JP2002005837A - 分光分析装置 - Google Patents

分光分析装置

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JP2002005837A JP2000189862A JP2000189862A JP2002005837A JP 2002005837 A JP2002005837 A JP 2002005837A JP 2000189862 A JP2000189862 A JP 2000189862A JP 2000189862 A JP2000189862 A JP 2000189862A JP 2002005837 A JP2002005837 A JP 2002005837A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばICP発光の光源など、各測定成
分によって異なる波長で位置的に異なる強度分布を有す
る光を最適に分光分析することにより、SN比を向上さ
せることができる分光分析装置を提供する。 【解決手段】 測定対象試料の各測定成分によって異な
る波長の光を位置的に異なる強度分布を有して発生する
プラズマ炎2aと、このプラズマ炎2aからの光を波長
分光する回折格子6と、この回折格子6によって分光さ
れた各波長の光を検出するCCD光検出器8a〜8c
と、このCCD光検出器8a〜8cにプラズマ炎2aか
らの光を結像する光学系Lとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば誘導結合高
周波プラズマ(Inductively Coupled Plasma、以下IC
Pという)放電による発光分光法を利用して、測定対象
成分に含まれている測定成分元素の量を定量分析するI
CP分析計や、GDS(Grow Discharge Spectoromete
r) 分析計など、測定成分によって異なる強度分布を有
して発生する光を分光分析する分析計に用いる分光分析
装置に関する。
【0002】
【従来技術】図6は、従来の分光分析装置20の構成を
示す図であって、この分光分析装置20は例えばICP
分析計の要部を構成している。図6において、21は測
定対象試料をプラズマ炎21aの中で発光させるプラズ
マトーチ、22は前記プラズマ炎21aの特定の位置か
ら発生する光を集光するレンズ、23はローランド円、
24はこのローランド円23に設けられてレンズ22に
よって集光された光を透過するスリット、25はローラ
ンド円23と同じ曲率の凹曲面を有する回折格子であ
る。
【0003】26a〜26dは回折格子25によって分
光された各波長の光をそれぞれ透過するためにローラン
ド円23上に設けられたスリット、27a〜27dはこ
のスリット26a〜26dを通った光の強度を検出する
光電子倍増管や半導体などの検出器である。前記回折格
子25はローランド円23と同じ曲率をもつ凹曲面を形
成するので、スリット24を介して入射した光は、各ス
リット26a〜26dに焦点をむすんで集光され、それ
ぞれの検出器27a〜27dに入射する。
【0004】このような従来のICP分析計では、前記
スリット26a〜26dの位置は測定対象となる各測定
成分が前記プラズマ炎21aの中で発光するその光の波
長によって定まっており、複数の各検出器27a〜27
dを各スリット26a〜26dに合わせた位置に配置す
ることにより、各検出器27a〜27dがそれぞれ異な
る単独の測定成分による光を検出するように構成してい
る。また、このような分析計の中には一つの検出器をシ
ーケンス制御によって走査させて、回折格子25による
回折方向に移動することにより、複数の測定成分の定量
分析を行なうものもある。
【0005】一方、前記プラズマ炎21aは、図7に示
すように、その上下位置によって炎の温度に6000K
〜10000Kの温度分布があり、かつ、試料が下部か
ら供給されることからプラズマ炎21aに導入される試
料の飛行経過時間に伴って試料の温度が変化するから、
同じプラズマ炎21a内においても測定成分によって光
の発生する位置にかなりの違いが生じることは避けられ
なかった。
【0006】更には試料中の測定成分がイオンである
か、中性原子であるかによって、分析元素の発光する波
長や強度に差が生じていた。すなわち、測定試料の種類
に従って周囲のノイズに対する測定試料からの光の量
(SN比)が最大となる位置は異なっていた。
【0007】図8は、各元素によって発生する光の大き
さに対するノイズの大きさ(BEC)と、従来の分光分
析装置20におけるプラズマトーチ21の観測高さとの
関係を示す図である。この図8が示すように、亜鉛Zn
の場合はプラズマトーチ21の高さ13mmの位置にお
いて最大のSN比(BECが最小)を有し、マンガンM
nの場合は高さ17mmの位置において最大である。し
たがって、測定成分に合わせてプラズマトーチ21の上
下位置を変更することにより、そのSN比を最大に設定
することが可能である。
【0008】例えば、測定成分の中から特に注目したい
一つの特定元素として亜鉛Znを選択し、プラズマトー
チ21の上下位置を13mmの所に調節することが考え
られる。あるいは、分析計20によって分析する全元素
についてある程度のSN比を得ることができるプラズマ
トーチ21の上下位置として、例えば17mmの位置を
定めることが行なわていた。さらに、測定中にプラズマ
トーチ21を上下方向に移動させて各元素ごとに最適の
SN比を得ることがきるようにすることも考えられてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の分光分析装置20では、主要な測定成分として例え
ば亜鉛Znを定め、図7に示す亜鉛Znの光の強度分布
に合わせて、予めプラズマトーチ21の上下方向位置を
13mmに設定しておくとすると、その他の成分(V,
Ti,Mn等)のSN比が悪くならざるをえなかった。
【0010】一方、プラズマトーチ21の上下位置を全
元素についてある程度のSN比を得ることができる17
mmの所に合わせて設定した場合には、元素によっては
SN比が下がるものが生じていた。また、測定中にプラ
ズマトーチ21を上下に調節する場合には、プラズマト
ーチ21の位置毎に測光するため手間を必要とし、分析
時間が長くなる欠点があった。
【0011】本発明はこのような実情を考慮に入れてな
されたものであって、例えばICP発光の光源など、各
測定成分によって異なる波長で位置的に異なる強度分布
を有する光を最適に分光分析することにより、SN比を
向上させることができる分光分析装置を提供することを
目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するための手段を以下のように構成している。すなわ
ち、本発明の分光分析装置は、測定対象試料の各測定成
分によって異なる波長の光を位置的に異なる強度分布を
有して発生する光源と、この光源からの光を波長分光す
る分光器と、この分光器によって分光された各波長の光
を検出するCTD光検出器と、このCTD光検出器に光
源からの光を結像する光学系とを有することを特徴とし
ている。
【0013】CTD(電化移送素子:Charge transfer d
evice)は、クロックパルスを適当なシーケンスで加える
ことにより、電荷を転送させるものであり、この基本的
な機構を用いて、撮像、データ記憶、信号処理や論理操
作を行なう素子であり、代表的なCTDとしてCCD
(電荷結合素子:Charge Couped Device) がある。そし
て、CCD光検出器は微小で多数の半導体光検出器から
なるピクセルを面方向に並べてなるものである。
【0014】したがって、測定対象試料の各測定成分に
よって異なる波長の光を位置的に異なる強度分布を有し
て発生する光源からの光を分光分析する場合であって
も、多数存在するCTD光検出器の各ピクセルのうち、
各測定成分に対して最大のSN比を有する光を検出する
ピクセルを選択し、このピクセルによって測定された光
の強度を用いて測定成分の定量分析を行うことができ
る。
【0015】つまり、ICP分析計で分析条件を設定す
るときに、プラズマ炎の最適測定位置(SN比最大)は
測定成分毎に異なるが、本発明によればプラズマ炎の位
置を移動させる必要がない。各測定成分にとって最大の
SN比を得ることができる位置から生じる光を、各測定
成分毎に選択可能であり、各測定成分の分析を最適測定
位置において同時に分析することができ、それだけ高精
度の定量分析を行うことができる。
【0016】すなわち、使用者はSN比の改善のために
プラズマ炎の位置を調節する必要がなくなり、分析計本
来のSN比を日常的に得ることができ、常に検出精度の
上限で測定を行うことができる。
【0017】所定量の各測定成分によって発光する光の
位置的な強度の分布を強度分布情報として記憶する記憶
部と、前記CTD光検出器によって測定された光の位置
的な強度分布から前記強度分布情報が示す光強度の強い
部分の測定値を用いて測定成分の含有量を算出する演算
部とを有する場合には、記憶部に記憶された強度分布情
報を用いてより確実なSN比の向上を図ることができ、
精度を可及的に引き上げることができる。とりわけ、前
記記憶部に記憶される強度分布情報が、所定量の各測定
成分を実際に用いて測定した強度分布であるから、光源
の形による微細な差があっても、最大のSN比による測
定を行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の分光分析装置1
の一例を示すものであり、マルチタイプのICP分析計
に応用した図である。図1において、2は測定対象試料
をプラズマ炎2aの中で発光させるプラズマトーチ、3
は前記プラズマ炎2aの大部分から発生する光を集光す
るレンズ、4はローランド円、5はこのローランド円4
上に設けられてレンズ3によって集光された光を透過す
る入口スリット、6はローランド円4と同じ曲率の凹曲
面を有する分光器の一例としての回折格子である。
【0019】7a〜7cは回折格子6によって分光され
た各波長の光をそれぞれ透過するためにローランド円4
上に設けられた出口スリット、8a〜8cはこれら出口
スリット7a〜7cを通った光の強度を検出するCCD
(Charge Coupled Device) 光検出器である。すなわち、
本例では入口スリット5、回折格子6、出口スリット7
a〜7cが同一のローランド円4上に配列された光学系
Lを形成してポリクロメータとなっている。
【0020】前記光学系Lがポリクロメータであるか
ら、入口スリット5を介して入射した光は回折格子6に
よってその波長毎に分光されると共に、ローランド円4
上に設けられた出口スリット7a〜7cに集光する。つ
まり、各出口スリット7a〜7cに対応するように設け
られたCCD光検出器8a〜8cにはプラズマ炎2aの
像が結像するように配置される。
【0021】ここで、CCD光検出器8a〜8cは縦横
に平面を形成するように複数のピクセルを並べてなるも
のである。したがって、本発明のように光源であるプラ
ズマ炎2aからの光をCCD光検出器8a〜8cに結像
することにより、各ピクセルにおいて検出できた光の強
度を測定することで、プラズマ炎2a上のどの位置にお
いてどの程度の発光強度を得られているか、すなわち、
光の位置的な強度分布を測定することができる。
【0022】9は前記CCD光検出器8a〜8cに接続
された演算部の一例であるマイクロコンピュータ(以
下、マイコンという)であり、所定量の各測定成分によ
って発光する光の位置的な強度の分布を強度分布情報と
して記憶する記憶部9mと、表示部9dとを有してい
る。すなわち、マイコン9はこれに接続されたCCD光
検出器8a〜8cによって測定される光の強度を入力
し、その位置的な強度分布の中から各測定成分の測定に
最適な位置における光強度を用いて測定成分の含有量を
算出する。
【0023】前記プラズマ炎2aには、既に詳述したよ
うに図7に示す温度分布があり、同じプラズマ炎2a内
においても測定成分によって光の発生する位置に違いが
生じる。更には、測定成分がイオンで発光するか、中性
原子で発光するかによって、分析元素の発光する波長や
強度に差が生じる。すなわち、測定成分の種類に従って
周囲のノイズに対する測定試料からの光の量(SN比)
が最大となる位置は異なる。
【0024】図2(A)〜2(I)は各元素による発光
強度分布を示す図である。これらの図2(A)〜2
(I)は、おのおの異なる元素Ba,Ca,Mn,M
g,Zn,P,C,H,Arの光の強度分布を示し、各
元素記号の下に開示した数値は、各元素によって発生す
る光の波長を示している。
【0025】図2(A)〜2(I)は、プラズマトーチ
2の上端から4mm,10mm,16mm,22mmの
位置において、4つの強度分布を示すグラフを開示する
ことで、縦方向にプラズマ炎2aの高さ位置の異なる4
つの強度分布を示している。また、横軸はプラズマ炎2
aの横方向の位置を示すものである。すなわち、プラズ
マトーチ2の中心から左右に6mmの範囲における各元
素からの光の強度分布を示すものである。
【0026】図2(A)〜2(I)が示すように、測定
元素によって強く発光する位置が大きく異なっている。
例えば、高さ方向では、Ba,Mn,Mg,Znについ
てはプラズマトーチ2の上端(プラズマトーチ2に設け
られた励磁用のコイル上端)から約16mmの所におい
て最大強度が得られ、C,H等では約10mmの所で強
い光を測定できることが分かる。また、プラズマ炎の円
周方向ではBa,Ca,Mn,Mg,Zn,Pが比較的
中心部で強度が大きく、C,H,Arでは内角方向の3
〜5mmの所で最大強度となることが分かる。
【0027】そこで、マイコン9は前記プラズマ発光分
光分析装置1の導入時に、各測定試料のそれぞれをプラ
ズマ炎2a内において昇温させることにより発光させ、
対応する波長の光を検出するCCD光検出器(CCD光
検出器8a〜8cのいずれか)の測定値を入力する。す
なわち、プラズマ発光分光分析装置1における光の位置
的な強度分布を測定し、これを強度分布情報として前記
記憶部9mに記憶する。そして、この強度分布情報を基
に未知試料の定量分析に用いるCCD光検出器8a〜8
cのピクセルを決定する。
【0028】図3は一例としてマンガンMnをプラズマ
炎2aによって加熱したときに、その側面から発光する
光を検出した場合(横方向測光方式)の光強度分布情報
を概略的に示している。図3において、10はCCD光
検出器8a〜8cの受光面、11は前記スリット7a〜
7cを透過する光の範囲、12は前記受光面10に結像
するプラズマ炎2aの像を示している。
【0029】13は受光面10に結像した光のうち横方
向に引かれたI−I直線上のピクセルによって検出でき
た光の強度分布を示しており、14は縦方向のII−II直
線上のピクセルによって測定できた光の強度分布を示し
ている。
【0030】したがって、図3から明らかなように、マ
ンガンMnを測定する場合には、CCD光検出器8a〜
8cの受光面10の中から高さ方向に16mmで中心の
位置において最大強度の光を測定できることが分かる。
マイコン9の記憶部9mにはこれらの強度分布情報が記
憶されているので、この発光分布情報が示す最高強度の
光を得られるピクセルを、その行方向R(1〜n)と欄
方向C(1〜m)によって指定し、そのピクセルからの
出力を測光値とする。
【0031】図4は、各元素による測定範囲の違いを説
明する図である。図4において、一点鎖線によって囲ま
れた部分は図3を用いて説明したマンガンMnの測定範
囲である。すなわち、幅方向ほぼ中央部分で、高さ方向
に16mmの所を中心に測定範囲が広がっている。
【0032】一方、二点鎖線によって囲まれた部分は炭
素Cの測定範囲を示しており、幅方向は両側に2.5m
mの所で、かつ高さ方向に10mmの所を中心に左右に
測定範囲を有している。また、仮想線によって囲まれた
部分は亜鉛Znの測定範囲を示しており、前記マンガン
Mnの測定範囲を包含するように、幅方向ほぼ中央部分
で、高さ16mmを中心とした広がりを有している。
【0033】これらの測定範囲は、図2に示した発光強
度分布を参照すると分かるように、測定試料から発光さ
れる光の強度に合わせて設定されているので、SN比が
良い部分を測定対象毎に抽出して分析を行うことができ
る。言い換えるなら、測定試料から発光される光の強度
が弱い部分を測定範囲から外すことにより、測定試料以
外からの光のノイズによって真の測定値に誤差が入るこ
とを防止できる。
【0034】また、使用者は従来のように、測定精度を
向上させるためにプラズマトーチ2の上下位置を調節す
る必要がないので、分析にかかる手間を削減できる。そ
して、測定する試料の種類に係わりなく、常に再高精度
を得ることができる測定範囲を選択して分析できるの
で、日常的に再高精度の分析を行うことができる。
【0035】次に、図5は炭素Cをプラズマ炎2aによ
って加熱したときに、その上方から発光する光を検出し
た場合(縦方向測光方式)の光強度分布情報を概略的に
示している。図5において、15は受光面10に結像し
た光のうち横方向に引かれたIII −III 直線上のピクセ
ルによって検出できた光の強度分布を示しており、16
は縦方向のIV−IV直線上のピクセルによって測定できた
光の強度分布を示している。
【0036】図5に示されるように、炭素Cはプラズマ
炎2aの中心から半径2.5mmの円周を描くように発
光強度の強い部分がある。したがって、縦方向測光方式
によって炭素Cを測定するときには、CCD光検出器8
a〜8cの受光面10の中から高さ方向に中心から半径
2.5mmを中心とする帯状の範囲に入っているピクセ
ルを抽出する。そして、選ばれたピクセルをその行方向
R(1〜n)と欄方向C(1〜m)によって指定し、そ
のピクセルからの出力を測光値とする。
【0037】すなわち、図3〜5を用いて説明したよう
に、本発明の分光分析装置1は一次スリット5の前に1
つのレンズ3を配置することによって、入口スリットを
透過した光のうち、回折格子6に入射した光を波長によ
って分散させると共に、ローランド円4上に各波長に応
じて設置された出口スリット7a〜7cに集光され、プ
ラズマ炎2aの大部分の像12をCCD光検出器8a〜
8cの受光面10に結像する光学系Lを有するので、C
CD光検出器8a〜8cの測定範囲を測定対象毎に選択
することにより、より精度の高い分析を行うことができ
る。
【0038】ここで、CCD光検出器8a〜8cの受光
面10に結像される像12の大きさは、プラズマ炎2a
の縁部を含む必要はないが、プラズマ炎2aの大部分を
写し出す必要がある。すなわち、CCD光検出器8a〜
8cの受光面10にプラズマ炎2aの大部分が結像でき
るように、レンズ3、入口スリット5のサイズ、回折格
子6のサイズ、および、出口スリット7a〜7cのサイ
ズを選択する必要がある。
【0039】なお、本例では、回折格子6による波長分
散に合わせて、各測定成分に対応する3箇所の位置に、
3つの出口スリット7a〜7cおよびCCD光検出器8
a〜8cを予め配置して、3成分の分析を同時に可能と
する例を開示しているが、本発明はこれに限られるもの
ではない。すなわち、出口スリットやCCD光検出器の
数を4個以上にしたり、2個以下にすることも可能であ
る。また、1つの出口スリット7およびCCD光検出器
8をローランド円4上に回動自在に配置して、これを回
動することによって所望の測定成分の定量分析を行なう
ことも可能である。
【0040】また、上述の例では光源が、プラズマ炎2
aによって原子を加熱して光を発生させる原子発光分析
法の例を開示しているが、本発明はこれを限定するもの
ではない。すなわち、GDS分析計に用いられる光源で
あってもよい。つまり、本発明の分光分析装置1を用い
ることにより、各測定成分によって異なる波長の光を位
置的に異なる強度分布を有して発生する光源のいずれに
おいても、その測定精度を可及的に向上することができ
る。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の分光分析
装置を用いることにより、測定対象試料の各測定成分に
よって異なる波長の光を位置的に異なる強度分布を有し
て発生する光源からの光を分光分析する場合であって
も、CCD光検出器の各ピクセルのうち、各測定成分に
対して最大のSN比を有する光を検出するピクセルを選
択し、このピクセルによって測定された光の強度を用い
て測定成分の定量分析を行うことにより、各測定成分に
とって最大のSN比を得ることができる位置から生じる
光を、各測定成分毎に選択できる。
【0042】そして、各測定成分の分析を最適測定位置
において分析するにより、それだけ高精度の定量分析を
行うことができる。また、使用者はSN比の改善のため
にプラズマ炎の位置を調節する必要がなくなり、分析計
本来のSN比を日常的に得ることができ、常に検出精度
の上限で測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分光分析装置の一例を示す図である。
【図2】プラズマ炎から発生する光の強度分布を示す図
である。
【図3】横方向測光方式による測定を行った場合の、C
CD光検出器に対するプラズマ炎の結像状態を示す図で
ある。
【図4】測定成分毎に異なるCCD光検出器の測定範囲
の一例を示す図である。
【図5】縦方向測光方式による測定を行った場合の、C
CD光検出器に対するプラズマ炎の結像状態を示す図で
ある。
【図6】従来の分光分析装置の例を示す図である。
【図7】プラズマ炎の温度分布を示す図である。
【図8】プラズマ炎の観測高さと分析精度の関係を示す
図である。
【符号の説明】
1…分光分析装置、2a…光源(プラズマ炎)、4…ロ
ーランド円、5…入口スリット、6…分光器(回折格
子)、7a〜7c…出口スリット、8a〜8c…CCD
光検出器、9…演算部(マイコン)、9m…記憶部、L
…光学系(ポリクロメータ)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象試料の各測定成分によって異な
    る波長の光を位置的に異なる強度分布を有して発生する
    光源と、この光源からの光を波長分光する分光器と、こ
    の分光器によって分光された各波長の光を検出するCT
    D光検出器と、このCTD光検出器に光源からの光を結
    像する光学系とを有することを特徴とする分光分析装
    置。
  2. 【請求項2】 所定量の各測定成分によって発光する光
    の位置的な強度の分布を強度分布情報として記憶する記
    憶部と、前記CTD光検出器によって測定された光の位
    置的な強度分布から前記強度分布情報が示す光強度の強
    い部分の測定値を用いて測定成分の含有量を算出する演
    算部とを有する請求項1に記載の分光分析装置。
  3. 【請求項3】 前記光学系がポリクロメータであり、C
    TD光検出器をローランド円上に設けた各光の波長に対
    応する出口スリットにそれぞれ対応して複数設け、各C
    TD光検出器が対応する波長の光のみを検出するもので
    ある請求項1または2に記載の分光分析装置。
  4. 【請求項4】 前記光源が測定対象試料をプラズマ炎の
    中で発光させるプラズマトーチである請求項1〜3の何
    れかに記載の分光分析装置。
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