JP4491933B2 - 透視パネル及びこれを備えた収納ボックス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、システムキッチンの収納ボックスの扉等に用いられる透視パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、収納ボックスの扉や間仕切り等に用いる透視パネルとして、例えば特開平3−122340号公報に示すものが提案されている。この透視パネルは、透明ストライプと不透明ストライプとを同一ピッチで交互に形成した縞柄を有する透過板を前後2枚重ね合わせて組付け、一方の透過板を固定透過板とし、他方を可動透過板として、固定透過板と可動透過板との両縞柄が透視状態となるように組み合わされる位置と、前記両縞柄が遮蔽状態となるように組み合わされる位置との一方から他方に、可動透過板をスライドさせる操作機構を備えたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の透視パネルにおいて、前側の固定透過板に対し後側の可動透過板の初期設定位置に誤差がある場合には、透視状態において、前側の不透明ストライプに対し、後側の不透明ストライプの位置がずれ、その辺部がはみ出し、見栄えが悪くなったり、透視面積を狭めるという欠点があった。
【0004】
前記可動透過板の初期設定位置は、固定透過板と可動透過板との組付け精度および可動透過板と操作機構との関係位置精度を向上させることにより所期の位置に定めることができるが、このためには各構成部品の精度向上、組付け工程の精度向上が高度に要求され、高コストになるという問題があった。
【0005】
本発明は上記従来例の欠点を是正し、前後不透明ストライプ間の位置ずれを防ぎ見栄え良く透視状態の良い透視パネルを低コストで提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、縞柄を有する固定透過板と前記縞柄に対応する縞柄を有する可動透過板とを重ね合わせて組付けると共に、固定透過板と可動透過板との両縞柄が透視状態となるように組み合わされる第1の位置と、前記両縞柄が遮蔽状態となるように組み合わされる第2の位置との一方から他方に、前記可動透過板を所定方向に所定ストローク移動させる操作手段を備えた透視パネルにおいて、前記操作手段は、前記第1の位置に対応する第1操作位置と前記第2の位置に対応する第2操作位置との一方から他方へ所定範囲移動する操作部を備えると共に、操作部の前記所定範囲の移動を可動透過板の前記所定ストロークの移動に変換する伝動部を備え、前記第1の位置と前記第1操作位置との対応位置関係、又は前記第2の位置と前記第2操作位置との対応位置関係を調整するため、前記伝動部の設置位置もしくは前記操作部の設置位置、又は前記伝動部の可動透過板を駆動する駆動点の位置を調整可能とすることを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、操作手段の伝動部の設置位置もしくは操作部の設置位置、又は伝動部の可動透過板を駆動する駆動点の位置を調整することにより、操作部の第1操作位置(又は第2操作位置)に対する可動透過板の固定透過板に対する初期設定位置(第1の位置又は第2の位置)を調整することができる。このため透視パネルの最終組付け段階において、前記初期設定位置における前後不透明ストライプ間に位置ずれがある場合に、前記調整作業により容易にその位置ずれを是正して、見栄えが良く透視状態の良い透視パネルとすることができる。
【0008】
そして最終組付け段階において上記調整作業を行えば所期の透視パネルを得ることができるため、各構成部品の精度や組付け工程の精度は高度であることを要求されず、低コストで上記透視パネルを製造することができる。
【0009】
本発明の透視パネルを、固定透過板は枠部材に固定され、可動透過板は枠部材内に配設され、枠部材に設けた操作手段により移動せしめられるように構成されたものとすると、システムキッチンの収納ボックスの扉等に適用するのに適したものとなる。
【0010】
又本発明の透視パネルにおいて、操作部は可動透過板の移動方向と直角方向に所定ストローク直進動するように枠部材に取付けられ、伝動部は操作部に固定された傾斜面を有する直進動カムと、前記傾斜面に当接摺動する被駆動点を有すると共に可動透過板の端面に当接摺動する駆動点を有する回動レバーとからなり、前記回動レバーはその回動中心軸位置が前記直進動カムに対し位置調整可能に枠部材に取付けられているように構成すると、操作部の往復直進動で、可動透過板を上記第1の位置と第2の位置の一方から他方に容易に移動させることができると共に、前記初期設定位置の調整作業を容易に行うことができる。
【0011】
上記構成において、回動レバーは、その回動中心軸から前記被駆動点までの距離が、前記回動中心軸から前記駆動点までの距離より大となるように構成されたものとすると、操作部の操作力が軽減されて、スムースに可動透過板を移動させることができる。
【0012】
なお、操作部をレバーや回動体により構成し、これらの回動運動により可動透過板を上記のように移動させることができ、その際レバーや回動体の取付け位置を調整可能に構成するとよい。
【0013】
本発明の透視パネルにおいて、可動透過板に、細長い孔又は溝状の被駆動ライン部を形成し、操作手段は前記被駆動ライン部に挿入される駆動ピンを有し、駆動ピンを前記被駆動ライン部内において摺動させることにより操作部の所定の範囲の移動を可動透過板の所定ストロークの移動に変換しうるようにして前記伝動部を構成すると好適である。
【0014】
あるいは本発明の透視パネルにおいて、可動透過板に被駆動ピンを固定し、操作手段は細長い孔又は溝状の駆動ライン部と前記操作部を設けたスライダーを有し、前記駆動ライン部をこの内部に挿入した前記被駆動ピンに対し摺動させることにより操作部の所定範囲の移動を可動透過板の所定ストロークの移動に変換しうるようにして前記伝動部を構成すると好適である。
【0015】
上記2例のいずれもは、可動透過板に被駆動ライン部や被駆動ピンを設けて前記伝動部の一部を構成するようにしているため、構造の簡素化を図るのに都合が良く、また可動透過板の位置規制を重力やバネなどに頼らずに規制できるという利点を有している。
【0016】
本発明の透視パネルにおいて、可動透過板に移動方向に細長い孔又は溝状の被案内ライン部を複数設け、前記各被案内ライン部に挿入されるガイドピンを有するガイド手段を枠部材に取付け、可動透過板が前記複数のガイドピンにより移動方向に案内支持されるように構成すると好適である。
【0017】
あるいは本発明の透視パネルにおいて、可動透過板にガイドピンを複数設け、前記各ガイドピンが挿入されかつ可動透過板の移動方向に細長い孔又は溝状に形成された案内ライン部を有するガイド手段を枠部材に取付け、可動透過板が前記案内ライン部により移動方向に案内支持されるように構成すると好適である。
【0018】
上記2例のいずれもは、可動透過板に被案内ライン部やガイドピンを設けて、可動透過板をその移動方向に案内できるように構成しているため、可動透過板の案内のための構造を簡素化することができる。
【0019】
そして、前者の例において、ガイド手段の枠部材に対する取付け位置を調整可能に構成し、あるいは後者の例において、ガイド手段は各ガイドピンに対応するように複数設けられ、その少なくとも1つのガイド手段は枠部材に対する取付け位置が調整可能に構成されていると、次のような問題点を解決することができる。
【0020】
すなわち、固定透過板に対し可動透過板が傾斜した状態で組付けられている場合には、透視状態において、前側の不透明ストライプに対し後側の不透明ストライプの両側部が斜めにはみ出して見え、見栄えが悪くなるという欠点があったが、上記構成により可動透過板の不透明ストライプが固定透過板のそれに並行(平行)となるように調整することができ、容易に上記欠点を是正することができるのである。
【0021】
本発明の透視パネルにおいて、可動透過板の移動方向を水平方向等種々の方向に定めることができるが、その方向を上下方向とすると、操作手段による可動透過板の位置決めを、可動透過板の自重を利用して行うことができるようになり、操作手段の構造を簡素化することができる。
【0022】
本発明の透視パネルにおいて、固定透過板と可動透過板との間に滑り性を高めるテープ状部材を介在させると、可動透過板の移動がスムースになり、操作手段の操作部の操作が軽快となる。
【0023】
本発明の透視パネルは、間仕切り等種々の用途に適用することができるが、特に本発明の透視パネルを収納ボックスの扉として用い、ボックス内面側の透過板を可動透過板とし、外面側の透過板を固定透過板とした収納ボックスに適用すると好適である。
【0024】
そして、本発明を上記収納ボックスに適用したとき、扉の下端面より操作部を操作できるように構成すると、システムキッチンの流し台上方の壁面に設置される収納ボックス用として使用上好適である。なお、前記操作部を扉の内面(裏面)に配置して、外部からは見えないようにすることも可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0026】
図1はシステムキッチン2を示すが、その流し台50の上方の壁面に固定された収納ボックス3の扉4に、本発明の透視パネル1が用いられている。
【0027】
扉4は図1、図2に示すように、ボックス本体51にヒンジ53を介して取付けられてある。扉4は本発明の透視パネル1によって主構成され、それ以外に把手52などを備えている。
【0028】
前記透視パネル1は、図3に示すように枠部材11と、枠部材11に固定された矩形状の固定透過板7aと、枠部材11内に上下動可能に配置された矩形状の可動透過板7bとを備えると共に、前記可動透過板7bが枠部材11に設けた操作手段8により上下動せしめられるように構成されている。
【0029】
扉外面側(前側)に位置する固定透過板7aは、無色の透明ガラス板に多数本の水平方向の不透明ストライプ10aが、上下方向に間隔を置いて一定ピッチP、例えば3mmでスクリーン印刷等を用いて印刷されてなるものである。従って、固定透過板7aは、前記多数本の不透明ストライプ10aと、その間に現れるガラス生地そのままの多数本の透明ストライプ9aとからなる縞柄を有している。
【0030】
扉内面側(後側)に位置する可動透過板7bは、無色の透明アクリル板に多数本の水平方向の不透明ストライプ10bが上下方向に間隔を置いて前記ピッチPと同一ピッチでスクリーン印刷等を用いて印刷されてなるものである。従って、可動透過板7bは、前記多数本の不透明ストライプ10bと、その間に現れるアクリル生地そのままの多数本の透明ストライプ9bとからなる縞柄を有している。
【0031】
固定透過板7aおよび可動透過板7bの各ストライプ10a、10b、9a、9bは全て同一幅に形成され、具体的にはこれらの幅をそれぞれ1.5mmとしている。
【0032】
前記枠部材11は、図3(c)にその断面形状を示すアルミ型材からなる上辺材11aおよび下辺材11bと、断面形状がコ形のアルミ型材からなる左辺材11cおよび右辺材11dとを組付け固定して構成されている。上辺材11aの前側の垂下片部61と下辺材11bの前側の立上片部62との内面(後面)側には前記固定透過板7aの上、下辺部が接着固定されている。上辺材11aの後側において垂下するように形成された断面矩形状の上ボックス構造部63と、下辺材11bの後側において立上るように形成された断面矩形状の下ボックス構造部64との内面(前面)は、前記可動透過板7bの外面(後面)に接する案内面となっている。
【0033】
固定透過板7aと可動透過板7bとは、上記のように枠部材11内に配されると共に、可動透過板7bの前面両側端部に貼着した滑り性を高めるテープ状部材(図示省略)を介して両者が重なり合うように組みつけられる。可動透過板7bは枠部材11に設けた操作手段8により、前記ピッチPだけ上下動されるように構成され、図3(b)に示すように、両透過板7a、7bの不透明ストライプ10a、10b同士が重なり合い、その結果透明ストライプ9b、9a同士が重なった箇所から収納ボックス3の内部を透視できる透視位置Aと、図3(a)に示すように一方の透過板の不透明ストライプ10a、10bと他方の透過板の透明ストライプ9b、9aとが重なり合い、その結果透視パネル1の全面が不透明ストライプ10a、10bで覆われて収納ボックス3の内部が遮蔽される遮蔽位置Bとの一方から他方へ移動されるように構成されている。
【0034】
操作手段8は、可動透過板7bを移動させるために手動によって水平方向に直進往復動せしめられる操作ツマミ(操作部)12を備えている。
【0035】
また操作手段8は、前記操作ツマミ12の所定ストロークの直進往復動を可動透過板7bの透視位置Aと遮蔽位置Bとの一方から他方への前記ピッチP分の上下動に変換させる伝動部13を備えている。
【0036】
より具体的には操作手段8は、図3、図4に示すように、下ボックス構造部64の内部に配されており、直進動カム14、回動レバー15、支持板16を備えている。
【0037】
支持板16は、プラスチック成形品であって、下ボックス構造部64の後面板部に左右一対のビス17、17で取付けられている。なお、前記ビス17を挿通する下ボックス構造部64に設けられたビス取付孔18は、水平方向に長い長孔状に形成され、支持板16の下ボックス構造部64に対する取付位置を水平方向に調節可能としている。また支持板16の前面右側下部には直進動カム14を水平方向に案内するための長溝19が形成されており、前面左側下部には、回動レバー15の枢軸部20を回動自在に支持するための軸受部21が形成されている。
【0038】
直進動カム14は、プラスチック成形品であって、傾斜面22を上面に有し、下面に操作ツマミ(操作部)12が一体形成され、側面に前記支持板16に形成した長溝19に嵌入し、直進動カム14が案内されるための突部23を有している。また下ボックス構造部64の下面板部に設けたツマミガイド孔24によって、前記操作ツマミ12が左右方向に所定ストローク直進往復動できるように案内支持されている。
【0039】
回動レバー15は、プラスチック成形品であって、ほぼ三角形状に形成され、その左端下部が前記支持板16の軸受部21に嵌合する枢軸部20となっている。中央部には、可動透過板7bの下辺26に摺動するように接する駆動突部25が結合され、右端下部は、直進動カム14の傾斜面22に摺動するようにして接する被駆動部27となっている。また前記枢軸部20の中心から前記被駆動部27の前記傾斜面22に接する点(被駆動点)までの距離が、前記中心から前記駆動突部25の可動透過板下辺26に接する点(駆動点)までの距離より大、具体的には2倍の長さとなるようになっている。なお図3(c)に示すように、下ボックス構造部64の前面板部には窓口30が開設され、前記駆動突部25がこの窓口30を通じて下ボックス構造部64より前方に突出するように構成されている。前記窓口30は駆動突部25の自由な動きが確保されるための十分な大きさに形成されている。
【0040】
前記可動透過板7bの下辺26は前記駆動突部25上に載置状態で当接し、可動透過板7bの自重により常時両者は当接状態を維持している。
【0041】
また図3(a)に示すように、透視パネル1が遮蔽状態のとき、操作ツマミ12はツマミガイド孔24の右端に接する第2操作位置K2にあり、このとき可動透過板7bは遮蔽位置Bにある。
【0042】
この操作ツマミ12を前記ツマミガイド孔24に沿って左方向へ移動させると、前記被駆動部27が傾斜面22に沿って下がり、これに伴い回動レバー15が枢軸部20を中心に時計回りに回動して前記駆動突部25も下方へ回動するため、これに接する可動透過板7bは下降する。操作ツマミ12がツマミガイド孔24の左端に接する第1操作位置K1に達したとき、図3(b)に示すように可動透過板7bは1ピッチP分下降して、透視位置Aとなる。
【0043】
なお、枢軸部20の中心から被駆動部27の傾斜面22に接する点までの距離が、前記中心から駆動突部25の可動透過板下辺26に接する点までの距離より大とすることで、てこの原理が作用し、操作ツマミ12の操作力を軽減することができる。
【0044】
前記可動透過板7bは、その上部中央及び下部中央のそれぞれ上下方向に細長い被案内孔(被案内ライン部)40a、40bが形成されている。前記下ボックス構造部64には下側の被案内孔40bに挿入される下ガイドピン41が固着されており、上ボックス構造部63には上側の被案内孔40aに挿入される上ガイドピン42が配設されている。このように構成されたガイド手段により可動透過板7bは上下方向移動可能に枠部材11に案内支持される。
【0045】
前記上ガイドピン42は、図3、図5に示すように、前記上側の被案内孔40aに対する位置が調整可能となるように構成されている。すなわち上ボックス構造部63の後面板部と前面板部のそれぞれに同芯の円孔45a、45bを設け、これら円孔45a、45bに円柱体46を嵌入している。前記円柱体46は、その前側端面46bの偏心位置に上ガイドピン42を一体形成し、側面46cにスリット47を有すると共に後側端面46aにタッピング用穴48(図3(c)参照)を有している。前記円柱体46は、回転可能に前記円孔45a、45b周縁に保持されており、円柱体46を回転することで、上ガイドピン42の位置を調整可能としている。そして前記円柱体46を所望の回転位置に回転させた後、タッピング用穴48にタッピングネジ49をねじ込んで、拡径状態とすることにより、円柱体46を上ボックス構造部63の前面板部および後面板部に固定することができる。
【0046】
可動透過板7bに設けた上下一対の被案内孔40a、40bと枠部材11に設けた上下一対のガイドピン41、42という簡単な構成のもので可動透過板7bを上下方向に案内できる。また前記ガイド手段に位置調整機能を備えることにより、次のような問題点を解決することができる。
【0047】
すなわち、固定透過板7aに対し可動透過板7bが傾斜した状態で組付けられている場合には、透視状態において、固定透過板7aの不透明ストライプ10aに対し可動透過板7bの不透明ストライプ10bの両側部が斜めにはみ出して見え、見栄えが悪くなるという欠点があったが、上記構成により可動透過板7bの不透明ストライプ10bが固定透過板10aのそれに並行(平行)となるように調整することができ、容易に上記欠点を是正することができるのである。
【0048】
本実施形態によれば、操作手段8の支持板16の水平方向の取付位置を調整することにより、操作ツマミ12の第1操作位置K1あるいは第2操作位置K2に対する可動透過板7bの透視位置A(第1の位置)あるいは遮蔽位置B(第2の位置)を正確な対応位置に設定することができる。例えば、操作ツマミ12を図4(b)に示すような第1操作位置K1に設定した状態で前後の不透明ストライプ10a、10b間に位置ずれがある場合、前記支持板16を水平方向に移動させ、前後の不透明ストライプ10a、10bが一致する位置で、前記ビス17、17を締結することにより、初期設定位置の調整を行うことができる。このときの伝動部13の動作を説明する。操作ツマミ12ひいては直進動カム14を第1操作位置K1に保持した状態で、支持板16を水平方向に移動させると、回動レバー15は支持板16と共に水平方向に移動する。このとき回動レバー15の被駆動部27が傾斜面22に沿って上下動し、これに伴い回動レバー15が枢軸部20を中心に回動して、駆動突部25も上下動するので、これに接する可動透過板7bも上下動する。そして前後の不透明ストライプ10a、10bが一致する位置で、ビス17、17の締結により前記支持板16を固定することにより、初期設定位置の調整を容易に行うことができる。
一方、操作ツマミ12が図4(a)に示すように第2操作位置K2に位置いている際に可動透過板7bの初期設定位置の調整を行いたい場合、支持板16を水平方向右手に移動させることによって、行うことができる。このように前記調整作業により容易にその位置ずれを是正して、見栄えが良く透視状態の良い透視パネルとすることができる。
【0049】
本発明の透視パネルは上記実施形態に示すものの外、種々の形態に構成することができる。
【0050】
例えば、上記実施形態の可動透過板7bは、アクリル板により形成しているが、ガラス板により形成したものを用いてもよい。
【0051】
また上記実施形態のガイド手段において、可動透過板7bにガイドピン(図示せず)を複数設け、前記各ガイドピンが挿入されかつ可動透過板7bの移動方向に細長い溝状に形成された案内ライン部(図示せず)を枠部材11に取付け位置調整可能に設け、可動透過板7bが前記案内ライン部により移動方向に案内支持されるように構成してもよい。さらにこれらのガイド手段あるいは、可動透過板7bに形成した被案内孔40a、40bと枠部材に設けたガイドピン41、42からなるガイド手段に替えて、枠部材11の左右辺材11c、11dに案内機構などを設け、これにより可動透過板7bを案内支持してもよい。
【0052】
さらに、固定透過板7a及び可動透過板7bに形成したストライプの形状を図6(a)〜(d)に示すような縦縞状、傾斜縞状、波縞状、格子縞状のストライプにしてもよい。なお図に示す矢印は、可動透過板7bの移動方向を示すものである。
【0053】
上記実施形態は操作手段8の伝動部13の設定位置を調整して、初期設定位置の調整を行っているが、操作部12の設定位置を調整して初期設定位置の調整を行うこともできる。例えば、操作ツマミ12を直進動カム14に対して別体形成し、その水平方向の直進動カム14に対する取付位置を調整できるように構成することができる。
【0054】
また図8に示すように、前記伝動部13の構造の調整により初期設定位置の調整を行えるように構成してもよい。すなわち、図8に示すように、回動レバー15の中央部に備えた駆動突部100を偏心カム構造のものとし、可動透過板7bの下辺26に対する駆動突部100の駆動点の位置を調整しうるようにすることができる。具体的には、駆動突部100の円柱状本体100aに偏心軸100bを一体に設け、この偏心軸100bの回転位置を自由に設定して前記駆動点の位置を上下方向に調整した後、偏心軸100bに螺合するナット102を締結することにより駆動突部100を前記回動レバー15に固定しうるように構成すればよい。なお、101は支持板16に設けた切欠き部、103は下ボックス構造部64の後面板部に開設した窓口で、いずれも、前記駆動突部100の駆動点位置調整作業を容易にするために設けたものである。
【0055】
また上記実施形態に用いた操作手段8に替えて、図7に示すような操作手段を用いても良い。
【0056】
図7(a)〜(c)に示す操作手段71は、本実施形態と同様に可動透過板7bを上下方向に一定ピッチP移動させるものであって、枠部材11の下ボックス構造部64に備えられている。この操作手段71は、可動透過板7bの移動方向に対し直角方向に直進動するスライダー72と、前記スライダー72に設けた駆動ピン73及び操作ツマミ(操作部)74と、前記スライダー72を案内支持して下ボックス構造部64に上下方向の取付位置を調整可能として取付けられたスライダーガイド75と、可動透過板7bに形成されその移動方向と直角方向に対し若干傾斜する方向に細長い孔の被駆動ライン部76とを備えている。前記操作ツマミ74は下ボックス構造部64の内面側(後側)において外部に突出し、駆動ピン73は前記被駆動ライン部76に挿入され、可動透過板7bを支持している。なお、スライダーガイド75は、下ボックス構造部64に左右一対のビス77で取付けられているが、前記ビス77を挿通する下ボックス構造部64に設けられたビス取付孔78は、上下方向に長い長孔状に形成されているため、スライダーガイド75の下ボックス構造部64に対する取付位置を上下方向に調節可能としている。なお99は下ボックス構造部64の後面板部に設けた操作用長孔であって、その上下方向の幅は前記位置調整を可能とするように操作ツマミ74の径より大となっている。
【0057】
上記構成において、前記操作ツマミ74を水平方向に操作することにより、駆動ピン73は傾斜している被駆動ライン76を押下げあるいは押上げることによって、可動透過板7bを上下動することができる。なお、前記操作ツマミ74を操作して、スライダー72をスライダーガイド75の案内凹部左端面75aに接する第1操作位置K1に位置させて、可動透過板7bを透視位置A(第1の位置)にしたものを図7(b)に示し、スライダー72をスライダーガイド75の案内凹部右端面75bに接する第2操作位置K2に位置させて、可動透過板7bを遮蔽位置B(第2の位置)にしたのものを図7(a)に示す。
【0058】
前記実施形態によれば、操作手段71のスライダーガイド75の上下方向の取付位置を調整することにより、操作ツマミ74の第1操作位置K1あるいは第2操作位置K2に対する可動透過板7bの透視位置A(第1の位置)あるいは遮蔽位置B(第2の位置)を正確な対応位置に設定することができる。例えば、操作ツマミ74を図7(b)に示すような第1操作位置K1に設定した状態で、前記スライダーガイド75を垂直方向に移動させ、前後の不透明ストライプ10a、10bが一致する位置で、前記ビス77、77を締結することにより、初期設定位置の調整を行うことができる。
【0059】
さらに前記実施形態と同様に、可動透過板7bに被駆動ピンを固定し、スライダーに操作ツマミと、可動透過板7bの移動方向と直角方向に対して若干傾斜する方向に長細い溝の駆動ライン部とを設け、前記スライダーをスライダーガイドに備えた構成にし、スライダーガイドを位置調整可能にしてもよい。
【0060】
また本発明の透視パネルは図1に示すように、間仕切りパネル55として用いることができる。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、前後不透明ストライプ間の位置ずれを防ぎ見栄え良く透視状態の良い透視パネルを低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】システムキッチンを示す概略斜視図。
【図2】本発明の実施形態に係る透視パネルを収納ボックスの扉として用いた斜視図。
【図3】前記透視パネルを示し、(a)はその遮蔽状態の一部切り欠き正面図、(b)はその透視状態の一部切り欠き正面図、(c)はその断面図。
【図4】前記透視パネルの操作手段を示し、(a)は遮蔽状態の一部切り欠き拡大正面図、(b)は透視状態の一部切り欠き拡大正面図。
【図5】前記透視パネルのガイド手段を示す一部切り欠き拡大斜視図。
【図6】本発明の透視パネルの縞柄の他の態様を示し、(a)は縦縞状、(b)は傾斜縞状、(c)は波縞状、(d)は格子縞状の縞柄を示す概念図。
【図7】本発明の他の実施形態に係る透視パネルを示し、(a)はその遮蔽状態の一部切り欠き正面図、(b)はその透視状態の一部切り欠き正面図、(c)はその断面図。
【図8】本発明の更に別の実施形態に係る透視パネルの操作手段を示し、(a)はその一部切り欠き拡大正面図、(b)はその断面図。
【符号の説明】
1 透視パネル
3 収納ボックス
4 扉
7a 固定透過板
7b 可動透過板
8 操作手段
11 枠部材
12 操作部
13 伝動部
14 直進動カム
15 回動レバー
22 傾斜面
40a 被案内ライン部
40b 被案内ライン部
41 下ガイドピン
42 上ガイドピン
73 駆動ピン
76 被駆動ライン部
A 第1の位置(透視位置)
B 第2の位置(遮蔽位置)
K1 第1操作位置
K2 第2操作位置
Claims (14)
- 縞柄を有する固定透過板と前記縞柄に対応する縞柄を有する可動透過板とを重ね合わせて組付けると共に、固定透過板と可動透過板との両縞柄が透視状態となるように組み合わされる第1の位置と、前記両縞柄が遮蔽状態となるように組み合わされる第2の位置との一方から他方に、前記可動透過板を所定方向に所定ストローク移動させる操作手段を備えた透視パネルにおいて、前記操作手段は、前記第1の位置に対応する第1操作位置と前記第2の位置に対応する第2操作位置との一方から他方へ所定範囲移動する操作部を備えると共に、操作部の前記所定範囲の移動を可動透過板の前記所定ストロークの移動に変換する伝動部を備え、前記第1の位置と前記第1操作位置との対応位置関係、又は前記第2の位置と前記第2操作位置との対応位置関係を調整するため、前記伝動部の設置位置もしくは前記操作部の設置位置、又は前記伝動部の可動透過板を駆動する駆動点の位置を調整可能とすることを特徴とする透視パネル。
- 固定透過板は枠部材に固定され、可動透過板は枠部材内に配設され、枠部材に設けた操作手段により移動せしめられるように構成された請求項1記載の透視パネル。
- 操作部は可動透過板の移動方向と直角方向に所定ストローク直進動するように枠部材に取付けられ、伝動部は操作部に固定された傾斜面を有する直進動カムと、前記傾斜面に当接摺動する被駆動点を有すると共に可動透過板の端面に当接摺動する駆動点を有する回動レバーとからなり、前記回動レバーはその回動中心軸位置が前記直進動カムに対し位置調整可能に枠部材に取付けられている請求項2記載の透視パネル。
- 回動レバーは、その回動中心軸から前記被駆動点までの距離が、前記回動中心軸から前記駆動点までの距離より大となるように構成された請求項3記載の透視パネル。
- 可動透過板に、細長い孔又は溝状の被駆動ライン部を形成し、操作手段は前記被駆動ライン部に挿入される駆動ピンを有し、駆動ピンを前記被駆動ライン部内において摺動させることにより操作部の所定の範囲の移動を可動透過板の所定ストロークの移動に変換しうるようにして前記伝動部を構成した請求項1又は2記載の透視パネル。
- 可動透過板に被駆動ピンを固定し、操作手段は細長い孔又は溝状の駆動ライン部と前記操作部とを設けたスライダーを有し、前記駆動ライン部をこの内部に挿入した前記被駆動ピンに対し摺動させることにより操作部の所定範囲の移動を可動透過板の所定ストロークの移動に変換しうるようにして前記伝動部を構成した請求項1又は2記載の透視パネル。
- 可動透過板に移動方向に細長い孔又は溝状の被案内ライン部を複数設け、前記各被案内ライン部に挿入されるガイドピンを有するガイド手段を枠部材に取付け、可動透過板が前記複数のガイドピンにより移動方向に案内支持されるように構成された請求項2記載の透視パネル。
- ガイド手段の枠部材に対する取付け位置を調整可能に構成した請求項7記載の透視パネル。
- 可動透過板にガイドピンを複数設け、前記各ガイドピンが挿入されかつ可動透過板の移動方向に細長い孔又は溝状に形成された案内ライン部を有するガイド手段を枠部材に取付け、可動透過板が前記案内ライン部により移動方向に案内支持されるように構成された請求項2記載の透視パネル。
- ガイド手段は各ガイドピンに対応するように複数設けられ、その少なくとも1つのガイド手段は枠部材に対する取付け位置が調整可能に構成されている請求項9記載の透視パネル。
- 可動透過板が上下方向に移動するように構成された請求項1〜10のいずれかに記載の透視パネル。
- 固定透過板と可動透過板との間に滑り性を高めるテープ状部材を介在させた請求項1〜11のいずれかに記載の透視パネル。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の透視パネルを収納ボックスの扉として用い、ボックス内面側の透過板を可動透過板とし、外面側の透過板を固定透過板とした収納ボックス。
- 扉の下端面より操作部を操作できるように構成された請求項13記載の収納ボックス。
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