JP4492591B2 - イオン注入装置およびその調整方法 - Google Patents

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この発明は、分析電磁石および分析スリットを備えていてイオンビームの運動量分析(例えば質量分析)を行うイオン注入装置およびその調整方法に関し、より具体的には、空間電荷の影響によってイオンビームの焦点が分析スリットの位置からずれるのを防止する手段に関する。
イオン注入装置において、イオンビームの運動量分析(例えば質量分析。以下同様)を行うために、分析電磁石および分析スリットを用いることは良く知られている(例えば特許文献1参照)。
その場合、分析スリットは、一般的に、イオンビームの輸送効率と、運動量分析の分解能の両方を上げるために、分析電磁石から導出される所望運動量(例えば所望質量。以下同様)のイオンビームの焦点付近に設けられる。この明細書において焦点は、所望運動量のイオンビームの焦点をいう。
特開平9−45273号公報(段落0002、図4)
イオンビームは、それが持つ空間電荷によって広がる性質を有しているので、空間電荷の影響が無視できる小電流イオンビームの焦点位置と、無視できない大電流イオンビームの焦点位置とでは、イオンビームの広がり方の差によって、大きな違いが生じる。具体的には、大電流イオンビームの場合は、小電流イオンビームの場合に比べて下流側に焦点が移動する。空間電荷によるイオンビームの広がりが大きいからである。
従って、例えば、小電流イオンビーム時の焦点位置に分析スリットを設けておいても、大電流イオンビーム時には焦点が分析スリットの位置から下流側へずれてしまうので、イオンビームの輸送効率の低下および分解能の低下が生じる。
そこでこの発明は、空間電荷の影響によってイオンビームの焦点が分析スリットの位置からずれるのを防止することを主たる目的としている。
この発明に係るイオン注入装置の一つは、イオンビームを発生させるイオン源と、このイオン源からのイオンビームを偏向させて運動量分析を行うものであって下流側に所望運動量のイオンビームの焦点を形成する分析電磁石と、この分析電磁石からのイオンビームの焦点付近に設けられていて、当該分析電磁石と協働してイオンビームの運動量分析を行う分析スリットとを備えていて、分析スリットを通過したイオンビームをターゲットに入射させる構成のイオン注入装置であって、前記イオン源と分析電磁石との間に設けられていて、前記イオンビームの焦点の位置を、前記分析スリットの位置に合わせる補正を行う電界レンズを備えていることを特徴としている。
このイオン注入装置によれば、電界レンズによって、イオンビームの焦点の位置を分析スリットの位置に合わせる補正を行うことができる。従って、空間電荷の影響によってイオンビームの焦点が分析スリットの位置からずれるのを防止することができる。
前記分析電磁石と分析スリットとの間に設けられていて、前記イオンビームの焦点の位置を、前記分析スリットの位置に合わせる補正を行う電界レンズを備えていても良い。
前記イオン源と分析電磁石との間および分析電磁石と分析スリットとの間にそれぞれ設けられた第1および第2の電界レンズであって、両者が協働して、前記イオンビームの焦点の位置を、前記分析スリットの位置に合わせる補正を行う第1および第2の電界レンズを備えていても良い。
前記イオン源はそれから発生させるイオンビームのビーム電流の大きさが可変であり、当該ビーム電流が前記可変の範囲の最小値のときの前記焦点に前記分析スリットを設けており、前記各電界レンズは、それぞれ、イオンビームの進行方向に互いに間をあけて並べられた入口電極、中間電極および出口電極を有していて、入口電極および出口電極は電気的に接地されており、かつイオン注入装置は、前記各電界レンズの中間電極に直流電圧をそれぞれ印加する直流電源を更に備えている、という構成を採用しても良い。
前記イオン源は、Y方向の寸法が当該Y方向と直交するX方向の寸法および前記ターゲットのY方向の寸法よりも大きいリボン状のイオンビームを発生させるものであり、前記分析電磁石は、前記リボン状のイオンビームをその主面に直交する方向に偏向させて、当該イオンビームをX方向において集束させて前記焦点を形成するものであり、前記各電界レンズの入口電極、中間電極および出口電極は、それぞれ、前記イオンビームが通過する空間を挟んでX方向において相対向して配置されていて前記イオンビームの主面に平行な一対の電極を有している、という構成を採用しても良い。
前記分析スリットを通過したイオンビームを受けてそのビーム電流を測定するビーム電流測定器と、このビーム電流測定器で測定するビーム電流が最大になるように、前記直流電源から出力する直流電圧を制御する制御装置とを更に備えていても良い。または、前記分析スリットに流れるビーム電流を測定するビーム電流測定器と、このビーム電流測定器で測定するビーム電流が最小になるように、前記直流電源から出力する直流電圧を制御する制御装置とを更に備えていても良い。
請求項1〜3に記載の発明によれば、電界レンズによって、イオンビームの焦点の位置を分析スリットの位置に合わせる補正を行うことができる。従って、空間電荷の影響によってイオンビームの焦点が分析スリットの位置からずれるのを防止することができる。その結果、空間電荷の影響を補償して、イオンビームの輸送効率と分解能の両方を高めることができる。請求項3に記載の発明のように第1および第2の電界レンズの両方を備えていると、上記効果はより顕著になる。
請求項1〜3に記載の発明によれば次の更なる効果を奏する。即ち、電界レンズがユニポテンシャルレンズ(換言すればアインツェルレンズ。以下同様)の働きをするので、イオンビームのエネルギーを変えることなく、イオンビームの焦点位置補正を行うことができる。この電界レンズは、専らイオンビームを絞る作用をするけれども、ビーム電流が相対的に小さいときの(具体的にはビーム電流がその可変範囲の最小値のときの)点に分析スリットを設けておくことによって、ビーム電流が相対的に大きいときに空間電荷の影響で焦点が分析スリットよりも下流側へ移動することを、この電界レンズの絞る作用によってうまく防止することができる。その結果、イオンビームのビーム電流を大小に変化させる場合にもうまく対応して、イオンビームの焦点が分析スリットの位置からずれるのを防止することができる。
請求項1〜3に記載の発明によれば次の更なる効果を奏する。即ち、イオン源、分析電磁石ならびに電界レンズの入口電極、中間電極および出口電極が上記のような構成をしており、しかも電界レンズはリボン状のイオンビームをX方向において絞るものであるので、リボン状のイオンビームのX方向における焦点を分析スリットの位置に合わせる補正を行って、当該焦点が分析スリットの位置からずれるのを防止することができる。
請求項に記載の発明によれば次の更なる効果を奏する。即ち、上記のようなビーム電流測定器および制御装置を備えていて、イオンビームの焦点位置が分析スリットに合うと測定ビーム電流が最大になるので、イオンビームの焦点位置を分析スリットに合わせる補正を省力化して行うことができる。
請求項に記載の発明によれば次の更なる効果を奏する。即ち、上記のようなビーム電流測定器および制御装置を備えていて、イオンビームの焦点位置が分析スリットに合うと測定ビーム電流が最小になるので、イオンビームの焦点位置を分析スリットに合わせる補正を省力化して行うことができる。
請求項に記載の発明によれば、イオンビームの焦点位置が分析スリットに合うと測定ビーム電流が最大になるので、電界レンズによってイオンビームの焦点位置を分析スリットに合わせる補正を簡単に行うことができる。
請求項に記載の発明によれば、イオンビームの焦点位置が分析スリットに合うと測定ビーム電流が最小になるので、電界レンズによってイオンビームの焦点位置を分析スリットに合わせる補正を簡単に行うことができる。
図1は、この発明に係るイオン注入装置の一実施形態を示す平面図である。以下の図において、イオンビーム20の進行方向を常にZ方向とし、このZ方向に実質的に直交する面内において互いに実質的に直交する2方向をX方向およびY方向としている。例えば、X方向およびZ方向は水平方向であり、Y方向は垂直方向である。またこの明細書において、イオンビーム20を構成するイオンは正イオンの場合を例に説明している。
このイオン注入装置は、リボン状のイオンビーム20をターゲット50に入射させてイオン注入を行う場合の例であり、リボン状のイオンビーム20を発生させるイオン源10と、このイオン源10からのイオンビーム20を偏向させて運動量分析を行うものであって下流側に所望運動量のイオンビーム20の焦点22を形成する分析電磁石30と、この分析電磁石30からのイオンビーム20の焦点22付近に設けられていて分析電磁石30と協働してイオンビーム20の運動量分析を行う分析スリット40とを備えている。分析電磁石30は、この実施形態では、リボン状のイオンビーム20をその主面24(図2参照。以下同様)に実質的に直交する方向(換言すればX方向)に偏向させて、イオンビーム20をX方向において集束させて前記焦点22を形成する。
このイオン注入装置は、更に、分析スリット40を通過したイオンビーム20をターゲット50に入射させる注入位置で、ホルダ62に保持されたターゲット50をイオンビーム20の主面24と交差する方向に往復直線移動させる(矢印C参照)、即ち機械的に走査するターゲット駆動装置60を備えている。イオン源10からターゲット50までのイオンビーム20の経路は真空雰囲気に保たれる。
なお、この明細書において、下流側または上流側というのは、それぞれ、イオンビーム20の進行方向Zに見て下流側または上流側の意味である。また、イオン源10から発生させたイオンビーム20と、分析電磁石30から導出されるイオンビーム20とは、その内容が異なるが、即ち前者は運動量分析前、後者は運動量分析後であるが、両者の相違は自明であるので、この明細書では両者の符号を区別せずに、いずれもイオンビーム20で表している。
イオン源10から発生させてターゲット50まで輸送するイオンビーム20は、例えば図2に示すように、X方向の寸法WX よりもY方向の寸法WY が大きいリボン状をしている。イオンビーム20は、リボン状と言ってもX方向の寸法WX が紙や布のように薄いという意味ではない。例えば、イオンビーム20のX方向の寸法WX は30mm〜80mm程度、Y方向の寸法WY は、ターゲット50の寸法にも依るが、300mm〜500mm程度である。このイオンビーム20の大きい方の面、即ちYZ面に沿う面が主面24である。
イオン源10は、Y方向の寸法WY がターゲット50のY方向の寸法よりも大きいリボン状のイオンビーム20を発生させる。例えば、ターゲット50のY方向の寸法が300mm〜400mmであれば、イオンビーム20の寸法WY は400mm〜500mm程度である。イオンビーム20は、そのY方向の寸法WY がターゲット50のY方向の寸法よりも大きい関係を保ってターゲット50まで輸送される。このことと、ターゲット50を上記のように往復移動させることとによって、ターゲット50の全面にイオンビーム20を入射させてイオン注入を行うことができる。
ターゲット50は、例えば、半導体基板、ガラス基板、その他の基板である。その平面形状は円形でも良いし四角形でも良い。
分析スリット40は、例えば図3に示す例のように、所望運動量のイオンビーム20を選択的に通過させる、Y方向に長いスリット42を有している。イオン源10から発生させるイオンビーム20のビーム電流の大きさが可変の場合、この分析スリット40は、例えば、当該ビーム電流が相対的に小さいときの(例えば可変範囲の最小値のときの)焦点22の位置付近に設けておく。
このイオン注入装置は、更に、イオン源10と分析電磁石30との間に設けられた第1の電界レンズ70と、分析電磁石30と分析スリット40との間に設けられた第2の電界レンズ80とを備えている。但し、両電界レンズ70、80の内のいずれか一方のみを設けても良いし、両方設けておいていずれか一方のみを使用しても良い。
両電界レンズ70、80の内の一方のみを設ける、または一方のみを使用する場合は、その電界レンズ70、80によって、イオンビーム20の焦点22の位置を分析スリット40の位置に合わせる補正を行う。両方の電界レンズ70、80を設けていて両電界レンズ70、80を使用する場合は、両者が協働して、イオンビーム20の焦点22の位置を分析スリット40の位置に合わせる補正を行う。
この補正の例を図4〜図6に示す。これらの図において、補正前のイオンビーム20の軌道を二点鎖線で示し、補正後の軌道を実線で示している。
図4は、補正を行わないと空間電荷の影響でイオンビーム20が二点鎖線で示すようにX方向において広がってその焦点22が分析スリット40よりも下流側へずれるところを、分析電磁石30の上流側の電界レンズ70でイオンビーム20をX方向において絞って焦点22の位置を上流側へ戻して分析スリット40の位置に合わせる補正を行った例である。
図5は、空間電荷の影響でイオンビーム20が二点鎖線で示すようにX方向において広がって補正を行わないとその焦点22が分析スリット40よりも下流側へずれるところを、分析電磁石30の下流側の電界レンズ80でイオンビーム20をX方向において絞って焦点22の位置を上流側へ戻して分析スリット40の位置に合わせる補正を行った例である。
図6は、補正を行わないと空間電荷の影響でイオンビーム20が二点鎖線で示すようにX方向において広がってその焦点22が分析スリット40よりも下流側へずれるところを、分析電磁石30の上、下流側の電界レンズ70および80でイオンビーム20をX方向においてある程度ずつ絞って、両電界レンズ70、80が協働して、焦点22の位置を上流側へ戻して分析スリット40の位置に合わせる補正を行った例である。
このようにこのイオン注入装置によれば、電界レンズ70、80によって、イオンビーム20の焦点22の位置を分析スリット40の位置に合わせる補正を行うことができる。従って、空間電荷の影響によってイオンビーム20の焦点22が分析スリット40の位置からずれるのを防止することができる。その結果、空間電荷の影響を補償して、イオンビーム20の輸送効率と分解能の両方を高めることができる。
図4の例と図5の例を比べると、図4の例の場合は、イオンビーム20が広がって分析電磁石30内の壁面等に当たって損失する前に、電界レンズ70によってイオンビーム20を絞ることができるので、イオンビーム20の輸送効率を高めやすいという利点がある。従って、電界レンズ70、80の内のいずれか一方を使用する(設ける)場合は、電界レンズ70の方が好ましい。もっとも、電界レンズ70によってイオンビーム20をあまり絞り過ぎると、イオンビーム20の電流密度が大きくなって空間電荷効果が大きくなり、イオンビーム20が広がりやすくなる場合があるので注意を要する。
これに対しては、図6の例のように、両電界レンズ70および80でイオンビーム20を分担して絞るようにしても良い。即ち、上流側の電界レンズ70でイオンビーム20をある程度絞り(具体的には、イオンビーム20が分析電磁石30を効率良く通過できる程度に絞り)、かつ下流側の電界レンズ80でイオンビーム20を最終的に絞って焦点22を分析スリット40の位置に合わせるようにしても良い。このように両電界レンズ70、80を設けて使用すると、イオンビーム20の焦点位置の補正がより容易かつ確実になると共に、イオンビーム20の輸送効率をより高めることができるので、空間電荷の影響を補償して、イオンビーム20の輸送効率と分解能の両方を高める効果はより顕著になる。
上記電界レンズ70、80の構成の具体例を説明する。
電界レンズ70は、イオンビーム20の進行方向Zに互いに間をあけて並べられた入口電極72、中間電極74および出口電極76を有している。これらの電極72、74、76は、それぞれ、図2に示す例のように、イオンビーム20が通過する空間を挟んでX方向において相対向して配置されていて、イオンビーム20の主面24に実質的に平行な一対の電極72a、72b、74a、74b、76a、76bから成る。各電極72a、72b、74a、74b、76a、76bは、イオンビーム20の進行方向Zに実質的に直角に配置されている。電極72aと72b、電極74aと74b、電極76aと76bは、それぞれ、導体によって電気的に接続されている。
図1を参照して、入口電極72および出口電極76(具体的にはそれらを構成する電極72a、72b、76aおよび76b)は、電気的に接地されている。中間電極74(具体的にはそれを構成する電極74aおよび74b)は、それに負または正(図1に示す実施形態では負)の直流電圧V1 を印加する直流電源78に接続されている。
電界レンズ70は、その入口電極72および出口電極76が互いに同電位に保たれ、中間電極74が入口電極72および出口電極76とは互いに異なる電位に保たれるので、ユニポテンシャルレンズの働きをし、イオンビーム20を絞る働きをする。従って、イオンビーム20のエネルギーを変えることなく、イオンビーム20をX方向において絞ることができる。
直流電源78の極性を逆にして、電界レンズ70の中間電極74に正の直流電圧V1 を印加するようにしても良い。この場合も、電界レンズ70はユニポテンシャルレンズの働きをし、イオンビーム20を、そのエネルギーを変えることなく、X方向において絞ることができる。もっとも、正の直流電圧V1 を印加すると、電場のないドリフト空間中の電子が中間電極74に引き込まれて、ドリフト空間での電子量が減少してイオンビーム20の空間電荷効果による発散が強くなるのに対して、負の直流電圧V1 ではそのようなことを防止することができるので、図1に示す実施形態のように負の直流電圧V1 を印加する方が好ましい。後述する直流電圧V2 についても同様である。
直流電源78から中間電極74に印加する直流電圧V1 の絶対値(大きさ)を大きくするほど、イオンビーム20を強く絞ることができる。また、イオンビーム20を絞る程度は、電界レンズ70を通過する際のイオンビーム20のエネルギーによって変わる。イオンビーム20のエネルギーが大きくなるほど、直流電圧V1 がイオンビーム20に及ぼす偏向作用は小さくなるので、イオンビーム20を強く絞るためには、直流電圧V1 の絶対値を大きくすれば良い。
電界レンズ80は、図2も参照して、上記電界レンズ70の入口電極72(一対の電極72a、72b)、中間電極74(一対の電極74a、74b)、出口電極76(一対の電極76a、76b)と同様の構成をした入口電極82(一対の電極82a、82b)、中間電極84(一対の電極84a、84b)および出口電極86(一対の電極86a、86b)を有している。また、中間電極84は、上記直流電源78と同様の直流電源88に、即ち中間電極84に負または正(図1に示す実施形態では負)の直流電圧V2 を印加する直流電源88に接続されている。この電界レンズ80および直流電源88の構成および作用は、上記電界レンズ70および直流電源78のそれと同様であるので、上記説明を参照するものとしてここでは重複説明を省略する。
電界レンズ70、80が上記のようにユニポテンシャルレンズ構成の場合は、電界レンズ70、80は、専らイオンビーム20を絞る作用をするけれども、上記のようにビーム電流が相対的に小さいときの焦点22付近に分析スリット40を設けておくことによって、ビーム電流が相対的に大きいときに空間電荷の影響で焦点22が分析スリット40よりも下流側へ移動することを、この電界レンズ70、80の絞る作用によってうまく防止することができる。その結果、イオンビーム20のビーム電流を大小に変化させる場合にもうまく対応して、イオンビーム20の焦点22が分析スリット40の位置からずれるのを防止することができる。
また、このイオン注入装置によれば、リボン状のイオンビーム20のX方向における焦点22を分析スリット40の位置に合わせる補正を行って、当該焦点22が分析スリット40の位置からずれるのを防止することができる。
分析電磁石30の上流側の電界レンズ70を用いてイオンビーム20の焦点位置補正を行うシミュレーションを行った結果を説明する。イオン源10から分析電磁石30に、As+ を含み、エネルギーが13.5keV、ビーム電流が30mAのイオンビーム20を入射して、次の条件でAs+ の質量分離を行った。
(1)イオンビーム20の空間電荷中和率を100%にした場合
この場合は、イオンビーム20に対する空間電荷の影響はない。従ってこれは、小電流イオンビームの場合と同様である。このとき、分析電磁石30の出口部から下流側に約640mm離れた位置にイオンビーム20の焦点22が形成された。このシミュレーションでは分析スリット40を設けていないけれども、実際の装置では、この640mmの位置に分析スリット40を設けることになる。その位置でのイオンビーム20のX方向におけるビーム電流分布の一例を図7に示す。この図の縦軸は、X方向1mm当たりのY方向電流の積算値である。即ち、イオンビーム20がY方向に長いリボン状をしているため、そのX方向の1mmごとに、Y方向の電流を積算した電流値である。簡単に言えば、この図はX方向の電流密度分布に相当する。図8、図9の縦軸も同様である。
この場合、ビーム電流の半値幅は約22mm、分析電磁石30による質量分析の分解能m/Δmは約27.3である。
(2)イオンビーム20の空間電荷中和率を95%にして、電界レンズ70を働かせない場合
この場合は、イオンビーム20は空間電荷の影響によって広がる。従ってこれは、大電流イオンビームの場合と同様である。このとき、分析電磁石30の出口部から下流側に約1,300mm離れた位置にイオンビーム20の焦点22が形成された。この場合の640mmの位置でのイオンビーム20のX方向におけるビーム電流分布の一例を図8に示す。
この場合、ビーム電流の半値幅は約95mm、分析電磁石30による質量分析の分解能m/Δmは約7.1である。
(3)イオンビーム20の空間電荷中和率を95%にして、電界レンズ70によって焦点位置補正を行った場合
この場合は、分析電磁石30の出口部から下流側に約640mm離れた位置にイオンビーム20の焦点22が形成されるように、電界レンズ70の中間電極74に印加する直流電圧V1 を調整した。このときの直流電圧V1 は−10kVであった。この場合の640mmの位置でのイオンビーム20のX方向におけるビーム電流分布の一例を図9に示す。
この場合、ビーム電流の半値幅は約42mm、分析電磁石30による質量分析の分解能m/Δmは約16である。上記(2)の場合に比べて分解能は2倍以上に向上している。
次に、電界レンズ70、80に印加する直流電圧V1 、V2 の制御について説明する。
例えば図1に示す例のように、分析スリット40を通過したイオンビーム20を受けてそのビーム電流IF を測定する可動式の第1のビーム電流測定器90を、矢印Dに示すように移動させて、分析スリット40の下流側におけるイオンビーム20の経路に挿入する。ビーム電流測定器90は、例えばファラデーカップである。ビーム電流測定器90は、分析スリット40を通過したイオンビーム20がX方向において全部入射する幅FX を有しているものが好ましい。Y方向については、イオンビーム20がリボン状の場合、Y方向の1点の測定で良いのであれば、ビーム電流測定器90は1個でも良い。Y方向の多点を測定したいのであれば、ビーム電流測定器90は複数の測定器(例えばファラデーカップ)をY方向に並設した多点のビーム電流測定器でも良いし、一つのビーム電流測定器90をY方向に移動させる構造のものでも良い。
そして、このビーム電流測定器90で測定するビーム電流IF が最大になるように、直流電源78、88から出力する直流電圧V1 、V2 を調整する。即ち、電界レンズ70を用いる場合は直流電圧V1 を調整する。電界レンズ80を用いる場合は直流電圧V2 を調整する。両電界レンズ70および80を用いる場合は直流電圧V1 およびV2 を調整する。より具体的には、前述したように直流電圧V1 、V2 は負でも良いし正でも良いので、その絶対値|V1 |、|V2 |を調整する。そして、ビーム電流IF が最大となる直流電圧V1 、V2 を維持すれば良い。
図10に、直流電圧V1 の絶対値|V1 |を調整する場合のビーム電流IF の変化の一例を示す。このようなカーブが得られるのは、イオンビーム20の焦点22の位置が分析スリット40に合うと、分析スリット40を通過するイオンビーム20の量が最大になるからである。この例の場合は、最大のビーム電流IF が得られる電圧V1aを維持すれば良い。直流電圧V2 の絶対値|V2 |を調整する場合も、これに似たカーブが得られる。
図11に、直流電圧V1 およびV2 の絶対値を調整する場合のビーム電流IF の変化の一例を示す。この例では、直流電圧V1 の複数の絶対値V1b、V1c、V1d(但し、この三つに限られるものではない)をパラメータとして、直流電圧V2 の絶対値|V2 |を変化させている。これによって、ビーム電流IF を最大にする直流電圧V1 およびV2 を決めることができる。この例の場合は、最大のビーム電流IF が得られる電圧V1dおよびV2aを維持すれば良い。この図11の場合とは反対に、直流電圧V2 の複数の絶対値をパラメータにして、直流電圧V1 の絶対値を変化させても良い。
上記調整方法によれば、イオンビーム20の焦点22の位置が分析スリット40に合うと測定ビーム電流IF が最大になるので、電界レンズ70、80によってイオンビーム20の焦点位置を分析スリット40に合わせる補正を簡単に行うことができる。
上記ビーム電流測定器90で測定するビーム電流IF が最大になるように、上記調整方法と同様の制御内容によって、直流電源78、88から出力する直流電圧V1 、V2 (より具体的にはそれらの絶対値|V1 |、|V2 |)を制御する第1の制御装置92(図1参照)を備えていても良い。これによって、イオンビーム20の焦点位置を分析スリット40に合わせる補正を省力化して行うことができる。
図12に示す例のように、分析スリット40に流れるビーム電流IS を測定する第2のビーム電流測定器94を用いて、このビーム電流測定器94で測定するビーム電流IS が最小になるように、直流電源78、88から出力する直流電圧V1 、V2 (より具体的にはそれらの絶対値|V1 |、|V2 |)を調整しても良い。この場合は、分析スリット40は真空容器等の構造物から電気的に絶縁しておき、ビーム電流測定器94を経由して接地する。直流電圧V1 とV2 の使い分けまたは併用の例は、前記と同様である。
図13は、直流電圧V1 の絶対値|V1 |を調整する場合のビーム電流IS の変化の一例を示す。このようなカーブが得られるのは、イオンビーム20の焦点22の位置が分析スリット40に合うと、分析スリット40に当たるイオンビーム20の量が最小になるからである。この例の場合は、最小のビーム電流IS が得られる電圧V1eを維持すれば良い。直流電圧V2 の絶対値|V2 |を調整する場合も、これに似たカーブが得られる。
直流電圧V1 、V2 の一方をパラメータとして他方を変化させる場合は、図11のカーブを谷状に反転させたようなカーブが得られる。
上記調整方法によれば、イオンビーム20の焦点22の位置が分析スリット40に合うと測定ビーム電流IS が最小になるので、電界レンズ70、80によってイオンビーム20の焦点位置を分析スリット40に合わせる補正を簡単に行うことができる。
上記ビーム電流測定器94で測定するビーム電流IS が最小になるように、上記調整方法と同様の制御内容によって、直流電源78、88から出力する直流電圧V1 、V2 (より具体的にはそれらの絶対値|V1 |、|V2 |)を制御する第2の制御装置96(図12参照)を備えていても良い。これによって、イオンビーム20の焦点位置を分析スリット40に合わせる補正を省力化して行うことができる。
この発明に係るイオン注入装置の一実施形態を示す平面図である。 リボン状のイオンビームおよび電界レンズの一例を示す斜視図である。 分析スリットの一例を示す正面図である。 分析スリットの上流側に設けられた電界レンズによってイオンビームの焦点位置を補正した例を示す図である。 分析スリットの下流側に設けられた電界レンズによってイオンビームの焦点位置を補正した例を示す図である。 分析スリットの上流側および下流側に設けられた電界レンズによってイオンビームの焦点位置を補正した例を示す図である。 イオンビームの空間電荷が完全に中和されている場合の、分析電磁石出口から640mmの位置でのビーム電流分布の一例を示す概略図である。 イオンビームの空間電荷が完全に中和されていない場合の、分析電磁石出口から640mmの位置でのビーム電流分布の一例を示す概略図である。 イオンビームの空間電荷が完全に中和されていないときに、上流側の電界レンズによってイオンビームの焦点位置補正を行った場合の、分析電磁石出口から640mmの位置でのビーム電流分布の一例を示す概略図である。 電界レンズの中間電極に印加する直流電圧と第1のビーム電流測定器で測定されるビーム電流との関係の一例を示す概略図である。 電界レンズの中間電極に印加する直流電圧と第1のビーム電流測定器で測定されるビーム電流との関係の他の例を示す概略図である。 分析スリットに流れるビーム電流を測定する第2のビーム電流測定器周りの一例を部分的に示す図である。 電界レンズの中間電極に印加する直流電圧と第2のビーム電流測定器で測定されるビーム電流との関係の一例を示す概略図である。
符号の説明
10 イオン源
20 イオンビーム
22 焦点
30 分析電磁石
40 分析スリット
50 ターゲット
70 第1の電界レンズ
72 入口電極
74 中間電極
76 出口電極
78 直流電源
80 第2の電界レンズ
82 入口電極
84 中間電極
86 出口電極
88 直流電源
90 第1のビーム電流測定器
92 第1の制御装置
94 第2のビーム電流測定器
96 第2の制御装置

Claims (7)

  1. イオンビームを発生させるイオン源と、このイオン源からのイオンビームを偏向させて運動量分析を行うものであって下流側に所望運動量のイオンビームの焦点を形成する分析電磁石と、この分析電磁石からのイオンビームの焦点付近に設けられていて、当該分析電磁石と協働してイオンビームの運動量分析を行う分析スリットとを備えていて、分析スリットを通過したイオンビームをターゲットに入射させる構成のイオン注入装置であって、
    前記イオン源と分析電磁石との間に設けられていて、前記イオンビームの焦点の位置を、前記分析スリットの位置に合わせる補正を行う電界レンズを備えており、
    前記イオン源は、Y方向の寸法が当該Y方向と直交するX方向の寸法および前記ターゲットのY方向の寸法よりも大きいリボン状のイオンビームを発生させるものであり、
    前記分析電磁石は、前記リボン状のイオンビームをその主面に直交する方向に偏向させて、当該イオンビームをX方向において集束させて前記焦点を形成するものであり、
    前記イオン源はそれから発生させる前記イオンビームのビーム電流の大きさが可変であり、当該ビーム電流が前記可変の範囲の最小値のときの前記焦点に前記分析スリットを設けており、
    前記電界レンズは、前記イオンビームの進行方向に互いに間をあけて並べられた入口電極、中間電極および出口電極を有していて、入口電極および出口電極は電気的に接地されており、
    このイオン注入装置は、前記電界レンズの中間電極に直流電圧を印加する直流電源を備えており、
    更に前記電界レンズの入口電極、中間電極および出口電極は、それぞれ、前記イオンビームが通過する空間を挟んでX方向において相対向して配置されていて前記イオンビームの主面に平行な一対の電極を有していて、前記電界レンズは前記リボン状のイオンビームをX方向において絞るものであることを特徴とするイオン注入装置。
  2. イオンビームを発生させるイオン源と、このイオン源からのイオンビームを偏向させて運動量分析を行うものであって下流側に所望運動量のイオンビームの焦点を形成する分析電磁石と、この分析電磁石からのイオンビームの焦点付近に設けられていて、当該分析電磁石と協働してイオンビームの運動量分析を行う分析スリットとを備えていて、分析スリットを通過したイオンビームをターゲットに入射させる構成のイオン注入装置であって、
    前記分析電磁石と分析スリットとの間に設けられていて、前記イオンビームの焦点の位置を、前記分析スリットの位置に合わせる補正を行う電界レンズを備えており、
    前記イオン源は、Y方向の寸法が当該Y方向と直交するX方向の寸法および前記ターゲットのY方向の寸法よりも大きいリボン状のイオンビームを発生させるものであり、
    前記分析電磁石は、前記リボン状のイオンビームをその主面に直交する方向に偏向させて、当該イオンビームをX方向において集束させて前記焦点を形成するものであり、
    前記イオン源はそれから発生させる前記イオンビームのビーム電流の大きさが可変であり、当該ビーム電流が前記可変の範囲の最小値のときの前記焦点に前記分析スリットを設けており、
    前記電界レンズは、前記イオンビームの進行方向に互いに間をあけて並べられた入口電極、中間電極および出口電極を有していて、入口電極および出口電極は電気的に接地されており、
    このイオン注入装置は、前記電界レンズの中間電極に直流電圧を印加する直流電源を備えており、
    更に前記電界レンズの入口電極、中間電極および出口電極は、それぞれ、前記イオンビームが通過する空間を挟んでX方向において相対向して配置されていて前記イオンビームの主面に平行な一対の電極を有していて、前記電界レンズは前記リボン状のイオンビームをX方向において絞るものであることを特徴とするイオン注入装置。
  3. イオンビームを発生させるイオン源と、このイオン源からのイオンビームを偏向させて運動量分析を行うものであって下流側に所望運動量のイオンビームの焦点を形成する分析電磁石と、この分析電磁石からのイオンビームの焦点付近に設けられていて、当該分析電磁石と協働してイオンビームの運動量分析を行う分析スリットとを備えていて、分析スリットを通過したイオンビームをターゲットに入射させる構成のイオン注入装置であって、
    前記イオン源と分析電磁石との間および分析電磁石と分析スリットとの間にそれぞれ設けられた第1および第2の電界レンズであって、両者が協働して、前記イオンビームの焦点の位置を、前記分析スリットの位置に合わせる補正を行う第1および第2の電界レンズを備えており、
    前記イオン源は、Y方向の寸法が当該Y方向と直交するX方向の寸法および前記ターゲットのY方向の寸法よりも大きいリボン状のイオンビームを発生させるものであり、
    前記分析電磁石は、前記リボン状のイオンビームをその主面に直交する方向に偏向させて、当該イオンビームをX方向において集束させて前記焦点を形成するものであり、
    前記イオン源はそれから発生させる前記イオンビームのビーム電流の大きさが可変であり、当該ビーム電流が前記可変の範囲の最小値のときの前記焦点に前記分析スリットを設けており、
    前記各電界レンズは、それぞれ、前記イオンビームの進行方向に互いに間をあけて並べられた入口電極、中間電極および出口電極を有していて、入口電極および出口電極は電気的に接地されており、
    このイオン注入装置は、前記各電界レンズの中間電極に直流電圧をそれぞれ印加する直流電源を備えており、
    更に前記各電界レンズの入口電極、中間電極および出口電極は、それぞれ、前記イオンビームが通過する空間を挟んでX方向において相対向して配置されていて前記イオンビームの主面に平行な一対の電極を有していて、前記各電界レンズは前記リボン状のイオンビームをX方向において絞るものであることを特徴とするイオン注入装置。
  4. 前記分析スリットを通過したイオンビームを受けてそのビーム電流を測定するビーム電流測定器と、
    このビーム電流測定器で測定するビーム電流が最大になるように、前記直流電源から出力する直流電圧を制御する制御装置とを更に備えている請求項1、2または3記載のイオン注入装置。
  5. 前記分析スリットに流れるビーム電流を測定するビーム電流測定器と、
    このビーム電流測定器で測定するビーム電流が最小になるように、前記直流電源から出力する直流電圧を制御する制御装置とを更に備えている請求項1、2または3記載のイオン注入装置。
  6. 請求項1、2または3記載のイオン注入装置において、前記分析スリットを通過したイオンビームを受けてそのビーム電流を測定するビーム電流測定器を用いて、このビーム電流測定器で測定するビーム電流が最大になるように、前記直流電源から出力する直流電圧を調整することを特徴とするイオン注入装置の調整方法。
  7. 請求項1、2または3記載のイオン注入装置において、前記分析スリットに流れるビーム電流を測定するビーム電流測定器を用いて、このビーム電流測定器で測定するビーム電流が最小になるように、前記直流電源から出力する直流電圧を調整することを特徴とするイオン注入装置の調整方法。
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