JP4493804B2 - 誘導結合高周波プラズマ分光分析装置。 - Google Patents
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Description
本発明は、誘導結合高周波プラズマ(Inductively Coupled Plasma、以下ICPという)放電による発光分光法を利用して、測定対象成分に含まれている測定成分元素の量を定量分析するICP分析計のように、測定成分によって異なる強度分布を有して発生する光を分光分析する分析計に用いる誘導結合高周波プラズマ分光分析装置に関する。
【0002】
【従来技術】
図6は、従来の分光分析装置20の構成を示す図であって、この分光分析装置20は例えばICP分析計の要部を構成している。図6において、21は測定対象試料をプラズマ炎21aの中で発光させるプラズマトーチ、22は前記プラズマ炎21aの特定の位置から発生する光を集光するレンズ、23はローランド円、24はこのローランド円23に設けられてレンズ22によって集光された光を透過するスリット、25はローランド円23と同じ曲率の凹曲面を有する回折格子である。
【0003】
26a〜26dは回折格子25によって分光された各波長の光をそれぞれ透過するためにローランド円23上に設けられたスリット、27a〜27dはこのスリット26a〜26dを通った光の強度を検出する光電子倍増管や半導体などの検出器である。前記回折格子25はローランド円23と同じ曲率をもつ凹曲面を形成するので、スリット24を介して入射した光は、各スリット26a〜26dに焦点をむすんで集光され、それぞれの検出器27a〜27dに入射する。
【0004】
このような従来のICP分析計では、前記スリット26a〜26dの位置は測定対象となる各測定成分が前記プラズマ炎21aの中で発光するその光の波長によって定まっており、複数の各検出器27a〜27dを各スリット26a〜26dに合わせた位置に配置することにより、各検出器27a〜27dがそれぞれ異なる単独の測定成分による光を検出するように構成している。また、このような分析計の中には一つの検出器をシーケンス制御によって走査させて、回折格子25による回折方向に移動することにより、複数の測定成分の定量分析を行なうものもある。
【0005】
一方、前記プラズマ炎21aは、図7に示すように、その上下位置によって炎の温度に6000K〜10000Kの温度分布があり、かつ、試料が下部から供給されることからプラズマ炎21aに導入される試料の飛行経過時間に伴って試料の温度が変化するから、同じプラズマ炎21a内においても測定成分によって光の発生する位置にかなりの違いが生じることは避けられなかった。
【0006】
更には試料中の測定成分がイオンであるか、中性原子であるかによって、分析元素の発光する波長や強度に差が生じていた。すなわち、測定試料の種類に従って周囲のノイズに対する測定試料からの光の量(SN比)が最大となる位置は異なっていた。
【0007】
図8は、各元素によって発生する光の大きさに対するノイズの大きさ(BEC)と、従来の分光分析装置20におけるプラズマトーチ21の観測高さとの関係を示す図である。この図8が示すように、亜鉛Znの場合はプラズマトーチ21の高さ13mmの位置において最大のSN比(BECが最小)を有し、マンガンMnの場合は高さ17mmの位置において最大である。したがって、測定成分に合わせてプラズマトーチ21の上下位置を変更することにより、そのSN比を最大に設定することが可能である。
【0008】
例えば、測定成分の中から特に注目したい一つの特定元素として亜鉛Znを選択し、プラズマトーチ21の上下位置を13mmの所に調節することが考えられる。あるいは、分析計20によって分析する全元素についてある程度のSN比を得ることができるプラズマトーチ21の上下位置として、例えば17mmの位置を定めることが行なわていた。さらに、測定中にプラズマトーチ21を上下方向に移動させて各元素ごとに最適のSN比を得ることができるようにすることも考えられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の分光分析装置20では、主要な測定成分として例えば亜鉛Znを定め、図7に示す亜鉛Znの光の強度分布に合わせて、予めプラズマトーチ21の上下方向位置を13mmに設定しておくとすると、その他の成分(V,Ti,Mn等)のSN比が悪くならざるをえなかった。
【0010】
一方、プラズマトーチ21の上下位置を全元素についてある程度のSN比を得ることができる17mmの所に合わせて設定した場合には、元素によってはSN比が下がるものが生じていた。また、測定中にプラズマトーチ21を上下に調節する場合には、プラズマトーチ21の位置毎に測光するため手間を必要とし、分析時間が長くなる欠点があった。
【0011】
本発明はこのような実情を考慮に入れてなされたものであって、ICP発光の光源のように、各測定成分によって異なる波長で位置的に異なる強度分布を有する光を最適に分光分析することにより、SN比を向上させることができる誘導結合高周波プラズマ分光分析装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明の誘導結合高周波プラズマ分光分析装置は、測定対象試料の各測定成分によって異なる波長の光を位置的に異なる強度分布を有して発生する光源と、この光源からの光を波長分光する回折格子と、この回折格子によって分光された各波長の光を検出するCTD光検出器と、このCTD光検出器に光源からの光を結像する光学系とを有し、
さらに、前記光源が測定対象試料をプラズマ炎の中で発光させるプラズマトーチであるとともに、
所定量の各測定成分によって発光する光の位置的な強度の分布を強度分布情報として記憶する記憶部と、前記CTD光検出器によって測定された光の位置的な強度分布から、前記強度分布情報が示す光強度の強い部分の測定値を用いて測定成分の含有量を算出する演算部とを有することを特徴としている。
【0013】
CTD(電化移送素子:Charge transfer device)は、クロックパルスを適当なシーケンスで加えることにより、電荷を転送させるものであり、この基本的な機構を用いて、撮像、データ記憶、信号処理や論理操作を行なう素子であり、代表的なCTDとしてCCD(電荷結合素子:Charge Couped Device) がある。そして、CCD光検出器は微小で多数の半導体光検出器からなるピクセルを面方向に並べてなるものである。
【0014】
したがって、測定対象試料の各測定成分によって異なる波長の光を位置的に異なる強度分布を有して発生する光源からの光を分光分析する場合であっても、多数存在するCTD光検出器の各ピクセルのうち、各測定成分に対して最大のSN比を有する光を検出するピクセルを選択し、このピクセルによって測定された光の強度を用いて測定成分の定量分析を行うことができる。
【0015】
つまり、ICP分析計で分析条件を設定するときに、プラズマ炎の最適測定位置(SN比最大)は測定成分毎に異なるが、本発明によればプラズマ炎の位置を移動させる必要がない。各測定成分にとって最大のSN比を得ることができる位置から生じる光を、各測定成分毎に選択可能であり、各測定成分の分析を最適測定位置において同時に分析することができ、それだけ高精度の定量分析を行うことができる。
【0016】
すなわち、使用者はSN比の改善のためにプラズマ炎の位置を調節する必要がなくなり、分析計本来のSN比を日常的に得ることができ、常に検出精度の上限で測定を行うことができる。
【0017】
そして、前記光源が測定対象試料をプラズマ炎の中で発光させるプラズマトーチであるとともに、所定量の各測定成分によって発光する光の位置的な強度の分布を強度分布情報として記憶する記憶部と、前記CTD光検出器によって測定された光の位置的な強度分布から前記強度分布情報が示す光強度の強い部分の測定値を用いて測定成分の含有量を算出する演算部とを有するので、記憶部に記憶された強度分布情報を用いてより確実なSN比の向上を図ることができ、精度を可及的に引き上げることができる。とりわけ、前記記憶部に記憶される強度分布情報が、所定量の各測定成分を実際に用いて測定した強度分布であるから、光源の形による微細な差があっても、最大のSN比による測定を行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の分光分析装置1の一例を示すものであり、マルチタイプのICP分析計に応用した図である。図1において、2は測定対象試料をプラズマ炎2aの中で発光させるプラズマトーチ、3は前記プラズマ炎2aの大部分から発生する光を集光するレンズ、4はローランド円、5はこのローランド円4上に設けられてレンズ3によって集光された光を透過する入口スリット、6はローランド円4と同じ曲率の凹曲面を有する回折格子である。
【0019】
7a〜7cは回折格子6によって分光された各波長の光をそれぞれ透過するためにローランド円4上に設けられた出口スリット、8a〜8cはこれら出口スリット7a〜7cを通った光の強度を検出するCCD(Charge Coupled Device) 光検出器である。すなわち、本例では入口スリット5、回折格子6、出口スリット7a〜7cが同一のローランド円4上に配列された光学系Lを形成してポリクロメータとなっている。
【0020】
前記光学系Lがポリクロメータであるから、入口スリット5を介して入射した光は回折格子6によってその波長毎に分光されると共に、ローランド円4上に設けられた出口スリット7a〜7cに集光する。つまり、各出口スリット7a〜7cに対応するように設けられたCCD光検出器8a〜8cにはプラズマ炎2aの像が結像するように配置される。
【0021】
ここで、CCD光検出器8a〜8cは縦横に平面を形成するように複数のピクセルを並べてなるものである。したがって、本発明のように光源であるプラズマ炎2aからの光をCCD光検出器8a〜8cに結像することにより、各ピクセルにおいて検出できた光の強度を測定することで、プラズマ炎2a上のどの位置においてどの程度の発光強度を得られているか、すなわち、光の位置的な強度分布を測定することができる。
【0022】
9は前記CCD光検出器8a〜8cに接続された演算部の一例であるマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)であり、所定量の各測定成分によって発光する光の位置的な強度の分布を強度分布情報として記憶する記憶部9mと、表示部9dとを有している。すなわち、マイコン9はこれに接続されたCCD光検出器8a〜8cによって測定される光の強度を入力し、その位置的な強度分布の中から各測定成分の測定に最適な位置における光強度を用いて測定成分の含有量を算出する。
【0023】
前記プラズマ炎2aには、既に詳述したように図7に示す温度分布があり、同じプラズマ炎2a内においても測定成分によって光の発生する位置に違いが生じる。更には、測定成分がイオンで発光するか、中性原子で発光するかによって、分析元素の発光する波長や強度に差が生じる。すなわち、測定成分の種類に従って周囲のノイズに対する測定試料からの光の量(SN比)が最大となる位置は異なる。
【0024】
図2(A)〜2(I)は各元素による発光強度分布を示す図である。これらの図2(A)〜2(I)は、おのおの異なる元素Ba,Ca,Mn,Mg,Zn,P,C,H,Arの光の強度分布を示し、各元素記号の下に開示した数値は、各元素によって発生する光の波長を示している。
【0025】
図2(A)〜2(I)は、プラズマトーチ2の上端から4mm,10mm,16mm,22mmの位置において、4つの強度分布を示すグラフを開示することで、縦方向にプラズマ炎2aの高さ位置の異なる4つの強度分布を示している。また、横軸はプラズマ炎2aの横方向の位置を示すものである。すなわち、プラズマトーチ2の中心から左右に6mmの範囲における各元素からの光の強度分布を示すものである。
【0026】
図2(A)〜2(I)が示すように、測定元素によって強く発光する位置が大きく異なっている。例えば、高さ方向では、Ba,Mn,Mg,Znについてはプラズマトーチ2の上端(プラズマトーチ2に設けられた励磁用のコイル上端)から約16mmの所において最大強度が得られ、C,H等では約10mmの所で強い光を測定できることが分かる。また、プラズマ炎の円周方向ではBa,Ca,Mn,Mg,Zn,Pが比較的中心部で強度が大きく、C,H,Arでは内角方向の3〜5mmの所で最大強度となることが分かる。
【0027】
そこで、マイコン9は前記プラズマ発光分光分析装置1の導入時に、各測定試料のそれぞれをプラズマ炎2a内において昇温させることにより発光させ、対応する波長の光を検出するCCD光検出器(CCD光検出器8a〜8cのいずれか)の測定値を入力する。すなわち、プラズマ発光分光分析装置1における光の位置的な強度分布を測定し、これを強度分布情報として前記記憶部9mに記憶する。そして、この強度分布情報を基に未知試料の定量分析に用いるCCD光検出器8a〜8cのピクセルを決定する。
【0028】
図3は一例としてマンガンMnをプラズマ炎2aによって加熱したときに、その側面から発光する光を検出した場合(横方向測光方式)の光強度分布情報を概略的に示している。図3において、10はCCD光検出器8a〜8cの受光面、11は前記スリット7a〜7cを透過する光の範囲、12は前記受光面10に結像するプラズマ炎2aの像を示している。
【0029】
13は受光面10に結像した光のうち横方向に引かれたI−I直線上のピクセルによって検出できた光の強度分布を示しており、14は縦方向のII−II直線上のピクセルによって測定できた光の強度分布を示している。
【0030】
したがって、図3から明らかなように、マンガンMnを測定する場合には、CCD光検出器8a〜8cの受光面10の中から高さ方向に16mmで中心の位置において最大強度の光を測定できることが分かる。マイコン9の記憶部9mにはこれらの強度分布情報が記憶されているので、この発光分布情報が示す最高強度の光を得られるピクセルを、その行方向R(1〜n)と欄方向C(1〜m)によって指定し、そのピクセルからの出力を測光値とする。
【0031】
図4は、各元素による測定範囲の違いを説明する図である。図4において、一点鎖線によって囲まれた部分は図3を用いて説明したマンガンMnの測定範囲である。すなわち、幅方向ほぼ中央部分で、高さ方向に16mmの所を中心に測定範囲が広がっている。
【0032】
一方、二点鎖線によって囲まれた部分は炭素Cの測定範囲を示しており、幅方向は両側に2.5mmの所で、かつ高さ方向に10mmの所を中心に左右に測定範囲を有している。また、仮想線によって囲まれた部分は亜鉛Znの測定範囲を示しており、前記マンガンMnの測定範囲を包含するように、幅方向ほぼ中央部分で、高さ16mmを中心とした広がりを有している。
【0033】
これらの測定範囲は、図2に示した発光強度分布を参照すると分かるように、測定試料から発光される光の強度に合わせて設定されているので、SN比が良い部分を測定対象毎に抽出して分析を行うことができる。言い換えるなら、測定試料から発光される光の強度が弱い部分を測定範囲から外すことにより、測定試料以外からの光のノイズによって真の測定値に誤差が入ることを防止できる。
【0034】
また、使用者は従来のように、測定精度を向上させるためにプラズマトーチ2の上下位置を調節する必要がないので、分析にかかる手間を削減できる。そして、測定する試料の種類に係わりなく、常に最高精度を得ることができる測定範囲を選択して分析できるので、日常的に最高精度の分析を行うことができる。
【0035】
次に、図5は炭素Cをプラズマ炎2aによって加熱したときに、その上方から発光する光を検出した場合(縦方向測光方式)の光強度分布情報を概略的に示している。図5において、15は受光面10に結像した光のうち横方向に引かれたIII −III 直線上のピクセルによって検出できた光の強度分布を示しており、16は縦方向のIV−IV直線上のピクセルによって測定できた光の強度分布を示している。
【0036】
図5に示されるように、炭素Cはプラズマ炎2aの中心から半径2.5mmの円周を描くように発光強度の強い部分がある。したがって、縦方向測光方式によって炭素Cを測定するときには、CCD光検出器8a〜8cの受光面10の中から高さ方向に中心から半径2.5mmを中心とする帯状の範囲に入っているピクセルを抽出する。そして、選ばれたピクセルをその行方向R(1〜n)と欄方向C(1〜m)によって指定し、そのピクセルからの出力を測光値とする。
【0037】
すなわち、図3〜5を用いて説明したように、本発明の分光分析装置1は一次スリット5の前に1つのレンズ3を配置することによって、入口スリットを透過した光のうち、回折格子6に入射した光を波長によって分散させると共に、ローランド円4上に各波長に応じて設置された出口スリット7a〜7cに集光され、プラズマ炎2aの大部分の像12をCCD光検出器8a〜8cの受光面10に結像する光学系Lを有するので、CCD光検出器8a〜8cの測定範囲を測定対象毎に選択することにより、より精度の高い分析を行うことができる。
【0038】
ここで、CCD光検出器8a〜8cの受光面10に結像される像12の大きさは、プラズマ炎2aの縁部を含む必要はないが、プラズマ炎2aの大部分を写し出す必要がある。すなわち、CCD光検出器8a〜8cの受光面10にプラズマ炎2aの大部分が結像できるように、レンズ3、入口スリット5のサイズ、回折格子6のサイズ、および、出口スリット7a〜7cのサイズを選択する必要がある。
【0039】
なお、本例では、回折格子6による波長分散に合わせて、各測定成分に対応する3箇所の位置に、3つの出口スリット7a〜7cおよびCCD光検出器8a〜8cを予め配置して、3成分の分析を同時に可能とする例を開示しているが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、出口スリットやCCD光検出器の数を4個以上にしたり、2個以下にすることも可能である。また、1つの出口スリット7およびCCD光検出器8をローランド円4上に回動自在に配置して、これを回動することによって所望の測定成分の定量分析を行なうことも可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の分光分析装置を用いることにより、測定対象試料の各測定成分によって異なる波長の光を位置的に異なる強度分布を有して発生する光源からの光を分光分析する場合であっても、CCD光検出器の各ピクセルのうち、各測定成分に対して最大のSN比を有する光を検出するピクセルを選択し、このピクセルによって測定された光の強度を用いて測定成分の定量分析を行うことにより、各測定成分にとって最大のSN比を得ることができる位置から生じる光を、各測定成分毎に選択できる。
【0042】
そして、各測定成分の分析を最適測定位置において分析するにより、それだけ高精度の定量分析を行うことができる。また、使用者はSN比の改善のためにプラズマ炎の位置を調節する必要がなくなり、分析計本来のSN比を日常的に得ることができ、常に検出精度の上限で測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分光分析装置の一例を示す図である。
【図2】プラズマ炎から発生する光の強度分布を示す図である。
【図3】横方向測光方式による測定を行った場合の、CCD光検出器に対するプラズマ炎の結像状態を示す図である。
【図4】測定成分毎に異なるCCD光検出器の測定範囲の一例を示す図である。
【図5】縦方向測光方式による測定を行った場合の、CCD光検出器に対するプラズマ炎の結像状態を示す図である。
【図6】従来の分光分析装置の例を示す図である。
【図7】プラズマ炎の温度分布を示す図である。
【図8】プラズマ炎の観測高さと分析精度の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…分光分析装置、2a…光源(プラズマ炎)、4…ローランド円、5…入口スリット、6…分光器(回折格子)、7a〜7c…出口スリット、8a〜8c…CCD光検出器、9…演算部(マイコン)、9m…記憶部、L…光学系(ポリクロメータ)。
Claims (2)
- 測定対象試料の各測定成分によって異なる波長の光を位置的に異なる強度分布を有して発生する光源と、この光源からの光を波長分光する回折格子と、この回折格子によって分光された各波長の光を検出するCTD光検出器と、このCTD光検出器に光源からの光を結像する光学系とを有し、
さらに、前記光源が測定対象試料をプラズマ炎の中で発光させるプラズマトーチであるとともに、
所定量の各測定成分によって発光する光の位置的な強度の分布を強度分布情報として記憶する記憶部と、前記CTD光検出器によって測定された光の位置的な強度分布から、前記強度分布情報が示す光強度の強い部分の測定値を用いて測定成分の含有量を算出する演算部とを有することを特徴とする誘導結合高周波プラズマ分光分析装置。 - 前記光学系がポリクロメータであり、CTD光検出器をローランド円上に設けた各光の波長に対応する出口スリットにそれぞれ対応して複数設け、各CTD光検出器が対応する波長の光のみを検出するものである請求項1に記載の誘導結合高周波プラズマ分光分析装置。
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