JP4491975B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,内燃機関の排気系に設置して燃焼制御等に利用されるガスセンサに関する。
【0002】
【従来技術】
センサ素子を絶縁碍子に挿通した後,該絶縁碍子をハウジングに挿入固定し,ハウジングの先端側に被測定ガス側カバーを,基端側に大気側カバーを設け,絶縁碍子とハウジングとの間が気密封止された構成を持つガスセンサが知られている。
この気密封止により,ガスセンサ内部を大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気とに分離することができる。
【0003】
ところでセンサ素子は被測定ガスに接する被測定ガス側電極と基準ガスとなる大気と接する基準電極とを有し,両者間に生じるイオン電流や電位差を基に被測定ガス中のガス濃度を測定するよう構成されている。そのため,大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との分離が不充分であると,正確なガス濃度の測定が難しくなる。
そのため,従来はセンサ素子とハウジングとの間にタルク等の粉体材料を密度高く充填することで両雰囲気の気密的な分離を実現していた。
【0004】
【解決しようとする課題】
しかしながら,タルク等の粉体材料の充填による気密性確保は,粉体の充填圧力,充填量等の管理すべき内容が多く,コスト的にも不利である。
そこでバルク体の材料で構成されたパッキンを配置し,該パッキンによって,気密性を確保することが考えられている。
例えば,特表平8−511098号の従来技術には,低温度で焼結させたセラミックリングを挿入して,センサ素子とハウジングとの間を気密封止することが述べられている。しかしながら,組付け時に高圧力を加えても上記セラミックリング内の残留多孔性が維持されるため,大気側と被測定ガス側との気密的な分離が不充分となるおそれがある。
【0005】
同じく,特表平8−511098号の従来技術には,多孔性を下げた金属シールリング(パッキン)をセラミックリング(グラファイトも含む)と併用して気密封止を実現する方法についても記載されている。
しかし,この場合は,パッキンを2種類用いる方法であるため,製造工数の増大や製造コストの増大が生じるため,あまり好ましくない。
【0006】
また,金属シールリングの場合,ガスセンサを設置する雰囲気によっては被測定ガスによって腐食が生じ,時間経過と共に大気側と被測定ガス側の気密分離が低下するおそれもある。
【0007】
また,特表平8−511098号の従来技術には,金属パッキンの表面にニッケルまたは銅よりなる塗着された延性積層部を備えたメタルシール構造が示されているが,これは金属パッキン表面全体にメッキやクラッドを施す必要がありコスト高である。
【0008】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,ガスセンサ中の大気側雰囲気−被測定ガス側雰囲気が十分に分離されると共に,腐食による気密喪失が生じ難く,製造容易でコストが安価なガスセンサを提供しようとするものである。
【0009】
【課題の解決手段】
請求項1に記載の発明は,筒状の絶縁碍子と該絶縁碍子内に封止固定されたセンサ素子と,上記絶縁碍子が挿入配置された筒状のハウジングとよりなり,
上記ハウジングの基端側には内部に大気側雰囲気が形成された大気側カバーが設けてあり,
上記ハウジングの内側面には,上記絶縁碍子の外周面に設けたテーパー部を金属パッキンのみを介して支承するよう構成された受け面が設けてあると共に,上記金属パッキンによる支承のみにより,ガスセンサ基端側の大気側雰囲気とガスセンサ先端側の被測定ガス側雰囲気とが気密的に分離されるよう構成されているガスセンサにおいて,
上記金属パッキンは、上記絶縁碍子及び上記ハウジングに直接当接しており,
上記金属パッキンは,ニッケル,ニッケル合金,チタン,ステンレス鋼のいずれか一種以上よりなり,
ビッカース硬さ(Hv)が200以下であり,
厚み0.1mm以上であることを特徴とするガスセンサにある。
【0010】
本発明において最も注目すべきことは,ニッケル,ニッケル合金,チタン,ステンレス鋼のいずれか一種以上よりなる金属パッキンを用いて,センサ素子を封止固定した絶縁碍子とハウジングとの間の気密性を確保することである。
【0011】
本発明にて使用する材料について説明する。
上記ニッケルとはいわゆる純ニッケルのことで,ニッケルが99%程度含まれ,他に微量のコバルト等が不純物として含まれる材料である。
また,ニッケル合金としては,ニッケル−鉄,ニッケル−銅,ニッケル−クロム,ニッケル−クロム−鉄,ニッケル−モリブデン,ニッケル基超耐熱合金等の各種材料を使用することができる。ただし,本発明の目的から,ガスセンサの使用環境に対応した耐腐食性に優れた材料を使用することでより大きな効果を得ることができる。
【0012】
また,上記チタンとはいわゆる純チタンのことで,不純物量が1%以下の材料を示している。具体的には,日本では純Ti材料としてJIS1種〜3種が,アメリカではASTMG1〜G4が規定されているが,例えばこれらを使用することができる。
【0013】
また,ステンレス鋼としては,通常知られたマルテンサイト系,フェライト系,オーステナイト系,オーステナイト‐フェライト2相系等,各種組成の材料を使用できる。ただし,本発明の目的から,ガスセンサの使用環境に応じた耐腐食性に優れた材料を使用することでより大きな効果を得ることができる。
【0014】
なお,特に後述する実施形態例に示すごとき,自動車エンジン排気系に設置して,排ガス中のガス濃度測定等に利用する場合には,高温で硫黄存在下という腐食作用に耐えることができるニッケルまたはニッケル合金を使用することが好ましい。
【0015】
次に,本発明の作用につき説明する。
本発明は金属パッキンを絶縁碍子とハウジングとの間に配置することで気密性が確保できるため,製造工程において特に管理すべき項目も少なく,造り易い構成である。
また,金属パッキンは表面が緻密であるため,これを通じて気体が行き来することも殆どなく,充分高い気密性を確保することができる。
更に,上述したような材料は耐腐食性に優れており,腐食作用の強いガス中で使用した際も劣化し難く,長期間に渡って気密性を確保することができる。
更に,貴金属などと比較して安価であるため,材料コストを安価とすることができる。
【0016】
以上,本発明によれば,ガスセンサ中の大気側雰囲気−被測定ガス側雰囲気が十分に分離されると共に,腐食による気密洩れが生じ難く,製造容易でコストが安価なガスセンサを提供することができる。
【0017】
本発明は,後述する図1に示すごとく,積層板状のセンサ素子を組付けたものの他,有底円筒状のコップ型固体電解質体よりなるセンサ素子を組付けたものに対し適用できる。
また,本発明にかかる構成は車両用内燃機関搭載用の酸素センサ,空燃比センサの他,特に積層型の場合はNOxセンサ,COセンサ等に適用することができる。
【0018】
次に,上記金属パッキンはビッカース硬さ(Hv)が200以下である。
これにより,金属パッキンと絶縁碍子,ハウジングとの間に高い密着性が得られ,より一層確実な気密性の確保ができる。
ビッカース硬さが200より大である場合は,金属パッキンと絶縁碍子,ハウジングとを気密洩れが生じないよう押圧して密着させるにあたり,大きな押圧力が必要となってしまう。この場合,押圧力により絶縁碍子等の損傷が生じるおそれがある。また,押圧力に耐えうるよう絶縁碍子等の材料を変更した際には材料コストが増大するおそれもある。なお,ビッカース硬度は150以下であることがさらに好ましい。
【0019】
次に,上記金属パッキンは厚み0.1mm以上である。
これにより,絶縁碍子とハウジングの表面の凹凸を効果的に吸収することができ,気密性が保持できる。
また,過酷な腐食環境下では金属パッキンの厚みにより寿命が決まる。金属パッキンの厚みが0.1mm未満の場合には気密を保持できる期間が短くなる。
厚みが0.1mm未満の金属パッキンは加工が困難であり,金属パッキンの製造コストが増大するおそれがある。
【0020】
次に,請求項に記載の発明のように,上記金属パッキンは多層構造を有し,より柔らかい材料よりなる層が絶縁碍子の側となるよう配置されていることが好ましい(図3参照)。
金属パッキンとハウジングとの密着性,金属パッキンと絶縁碍子との密着性について考察すると,通常ハウジングに使用する材料としては切削加工可能な金属材料を用いているため,この材料は硬度があまり高くなく,金属パッキンとの間はハウジング側が変形することで両者は強く密着することができ,気密性は充分に保たれている。
そのため,より密着し難い絶縁碍子側をより柔らかい材料で構成することで,確実に絶縁碍子との間を密着させて,より高い気密性を実現することができる。
【0021】
なお,金属パッキンにおいてより硬い材料としては,純チタン,純ニッケル等を使用することができ,より柔らかい材料としてはステンレス鋼等が挙げられる。
【0022】
次に,上記のより柔かい材料はビッカース硬さ(Hv)が200以下であることが好ましい。
この場合には,金属パッキンと絶縁碍子の間の密着性が一層向上し,気密性が一層確実となる。
ビッカース硬さ(Hv)を200以下とする理由は,前記したとおりである。
【0023】
次に,筒状の絶縁碍子と該絶縁碍子内に封止固定されたセンサ素子と,上記絶縁碍子が挿入配置された筒状のハウジングとよりなり,
上記ハウジングの基端側には内部に大気側雰囲気が形成された大気側カバーが設けてあり,
上記ハウジングの内側面には,上記絶縁碍子の外周面に設けたテーパー部を金属パッキンのみを介して支承するよう構成された受け面が設けてあると共に,上記金属パッキンによる支承により,ガスセンサ基端側の大気側雰囲気とガスセンサ先端側の被測定ガス側雰囲気とが気密的に分離されるよう構成されているガスセンサにおいて,
上記金属パッキンは上記絶縁碍子側に直接当接しており,
また,上記金属パッキンは,ニッケル,ニッケル合金,チタン,ステンレス鋼のいずれか一種以上よりなり,かつ上記金属パッキンのビッカース硬さ(Hv)は200以下であることを特徴とするガスセンサがある。
【0024】
この場合には,上記金属パッキンが上記絶縁碍子側に直接に当接しており,また金属パッキンは上記金属を用いると共に上記ビッカース硬さ(Hv)を有するので,金属パッキンと絶縁碍子との間の密着性が一層向上し,上記大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性が一層向上する。
また,金属パッキンの材質,金属パッキンのビッカース硬さ(Hv)については前記したとおりである。
【0025】
次に,筒状の絶縁碍子と該絶縁碍子内に封止固定されたセンサ素子と,上記絶縁碍子が挿入配置された筒状のハウジングとよりなり,
上記ハウジングの基端側には内部に大気側雰囲気が形成された大気側カバーが設けてあり,
上記ハウジングの内側面には,上記絶縁碍子の外周面に設けたテーパー部を金属パッキンのみを介して支承するよう構成された受け面が設けてあると共に,上記金属パッキンによる支承により,ガスセンサ基端側の大気側雰囲気とガスセンサ先端側の被測定ガス側雰囲気とが気密的に分離されるよう構成されているガスセンサにおいて,
上記金属パッキンは,ビッカース硬さ(Hv)が200以下であることを特徴とするガスセンサがある。
【0026】
この場合には,ハウジングの内側面と,絶縁碍子の上記テーパー部との間に金属パッキンを配設すると共に,該金属パッキンとしてビッカース硬さ(Hv)が200以下のものを用いているのみで,上記ハウジングと金属パッキンの間,金属パッキンと上記テーパー部との間の密着性が高く,上記大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性が一層向上する。
上記のビッカース硬さ(Hv)などについては,前記のとおりである。
【0027】
次に,筒状の絶縁碍子と該絶縁碍子内に封止固定されたセンサ素子と,上記絶縁碍子が挿入配置された筒状のハウジングとよりなり,
上記ハウジングの基端側には内部に大気側雰囲気が形成された大気側カバーが設けてあり,
上記ハウジングの内側面には,上記絶縁碍子の外周面に設けたテーパー部を金属パッキンのみを介して支承するよう構成された受け面が設けてあると共に,上記金属パッキンによる支承により,ガスセンサ基端側の大気側雰囲気とガスセンサ先端側の被測定ガス側雰囲気とが気密的に分離されるよう構成されているガスセンサにおいて,
上記金属パッキンは上記絶縁碍子側に直接当接しており,
また,上記金属パッキンは,ニッケル,ニッケル合金,チタン,ステンレス鋼のいずれか一種以上よりなることを特徴とするガスセンサがある。
【0028】
この場合には,金属パッキンが絶縁碍子側に直接当接していると共に金属パッキンとして上記金属のものを用いているので,絶縁碍子と金属パッキンとの間の密着性が一層向上し,上記大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性が一層向上する。
上記金属パッキンの材質等については前記のとおりである。
【0029】
次に,上記金属パッキンはビッカース硬さ(Hv)が200以下であることが好ましい。
この場合には,金属パッキンが上記ビッカース硬さ(Hv)を有するので,絶縁碍子と金属パッキンとの間の密着性が向上し,上記大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性が一層向上する。
【0030】
次に,筒状の絶縁碍子と該絶縁碍子内に封止固定されたセンサ素子と,上記絶縁碍子が挿入配置された筒状のハウジングとよりなり,
上記ハウジングの基端側には内部に大気側雰囲気が形成された大気側カバーが設けてあり,
上記ハウジングの内側面には,上記絶縁碍子の外周面に設けたテーパー部を金属パッキンのみを介して支承するよう構成された受け面が設けてあると共に,上記金属パッキンによる支承により,ガスセンサ基端側の大気側雰囲気とガスセンサ先端側の被測定ガス側雰囲気とが気密的に分離されるよう構成されているガスセンサにおいて,
上記金属パッキンは上記絶縁碍子側に直接当接しており,
かつ上記金属パッキンのビッカース硬さ(Hv)は200以下であることを特徴とするガスセンサがある。
【0031】
この場合には,金属パッキンが絶縁碍子側に直接当接していると共に金属パッキンは上記ビッカース硬さ(Hv)を有しているので,絶縁碍子と金属パッキンとの間の密着性が向上し,上記大気側雰囲気と被測定ガス側雰囲気との間の気密性が一層向上する。
金属パッキンのビッカース硬さ(Hv)などについては,前記のとおりである。
【0032】
【発明の実施の形態】
実施形態例1
本発明にかかる実施形態例について説明する。
本例にかかるガスセンサ1は,図1に示すごとく,筒状の絶縁碍子21と該絶縁碍子21内に封止固定されたセンサ素子15と,上記絶縁碍子21が挿入配置された筒状のハウジング10とよりなり,上記ハウジング10の基端側には内部に大気側雰囲気142が形成された大気側カバー12が設けてあり,上記ハウジング10の先端側には内部に被測定ガス側雰囲気141が形成される被測定ガス側カバー13が設けてある。
【0033】
上記ハウジング10の内側面には,図2に示すごとく,上記絶縁碍子21の外周面に設けたテーパー部211を金属パッキン11を介して支承するよう構成された受け面103が設けてあると共に,上記金属パッキン11による支承により,ガスセンサ1の基端側の大気側雰囲気142とガスセンサ1の先端側の被測定ガス側雰囲気141とが気密的に分離されるよう構成されている。
そして,上記金属パッキン11は,後述するごとく純ニッケルよりなる。
【0034】
以下,詳細に説明する。
本例にかかるガスセンサ1は自動車内燃機関の排気系に取付けて,内燃機関の空燃比制御に利用されるものである。
図1に示すごとく,ガスセンサ1において,ハウジング10の先端側には外側カバー131,内側カバー132よりなる二重構造の被測定ガス側カバー13が設けてある。両カバー131,132は被測定ガスが導入される被測定ガス導入穴130が設けてあり,ここから被測定ガスが導入されて,内側カバー132の内部に被測定ガス側雰囲気141が形成される。
【0035】
また,ハウジング10の基端側には大気側カバー12が設けてある。大気側カバー12の基端側の外周面には撥水フィルタ122を介して外側カバー121が設けてある。また,大気側カバー12,外側カバー121は共に撥水フィルタ122と対面する位置に大気導入穴120が設けてある。
また,大気側カバー12は基端側がより小径に,先端側がより大径に構成され,径の切り替わり部分に段部129が形成されている。
そして,ガスセンサ1の大気側カバー12内には上記大気導入穴120と連通し,大気が導入されて大気側雰囲気142が形成される。
【0036】
図1,図2に示すごとく,上記ハウジング10は略筒状で,内側面には径方向内側に向かう二ヶ所の突出部101,102が設けてある。
基端側の突出部101における受け面103は絶縁碍子21の外側面に設けられたテーパー部211を支承するよう構成されている。
【0037】
上記受け面103においては,環状の金属パッキン11を介してテーパー部211が支承される。
上記金属パッキン11は純度99%,厚み0.4mmの純ニッケルよりなり,ビッカース硬さは約70である。
そして,上記金属パッキン11の配置された部分で,ガスセンサ1内の大気側雰囲気142と被測定ガス側雰囲気141とが気密的に分離される。
【0038】
上記絶縁碍子21の基端側の端面には大気側絶縁碍子22が配置され,該大気側絶縁碍子22と大気側カバー12の段部129との間には皿バネ220が設けてある。また,大気側絶縁碍子22の内部には4本のリード部16が配置され,センサ素子15と電気的導通が取れるように両者は接触している。
なお,センサ素子15は積層型の酸素濃度測定用のヒータ内蔵素子で,センサ出力取出し用の電極を2つ,内蔵されたヒータ通電用の電極を2つ,合計4つの外部導出用の電極端子を有する(図示略)。
上記4本のリード部16はこれらの電極端子とそれぞれ導通するよう接触している。
【0039】
上記リード部16の基端側は大気側絶縁碍子22の外部において,コネクタ部17を介してリード線18と接続されている。リード線18は大気側カバー12の基端側に設けた弾性絶縁部材23を通じてガスセンサ1外部へ通じている。
【0040】
また,本例にかかるガスセンサ1の組み立ては次のように行われる。
予めリード線8とセンサ素子5の電極端子に導通するよう接触したリード部16を配置した大気側絶縁碍子22を皿バネと共に大気側カバー12に挿入する。この時,大気側カバー12の段部129を押圧しながら,ハウジング10の側面を溶接により固定して組み立てられる。
図2に示すごとく,組立時には上記金属パッキン11が絶縁碍子21の当接面213に押しつけられることにより,絶縁碍子21の当接面213の形状に合わせて金属パッキン11が変形して密着し,また,ハウジングの受け面103が金属パッキン11の形状に合わせて密着し,気密性が確保されるのである。
【0041】
本例は金属パッキン11を絶縁碍子21とハウジング10との間に配置することで気密性が確保できるため,製造工程において特に管理すべき項目も少なく,造り易い構成である。
また,金属パッキン11は表面が緻密であるため,これを通じて気体が行き来することも殆どなく,充分高い気密性を確保することができる。
更に,金属パッキン11は純ニッケルという耐腐食性に優れた材料よりなるため,自動車エンジンの高温の排ガスよりなる被測定ガス側雰囲気に曝されても,劣化し難く,長期間に渡って気密性を確保することができる。
更に,貴金属などと比較して安価であるため,材料コストを安価とすることができる。
【0042】
以上,本例によれば,ガスセンサ中の大気側雰囲気−被測定ガス側雰囲気が十分に分離されると共に,腐食による気密洩れが生じ難く,製造容易でコストが安価なガスセンサを提供することができる。
【0043】
また,本例の金属パッキン11はビッカース硬さが200以下,厚みも0.1mm以下であるため,金属パッキン11と絶縁碍子21,ハウジング10とを気密洩れが生じないよう押圧して密着さても,押圧力による絶縁碍子21等の損傷が生じ難いという効果を得ることもできる。
【0044】
また,図3に示すごとく,上記金属パッキン11として2層構造を有し,より柔らかい材料よりなる層が絶縁碍子の側となるよう配置されるものを用いることができる。
ここに図3の金属パッキン11は,より硬いニッケルよりなる第1層111とより柔らかい銅よりなる第2層112とよりなり,第2層112が絶縁碍子21側,第1層111がハウジング10側と当接して,配置されている。
この構成にかかる金属パッキン11を用いても,本例と同様の作用効果を得ることができる。
【0045】
実施形態例2
本例は,図4に示すごとく,実施形態例1において,ハウジング10の先端側の受け面104と絶縁碍子21の先端側のテーパー部214との間に金属パッキン11を介設した例である。
即ち,ハウジング10の内側面には,その先端側に絶縁碍子21の外周面に設けたテーパー部214を金属パッキン11のみを介して支承するよう構成した受け面104を有する。
【0046】
上記金属パッキン11は,上記テーパー部214と受け面104との間に挟持される。
その他は,実施形態例1と同様である。
本例によれば,実施形態例1と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,ガスセンサの断面説明図。
【図2】実施形態例1における,ガスセンサの要部説明図。
【図3】実施形態例1における,2層構造の金属パッキンの説明図。
【図4】実施形態例2における,ガスセンサの要部説明図。
【符号の説明】
1...ガスセンサ,
10...ハウジング,
103...受け面,
11...金属パッキン,
12...大気側カバー,
141...被測定ガス側雰囲気,
142...大気側雰囲気,
15...センサ素子,
21...絶縁碍子,
211...テーパー部,
213...当接面,

Claims (2)

  1. 筒状の絶縁碍子と該絶縁碍子内に封止固定されたセンサ素子と,上記絶縁碍子が挿入配置された筒状のハウジングとよりなり,
    上記ハウジングの基端側には内部に大気側雰囲気が形成された大気側カバーが設けてあり,
    上記ハウジングの内側面には,上記絶縁碍子の外周面に設けたテーパー部を金属パッキンのみを介して支承するよう構成された受け面が設けてあると共に,上記金属パッキンによる支承のみにより,ガスセンサ基端側の大気側雰囲気とガスセンサ先端側の被測定ガス側雰囲気とが気密的に分離されるよう構成されているガスセンサにおいて,
    上記金属パッキンは、上記絶縁碍子及び上記ハウジングに直接当接しており,
    上記金属パッキンは,ニッケル,ニッケル合金,チタン,ステンレス鋼のいずれか一種以上よりなり,
    ビッカース硬さ(Hv)が200以下であり,
    厚み0.1mm以上であることを特徴とするガスセンサ。
  2. 請求項1において,上記金属パッキンは多層構造を有し,より柔らかい材料よりなる層が絶縁碍子の側となるよう配置されていることを特徴とするガスセンサ。
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