JP4492485B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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本発明は、車両の制御装置に関し、特に、パーキングロック機構を有する車両の停止前の、パーキングロック機構の作動時に制動力を制御する技術に関する。
従来、自動変速機には、パーキングロック機構(以下、パークロック機構ともいう)が設けられる。パーキングロック機構は、シフトレバーがパーキングポジションの位置に移動したときに、駆動輪に連結される軸の回転を制限する機構である。このようなパーキングロック機構を有する車両の走行中に、パーキングロック機構が作動すると、パーキングロック機構に大きな負荷が働く場合がある。
そこで、このような問題に鑑みて、たとえば、特開2001−153225号公報(特許文献1)は、走行中にPレンジ切換え操作があっても、パークロック機構に大きな負荷がかからない手順でパークロック状態へ移行させ得るようにする自動変速機のパークロック装置を開示する。このパークロック装置は、運転者の駐車レンジ選択指令に応動するパークロックアクチュエータによりパークロック機構を作動させて、自動変速機を変速機出力軸が固定されたパークロック状態にするようにしたパークロック装置である。パークロック装置は、車速が発生している状態で駐車レンジ選択指令が発せられた時は、パークロック機構および車両の自動ブレーキを併用してパークロック状態を達成するよう構成している。
上述した公報に開示された自動変速機のパークロック装置によると、車速発生状態で駐車レンジ選択指令が発せられる時、パークロック機構だけでなく車両の自動ブレーキをも用いてパークロック状態を達成する場合、車両の走行中における運動エネルギーが自動ブレーキによっても吸収されることとなり、その分パークロック機構の負担分を減ずることができる。したがって、走行中に駐車レンジ選択指令が発せられてパークロック状態へ移行するに際し、パークロック機構の作動にともなうショックが大きくなるのを防止することができると共に、パークロック機構の作動時にこれに作用する力を低減させ得てパークロック機構の強度を低下させることができ、コスト上も大いに有利である。
特開2001−153225号公報
しかしながら、上述した公報に開示されたパークロック装置においては、車両の停止前の、パーキングロック機構の作動にともなって生じるショックについて考慮されていない。車両の停止前にパーキングロック機構が作動すると、パーキングロック機構の作動にともなって車両が前後に揺れる場合がある。これは、車両の進行方向の惰性による慣性力が働くため、車両の停止前に軸が制限されると、パーキングロック機構から駆動輪までの間の軸に捩れが発生するためである。この捩れトルクが大きいと、軸の弾性力(復元力)による揺り返しが発生する。そのため、車両が前後に揺れる場合がある。これにより、乗車している人が不快感を感じるという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、車両の停止前の、パーキングロック機構の作動にともなって生じるショックを抑制する車両の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明に係る車両の制御装置は、駆動輪に連結される軸の回転を制限するパーキングロック機構を有する車両の制御装置である。パーキングロック機構は、車両に搭載される変速機に設けられ、変速機の動力伝達状態を切換えるシフトレバーが予め定められた位置に移動することに応じて軸の回転を制限する。この制御装置は、シフトレバーの位置を検知するためのポジション検知手段と、駆動輪に制動力を発現させる制動装置が操作されたか否かを検知するための操作検知手段と、車両の速度を検知するための速度検知手段と、制動装置を制御するための制御手段とを含む。制御手段は、制動装置が操作されない状態において、検知された速度が予め定められた速度より大きいときに、シフトレバーが予め定められた位置に移動すると、制動力が増加するように制動装置を制御するための手段を含む。
第1の発明によると、制御手段は、制動装置が操作されない状態において、検知された速度が予め定められた速度(たとえば、ほぼ停車状態の速度)より大きいときに、シフトレバーが予め定められた位置(たとえば、パーキングポジション)に移動すると、制動力が増加するように制動装置を制御する。これにより、車両の停止前の移動状態において、シフトレバーがパーキングポジションに移動すると、パーキングロック機構が作動する。パーキングロック機構が作動すると、軸が非制限状態から制限状態に移行する。このとき、駆動輪の制動力が増加するため、軸に働く、車両の進行方向の惰性による慣性力が制動力により低減される。そのため、軸に慣性力が緩やかに加わるあるいは小さくなるため、軸の弾性力により生じる揺り返しが抑制される。そのため、車両が前後に揺れることが抑制されるため、乗車している人が不快感を感じることを抑制することができる。したがって、車両の停止前の、パーキングロック機構の作動にともなって生じるショックを抑制する車両の制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る車両の制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、制御手段は、検知された速度が予め定められた速度以下になると、制動力が減少するように制動装置を制御するための手段を含む。
第2の発明によると、制御手段は、検知された速度が予め定められた速度(たとえば、ほぼ停車状態の速度)以下になると、制動力が減少するように制動装置を制御する。車両が前後に揺れることを抑制しつつ、揺れが収束した後の車両がほぼ停車状態になると制動力を減少させることにより、車両を速やか発進できる状態にすることができる。
第3の発明に係る車両の制御装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、パーキングロック機構は、軸に設けられ、回転方向に沿って歯部を有するパーキングロックギヤと、歯部に合致する突出部を有し、変速機の筐体に支持されるパーキングロックポールと、シフトレバーが予め定められた位置に移動することに応じて、パーキングロックポールの突出部を歯部に合致させて、軸の回転を制限するための制限手段とを含む。
第3の発明によると、パーキングロック機構は、パーキングロックポールの突起部を歯部に合致させることにより軸の回転を制限する。車両の停止前に、パーキングロック機構を作動させて、突起部と歯部が非噛合い状態(非制限状態)から噛合い状態(制限状態)に移行するときに、制動装置の制動力を増加させると、車両の惰性による慣性力は制動力により低減される。そのため、軸に慣性力が緩やかに加わるあるいは小さくなるため、軸の弾性力により生じる揺り返しが抑制される。そのため、車両が前後に揺れることが抑制される。
第4の発明に係る車両の制御装置においては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、制動装置は、制動装置の操作量に応じて液圧を上昇させるマスタシリンダと、車両の車輪に設けられ、液圧の上昇により摩擦力を発生させて車輪の回転を制限するホイールシリンダと、マスタシリンダとホイールシリンダとを接続する液体通路と、液体通路内の液圧の増減を制御するための液圧制御手段とを含む。
第4の発明によると、液圧制御手段は、液圧通路内の液圧の増減を制御する。そのため、制御手段は、液圧制御手段により液圧通路内の液圧が上昇させることにより、駆動輪における制動力を増加させることができる。また、制御手段は、液圧制御手段により液圧通路内の液圧を下降させることにより、駆動輪における制動力を減少させることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る車両の制御装置を搭載した車両について説明する。この車両は、FF(Front engine Front drive)車両である。なお、本実施の形態に係る車両の制御装置を搭載した車両は、FF以外の車両であってもよい。
車両は、エンジン102と、変速機104と、ドライブシャフト120,122と、前輪124,126と、ブレーキブースタ136と、ブレーキマスターシリンダ106と、ブレーキアクチュエータ108と、油圧回路110と、ブレーキ機構112と、ECU(Electronic Control Unit)100とを含む。
エンジン102は、インジェクタ(図示せず)から噴射された燃料と空気との混合気を、シリンダの燃焼室内で燃焼させる内燃機関である。燃焼によりシリンダ内のピストンが押し下げられて、クランクシャフトが回転させられる。なお、内燃機関の代わりに外燃機関を用いても良い。また、エンジン102の代わりに回転電機などを用いてもよい。
変速機104は、所望のギヤ段を形成することにより、クランクシャフトの回転数を所望の回転数に変速する。変速機104の出力ギヤは、変速機104の筐体内部に設けられるディファレンシャルギヤと噛合っている。ディファレンシャルギヤにはドライブシャフト120,122がスプライン嵌合などによって連結されている。ドライブシャフト120,122を介して、左右の前輪124,126に動力が伝達される。
ドライブシャフト122の前輪126側の一方端には、ブレーキディスク138が設けられる。ブレーキディスク138には、ブレーキ機構112が設けられる。ブレーキ機構112は、ホイールシリンダを有し、ホイールシリンダは、ブレーキパッドを介してブレーキディスク128を挟み込むように設けられる。ブレーキ機構112は、油圧回路110の一方端に接続され、油圧回路110内の油圧が上昇すると、ホイールシリンダにかかる油圧が上昇する。油圧の上昇に応じて、ホイールシリンダがブレーキパッド(図示せず)を介してブレーキディスクを挟み込む力が増加する。ブレーキパッドとブレーキディスクとの間に生じる摩擦力が増加すると、前輪126の回転が制限される。したがって、ブレーキ機構136における油圧が上昇すると、車両には、上昇した油圧に応じた制動力が発生する。なお、ブレーキ機構112は、車両の車輪にそれぞれ設けられる。また、本実施の形態において、ブレーキ機構112は、ディスクブレーキであるとして説明したが、たとえば、ドラムブレーキであってもよい。
マスタシリンダ106は、油圧回路110の他方端に接続される。マスタシリンダ106は、内部にピストン(図示せず)が設けられている。そして、ブレーキブースタ136からの入力に応じて、ピストンが移動することにより、マスタシリンダ106内の油圧が上昇し、それに応じて、油圧回路110内の油圧が上昇する。
ブレーキブースタ136は、エンジン102の運転時の吸気側の負圧を利用して、ブレーキペダル132に入力された踏力を倍力させて、マスタシリンダ106に伝達する。なお、ブレーキブースタ136の構造、作用については、周知の技術であるため詳細な説明はここでは行なわない。
マスタシリンダ106と油圧回路110とは、ブレーキアクチュエータ108を介して接続される。ブレーキアクチュエータ108は、電磁弁と電動ポンプとを含む。ブレーキアクチュエータ108は、ECU100からの制御信号を受信して、電磁弁と電動ポンプとを作動させて、油圧回路110内の液圧を上昇させたり下降させたりする。油圧回路110は、ブレーキアクチュエータ108からブレーキ機構112に接続され、内部にブレーキ液が充填される液体通路(配管)である。
なお、本実施の形態において、ブレーキペダル132と、ブレーキブースタ136と、マスタシリンダ106と、ブレーキアクチュエータ108と、油圧回路110と、ブレーキ機構112とから「制動装置」が構成される。
ECU100には、車速センサ118と、シフトレバー114のポジションスイッチ116と、ブレーキぺダル132に設けられたストップランプスイッチ130と、マスタシリンダ106の液圧センサ128と勾配センサ134とがハーネスなどを介して電気的に接続されている。
車速センサ118は、ドライブシャフト120の回転数から車両の車速を検知し、車速を表わす信号をECU100に送信する。車速センサ118は、車両の各車輪に設けられる。
ポジションスイッチ116は、シフトレバー114の位置を検知する。ポジションスイッチ116は、シフトレバー114の位置を表す信号をECU100に送信する。シフトレバー114の位置に対応して、変速機104のギヤ段が自動で形成される。
ストップランプスイッチ130は、ブレーキペダル132のオン/オフ状態を検知し、検知結果を表す信号をECU100に送信する。なお、ストップランプスイッチ130の代わりに、ブレーキペダル132のストローク量を検知するストロークセンサを設けてもよい。液圧センサ128は、マスタシリンダ106内部の液圧を検知し、液圧を表わす信号をECU100に送信する。
勾配センサ134は、車両の傾斜角を検知することにより路面の勾配を検知する。勾配センサ134は、検知結果を表わす信号をECU100に送信する。勾配センサ134は、たとえば、Gセンサにより実現される。
ECU100は、車速センサ118、ポジションスイッチ116、ストップランプスイッチ130、液圧センサ128および勾配センサ134などから送られてきた信号、ROM(Read Only Memory)に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両が所望の状態となるように、機器類を制御する。本実施の形態に係る車両の制御装置は、ECU100により実現される。
本実施の形態において、変速機104の内部には、パーキングロック機構200が設けられる。なお、パーキングロック機構200は、前輪124、126から変速機104までの間の軸であればいずれに設けられてもよく、特に、変速機104の内部に限定されるものではない。また、本実施の形態において、変速機104は、自動変速機であるが特に自動変速機に限定されるものではない。
パーキングロック機構200は、図2に示すように、パーキングロックギヤ202と、パーキングロックポール206とから構成される。パーキングロックギヤ202は、本実施の形態において、変速機104の出力軸に設けられてもよいし、出力軸に噛合わされるギヤの軸に設けられてもよい。パーキングロックギヤ202は、円板形状を有し、軸212の回転方向に沿って複数の歯部204が設けられる。
パーキングロックポール206は、一方端を回転自在に変速機104の筐体に支持される。そして、パーキングロックポール206の中央部には、パーキングロックギヤ202の歯部204に合致する突起部208が設けられる。パーキングロックポール206の他方端には、パーキングロックポール206に当接するようにパーキングロックカム210が設けられる。パーキングロックカム210は、たとえば、円錐形状を有しており、パーキングロックカム210が図2の紙面奥側から手前側に移動すると、パーキングロックポール206の他方端は、円錐形状の傾斜部分に沿って図2の矢印の方向に回転移動する。パーキングロックカム210は、シフトレバー114がパーキングポジションに対応する位置に移動することに応じて、図2の紙面奥側から手前側に移動する。このとき、パーキングロックポールカム210は、シフトレバー114と機械的に連動するような機構により駆動してもよいし、電動モータにより駆動してもよい。パーキングロックカム210の駆動によりパーキングロックポール206の突起部208がパーキングロックギヤ202の歯部204に合致する予め定められた位置に移動すると、パーキングロックギヤ202の回転が制限される。このように、パーキングロック機構200が作動することにより、前輪124,126の回転が制限される。
このような構成を有する車両においては、停止前にパーキングロック機構200が作動すると、パーキングロック機構200の作動にともなって車両が前後に揺れる場合がある。これは、車両の停止前に、パーキングロック機構200が作動すると、車両の進行方向の惰性による慣性力が働いていることにより、パーキングロック機構200から前輪124,126までの間の軸に捩れが発生するためである。この捩れトルクが大きいと、軸の弾性力(復元力)による揺り返しが発生する。そのため、車両が前後に揺れる場合がある。これにより、乗車している人が不快感を感じるという問題がある。
そこで、本発明は、ECU100が、ブレーキペダル132が操作されない状態において、検知された速度が予め定められた速度より大きいときに、シフトレバー114が予め定められた位置に移動すると、制動力が増加するようにブレーキアクチュエータ108を制御する点に特徴を有する。
具体的には、運転者によりブレーキペダル132を操作されない状態において、車両の速度がほぼ停車状態の予め定められた速度より大きいときに、運転者がシフトレバー114をパーキングポジションに移動すると、ECU100は、油圧回路110内の液圧が増加するようにブレーキアクチュエータ108を制御する。
以下、図3を参照して、本実施の形態に係る車両の制御装置であるECU100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、ECU100は、ブレーキがオフされているか(操作されていないか)否かを判断する。ECU100は、ストップランプスイッチ130からオン信号を受信すると、ブレーキがオンされている(操作されている)と判断し、オフ信号を受信すると、ブレーキがオフされている(操作されていない)と判断する。なお、ストップランプスイッチ130に代えてブレーキペダル132のストロークセンサを用いる場合においては、ECU100は、たとえば、検知されたストローク量が予め定められたストローク量以上であると、ブレーキがオンされていると判断し、予め定められたストローク量より小さければ、ブレーキがオフされていると判断するようにしてもよい。ブレーキがオフされていると(S100にてYES)、処理はS102に移される。もしそうでないと(S100にてNO)、この処理は終了する。
S102にて、ECU100は、シフトレバー114がパーキング(P)ポジションに対応する位置であるか否かを判断する。ECU100は、ポジションスイッチ116から受信するシフトレバー114の位置を表わす信号がパーキングポジションに対応する信号であるか否かを判断する。なお、ECU100は、シフトレバー114がドライブ(D)ポジション、ニュートラル(N)ポジションおよびリバース(R)ポジションのうちのいずれかのポジションからパーキングポジションへの移動変化をポジションスイッチ116から受信する信号に基づいて検知するようにしてもよい。シフトレバー114がパーキングポジションに対応する位置であると(S102にてYES)、処理はS104に移される。もしそうでないと(S102にてNO)、この処理は終了する。
S104にて、ECU100は、予め定められた車速A以下であるか否かを判断する。ECU100は、車輪速センサ118から受信する車輪速に対応する車速が予め定められた車速A以下であるか否かを判断する。なお、「予め定められた車速A」は、極低速のほぼ停車状態の車速である。予め定められた車速A以下であると(S104にてYES)、この処理は終了する。もしそうでないと(S104にてNO)、処理はS106に移される。
S106にて、ECU100は、ブレーキ加圧制御を行なう。すなわち、ECU100は、油圧回路110内の液圧が上昇するようにブレーキアクチュエータ108を制御する。本実施の形態においては、ECU100は、油圧回路110内の液圧が予め定められた増加率で線形的に上昇するようにブレーキアクチュエータ108を制御するが、車両の揺れ、および、制動力の急増に起因する揺れが発生しないようにすればよく、特にブレーキアクチュエータ108のブレーキ加圧制御についてはこのような制御に限定されるものではない。
S108にて、ECU100は、予め定められた車速B以下であるか否かを判断する。なお、「予め定められた車速B」は、極低速のほぼ停止状態の車速であって、予め定められた車速Aと同じであってもよいし、異なっていてもよい。予め定められた車速B以下であると(S108にてYES)、処理はS110に移される。もしそうでないと(S108にてNO)、処理はS106に戻される。
S110にて、ECU100は、ブレーキ減圧制御を行なう。すなわち、ECU100は、油圧回路110内の液圧が下降するようにブレーキアクチュエータ108を制御する。本実施の形態においては、ECU100は、油圧回路110内の液圧が予め定められた減少率で線形的に下降するようにブレーキアクチュエータ108を制御するが、車両の揺れ、および、制動力の急減に起因する揺れが発生しないようにすればよく、特にブレーキアクチュエータ108のブレーキ減圧制御についてはこのような制御に限定されるものではない。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る車両の制御装置であるECU100の動作について図4を用いて説明する。
車両の走行中において、運転者がブレーキペダル132を操作する(ブレーキがオンされる)と、マスタシリンダ106の液圧が上昇して、減速を開始する。図4(A)に示すように、時間T(1)において、ブレーキペダル132が操作されていない状態となることに応じて(S100にてYES)、図4(B)に示すように、マスタシリンダ106の液圧が下降する。
図4(C)に示すように、時間T(2)において、運転者がシフトレバー114をドライブ(D)ポジションからパーキングポジションに対応する位置に移動すると、パーキングロック機構200が作動する。このとき、パーキングロック機構200において、パーキングロックギヤ202の歯部204と、パーキングロックポール206の突出部208とが非噛合い状態から噛合い状態に移行する。図4(D)に示すように、車両は移動しており、歯部204と突出部208とが噛合うまでパーキングロックギヤ202が回転するため、車両の移動量は進行方向側に増加する。歯部204と突出部208とが噛合った後には、さらに車両の進行方向の惰性による慣性力が働くことにより、パーキングロック機構200から前輪124,126までの間の軸に捩れが発生するため、車両の移動量はさらに増加していく。
図4(B)に示すように、時間T(3)において、車速が予め定められた車速Aより大きい停止前の状態であると(S104にてNO)、ブレーキ加圧制御が開始され、油圧回路110内の液圧が上昇する(S106)。
このとき、図4(B)の破線に示すように、時間T(3)から時間T(6)までの間に、ブレーキ加圧制御が行なわれない場合には、軸の捩れが発生した後、軸の弾性力(復元力)により揺り返しが発生し、図4(D)の破線に示すように、車両の前後に揺れが発生する。なお、図4(D)に示す車両の移動量は、シフトレバー114がパーキングポジションに移動された後の移動量である。
一方、図4(B)の実線に示すように、車速が予め定められた車速B以下になるまでの間の(S108にてNO)、時間T(3)から時間T(5)において、ブレーキ加圧制御が行なわれる場合には、車両の制動力が増加することにより車両の進行方向の惰性による慣性力が低減され、軸に慣性力が緩やかに加わることとなるため、軸の弾性力により生じる揺り返しが抑制される。
そして、時間T(5)において、車速が予め定められた車速B以下のほぼ停止状態になると(S108にてYES)、ブレーキ減圧制御が開始され、油圧回路110内の液圧が下降する(S110)。液圧は線形的に下降し、時間T(6)において、略ゼロとなる。
以上のようにして、本実施の形態に係る車両の制御装置によると、車両が停止前の移動状態において、シフトレバーがパーキングポジションに移動すると、パーキングロック機構が作動する。パーキングロック機構が作動すると、パーキングロックギヤの歯部とパーキングロックポールの突出部とが非噛合い状態から噛合い状態に移行する。このとき、前輪の制動力が増加するため、軸に働く、車両の進行方向の惰性による慣性力が制動力により低減される。そのため、軸に慣性力が緩やかに加わるあるいは小さくなるため、軸の弾性力により生じる揺り返しが抑制される。そのため、車両が前後に揺れることが抑制されるため、乗車している人が不快感を感じることを抑制することができる。したがって、パーキングロック機構を作動させたときに生じるショックを抑制する車両の制御装置を提供することができる。
また、ECUは、車両の速度が予め定められた車速B以下になると、液圧が減少するようにブレーキアクチュエータを制御する。これにより、車両が前後に揺れることを抑制しつつ、揺れが収束した後の車両のほぼ停車状態になると制動力を減少させることにより、車両を速やか発進できる状態にすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る車両の制御装置が搭載された車両の構成を示す図である。 パーキングロック機構の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る車両の制御装置であるECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る車両の制御装置であるEUUの動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
100 ECU、102 エンジン、104 変速機、106 マスタシリンダ、108 ブレーキアクチュエータ、110 油圧回路、112 ブレーキ機構、114 シフトレバー、116 ポジションスイッチ、118 車輪速センサ、120,122 ドライブシャフト、124,126 前輪、128 液圧センサ、130 ストップランプスイッチ、132 ブレーキペダル、134 勾配センサ、136 ブレーキブースタ。

Claims (4)

  1. 駆動輪に連結される軸の回転を制限するパーキングロック機構を有する車両の制御装置であって、前記パーキングロック機構は、前記車両に搭載される変速機に設けられ、前記変速機の動力伝達状態を切換えるシフトレバーが予め定められた位置に移動することに応じて前記軸の回転を制限し、
    前記シフトレバーの位置を検知するためのポジション検知手段と、
    前記駆動輪に制動力を発現させる制動装置が操作されたか否かを検知するための操作検知手段と、
    前記車両の速度を検知するための速度検知手段と、
    前記制動装置を制御するための制御手段とを含み、
    前記制御手段は、前記制動装置が操作されない状態において、前記検知された速度が予め定められた速度より大きい場合であって、かつ、前記シフトレバーが前記予め定められた位置に移動することに応じて前記パーキングロック機構が前記軸の回転を制限する動作中である場合に、前記制動力が増加するように前記制動装置を制御するための手段を含む、車両の制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記検知された速度が予め定められた速度以下になると、前記制動力が減少するように前記制動装置を制御するための手段を含む、請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記パーキングロック機構は、
    前記軸に設けられ、回転方向に沿って歯部を有するパーキングロックギアと、
    前記歯部に合致する突出部を有し、前記変速機の筐体に支持されるパーキングロックポールと、
    前記シフトレバーが前記予め定められた位置に移動することに応じて、前記パーキングロックポールの前記突出部を前記歯部に合致させて、前記軸の回転を制限するための制限手段とを含む、請求項1または2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記制動装置は、
    前記制動装置の操作量に応じて液圧を上昇させるマスタシリンダと、
    前記車両の車輪に設けられ、前記液圧の上昇により摩擦力を発生させて前記車輪の回転を制限するホイールシリンダと、
    前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとを接続する液体通路と、
    前記液体通路内の液圧の増減を制御するための液圧制御手段とを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の車両の制御装置。
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