JP2724541B2 - Icp発光分光分析装置 - Google Patents

Icp発光分光分析装置

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JP2724541B2 JP6104550A JP10455094A JP2724541B2 JP 2724541 B2 JP2724541 B2 JP 2724541B2 JP 6104550 A JP6104550 A JP 6104550A JP 10455094 A JP10455094 A JP 10455094A JP 2724541 B2 JP2724541 B2 JP 2724541B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ICPトーチ管を用
いたプラズマ発光分光分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】誘導結合プラズマ発生用トーチ、略して
ICPトーチは図1に示すように中央の霧状試料供給管
1と、これを同軸包囲するプラズマ発生及び保持ガス放
出管2、並びにこのガス放出管2をさらに同軸包囲して
その管の外側に冷却ガス放出路を形成するトーチ管本体
3からなり、このトーチ管本体3にはその内側の試料供
給管1及びガス放出管2のほぼ一致した先端位置よりも
前方に突出した先端部を有し、この先端部に誘導コイル
4を巻き付けて形成されたものである。このようなトー
チ管構造は、その先端を上向きにした直立状態において
使用され、誘導コイル4の巻付部に対応する先端部内に
環状のプラズマ基部(密集プラズマ相)5を発生し、こ
の中空領域を突き抜けて形成される細長い試料イオン化
領域6の適当位置、例えば誘導コイル上約15mmの中
心位置Pから発する原子発光を横方向から観察するもの
である。
【0003】しかしながら、実際には元素及び波長毎に
イオン化レベルが相違するため、このイオン化領域6に
おいて、上記の観測位置PでS/N比が常に最大になる
とは限らない。そこで、観測のための最適軸方向位置が
相違しても安定に測定するためには、トーチ管の前方
(図の上方)よりその中心軸に沿ってイオン化領域6を
観察する方法が考えられる。
【0004】この場合、トーチ管が常套的に直立設置さ
れておれば、この正面から観察した光を分散素子に導く
中間光学系は水平に配置し、唯一トーチ管の直上に配置
したミラーにより光路を折り曲げてこの光学系に光を通
すことにより、主要な光学素子がトーチ管からの高温の
上昇気流によって損傷するのを防止する。しかしこの場
合でも、ミラーだけは直下から昇ってくるプラズマ炎
(プラズマ外郭)の先端に曝されて汚染もしくは損傷す
る危険がある。また、トーチ管の先端から出て低温の大
気に触れるプラズマ外郭の先端を通じた観察により、真
空紫外域の原子線の感度不足、及び同プラズマ先端部自
体の原子発光や分子発光等によるバックグラウンドの増
大などの問題があった。そこで、トーチ管を横向きにす
れば、ミラーなしで軸方向観察を行えるが、この場合は
ミラーの汚染問題が無くなるだけで、横向きに放出され
るプラズマ外郭の対称性が損なわれるため、他の問題は
却って助長されることが確認されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、トーチ管
を軸方向に観察する際にプラズマ先端部が大気に触れる
ことによって生ずる上記のような問題を排除するため、
トーチ管本体(外管)の先端部を長くしてプラズマ外郭
をその先端まで覆うようにし、種々実験した結果、試料
流量及びプラズマ用アルゴンガス流量との関連におい
て、トーチ管を水平配置してもプラズマ外郭の軸対称性
が損なわれず、しかも、プラズマの芯をなす試料イオン
化領域も延びるという傾向を見出した。そこで、トーチ
管先端の長さを増しながらこれに併せて試料導入量も増
加して実験を繰り返し、現時点では最適と思える延長構
造に到達した。すなわち、図2はこのような先端延長構
造を有するトーチ管要部を直立状態において示すもので
あり、トーチ管本体3において誘導コイル4の巻付け範
囲から十分に長く突出した先端突出範囲3a内にはプラ
ズマ外郭7が形成されて同範囲3aの突端まで細長く延
び、これに包まれた形でイオン化領域6aも2、3倍以
上延びることが確認された。因に、トーチ管本体の典型
的な内径は20mmであり、誘導コイル4からの先端突
出寸法は図1に示した従来型で約1、2mm、図2の延
長型において約95mmであり、これによって環状のプ
ラズマ密集域5から突出するプラズマ外郭の長さを約3
倍程度長くすることができたものである。このような先
端延長型トーチ管においては、試料イオン化領域の延長
に伴う同領域の安定した観測が行えるとともに、励起光
量の増大(高感度化)が得られることが確認された。
【0006】本発明は、このような先端延長型トーチ管
とこれに適した光学系及び関連構造を備えた軸方向観察
型のICP発光分光分析装置を提供しようとするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、本発明は、中央の霧状試料供給管と、これを同軸包
囲するプラズマ発生及び保持ガス放出管、並びにこのガ
ス放出管をさらに同軸包囲してその管の外側に冷却ガス
放出路を形成するトーチ管本体からなるICPトーチの
管軸を水平に維持し、前記トーチ管本体が前記試料供給
管とガス放出管のほぼ一致した先端位置よりも前方に突
出した先端部を有し、前記先端部が前記一致した先端位
置から僅かに突出した誘導コイル巻付け範囲、及びその
誘導コイル巻付け範囲よりもさらに長く前方に突出
て、設定された大きさのプラズマ外郭を先端まで覆うた
めの先端突出範囲からなり、前記先端突出範囲を冷却ジ
ャケット管により包囲して同管本体先端部の外側に冷却
流体の流路を形成してなる前記ICPトーチと、前記ト
ーチ管本体の先端部を通じて形成されるイオン化領域を
前記トーチ管の前方から軸方向に観察することにより同
領域からの発光をスペクトル分散構造に導くための不活
性ガスパージ流路中に配置した中間光学系とを備えたこ
とを特徴とするICP発光分光分析装置を構成したもの
である。
【0008】本発明はまた、上記の基本構成において、
前記中間光学系が紫外線色消しレンズと、絞りと、円筒
レンズと、球面収束レンズと、スリットを前記ICPト
ーチの管軸と整列した軸上において順次配列したものか
らなり、前記スペクトル分散構造が前記スリットと直交
する面内においてスペクトルを分散する回折格子からな
るようにしたものである。
【0009】上記基本構成において、トーチ管本体の先
端突出範囲を包囲する冷却ジャケット管もまた、前記誘
導コイルの巻付け範囲よりも前方に突出している。
【0010】
【作用】上記の構成によれば、トーチ管の先端部内には
軸方向対称性を維持した安定かつ長いプラズマ外郭及び
イオン化領域が形成されるとともに、パージ流路内に配
置された中間光学系がプラズマ外郭による熱的及び化学
的影響を受けることなく、試料の原子発光を正確かつ安
定に測定することができる。
【0011】
【実施例】
【0012】図3は本発明の基本的実施例を示す線図で
あり、8はいずれも石英製の同軸多重管構造からなり、
水平配置した先端延長型トーチ管、9はそのトーチ管8
の先端部に対向して配置された中間光学系のハウジング
であり、トーチ管8は前述した霧状試料供給管1、プラ
ズマ発生及び保持ガス(アルゴン)の放出管2、及びト
ーチ管本体3からなる基本構造において、試料供給管1
の先端及びこれとほぼ一致した(厳密にはこれより僅か
に突出した)ガス放出管2の先端よりも十分長く突出し
た管本体の先端部を有し、この先端部において誘導コイ
ル4の巻付け範囲から突出した先端突出範囲3aを冷却
ジャケット管10により包囲したものである。この場
合、先端突出範囲3aの誘導コイル4部分からの突出寸
法は例えば、約95mmとトーチ管の口径に比して長い
ものであり、この誘導コイル4により形成される環状の
プラズマ密集部5の長さの約3〜6倍程度となるように
設定されている。当然ながら、誘導コイル4はガス放出
管2の先端から僅かに軸方向に突出した範囲内において
トーチ管本体3の外周に嵌着されている。ジャケット管
10はこの管本体3より僅かに大きい直径においてその
先端突出範囲3aの周りに薄い厚さの冷却ガス流路を形
成するものである。ジャケット管10はまた、後端に冷
却用パージガス(アルゴン)の供給口10aを有し、前
端すなわちトーチ管の先端部の突端に対応する端部は、
そのまま開口して環状のパージガス放出路を形成するよ
うになっている。このようなトーチ管突端の上方にはダ
クト12が配置されている。ガス放出管2の後端におけ
る供給口2a及びトーチ管本体3の後端における供給口
3bからはいずれもアルゴンがそれぞれ低速及び高速で
供給されるようになっているが、試料供給管1の後端は
前述した通り、霧状試料を高速で供給するため、ネブラ
イザにサイクロンチャンバを組み合わせたような適当な
霧状試料のための高速供給手段13に接続される。
【0013】中間光学系のハウジング9は光軸に沿って
配列された光学系を包囲する筒状であって、その後端1
1は口径を絞ってトーチ管8の突端部の内側に対応する
ようになっている。ハウジング9の周側面における後端
及び前端には冷却ガスの供給口9a及び9bが形成さ
れ、これらの入口から冷却ガスとしてやはりアルゴンが
供給されるようになっている。
【0014】図4は上記の基本実施例における冷却ジャ
ケット管10を冷却水供給用のジャケット管10’に変
えたものであり、その他は同様の構成である。すなわ
ち、ジャケット管10’の後端には冷却水の入口10’
aが形成され、先端には排出口10’bが形成され、ト
ーチ管及び光学系ハウジング9の突き合せ部の上方にお
けるダクト12は主としてトーチ管本体内からの排出ガ
スを導くようになっている。
【0015】図2及び図3において、光学系ハウジング
9内の中間光学系はその終端より入口スリット14、ス
ペクトルシフタ15、及び反射回折格子16からなるポ
リクロメータ17に試料からの光を集束して導くような
っている。反射回折格子16は光軸18上の入射光を半
径0.75mのローランド円22に沿って配置されてい
る一群の選択されたフォトマルチプライヤ管20A〜2
0Hからなるセンサ配列により検出するためにスペクト
ル分散させるものである。ハウジング9内の中間光学系
はUV色消しレンズ24、絞り26、UV円筒レンズ2
8、及び球面収束レンズ30からなり、プラズマ7は中
間光学系を通る光軸18の始端(end on)となる。プラ
ズマ7は中央(イオン化領域)の直径が約2〜3mmで
あり、これに合わせて絞り26の直径は約2mm、円筒
レンズ28の焦点距離は約60mm、入り口スリット1
4の幅は約25μm、高さは約18mmであって、曲率
半径約0.5mにおいて(ローランド円を含む面内で)
湾曲している。格子16は約60mm×70mmの大き
さであって、2400本/mmの溝を有する球面ホログ
ラフ回折格子である。このような光学要素と湾曲入口ス
リットの組合せは、非点収差の補正及び比較的広範囲の
回折面積において少ない収差での使用を可能にするもの
である。
【0016】格子16と各センサ20との間には出口ス
リット構造32が配置され、各スリットは約25μmの
幅と約4mmの高さを有する。発光光学系は絞り26に
おいて出口スリット32に対応する。検出器配列には回
折格子の式d(sin i−sinθ)=nλ(但し、i:入
射角、θ:回折角)における次数nに関し、一次波長λ
=1890Åの位置に置かれた一次砒素検出器20A及
び二次波長2λの位置(但し、一次ピーク測定時におい
て二次のバックグラウンドを得るため0.1nmオフセ
ットして189.1×2=378.2(nm)にしてあ
る。この逆の関係も成り立つ。慣例上、このオフセット
は0.01nmとされる。)の二次砒素検出器20E
と、同じく一次波長190.8nmの一次タリウム検出
器20B及びオフセット二次波長381.8nmの二次
タリウム検出器20Fと、一次波長196.0nmの一
次セレン検出器20C及びオフセット二次波長392.
2nmの二次セレン検出器20G、並びに一次波長22
0.3nmの一次鉛検出器20D及びオフセット二次波
長440.8nmの二次鉛検出器20Hが含まれる。検
出器20は信号処理装置40に接続される。信号処理装
置40は典型的にはキーボードを含むコントローラ42
からの入力命令に応答し、制御ライン44上に制御信号
を発生して、このラインに接続されたスペクトルシフタ
15に所望の一次又は二次波長ピークを選択させ、さら
に、フォトマルチプライヤ管20から得られた情報を処
理してディスプレイ46及びプリンタ48などのような
出力装置に表示入力を与える。
【0017】好ましい処理シーケンスにおいて、信号処
理装置40はまずスペクトルシフタ14を一次ピーク位
置にもたらす第一の時間帯において目的元素の一次及び
二次検出器の出力に応答する。このときスペクトルシフ
タ14は一次検出器の出力を最大化するように位置設定
される。次に、第二の時間帯において、スペクトルシフ
タ14は二次検出器の出力を最大化するように位置設定
され、再び、二組の検出器出力に応答する。次に、信号
処理装置40は一次検出器における特定の目的元素の一
次測定値(第一時間帯測定値)と二次測定値(第二時間
帯測定値:バックグラウンド)との差(Ax)を判定す
るとともに、二次検出器における同様な二次出力(ピー
ク測定値)及び一次出力(バックグラウンド測定値)間
の差(Bx)を判定し、式{a(Bx)+b(Ax)}
/(a+b)によって補正を行う。目的元素のための典
型的な測定においては、次のような係数が採用される。
【0018】図5には、一次鉛センサ20Dの出力(図
5a)及び二次鉛センサ20Hの出力(図5b)が示さ
れている。その検出器の一次測定値は波長220.3n
m(60)であり、二次測定値については0.1nmオ
フセットで440.8nmの位置(62)である。測定
値は第一時間帯において一次ピーク64及び二次バック
グラウンド66が鉛検出器20D及び20Hにより同時
に記録され、スペクトルシフタ14は次いでスペクトル
を0.1nmだけシフトさせる。これにより、第二時間
帯に入り二次ピーク68及び一次バックグラウンド70
が同時に記録される。一次ピークにおけるバックグラウ
ンド測定値70は一次ピーク測定値64から減算され、
値Axが得られる。二次バックグラウンド測定値66は
二次ピーク測定値68から減算され、値Bxが得られ
る。
【0019】本発明の効果を検証するため、例えば水道
水等に各微量含まれる砒素、鉛、タリューム、セレンに
ついて空試験溶液(純水)を用いて各元素の原子線を1
0回測定した。この結果得られた値の標準偏差は試料実
測の場合の標準誤差に対応し、その3倍は検出限界値
(3σ)として誤差変動の指標を与えるものである。こ
のような実験及びデータ整理を、従来の先端突出部を実
質的に有しない直立トーチ管において側方から観察した
場合についても行い、その結果を示したものがそれぞれ
表1及び表2である。但し、本発明の方式(表2)にお
いては、前述した一次線及び二次線による同時バックグ
ラウンド補正を行う前提としてPb、Sb及びSeにつ
いては各一次線及び二次線のデータを配列したものであ
る。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】すなわち、従来方式において、As19
3.7nmを10回検出した平均値は0.00099、
標準偏差(σ)は0.0005080、そして検出限界
値(3σ)は0.015239であり、この場合、実試
料を測定した場合の誤差範囲の指標となるのは平均値と
は切り離した3σから得られるものとしてこの値は0.
015239となる。これに対し、本発明の方式におけ
るAs193.7nm測定の平均値は0.00251、
標準偏差(σ)は0.000982、そして検出限界値
(3σ)は0.002945となり、この場合も平均値
と切り離して考慮する検出限界値0.002945は従
来方式の値0.0153239に対する1/5以下とな
ることが分かる。
【0023】表3は本発明の実施例においてPb、Sb
及びSeについて一次線及び二次線による同時バックグ
ラウンド補正を行った結果の数値を同様に配列したもの
である。 この場合の各検出限界値は対応する各元素の
一次線における検出限界値よりさらに低くなっているこ
とが分かる。
【0024】
【表3】
【0025】このようにしてそれぞれ得られた各元素の
一次線測定値及び一次及び二次補正値から得られた検出
限界値を比較して示したグラフが図6であり、各元素と
も本発明の方式が極めて小さな誤差となることが理解さ
れる。
【0026】なお、上記の実験は標準的な水質分析の条
件として設定され、高周波出力950W、アルゴンガス
(冷却ガス)の流量が14〜15l/minの時にトー
チ管の先端突出範囲がプラズマ全体をカバーできる長さ
として95mmにされたものである。この条件以上に、
高周波出力を上げ、流量を増やすことによってトーチの
長さは、長くする方がよい(例えば、1500W、17
〜18l/minで110mmにする。)と考えられ
る。
【0027】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明によれば、種々
の金属元素のICP発光分光分析の再現性、精度及び感
度を飛躍的に向上するものであり、水道水の正確な分析
等、その実用的価値は極めて大きいものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のICPトーチの要部を示す略図である。
【図2】本発明のICPトーチの要部を示す略図であ
る。
【図3】本発明の基本的実施例の略断面及びブロック構
成を示す線図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示す同様な線図であ
る。
【図5】a及びbは図1に示したシステムにより得られ
たデータの作図である。
【図6】本発明の方式と従来の方式の検出限界値、誤差
の大きさを比較したグラフである。
【符号の説明】
1 霧状試料供給管 2 プラズマ発生及び保持ガス放出管 3 トーチ管本体 3a 先端突出範囲 4 誘導コイル 5 プラズマ密集域 6 試料イオン化領域 6a 試料イオン化領域 7 プラズマ外郭 8 先端延長型トーチ管 9 中間光学系のハウジング 10 冷却ジャケット管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−289541(JP,A) 特開 平4−328450(JP,A) 特開 昭63−135846(JP,A) 特開 昭63−58799(JP,A) 特開 平5−172749(JP,A) 特開 平6−317471(JP,A) 実開 昭64−33654(JP,U) 実開 昭62−24347(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央の霧状試料供給管と、これを同軸包
    囲するプラズマ発生及び保持ガス放出管、並びにこのガ
    ス放出管をさらに同軸包囲してその管の外側に冷却ガス
    放出路を形成するトーチ管本体からなるICPトーチの
    管軸を水平に維持し、前記トーチ管本体が前記試料供給
    管とガス放出管のほぼ一致した先端位置よりも前方に突
    出した先端部を有し、前記先端部が前記一致した先端位
    置から僅かに突出した誘導コイル巻付け範囲、及びその
    誘導コイル巻付け範囲よりもさらに長く前方に突出し
    て、設定された大きさのプラズマ外郭を先端まで覆うた
    めの先端突出範囲からなり、前記先端突出範囲を冷却ジ
    ャケット管により包囲して同管本体先端部の外側に冷却
    流体の流路を形成してなる前記ICPトーチと、 前記トーチ管本体の先端部を通じて形成されるイオン化
    領域を前記トーチ管の前方から軸方向に観察することに
    より同領域からの発光をスペクトル分散構造に導くため
    の不活性ガスパージ流路中に配置した中間光学系とを備
    えたことを特徴とするICP発光分光分析装置。
  2. 【請求項2】 前記中間光学系が紫外線色消しレンズ
    と、絞りと、円筒レンズと、球面収束レンズと、スリッ
    トを前記ICPトーチの管軸と整列した軸上において順
    次配列したものからなり、前記スペクトル分散構造が前
    記スリットと直交する面内においてスペクトルを分散す
    る回折格子からなることを特徴とする請求項1記載の装
    置。
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