JP4492766B2 - 自転車用チャイルドシート、及び自転車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自転車に取り付ける自転車用チャイルドシートに関し、さらに、前記自転車用チャイルドシートを備える自転車にも関し、また、駐輪時等に自転車を自立させるための両脚スタンドを備える自転車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自転車用チャイルドシートとしては、実開平2−30784号公報に記載のものがある。これは、カゴの前部を深くして足乗せ部を設け、カゴの後部にシートを前向きに設け、子供にとって充分な広さを確保するようにしたものであり、また、カゴの前部上方にバーを横方向に設けることにより、子供がバーを握ることができるようにしたものである。
また、従来の自転車には、駐輪時等に自転車を自立させるためのスタンドが、後輪側に取り付けられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、子供や荷物の乗せ降ろしを行なう際には、車体がふらつかないようにハンドル等を持って車体を支えながら行なうのが好ましい。
しかし、従来の自転車では、車体を支えながら子供や荷物の乗せ降ろしを行なうには、子供や荷物の乗せ降ろしをする者と、車体を支える者との計2人で行なえば容易であるが、1人で行なうのは困難であるという問題があった。
【0004】
さらに、従来の自転車用チャイルドシートにバーを取り付けた場合には、このバーが子供の乗せ降ろしの妨げになるので、車体を支えながら乗せ降ろしを行なうのが、より一層困難になるという問題があった。
一方、特に子供が小さい場合には、子供の状態をよく把握しなければならないが、従来の自転車用チャイルドシートでは子供は前向きにしか乗ることができないので、運転者は子供の状態を把握しにくいという問題があった。
【0005】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、運転者等が1人で容易に、車体を支えながら子供や荷物の乗せ降ろしを行なうことができる自転車用チャイルドシート、及び自転車を提供することを目的とする。
さらに、必要に応じて、運転者が子供の状態をよく把握することができる自転車用チャイルドシート、及び自転車を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る自転車用チャイルドシートは、座面及び背もたれを有する座席部と、前記座席部の前方に、前記座席部の座面よりも深く形成され、少なくともその一方の側面が開放される足乗せ部と、前記足乗せ部の開放される側面の底辺近傍から略垂直下方に懸装される昇降手段とを備える。
【0007】
前記足乗せ部は、その開放される側面の前方底部に設けられた枢支受部、その開放される側面の後方側前後に延びる棒状の第1の掛止部、及び前記枢支受部から上方向に延びる棒状の第2の掛止部を有し、前記昇降手段は、略平行な複数本の踏部と、前記各踏部を挟む桁材とからなり、一方の前記桁材の先端を略U字状に曲折させて形成された掛止フックを有し、他方の前記桁材の先端が前記枢支受部に枢支されることにより前記枢支受部を回動中心として回動可能に配設され、前記掛止フックが前記第1の掛止部に掛止して前記昇降手段が前記足乗せ部から懸装される懸装姿勢と、前記掛止フックが前記第2の掛止部に掛止して前記昇降手段が前記足乗せ部の開放される側面を塞ぐ閉塞姿勢との間で回動可能であることが好ましい。
【0008】
また、前記昇降手段は、前記懸装される位置に着脱自在に配設されることも好ましい。
また、前記座席部、及び前記足乗せ部のうちの少なくとも一方は、子供が前記昇降手段を昇降する際に手で握る握棒を備えることが好ましい。
【0009】
本発明に係る他の自転車用チャイルドシートは、座面及び背もたれを有する座席部と、前記座席部の前方に、前記座席部の座面よりも深く形成される足乗せ部と、前記足乗せ部の上部近傍で軸支され、前記座席部に着席した子供の腿近傍に位置して前記子供の動きを抑制する抑制姿勢と、前記子供が前記座席部に着席又は離席できる解放姿勢との間で回動可能なセーフティバーと、前記セーフティバーを一時的に回動しないようにロックする回動ロック手段とを備える。
前記セーフティバーは、その形状が略コの字型であり、前記足乗せ部の前面上辺両端部近傍で軸支されることが好ましい。
【0010】
また、前記回動ロック手段はラチェット機構を有し、前記ラチェット機構のロック時には、前記セーフティバーが前記抑制姿勢側にのみ回転することが好ましい。
また、前記ラチェット機構は、遠隔操作可能であることが好ましい。
【0011】
本発明に係るさらに他の自転車用チャイルドシートは、座面及び背もたれを有する座席部と、前記座席部に座る子供の向きが前向き、又は後向きとなるよう,前記座席部を自転車に着脱自在に取り付ける座席取付部とを備える。
前記座席部は、その前側に前方ネジ穴、その後側に後方ネジ穴、及び座席取付部を挟み込んで固定する挟み込み部を有しており、前記座席取付部は、前記座席部の座面を係止する係止フック、及び座席取付用ネジ穴を有しており、前記座席部と前記座席取付部とが、前記座席部の前方ネジ穴、及び後方ネジ穴のうちのどちらか一方と、前記座席取付部の座席取付用ネジ穴とを通るネジにより螺合することが好ましい。
【0012】
本発明に係る自転車は、自転車の前輪のハブ軸近傍に回動可能に配設される支柱部、及び前記支柱部から延設される接地部を有する両脚スタンドを備えた自転車であって、前記両脚スタンドは、前記支柱部が前記支柱部の回動中心から略垂直下方に延び、前記接地部が接地することによりその自転車を支える駐輪姿勢と、前記支柱部が前記支柱部の回動中心から略水平後方に延びる解除姿勢との間で姿勢変化可能である。
【0013】
前記接地部は、前記両脚スタンドの駐輪姿勢状態において、前記支柱部の回動中心の垂直下方位置よりも前方位置で接地する前方接地部と、前記支柱部の回動中心の垂直下方位置よりも後方位置で接地する後方接地部とを有し、前記後方接地部から前記支柱部の回動中心の垂直下方位置までの距離が、前記前方接地部から前記支柱部の回動中心の垂直下方位置までの距離よりも長いことが好ましい。
【0014】
前記自転車用チャイルドシートを備える自転車もまた、本発明の趣旨に含まれる。
前記自転車用チャイルドシートは、前記自転車のハンドルステムの頂部近傍に、前記自転車のハンドルバーの立上り部に左右から挟み込まれるように取り付けられることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は必ずしもこの実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による自転車用チャイルドシート100を取り付けた自転車を示す斜視図である。
図1に示されるように、本実施の形態1による自転車用チャイルドシート100は、座席部1、足乗せ部2、梯子部3、及びセーフティバー4から構成される。なお、図1において、棒状部材からなる座席部1、足乗せ部2、及びセーフティバー4は、布等のカバーで被われている。
【0016】
座席部1は、その形状が座面、側面、及び背もたれを有するバスケット形状であり、ハンドルステム5の頂部近傍に、ハンドルバーの立上り部6に左右から挟み込まれるように取り付けられている。また、座席部1には、その左側面の前方側に上下に延びる握棒9が設けられており、さらに、子供が座ったとき子供の胴体を座席部1に固定するために、背もたれの上部の左右2点から座面前辺中央部にかけて、3点式のシートベルト7が取り付けられている。
【0017】
足乗せ部2は、その形状が上面及び左側面が開放される略箱形状であり、座席部1の前方に座席部1よりも深く形成されている。なお、その詳細については後述する。
梯子部3は、その形状が梯子形状であり、足乗せ部2の左側面の底辺から略垂直下方に懸装されている。なお、その詳細については後述する。
セーフティバー4は、その形状が略コの字型であり、足乗せ部2の前面上辺両端部で軸支されている。なお、その詳細については後述する。
【0018】
図2は、本発明の実施の形態1による梯子部3の懸装姿勢を示す斜視図であり、図3は、本発明の実施の形態1による梯子部3の閉塞姿勢を示す斜視図であり、図4は、本発明の実施の形態1による梯子部3の懸装姿勢と閉塞姿勢との間の姿勢変化を説明するための斜視図である。なお、図2ないし図4では、説明のため、足乗せ部2がカバーで被われていない状態を示している。
【0019】
図2ないし図4に示されるように、足乗せ部2には、その左側面の底辺の前後方向に棒状に延びる第1の掛止部10と、この第1の掛止部10とは直角に、すなわち鉛直方向に延びた棒状の第2の掛止部11とがそれぞれ形成され、また、その左側面の前方側に上下に延びる握棒8が、その前面の底辺近傍に沿って筒状の梯子軸受部12が、第2の掛止部11の前方にロック機構13がそれぞれ設けられている。
【0020】
梯子部3は、略平行な複数本の踏部18と、各踏部18を挟む第1の桁材16及び第2の桁材17とからなり、第1の桁材16の一端を略直角に曲折させて形成された梯子軸部19、及び第2の桁材17の一端を略U字状に曲折させて形成された掛止フック20を有する。この梯子部3は図2に示されるように、掛止フック20が第1の掛止部10に掛止して梯子部3が足乗せ部2から懸装される懸装姿勢と、図3に示されるように、掛止フック20が第2の掛止部11に掛止して梯子部3が足乗せ部2の左側面を塞ぐ閉塞姿勢との間で姿勢変化可能である。図2に示される懸装姿勢にある梯子部3の掛止フック20を第1の掛止部10から外し、図4に示されるように梯子部3を矢印A方向に引き出し、さらに梯子軸部19を回動中心として反時計回りに略90°回動させ、掛止フック20を第2の掛止部11に掛止させることにより、梯子部3は図3に示される閉塞姿勢に姿勢変化する。
【0021】
一方、図3に示される閉塞姿勢にある梯子部3の掛止フック20を第2の掛止部11から外し、図4に示されるように梯子部3を矢印A方向に引き出し、さらに梯子軸部19を回動中心に時計回りに略90°回動させ、掛止フック20を第1の掛止部10に掛止させることにより、梯子部3は図2に示される懸装姿勢に姿勢変化する。
また、ロック機構13は、梯子部3の閉塞姿勢を維持するために、掛止フック20が第2の掛止部11から外れないように固定する。なお、このロック機構13は遠隔操作が可能である。
【0022】
図5は、本発明の実施の形態1によるセーフティバー4の抑制姿勢を示す斜視図であり、図6は、本発明の実施の形態1によるセーフティバー4の解放姿勢を示す斜視図である。なお、図5及び図6では、説明のため、足乗せ部2及びセーフティバー4がカバーで被われていない状態を示している。
図5及び図6に示されるように、足乗せ部2には、その前面上辺両端部近傍にそれぞれセーフティバー右軸部14及びセーフティバー左軸部15が形成されている。
【0023】
セーフティバー4は、その右端部に形成され、セーフティバー右軸部14を軸支するセーフティバー右軸受部21と、その左端部に形成され、セーフティバー左軸部15を軸支するセーフティバー左軸受部22とを有している。
また、セーフティバー右軸部14及びセーフティバー右軸受部21には、ラチェット機構23が備えられており、詳細については後述するが、このラチェット機構23をロックすると、セーフティバー4はその位置から跳ね上げられなくなる。また、このラチェット機構23は、ラチェット機構操作部(図示しない)に接続される遠隔操作用ワイヤ等24により遠隔操作が可能である。
【0024】
以上のように構成されたセーフティバー4は、ラチェット機構23をロックしながらセーフティバー4を図5に示されるように矢印B方向に押し下げることにより、座席部1に着席した子供の腿近傍に位置して子供の動きを抑制する抑制姿勢となり、逆にラチェット機構23のロックを解除すると、セーフティバー4を図6に示されるように矢印C方向に跳ね上げることができ、子供が座席部に着席又は離席できる解放姿勢となる。
【0025】
図7(a)は、本発明の実施の形態1によるセーフティバー4のラチェット機構23の上面図であり、図7(b)は、その左側面透視図であり、図7(c)は、そのロック時における歯車25と爪体26との関係を示す左側面透視図である。
【0026】
図7(a)ないし図7(c)に示されるように、本実施の形態1によるラチェット機構23は、歯車25、爪体26、爪軸部27、遠隔操作用ワイヤ等固定部28、弾性部材29、弾性部材第1固定部30、弾性部材第2固定部31、第1の爪部32、及び第2の爪部33を有している。そして、歯車25はセーフティバー右軸受部21に枢着されており、歯車25の外周には複数の歯が形成されている。また、爪体26は、歯車25から離間した位置で爪軸部27に回動可能に軸支され、その上部には遠隔操作用ワイヤ等24の一端を固定する遠隔操作用ワイヤ等固定部28が、その下部には主にばねである弾性部材29の一端を固定する弾性部材第1固定部30が、その歯車側上部には第1の爪部32が、その歯車側下部には第2の爪部33が、それぞれ形成されている。また、弾性部材29の他端は弾性部材第2固定部31に固定されている。
【0027】
以上のように構成されるラチェット機構23は、図7(b)に示されるように、第1の爪部32及び第2の爪部33の双方が共に歯車25に接触していなければ、セーフティバー4が、セーフティバー右軸部14及びセーフティバー左軸部15を回動中心として回動自在となる。
【0028】
そして、図7(c)に示されるように、遠隔操作用ワイヤ等24を緩めれば、弾性部材29が縮み、爪体26が爪軸27を回動中心として紙面反時計方向に回動し、第1の爪部32が歯車25に当接することにより、ラチェット機構23のロックがかかる。すなわち、この状態で、セーフティバー4が押し下げられる方向である矢印D方向に力がかかると、第1の爪部32が歯車25の歯面上を摺動し、セーフティバー4は押し下げられるが、セーフティバー4が跳ね上げられる方向である矢印E方向に力がかかっても、第1の爪部32は歯車25の歯面に衝突し、摺動することができないので、セーフティバー4は極僅かに回動するだけで所望の位置に停止し、セーフティバー4は矢印E方向には回動しない。したがって、ラチェット機構23をロックした状態で、座席部1に座った子供の腿近傍にセーフティバー4を位置させると、その位置からは跳ね上げることができなくなるため、子供の動きが抑制される。
【0029】
また、第1の爪部32が歯車25に当接しなくなるまで遠隔操作用ワイヤ等24を引けば、ラチェット機構23のロックが解除される。
さらに、特に図示しないが、第2の爪部33が歯車25に当接するまで遠隔操作用ワイヤ等24を引けば、セーフティバー4はその位置で停止し、どちらの方向にも回動しない。
【0030】
以下に、本実施の形態1による自転車用チャイルドシート100に子供を乗せ降ろしする際の動作について説明する。
自転車用チャイルドシート100に子供を乗せる場合には、まず、梯子部3を懸装姿勢にし、セーフティバー4を解放姿勢にする。そして、運転者等はハンドルを握って自転車を支えながら、子供自身に梯子部3を登らせて座席部1に着席させた後に、子供にシートベルト7を装着し、セーフティバー4を抑制姿勢にし、梯子部3を閉塞姿勢にする。
【0031】
一方、自転車用チャイルドシート100から子供を降ろす場合には、乗せる動作とは逆に、まず、梯子部3を懸装姿勢にし、セーフティバー4を解放姿勢にし、シートベルト7をはずす。そして、運転者等は自転車を支えながら、子供自身に梯子部3を降りさせ、子供が降りた後に、梯子部3を閉塞姿勢にする。
【0032】
このように、本実施の形態1に係る自転車用チャイルドシートによれば、梯子形状の梯子部と、抑制姿勢、及び解放姿勢の間で回動可能に配設されるセーフティバーとを備えたので、子供を持ち上げる必要がなくなり、子供が乗り降りする際に、運転者等が1人で容易に車体を支えることができる。さらに、梯子部が、懸装姿勢と、閉塞姿勢との間で回動可能となるようにしたので、子供が勝手に自転車用チャイルドシートに乗ることができないようにすることができる。
なお、足乗せ部は、その左側面が開放されるようにしたが、これは右側面が開放されるようにしてもよく、この場合、当然、梯子部は足乗せ部の右側面の底辺近傍に懸装される。
【0033】
上記の説明では、足乗せ部の前面の底辺近傍に梯子軸受部を設けたが、足乗せ部の後面の底辺近傍に設けてもよく、梯子部の形状は梯子形状としたが、子供自身が乗り降りすることができる形状であればよい。
【0034】
また、梯子部は、足乗せ部の前面の底辺近傍に沿った筒状の梯子軸受部に軸支された梯子軸部を回動中心として回動するようにしたが、これは例えば、特に図示はしないが、梯子部の一方の桁材の先端を略球状にし、その桁材の先端を包むように枢支する枢支受部を設け、その桁材の先端を回動中心として回動するようにしたり、足乗せ部の開放される側面の両側辺にレール等を設け、梯子部をそのレール等に沿わせて上下させるようにしたり、懸装姿勢の梯子部の上部に自転車の前後方向の回動軸を設け、回動軸を中心に回動させて、梯子部を閉塞姿勢にするようにしてもよく、着脱自在としてもよい。
【0035】
なお、セーフティバーの形状は、略コの字型の他に、略T字型や略半円型等としてもよい。
上記の説明では、座席部、足乗せ部、及びセーフティバーは、棒状部材からなる骨組みにカバーを被うようにしたが、カバーと同様の形状に樹脂等を成型するようにしてもよい。
また、シートベルト7は3点で固定する3点式としたが、2点式や4点式等としてもよい。
なお、ラチェット機構の弾性体はばねに限らず、ゴム等でもよい。
【0036】
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2による自転車用チャイルドシート200の座席部40を正面乗車姿勢で取り付けた自転車を示す側面図であり、図9は、本発明の実施の形態2による自転車用チャイルドシート200の座席部40を対面乗車姿勢で取り付けた自転車を示す側面図である。
【0037】
図8及び図9に示されるように、本実施の形態2による自転車用チャイルドシート200は、座席部40、足乗せ部41、座席取付部42、及び対面乗車時用バー部43から構成される。なお、図8及び図9は、棒状部材からなる座席部40、足乗せ部41、及び対面乗車時用バー43を布等のカバーで被った状態を示している。
【0038】
座席部40は、その形状が座面、側面、及び背もたれを有するバスケット形状であり、ハンドルステム44の頂部近傍に、ハンドルバーの立上り部45に左右から挟み込まれるように取り付けられている。
足乗せ部41は、その形状が上面が開放される略箱形状であり、座席部40の前方に座席部40よりも深く形成されている。
【0039】
座席取付部42は、足乗せ部41の後方に形成され、ハンドルステム44の頂部近傍にネジ止め等で固定され、座席部40の向きが前向きの正面乗車姿勢、または後向きの対面乗車姿勢となるように、座席部40を着脱自在に取り付けるものであり、その詳細については後述する。
対面乗車時用バー部43は、座席部40の対面乗車姿勢時に子供が握るためのバーであり、座席取付部42の後方で担持される。
また、足乗せ部41、座席取付部42、及び対面乗車時用バー部43は一体に形成されている。
【0040】
図10は、本発明の実施の形態2による自転車用チャイルドシート200の座席部40の正面乗車姿勢を示す斜視図であり、図11は、本発明の実施の形態2による自転車用チャイルドシート200の座席部40の対面乗車姿勢を示す斜視図である。なお、図10及び図11では、説明のため、座席部40、座席取付部42、及び対面乗車時用バー部43のみを図示し、さらに座席部40及び対面乗車時用バー部43がカバーで被われていない状態を示している。
【0041】
図10及び図11に示されるように、座席部40は、その座面前方中央部近傍に前方ネジ穴50及びその座面後方中央部近傍に後方ネジ穴51がそれぞれ設けられており、さらに座席取付部42を挟み込んで座席部40を固定するための挟み込み具52を有している。また、座席取付部42は、その後方中央部分近傍に座席取付フック53を、その前方中央部分近傍にネジ穴54を有している。そして、座席部40は、図10に示される正面乗車姿勢では前方ネジ穴50とネジ穴54とを通し、また、図11に示される対面乗車姿勢では後方ネジ穴51とネジ穴54とを通し、それぞれボルト・ナット55を用いて座席取付部42に取り付けられている。
【0042】
以上のように構成される自転車用チャイルドシート200は、図10に示される座席部40の正面乗車姿勢から、ボルト・ナット55を外して、挟み込み具52を外し、前方に引くように座席取付フック53から座席部40を取り外し、座席部40の前後を逆にして、前方から押し込むように座席取付フック53と掛止し、ボルト・ナット55を止めることにより、図11に示されるような座席部40の対面乗車姿勢となる。
【0043】
このように、本実施の形態2に係る自転車用チャイルドシートによれば、必要に応じて子供を運転者に対面するように座らせることができ、このとき運転者が子供の状態をよく把握することができる。
【0044】
なお、座席部と座席取付部とは、主にボルトとナットとで固定するようにしたが、挟み込んで固定するようにしてもよい。
また、座席取付部は自転車にネジ止めして取り付けたが、溶接して固定したり、挟み込んで固定するようにしてもよい。
また、座席取付部は、ネジ穴をその前側に、座席取付フックをその後側にそれぞれ有するようにしたが、座席取付フックを前側に、ネジ穴を後側に有するようにしてもよい。
【0045】
(実施の形態3)
図12は、本発明の実施の形態3による自転車の前側を示す側面図であり、図13は、本発明の実施の形態3による自転車の両脚スタンド300の駐輪姿勢を示す斜視図であり、図14は、本発明の実施の形態3による自転車の両脚スタンド300の解除姿勢を示す斜視図である。
【0046】
本実施の形態3による自転車は、図12に示されるように、その前輪側に両脚スタンド300を備える。
図13及び図14に示されるように、両脚スタンド300は、支柱部回動中心64を回動中心として、前輪のハブ軸65に取付部66を介して回動可能に配設される支柱部61と、支柱部61から延設される接地部62と、左右の接地部62を連結する左右連結部63とから構成され、支柱部61が支柱部回動中心64から略垂直下方に延び、接地部62が接地することにより自転車を支える駐輪姿勢と、支柱部61が支柱部回動中心64から略水平後方に延びる解除姿勢との間で姿勢変化可能である。
【0047】
接地部62は、図13に示される両脚スタンド300の駐輪姿勢状態において、支柱部回動中心64の垂直下方位置よりも前方かつ外側で接地する前方接地部62aと、支柱部回動中心64の垂直下方位置よりも後方かつ外側で接地する後方接地部62bとを有する。また、図12に示されるように、支柱部回動中心64の垂直下方位置から後方接地部62bまでの距離L2の方が、支柱部回動中心64の垂直下方位置から前方接地部62aまでの距離L1よりも長い。
【0048】
次に、動作について説明する。
図13に示される駐輪姿勢にある両脚スタンド300を跳ね上げることで、両脚スタンド300は図14に示される解除姿勢に姿勢変化され、自転車は自立した状態から走行可能な状態となる。
一方、図14に示される解除姿勢にある両脚スタンド300の左右連結部63、又は後方接地部62bを足で踏む等して押し下げることで、まず前方接地部62aが接地され、ついで、さらに左右連結部63、又は後方接地部62bを押し下げることで、後方接地部62bも接地され、これにより両脚スタンド300は図13に示される駐輪姿勢に姿勢変化され、自転車は走行可能な状態から自立した状態となる。
【0049】
このように、本実施の形態による前輪スタンド付自転車は、駐輪時等に自転車を自立させるための両脚スタンドを前輪側に備えたので、駐輪時等に車体がふらつかなくなり、運転者等が1人で容易に子供や荷物の乗せ降ろしを行なうことができる。さらに、両脚スタンドは、解除姿勢では車体の略水平後方に延び、かつ支柱部の回動中心の垂直下方位置からの距離が、前方接地部よりも後方接地部の方が長くなるようにしたので、解除姿勢状態から駐輪姿勢状態とするのにあまり力を必要とせず、かつ無理のない姿勢で操作することができる。
【0050】
上記の説明では、主として子供を自転車用チャイルドシート100に乗せる昇降手段(梯子部3)について実施の形態1で、自転車用チャイルドシート100を前向きまたは後向きにすることができることについて実施の形態2で、そして前輪に備えられる両脚スタンド300について実施の形態3で述べたが、もちろん、実施の形態1および2、実施の形態2および3、実施の形態1および3、ならびに実施の形態1、2、および3を組み合わせた自転車も、1つの実施の形態を構成する。
【0051】
子供が握棒8,9を握り、梯子部3に足をかけて自転車用チャイルドシート100に座ろうとした際や、子供が自転車用チャイルドシート100から離席する際には、子供の体重が自転車の左側にかかる。特に、梯子部3の踏部18を子供が踏む際には、その衝撃が自転車の左側にかかる。
【0052】
このとき、実施の形態3に記載されたような両脚スタンド300を備えていない自転車においては、親がハンドルを握る等してハンドルを固定しない限り、前輪にトルクが生じて前輪が回転してしまうため、子供が自分の力で自転車用チャイルドシート100に乗り降りすることが難しいだけでなく、回転により子供が恐怖心を抱いてしまったり、子供に危険が及ぶ場合がある。
【0053】
ところが、実施の形態1および3を組み合わせた自転車においては、両脚スタンド300を駐輪姿勢にしておけば、自転車用チャイルドシート100に座ろうとして、子供の体重が自転車の左側にかかっても、駐輪姿勢になっている両脚スタンド300により、前輪がふらついて回転することがない。もちろん、梯子部3の踏部18を子供が踏む際に生じる衝撃も駐輪姿勢になっている両脚スタンド300により吸収される。従って、子供が自分の力で自転車用チャイルドシート100に容易に座ることができ、より安全に子供が梯子部3をつたって自転車用チャイルドシート100に乗り降りすることができる。なお、このことは、実施の形態2のように、自転車用チャイルドシート100自体の向きを前後に変えられる構成についても言えることである。
【0054】
【発明の効果】
本発明に係る自転車用チャイルドシートによれば、座面及び背もたれを有する座席部と、前記座席部の前方に、前記座席部の座面よりも深く形成され、少なくともその一方の側面が開放される足乗せ部と、前記足乗せ部の開放される側面の底辺近傍から略垂直下方に懸装される昇降手段とを備え、子供自身が昇降手段を使って自転車用チャイルドシートに乗り降りするようにしたので、子供を持ち上げる必要がなくなり、子供が乗り降りする際に、運転者等が1人で容易に車体を支えることができるという効果がある。
【0055】
本発明に係る自転車用チャイルドシートによれば、前記自転車用チャイルドシートにおいて、前記足乗せ部が、その開放される側面の前方底部に設けられた枢支受部、その開放される側面の後方側前後に延びる棒状の第1の掛止部、及び前記枢支受部から上方向に延びる棒状の第2の掛止部を有し、前記昇降手段が、略平行な複数本の踏部と、前記各踏部を挟む桁材とからなり、一方の前記桁材の先端を略U字状に曲折させて形成された掛止フックを有し、他方の前記桁材の先端が前記枢支受部に枢支されることにより前記枢支受部を回動中心として回動可能に配設され、前記掛止フックが前記第1の掛止部に掛止して前記昇降手段が前記足乗せ部から懸装される懸装姿勢と、前記掛止フックが前記第2の掛止部に掛止して前記昇降手段が前記足乗せ部の開放される側面を塞ぐ閉塞姿勢との間で回動可能となるようにしたので、子供が勝手に自転車用チャイルドシートに乗り込むことができなくなるという効果がある。
【0056】
本発明に係る自転車用チャイルドシートによれば、前記自転車用チャイルドシートにおいて、前記昇降手段が、前記懸装される位置に着脱自在に配設されるようにしたので、子供が勝手に自転車用チャイルドシートに乗り込むことができなくなるという効果がある。
【0057】
本発明に係る自転車用チャイルドシートによれば、前記自転車用チャイルドシートにおいて、前記座席部、及び前記足乗せ部のうちの少なくとも一方が、子供が前記昇降手段を昇降する際に手で握る握棒を備えたので、子供が自転車用チャイルドシートに乗り降りしやすくなるという効果がある。
【0058】
本発明に係る自転車用チャイルドシートによれば、前記自転車用チャイルドシートにおいて、座面及び背もたれを有する座席部と、前記座席部の前方に、前記座席部の座面よりも深く形成される足乗せ部と、前記足乗せ部の上部近傍で軸支され、前記座席部に着席した子供の腿近傍に位置して前記子供の動きを抑制する抑制姿勢と、前記子供が前記座席部に着席又は離席できる解放姿勢との間で回動可能なセーフティバーと、前記セーフティバーを一時的に回動しないようにロックする回動ロック手段とを備えたので、セーフティバーが子供の乗せ降ろしの妨げにならなくなり、容易に、車体を支えながら子供の乗せ降ろしを行なうことができるという効果がある。
【0059】
本発明に係る自転車用チャイルドシートによれば、前記自転車用チャイルドシートにおいて、前記セーフティバーが、その形状が略コの字型であり、前記足乗せ部の前面上辺両端部近傍で軸支されるようにしたので、セーフティバーが子供の乗せ降ろしの妨げにならなくなり、容易に、車体を支えながら子供の乗せ降ろしを行なうことができるという効果がある。
【0060】
本発明に係る自転車用チャイルドシートによれば、前記自転車用チャイルドシートにおいて、前記回動ロック手段がラチェット機構を有し、前記ラチェット機構のロック時には、前記セーフティバーが前記抑制姿勢側にのみ回転するようにしたので、より子供の動きを抑制することができるという効果がある。
【0061】
本発明に係る自転車用チャイルドシートによれば、前記自転車用チャイルドシートにおいて、前記ラチェット機構が、遠隔操作可能となるようにしたので、ラチェット機構の操作を容易に行なうことができるという効果がある。
【0062】
本発明に係る自転車用チャイルドシートによれば、前記自転車用チャイルドシートにおいて、座面及び背もたれを有する座席部と、前記座席部に座る子供の向きが前向き、又は後向きとなるよう,前記座席部を自転車に着脱自在に取り付ける座席取付部とを備えたので、必要に応じて子供を運転者に対面するように座らせることができ、このとき運転者が子供の状態をよく把握することができるという効果がある。
【0063】
本発明に係る自転車用チャイルドシートによれば、前記自転車用チャイルドシートにおいて、前記座席部が、その前側に前方ネジ穴、その後側に後方ネジ穴、及び座席取付部を挟み込んで固定する挟み込み部を有しており、前記座席取付部が、前記座席部の座面を係止する係止フック、及び座席取付用ネジ穴を有しており、前記座席部と前記座席取付部とが、前記座席部の前方ネジ穴、及び後方ネジ穴のうちのどちらか一方と、前記座席取付部の座席取付用ネジ穴とを通るネジにより螺合するようにしたので、必要に応じて子供を運転者に対面するように座らせることができ、このとき運転者が子供の状態をよく把握することができるという効果がある。
【0064】
本発明に係る自転車によれば、前記自転車用チャイルドシートを備えたので、前記自転車用チャイルドシートによる効果を有する自転車を提供することができるという効果がある。
【0065】
本発明に係る自転車によれば、自転車の前輪のハブ軸近傍に回動可能に配設される支柱部、及び前記支柱部から延設される接地部を有する両脚スタンドを備えた前記自転車であって、前記両脚スタンドが、前記支柱部が前記支柱部の回動中心から略垂直下方に延び、前記接地部が接地することによりその自転車を支える駐輪姿勢と、前記支柱部が前記支柱部の回動中心から略水平後方に延びる解除姿勢との間で姿勢変化可能となるようにしたので、駐輪時等に車体がふらつかなくなり、運転者等が1人で容易に子供や荷物の乗せ降ろしを行なうことができ、さらに、解除姿勢状態から駐輪姿勢状態とするのに、あまり力を必要とせず、かつ無理のない姿勢で操作することができるという効果がある。
【0066】
本発明に係る自転車によれば、前記自転車において、前記接地部が、前記両脚スタンドの駐輪姿勢状態において、前記支柱部の回動中心の垂直下方位置よりも前方位置で接地する前方接地部と、前記支柱部の回動中心の垂直下方位置よりも後方位置で接地する後方接地部とを有し、前記後方接地部から前記支柱部の回動中心の垂直下方位置までの距離が、前記前方接地部から前記支柱部の回動中心の垂直下方位置までの距離よりも長くなるようにしたので、解除姿勢状態から駐輪姿勢状態とするのに必要な力を少なくすることができるという効果がある。
【0068】
本発明に係る自転車によれば、前記自転車において、前記自転車用チャイルドシートが、前記自転車のハンドルステムの頂部近傍に、前記自転車のハンドルバーの立上り部に左右から挟み込まれるように取り付けられるようにしたので、自転車用チャイルドシートの重心がハンドルの回転軸に近くなり、自転車の前輪のふらつきを減少させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による自転車用チャイルドシートを取り付けた自転車を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1による自転車用チャイルドシートの梯子部が懸装姿勢を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態1による自転車用チャイルドシートの梯子部の閉塞姿勢を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態1による自転車用チャイルドシートの梯子部の懸装姿勢と閉塞姿勢との間の姿勢変化を説明するための斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態1による自転車用チャイルドシートのセーフティバーの抑制姿勢を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態1による自転車用チャイルドシートのセーフティバーの解放姿勢を示す斜視図である。
【図7】(a)本発明の実施の形態1による自転車用チャイルドシートのセーフティバーのラチェット機構の上面図である。(b)本発明の実施の形態1による自転車用チャイルドシートのセーフティバーのラチェット機構の左側面透視図である。(c)本発明の実施の形態1による自転車用チャイルドシートのセーフティバーのラチェット機構のロック時における歯車と爪体との関係を示す左側面透視図である。
【図8】本発明の実施の形態2による自転車用チャイルドシートの座席部を正面乗車姿勢で取り付けた自転車を示す側面図である。
【図9】本発明の実施の形態2による自転車用チャイルドシートの座席部を対面乗車姿勢で取り付けた自転車を示す側面図である。
【図10】本発明の実施の形態2による自転車用チャイルドシートの座席部の正面乗車姿勢を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態2による自転車用チャイルドシートの座席部の対面乗車姿勢を示す斜視図である。
【図12】本発明の実施の形態3による自転車の前側を示す側面図である。
【図13】本発明の実施の形態3による自転車の両脚スタンドの駐輪姿勢を示す斜視図である。
【図14】本発明の実施の形態3による自転車の両脚スタンドの解除姿勢を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,40 座席部
2,41 足乗せ部
3 梯子部
4 セーフティバー
5,44 ハンドルステム
6,45 ハンドルバーの立上り部
7 シートベルト
8,9 握棒
10 第1の掛止部
11 第2の掛止部
12 梯子軸受部
13 ロック機構
14 セーフティバー右軸部
15 セーフティバー左軸部
16 第1の桁材
17 第2の桁材
18 踏部
19 梯子軸部
20 掛止フック
21 セーフティバー右軸受部
22 セーフティバー左軸受部
23 ラチェット機構
24 遠隔操作用ワイヤ等
25 歯車
26 爪体
27 爪軸
28 遠隔操作用ワイヤ等固定部
29 弾性部材
30 弾性部材第1固定部
31 弾性部材第2固定部
32 第1の爪部
33 第2の爪部
42 座席取付部
43 対面乗車時用バー部
50 前方ネジ穴
51 後方ネジ穴
52 挟み込み具
53 座席取付用フック
54 ネジ穴
55 ボルト・ナット
61 支柱部
62 接地部
62a 前方接地部
62b 後方接地部
63 左右連結部
64 支柱部回動中心
65 前輪のハブ軸
66 取付部
100,200 自転車用チャイルドシート
300 両脚スタンド

Claims (13)

  1. 座面及び背もたれを有する座席部と、
    前記座席部の前方に、前記座席部の座面よりも深く形成され、少なくともその一方の側面が開放される足乗せ部と、
    前記足乗せ部の開放される側面の底辺近傍から略垂直下方に懸装される昇降手段とを備え
    前記足乗せ部は、その開放される側面の前方底部に設けられた枢支受部、その開放される側面の後方側前後に延びる棒状の第1の掛止部、及び前記枢支受部から上方向に延びる棒状の第2の掛止部を有し、
    前記昇降手段は、略平行な複数本の踏部と、前記各踏部を挟む桁材とからなり、
    一方の前記桁材の先端を略U字状に曲折させて形成された掛止フックを有し、他方の前記桁材の先端が前記枢支受部に枢支されることにより前記枢支受部を回動中心として回動可能に配設され、
    前記掛止フックが前記第1の掛止部に掛止して前記昇降手段が前記足乗せ部から懸装される懸装姿勢と、前記掛止フックが前記第2の掛止部に掛止して前記昇降手段が前記足乗せ部の開放される側面を塞ぐ閉塞姿勢との間で回動可能である自転車用チャイルドシート。
  2. 座面及び背もたれを有する座席部と、
    前記座席部の前方に、前記座席部の座面よりも深く形成され、少なくともその一方の側面が開放される足乗せ部と、
    前記足乗せ部の開放される側面の底辺近傍から略垂直下方に懸装される昇降手段とを備え、
    前記昇降手段は、前記懸装される位置に着脱自在に配設される自転車用チャイルドシート。
  3. 前記座席部、及び前記足乗せ部のうちの少なくとも一方は、子供が前記昇降手段を昇降する際に手で握る握棒を備える、請求項1または2に記載の自転車用チャイルドシート。
  4. 座面及び背もたれを有する座席部と、
    前記座席部の前方に、前記座席部の座面よりも深く形成される足乗せ部と、
    前記足乗せ部の上部近傍で軸支され、前記座席部に着席した子供の腿近傍に位置して前記子供の動きを抑制する抑制姿勢と、前記子供が前記座席部に着席又は離席できる解放姿勢との間で回動可能なセーフティバーと、
    前記セーフティバーを一時的に回動しないようにロックする回動ロック手段とを備える、請求項1または2に記載の自転車用チャイルドシート。
  5. 前記セーフティバーは、その形状が略コの字型であり、前記足乗せ部の前面上辺両端部近傍で軸支される、請求項に記載の自転車用チャイルドシート。
  6. 前記回動ロック手段はラチェット機構を有し、前記ラチェット機構のロック時には、前記セーフティバーが前記抑制姿勢側にのみ回転する、請求項またはに記載の自転車用チャイルドシート。
  7. 前記ラチェット機構は、遠隔操作可能である、請求項に記載の自転車用チャイルドシート。
  8. 座面及び背もたれを有する座席部と、
    前記座席部に座る子供の向きが前向き、又は後向きとなるよう,前記座席部を自転車に着脱自在に取り付ける座席取付部とを備える、請求項1または2に記載の自転車用チャイルドシート。
  9. 前記座席部は、その前側に前方ネジ穴、その後側に後方ネジ穴、及び座席取付部を挟み込んで固定する挟み込み部を有しており、
    前記座席取付部は、前記座席部の座面を係止する係止フック、及び座席取付用ネジ穴を有しており、
    前記座席部と前記座席取付部とは、前記座席部の前方ネジ穴、及び後方ネジ穴のうちのどちらか一方と、前記座席取付部の座席取付用ネジ穴とを通るネジにより螺合する、請求項に記載の自転車用チャイルドシート。
  10. 請求項1ないしのいずれかに記載の自転車用チャイルドシートを備える自転車。
  11. 自転車の前輪のハブ軸近傍に回動可能に配設される支柱部、及び前記支柱部から延設される接地部を有する両脚スタンドを備えた、請求項10に記載の自転車であって、
    前記両脚スタンドは、前記支柱部が前記支柱部の回動中心から略垂直下方に延び、前記接地部が接地することによりその自転車を支える駐輪姿勢と、前記支柱部が前記支柱部の回動中心から略水平後方に延びる解除姿勢との間で姿勢変化可能である前記自転車。
  12. 前記接地部は、前記両脚スタンドの駐輪姿勢状態において、前記支柱部の回動中心の垂直下方位置よりも前方位置で接地する前方接地部と、前記支柱部の回動中心の垂直下方位置よりも後方位置で接地する後方接地部とを有し、
    前記後方接地部から前記支柱部の回動中心の垂直下方位置までの距離は、前記前方接地部から前記支柱部の回動中心の垂直下方位置までの距離よりも長い、請求項1に記載の自転車。
  13. 前記自転車用チャイルドシートは、前記自転車のハンドルステムの頂部近傍に、前記自転車のハンドルバーの立上り部に左右から挟み込まれるように取り付けられる、請求項10ないし12に記載の自転車。
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