評価装置、経路危険性評価方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、ロボット等の移動機器の移動経路の危険性に基づいて、移動機器の移動行動を計画する経路危険性評価装置に関する。
従来、物体を把持して移動するロボットが知られている(例えば、特許文献1参照)。ロボットが物体を把持する際、ロボットと把持対象物体との正確な相対位置の把握が必要になるが、位置測定精度が得られず把持が失敗する場合がある。把持に失敗した場合には、例えば、ロボットと衝突した把持対象物体が、ロボットに弾かれて別の場所に移動することがある。そこで、把持対象物体が弾かれて別の場所に移動しないようにするために、特許文献2に示される方法が提案されている。この方法では、把持対象物体付近までロボットを高速で移動させる。また、把持対象物体まで所定距離に近付いた後に、ロボットを低速で把持対象物体に接近させる。また、他の方法として、位置センサーをロボットに追加する方法(例えば、特許文献3参照)も提案されている。このような方法を用いれば、ロボットが把持対象物体と接触することはあっても、ぶつかる際の速度が遅い。このため、把持対象物体が弾かれて別の場所に移動することは少なくなる。
特許第3930490号公報 実開昭61−105594号公報 特開平9−70786号公報
従来の工場等で使用される産業用ロボットでは、上記のような対策を施すことにより、ロボットと衝突した把持対象物体が、別の場所に弾かれることを回避できる。
しかし、家庭環境のような複雑な環境下で使用されるロボットでは、上記の対策では、ロボットと把持対象物体を含む物体との衝突を回避できない場合が考えられる。
第一は、家庭環境で使用されるロボットは産業用ロボットに比べ物体の位置認識の精度が低いために、ロボットと物体との衝突が発生する場合である。家庭環境では、人間とロボットとが共存するため、位置センサーを設置できる位置が、人のじゃまにならない範囲内に制限される。また、把持対象物体、把持対象物体の周囲にある物体とも様々な種類の物体が考えられる。そのため、把持対象物体の位置を誤認識しやすく、ロボットと物体との衝突が発生しやすい。
第二は、ロボットの制御が産業用ロボットに比べて正確にできずに、ロボットと物体との衝突が発生する場合である。例えば、家庭環境では工場に比べてロボットが動作する床形状が多様であるため、ロボットが不安定な姿勢をとることがある。また、家庭環境では工場等に比べて定期的なメンテナンスを行いにくい。さらにまた、ロボットを冷却するために装備されたモータ等の振動によって、ロボット自体が振動する場合がある。そのため、ロボットの制御が不正確になりやすく、ロボットと物体との衝突が発生しやすい。
第三は、タスクの実行時間に対する制限が厳しいために、ロボットと物体との衝突が発生する場合である。家庭環境で使用されるロボットは、人間の邪魔にならないように、ある程度高速で移動することが求められる。そのため、衝突を回避することよりも、高速で移動することを優先した行動を計画した場合に、ロボットと物体との衝突が発生しやすい。
以上のように、家庭環境のような複雑な環境下では、ロボットと把持対象物体との衝突回避は困難である。また、把持対象物体に限らず、ロボットは物体と衝突する場合がある。そのため、ロボットまたはその一部が、ある第1物体と衝突し、その衝撃に起因して第1物体またはその一部が移動する場合がある。さらに、移動した第1物体またはその一部が、周辺の第2物体に接触または接近する場合がある。その際、第1物体と第2物体の種類の組合せによっては、第1物体と第2物体とが接触または接近することによって被害が発生するという課題がある。
この課題の第一の例は、ロボットが移動する際に発生する。つまり、ロボットが移動している際に、その経路上に存在する第1物体と衝突する場合がある。そして、衝突した第1物体が移動し、さらにその周辺にある第2物体に接触または接近して被害が発生する。
この課題の第二の例は、ロボットが物体を把持する際に発生する。つまり、ロボットが把持対象物体を把持する際に、ロボットが把持対象物体を把持できずに、弾いてしまう場合がある。そして、弾かれた把持対象物体がその周辺の物体に接触または接近して被害が発生する。
この課題の第三の例は、ロボットが物体を運搬する際に発生する。つまり、ロボットが物体を運搬する際に、運搬される第1物体が、第1物体を運搬する経路付近の第2物体に接触または接近する場合がある。その際にも、第1物体と第2物体の種類の組合せによっては、接触または接近によって被害が発生する。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、ロボットの移動に起因し物体が移動し、移動した物体がその周辺の物体に接触または接近することで引き起こす被害またはそのリスクを低減することができる経路危険性評価装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る経路危険性評価装置は、移動機器の移動経路の危険性を評価する経路危険性評価装置であって、移動機器の移動経路を示す情報である移動経路情報で示される前記移動機器の移動経路と、前記移動機器が移動する環境内に存在する複数の物体の位置を示す位置情報で示される前記複数の物体の位置との関係に基づいて、前記移動機器と接触することにより移動させられる可能性がある第1物体が、さらに第2物体に接触または接近する可能性を評価する2次衝突可能性評価部と、物体同士が接触または接近した際の被害度合いを示す情報を参照することにより、前記第1物体と前記第2物体とが接触または接近した際の被害度合いを決定する危険属性組合せ評価部と、前記2次衝突可能性評価部による評価結果と、前記危険属性組合せ評価部により決定された被害度合いとに基づいて、前記移動機器に対する前記移動経路の危険性を評価する経路評価部とを備える。
この構成によると、移動機器と第1物体とが接触または接近して第1物体が移動することにより、第1物体と第2物体とが接触または接近する2次衝突の可能性と、2次衝突が発生した際の被害度合いとの両者から、移動機器に対する移動経路の危険性を評価することができる。これにより、移動機器の移動経路として、2次衝突による被害リスクが高いような移動経路を選択することがなくなり、2次衝突による被害リスクを低減することができる。
なお、本発明は、このような特徴的な処理部を備える経路危険性評価装置として実現することができるだけでなく、経路危険性評価装置に含まれる特徴的な処理部をステップとする経路危険性評価方法として実現したり、経路危険性評価方法に含まれる特徴的なステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)等のコンピュータ読取可能な記録媒体やインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは言うまでもない。
本発明によると、ロボットの移動に起因し物体が移動し、移動した物体がその周辺の物体に接触または接近することで引き起こす被害またはそのリスクを低減することができる。
図1は、実施の形態1における行動計画装置の構成を示すブロック図である。 図2は、実施の形態1における物体位置属性保持部が保持する物体位置属性情報の一例を示す図である。 図3は、実施の形態1における物体の配置の一例を示す図である。 図4は、実施の形態1における経路保持部が保持する経路の一例を示す図である。 図5は、実施の形態1における把持対象物体および周辺物体を結ぶ直線と、ロボットの経路とがなす角の一例を示す図である。 図6は、実施の形態1における危険属性組合せ情報保持部が保持する危険属性組合せの一例を示す図である。 図7は、実施の形態1における行動計画装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 図8は、周辺物体の大きさを考慮した場合の2次衝突可能性方向評価値および2次衝突可能性距離評価値の算出方法について説明するための図である。 図9は、周辺物体の大きさを考慮した場合の2次衝突可能性方向評価値および2次衝突可能性距離評価値の算出方法について説明するための図である。 図10は、把持対象物体および周辺物体の大きさを考慮した場合の2次衝突可能性方向評価値および2次衝突可能性距離評価値の算出方法について説明するための図である。 図11は、実施の形態2におけるロボットシステムの構成を示す図である。 図12は、実施の形態3におけるロボットアームの構成を示す図である。 図13は、実施の形態3における行動計画装置の構成を示すブロック図である。 図14は、実施の形態4における行動計画装置の構成を示すブロック図である。 図15は、実施の形態4における行動計画装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 図16は、実施の形態5におけるロボットの初期経路を示す図である。 図17は、実施の形態5におけるロボットの改良経路を示す図である。 図18は、実施の形態5における行動計画装置の構成を示すブロック図である。 図19は、実施の形態6における同一のタスクを実行可能な複数の経路の一例を示す図である。 図20は、実施の形態6における行動計画装置の構成を示すブロック図である。 図21は、実施の形態7における行動計画装置の構成を示すブロック図である。 図22は、実施の形態7における1次衝突危険属性情報保持部が保持する1次衝突危険属性情報の一例を示す図である。 図23は、実施の形態7における行動計画装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 図24は、実施の形態8における行動計画装置の構成を示すブロック図である。 図25は、実施の形態8における行動計画装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1では、指示された物体を把持するロボットの行動を計画する行動計画装置について説明する。行動計画装置は、ロボットが把持対象物体を把持する場合における、ロボットを把持対象物体に近づける際の移動速度を決定する。
<2次衝突について>
ロボットが把持対象物体に接近する際、ロボットが把持対象物体を把持できずに、把持対象物体と衝突して、把持対象物体を弾いてしまう場合がある(以下、「1次衝突」と呼ぶ)。その原因は、取得した物体の位置の不正確さや、ロボットの制御の不正確さ、あるいは高速移動に対する要求に従ったロボットの高速移動等によるものである。また、ロボットに弾かれた物体が、その周辺物体に、さらに接触または接近(以下、「2次衝突」と呼ぶ)する場合がある。その際、ロボットと直接接触した第1物体と、第1物体と接触した第2物体との組合せによっては被害が発生する。
例えば、ニンニクがロボットに弾かれケーキに衝突する場合、ケーキにニンニクの匂いが付着して被害が発生する。また、磁石がロボットに弾かれフレキシブルディスクに接近する場合には、磁石の磁力によってフレキシブルディスクのデータが破損して被害が発生する。
<行動計画装置について>
図1は、指示された物体を把持するロボットの行動を計画する行動計画装置100の構成を示すブロック図である。
行動計画装置100は、ロボット位置取得部101、始点位置保持部102、物体位置属性取得部103、物体位置属性保持部104、把持対象情報取得部105、経路生成部106、経路保持部107、2次衝突可能性方向評価部108、2次衝突可能性距離評価部109、危険属性組合せ情報保持部111、危険属性組合せ評価部112、経路評価部113、評価保持部114、行動計画部115および計画保持部116を含む。行動計画装置100は、コンピュータのCPU上で、行動計画装置100を構成する各処理部の機能を実現するためのプログラムを実行することにより実現される。
以下、それぞれの構成要素について説明する。
ロボット位置取得部101は、ロボットの位置を取得し、取得したロボット位置をロボットの移動経路の始点として始点位置保持部102に格納する処理部である。ロボットの位置は、具体的には例えば、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)により取得したり、ロボットが移動する環境またはロボットに設置されたカメラから得られた画像を画像処理することによって取得したりする。なお、以降の説明では特に断りなく、ロボットの移動する環境のことを「環境」と呼び、ロボットの移動する環境またはロボットに設置されたカメラのことを「カメラ」と呼ぶ。
始点位置保持部102は、ロボット位置取得部101が取得したロボットの移動経路の始点であるロボットの位置を格納する記憶装置であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等により構成される。
物体位置属性取得部103は、環境内に存在する物体の位置および属性情報を取得する処理部である。ここで、属性情報とは例えば、「ケーキ」、「ニンニク」、「磁石」、「フレキシブルディスク」といった物体の種類を示す情報である。
物体の位置および属性情報の取得には、例えばRFID(Radio Frequency IDentification)タグを使用する。すなわち、予め、環境内の各物体に属性情報を書き込んだRFIDタグを付与しておき、公知のRFID無線技術によって物体の位置および属性情報を取得する。また、例えば、画像処理を用いる。すなわち、カメラから得られた画像情報に対して公知の画像処理技術を施すことで位置および属性情報を取得する。
物体位置属性保持部104は、物体位置属性取得部103が取得した各物体の位置および属性情報を保持する記憶装置である。図2は、物体位置属性保持部104が保持する物体位置属性情報の一例を示す図である。物体位置属性保持部104は、物体位置を示す情報と、物体の属性情報との組からなる物体位置属性情報を0個以上保持する。図2の例では、3次元位置(50,15,0)にケーキがあり、(40,35,0)にニンニクがあり、(30,45,0)に磁石があることが示されている。図3は、この例で示される物体位置に物体の属性情報で示される物体であるケーキ402、ニンニク403および磁石404が配置された場合の、物体の位置関係を示す図である。図3には、ケーキ402、ニンニク403、磁石404に加え、3次元位置(10,35,0)にロボット401が存在している例が示されている。
把持対象情報取得部105は、把持対象物体の位置および種別を取得する処理部である。具体的には、例えば、把持対象情報取得部105は図示しない音声入力装置によって、ユーザが発声した把持対象物体の種類の音声を取得する。把持対象情報取得部105は、取得した音声を公知の音声解析処理によって音声解析することにより把持対象物体の種別を取得する。把持対象情報取得部105は、取得した種別と同名の種別の把持対象物体の位置を物体位置属性保持部104より取得する。把持対象情報取得部105は、取得した把持対象物体の位置を、2次衝突可能性方向評価部108、2次衝突可能性距離評価部109および経路評価部113に出力し、取得した属性情報を危険属性組合せ評価部112に出力する。
把持対象物体の指定の方法は、この例に限らず、図示しない表示装置に物体位置属性保持部104が保持する物体の位置および属性情報を表示し、ユーザの選択によって、そのうちの一つを把持対象物体として決定しても構わない。また、ユーザの行動やその他の外部から取得した情報から、把持対象物体を決定しても構わない。例えば、行動計画装置は、図示しない天気予報を取得する処理部から予報を取得し、予報が雨である時または日に、ユーザが靴を履いた場合に、傘を把持対象物体として決定しても構わない。
経路生成部106は、始点位置保持部102が保持するロボットの移動経路の始点であるロボット位置にあるロボットを、把持対象情報取得部105が取得した把持対象物体のある位置に移動させる経路を生成する処理部である。具体的には例えば、ロボット位置を始点とし、把持対象物体のある位置を終点とする有向線分を経路とする。
経路保持部107は、経路生成部106が生成した経路を保持する記憶装置であり、例えば、HDD等により構成される。
図4は、経路保持部107が保持する経路の一例を示す図である。この例では、始点位置保持部102が保持するロボットの移動経路の始点であるロボット位置が(10,35,0)であり、把持対象物体の位置が(40,30,0)である場合の経路が示されている。これは、図3の位置関係に、物体(ケーキ402、ニンニク403および磁石404)とロボット401とが存在している状況において、ロボットがニンニクを把持するために移動する際の経路を示している。
2次衝突可能性方向評価部108は、環境内に存在する物体のうち指定された物体が、把持対象物体に対してどれだけぶつかりやすい方向にあるかを評価する処理部である。以降の説明ではこの評価のことを「2次衝突可能性方向評価」と呼び、その際に算出される評価値を「2次衝突可能性方向評価値」と呼ぶ。この2次衝突可能性方向評価は、2次衝突の可能性を見積もる評価のうちの一つである。なお、物体の指定は、把持対象物体以外の物体から任意の物体を1つずつ選択するようにしてもよい。
2次衝突可能性方向評価による2次衝突の可能性の見積もりの視点は、把持対象物体および周辺物体を結ぶ直線と、ロボットの経路とがなす角度に関する。把持対象物体には、転がりそうな方向と転がりにくい方向とがある。例えば、図3に示すように、位置(10,35,0)にロボット401があり、位置(40,35,0)にニンニク403がある状況で、ロボット401がX軸方向405に移動したとする。この時、ニンニク403はX軸方向正の方向407に転がりやすく、X軸方向負の方向406には転がりにくい。すなわち、ニンニク403は、ロボット401の移動経路と同じ方向には転がりやすく、逆の方向には転がりにくい。これは、ロボットによって塞がれている方向に、ロボット自体を押しのけて把持対象物体が移動することは少ないという常識と合致する。正確には、ロボットの移動経路と同じ方向に壁があるとか、床がでこぼこしているなどの条件によっては、ロボットの経路と同じ方向に転がりやすいと言えない場合もある。しかし、ここでは簡単化のために床や壁の条件を考慮する条件判定については無視するものとする。そうすると、把持対象物体および周辺物体を結ぶ直線と、ロボットの経路とがなす角度が小さい場合に衝突の可能性が高く、当該なす角度が大きい場合に衝突の可能性が低いと見積もることができる。図3の例では、位置(50,15,0)にあるケーキ402は把持対象物体であるニンニク403と2次衝突の可能性が高く、位置(30,45,0)にある磁石404は衝突の可能性が低い。
一例として、ここでは、把持対象物体の位置および指定された物体の位置を結ぶベクトルと、ロボットの経路とがなす角をθとし、(1+cosθ)/2を2次衝突可能性方向評価値とする。このような評価を行った場合、2次衝突可能性方向評価値の最大値は1であり、最小値は0となる。指定された物体が把持対象物体に対して2次衝突をしやすい方向にあるほど(なす角θが0度に近づくほど)、2次衝突可能性方向評価値の値は最大値1に近い値となる。また、2次衝突をしにくい方向にあるほど(なす角θが180度に近づくほど)、2次衝突可能性方向評価値の値は最小値である0に近い値となる。なお、なす角θは0度から180度の間の値をとるものとする。
図5は、把持対象物体の位置および環境内の物体の位置を結ぶベクトルと、ロボットの経路とがなす角を示す一例である。図中αは、把持対象物体をニンニクとして、環境内の物体をケーキとした場合の上記なす角を示し、図中βは、同じく把持対象物体をニンニクとして、環境内の物体を磁石とした場合の上記なす角を示す。
まず、2次衝突可能性方向評価部108は、経路保持部107より、ロボットの経路を取得する。すなわち、ロボットの経路の始点と終点とを取得する。2次衝突可能性方向評価部108は、指定された物体の位置を、物体位置属性保持部104より取得する。2次衝突可能性方向評価部108は、先述の2次衝突可能性方向評価値を算出し、算出結果を経路評価部113に出力する。
2次衝突可能性距離評価部109は、指定された物体が、把持対象物体に対してどれだけぶつかり易い距離にあるかを評価する処理部である。以降の説明ではこの評価を「2次衝突可能性距離評価」と呼び、その際に算出される評価値を「2次衝突可能性距離評価値」と呼ぶ。
2次衝突可能性距離評価は、2次衝突の可能性を見積もる評価のうちの一つである。
2次衝突可能性距離評価による見積もりの視点は、把持対象物体と周辺物体との距離に関する。把持対象物体がロボットと衝突して移動した場合、床との摩擦によって把持対象物体はいずれ停止する。よって、把持対象物体と近い距離にある周辺物体ほど、把持対象物体と衝突しやすい。また、仮に床に摩擦がなく、把持対象物体がどこまでも滑りやすい状態であったとしても、周辺物体が把持対象物体から離れるほど、周辺物体が把持対象物体の転がる方向にある可能性は少なく、2次衝突は起こりにくい。
正確には、これらの見積もりが成り立たない場合もある。たとえば、把持対象物体が大豆を入れた袋であるような場合、袋がロボットと衝突し、大豆が全方向に転がっていくような事も起こりうる。大豆の数が十分に多く、かつ、床に摩擦がなければ、距離や方向の重要度は少ない。本来ならば、そのような場合にあてはまるか否かの判定処理を行うことも考えられるが、実施の形態1ではこのような判定処理は省略する。
ここでは、把持対象物体の位置と指定された物体の位置との距離をrとし、オイラー数eの−r乗(e-r)を2次衝突可能性距離評価値とする。このような評価を行った場合、距離が0の時、2次衝突可能性距離評価値は最大値1となり、距離が無限大のとき、2次衝突可能性距離評価値は最小値0となる。すなわち、指定された物体が、把持対象物体と衝突しやすい近距離にあるほど最大値である1に近い値となり、衝突しにくい遠距離にあるほど、最小値である0に近い値となる。なお、オイラー数はネイピア数とも呼ばれ、具体的な値は2.71828…である。ここでの2次衝突可能性距離評価の式は、距離が離れるほど値が小さくなる式であれば、他の式であっても構わない。また、摩擦によるエネルギー損失を考慮した物理モデルに従った式であっても構わない。
2次衝突可能性距離評価部109は、指定された物体の位置を物体位置属性保持部104より取得する。2次衝突可能性距離評価部109は、把持対象情報取得部105より把持対象物体の位置を取得する。2次衝突可能性距離評価部109は、2物体間の距離を算出し、距離から2次衝突可能性距離評価値を算出し、算出結果を経路評価部113に出力する。
危険属性組合せ情報保持部111は、どのような属性情報の物体と、どのような属性情報の物体とが2次衝突した場合に被害が発生する可能性があるかを示した情報である。図6は、危険属性組合せ情報の一例を示す図である。例えば、2次衝突した場合に被害が発生する物体の組合せは、ニンニクとケーキとの組合せであったり、磁石とフレキシブルディスクとの組合せであったりする。
危険属性組合せ評価部112は、指定された物体が、把持対象物体と2次衝突した場合に被害が発生する可能性がある物体であるかを評価する処理部である。以降の説明ではこの評価を「危険属性組合せ評価」と呼び、その際に算出される評価値を「危険属性組合せ評価値」と呼ぶ。
危険属性組合せ評価は、2次衝突が発生した場合の被害度合いを見積もるための評価である。把持対象物体と周辺物体とが2次衝突したとしても必ず被害が発生するとは限らない。例えば、汚れていないスプーンとフォークとが2次衝突しても被害は発生しない。また、被害が発生する場合でも、その被害度合いは異なる。例えば、磁石とフレキシブルディスクとが衝突した場合には、フレキシブルディスクに格納されたデータの価値が被害の額になり、これは時として甚大な被害となる。逆に、被害が小さい場合としては、磁石といちごがぶつかった場合が考えられる。いちごを洗う人の手間、あるいは、ロボットがいちごを洗う時間およびエネルギーが被害となるが被害度合いとしては小さい。
このように、被害度合いは様々であるが、実施の形態1では、被害度合いを2段階で評価する。すなわち、被害度合いが無視できる程小さい場合と、無視できない大きさの場合との2つに分ける。被害度合いが小さい場合には2次衝突回避を行わないロボットの行動計画を行う。被害度合いが小さいか、大きいかの判断は、把持対象物体と周辺物体の組合せが、被害をもたらすような組合せであるかを判定することで行われる。
危険属性組合せ評価部112は、指定された物体に対して危険属性組合せ評価を行う。
まず、危険属性組合せ評価部112は、把持対象物体の属性情報と指定された物体の属性情報を取得する。危険属性組合せ評価部112は、取得した2つの属性情報の組合せが、危険属性組合せ情報保持部111が保持する危険属性組合せに含まれるか否かを判定する。危険属性組合せ評価部112は、判定結果を経路評価部113に出力する。危険属性組合せ評価部112は、2つの属性情報の組合せが危険属性組合せに含まれる場合には判定結果を「1」とし、含まれない場合を判定結果を「0」とする。なお、図6に示す危険属性組合せ情報に、金額の欄を設け、2つの属性情報の物体が衝突した際の被害金額を含むようにしても良い。この場合には、危険属性組合せ評価部112は、2つの属性情報の組合せが危険属性組合せに含まれる場合には、その被害金額を判定結果とし、含まれない場合は「0」を判定結果としても良い。
経路評価部113は、経路保持部107が保持する経路をロボットが移動した場合に2次衝突による被害リスクを評価する処理部である。
実施の形態1では、ロボットと把持対象物体との衝突である1次衝突そのものを回避するのではなく、被害リスクが高い場合の1次衝突を回避するロボット行動計画装置を提供する。ここで、「被害リスク」とは、2次衝突が発生する可能性と、2次衝突が発生した場合の被害度合いとの組合せに対する評価である。具体的には例えば、2次衝突が発生する可能性と、2次衝突が発生した場合の被害度合いとの積とする。すなわち、2次衝突の可能性が高く、2次衝突が発生した場合の被害度合いが大きいと予想される場合に、1次衝突を回避する行動を計画する行動計画装置を提供する。
<2次衝突の可能性の考え方>
では、2次衝突の可能性について説明する。ロボットと把持対象物体が1次衝突したとしても、常に2次衝突が発生するとは限らない。把持対象物体と周辺の物体が2次衝突するか否かの大まかな予想はシミュレーションによって取得することができる。
シミュレーションの際のパラメータとしては、把持対象物体に関するものと、把持対象物体の周辺の物体に関するものと、環境に関するものとに加え、ロボットの行動計画に関するものとがある。把持対象物体に関するパラメータには、把持対象物体の大きさ、形状、質量、摩擦係数、位置が考えられる。周辺の物体に関するパラメータには、周辺の物体の大きさ、形状、質量、摩擦係数、位置が考えられる。環境に関するパラメータとしては、床の形状、摩擦係数、風力、気圧などが考えられる。ロボットの行動計画に関するものとしては、ロボットがどのような位置をどのような速度で移動するかについてのパラメータなどが考えられる。
ただし、これら全てのパラメータを用いて精密なシミュレーションを行うには、時間がかかるし、時間をかけたとしても正確な予想が困難な場合がある。まず、時間については、シミュレーションの計算そのものや、パラメータの値の取得に時間がかかる。また、正確さについては、一部のパラメータに僅かな誤差があったり、物理モデルが実際の物理現象と僅かに異なることによって、実際には2次衝突が発生するのに、しないと判定したり、その逆が発生することがある。
仮に、この対策として、値が未知のパラメータや値に不正確さがあるパラメータに対して、そのパラメータの値を様々に想定して統計的シミュレーションを行うのであれば膨大な時間がかかる。
また、そのように統計的シミュレーションを行っても、衝突する可能性も、衝突しない可能性も同じようにあるという予想になることがあり、時間をかけたわりには正確な予想とならない場合がある。
そこで、実施の形態1では、精密なシミュレーションを行う代わりに、把持対象物体の周辺物体それぞれに対して、2次衝突が発生するか否かの大まかな可能性を比較的簡単に取得しやすいデータを用いて見積もる。具体的には、2次衝突可能性方向評価部108によって評価する2次衝突可能性方向評価と、2次衝突可能性距離評価部109によって評価する2次衝突可能性距離評価とによって2次衝突の可能性の見積もりを行う。
次に、評価の方針について説明する。経路評価部113は、把持対象物体とロボット以外の環境内にある物体を2次衝突の相手の候補として、各候補に対して2次衝突により被害リスクの評価を行い、その合計をロボットの経路の評価とする。
各候補に対する被害リスクは、2次衝突の可能性と、2次衝突が発生した場合の被害度合いとの積として算出される。2次衝突の可能性は、2次衝突可能性方向評価部108および2次衝突可能性距離評価部109よりそれぞれ取得された2次衝突可能性方向評価および2次衝突可能性距離評価に基づき評価される。ここでは、2次衝突可能性方向評価と2次衝突可能性距離評価の積を2次衝突の可能性の評価値とする。
2次衝突が発生した場合の被害度合いは、危険属性組合せ評価部112より取得した危険属性組合せ評価を用いる。
次に、経路評価部113が経路評価を行う処理を説明する。まず、経路評価部113は、把持対象情報取得部105より、把持対象物体の位置を取得する。経路評価部113は、物体位置属性保持部104に保持されている属性情報に対応する(把持対象物体以外の)各物体を指定し、以下の(A)〜(D)の処理を行う。
(A)2次衝突可能性方向評価部108より、2次衝突可能性方向評価を取得する。
(B)2次衝突可能性距離評価部109より、2次衝突可能性距離評価を取得する。
(C)危険属性組合せ評価部112より、危険属性組合せ評価を取得する。
(D)(2次衝突可能性方向評価)×(2次衝突可能性距離評価)×(危険属性組合せ評価)を指定された物体の被害リスクの評価とする。
経路評価部113は、上記の(D)で算出された各物体が把持対象物体と2次衝突した際の被害リスクの合計値を算出し、算出された合計値を経路評価値として評価保持部114に格納する。経路評価は小さいほど、被害リスクが少なく良い評価であり、大きいほど、被害リスクが大きく悪い評価である。
評価保持部114は、経路評価部113が評価した経路の評価を保持する記憶装置であり、例えば、HDD等により構成される。
行動計画部115は、評価保持部114が保持している経路の被害リスクである経路評価に基づき、被害リスクが高い場合には、2次衝突を回避する行動を計画する処理部である。具体的には、経路評価が所定の値よりも大きければ低速移動する行動を計画し、小さければ高速移動する行動を計画する。なお、所定の値は初めから適切に設定できない場合や、途中で状況にそぐわなくなる場合がある。そこで、所定の値は、一般に知られる学習アルゴリズムを用いて学習し、更新していく構成としても構わない。
計画保持部116は、行動計画部115が行った行動計画を示す情報を保持する記憶装置であり、例えば、HDD等により構成される。具体的には、計画保持部116は、経路を移動する速度を保持する。
<処理の流れ>
行動計画装置100が行う行動計画処理の流れを図7に示す。
ロボット位置取得部101は、ロボット位置を取得し、始点位置保持部102に格納する(ステップS701)。具体的には、図3に示す位置にロボット401が存在する場合、ロボット位置取得部101は、ロボット401の位置である(10,35,0)を始点位置保持部102に格納する。
物体位置属性取得部103は、環境内に存在する物体の物体位置属性情報を取得し、物体位置属性保持部104に格納する(ステップS702)。
具体的には、図3に示す位置に各物体が存在する場合に、「磁石」、「ニンニク」、「ケーキ」の物体位置属性情報を物体位置属性保持部104に格納する。この場合、物体位置属性保持部104に格納される物体位置属性情報は、図2に示す情報となる。
把持対象情報取得部105は、把持対象物体の位置を取得し、2次衝突可能性方向評価部108、2次衝突可能性距離評価部109および経路評価部113に出力する。また、把持対象情報取得部105は、把持対象物体の属性情報を危険属性組合せ評価部112に出力する(ステップS703)。
具体的には、例えば、図3に示す「ニンニク」が把持対象物体として取得された場合、把持対象情報取得部105は、その位置である(40,35,0)を2次衝突可能性方向評価部108、2次衝突可能性距離評価部109および経路評価部113に出力する。また、把持対象情報取得部105は、把持対象物体の属性情報「ニンニク」を危険属性組合せ評価部112に出力する。
経路評価部113は、物体位置属性保持部104が保持する属性情報に対応する物体のうち、2次衝突候補物体として取得していない物体があるか否かを判断する(ステップS704)。2次衝突候補物体として未取得の物体がある場合には(ステップS704でYES)、経路評価部113は、未取得の物体のうちの1つを任意に選択し、選択された物体を2次衝突候補物体とする。なお、ロボットと把持対象物体自身は2次衝突候補物体とはしない。具体的には、図3の場合では、例えば、「磁石」、「ケーキ」が2次衝突候補物体とされる。
2次衝突可能性方向評価部108が、2次衝突候補物体に指定された物体の2次衝突可能性方向評価値を算出し、経路評価部113に出力する(ステップS706)。
具体的には、図3の場合で、「ケーキ」が2次衝突候補物体である場合、「ニンニク」と「ケーキ」の位置を結ぶベクトルは(50−40,15−35,0)すなわちベクトル(10,−20,0)となる。また、把持対象物体である「ニンニク」の位置(40,35,0)とロボットの位置(10,35,0)を結ぶ移動経路はベクトル(30,0,0)となる。よってそれらのベクトルの内積は、次式1で計算される。
式1:(10)×(30)+(−20)×(0)+(0)×(0)=300
また、それぞれのベクトルの長さは、式2、式3となる。
Figure 0004495252
式3:{(30)2+(0)2+(0)2}1/2=30
2つのベクトルの内積は、それぞれのベクトルの長さの積に、ベクトルがなす角の余弦を掛けた値に等しいことより、式4が成り立つ。
Figure 0004495252
よって、2次衝突可能性方向評価値(1+cosθ)/2は、
Figure 0004495252
となる。
2次衝突可能性距離評価部109が、2次衝突候補物体に指定された物体の2次衝突可能性距離評価値を算出し、経路評価部113に出力する(ステップS707)。
具体的には、図3の場合において、「ケーキ」が2次衝突候補物体である場合、「ケーキ」の位置(50,15,0)と「ニンニク」の位置(40,35,0)の距離は(50−40)を2乗した数と(15−35)を2乗した数の和との平方根、すなわち{(50−40)2+(15−35)21/2となる。すなわち、
Figure 0004495252
となる。よって、2次衝突可能性距離評価値はeを
Figure 0004495252
乗した値、すなわち
Figure 0004495252
となる。
危険属性組合せ評価部112が、2次衝突候補物体の危険属性組合せ評価値を算出し、経路評価部113に出力する(ステップS709)。
具体的には、図3の場合で、「ケーキ」が2次衝突候補物体のとき、「ニンニク」と「ケーキ」は、図6の危険属性組合せに含まれることより、危険属性組合せ評価値は1となる。
「磁石」が2次衝突候補物体のとき、「ニンニク」と「磁石」は、図6の危険属性組合せに含まれないことより、危険属性組合せ評価値は0となる。
経路評価部113が、2次衝突可能性方向評価処理(ステップS706)で算出された2次衝突可能性方向評価値と、2次衝突可能性距離評価処理(ステップS707)で算出された2次衝突可能性距離評価値と、危険属性組合せ取得処理(ステップS709)で算出された危険属性組合せ評価値とに基づいて、2次衝突候補物体の評価値を算出する。すなわち2次衝突が発生した場合の被害リスクを算出する(ステップS710)。
具体的には、図3の場合で、「ケーキ」が2次衝突候補物体のとき、評価値は式5により算出される。
Figure 0004495252
評価算出処理(ステップS710)の後、2次衝突候補物体判定処理(ステップS704)に戻り、残りの2次衝突候補物体に対しても同様の処理が繰り返される。
2次衝突候補物体として未取得の物体がなくなった場合には(ステップS704でNO)、経路評価部113が、評価算出処理(ステップS710)で算出された各候補の評価を基に経路評価値を算出する。算出した経路評価値は、評価保持部114に格納する(ステップS711)。
具体的には、図3の場合では、経路評価部113は、「ケーキ」が2次衝突候補物体のときの評価値
Figure 0004495252
と、同様に算出した「磁石」が2次衝突候補物体のときの評価値0との和を算出することにより、経路評価値を求める。ここでは、経路評価値は、
Figure 0004495252
となる。
行動計画部115は、評価保持部114より経路評価値を取得し、取得した経路評価値に基づいて、行動計画を実施し、計画された行動を示す情報を計画保持部116に格納する(ステップS712)。
具体的には、図3の場合では、経路評価値
Figure 0004495252
が所定の値より大きい場合には、ロボット401の移動速度として低速を示す情報を格納し、所定の値以下の場合は高速を示す情報を格納する。
<変形例1>
実施の形態1において、ロボット位置取得部101は、GPSや画像処理を用いてロボット位置を取得する場合を示したが他の方法であっても構わない。例えば、ロボットの初期位置と、ロボットを初期位置から行動計画を開始する時点までに移動させた距離および方向とに基づいて、ロボットの位置を決定する構成としても構わない。
<変形例2>
実施の形態1では、属性情報が物体の種別を示す情報である場合を示したが、「匂いが強い」、「磁力を発する」といった性質に関する情報であっても構わない。
例えば、危険属性組合せ情報保持部111が「匂いが強い、ケーキ」の危険属性組合せを保持する場合が考えられる。その場合、「ニンニク」、「しょうが」、「わさび」の属性情報が「匂いが強い」であれば、それらが「ケーキ」に対して危険であることが、一つの危険属性組合せで表現できる。
また、危険属性組合せにおける属性情報は、物体に付与される属性情報よりも上位の概念であっても構わない。
例えば、危険属性組合せ情報保持部111が「匂いが強い、食品」の危険属性組合せを保持する場合が考えられる。その場合、「ケーキ」、「いちご」の上位の属性情報が「食品」であるので、それらが「匂いの強い」ものに対して危険であることが、一つの危険属性組合せで表現できる。
<変形例3>
実施の形態1では、属性情報が物体の種別を示す情報である場合を示したが、「“磁気”に弱い」、「“匂い”の強いものに弱い」といった情報であっても構わない。
<変形例4>
実施の形態1では、簡単のため、把持対象物体の大きさについて考慮しなかったため、物体を把持する際、把持対象物体の位置まで移動する経路を計画した。しかし、実際には、物体には大きさがあるので、その大きさを考慮して、把持対象物体の若干手前で移動を停止する計画を立てるようにしても良い。
<変形例5>
実施の形態1では、ロボットと把持対象物体との間の経路を考える際、2物体間に障害物がある場合や、2物体が同一平面上にない場合について言及しなかった。
ロボットと把持対象物体との間に壁などの障害物がある場合には、障害物を避ける複数の有向線分をそれぞれ経路としても構わない。その場合、経路評価部113は、それぞれの経路に対して評価を行い、評価保持部114は、それぞれの評価に対する評価を保持する。行動計画部115は、それぞれの経路に対して行動計画を行う。計画保持部116は、それぞれの行動計画を保持する。なお、障害物を含む環境における経路の生成には公知の技術を用いる。
<変形例6>
実施の形態1における経路評価部113は、環境内にある物体を2次衝突の候補として、それぞれの候補に対して被害リスクを算出し、その合計値を経路評価値とした。しかし、被害リスクの最大値を経路評価値としても構わない。
また、実施の形態1では、2次衝突可能性方向評価値、2次衝突可能性距離評価値、危険属性組合せ評価値を順に算出したが、それらの値が、予め定めた所定の値以下である場合に、それ以降の評価値の計算を省略する構成としても構わない。このような構成を用いれば、計算時間を短縮することができる。
また、環境内に物体が多い場合は、危険属性組合せ評価値を先に計算し、物体が少ない場合には、危険属性組合せ評価値を最後に計算する構成としても構わない。このような構成を用いれば、やはり、計算時間を短縮することができる。
また、ロボットと把持対象物体が同一平面上に存在しない場合にも、変形例5と同様に複数の有向線分からなる経路を生成し、経路ごとに、評価および行動計画を行う構成としてもよい。
なお、2次衝突可能性距離評価部109が把持対象物体と周辺物体の距離を算出する際にも、上記の方法で複数の経路を形成し、複数の経路の合計距離を用いる構成としても構わない。
<変形例7>
実施の形態1における2次衝突可能性方向評価部108および2次衝突可能性距離評価部109は、物体の大きさを考慮することなく、2次衝突可能性方向評価値および2次衝突可能性距離評価値をそれぞれ算出する構成とした。しかし、物体の大きさを考慮した式を用いて2次衝突可能性方向評価値および2次衝突可能性距離評価値を算出する構成であっても構わない。なぜならば、把持対象物体から同じ距離に2つの物体が存在する場合、大きさが大きい物体ほど、2次衝突を起こす可能性が高いからである。なお、物体の大きさは、物体位置属性保持部104に記憶されているようにしてもよい。
例えば、図8に示すように把持対象物体1801から半径rの距離に半径sの周辺物体1802がある場合について説明する。このとき、半径rの把持対象物体1801の円周長は2×π×rである。把持対象物体1801の円周のうち、周辺物体1802は約2×sの長さを占める。よって、平面の摩擦係数を無視した場合、s/(π×r)の確率で2次衝突が発生する。そこで、s/(π×r)を2次衝突可能性距離評価値としても構わない。また、s>=rなる関係を満たすときは、センサーが取得した値の上では、周辺物体1802と把持対象物体1801とが接触または重複している。そのため、2次衝突可能性方向評価値の大小に関わらず、2次衝突の起こる確率を1とする構成としても構わない。すなわち、s>=rのときは、2次衝突可能性方向評価値および2次衝突可能性距離評価値をともに1とする構成とする。
なお、周辺物体の底面が円形でない場合には、周辺物体の外接円の半径S1を半径sの代わりに用いる。また、この外接円の半径は、画像処理によって取得してもかまわないし、予め物体に付与したタグに記載しておき、行動計画時にタグリーダで読み取る構成としても構わない。
このような構成を用いれば、2次衝突が発生する可能性をより正確に予想することができる。
<変形例8>
実施の形態1における2次衝突可能性方向評価部108および2次衝突可能性距離評価部109は、周辺物体の大きさを考慮することなく、2次衝突可能性方向評価値および2次衝突可能性距離評価値をそれぞれ算出する構成とした。しかし、2次衝突可能性方向評価部108および2次衝突可能性距離評価部109は、周辺物体の大きさを考慮した式を用いて2次衝突可能性方向評価値および2次衝突可能性距離評価値を算出する構成であっても構わない。なぜならば、把持対象物体から同じ距離に2つの物体が存在する場合、大きさが大きい物体ほど、2次衝突を起こす可能性が高いからである。なお、物体の大きさは、物体位置属性保持部104に記憶されているようにしてもよい。
例えば、図9に示すように把持対象物体1801から半径rの距離に半径sの周辺物体1802があり、ロボットの移動経路1803が同図に示すように定められている場合について説明する。このとき、移動経路1803を平行移動させることで得られる、把持対象物体1801の中心位置を通る直線1804上に周辺物体1802が存在する場合には、把持対象物体1801と周辺物体1802との2次衝突が起こりやすい。ここで、把持対象物体1801および周辺物体1802の中心間を結ぶ直線と、直線1804とのなす角をθとする。また、把持対象物体1801および周辺物体1802の中心間を結ぶ直線と、把持対象物体1801を通る周辺物体1802の外接円の接線とのなす角をηとする。つまり、把持対象物体1801を通る周辺物体1802の外接円の接線は、把持対象物体1801が周辺物体1802に衝突するか否かの境界線を示し、ηは境界角度を示す。なお、ηは以下の式に従い算出される。
η=arcsin{s/r}
このとき、上記した2次衝突が起こりやすい場合とは、−η<|θ|<ηなる関係を満たす場合と考えることができる。つまり、−η<|θ|<ηなる関係を満たす場合には、2次衝突可能性方向評価値を1とする。
また、s>=rなる関係を満たすときは、センサーが取得した値の上では、周辺物体1802と把持対象物体1801とが接触または重複しているので、2次衝突の起こる確率を1とする構成としても構わない。すなわち、s>=rのときは、2次衝突可能性方向評価値および2次衝突可能性距離評価値をともに1とする構成とする。
<変形例9>
実施の形態1における2次衝突可能性方向評価部108および2次衝突可能性距離評価部109は、把持対象物体の大きさおよび周辺物体の大きさを考慮することなく、2次衝突可能性方向評価値および2次衝突可能性距離評価値をそれぞれ算出する構成とした。しかし、2次衝突可能性方向評価部108および2次衝突可能性距離評価部109は、両物体の大きさを考慮した式を用いて2次衝突可能性方向評価値および2次衝突可能性距離評価値を算出する構成であっても構わない。なぜならば、把持対象物体から同じ距離に2つの物体が存在する場合には、大きさが大きい物体ほど2次衝突を起こす可能性が高く、さらに、把持対象物体の大きさが大きいほど2次衝突を起こす可能性が高いからである。なお、物体の大きさは、物体位置属性保持部104に記憶されているようにしてもよい。
例えば、図10に示すように、把持対象物体1901の外接円の半径がt、周辺物体1802の外接円の半径がs、把持対象物体1901の中心と周辺物体1802の中心との距離がrである場合について説明する。また、ロボットの移動経路1803が同図に示すように定められているものとする。このとき、把持対象物体1901と周辺物体1802とに共通する接線が、把持対象物体1901が周辺物体1802に衝突するか否かの境界線を示す。また、当該接線と把持対象物体1901および周辺物体1802の中心間を結ぶ直線とがなす角ζが境界角度を示す。なお、ζは以下の式に従い算出される。
ζ=arcsin{(s+t)/r}
また、把持対象物体1901および周辺物体1802の中心間を結ぶ直線と、移動経路1803を平行移動させることで得られる、把持対象物体1901の中心位置を通る直線1804とのなす角をθとする。
つまり、−ζ<θ<ζなる関係を満たす場合には、把持対象物体1901と周辺物体1802とが衝突すると考えられるため、2次衝突可能性方向評価値を1とする。
また、t+s>rなる関係を満たすときは、センサーが取得した値の上では2次衝突が発生している。よって、2次衝突可能性方向評価値および2次衝突可能性距離評価値をともに1とする。
<実施の形態1の効果>
以上説明したように、実施の形態1によると、家庭内で移動するロボットにおいて、移動ロボットが接触または接近した物体による一次被害に加えて、当該物体がさらにその周辺物体と接触した場合に二次被害が発生するか否かも判断することができる。これにより、移動ロボットの行動計画を行うことができる。これに伴い、二次被害を低減することができる。
特に、実施の形態1では、経路と物体間の位置関係や、物体の種類に基づき2次衝突による被害リスクが高い場合に、被害リスクを回避するロボットの行動計画を行う。被害リスクが小さい場合には、ロボットを高速で移動させることができるため、タスク遂行時間を減少させることができる。また、ロボットを高速移動させることにより、ロボットに対して電力を供給する時間が減るためエネルギーコストを減少させることができる。また、2次衝突による被害リスクが低い場合には、ロボットが常時低速移動することを避けて、ロボットを高速移動させることができるので、ロボットの動作を観察する人間に不要ないらいら感を与えることがない。ロボットの動作を観察する人間が、いらいら感を感じた場合には、人間自らが物体を移動させる。こうすることにより、ロボットが物体を運ぶ途中までに使用したエネルギーコストが無駄になるが、いらいら感を回避できるため、その効果は大きい。
(実施の形態2)
実施の形態2では、実施の形態1の行動計画装置100に基づき行動を行うロボットシステム805について説明する。
図11は、ロボットシステム805を示す図である。ロボットシステム805はユーザの調理作業の支援を行うロボットシステムである。ロボットシステム805は、作業台803と、作業台803上を移動するロボット800と、ユーザがロボット800に緊急停止や作業の変更の指示を行う際に使用する行動変更指示装置802とからなる。
ロボット800は、作業台803の上を移動し、ユーザに指示された物体を把持し、ユーザのいるところまで把持した物体を運搬するロボットである。
ロボット800は、行動計画装置100、移動装置801とからなる。行動計画装置100は、実施の形態1で説明した行動を計画する。すなわち、ユーザに指示された物体を把持するための作業台803上の移動行動を計画する。行動計画装置100は、ロボット800の内部に備えられている。
移動装置801は、行動計画装置100が計画した行動計画に従い、ロボット800を移動させる装置である。
行動計画装置100の一部である物体位置属性取得部103は、作業台803上の物体位置属性情報を取得する処理部である。その一部は、環境に固定されており、移動装置801によって移動することはない。
このような構成において、行動計画装置100は、実施の形態1と同様の行動計画を立て、ロボット800は、その行動計画に従い、行動を行う。なお、行動変更指示装置802をユーザが操作することにより、ロボット800を緊急停止させたり、把持対象物体を変更させたりすることも可能である。
<効果>
実施の形態2によると、2次衝突の被害リスクがある場合にロボットを低速で移動させることができる。よって、ロボットが把持対象物体にたどり着くまでの時間は、高速で移動する場合よりも余計にかかる。このため、ロボットが2次衝突をしそうな危険な経路を移動している場合であっても、そのことにユーザが気付き、行動変更指示装置802によって、ロボットを停止させることができる。
特に、ユーザが高齢者である場合、危険状態を短時間で判断することは困難なため、判断するまでの時間を長くとることができる効果は大きい。
また、ユーザが調理作業をしていて行動変更指示装置802をすぐに操作できない場合がある。その際にも、ロボットが把持対象物体に対して、どれくらいの位置まで近付いているかを見れば、緊急停止を指示するまでにどれくらいの時間的な余裕があるかがわかる。よって、例えば、手が汚れている場合に、手を洗ってから行動変更指示装置802に備えられた緊急停止ボタンを押すか、そのままの状態で緊急停止ボタンを押すかを選択することができ、その効果は大きい。
(実施の形態3)
実施の形態3では、ロボットアームの行動計画を行う行動計画装置100aについて説明する。
図12は、ロボットアーム901を示す図である。ロボットアーム901は、行動計画装置100aが計画した行動に基づき、ロボットアーム901の関節を制御してロボットアームを移動させる。多関節のロボットアーム901の場合、アームの各関節はそれぞれ、別々の位置に移動する。行動計画装置100aは、各関節等をロボットアーム901の代表点として、代表点ごとに被害リスクを算出し、その合計を被害リスクの総量として用いる。
図13は、実施の形態3に係る行動計画装置100aの構成を示すブロック図である。
以下、行動計画装置100aと実施の形態1の行動計画装置100との差について説明する。行動計画装置100aでは、行動計画装置100におけるロボット位置取得部101、始点位置保持部102、経路生成部106、経路保持部107および経路評価部113の代わりに、それぞれ、ロボット位置取得部101a、始点位置保持部102a、経路生成部106a、経路保持部107aおよび経路評価部113aを用いる。その他の構成は、行動計画装置100と同じである。なお、物体位置属性取得部103の一部は、ロボットアーム901の環境に固定されているものとする。
ロボット位置取得部101aは、ロボットアームの各代表点の位置を取得し、取得した代表点の位置を始点位置保持部102aに格納する処理部である。取得の方法は、実施の形態1のロボット位置取得部101によるロボット位置取得方法と同様である。ロボットアーム901の代表点は、ロボットアーム901の先端と、各関節の位置とする。
始点位置保持部102aは、ロボット位置取得部101aが取得したロボットアーム901の各代表点の位置を格納する記憶装置であり、例えば、HDD等により構成される。
経路生成部106aは、ロボットアーム901の先端の代表点を、把持対象物体の位置に移動する経路を生成する処理部である。具体的には例えば、ロボットアーム901の先端の代表点を始点とし、把持対象物体のある位置を終点とする有向直線を経路とする。さらに、経路生成部106aは、ロボットアーム901の先端の代表点以外の代表点の経路を生成する。経路の生成には、多関節ロボットアームの移動に関する公知の方法を用いる。
経路保持部107aは、経路生成部106aが生成した各代表点の経路の組を保持する記憶装置であり、例えば、HDD等により構成される。
経路評価部113aは、経路保持部107aが保持する経路の組によって、ロボットアーム901が移動した場合の被害リスクを算出する。経路評価部113では、一つの経路に対して、1つの評価値を算出したのに対して、経路評価部113aでは、経路の組に対して、1つの評価値を算出する点が異なる。つまり、経路評価部113aでは、各代表点の経路に対して、経路評価部113と同一の方法で経路評価値(被害リスク)を算出し、その合計を経路の組に対する評価値とする。経路評価部113aは算出した経路評価値を評価保持部114に格納する。
なお、ここではアームの先端と、各関節とを代表点としたが、他の位置を代表点としても構わない。また、各関節の中間点を代表点に追加したり、所定間隔ごとに代表点を設けたりすることで評価の精度を向上させる構成としても構わない。その際、所定間隔は、周辺物体の幅よりも小さくしておけば、周辺物体との衝突を見落とすことが少ない。
このような構成において、行動計画装置100aは、実施の形態1と同様の行動計画を立て、ロボットアーム901は、その行動計画に従い、行動を行う。
<効果>
実施の形態3の構成を用いれば、複数関節を有するロボットにおいても、2次衝突による被害を回避する行動計画を行うことができる。
(実施の形態4)
実施の形態1では、ロボットと把持対象物体との1次衝突に基づき、2次衝突が発生することを想定してロボットの行動計画を立案する行動計画装置について説明した。しかしながら、ロボットは、把持対象物体以外にも、ロボットの移動経路上の物体と1次衝突する場合がある。その理由は、把持対象物体との衝突と同じく、家庭環境内でのロボットの位置認識精度が低いためであったり、ロボットの位置制御精度が低いためであったり、タスクの実行時間に対する制限が厳しいためである。
実施の形態4では、そのような把持対象物体以外の物体との1次衝突をも考慮してロボットの行動計画を立案する行動計画装置100bについて説明する。
<移動行動における2次衝突による被害回避の考え方>
実施の形態1では、把持対象物体とロボットが1次衝突し、2次衝突が発生する場合の行動計画について述べた。ロボットが移動する場合には、移動経路上に存在する物体とロボットが1次衝突する可能性がある。さらに、ロボットの位置認識や制御に不正確さがある場合には、ロボットが移動経路上に存在していないと認識している物体とも1次衝突する。そこで、実施の形態4における行動計画装置100bは、環境内の物体をロボットとの1次衝突の候補とし、ロボットの移動経路からの距離が近い(とロボットが認識している)物体ほど、ロボットとの1次衝突が発生しやすいと評価する。また、距離が遠い物体ほど、ロボットとの1次衝突が発生しにくいと評価する。そして、各候補に対して、さらに、環境内のその他の物体を2次衝突の候補として、2次衝突が発生しやすいか否かと、発生した場合の被害度合いの大きさとを評価する。
すなわち、行動計画装置100bは、1次衝突の候補とした物体と2次衝突の候補とした物体とが2次衝突を起こす被害リスクを、1次衝突の可能性と、2次衝突の可能性と、2次衝突が発生した場合の被害度合いとの積として定義して算出する。これにより、算出された被害リスクが所定の値よりも大きい場合に、2次衝突を回避する行動を計画する。
<行動計画装置について>
図14は、実施の形態4に係る行動計画装置100bの構成を示すブロック図である。
以下、行動計画装置100bと実施の形態1の行動計画装置100との差について説明する。行動計画装置100bでは、行動計画装置100における経路生成部106、2次衝突可能性方向評価部108、2次衝突可能性距離評価部109、危険属性組合せ評価部112および経路評価部113の代わりに、それぞれ、経路生成部106b、2次衝突可能性方向評価部108b、2次衝突可能性距離評価部109b、危険属性組合せ評価部112bおよび経路評価部113bを用いる。さらに、行動計画装置100bは、1次衝突可能性評価部1101を含む。
経路生成部106bは、外部よりロボットの移動先を取得し、経路を生成する処理部である。経路生成部106bは、例えば図示しない入力装置を備え、ユーザが入力した3次元座標を移動先として取得する。経路生成部106bは、始点位置保持部102が保持するロボットの移動経路の始点であるロボット位置を始点とし、取得した移動先を終点とする有向線分を経路とする。
2次衝突可能性方向評価部108bは、指定された2次衝突候補物体が、指定された1次衝突候補物体に対してどれだけぶつかりやすい方向にあるかを評価する処理部である。2次衝突可能性方向評価部108bは、2次衝突可能性方向評価部108における把持対象物体の代わりに1次衝突候補物体を用いる点が異なる。
2次衝突可能性距離評価部109bは、指定された2次衝突候補物体が、指定された1次衝突候補物体に対してどれだけぶつかりやすい距離にあるかを評価する処理部である。2次衝突可能性距離評価部109bは、2次衝突可能性距離評価部109における把持対象物体の代わりに1次衝突候補物体を用いる点が異なる。
危険属性組合せ評価部112bは、指定された2次衝突候補物体が、指定された1次衝突候補物体に対して危険な物体であるかを評価する処理部である。危険属性組合せ評価部112bは、危険属性組合せ評価部112における把持対象物体の代わりに1次衝突候補物体を用いる点が異なる。
1次衝突可能性評価部1101は、指定された1次衝突候補物体が、ロボットの移動経路に対してどれだけぶつかりやすい位置にあるかを評価する処理部である。以降の説明ではこの評価のことを「1次衝突可能性評価」と呼び、その際に算出される評価値を「1次衝突可能性評価値」と呼ぶ。この1次衝突可能性評価は、上記<移動行動における2次衝突による被害回避の考え方>で述べた1次衝突の発生のしやすさの評価である。
1次衝突可能性評価部1101は、ロボットの移動経路と指定された物体との距離をr3とし、オイラー数eの−r3乗(e-r3)を1次衝突可能性評価値とする。このような評価を行った場合、距離が0の時、1次衝突可能性評価値は最大値1となり、距離が無限大のとき、1次衝突可能性評価値は最小値0となる。すなわち、1次衝突可能性評価値は、指定された物体が、経路と衝突しやすい近距離にあるほど最大値である1に近い値となり、衝突しにくい遠距離にあるほど、最小値である0に近い値となる。ここでの1次衝突可能性評価の式は、距離が離れるほど値が小さくなる式であれば、他の式であっても構わない。また、センサーの誤差の出現特性を考慮したモデルに従った式であっても構わない。
経路評価部113bは、経路保持部107が保持する経路をロボットが移動した場合の2次衝突による被害リスクを評価する処理部である。経路評価部113bは、上記<移動行動における2次衝突による被害回避の考え方>で述べた考え方に従って被害リスクの評価を行う。
<処理の流れ>
行動計画装置100bが行う行動計画処理の流れを図15に示す。
ロボット位置取得部101は、ロボット位置を取得し、始点位置保持部102に格納する(ステップS701)。また、物体位置属性取得部103は、環境内に存在する物体の物体位置属性情報を取得し、物体位置属性保持部104に格納する(ステップS702)。ロボット位置取得処理(ステップS701)および物体位置属性情報取得処理(ステップS702)は、実施の形態1に示したものと同様である。
経路評価部113bは、評価格納用変数の値を0とする(ステップS1200)。
経路評価部113bは、物体位置属性保持部104が保持する属性情報に対応する物体のうち、1次衝突候補物体として取得していない物体があるか否かを判断する(ステップS1201)。1次衝突候補物体として未取得の物体がある場合には(ステップS1201でYES)、経路評価部113bは、未取得の物体のうちの1つを任意に選択する。1次衝突可能性評価部1101は、選択された1次衝突候補物体に対する1次衝突可能性評価値を算出する(ステップS1202)。
経路評価部113bは、物体位置属性保持部104が保持する属性情報に対応する、1次衝突候補物体以外の物体のうち、2次衝突候補物体として取得していない物体があるか否かを判断する(ステップS1203)。2次衝突候補物体として未取得の物体がある場合には(ステップS1203でYES)、経路評価部113bは、未取得の物体のうちの1つを任意に選択し、選択された物体を2次衝突候補物体とする。
2次衝突可能性方向評価部108bは、1次衝突候補物体と2次衝突候補物体とが2次衝突する可能性を示す2次衝突可能性方向評価値を算出する(ステップS1204)。
また、2次衝突可能性距離評価部109bは、1次衝突候補物体と2次衝突候補物体とが2次衝突する可能性を示す2次衝突可能性距離評価値を算出する(ステップS1205)。
さらに、危険属性組合せ評価部112bは、1次衝突候補物体と2次衝突候補物体とが2次衝突した場合に被害が発生する可能性を示す危険属性組合せ評価値を算出する(ステップS1206)。
2次衝突可能性方向評価処理(ステップS1204)、2次衝突可能性距離評価処理(ステップS1205)および危険属性組合せ取得処理(ステップS1206)は、実施の形態1に示した2次衝突可能性方向評価処理(ステップS706)、2次衝突可能性距離評価処理(ステップS707)および危険属性組合せ取得処理(ステップS709)とそれぞれ同様である。ただし、把持対象物体の代わりに1次衝突候補物体を用いている点が異なる。
経路評価部113bは、1次衝突候補物体と2次衝突候補物体との組合せに対する被害リスクを算出し、算出結果と評価格納用変数の値との加算結果を、評価格納用変数に格納する(ステップS1207)。なお、被害リスクは、(2次衝突可能性方向評価値)×(2次衝突可能性距離評価値)×(1次衝突可能性評価値)×(危険属性組合せ評価値)とする。
評価算出処理(ステップS1207)の後、2次衝突候補物体判定処理(ステップS1203)に戻り、残りの2次衝突候補物体に対しても同様の処理が繰り返される。
また、2次衝突候補物体がなくなった場合には(ステップS1203でNO)、1次衝突候補物体判定処理(ステップS1201)に戻り、残りの1次衝突候補物体に対しても同様の処理が繰り返される。なお、1次衝突候補物体が代わる度に、他の全ての物体を2次衝突候補物体として未取得の状態に戻す。
1次衝突候補物体と2次衝突候補物体との全ての組合せについて被害リスクが算出された後(ステップS1201でNO)、経路評価部113bは、評価格納用変数に格納されている値を経路評価値とし、評価保持部114に格納する(ステップS1208)。
行動計画部115は、実施の形態1と同様に、評価保持部114より経路評価値を取得し、取得した経路評価値に基づいて、行動計画を実施し、計画された行動を示す情報を計画保持部116に格納する(ステップS712)。
<変形例1>
実施の形態4では、ロボットの移動経路上の第1物体と、その周辺の第2物体とが2次衝突する被害リスクを算出することによる経路の危険性の評価方法を説明した。さらに、実施の形態4では、被害リスクに基づいて、第1物体付近でのロボットの移動速度を計画する行動計画について説明した。
しかし、被害リスクの評価に基づいて行う処理はこの限りではなく、どのような処理であっても構わない。例えば、算出された被害リスクが所定のしきい値よりも大きい場合には、図示しない音声出力装置によって、第1物体の名称を音声として出力し、ユーザに第1物体を移動するよう通知する構成であっても良い。
通常であれば、清掃を行うロボットが室内を清掃する際、予め人間が室内の多くの物体を待避させておかなければならない。しかし、上記の構成であれば、待避させておく物体の数を減らすことができる。このため、清掃時の人間の負荷を減らすことができるという効果を奏する。また、冷蔵庫内の物体をロボットが把持する場合についても、同様の処理を行い退避させておくべき物体をユーザに通知することにより、同様の効果が得られる。
<効果>
実施の形態4の構成では、ロボットの移動経路上の物体とロボットが衝突することによって発生する1次衝突に対しても、被害リスクを低減することができ、その効果は大きい。
(実施の形態5)
実施の形態4では、2次衝突の被害リスクが高い場合に低速で移動する行動を計画する行動計画装置100bを示した。しかし、低速で移動するだけでは2次衝突を回避できない場合がある。実施の形態5では、2次衝突の被害リスクが高い場合に、別の移動経路を計画する行動計画装置100cについて説明する。
<別経路計画の考え方>
実施の形態5における行動計画装置100cは、ロボットが移動先に移動する経路を複数の経路の集まりとして計画する。図16は、位置(10,35,0)にあるロボット401が、位置(40,35,0)の移動先1304に移動する際、ロボット401の移動経路を、3つの経路(経路1301、1302および1303)からなる経路群として計画した場合の一例を示す例である。
行動計画装置100cは、設計したそれぞれの経路に対して被害リスクを算出し、被害リスクが高い経路があった場合、その部分を通らない新たな別の経路を計画する。
例えば、図16における経路1302の被害リスクが所定の値よりも大きかったとする。このとき、行動計画装置100cは、図17に示すように新たな別経路を計画する。つまり、行動計画装置100cは、例えば、図16における経路1302の位置に障害物1308があるものと想定し、従来からある障害物がある環境での経路生成方法を用いて別経路を生成する。すなわち、壁のような障害物1308がある場合の経路生成を行い、生成された経路を別経路とする。図17に示す例では、経路1301、1305、1306、1307および1303が別経路として生成されている。
行動計画装置100cは、新しく生成した別経路に対しても、2次衝突の被害リスクが高い経路があるかを評価し、ある場合には、さらに、その部分を除外した別経路を生成する。
<行動計画装置について>
図18は、実施の形態5に係る行動計画装置100cの構成を示すブロック図である。
以下、行動計画装置100cと実施の形態4の行動計画装置100bとの差について説明する。行動計画装置100cでは、行動計画装置100bにおける経路生成部106b、経路保持部107、評価保持部114、行動計画部115および計画保持部116の代わりに、それぞれ、経路生成部106c、経路保持部107c、評価保持部114c、行動計画部115cおよび計画保持部116cを用いる。さらに、行動計画装置100cは、除外領域保持部1501を用いる。
除外領域保持部1501は、経路を生成する際に除外する領域を保持する記憶装置であり、HDD等により構成される。初期状態では、除外領域保持部1501には何も記憶されていない。
経路生成部106cは、外部よりロボットの移動先を取得し、経路を生成する処理部である。経路生成部106cは、例えば図示しない入力装置を備え、ユーザが入力した3次元座標を移動先として取得する。実施の形態4の経路生成部106bは、一つの経路を生成したが、経路生成部106cは、複数の有向線分からなる経路群を生成する。経路生成部106cが経路を生成する際には、除外領域保持部1501が保持する領域には障害物があるとみなして経路生成を行う。
経路保持部107cは、経路生成部106cが生成した複数の経路を保持する記憶装置であり、例えば、HDD等により構成される。
評価保持部114cは、経路評価部113が各経路に対して被害リスクとして算出した評価を経路評価値として保持する記憶装置であり、例えば、HDD等により構成される。実施の形態4での評価保持部114が1つの評価を保持したのに対して、評価保持部114cは、経路保持部107cが保持する各経路に対する評価を保持する。
行動計画部115cは、評価保持部114cに保持されている経路評価値のうち、所定値以上の経路評価値があるかを判定する。所定の値以上の経路評価値がある場合には、行動計画部115cは、その経路評価値に対応する経路を経路保持部107cから取得する。また、行動計画部115cは、取得した経路の始点と終点を直径とする円(または球、円柱)の領域を除外領域として除外領域保持部1501に追加する。除外領域が追加されると、新たな経路が生成され、経路評価部113によって、再度、経路評価が行われる。所定の値以上の経路評価値がない場合には、行動計画部115cは、経路保持部107cが保持する経路群を計画保持部116cに出力する。
計画保持部116cは、行動計画部115cが計画した行動計画を示す情報を保持する記憶装置であり、例えば、HDD等により構成される。
このような構成において、行動計画装置100cは、ロボットの移動経路を変更しながら、実施の形態4と同様の行動計画を立て、ロボットは、その行動計画に従い、行動を行う。
<変形例1>
実施の形態5における経路生成部106cは、ロボットの位置から移動先までをはじめから複数の経路として経路設計したが一つの直線の経路とすることができる部分であれば、複数の経路としなくても構わない。例えば、一つの直線として被害リスクを算出し、被害リスクが所定の値よりも低ければその直線を経路とし、被害リスクが所定の値よりも高ければ、経路を細分化して、どの部分の経路の被害リスクが高いかを見つけ出し、その部分を除外して改良経路を設計しても構わない。このような、構成を用いれば、被害リスクを算出する計算負荷を減らすことができる。
<変形例2>
実施の形態5における行動計画部115cは、経路の評価が悪かった場合、経路の始点と終点を直径とする円(または球)の領域を除外領域としたが、他の形状であっても構わない。つまり、被害リスクが高い経路が多い場合に、除外する領域を大きめに取れば、改良経路を何度も作り直すことを防ぐことができることが考えられる。
逆に、被害リスクが高い経路が少ない場合に、除外する領域を小さめに取れば、改良経路は、それほど遠回りをしない経路を作りだすことができると考えられる。
また、除外する領域の面積を、経路の評価値に基づき決定しても構わない。例えば、経路の評価値が大きい場合(すなわち、被害リスクが大きい場合)、除外する領域の面積を大きくし、経路の評価値が小さい場合(すなわち、被害リスクが小さい場合)、除外する領域の面積を小さくする構成としても構わない。このような構成を用いれば、被害リスクが小さい場合は、常に大きな領域を除外するのに比べて、できるだけ短い距離の移動経路を見つけることができる。逆に、被害リスクが大きい場合は、常に小さな領域を除外するのに比べて、少ない回数で、被害リスクが小さい経路を見つけることができる。
<変形例3>
実施の形態5では、実施の形態4に示した行動計画装置100bに対して、別経路を計画するようにしたが、実施の形態1に示した行動計画装置100に対して、別経路を計画するようにしてもよい。つまり、1次衝突可能性評価部1101が設けられておらず、2次衝突可能性方向評価部108b、2次衝突可能性距離評価部109bおよび危険属性組合せ評価部112bの代わりに、2次衝突可能性方向評価部108、2次衝突可能性距離評価部109および危険属性組合せ評価部112を用いた構成であってもよい。
<効果>
実施の形態5の構成では、ロボットの移動経路を変更することで被害リスクを低減することができ、その効果は大きい。
(実施の形態6)
実施の形態4では、2次衝突の被害リスクが高い場合に低速で移動する行動を計画する行動計画装置100bを示した。しかし、ロボットがタスクを実行する際に、複数の移動経路が想定される場合がある。実施の形態6では、複数の行動計画のうち、2次衝突の被害リスクが低い行動を選択する行動計画装置100dについて説明する。
図19は、複数経路が想定される場合の一例を示す図である。ロボットがニンニクを把持する際に、ニンニク1603および1604が環境内に複数あれば、どちらを取りにいく計画も立てることができる。つまり、ニンニク1603を取りに行く経路1601とニンニク1604を取りに行く経路1602とがある場合に、実施の形態6の行動計画装置は、それぞれの経路1601および1602に対して被害リスクを算出し、被害リスクが小さい移動経路を選択する。
図20は、実施の形態6に係る行動計画装置100dの構成を示すブロック図である。
以下、行動計画装置100dと実施の形態4の行動計画装置100bとの差について説明する。行動計画装置100dでは、経路生成部106b、経路保持部107、評価保持部114、行動計画部115および計画保持部116の代わりに、それぞれ、経路生成部106d、経路保持部107c、評価保持部114c、行動計画部115dおよび計画保持部116dを用いる。
経路生成部106dは、指定された物体の位置までのロボットの移動行動を計画する。例えば、「ニンニク」を指定された場合、経路生成部106dは、環境内にある「ニンニク」の位置を、物体位置属性保持部104より取得する。物体位置属性保持部104に、指定された物体が複数、登録されている場合には、経路生成部106dは、それぞれの物体に対する経路を計画し、経路保持部107cに保持する。
経路保持部107cは、実施の形態5と同様、経路生成部106dが生成した複数の経路を保持する。
評価保持部114cは、実施の形態5と同様、それぞれの経路に対して経路評価部113が被害リスクとして算出した評価を保持する。
行動計画部115dは、評価保持部114cが保持する評価のうち、最も評価が小さいもの、すなわち被害リスクが最も少ないものを選択し、選択した経路を計画保持部116dに保持する。
計画保持部116dは、行動計画部115dが生成した経路、つまりロボットの行動計画を保持する記憶装置であり、例えば、HDD等により構成される。
<変形例1>
実施の形態6では、同じ名称の物体が複数あり、複数の移動経路がある場合に、その中から被害リスクが小さい経路を選択する場合について説明したが、これに限られる必要はない。例えば、1つの物体に把持ポイントが複数ある場合に、それぞれの把持ポイントに対する経路のうち、最も被害リスクが小さいものを選択する構成であっても構わない。
また、ここでは、経路生成部106dで予め複数の経路を生成する場合を説明したが、まず1つめの経路を計画し、その評価が予め定めた所定の値よりも大きい場合に、さらに次の経路を計画する構成としても構わない。
<変形例2>
実施の形態6における行動計画部115dは、被害リスクが最も少ない経路を選択する構成としたが、さらに別の要素を考慮して経路選択を行う構成としても構わない。例えば、移動経路長が長い経路はエネルギーや時間といったコストを余計に消費するので、被害リスクと経路長とを組み合わせて、経路評価を行う構成としても構わない。
<効果>
実施の形態6の構成では、ロボットが指定された目的を達成するための移動経路が複数ある場合に、より2次衝突の被害リスクが少ない経路を選択することができる。よって、ロボットによる目的達成の際に生じる被害リスクを低減することができ、その効果は大きい。
(実施の形態7)
実施の形態4では、2次衝突による被害リスクに基づき、ロボットに対する移動経路の危険性を評価した。しかし、実際にロボットがある移動経路を移動する際には、1次衝突による被害リスクも存在する。
例えばガラス製の繊細な花瓶等では、ロボットとの1次衝突によって破損する恐れがあり、破損による被害リスクが存在する。
実施の形態7では、1次衝突による被害リスクおよび2次衝突による被害リスクを考慮して移動経路の危険性を評価して、ロボットの行動計画を行う行動計画装置について説明する。
1次衝突による被害リスクは、ロボットおよび環境中の物体の位置関係と、環境中の物体の属性情報とに基づいて評価される。すなわち、1次衝突による被害リスクは、1次衝突可能性評価の評価結果と1次衝突危険属性評価の評価結果とから評価される。ここで、1次衝突可能性評価とは、環境中の物体が、ロボットの移動経路に対して衝突を起こしやすい位置に存在するかの評価である。また、1次衝突危険属性評価とは、ロボットと環境中の物体との衝突が起きた際に、その物体が被害リスクを発生しやすい属性情報であるかの評価である。
<行動計画装置について>
図21は、実施の形態7に係る行動計画装置100eの構成を示すブロック図である。
以下、行動計画装置100eと実施の形態4に係る行動計画装置100bとの違いについて説明する。つまり、行動計画装置100eは、行動計画装置100bにおける経路評価部113bの代わりに、経路評価部113eを用いる。さらに、行動計画装置100eは、行動計画装置100bにはない1次衝突危険属性情報保持部2101および1次衝突危険属性評価部2102を備えている。
1次衝突危険属性情報保持部2101は、ロボットとどのような属性情報の物体とが1次衝突した場合に被害が発生する可能性があるかを示した情報である、1次衝突危険属性情報を記憶している。図22は、1次衝突危険属性情報の一例を示す図である。ガラス細工およびプラモデルのような物体は、ロボットと接触することで(2次衝突が起きなくても)壊れやすい。また、植木鉢、飲み物入りカップおよび小麦粉のような物体は、ロボットと接触することで内容物が拡散する恐れがある。
1次衝突危険属性評価部2102は、指定された物体が、ロボットと1次衝突した場合に被害が発生する可能性がある物体であるかを評価する処理部である。以降の説明ではこの評価を「1次衝突危険属性評価」と呼び、その際に算出される評価値を「1次衝突危険属性評価値」と呼ぶ。
1次衝突危険属性評価は、1次衝突が発生した場合の被害度合いを見積もるための評価である。ロボットと、環境中の物体とが1次衝突したとしても必ず被害が発生するとは限らない。例えば、ロボットとクリップとが1次衝突しても被害はほとんど発生しない。また、被害が発生する場合でも、その被害度合いは異なる。例えば、ロボットとガラス細工とが衝突し、ガラス細工が破損した場合には、ガラス細工の価格と、粉々になったガラス細工を掃除する時間および工数とが被害の額となり、これは時として甚大な被害となる。逆に、被害が小さい場合としては、ロボットとスプーンとがぶつかった場合が考えられる。スプーンを洗う人の手間、またはロボットがスプーンを洗う時間とエネルギーとから被害となるが被害度合いとしては小さい。このように、被害度合いは様々であるが、実施の形態7では、被害度合いを2段階で評価する。すなわち、1次衝突危険属性評価部2102は、被害度合いを、無視できる程に小さい場合と、無視できない程に大きい場合との2つに分類する。行動計画部115は、被害度合いが小さい場合には1次衝突回避を行わないロボットの行動計画を行う。なお、1次衝突危険属性評価部2102は、指定された物体の属性情報が、1次衝突危険属性情報保持部2101に記憶されている場合には、当該指定された物体との1次衝突時の被害度合いが大きいと判断する。また、1次衝突危険属性評価部2102は、指定された物体の属性情報が、1次衝突危険属性情報保持部2101に記憶されていない場合には、当該指定された物体との1次衝突時の被害度合いが小さいと判断する。
以下、1次衝突危険属性評価部2102による1次衝突危険属性評価について、さらに詳細に説明する。1次衝突危険属性評価部2102は、指定された物体の属性情報を物体位置属性保持部104より取得する。1次衝突危険属性評価部2102は、取得した属性情報が、1次衝突危険属性情報保持部2101が保持する属性情報に含まれるか否かを判定する。1次衝突危険属性評価部2102は、判定結果を、1次衝突危険属性評価値として、経路評価部113eに出力する。ここで、判定結果は、1次衝突危険属性情報に含まれる場合を「1」とし、含まれない場合を「0」とする。なお、1次衝突危険属性情報保持部2101は、図22に示す1次衝突危険属性情報の各々に対して、対応する属性情報の物体がロボットと衝突した際の被害金額を記憶していても良い。この場合、指定された物体の属性情報が、1次衝突危険属性情報保持部2101が保持する属性情報に含まれている場合には、その属性情報の被害金額を1次衝突危険属性評価値とし、含まれていない場合は「0」を1次衝突危険属性評価値とする。
経路評価部113eは、経路保持部107が保持する経路をロボットが移動した場合の被害リスクを評価する処理部である。経路評価部113eは、1次衝突および2次衝突の被害リスクに基づき、経路の被害リスクの評価を行う。
<処理の流れ>
行動計画装置100eが行う行動計画処理の流れを図23に示す。
ロボット位置取得部101は、ロボット位置を取得し、始点位置保持部102に格納する(ステップS701)。また、物体位置属性取得部103は、環境内に存在する物体の物体位置属性情報を取得し、物体位置属性保持部104に格納する(ステップS702)。ロボット位置取得処理(ステップS701)および物体位置属性情報取得処理(ステップS702)は、実施の形態1に示したものと同様である。
経路評価部113eは、評価格納用変数の値を0とする(ステップS1200)。
経路評価部113eは、物体位置属性保持部104が保持する属性情報に対応する物体のうち、1次衝突候補物体として取得していない物体があるか否かを判断する(ステップS1201)。1次衝突候補物体として未取得の物体がある場合には(ステップS1201でYES)、経路評価部113eは、未取得の物体のうちの1つを任意に選択する。1次衝突可能性評価部1101は、選択された1次衝突候補物体に対する1次衝突可能性評価値を算出する(ステップS1202)。1次衝突危険属性評価部2102は、選択された1次衝突候補物体の1次衝突危険属性評価値を算出する(ステップS2302)。
経路評価部113eは、1次衝突経路評価値を算出する。ここで、1次衝突経路評価値は、移動物体と選択された物体とが1次衝突する際の被害リスクを示す値であり、ここでは1次衝突可能性評価値と、1次衝突危険属性評価値との積とする。経路評価部113eは、算出した1次衝突経路評価値と評価格納用変数の値とを加算し、加算結果を評価格納用変数に格納する。(ステップS2303)。
経路評価部113eは、物体位置属性保持部104が保持する属性情報に対応する、1次衝突候補物体以外の物体のうち、2次衝突候補物体として取得していない物体があるか否かを判断する(ステップS1203)。2次衝突候補物体として未取得の物体がある場合には(ステップS1203でYES)、経路評価部113eは、未取得の物体のうちの1つを任意に選択し、選択された物体を2次衝突候補物体とする。
2次衝突可能性方向評価部108bは、1次衝突候補物体と2次衝突候補物体とが2次衝突する可能性を示す2次衝突可能性方向評価値を算出する(ステップS1204)。
また、2次衝突可能性距離評価部109bは、1次衝突候補物体と2次衝突候補物体とが2次衝突する可能性を示す2次衝突可能性距離評価値を算出する(ステップS1205)。
さらに、危険属性組合せ評価部112bは、1次衝突候補物体と2次衝突候補物体とが2次衝突した場合に被害が発生する可能性を示す危険属性組合せ評価値を算出する(ステップS1206)。
経路評価部113eは、1次衝突候補物体と2次衝突候補物体との組合せに対する2次衝突経路評価値を算出し、算出した2次衝突経路評価値と評価格納用変数の値とを加算し、加算結果を評価格納用変数に格納する(ステップS2304)。なお、2次衝突経路評価値は、(2次衝突可能性方向評価値)×(2次衝突可能性距離評価値)×(危険属性組合せ評価値)とする。
2次衝突経路評価値算出処理(ステップS2304)の後、2次衝突候補物体判定処理(ステップS1203)に戻り、残りの2次衝突候補物体に対しても同様の処理が繰り返される。
また、2次衝突候補物体がなくなった場合には(ステップS1203でNO)、1次衝突候補物体判定処理(ステップS1201)に戻り、残りの1次衝突候補物体に対しても同様の処理が繰り返される。なお、1次衝突候補物体が代わる度に、他の全ての物体を2次衝突候補物体として未取得の状態に戻す。
1次衝突候補物体と2次衝突候補物体との全ての組合せについて被害リスクが算出された後(ステップS1201でNO)、経路評価部113eは、評価格納用変数に格納されている値を経路評価値とし、評価保持部114に格納する(ステップS1208)。
行動計画部115は、実施の形態1と同様に、評価保持部114より経路評価値を取得し、取得した経路評価値に基づいて、行動計画を実施し、計画された行動を示す情報を計画保持部116に格納する(ステップS712)。
<効果>
実施の形態7の構成では、ロボットが移動経路上を移動することによって発生する1次衝突および2次衝突に対して、被害リスクを低減することができ、その効果は大きい。
(実施の形態8)
実施の形態1では、ロボットが把持対象物体と1次衝突し、把持対象物体がさらに周辺物体と2次衝突することを想定した行動計画装置について説明した。
実施の形態8では、ロボットが把持対象物体を把持したあと、その把持対象物体を運搬する際に、運搬している把持対象物体(以下、「運搬対象物体」という。)が運搬経路周辺の物体と衝突することを想定した行動計画装置について説明する。具体的には、例えば図5において、ロボットが位置(40,35,0)でニンニクを把持しX軸方向に移動し、位置(70、35,0)までニンニクを運搬するような場合が想定される。
<運搬物とその周辺物体との2次衝突について>
ロボットが運搬対象物体を運搬している際、ロボットが運搬対象物体を落としたり、弾き飛ばしてしまう場合がある。その原因は、運搬対象物体を落とさないように握るのに必要な力の推定の不正確さや、地面の凹凸やロボット自体の動力に起因する振動、スリップによる転倒等によるものである。ロボットが落とした運搬対象物体、ロボットが弾き飛ばした運搬対象物体が、その周辺物体に、2次衝突する場合がある。その際、ロボットにより運搬される第1物体と、第1物体と接触した第2物体との組合せによっては被害が発生する。
<行動計画装置について>
図24は、実施の形態8に係る行動計画装置100fの構成を示すブロック図である。以下、行動計画装置100fと実施の形態1の行動計画装置100との違いについて説明する。つまり、行動計画装置100fは、行動計画装置100における把持対象情報取得部105、経路評価部113、経路生成部106の代わりに、それぞれ、把持対象情報取得部105f、経路評価部113f、実施の形態4に記載の経路生成部106bを用いる。
また、行動計画装置100fは、2次衝突可能性方向評価部108、2次衝突可能性距離評価部109、ロボット位置取得部101は用いず、運搬時2次衝突可能性評価部2103を用いる。
把持対象情報取得部105fは、運搬対象となる把持対象物体の位置および種別を取得する処理部である。把持対象情報取得部105fは、実施の形態1における把持対象情報取得部105と同様な処理を行うことにより、把持対象物体の位置および種別を取得する。さらに、把持対象情報取得部105fは、取得した把持対象物体の位置を始点位置保持部102に格納する。このように、ロボットが把持対象物体を把持する位置を始点とすることにより、把持対象物体の運搬経路における危険性を評価することができる。具体的には、例えば、図5において、ロボットが位置(40,35,0)でニンニクを把持し運搬する場合には、始点の座標は、(40,35,0)となる。なお、ロボットが把持対象物体の位置に移動するまでの危険性の評価については、実施の形態1に記載されている。このため、その詳細な説明はここでは繰り返さない。
運搬時2次衝突可能性評価部2103は、指定された環境中の物体が、運搬対象物体の移動経路に対してどれだけぶつかりやすい位置にあるかを評価する。以降の説明ではこの評価のことを「運搬時2次衝突可能性評価」と呼び、その際に算出される評価値を「運搬時2次衝突可能性評価値」と呼ぶ。運搬時2次衝突可能性評価値の算出方法は、実施の形態4における1次衝突可能性評価値の算出方法と同様である。具体的には、例えば、図5において、ロボットが、位置(40,35,0)から位置(70,35,0)までニンニクを運搬するような場合、ケーキの1次衝突可能性評価値は、位置(40,35,0)と位置(70,35,0)とを結ぶ線分からケーキの位置(50,15,0)までの距離であり、その距離の値は「20」となる。このため、1次衝突可能性評価値と同じ算出方法によると、運搬時2次衝突可能性評価値は、オイラー数eの−20乗(e-20)となる。
経路評価部113fは、経路保持部107が保持する経路をロボットが移動した場合に運搬対象物体と環境中の物体との接触または接近による被害リスクを評価する処理部である。被害リスクは、運搬対象物体と環境中の物体とが接触または接近しやすい位置関係にあるかの評価と、運搬対象物体に対して環境中の物体が危険な物体であるかの評価とに基づいて評価される。
<処理の流れ>
行動計画装置100fが行う行動計画処理の流れを図25に示す。
物体位置属性取得部103は、環境内に存在する物体の物体位置属性情報を取得し、物体位置属性保持部104に格納する(ステップS702)。
把持対象情報取得部105fは、把持対象物体の位置を取得し、運搬時2次衝突可能性評価部2103および経路評価部113fに出力する。また、把持対象情報取得部105fは、把持対象物体の属性情報を危険属性組合せ評価部112に出力する。さらにまた、把持対象情報取得部105fは、把持対象物体の位置を始点位置保持部102に格納する(ステップS703f)。具体的には、例えば、図5において、ロボットが位置(40,35,0)でニンニクを把持し運搬する場合、始点位置の座標は、(40,35,0)となる。
経路生成部106bは、外部よりロボットの移動先を取得し、経路を生成し、生成した経路を経路保持部107に格納する(ステップS2501)。具体的には、例えば、図5において、ロボットがニンニクを位置(70,35,0)まで運搬することが指定された場合、位置(40,35,0)を始点とし、位置(70,35,0)を終点とする有向線分が経路となる。
経路評価部113fは、物体位置属性保持部104が保持する属性情報に対応する、運搬対象物体以外の物体のうち、2次衝突候補物体として取得していない物体があるか否かを判断する(ステップS1203)。2次衝突候補物体として未取得の物体がある場合には(ステップS1203でYES)、経路評価部113fは、未取得の物体のうちの1つを任意に選択し、選択された物体を2次衝突候補物体とする。
運搬時2次衝突可能性評価部2103は、指定された2次衝突候補物体の、運搬対象物体の移動経路に対する運搬時2次衝突可能性評価値を算出する(ステップS1202f)。ここでは運搬対象物体の移動経路は、ロボットの移動経路で近似することとする。
危険属性組合せ評価部112が、2次衝突候補物体の危険属性組合せ評価値を算出し、経路評価部113fに出力する(ステップS709)。
経路評価部113fが、運搬時2次衝突可能性評価処理(ステップS1202f)で算出された運搬時2次衝突可能性評価値と、危険属性組合せ取得処理(ステップS709)で算出された危険属性組合せ評価値とに基づいて、2次衝突候補物体の評価値を算出する。すなわち2次衝突が発生した場合の被害リスクを算出する(ステップS710)。具体的な算出方法は、実施の形態1と同様である。つまり、運搬時2次衝突可能性評価値と危険属性組合せ評価値との積が、2次衝突が発生した場合の被害リスクとされる。
評価算出処理(ステップS710)の後、2次衝突候補物体判定処理(ステップS1203)に戻り、残りの2次衝突候補物体に対しても同様の処理が繰り返される。
2次衝突候補物体として未取得の物体がなくなった場合には(ステップS704でNO)、経路評価部113fが、評価算出処理(ステップS710)で算出された各候補の評価を基に経路評価値を算出する。算出した経路評価値は、評価保持部114に格納する(ステップS711)。具体的な算出方法は、実施の形態1の場合と同様である。
行動計画部115は、評価保持部114より経路評価値を取得し、取得した経路評価値に基づいて、行動計画を実施し、計画された行動を示す情報を計画保持部116に格納する(ステップS712)。具体的な算出方法は、実施の形態1の場合と同様である。
<実施の形態8の効果>
以上説明したように、実施の形態8によると、家庭内で移動するロボットにおいて、移動ロボットに接触して運搬されている物体が、さらにその運搬経路の周辺にある物体と接触した場合に二次被害が発生するか否かを判断することができる。これにより、移動ロボットの行動計画を行うことができる。これに伴い、二次被害を低減することができる。
以上、本発明の経路危険性評価装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
なお、上述の実施の形態では、移動機器の一例としてロボットを挙げたが、自律走行車などの移動経路を移動する移動機器であれば、本発明を適用可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、家庭環境のように物体が多数存在し2次衝突が生じるような場所で、2次衝突によるリスクを考慮したロボットなどの移動機器の行動計画を立案することができるため、移動機器の行動計画を立案する行動計画装置等に適用できる。
100、100a、100b、100c、100d、100e、100f 行動計画装置
101、101a ロボット位置取得部
102、102a 始点位置保持部
103 物体位置属性取得部
104 物体位置属性保持部
105、105f 把持対象情報取得部
106、106a、106b、106c、106d 経路生成部
107、107a、107c 経路保持部
108、108b 2次衝突可能性方向評価部
109、109b 2次衝突可能性距離評価部
111 危険属性組合せ情報保持部
112、112b 危険属性組合せ評価部
113、113a、113b、113e、113f 経路評価部
114、114c 評価保持部
115、115c、115d 行動計画部
116、116c、116d 計画保持部
401、800 ロボット
801 移動装置
802 行動変更指示装置
803 作業台
805 ロボットシステム
901 ロボットアーム
1101 1次衝突可能性評価部
1501 除外領域保持部
2101 1次衝突危険属性情報保持部
2102 1次衝突危険属性評価部
2103 運搬時2次衝突可能性評価部

Claims (17)

  1. 移動機器の移動経路の危険性を評価する経路危険性評価装置であって、
    移動機器の移動経路を示す情報である移動経路情報で示される前記移動機器の移動経路と、前記移動機器が移動する環境内に存在する複数の物体の位置を示す位置情報で示される前記複数の物体の位置との関係に基づいて、前記移動機器と接触することにより移動させられる可能性がある第1物体が、さらに第2物体に接触または接近する可能性を評価する2次衝突可能性評価部と、
    物体同士が接触または接近した際の被害度合いを示す情報を参照することにより、前記第1物体と前記第2物体とが接触または接近した際の被害度合いを決定する危険属性組合せ評価部と、
    前記2次衝突可能性評価部による評価結果と、前記危険属性組合せ評価部により決定された被害度合いとに基づいて、前記移動機器に対する前記移動経路の危険性を評価する経路評価部と
    を備える経路危険性評価装置。
  2. 前記経路評価部は、前記2次衝突可能性評価部における評価を示す評価値と、前記危険属性組合せ評価部により決定された前記被害度合いを示す値とを乗算した乗算値が大きいほど、前記移動機器に対する前記移動経路の危険性が高いと評価する
    請求項1記載の経路危険性評価装置。
  3. 前記2次衝突可能性評価部は、前記移動経路における前記移動機器の移動方向と前記第1物体の位置および前記第2物体の位置を結ぶ直線とがなす角度が0度に近づくほど大きくなる2次衝突可能性方向評価値を算出することにより、前記第1物体が前記第2物体に接触または接近する可能性を評価する2次衝突可能性方向評価部を含む
    請求項1または2に記載の経路危険性評価装置。
  4. 前記2次衝突可能性方向評価部は、前記移動経路を平行移動させることで得られる、前記第1物体の中心位置を通る直線が前記第2物体の外接円と交差する場合に最大となる2次衝突可能性方向評価値を算出することにより、前記第1物体が前記第2物体に接触または接近する可能性を評価する
    請求項3記載の経路危険性評価装置。
  5. 前記2次衝突可能性方向評価部は、前記移動経路を平行移動させることで得られる、前記第1物体の中心位置を通る直線上を前記第1物体の外接円が通過すると仮定したときに、前記第1物体の外接円と前記第2物体の外接円とが接触する場合に最大となる2次衝突可能性方向評価値を算出することにより、前記第1物体が前記第2物体に接触または接近する可能性を評価する
    請求項3記載の経路危険性評価装置。
  6. 前記2次衝突可能性評価部は、前記第1物体と前記第2物体との間の距離が小さいほど大きくなる2次衝突可能性距離評価値を算出することにより、前記第1物体が前記第2物体に接触または接近する可能性を評価する2次衝突可能性距離評価部を含む
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の経路危険性評価装置。
  7. 前記2次衝突可能性距離評価部は、前記第1物体と前記第2物体との間の距離が小さく、かつ前記第2物体の大きさが大きいほど大きくなる2次衝突可能性距離評価値を算出することにより、
    前記第1物体が前記第2物体に接触または接近する可能性を評価する
    請求項6記載の経路危険性評価装置。
  8. さらに、前記移動経路と前記第1物体との間の距離が小さいほど大きくなる1次衝突可能性評価値を算出することにより、前記移動機器が前記第1物体に接触または接近する可能性を示す評価する1次衝突可能性評価部を備え、
    前記経路評価部は、前記2次衝突可能性評価部による評価結果と、前記危険属性組合せ評価部により決定された被害度合いと、前記1次衝突可能性評価部による評価結果とに基づいて、前記移動機器に対する前記移動経路の危険性を評価する
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の経路危険性評価装置。
  9. さらに、前記移動機器と前記環境内に存在する物体とが接触または接近した際の被害度合いを示す情報を参照することにより、前記移動機器と前記第1物体とが接触または接近した際の被害度合いを決定する危険属性組合せ評価部とを備え、
    前記経路評価部は、前記2次衝突可能性評価部による評価結果と、前記危険属性組合せ評価部により決定された被害度合いと、前記1次衝突可能性評価部による評価結果と、前記危険属性組合せ評価部により決定された被害度合いとに基づいて、前記移動機器に対する前記移動経路の危険性を評価する
    請求項8記載の経路危険性評価装置。
  10. 前記移動経路情報は、前記移動機器における複数箇所の移動経路を示す情報であり、
    前記2次衝突可能性評価部は、前記移動機器における前記複数箇所の各々について、前記第1物体が前記第2物体に接触または接近する可能性を評価し、
    前記経路評価部は、前記移動機器の各箇所に対する前記移動経路の危険性を評価し、前記複数箇所について、各箇所における評価結果を集計することにより、前記移動機器に対する前記移動経路の危険性を評価する
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の経路危険性評価装置。
  11. さらに、前記経路評価部による評価結果に従い、前記移動機器に対する前記移動経路の危険性が高いほど前記移動経路における前記移動機器の移動速度を遅い速度に決定する行動計画部を備える
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の経路危険性評価装置。
  12. 前記第1物体は、前記移動機器により操作が施される対象の物体とは異なる物体であり、
    前記経路危険性評価装置は、さらに、前記経路評価部により評価された前記移動経路の危険性が所定の危険性を超えるか否かを判断し、超える場合には、前記移動経路を通らないような前記移動機器の移動経路を生成する経路生成部を備える
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の経路危険性評価装置。
  13. 前記第1物体は、前記移動機器により操作が施される対象の物体であり、
    前記経路危険性評価装置は、さらに、前記第1物体が複数存在する場合には、複数の第1物体までの移動経路のうち、前記経路評価部によって最も危険性が低いと判断される移動経路を、前記移動機器の移動経路と決定する行動計画部を備える
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の経路危険性評価装置。
  14. 前記危険属性組合せ評価部は、被害度合いを示す情報として前記環境内に存在する物体同士が接触または接近した際の被害金額の情報を参照し、前記第1物体と前記第2物体とが接触または接近した際の被害金額を、前記第1物体と前記第2物体とが接触または接近した際の被害度合いとして決定する
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の経路危険性評価装置。
  15. 前記第1物体は、前記移動機器により運搬させられる物体である
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の経路危険性評価装置。
  16. コンピュータにより、移動機器の移動経路の危険性を評価する経路危険性評価方法であって、
    移動経路情報で示される前記移動機器の移動経路と、位置情報で示される前記移動機器が移動する環境内に存在する複数の物体の位置との関係に基づいて、前記移動機器と接触または接近することにより移動させられる第1物体が、さらに第2物体に接触または接近する可能性を評価する可能性評価ステップと、
    前記環境内に存在する物体同士が接触または接近した際の被害度合いを示す情報を参照することにより、前記第1物体と前記第2物体とが接触または接近した際の被害度合いを決定する決定ステップと、
    前記可能性評価ステップでの評価結果と、前記決定ステップで決定された被害度合いとに基づいて、前記移動機器に対する前記移動経路の危険性を評価する危険性評価ステップと
    を含む経路危険性評価方法。
  17. 移動機器の移動経路の危険性を評価するコンピュータ実行可能なプログラムであって、
    移動経路情報で示される前記移動機器の移動経路と、位置情報で示される前記移動機器が移動する環境内に存在する複数の物体の位置との関係に基づいて、前記移動機器と接触または接近することにより移動させられる第1物体が、さらに第2物体に接触または接近する可能性を評価する可能性評価ステップと、
    前記環境内に存在する物体同士が接触または接近した際の被害度合いを示す情報を参照することにより、前記第1物体と前記第2物体とが接触または接近した際の被害度合いを決定する決定ステップと、
    前記可能性評価ステップでの評価結果と、前記決定ステップで決定された被害度合いとに基づいて、前記移動機器に対する前記移動経路の危険性を評価する危険性評価ステップと
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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