JP4493218B2 - 冷却貯蔵庫 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前面に開口する断熱箱体上に機械室を有すると共に、断熱箱体上面の少なくとも前隅部には支柱を立設し、該支柱に支持されたグリルによって機械室の前面を開閉自在として成る冷却貯蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の冷却貯蔵庫は、前面に開口する断熱箱体内に貯蔵室を有し、断熱箱体の前面開口には、例えば観音扉式の扉が開閉自在に設けられている。そして、この断熱箱体の上面の四隅には、断面略L字状に折曲される板状部材によって構成される支柱が立設される。
【0003】
そして、この前方に位置する左右の前隅部の支柱に渡って、グリルが支持される。また、前方に位置する支柱と後方に位置する支柱に渡ってパネルが設けられると共に、後方に位置する左右の後隅部の支柱に渡って後パネルが設けられ、これらグリルと、パネルと、後パネルによって囲繞される空間に機械室が区画形成される。この機械室内には、冷却装置を構成する圧縮機、凝縮器及び凝縮器用送風機などが載置されている。そして、貯蔵室内の上方には、冷却器及び送風機が設けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、従来の前記グリルは、例えば鋼板製の板状部材により構成されており、上端及び下端が後方に折曲され、該グリルの両側端には、グリル側面を被覆するグリルキャップが設けられていた。そして、該グリルは、例えばヒンジ部材などの取付部材などにより、前方に位置する左右の前隅部の支柱に渡って、上方に開閉自在に取り付けられていた。
【0005】
そのため、グリルの取付は、格別なヒンジ部材などの取付部材を用いて行わなければ成らず、取付作業が煩雑となると共に、部品点数の増加に伴うコストの高騰を招く問題があった。
【0006】
そこで、本発明は従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、格別な取付部材を用いることなく、容易にグリルの取付を行うことができる冷却貯蔵庫を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷却貯蔵庫は、前面に開口する断熱箱体上に機械室を有すると共に、断熱箱体上面の少なくとも前隅部には支柱を立設し、該支柱に支持されたグリルによって機械室の前面を開閉自在として成るものであって、グリルは、本体と、該本体両端を被覆するグリルキャップにより構成され、該グリルキャップの後上部には、後方に突出した鉤状を呈して支柱に回動自在に係合する係合部が一体に形成されていると共に、支柱の上部には、グリルキャップの係合部が回動自在に係合する保持部が形成されており、該保持部は、支柱の前部上端に形成された開口と、該開口の下縁から後方に延出する係支部と、該係支部より所定間隔を存した下側から後方に延出する支持部とから構成され、グリルキャップの係合部は、支柱の開口に挿入され、係支部及び支持部に回動自在に保持されることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、前面に開口する断熱箱体上に機械室を有すると共に、断熱箱体上面の少なくとも前隅部には支柱を立設し、支柱に支持されたグリルによって機械室の前面を開閉自在として成る冷却貯蔵庫において、グリルは、本体と、本体両端を被覆するグリルキャップにより構成され、グリルキャップの後上部には、支柱に回動自在に係合する係合部が一体に形成されているので、格別な取付部材を用いることなくグリルを断熱箱体上面に立設された支柱に係合することができる。そのため、グリルを取り付けるために、格別な部材を用いないため、部品点数の削減を図ることができるようになる。
【0009】
特に、係合部は、グリルキャップから後方に突出した鉤状を呈すると共に、支柱の上部には、グリルキャップの係合部が回動自在に係合する保持部が形成されており、該保持部は、支柱の前部上端に形成された開口と、該開口の下縁から後方に延出する係支部と、該係支部より所定間隔を存した下側から後方に延出する支持部とから構成され、グリルキャップの係合部は、支柱の開口に挿入され、係支部及び支持部に回動自在に保持されるようにしたので、格別な取付部材を用いることなく、成型容易な形状のグリルキャップにてグリルを断熱箱体上面に立設された支柱に回動自在且つ安定的に係合することができる。そのため、グリルを取り付けるために、格別な部材を用いないため、部品点数の削減を図ることができるようになる。
【0010】
請求項2の発明の冷却貯蔵庫は、請求項1の発明に加えて、係合部は、グリルキャップの後面上端部に形成されると共に、該係合部の上面は、グリルが機械室の前面を閉じた状態で、支柱の上面と略面一となる平坦面とされていることを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明の冷却貯蔵庫は、請求項1の発明に加えて、係合部は、グリルキャップの後面上端部に形成されると共に、該係合部の上面は、グリルが機械室の前面を閉じた状態で、支柱の上面と略面一となる平坦面とされているので、グリルを閉じた状態における外観を向上させることができるようになる。
【0012】
請求項3の発明の冷却貯蔵庫は、請求項1又は請求項2の発明に加えて、支柱の前面には係合孔が形成されると共に、グリルキャップの後端には、支柱の係合孔に着脱自在に係合する係合爪が一体に形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明の冷却貯蔵庫は、請求項1又は請求項2の発明に加えて、支柱の前面には係合孔が形成されると共に、グリルキャップの後端には、支柱の係合孔に着脱自在に係合する係合爪が一体に形成されているので、容易にグリルを固定することができると共に、機械室内に設置される機器の運転によるグリルの振動音を抑制することができるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施例を詳述する。図1は本発明の冷却貯蔵庫Rの斜視図、図2は冷却貯蔵庫Rの縦断側面図を示している。実施例の冷却貯蔵庫Rは、ホテルやレストランの厨房などに設置される縦型業務用冷凍庫であり、前面に開口する断熱箱体18により構成されている。
【0015】
該断熱箱体18内部には、貯蔵室20を有し、該貯蔵室20内上部には、冷却装置24の冷却器35及び冷却器35の近傍に送風機36が取り付けられ、これにより、貯蔵室20内は所定の温度に冷却される。尚、図中において、冷却器35及び送風機36の下方に取り付けられる37は、冷却器35が取り付けられる冷却室38と貯蔵室20内を区画するための仕切板である。この仕切板37は、後方が開口されている。これにより、送風機36より貯蔵室20から冷却室38に吸い込まれた冷気は、冷却器35と熱交換された後、冷却室38後方から吐出される。
【0016】
更に、断熱箱体18の天面四隅部には、詳細は後述する支柱4がそれぞれ立設されており、左右の前隅部に立設される支柱4に渡って詳細は後述するグリル25が取り付けられる。また、前方に位置する支柱4と後方に位置する支柱4に渡って側面パネル26Aが設けられると共に、後方に位置する左右の後隅部の支柱4に渡って後パネル26Bが設けられる。
【0017】
そして、これらグリル25及び両側面パネル26A及び後パネル26Bによって機械室27が画成されており、この機械室27内には冷却装置24を構成する圧縮機28や凝縮器29などが設置され、冷却器35と共に冷却装置24の周知の冷媒回路を構成している。尚、図2における30は、凝縮器用送風機である。
【0018】
一方、貯蔵室20の前面開口22は、横方向の中仕切23によって中央部にて上下に仕切られている。該中仕切23によって仕切られた貯蔵室20の上下の開口22は二組の観音開き式の扉(断熱扉)第1の扉2、第2の扉3によって開閉自在に閉塞される。また、上下の開口22の中央部にそれぞれ位置する貯蔵室20の天面及び中仕切23の下面には、案内部材11がそれぞれ取り付けられている。
【0019】
ここで、向かって右側に位置する第1の扉2の内面側には、保持部材71が取り付けられる。この保持部材71は上端及び下端が図示しないネジにより固定され、該保持部材71には、仕切体70が取り付けられる。仕切体70は、扉2の長手方向に延在していると共に、この延在している軸を中心として保持部材71に回動自在に枢支されている。保持部材71は、内方に向けて突出して形成されるものである。
【0020】
仕切体70の前面には鋼板製の前面板72が取り付けられており、仕切体70の上端にはそれぞれ前記案内部材11で案内されるための案内溝(案内部材11が係合する)が形成されたキャップ73が嵌合されている。係る構成で、扉2を開くと案内部材11と前記案内溝との係合によって仕切体70は案内され、前面板72が他方の扉3方向に向くように時計回りに回動される。これによって、仕切体70は他方の扉3を避けて前方に移動可能となり、両扉2、3は独立して開閉可能となる。尚、各扉2、3は、前面に取り付けられるハンドル50、50を手前に引くことにより開閉自在とされている。
【0021】
一方、前記貯蔵室20の背面中央部には、上下に渡って後棚支柱12が設けられる。更に、貯蔵室20の両側面には、前部及び後部に位置してそれぞれ上下に渡って棚支柱13が設けられる。これら後棚支柱12及び棚支柱13には、それぞれ上下に渡って複数の係合孔12A及び13Aが穿設されており、係合爪14を用いてこれら後棚支柱12及び棚支柱13に棚15が貯蔵室20の上下に複数段架設される。
【0022】
貯蔵室20の背面には、後棚支柱12の両側に位置して、間隔子40が設けられる。該間隔子40は、後棚支柱12及び棚支柱13の上端よりも上方から後棚支柱12及び棚支柱13の下端よりも下方に延在して形成される硬質合成樹脂製の柱部材である。間隔子40により、棚15後辺と貯蔵室20の背面間に間隔を構成しながら棚15を安定的に架設される。尚、図1及び図2において、51は、貯蔵室20の底面に設けられる底敷である。
【0023】
次に、図3乃至図7を参照して前記機械室27を区画形成する前記グリル25及びグリル25を支持する支柱4について説明する。図3はグリル25の正面図、図4はグリル25開放時の断熱箱体18上方の正面図、図5はグリル25閉鎖時の断熱箱体18上方の側断面図、図6はグリル25開放時の断熱箱体18上方の側断面図、図7はグリル25閉鎖時の断熱箱体18上方の側断面図を示している。
【0024】
前記グリル25は、鋼板製の板状部材にて構成される本体41と、該本体41両端を被覆するグリルキャップ42とから構成される。本体41は、図7に示す如く上端に後方に所定角度で折曲される上縁部41Aが形成されており、該上縁部41Aの後端は、断熱箱体18の上面に対して水平に形成される水平部41Bが形成されている。そして、この上縁部41Aの前端には、断熱箱体18の前面に対して垂直に形成される前面部41Cが形成されており、この前面部41Cの下端、即ち、グリル41の中央部より少許下方には、前下方に面した傾斜面41Dが形成されている。また、該傾斜面41Dの下端には、前上方に面した傾斜面41Eが形成されていると共に、該傾斜面41Eの下端には、後方に所定角度で折曲される下縁部41Fが形成されている。
【0025】
尚、これら上縁部41A、水平部41B、前面部41C、傾斜面41D、傾斜面41E及び下縁部41Fのそれぞれの折曲部は、すべて同一の矢弦にて折曲されるものである。そのため、従来の如く多種類の矢弦を用いて本体41の成形を行う場合と比して、生産工程を簡素化することができ、生産性を向上させることができる。
【0026】
ここで、本体41の前下方に面した傾斜面41Dの側部、本実施例では左側部であって、詳細は後述する温度表示部55に対応する位置には、図3に示す如くシェード52が設けられる。該シェード52は、温度表示部55を透視可能な材料にて構成される透明部56と、温度表示部55の側方に設けられる操作部57を被覆すると共に、透視不能な材料にて構成される不透明部58とから構成されており、予め本体41の左側部に形成された図示しない開口に嵌め込まれることにより取り付けられる。
【0027】
一方、前記グリルキャップ42は、例えば硬質合成樹脂により構成されており、前記本体41の側面を被覆するように、本体41の断面形状と略同一の形状に形成される。また、このグリルキャップ42の後上部に位置する左右側部には、それぞれ後方に突出すると共に、下向きの鉤状に形成された係合部43がグリルキャップ42と一体に形成されている。尚、係合部43の上面は、本体41の水平部41Bに対応して水平に形成されるグリルキャップ42の上端と略面一となるように平坦面とされているものとする。
【0028】
更に、グリルキャップ42の後中央部に位置する後端部には、後方に突出する係合爪44が形成されている。そして、グリル25は本体41の両側端に上記グリルキャップ42が取り付けられることにより構成される。
【0029】
一方、前記支柱4は例えば鋼板製の板状部材にて構成される断面略L字状の支持部材であり、断熱箱体18の上面四隅に対応して取り付けられる。該支柱4の上端及び下端には、それぞれ内方に折曲して形成されるフランジ5、6が形成されている。また、該支柱4の上部には、グリルキャップ42の係合部43が回動自在に係合する保持部45が形成されている。該保持部45は、支柱4の前部上端に形成される開口46(図4を参照)と、該開口46の下縁から後方に延出する係支部47と、該係支部47より所定間隔を存した下側から後方に延出する支持部48とから構成されている。尚、支持部48は、図4に示す如く支柱4の前面に上後方に切り起こされる切起しにより形成されていてもよいものとする。
【0030】
これにより、グリル25は、グリルキャップ42の後上部に形成された係合部43を、断熱箱体18上面の前隅部に立設された支柱4の開口46に挿入することにより、グリルキャップ42の係合部43は、支柱4に形成された係支部47及び支持部48に回動自在に保持される。
【0031】
そのため、格別な取付部材を用いることなくグリル25を断熱箱体18上面に立設された支柱4に係合することができる。また、グリル25を取り付けるために、格別な部材を用いないため、部品点数の削減を図ることができる。
【0032】
更にまた、成形が容易とされるグリルキャップ25に係合部43を形成することにより、生産工程を簡素化することができると共に、煩雑であった取付作業を簡素化することができるようになる。
【0033】
前記グリルキャップ42に形成された係合爪44に対応する位置の支柱4の前面には、該係合爪44と着脱自在に係合する係合孔49が形成されている。そのため、グリル25の閉鎖時には、グリル25を前方から支柱4へ押圧することにより、グリルキャップ42の係合爪44が支柱4の係合孔49に係合され、容易にグリル25を固定することができる。また、機械室27内に設置される機器の運転によるグリル25の振動音を抑制することができるようになる。
【0034】
更にまた、上述の如く、グリルキャップ42の係合部43の上面は、グリルキャップ42の上端の水平面と略面一に形成されているため、グリル25閉鎖時における外観の向上を図ることができると共に、グリル25の上端での凹凸を無くすことができ、物を置いたときの傾きを防止できる。
【0035】
次に、前記図7及び図8を参照して機械室27内に設置される電装箱60について説明する。図8は電装箱60の蓋部材61を開放した状態の正面図を示している。電装箱60は、例えば硬質合成樹脂製の前面に開口を有する矩形体を呈しており、該電装箱60を構成する本体60A内部には、電装部品としての基板62及びトランス63を収納される。また、基板62には、複数のリード線64が接続されている。
【0036】
電装箱60の本体60Aの一方の側面には、前端から後端に渡って内方に凹陥したリード線収納部65が形成されており、該リード線収納部65の下端には、上方に向けて延在すると共に、リード線収納部65を覆う被覆片66が形成されている。この被覆片66の先端は、本体60A、即ち、リード線収納部65の上端とは、離間して形成されると共に、リード線収納部65側に傾斜するように屈曲されて形成される傾斜部67が形成されている。また、リード線収納部65の前端、即ち、リード線収納部65に位置する本体60Aの開口縁には、後方に向けて切欠かれたリード線引出部68が形成されている。
【0037】
また、本体60Aの前面開口上縁には、該本体60Aの前面開口を開閉自在に閉塞する前記蓋部材61が一体に形成されている。
【0038】
これにより、本体60A内の基板62に接続された複数のリード線64は、リード線収納部65が形成された電装箱60側方においてまとめられた後、被覆片66先端の傾斜面67を利用してリード線64をリード線収納部65内に容易に収納できる。
【0039】
リード線収納部65内に収納されたリード線64は、蓋部材61を開いた状態で、本体60Aの開口縁に切欠形成されたリード線引出部68に開口側から容易に挿入することができる。そして、蓋部材61を閉じた際に、リード線64がリード線引出部68に収納されるため、蓋部材61の閉塞を妨げることなく、確実に本体60Aの開口を蓋部材61にて閉塞することができる。また、蓋部材61を閉じることにより、リード線引出部68を閉じることができるようになる。
【0040】
一方、電装箱60の本体60Aの下端には、予め貯蔵室20内に設置された図示しない温度センサから検出された温度を表示する温度表示部55を保持するための温度表示取付部60Bが形成されている。該温度表示取付部60Bは、図7の側面図に示される如く、上端が前記グリル25の本体41に形成される傾斜面41Dの上端近傍にまで延出して形成されており、下端は前記傾斜面41Dの下端近傍にまで延出して形成されている。そして、この温度表示取付部60Bは、前面に開口しており、該前面開口には、板状に形成される温度表示本体69が取り付けられる。
【0041】
温度表示本体69は、温度表示部55と貯蔵室20内の温度を適宜設定可能とするための操作部57とから構成されている。そして、温度表示取付部60Bは、上述の如く、上端がグリル25の本体41の傾斜面41Dの上端近傍にまで延出していると共に、下端が傾斜面41Dの下端近傍にまで延出して形成されているため、該温度表示取付部60Bの前面開口に取り付けられる温度表示本体69は、前記グリル25の本体41の傾斜面41Dに沿って取り付けられることとなる。
【0042】
尚、電装箱60の本体60Aの左側方に設けられる74、74は、電装箱60を前記支柱4に固定するための取付部材であり、電装箱60下端から下方に向けて延出して形成される75は、下端を断熱箱体18の天面に接地して電装箱60を支持するための支持部である。
【0043】
以上の構成により、温度表示本体69の温度表示部55は、グリル25の傾斜面41Dに沿って、前下方に傾斜して取り付けられるため、グリル25に取り付けられたシェード52の透明部56を透視することにより、機械室27内に設置される電装箱60に設けられた温度表示部55を容易に視認することができるようになる。
【0044】
そのため、グリル25を開放することなく、機械室27内に設置された電装箱60に設けられる温度表示部55を視認することができるため、利便性が向上される。
【0045】
また、グリル25は、前下方に面した傾斜面41Dを有すると共に、該傾斜面41Dにおいて貯蔵室20内の温度をシェード52を介して表示する温度表示部55により表示するため、貯蔵室20内の温度を容易に視認することができるようになる。これにより、特に、グリル25が高い位置に設けられる冷却貯蔵庫であっても、貯蔵室20内の温度がグリル25の前下向きの傾斜面41Dに表示されるため、下方から温度表示を容易に視認することができるようになり、利便性が向上する。
【0046】
また、シェード52は、グリル25が機械室27の前面を閉じた状態で温度表示部55に対応する透明部56と操作部57に対応する不透明部58とを備えるので、冷却貯蔵庫R本体前面から操作部57が露出される不都合を回避することができ、外観の向上を図ることができるようになる。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明によれば、前面に開口する断熱箱体上に機械室を有すると共に、断熱箱体上面の少なくとも前隅部には支柱を立設し、支柱に支持されたグリルによって機械室の前面を開閉自在として成る冷却貯蔵庫において、グリルは、本体と、本体両端を被覆するグリルキャップにより構成され、グリルキャップの後上部には、支柱に回動自在に係合する係合部が一体に形成されているので、格別な取付部材を用いることなくグリルを断熱箱体上面に立設された支柱に係合することができる。そのため、グリルを取り付けるために、格別な部材を用いないため、部品点数の削減を図ることができるようになる。
【0048】
特に、係合部は、グリルキャップから後方に突出した鉤状を呈すると共に、支柱の上部には、グリルキャップの係合部が回動自在に係合する保持部が形成されており、該保持部は、支柱の前部上端に形成された開口と、該開口の下縁から後方に延出する係支部と、該係支部より所定間隔を存した下側から後方に延出する支持部とから構成され、グリルキャップの係合部は、支柱の開口に挿入され、係支部及び支持部に回動自在に保持されるようにしたので、格別な取付部材を用いることなく、成型容易な形状のグリルキャップにてグリルを断熱箱体上面に立設された支柱に回動自在且つ安定的に係合することができる。そのため、グリルを取り付けるために、格別な部材を用いないため、部品点数の削減を図ることができるようになる。
【0050】
請求項2の発明の冷却貯蔵庫は、請求項1の発明に加えて、係合部は、グリルキャップの後面上端部に形成されると共に、該係合部の上面は、グリルが機械室の前面を閉じた状態で、支柱の上面と略面一となる平坦面とされているので、グリルを閉じた状態における外観を向上させることができるようになる。
【0051】
請求項3の発明の冷却貯蔵庫は、請求項1又は請求項2の発明に加えて、支柱の前面には係合孔が形成されると共に、グリルキャップの後端には、支柱の係合孔に着脱自在に係合する係合爪が一体に形成されているので、容易にグリルを固定することができると共に、機械室内に設置される機器の運転によるグリルの振動音を抑制することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の冷却貯蔵庫の斜視図である。
【図2】 グリルの正面図である。
【図3】 本発明の冷却貯蔵庫の横断平面図である。
【図4】 グリル開放時の断熱箱体上方の正面図である。
【図5】 グリル閉鎖時の断熱箱体上方の側断面図である。
【図6】 グリル開放時の断熱箱体上方の側断面図である。
【図7】 グリル閉鎖時の断熱箱体上方の側断面図である。
【図8】 蓋部材を開放した状態の電装箱の正面図である。
【図9】 図8の部分拡大図である。
【符号の説明】
R 冷却貯蔵庫
2、3 扉
4 支柱
5、6 フランジ
18 断熱箱体
22 前面開口
25 グリル
26A 側面パネル
26B 後面パネル
30 凝縮器用送風機
35 冷却器
36 送風機
41 本体
42 グリルキャップ
43 係合部
44 係合爪
45 保持部
46 開口
47 係支部
48 支持部
49 係合孔

Claims (3)

  1. 前面に開口する断熱箱体上に機械室を有すると共に、前記断熱箱体上面の少なくとも前隅部には支柱を立設し、該支柱に支持されたグリルによって前記機械室の前面を開閉自在として成る冷却貯蔵庫において、
    前記グリルは、本体と、該本体両端を被覆するグリルキャップにより構成され、該グリルキャップの後上部には、後方に突出した鉤状を呈して前記支柱に回動自在に係合する係合部が一体に形成されていると共に、
    前記支柱の上部には、前記グリルキャップの係合部が回動自在に係合する保持部が形成されており、該保持部は、前記支柱の前部上端に形成された開口と、該開口の下縁から後方に延出する係支部と、該係支部より所定間隔を存した下側から後方に延出する支持部とから構成され、
    前記グリルキャップの係合部は、前記支柱の開口に挿入され、前記係支部及び支持部に回動自在に保持されることを特徴とする冷却貯蔵庫。
  2. 前記係合部は、前記グリルキャップの後面上端部に形成されると共に、該係合部の上面は、前記グリルが前記機械室の前面を閉じた状態で、前記支柱の上面と略面一となる平坦面とされていることを特徴とする請求項1の冷却貯蔵庫。
  3. 前記支柱の前面には係合孔が形成されると共に、前記グリルキャップの後端には、前記支柱の係合孔に着脱自在に係合する係合爪が一体に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2の冷却貯蔵庫。
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