JP4491366B2 - 位相差板 - Google Patents

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本発明はディスコティック液晶性化合物から形成される位相差板に関する。
液晶表示装置は、通常、液晶セルを挟んで第1の偏光板と第2の偏光板とが設けられ、液晶セルは一対の基板間に棒状液晶を含有する液晶層を有する。棒状液晶を用いた液晶セル内で生じる位相差を、円盤状化合物(例えば、2,3,6,7,10,11−ヘキサ{4−(4−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ}トリフェニレン等)から形成される光学異方性層を有する光学補償シート(例えば、特許文献1)によって相殺する場合、棒状液晶と円盤状化合物との波長分散性が異なるために全ての光の波長について同時に位相差を相殺できず、変色(黒の色味が出ない等)が生じる。
ヘテロ環基による3置換ベンゼンが報告されている(非特許文献1)。この化合物の使用によって低い波長分散性を達成することは容易でなく、より波長分散性の小さい(Re(短波長(例えば450nm))/Re(長波長(例えば650nm))の値が小さい)化合物が望まれている。
光学補償シートのレターデーション(△nd)は、補償しようとする液晶セルの光学的性質に応じて決定する必要がある。ここで、レターデーション(△nd)は、光学異方性層の屈折率異方性(△n)と光学異方性層の厚さ(d)との積である。光学異方性層の屈折率異方性(△n)が大きければ、層の厚さ(d)が薄くても液晶セルを補償できる。逆に屈折率異方性(Δn)が小さくなると、層の厚さ(d)を厚くする必要が生じ、その結果、液晶性化合物の配向に欠陥が生じやすくなる問題が生じてくる。
前記従来の配向膜では、例えばラビング布で連続的にラビング処理を行うと、ラビングの開始点と終了点と(長尺状フィルムの一方の先端部と他方の先端部と)ではラビング布等の磨耗などによって、ラビング強度が変化してしまう。そのため、配向膜の配向制御能が不均一となり、領域によっては、その上に適用された液晶性化合物を所望の配向状態に配向制御できなくなり、例えば、光学異方性層中の配向欠陥(輝点)が増えるといった問題がある。長尺状のフィルム上に光学異方性層を連続的に作製する場合、配向欠陥が少ない光学異方性層を安定的に製造するのに寄与する配向膜が開示されている(特許文献2)。
特開平8−50206号公報 特開2002−98828号公報 Molecular Crystals and Liquid Crystals, 2001年, 370巻, 391頁
本発明の目的は新規な液晶化合物を配向状態に固定して形成される光学異方性層を安定に作製し得る配向膜を用いた位相差板の提供にある。
また、本発明の別の目的は、液晶の配向欠陥に起因する欠陥が少ない位相差板の提供にある。
本発明によれば、下記の位相差板が提供されて、上記目的が達成される。
1.透明支持体の上に、配向膜と、少なくとも一層の下記一般式(DI)で表される化合物から形成されている光学異方性層とを有する位相差板であって、該配向膜が、棒状液晶を配向させた時に棒状液晶の長軸方向がラビング方向と略直交方向に配向しうる特性を有することを特徴とする位相差板。
一般式(DI)
Figure 0004491366
一般式(DI)中、Y11、Y12、Y13は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。L1、L2、L3は、それぞれ独立に単結合または二価の連結基を表す。H1、H2、H3はそれぞれ独立に、下記一般式(DI−A)もしくは下記一般式(DI−B)を表す。
一般式(DI−A)
Figure 0004491366
[YA1、YA2は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。XAは酸素原子、硫黄原子、メチレン、またはイミノを表す。*はL1〜L3と結合する位置を表し、**はR1〜R3と結合する位置を表す。]
一般式(DI−B)
Figure 0004491366
[YB1、YB2は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。XBは酸素原子、硫黄原子、メチレン、またはイミノを表す。*はL1〜L3と結合する位置を表し、**はR1〜R3と結合する位置を表す。]
一般式(DI)中、R1、R2、R3は、それぞれ独立に下記一般式(DI−R)を表す。
一般式(DI−R):*−(−L21−二価の環状基)n1−L22−L23−Q1
[*は一般式(DI)中の5員環に結合する位置を表す。L21は単結合または二価の連結基を表し、二価の環状基は少なくとも1種類の環状構造を有する二価の連結基を表す。n1は0〜4整数を表す。L22は*−O−、*−O−CO−、*−CO−O−、*−O−CO−O−、*−S−、*−N(R)H−、*−SO2−、*−CH2−、*−CH=CH−、*−C≡C−、を表し(ここで、*は一般式(DI−R)中のベンゼン環に結合する位置を表す。)、一般式(DI−R)中、L23は−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−NH−、−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−ならびにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基を表す。上述の基が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。Q1はそれぞれ独立に重合性基または水素原子を表す。]
2.透明支持体の上に、配向膜と、上記1に記載の一般式(DI)で表される化合物をから形成されている少なくとも一層の光学異方性層とを有する位相差板であって、該配向膜が、下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)又は(III)で表される繰り返し単位とを含むアクリル酸コポリマー又はメタクリル酸コポリマーであることを特徴とする位相差板。
Figure 0004491366
一般式(I)〜(III)中:
1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数が1乃至6のアルキル基であり;Mは、プロトン、アルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンであり;L0は、−O−、−CO−、−NH−、−SO2−、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であり;R0は、炭素原子数が10乃至100の炭化水素基または炭素原子数が1乃至100のフッ素原子置換炭化水素基であり;Cyは、脂肪族環基、芳香族基または複素環基であり;mは、10乃至99モル%であり;そして、nは、1乃至90モル%である。
3.透明支持体の上に、配向膜と、少なくとも一層の上記1記載の一般式(DI)で表される化合物とから形成されている光学異方性層とを有する位相差板であって、該配向膜が、下記一般式(I−TH)、一般式(II−TH)及び一般式(III−TH)のいずれかで表される構造単位を少なくとも1種有する重合体を含む配向膜であることを特徴とする位相差板。
一般式(I−TH)
Figure 0004491366
(式中、R1は水素原子、メチル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、P1は酸素原子、−CO−又は−NR12−を表し、R12は水素原子又は置換もしくは無置換の炭素原子数が1〜6のアルキル基を表し、L1は置換もしくは無置換の、アルキレン基、2価の環状脂肪族基、2価の芳香族基、2価のへテロ環基及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を表し、X1は水素結合性基を表し、n1は1〜3の整数を表す。)
一般式(II−TH)
Figure 0004491366
(式中、R2は水素原子、メチル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、L21は置換もしくは無置換の、2価の芳香族基又は2価のヘテロ環基を表し、P21は単結合又は、−O−、−NR21−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる2価の連結基を表し、R21は水素原子又は置換もしくは無置換の炭素原子数が1〜6のアルキル基を表し、L22は置換もしくは無置換の、アルキレン基、2価の環状脂肪族基、2価の芳香族基、2価のヘテロ環基及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を表し、X2は水素結合性基を表し、n2は0〜3の整数である。)
一般式(III−TH)
Figure 0004491366
(式中、L31は置換もしくは無置換の、2価の芳香族基又は2価のヘテロ環基を表し、P31は単結合又は、−O−、−NR31−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を表し、R31は水素原子又は置換もしくは無置換の炭素原子数が1〜6のアルキル基を表し、L32は置換もしくは無置換の、アルキレン基、2価の環状脂肪族基、2価の芳香族基、2価のヘテロ環基及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を表し、X3は水素結合性基を表し、n3は0〜3の整数である。)
4.光学異方性層がハイブリッド配向した液晶性化合物から形成されることを特徴とする上記1、2および3いずれかに記載の位相差板。
本発明によれば、新規なディスコティック液晶化合物を用いて配向欠陥に起因する欠陥が少ない位相差板を提供することができる。
以下、本発明の位相差板について順次説明する。
[一般式(DI)で表される化合物]
本発明に用いられる一般式(DI)表される化合物は、ディスコティック液晶性を示すことが好ましく、特に、ディスコティックネマチック相を示すことが好ましい。
一般式(DI)
Figure 0004491366
一般式(DI)中、Y11、Y12、Y13は、それぞれ独立に、メチンまたは窒素原子を表す。
11、Y12、Y13がメチンの場合は、メチンは置換基を有していてもよい。メチンの置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子およびシアノ基を挙げることができる。これらの中では、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子およびシアノ基がさらに好ましく、炭素数は1乃至12のアルキル基、炭素数は1乃至12のアルコキシ基、炭素数は2乃至12アルコキシカルボニル基、炭素数は2乃至12アシルオキシ基、ハロゲン原子およびシアノ基が最も好ましい。
11、Y12、Y13は、すべてメチンであることが最も好ましく、またメチンは無置換であることが最も好ましい。
一般式(DI)中、L1、L2、L3は、それぞれ独立に単結合または二価の連結基である。L1、L2、L3が二価の連結基の場合、それぞれ独立に、−O−、−S−、−C(=O)−、−NH−、−SO2−、−CH=CH−および−C≡C−ならびにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上述の基が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。このような置換基として、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキルで置換されたカルバモイル基および炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が好ましい例として挙げられ、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基がより好ましい。
1、L2、L3で表される二価の環状基とは、少なくとも1種類の環状構造を有する二価の連結基である。二価の環状基は5員環、6員環、または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましく、6員環であることがもっとも好ましい。環状基に含まれる環は、縮合環であっても良い。ただし、縮合環よりも単環であることがより好ましい。また、環状基に含まれる環は、芳香族環、脂肪族環、および複素環のいずれでもよい。芳香族環の例には、ベンゼン環およびナフタレン環が含まれる。脂肪族環の例には、シクロヘキサン環が含まれる。複素環の例には、ピリジン環およびピリミジン環が含まれる。環状基は、芳香族環、および複素環が好ましい。
1、L2、L3で表される二価の環状基のうち、ベンゼン環を有する環状基としては、1,4−フェニレンが好ましい。ナフタレン環を有する環状基としては、ナフタレン−1,5−ジイルおよびナフタレン−2,6−ジイルが好ましい。シクロヘキサン環を有する環状基としては1,4−シクロへキシレンであることが好ましい。ピリジン環を有する環状基としてはピリジン−2,5−ジイルが好ましい。ピリミジン環を有する環状基としては、ピリミジン−2,5−ジイルが好ましい。
1、L2、L3で表される二価の環状基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数が1乃至16のアルキル基、炭素原子数が1乃至16のアルケニル基、炭素原子数が1乃至16のアルキニル基、炭素原子数が1乃至16のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数が1乃至16のアルコキシ基、炭素原子数が2乃至16のアシル基、炭素原子数が1乃至16のアルキルチオ基、炭素原子数が2乃至16のアシルオキシ基、炭素原子数が2乃至16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数が2乃至16のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数が2乃至16のアシルアミノ基が含まれる。
1、L2、L3としては、単結合、*−O−CO−、*−CO−O−、*−CH=CH−、*−C≡C−、*−二価の環状基−、*−O−CO−二価の環状基−、*−CO−O−二価の環状基−、*−CH=CH−二価の環状基−、*−C≡C−二価の環状基−、*−二価の環状基−O−CO−、*−二価の環状基−CO−O−、*−二価の環状基−CH=CH−、*−二価の環状基−C≡C−が好ましい。特に、単結合、*−CH=CH−、*−C≡C−、*−CH=CH−二価の環状基−、*−C≡C−二価の環状基−が好ましく、単結合が最も好ましい。(ここで、*は一般式(DI)中のY11、Y12およびY13を含む6員環に結合する位置を表す。)
1、H2、H3はそれぞれ独立に、下記一般式(DI−A)もしくは下記一般式(DI−B)を表す。
一般式(DI−A)
Figure 0004491366
一般式(DI−A)中、YA1、YA2は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。YA1、YA2としては、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が、窒素原子であることが最も好ましい。XAは酸素原子、硫黄原子、メチレン、またはイミノを表す。XAとしては、酸素原子であることが、最も好ましい。*はL1〜L3と結合する位置を表し、**はR1〜R3と結合する位置を表す。
一般式(DI−B)
Figure 0004491366
一般式(DI−B)中、YB1、YB2は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。YB1、YB2としては、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が、窒素原子であることが最も好ましい。XBは酸素原子、硫黄原子、メチレン、またはイミノを表す。XBとしては、酸素原子であることが、最も好ましい。*はL1〜L3と結合する位置を表し、**はR1〜R3と結合する位置を表す。
1、R2、R3は、それぞれ独立に下記一般式(DI−R)を表す。
一般式(DI−R):*−(−L21−二価の環状基)n1−L22−L23−Q1
一般式(DI−R)中、*は一般式(DI)中の5員環に結合する位置を表す。
21は単結合または二価の連結基である。L21が二価の連結基の場合、−O−、−S−、−C(=O)−、−NH−、−SO2−、−CH=CH−および−C≡C−ならびにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上述の基が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。このような置換基として、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキルで置換されたカルバモイル基および炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が好ましい例として挙げられ、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基がより好ましい。
21は単結合、および、**−O−CO−、**−CO−O−、**−CH=CH−、**−C≡C−(ここで、**は一般式(DI−R)中のL21の左側を表す)が好ましい。特に、単結合が好ましい。
一般式(DI−R)中の二価の環状基とは、少なくとも1種類の環状構造を有する二価の連結基である。二価の環状基は5員環、6員環、または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましく、6員環であることがもっとも好ましい。環状基に含まれる環は、縮合環であっても良い。ただし、縮合環よりも単環であることがより好ましい。また、環状基に含まれる環は、芳香族環、脂肪族環、および複素環のいずれでもよい。芳香族環の例には、ベンゼン環および、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環が含まれる。脂肪族環の例には、シクロヘキサン環が含まれる。複素環の例には、ピリジン環およびピリミジン環が含まれる。
二価の環状基のうち、ベンゼン環を有する環状基としては、1,4−フェニレンおよび1,3−フェニレンが好ましい。ナフタレン環を有する環状基としては、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−2,5−ジイル、およびナフタレン−2,6−ジイルナフタレン−2,7−ジイルが好ましい。シクロヘキサン環を有する環状基としては1,4−シクロへキシレンであることが好ましい。ピリジン環を有する環状基としてはピリジン−2,5−ジイルが好ましい。ピリミジン環を有する環状基としては、ピリミジン−2,5−ジイルが好ましい。二価の環状基としては、特に、1,4−フェニレン、1,3−フェニレンおよびナフタレン−2,6−ジイルが好ましい。
二価の環状基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数が1乃至16のアルキル基、炭素原子数が1乃至16のアルケニル基、炭素原子数が1乃至16のアルキニル基、炭素原子数が1乃至16のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数が1乃至16のアルコキシ基、炭素原子数が2乃至16のアシル基、炭素原子数が1乃至16のアルキルチオ基、炭素原子数が2乃至16のアシルオキシ基、炭素原子数が2乃至16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数が2乃至16のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数が2乃至16のアシルアミノ基が含まれる。二価の環状基の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数が1乃至6のアルキル基、炭素原子数が1乃至6のハロゲン置換アルキル基が好ましく、さらに、ハロゲン原子、炭素原子数が1乃至4のアルキル基、炭素原子数が1乃至4のハロゲン置換アルキル基が好ましく。特に、ハロゲン原子、炭素原子数が1乃至3のアルキル基、トリフルオロメチル基が好ましい。
n1は、0〜4整数を表す。n1としては、1〜3の整数が好ましく。特に、1もしくは2が好ましい。
22は、*−O−、*−O−CO−、*−CO−O−、*−O−CO−O−、*−S−、*−N(R)H−、*−SO2−、*−CH2−、*−CH=CH−、*−C≡C−、を表す(ここで、*は一般式(DI−R)中のベンゼン環に結合する位置を表す。)。好ましくは、*−O−、*−O−CO−、*−CO−O−、*−O−CO−O−、*−CH2−、*−CH=CH−、*−C≡C−であり、特に、*−O−、*−O−CO−、*−O−CO−O−、*−CH2−が好ましい。上述の基が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。このような置換基として、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキルで置換されたカルバモイル基および炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が好ましい例として挙げられ、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基がより好ましい。
23は、−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−NH−、−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−ならびにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基である。ここで、−NH−、−CH2−、−CH=CH−の水素原子は、他の置換基に置き換えられていてもよい。他の置換基の例には、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数が1乃至6のアルキル基、炭素原子数が1乃至6のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数が1乃至6のアルコキシ基、炭素原子数が2乃至6のアシル基、炭素原子数が1乃至6のアルキルチオ基、炭素原子数が2乃至6のアシルオキシ基、炭素原子数が2乃至6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数が2乃至6のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数が2乃至6のアシルアミノ基が含まれる。特に、ハロゲン原子、炭素原子数が1乃至6のアルキル基が好ましい。これらの置換基に置き換えられることにより、本発明の液晶性化合物から液晶性組成物の調製する際に、使用する溶媒に対する溶解性を向上させることが出来る。
23は、−O−、−C(=O)−、−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−の組み合わせからなることが好ましい。L23は、炭素原子を1〜20個含有することが好ましく、炭素原子を2〜14個を含有することが特に好ましい。さらに、L23は、−CH2−を1〜16個含有することが好ましく、特に、−CH2−を2〜12個含有することが好ましい。
1はそれぞれ独立に重合性基または水素原子である。本発明の液晶性化合物を光学補償フィルムのような位相差の大きさが熱により変化しないものが好ましい光学フィルム等に用いる場合には、Q1は重合性基であることが好ましい。重合反応は、付加重合(開環重合を含む)または縮合重合であることが好ましい。言い換えると、重合性基は、付加重合反応または縮合重合反応が可能な官能基であることが好ましい。以下に重合性基の例を示す。
Figure 0004491366
さらに、重合性基は付加重合反応が可能な官能基であることが特に好ましい。そのような重合性基としては、重合性エチレン性不飽和基または開環重合性基が好ましい。
重合性エチレン性不飽和基の例としては、下記の式(M−1)〜(M−6)が挙げられる。
Figure 0004491366
式(M−3)、(M−4)中、Rは水素原子またはアルキル基を表す。Rとしては、水素原子またはメチル基が好ましい。
上記(M−1)〜(M−6)のなかでも、(M−1)または(M−2)が好ましく、(M−1)が最も好ましい。
開環重合性基として好ましいのは、環状エーテル基であり、中でもエポキシ基またはオキセタニル基がより好ましく、エポキシ基が最も好ましい。
本発明の液晶化合物としては、下記一般式(DII)で表される化合物が好ましいい。
一般式(DII)
Figure 0004491366
一般式(DII)中、Y31、Y32、Y33は、一般式(DI)中、Y11、Y12、Y13の定義と同様である。
一般式(DII)中、R31、R32、R33は、それぞれ独立に、下記一般式(DII−R)で表される。
一般式(DII−R)
Figure 0004491366
一般式(DII−R)中、A31、A32は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。A31、A32としては、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が、窒素原子であることが最も好ましい。X3は酸素原子、硫黄原子、メチレン、またはイミノを表す。X3としては、酸素原子であることが、最も好ましい。
一般式(DII−R)中の二価の環状基とは、6員環状構造を有する二価の連結基である。環状基に含まれる環は、縮合環であっても良い。ただし、縮合環よりも単環であることがより好ましい。また、環状基に含まれる環は、芳香族環、脂肪族環、および複素環のいずれでもよい。芳香族環の例には、ベンゼン環および、ナフタレン環、アントラセン環およびフェナントレン環が含まれる。脂肪族環の例には、シクロヘキサン環が含まれる。複素環の例には、ピリジン環およびピリミジン環が含まれる。
二価の環状基のうち、ベンゼン環を有する環状基としては、1,4−フェニレンおよび1,3−フェニレンが好ましい。ナフタレン環を有する環状基としては、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−2,5−ジイル、およびナフタレン−2,6−ジイルおよびナフタレン−2,7−ジイルが好ましい。シクロヘキサン環を有する環状基としては1,4−シクロへキシレンであることが好ましい。ピリジン環を有する環状基としてはピリジン−2,5−ジイルが好ましい。ピリミジン環を有する環状基としては、ピリミジン−2,5−ジイルが好ましい。二価の環状基としては、特に、1,4−フェニレン、1,3−フェニレンおよびナフタレン−2,6−ジイルが好ましい。
二価の環状基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数が1乃至16のアルキル基、炭素原子数が1乃至16のアルケニル基、炭素原子数が1乃至16のアルキニル基、炭素原子数が1乃至16のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数が1乃至16のアルコキシ基、炭素原子数が2乃至16のアシル基、炭素原子数が1乃至16のアルキルチオ基、炭素原子数が2乃至16のアシルオキシ基、炭素原子数が2乃至16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数が2乃至16のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数が2乃至16のアシルアミノ基が含まれる。二価の環状基の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数が1乃至6のアルキル基、炭素原子数が1乃至6のハロゲン置換アルキル基が好ましく、さらに、ハロゲン原子、炭素原子数が1乃至4のアルキル基、炭素原子数が1乃至4のハロゲン置換アルキル基が好ましく。特に、ハロゲン原子、炭素原子数が1乃至3のアルキル基、トリフルオロメチル基が好ましい。
一般式(DII−R)中のn3は、1〜3整数を表す。n3としては、1もしくは2が好ましい。
一般式(DII−R)中のL31は、一般式(DI−R)中のL22の定義と同様である。
一般式(DII−R)中のL32は、一般式(DI−R)中のL23の定義と同様である。
一般式(DII−R)中のQ3は、一般式(DI−R)中のQ1の定義と同様である。
以下に、一般式(I)または一般式(II)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0004491366
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本発明の液晶性化合物が発現する液晶相としては、カラムナー相およびディスコティックネマチック相(ND相)を挙げることができる。これらの液晶相の中では、良好なモノドメイン性を示すディスコティックネマチック相(ND相)が好ましい。
本発明の液晶性化合物は、液晶相を20℃〜300℃の範囲で発現することが好ましい。さらに好ましくは40℃〜280℃であり、最も好ましくは60℃〜250℃である。ここで20℃〜300℃で液晶相を発現するとは、液晶温度範囲が20℃をまたぐ場合(具体的に例えば、10℃〜22℃)や、300℃をまたぐ場合(具体的に例えば、298℃〜310℃)も含む。40℃〜280℃と60℃〜250℃に関しても同様である。
本発明に用いられる一般式(DI)で表される化合物の合成は、既知の方法を適用して合成することができる。以下に本発明に用いられる一般式(DI)で表される化合物の具体的合成例を記すが、合成例はこれに限定されるものではない。
合成例1[D−3の合成]
下記スキームにしたがって合成した。
Figure 0004491366
(D−3Aの合成)
4−シアノフェノール15.0gをジメチルホルムアミド300mlに溶解させ、炭酸カリウム20.9g、1−ブロモヘキサン18.5mlを添加後、窒素雰囲気下、110℃で5時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、D−3Aを25.0g得た。
(D−3Bの合成)
D−3A 25.0gをエタノール200mlに溶解させ、50%ヒドロキシルアミン溶液26.0mlを添加後、90℃で3時間撹拌した。冷却後、反応液にメタノールを加え、析出した結晶を濾別し乾燥しD-3Bの結晶を29.0g得た。
(D−3の合成)
D−3B 29.0g、を1,4−ジオキサン300mlに溶解させ、トリメシン酸クロライド10.2g、ピリジン10.9mlを添加後、90℃で7時間撹拌した。冷却後、メタノールを添加し、析出した結晶を濾取した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、D-3を25g得た。得られたD-3のNMRスペクトルは以下の通りである。
1H−NMR(溶媒:CDCl3、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):
0.85(9H、t)
1.25−1.35(12H、m)
1.35−1.45(6H、m)
1.70−1.80(6H、m)
3.95(6H、t)
6.95(6H、d)
8.05(6H、d)
9.10(3H、s)
得られたD−3の相転移温度を偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によって行った。まず温度を上げて行くと、139℃付近で結晶相から等方性液体相に変わった。次に139℃から徐々に温度を下げていくと123℃付近でディスコティックネマチック相に変わり、98℃まで下げると再び結晶相に変化した。すなわち、D−3は、降温時に、123℃から98℃の間でディスコティックネマチック相を呈することが分かった。
合成例2[D−7の合成]
下記スキームにしたがって合成した。
Figure 0004491366
D−31 1.0gをCH2Cl2 100mlに溶解させ、三臭化ホウ素(1.0M CH2Cl2溶液)135mlを添加した。40℃で8時間撹拌後、反応液に水を加え、析出した結晶をろ過により濾取した。この結晶を乾燥することで、トリヒドロキシ体を7.5g得た。
2−ブロモブタノール0.34gをジメチルアセトアミド5mlに溶解後、アクリル酸クロライド0.26mlを滴下し、室温で1時間攪拌後、水20ml、ヘキサン20mlを加え、有機層を洗浄した。分液後、ヘキサン層を留去し、上記トリヒドロキシ体0.3g、炭酸カリウム0.44gおよびジメチルホルムアミドを加え、110℃で5時間攪拌した。反応液に水を加え、CH2Cl2で抽出後、有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィーを用いて精製を行うことで、D−7の結晶0.36gを得た。
1H−NMR(溶媒:CDCl3、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):
4.33(6H、t)
4.60(6H、t)
5.89(3H、dd)
6.20(3H、dd)
6.50(3H、dd)
7.05(6H、d)
8.15(6H、d)
9.20(3H、s)
得られたD−7の相転移温度を偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によって行った。まず温度を上げて行くと、173℃付近で結晶相から等方性液体相に変わった。次に173℃から徐々に温度を下げていくと89℃付近でディスコティックネマチック相に変わり、室温まで下げると再び結晶相に変化した。すなわち、D−7は、降温時に、123℃から室温の間でディスコティックネマチック相を呈することが分かった。
合成例3[D−101の合成]
下記スキームにしたがって合成した。
Figure 0004491366
水素化ナトリウム5.18gにテトラヒドロフラン100ml、ヘキサノール11.7mlを加える。室温で20分撹拌した後、氷冷下でテトラヒドロフラン80mlに3,4‐ジフルオロベンゾニトリル10gを溶解させた溶液を滴下する。室温で5時間撹拌した後、反応液に水を滴下し、酢酸エチルで抽出後、有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィーを用いて精製を行うことで、D−101Aの結晶15.5gを得た。その後実施例1と同様に反応を行いD−101を得た。得られたD−101のNMRスペクトルは以下の通りである。
1H−NMR(溶媒:CDCl3、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):
0.95(9H、t)
1.30−1.40(12H、m)
1.40−1.50(6H、m)
1.85−1.95(6H、m)
4.20(6H、t)
7.10(3H、dd)
7.90−8.00(6H、m)
9.20(3H、s)
得られたD−101の相転移温度を偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によって行ったところ、温度を上げていき135℃付近で結晶相からディスコティックネマチック液晶相に変わり、162℃を超えると等方性液体相に変わった。すなわち、D−101は135℃から162℃の間でディスコティックネマチック液晶相を呈することが分かった。
合成例4[D−109の合成]
下記スキームにしたがって合成した。
Figure 0004491366
6−ブロモ−1−ヘキサノールを原料に用い、実施例2と同様の方法で合成を行いD−109を0.35g得た。得られたD−109のNMRスペクトルは以下の通りである。
1H−NMR(溶媒:CDCl3、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):
1.40−1.60(12H、m)
1.65−1.75(6H、m)
1.75−1.85(6H、m)
4.15(6H、t)
4.25(6H、t)
5.80(3H、dd)
6.15(3H、dd)
6.45(3H、dd)
7.10(3H、dd)
7.90−8.00(6H、m)
9.25(3H、s)
得られたD−109の相転移温度を偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によって行ったところ、温度を上げていき79℃付近で結晶相からディスコティックネマチック液晶相に変わり、120℃を超えると等方性液体相に変わった。すなわち、D−109は79℃から120℃の間でディスコティックネマチック液晶相を呈することが分かった。
[配向膜]
本発明に用いられる配向膜は、棒状液晶を配向させた時に棒状液晶の長軸方向がラビング方向と略直交方向に配向しうる特性を有することが好ましい。ここで、棒状液晶の長軸方向がラビング方向と略直交方向に配向しうる特性とは、棒状液晶分子が、均一に配向していない状態も含む。配向膜の特性としは、棒状液晶の長軸方向がラビング方向と直交方向に均一に配向しうる特性が好ましいが、配向膜と用いる棒状液晶とも相性によっても、均一性は異なるために、均一に配向していないから好ましくないともいえない。
また、棒状液晶の長軸方向が少しでもラビング方向とは異なる向きに配向させようとする配向膜であれば、その配向膜上にディスコティック液晶化合物を配向させたときには、配向欠陥が少なくなる効果が期待できる。
従って、棒状液晶の長軸方向がラビング方向と略直交方向に配向しうる特性とは、下記に示すような棒状液晶を、配向膜上で配向させたとき、20%以上の面積で、棒状液晶の長軸方向がラビング方向と90°±10°の方向に配向しうる配向膜を示す。より好ましくは、50%以上の面積で、棒状液晶の長軸方向がラビング方向と90°±10°の方向に配向しうる配向膜である。
棒状液晶として具体的に例えば、D.Demusら著Hand Book of Liquid Crystals、Vol.1、Vol.2A、Vol.2Bに記載の化合物やこれら化合物に重合性基を導入した化合物を挙げることができる。重合性基としては、上記Q1で挙げた重合性基を用いることができる。
更に、重合性基を有する棒状液晶性化合物としては、Makromol.Chem.,190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻,107頁(1993年)、米国特許4683327号、同5622648号、同5770107号、国際公開WO95/22586号、同95/24455号、同97/00600号、同98/23580号、同98/52905号、特開平1−272551号、同6−16616号、同7−110469号、同11−80081号、及び特開2001−328973号などに記載の化合物を用いることができる。
棒状液晶を配向させた時に棒状液晶の長軸方向がラビング方向と略直交方向に配向しうる特性を有する配向膜としては、例えば、特開2002−268068号公報、特開2002−62427号公報で報告されているポリマーや及びポリスチレン更には、(i)下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)又は(III)で表される繰り返し単位とを含むアクリル酸コポリマー又はメタクリル酸コポリマー、(ii)下記一般式(I−TH)、一般式(II−TH)及び一般式(III−TH)のいずれかで表される繰り返し単位を少なくとも1種有する重合体を用いることができる。
ただし、(i){下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)又(III)で表される繰り返し単位とを含むアクリル酸コポリマー又はメタクリル酸コポリマー}、(ii){下記一般式(I−TH)、一般式(II−TH)及び一般式(III−TH)のいずれかで表される繰り返し単位を少なくとも1種有する重合体}を配向膜に用いる場合においては、棒状液晶の長軸方向がラビング方向と略直交方向に配向しうる特性を有することが好ましいが、必ずしも棒状液晶を配向させた時に棒状液晶の長軸方向がラビング方向と略直交方向に配向しうる特性を有する必要はない。
以下、(i)と(ii)で表される配向膜に関して詳細に説明する。
{下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)又は(III)で表される繰り返し単位とを含むアクリル酸コポリマー又はメタクリル酸コポリマー}
Figure 0004491366
一般式(I)〜(III)中;
1 およびR2 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数が1乃至6のアルキル基であり;Mは、プロトン、アルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンであり;L0 は、−O−、−CO−、−NH−、−SO2 −、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であり;R0 は、炭素原子数が10乃至100の炭化水素基または炭素原子数が1乃至100のフッ素原子置換炭化水素基であり;Cyは、脂肪族環基、芳香族基または複素環基であり;mは、10乃至99モル%であり;そして、nは、1乃至90モル%である。
1、R2、M、L0、R0、Cyおよびnのより詳細な説明および好ましい態様は、特開2002−98836号公報に記載されている内容と同様である。
上記アクリル酸コポリマー又はメタクリル酸コポリマーとして、特開2002−98836号公報に記載の化合物も用いることができる。
{下記一般式(I−TH)、一般式(II−TH)及び一般式(III−TH)のいずれかで表される繰り返し単位を少なくとも1種有する重合体}
本発明の配向膜は、下記一般式(I−TH)、一般式(II−TH)及び一般式(III−TH)のいずれかで表される繰り返し単位を少なくとも1種有する重合体(以下、「配向膜用ポリマー」という場合がある)を含む。以下、一般式(I−TH)〜(III−TH)について詳細に説明する。
一般式(I−TH)
Figure 0004491366
式中、R1は水素原子、メチル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、好ましくは水素原子、メチル基又はハロゲン原子であり、より好ましくは水素原子又はメチル基である。
1は酸素原子、−CO−又は−NR12−を表す。R12は水素原子又は置換もしくは無置換の炭素原子数が1〜6のアルキル基を表す。前記アルキル基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれであってもよい。好ましくは水素原子又は炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、より好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基である。
1は置換もしくは無置換の、アルキレン基、2価の環状脂肪族基、2価の芳香族基、2価のへテロ環基及びこれらの組み合わせから群から選ばれる2価の連結基を表す。アルキレン基としては炭素原子数が1〜10のアルキレン基が好ましく、炭素原子数が1〜6のアルキレン基がより好ましい。例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基などが挙げられる。2価の環状脂肪族基としては、シクロヘキサン−1,2−ジイル、1,4−シクロヘキサン−1,4−ジイル、シクロブタン−1,3−ジイルが好ましく、より好ましくは1,4−シクロヘキサン−1,4−ジイル、シクロブタン−1,3−ジイルである。2価の芳香族基の芳香族環としてはベンゼン環、インデン環、ナフタレン環、フルオレン環、フェナントレン環、アントラセン環が含まれるが、ベンゼン環、ナフタレン環が好ましい。2価の芳香族基としては、1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,2−フェニレン、1、2−ナフチレン、1,3−ナフチレン、1,4−ナフチレン、1,5−ナフチレン、1、8−ナフチレン、2,6−ナフチレンが好ましく、より好ましくは1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−ナフチレン、1,5−ナフチレン、2,6−ナフチレンである。2価のヘテロ環基のヘテロ環としては、5員、6員又は7員のヘテロ環が好ましく、5員環又は6員環がさらに好ましい。ヘテロ環を構成するヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子のいずれかが好ましい。ヘテロ環の例としては、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピロリジン環、オキサジアゾール環、イソオキサジアゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、イミダゾリン環、イミダゾリジン環、ピラゾール環、ピラゾリン環、ピラゾリジン環、トリアゾール環、フラザン環、ピラン環、チアン環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、ピペリジン環、オキサジン環、モルホリン環、チアジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペラジン環、及びトリアジン環が含まれる、2価のへテロ環基としては、ピリジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,4−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,4−ジイル、1,3,5−トリアジン−2,4−ジイルが好ましい。
1で表されるアルキレン基、2価の芳香族基又は2価のヘテロ環基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、脂肪族基、芳香族基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ)アリールアゾ基(例えばフェニルアゾ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ)、アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、プロピルアミノ)、アリールアミノ基(例えば、フェニルアミノ)、アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロパノイル、オクタノイル、ベンゾイル)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ)、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、カルボキシル基、スルホ基、カルバモイル基、スルファモイル基、ウレイド基が含まれる。
1は水素結合性基を表す。水素結合性基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルバモイル基、スルファモイル基、ウレイド基、アシルアミノ基及びスルホ基が好ましく、カルボキシル基、カルバモイル基、スルファモイル基、ウレイド基がより好ましい。
n1は1〜3の整数を表す。
次に一般式(II−TH)について説明する。
一般式(II−TH)
Figure 0004491366
式(II−TH)中、R2は水素原子、メチル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。L21は置換もしくは無置換の、2価の芳香族基又は2価のヘテロ環基を表し、前記一般式(I−TH)中のL1で表される2価の芳香族基及び2価のヘテロ環基とそれぞれ同義であり、好ましい範囲も同様である。P21は単結合又は、−O−、−NR21−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる2価の連結基を表し、R21は水素原子又は置換もしくは無置換の炭素原子数が1〜6のアルキル基を表し、前記一般式(I−TH)中のR1と同義であり、好ましい範囲も同様である。L22は置換もしくは無置換の、アルキレン基、2価の環状脂肪族基、2価の芳香族基、2価のヘテロ環基及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を表す。L22は、前記一般式(I−TH)中のL1と同義であり、好ましい範囲も同様である。X2は水素結合性基を表し、前記一般式(I−TH)中のX1と同義であり、好ましい範囲も同様である。n2は0〜3の整数である。
次に、一般式(III−TH)について説明する。
一般式(III−TH)
Figure 0004491366
前記一般式(III−TH)中、L31は置換もしくは無置換の、2価の芳香族基又は2価のヘテロ環基を表し、前記一般式(I−TH)のL1の2価の芳香族基及び2価のヘテロ環基とそれぞれ同義であり、好ましい範囲も同様である。P31は単結合又は、−O−、−NR31−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を表し、R31は水素原子又は置換もしくは無置換の炭素原子数が1〜6のアルキル基を表し、前記一般式(I−TH)中のR1と同義であり、好ましい範囲も同様である。
32は置換もしくは無置換の、アルキレン基、2価の環状脂肪族基、2価の芳香族基、2価のヘテロ環基及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を表し、L32は前記一般式(I−TH)のL1と同義であり、好ましい範囲も同様である。X3は水素結合性基を表し、前記一般式(I−TH)中のX1と同義であり、好ましい範囲も同様である。n3は0〜3の整数である。
以下に本発明の一般式(I−TH)、一般式(II−TH)又は一般式(III−TH)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 0004491366
Figure 0004491366
Figure 0004491366
Figure 0004491366
Figure 0004491366
本発明の配向膜は、一般式(I−TH)、(II−TH)及び(III−TH)のいずれかで表される一種の構成単位からのみなる単独重合体でもよいし、一般式(I−TH)、(II−TH)及び(III−TH)のいずれかで表される構成単位の二種以上からなる共重合体であってもよいし、又は一般式(I−TH)、(II−TH)及び(III−TH)のいずれかで表される構成単位の一種以上と、それ以外の構成単位の一種以上との共重合体でもよい。一般式(I−TH)、(II−TH)又は(III−TH)で表される構成単位以外の構成単位については特に制限はないが、好ましい共重合構成単位としては、例えば、ビニル系モノマー(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリル酸アミド類、メタクリル酸アミド類、ビニルアルコール、アシルオキシビニル類、スチレン類、マレイン酸、マレイン酸エステル類、マレインアミド類、アクリロニトリル、及び、ビニルアルキルケトン類等)を逐次重合して得られる構成単位;及び下記一般式(IV−A)又は)で表される構成単位;が挙げられる。
一般式(IV−A)、一般式(IV−B)
Figure 0004491366
前記一般式(IV−A)中、R41は、前記一般式(I−TH)中のR1と同義であり、その好ましい範囲も同様である。L41は、単結合、−COO−、−OCO−又は−CONHR42−を表し、R42は水素原子、炭素原子数1〜10の炭化水素基又は炭素原子数4〜10のヘテロ環基を表す。炭化水素基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニルなどが好ましい。ヘテロ環基としては前記一般式(I−TH)中のL1のヘテロ環基として示された基が好ましい基として挙げられる。これらの基は置換基を有していてもよい。一般式(IV−A)及び(IV−B)中のZは、水素原子、ハロゲン原子(例えば、クロロ原子等)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基など)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、−OR1’、−NR2’R3’、−SR4’、−PR5’R6’、−SiR7’R8’R9’、−C(=O)R10’、−C(=O)OR11’、−C(=O)NR12’R13’、−OC(=O)OR14’、−OC(=O)NR15’R16’、−NR17’C(=O)NR18’R19’−、−N+21’R22’R23’等を表す。尚、上記R1’〜R23’は、前記R42で表される基と同義である。
一般式(I−TH)、(II−TH)及び(III−TH)のいずれかで表される構成単位を有するポリマーは、水溶性基(例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、四級アンモニウム基、アミノ基、ホスホ基等)を有しているのが好ましい。特に、ヒドロキシル基又はカルボキシル基を有するポリマーが好ましい。これらの水溶性置換基は、一般式(I−TH)、(II−TH)及び(III−TH)のいずれかで表される構成単位中の置換基であっても、それ以外の構成単位中の置換基であってもよい。
以下に、前記一般式(IV−A)又は一般式(IV−B)で表される構成単位の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら制限されるものではない。
Figure 0004491366
前記配向膜用ポリマー中における前記一般式(I−TH)、(II−TH)又は(III−TH)で表される構成単位の合計の含率は、1質量%〜100質量%が好ましく、10質量%〜100質量%がより好ましく、20質量%〜100質量%がさらに好ましい。
前記配向膜用ポリマーは、更に架橋性基を有する構成単位を含むのが好ましい。前記配向膜用ポリマーが重合性基を含むと、例えば重合性基を有する液晶性化合物を本発明の配向膜上で配向させ、重合により配向状態に固定する際に、配向膜層と固定された液晶性化合物からなる光学異方性層との密着性が改善される場合が多く好ましい。前記架橋性基は、付加、縮合、置換反応性基などいずれであってもよく、特に制限はない。一方で、液晶性化合物としては、アクリロイル基、メタクリロイル基などエチレン性不飽和基を有する材料を用いて、光ラジカル重合開始剤の存在下で紫外線照射により固定するのが好ましく、従って、前記配向膜用ポリマーも紫外線照射により、架橋反応し得る架橋性基を有することが好ましい。紫外線照射により架橋し得る反応の好ましい例として、紫外線照射によりカチオンを発生する化合物を併用したエポキシ環、オキセタン環などのヘテロ環状化合物の開環重合反応と紫外線照射によりラジカルを発生する化合物を併用したエチレン性不飽和基を有する化合物のラジカル重合反応が挙げられる。これらのうち前記配向膜用ポリマー中に含まれる最も好ましい架橋性基は、エチレン性不飽和基(例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基等)である。また、前記配向膜用ポリマー中への架橋性基導入方法としては特に制限はない。
以下に架橋性基を含む構成単位の好ましい具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
Figure 0004491366
Figure 0004491366
Figure 0004491366
Figure 0004491366
Figure 0004491366
本発明に用いられる配向膜用ポリマーは、付加、縮合、置換反応など種々の方法により製造することができる。前記一般式(I−TH)〜(III−TH)のいずれかで表される構成単位となるエチレン性不飽和化合物のラジカル重合反応により製造するのが最も簡便で好ましい。
一方、前記配向膜用ポリマーが、架橋性基を有する構成単位を含む場合、該ポリマーは、(a)対応するモノマー(即ち、架橋性基となる置換基を有するモノマー)を重合して、直接エチレン性不飽和基を導入する手法;又は(b)任意の官能基を有するモノマーを重合して得られたポリマーに、高分子反応によりエチレン性不飽和基を導入する手法;により合成することができる。(b)の方法が好ましい。前記高分子反応は、I)例えば2−クロロエチル基から塩酸を脱離させるようなエチレン性不飽和基をプレカーサー化した官能基を含むポリマーを生成させた後に、官能基変換(脱離反応、酸化反応、還元反応、脱保護反応など)によりエチレン性不飽和基に誘導する方法;及びII)任意の官能基を含むポリマーを生成させた後に、該ポリマー中の官能基と結合生成反応が進行し、共有結合を生成し得る官能基とエチレン性不飽和基の両方を有する化合物(以降、「反応性モノマー」と称する。)を反応させる方法が挙げられる。また前記I)及びII)の方法を組み合わせて、前記ポリマーを合成してもよい。ここで言う結合形成反応とは、一般に有機合成分野で用いられる結合生成反応のなかで共有結合を形成する反応であれば特に制限なく使用できる。一方で、ポリマーに含まれるエチレン性不飽和基が反応中に熱重合し、ゲル化してしまう場合があるので、できるだけ低温(好ましくは60℃以下、特に好ましくは室温以下)で反応が進行するものが好ましい。また反応の進行を促進させる目的で触媒を用いてもよく、ゲル化を抑制する目的で重合禁止剤を用いてもよい。
前記配向膜用ポリマーが、架橋性基を有する構成単位を含む場合、その構成単位の割合は0.1質量%〜60質量%が好ましく、0.3質量%〜50質量%がより好ましく、0.5質量%〜40質量%がさらに好ましい。
前記配向膜用ポリマーの好ましい分子量範囲は、重量平均分子量で1000以上100万以下、さらに好ましくは2000以上20万以下である。最も好ましくは3000以上10万以下である。
以下に本発明に用いられる配向膜用ポリマーの好ましい例を表1に示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。なお、前記一般式(I−TH)、(II−TH)又は(III−TH)で表される構成単位、及び架橋性置換基を含む構成単位については、前述の具体例の番号により示し、共重合組成比は質量%で付記した。
Figure 0004491366
本発明に用いられる配向膜の合成は、既知の方法を適用して容易に得ることができる。以下に本発明に用いられるポリマーの具体的合成例を記すが、合成例はこれに限定されるものではない。
(AL−1)の合成例
500mLの三口フラスコにN,N−ジメチルアセトアミド(300ml)を添加し、4−アミノ安息香酸(40.3g、0.294mol)を溶解し、0℃に冷却したところへ、アクリル酸クロリド(30.0g、0.331mol)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、反応液を40℃まで加温し、更に2時間過熱攪拌後、反応液を水3Lに添加し、析出した固体を減圧濾過で濾別し、送風乾燥して(中間体A)を定量的に得た。100mLの三口フラスコにN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)を入れ、窒素を35ml/分の流量で流しながら65℃に加熱したところへ、開始剤(和光純薬(株)製V−65、7.5mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(4ml)溶液を添加した。10分後に、中間体A(7.5g:0.039mol)及び開始剤(和光純薬(株)製V−65、18.5mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)溶液を3時間掛けて滴下した。滴下終了後、開始剤((和光純薬(株)製V−65、3.8mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)溶液を添加し、そのままの温度で3時間反応させた。その後、反応系を室温に戻した後、攪拌された水(800mL)中にゆっくりと注加し、析出したポリマーを吸引ろ過によって取り出し、更に水洗した。得られたウェットのポリマーは8.9gであった。このポリマーを乾燥することによって、配向膜用ポリマーAL−1を6.9g得た。得られた固体がポリマーであることは1H−NMRより確認した。
本発明の配向膜は、前記配向膜用ポリマーを溶媒に溶解して調製した塗布液を、支持体表面に塗布し、25℃〜140℃で塗布液中に含まれる溶媒を乾燥除去することで作製することができる。また、可能であれば蒸着によって形成することもできるが、塗布による形成がより好ましい。このようにして形成された配向膜の厚さは、0.01〜5μmであることが好ましく、0.05〜2μmであることがさらに好ましい。
前記配向膜形成用塗布液の調製に用いられる溶媒としては、例えば、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド等)、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル等が挙げられるが、好ましくは、水、アルコール類及びこれらの混合溶媒である。前記塗布液中の配向膜用ポリマーの濃度は、0.1質量%〜40質量%であるのが好ましく、0.5質量%〜20質量%であるのがより好ましく、2質量%〜10質量%であるのがさらに好ましい。前記塗布液の粘度は、0.1cp〜100cpであるのが好ましく、0.5cp〜50cpであるのがより好ましい。
前記塗布液中には、前記配向膜用ポリマー以外にも、適宜添加剤を添加してもよい。例えば、前記配向膜用ポリマーが水溶性の溶媒に溶解し難い場合は、塩基性化合物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、トリエチルアミンなど)や、酸性化合物(例えば、塩酸、酢酸、コハク酸等)を添加して溶解を促進してもよい。
上記方法によって形成された配向膜は、その表面がラビング処理され、液晶配向性が付与されているのが好ましい。ラビング処理としてはポリマー塗布層の表面を、紙や布で一定方向(通常は長手方向)に、数回こすることにより実施することができる。また、ラビング以外の方法としては、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により液晶配向性を付与する事も出来る。液晶配向性を付与する方法としては、ポリマーのラビング処理により形成する配向膜が特に好ましい。
[位相差板]
本発明の位相差板は、支持体上に本発明の配向膜と、該配向膜によって配向制御され、且つその配向状態に固定された液晶性化合物を含有する光学異方性層を有することを特徴とする。
(1)光学異方性層
本発明の光学異方性層は、配向状態に固定された液晶性化合物を含有する。好ましくは液晶性化合物が一般式(DI)で表される化合物である。前記光学異方性層は、液晶性化合物、好ましくはディスコティック液晶性化合物、及び所望により重合性開始剤や他の添加剤を含む塗布液を、例えば支持体上に形成された本発明の配向膜の表面に塗布し、液晶性化合物を配向、固定化することで形成することができる。液晶性化合物を配向及び固定化した後は、支持体を剥離してもよい。
(1)−a 形成方法
前記光学異方性層は、ディスコティック液晶性化合物もしくは棒状液晶性化合物を可溶できる溶媒に溶解して調製した塗布液を、上記の様に支持体上に形成され、且つ、配向性が付与された本発明の配向膜上に塗布することによって作製ることができる。また、可能であれば蒸着による形成でも良いが、塗布による形成が好適に用いられる。塗布方法としてはカーテンコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、印刷コーティング、スプレーコーティング、スロットコーティング、ロールコーティング、スライドコーテティング、ブレードコーティング、グラビアコーティング、ワイヤーバー法等の公知の塗布方法が挙げられる。次いで、25℃〜130℃において用いた溶媒を乾燥すると同時に、液晶性化合物を配向させ、更に、紫外線照射等によって固定化することによって、液晶性化合物による光学異方性層が形成される。重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm2〜50J/cm2であることが好ましく、100〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。このようにして形成された光学異方性層の厚さは、光学補償等の用途によって、最適なレタデーションの値によって異なるが、0.1〜10μmであることが好ましく、0.5〜5μmであることがさらに好ましい。
(1)−b 光学異方性層の形成に用いられる材料
前記光学異方性層は、一般式(DI)で表される化合物をから形成される。特に、一般式(DI)で表され且つディスコティック液晶性を示す化合物から形成されていることが好ましい。本発明に用いることができる、一般式(DI)で表される化合物以外のディスコティック液晶性化合物としては、重合性基を有する円盤状液晶性化合物が好ましい。円盤状液晶性化合物は、様々な文献(C.Destrade et al.,Mol.Crysr.Liq.Cryst.,vol.71,page 111(1981);日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B.Kohne et al.,Angew.Chem.Soc.Chem.Comm.,page 1794(1985);J.Zhang et al.,J.Am.Chem.Soc.,vol.116,page 2655(1994))に記載されている。円盤状液晶性化合物の重合については、特開平8−27284公報に記載がある。
これらの液晶性化合物は、光学異方性層中では、実質的に均一に配向していることが好ましく、実質的に均一に配向している状態で固定されていることがさらに好ましく、重合反応により液晶性化合物が固定されていることが最も好ましい。
光学異方性層を占める、一般式(DI)で表される化合物もしくは一般式(DI)で表される化合物から得られる重合物の割合は、10〜100質量%であることが好ましく、30〜99質量%であることがさらに好ましく、50〜99質量%であることが最も好ましい。
前記光学異方性層は、液晶性化合物、好ましくは前記円盤状液晶性化合物、及び所望により下記の重合開始剤、他の添加剤等を含む塗布液を、本発明の配向膜上に塗布することにより形成するのが好ましい。以下、塗布液中に添加可能な液晶性化合物以外の材料について説明する。
液晶性分子は、配向状態を維持して固定することが好ましく、固定化は、液晶性分子に導入した重合性基(一般式(V)で表すところのP)の重合反応によ施することが好ましい。そのためには、前記塗布液中には、重合開始剤を含有させるのが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応、及び電子線を用いるEB硬化が含まれる。このうち、光重合反応(光硬化)及びEB硬化が好ましい。光の作用によりラジカルを発生させる重合開始剤の例としては、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)及びオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)、アセトフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ベンジル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物等が好ましい。アセトフェノン系化合物としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシメチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、p−ジメチルアミノアセトン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、p−アジドベンザルアセトフェノン等が挙げられる。ベンジル系化合物としては、例えば、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられる。ベンゾインエーテル系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられる。ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラーズケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン等が挙げられる。チオキサントン系化合物としては、例えば、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等が挙げられる。このような芳香族ケトン類からなる感光性ラジカル重合開始剤の中でも、アセトフェノン系化合物及びベンジル系化合物が、硬化特性、保存安定性、臭気等の面で特に好ましい。これらの芳香族ケトン類からなる感光性ラジカル重合開始剤は、1種あるいは2種以上のものを所望の性能に応じて配合して使用することができる。また、感度を高める目的で重合開始剤に加えて、増感剤を用いてもよい。増感剤の例には、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、及びチオキサントン等が含まれる。
光重合開始剤は複数種を組み合わせてもよく、使用量は、塗布液の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜5質量%であることが更に好ましい。液晶性分子の重合のための光照射は紫外線を用いることが好ましい。
前記光学異方性層形成用塗布液中には、上記光重合開始剤以外にも適宜添加剤を添加してもよい。例えば、可塑剤、モノマー、界面活性剤、セルロースエステル、配向制御剤及びカイラル剤等が挙げられる。以下に配向制御剤について詳細に説明する。本発明における配向制御剤とは、液晶性化合物の塗布液に添加され、塗布後に液晶性化合物の層の表面、つまり、空気界面側に偏在することによって、空気界面側での液晶性化合物の配向を制御することができる化合物を表す。この配向制御剤の構造によっては、液晶性化合物を空気界面側で略垂直に配向させたり、逆に略水平に配向させる事もできる。例えば、ディスコティック液晶性化合物の場合には、特開2000−344734号公報等に記載の下記一般式(VI)で表されるような化合物が挙げられる。
一般式(VI):(Hb−L2−)nB1
式(VI)中、Hbは炭素原子数が6〜40の脂肪族基又は炭素数6〜40の脂肪族置換オリゴシロキサノキシ基を表し、L2は−O−、−S−、−CO−、−NR5−、−SO2−、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を表し、R5は水素原子又は炭素数が1〜6のアルキル基を表し、nは2〜12のいずれかの整数を表し、B1は少なくとも3つの環構造を含むn価の基を表す。一般式(VI)のHb、L2、B1及びnの詳細については、それぞれ特開2002−129612号公報に記載があり、本発明に用いられる配向制御剤についても同様である。
また、配向制御剤は、以下に示すような高分子化合物であってもよい。添加される高分子配向制御剤は、光学異方性層形成用の塗布液中に溶解し得るポリマーであれば特に制限はない。好ましい高分子配向制御剤の一例を以下に示す。
ポリプロピレンオキシド
ポリテトラメチレンオキシド
ポリ−ε−カプロラクトン
ポリ−ε−カプロラクトン ジオール
ポリ−ε−カプロラクトン トリオール
ポリビニルアセテート
ポリメラミン
ポリ(エチレン アジペート)
ポリ(1,4−ブチレン アジペート)
ポリ(1,4−ブチレン グルタレート)
ポリ(1,2−ブチレン グリコール)
ポリ(1,4−ブチレン スクシネート)
ポリ(1,4−ブチレン テレフタレート)
ポリ(エチレンテレフタレート)
ポリ(2−メチル−1,3−プロピレンアジペート)
ポリ(2−メチル−1,3−プロピレン グルタレート)
ポリ(ネオペンチルグリコールアジペート)
ポリ(ネオペンチルグリコール セバケート)
ポリ(1,3−プロピレン アジペート)
ポリ(1,3−プロピレン グルタレート)
ポリビニルブチラール
ポリビニルホルマール
ポリビニルアセタール
ポリビニルプロパナール
ポリビニルヘキサナール
ポリビニルピロリドン
ポリアクリル酸エステル
ポリメタクリル酸エステル
ポリ(3−ヒドロキシブチリックアシッド)
配向制御剤の添加量は、液晶性化合物に対し0.01質量%〜10質量%であるのが好ましく、0.05質量%〜5質量%であるのがより好ましい。
また、界面活性剤としては、従来公知の化合物が挙げられるが、特にフッ素系化合物が好ましい。具体的には、例えば特開2001−330725号公報明細書中の段落番号[0028]〜[0056]記載の化合物、特願2004−188333号公報明細書中の段落番号[0100]〜[0118]記載の化合物が挙げられる。界面活性剤の好ましい例としては、特願2004−188333号公報明細書中のX-1〜X−20、X−61〜X-72の化合物が挙げられる。上記界面活性剤は、ディスコティック化合物に対して一般に0.005〜8質量%(好ましくは0.2〜2.5質量%)の量にて使用される。
光学異方性層形成用の塗布液の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましい。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、トルエン、ヘキサン)アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例:酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例:アセトン、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)などが含まれる。この中でアルキルハライド、ケトンが好ましい。2種類以上の有機溶剤を併用してもよい。
塗布液中の液晶性化合物及びその他の添加剤の固形分濃度としては、0.1質量%〜60質量%が好ましく、0.5質量%〜50質量%がより好ましく、2質量%〜40質量%がさらに好ましい。また、塗布液の粘度は、0.01cp〜100cpが好ましく、0.1cp〜50cpがより好ましい。
(1)−c 配向状態
本発明の光学異方性層は、TN(Twisted Nematic)のような液晶表示モードの位相差板として使用する場合においては、ディスコティックネマチック相がハイブリッド配向した状態を固定化することが好ましい。ここで、ハイブリッド配向とは、膜厚方向で液晶性化合物のチルト角が連続的に変化している状態を表す。
液晶性化合物は支持体上(更に好ましくは配向膜上)に塗布され後、例えば加熱することで液晶相を発現させるため、液晶性化合物は支持体側の界面では支持体面または塗布膜界面(配向膜を設けた場合には配向膜界面)のチルト角(換言すれば透明支持体面の方向と液晶性化合物の円盤面方向(本発明の液晶性化合物は円盤状の形状を有する)のなす角)で配向し、空気との界面では空気界面のチルト角で配向することとなる。
本発明において、光学異方性層の平均のチルト角(透明支持体面の方向と液晶性化合物の円盤面方向のなす角)は、10〜70°が好ましく、特に20〜60°が好ましい。
また、それぞれの界面におけるチルト角は、空気界面のチルト角が0〜50°且つ支持体側界面のチルト角が20〜90°の組み合わせ、もしくは、支持体側界面のチルト角が0〜50°且つ空気界面のチルト角が20〜90°の組み合わせが好ましい。特に、空気界面のチルト角が0〜40°且つ支持体側界面のチルト角が40〜80°の組み合わせ、もしくは、支持体側界面のチルト角が0〜40°、且つ空気界面のチルト角が40〜80°の組み合わせが好ましい。
(2)支持体
本発明の位相差板は支持体を有する。支持体は、作製時に用いられる支持体と必ずしも同一でなくてもよく、前記光学異方性層を作製した後、作製時に用いた仮支持体から他の支持体に転写してもよい。本発明の位相差板に用いられる支持体は、透明で光学異方性が小さく、波長分散が小さいポリマーフィルムを用いることが好ましい。ここで支持体が透明であるとは、光透過率が80%以上であることを意味する。波長分散が小さいとは、具体的には、Re400/Re700の比が1.2未満であることが好ましい。光学異方性が小さいとは、具体的には、面内レターデーション(Re)が20nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがさらに好ましい。透明支持体は、ロール状又は長方形のシート状の形状を有することが好ましく、ロール状の透明支持体を用いて、光学異方性層を積層してから、必要な大きさに切断することが好ましい。ポリマーの例には、セルロースアシレート、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート及びポリメタクリレートが含まれる。セルロースアシレートが好ましく、セルロースアセテートがさらに好ましく、トリアセチルセルロースが最も好ましい。セルロースアシレートフィルムを非塩素系溶媒を用いて製造することについて、発明協会公開技報2001−1745号に詳しく記載されており、そこに記載されたセルロースアシレートフィルムも本発明に好ましく用いることができる。
支持体用のポリマーフィルムは、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。透明支持体の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、30〜200μmであることがさらに好ましい。透明支持体とその上に設けられる層(接着層、配向膜あるいは光学異方性層)との接着を改善するため、透明支持体に表面処理(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、火炎処理、ケン化処理)を実施してもよい。透明支持体の上に、接着層(下塗り層)を設けてもよい。
本発明の位相差板は、種々の用途に利用される。液晶表示装置の光学補償シートや、直線偏光膜や透明保護膜と積層して偏光板として利用され得る。
液晶表示装置は、通常、液晶セル及び偏光板を含む。偏光板は保護フィルムと偏光膜とを有し、通常、ポリビニルアルコールフィルムからなる偏光膜をヨウ素にて染色し、延伸を行い、その両面を保護フィルムにて積層して得られる。透過型液晶表示装置では、この偏光板を液晶セルの両側に取り付け、さらには一枚以上の光学補償シートを配置することもある。反射型液晶表示装置では、通常、反射板、液晶セル、一枚以上の光学補償シート及び偏光板が、この順で配置されている。液晶セルは、液晶性分子、それを封入するための二枚の基板及び液晶性分子に電圧を加えるための電極層からなる。液晶セルは、液晶性分子の配向状態の違いで、ON・OFF表示を行い、透過及び反射型いずれにも適用できる、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、OCB(Optically Compensatory Bend)、VA(Vertically Aligned)、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、STN(Super Twissted Nematic)のような表示モードが提案されている。
光学補償シートは、画像着色を解消したり、視野角を拡大するために、様々な液晶表示装置で用いられている。光学補償シートとしては、延伸複屈折ポリマーフィルムが従来から使用されている。また、延伸複屈折ポリマーフィルムからなる光学補償シートに代えて、透明支持体上に低分子もしくは高分子液晶性分子から形成された光学異方性層を有する光学補償シートを使用することが提案されている。液晶性分子には多様な配向形態があるため、液晶性分子を用いることで、従来の延伸複屈折ポリマーフィルムでは得ることができない光学的性質を実現することができる。
[偏光板]
本発明の位相差板に、直線偏光膜又は透明保護膜を貼り合せ、偏光板とした後に、実際の液晶表示素子に用いるのが好ましい。以下に該偏光膜及び透明保護膜について説明する。
(1)直線偏光膜
直線偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。ヨウ素系偏光膜及び染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造する。偏光膜の透過軸は、フィルムの延伸方向に垂直な方向に相当する。ディスコティック液晶性化合物を光学異方性層に用いた場合には、偏光膜の透過軸は、配向膜側のディスコティック液晶性分子の面に対し、実質的に平行になるように配置される。また、棒状液晶性化合物を用いた場合、偏光膜の透過軸は、棒状液晶性分子の長軸方向(遅相軸)と、実質的に平行になるように配置する。通常は、位相差板の支持体側に貼り合せるのが好ましいが、必要によっては、光学異方性層側と貼り合せてもよい。
(2)透明保護膜
位相差板の光学異方性層側に透明保護膜を貼り合せてもよい。該透明保護膜としては、透明なポリマーフィルムが好ましい。保護膜が透明であるとは、光透過率が80%以上であることを意味する。透明保護膜としては、一般にセルロースエステルフィルム、好ましくはトリアセチルセルロースフィルムが用いられる。セルロースエステルフィルムは、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。透明保護膜の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜200μmであることがさらに好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操作などは本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されるものではない。
[実施例1]
1.本発明の位相差板の作製
(1)配向膜の形成
厚さ100μmの光学的に等方性のトリアセチルセルロースフィルムを透明支持体として用いた。本発明の配向膜用ポリマー(例示化合物AL−2)を水/メタノール混合液に4質量%になるように希釈し、中和剤としてトリエチルアミンを添加し、配向膜の塗布液を調液した。この塗布液を透明支持体の片面に塗布し、塗布層を120℃で2分間加熱して、乾燥し、その表面をラビング処理することで厚さ1μmの配向膜を形成した。この配向膜に、下記棒状液晶(V−1)をメチルエチルケトンに溶解させ塗布し、液晶温度でその配向性を確認したところ、分子長軸方向がラビング方向と直交方向に配向していることが分った。
Figure 0004491366
(2)光学的異方性層の形成
配向膜のラビング処理面上に、以下の組成の塗布液をバーコーターを用いて塗布した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
光学異方性層塗布液
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
本発明の液晶性化合物(D−109) 100質量部
光重合開始剤
(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 3.0質量部
増感剤
(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1.0質量部
界面活性剤(KK−1) 0.4質量部
メチルエチルケトン 270質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(KK−1)
Figure 0004491366
塗布層を100℃で2分間加熱して、ディスコティック液晶性分子を配向させた。その温度で600mJ/cm2の紫外線を照射して液晶性分子を重合させ、配向状態を固定した。このようにして光学異方性層を形成し、位相差板を作製した。
[実施例2]
(1)配向膜の形成
厚さ100μmの光学的に等方性のトリアセチルセルロースフィルムを透明支持体として用いた。本発明の配向膜用ポリマー(アクリル酸コポリマー(PA732)特開2002−98836号公報に記載)を水/メタノール混合液に4質量%になるように希釈し、中和剤としてトリエチルアミンを添加し、配向膜の塗布液を調液した。この塗布液を透明支持体の片面に塗布し、塗布層を120℃で2分間加熱して、乾燥し、その表面をラビング処理することで厚さ1μmの配向膜を形成した。この配向膜に、上記棒状液晶(V−1)をメチルエチルケトンに溶解させ塗布し、液晶温度でその配向性を確認したところ、分子長軸方向がラビング方向と直交方向に配向していることが分った。
アクリル酸コポリマー(PA732)
Figure 0004491366
(2)光学的異方性層の形成
配向膜のラビング処理面上に、実施例1で用いた塗布液を塗布し、実施例と同様の方法で位相差板を作製した。
[比較例1]
厚さ100μmの光学的に等方性のトリアセチルセルロースフィルムを透明支持体として用いた。PVA−203((株)クラレ製)を水/メタノール混合液に4質量%になるように希釈し、配向膜の塗布液を調液した。この塗布液を透明支持体の片面に塗布し、塗布層を110℃で2分間加熱して、乾燥し、その表面をラビング処理することで厚さ1μmの配向膜を形成した。この配向膜に、上記棒状液晶(V−1)をメチルエチルケトンに溶解させ塗布し、液晶温度でその配向性を確認したところ、分子長軸方向がラビング方向と平行方向に配向していることが分った。
[光学補償シートの評価]
実施例1および2で得られた位相差板の断面の超薄切片をマイクロトームを用いて作製し、その切片を偏光顕微鏡で観察することで、実施例1および2で得られた位相差板の光学異方性層がハイブリッド配向していることが確認できた。
次に、実施例1、2および比較例1で得られた位相差板を偏光顕微鏡で観察を行ったところ、実施例1および2で得られた位相差板は、配向の欠陥がほとんど見られず均一に配向していることが確認できた。一方、比較例1で得られた位相差板は、ラビング方向と平行方向にスジ状の欠陥が発生していることが確認できた。

Claims (4)

  1. 透明支持体の上に、配向膜と、少なくとも一層の下記一般式(DI)で表される化合物から形成されている光学異方性層とを有する位相差板であって、該配向膜が、棒状液晶を配向させた時に棒状液晶の長軸方向がラビング方向と略直交方向に配向しうる特性を有することを特徴とする位相差板。
    一般式(DI)
    Figure 0004491366
    一般式(DI)中、Y11、Y12、Y13は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。L1、L2、L3は、それぞれ独立に単結合または二価の連結基を表す。H1、H2、H3はそれぞれ独立に、下記一般式(DI−A)もしくは下記一般式(DI−B)を表す。
    一般式(DI−A)
    Figure 0004491366
    [YA1、YA2は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。XAは酸素原子、硫黄原子、メチレン、またはイミノを表す。*はL1〜L3と結合する位置を表し、**はR1〜R3と結合する位置を表す。]
    一般式(DI−B)
    Figure 0004491366
    [YB1、YB2は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。XBは酸素原子、硫黄原子、メチレン、またはイミノを表す。*はL1〜L3と結合する位置を表し、**はR1〜R3と結合する位置を表す。]
    一般式(DI)中、R1、R2、R3は、それぞれ独立に下記一般式(DI−R)を表す。
    一般式(DI−R):*−(−L21−二価の環状基)n1−L22−L23−Q1
    [*は一般式(DI)中の5員環に結合する位置を表す。L21は単結合または二価の連結基を表し、二価の環状基は少なくとも1種類の環状構造を有する二価の連結基を表す。n1は0〜4整数を表す。L22は*−O−、*−O−CO−、*−CO−O−、*−O−CO−O−、*−S−、*−N(R)H−、*−SO2−、*−CH2−、*−CH=CH−、*−C≡C−、を表し(ここで、*は一般式(DI−R)中のベンゼン環に結合する位置を表す。)、一般式(DI−R)中、L23は−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−NH−、−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−ならびにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基を表す。上述の基が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。Q1はそれぞれ独立に重合性基または水素原子を表す。]
  2. 透明支持体の上に、配向膜と、請求項1に記載の一般式(DI)で表される化合物をから形成されている少なくとも一層の光学異方性層とを有する位相差板であって、該配向膜が、下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)又は(III)で表される繰り返し単位とを含むアクリル酸コポリマー又はメタクリル酸コポリマーであることを特徴とする位相差板。
    Figure 0004491366
    一般式(I)〜(III)中:
    1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数が1乃至6のアルキル基であり;Mは、プロトン、アルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンであり;L0は、−O−、−CO−、−NH−、−SO2−、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であり;R0は、炭素原子数が10乃至100の炭化水素基または炭素原子数が1乃至100のフッ素原子置換炭化水素基であり;Cyは、脂肪族環基、芳香族基または複素環基であり;mは、10乃至99モル%であり;そして、nは、1乃至90モル%である。
  3. 透明支持体の上に、配向膜と、少なくとも一層の請求項1記載の一般式(DI)で表される化合物とから形成されている光学異方性層とを有する位相差板であって、該配向膜が、下記一般式(I−TH)、一般式(II−TH)及び一般式(III−TH)のいずれかで表される構造単位を少なくとも1種有する重合体を含む配向膜であることを特徴とする位相差板。
    一般式(I−TH)
    Figure 0004491366
    (式中、R1は水素原子、メチル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、P1は酸素原子、−CO−又は−NR12−を表し、R12は水素原子又は置換もしくは無置換の炭素原子数が1〜6のアルキル基を表し、L1は置換もしくは無置換の、アルキレン基、2価の環状脂肪族基、2価の芳香族基、2価のへテロ環基及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を表し、X1は水素結合性基を表し、n1は1〜3の整数を表す。)
    一般式(II−TH)
    Figure 0004491366
    (式中、R2は水素原子、メチル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、L21は置換もしくは無置換の、2価の芳香族基又は2価のヘテロ環基を表し、P21は単結合又は、−O−、−NR21−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる2価の連結基を表し、R21は水素原子又は置換もしくは無置換の炭素原子数が1〜6のアルキル基を表し、L22は置換もしくは無置換の、アルキレン基、2価の環状脂肪族基、2価の芳香族基、2価のヘテロ環基及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を表し、X2は水素結合性基を表し、n2は0〜3の整数である。)
    一般式(III−TH)
    Figure 0004491366
    (式中、L31は置換もしくは無置換の、2価の芳香族基又は2価のヘテロ環基を表し、P31は単結合又は、−O−、−NR31−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を表し、R31は水素原子又は置換もしくは無置換の炭素原子数が1〜6のアルキル基を表し、L32は置換もしくは無置換の、アルキレン基、2価の環状脂肪族基、2価の芳香族基、2価のヘテロ環基及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる2価の連結基を表し、X3は水素結合性基を表し、n3は0〜3の整数である。)
  4. 光学異方性層がハイブリッド配向した液晶性化合物から形成されることを特徴とする請求項1、2および3のいずれかに記載の位相差板。
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