JP4491029B2 - プラズマ処理装置及び高周波電力供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被処理基板にプラズマ処理を施すための技術に係わり、特にプラズマの生成にVHF帯の高周波電力を用いるプラズマ処理装置および高周波電力供給装置に関する。
従来より、半導体デバイスやFPD(Flat Panel Display)の製造プロセスでは、プラズマを利用してエッチング、堆積、酸化、スパッタリング等の処理を行うプラズマ処理装置が多く使われている。この種の一般的なプラズマ処理装置は、処理容器または反応室内に一対の電極を平行に配置して電極間に処理ガスを流し込み、高周波電源からのプラズマ生成用の高周波電力を整合器を介して片側の電極に供給し、両電極間に形成される高周波電界により電子を加速させ、電子と処理ガスとの衝突電離によってプラズマを発生させるようにしている。ここで、整合器は、高周波電源側の出力ないし伝送インピーダンスに負荷(特にプラズマ)側のインピーダンスを整合させるためのもので、負荷側の電力損失を極力少なくするために処理容器の近くに配置されるのが通例である。一方、高周波電源は、補機として、処理容器の設置されるクリーンルームから隔離された用力室またはラックに設置されるのが通例である。通常、高周波電源から整合器まで約5m〜20mの距離があり、両者は同軸ケーブル等の高周波伝送線路で接続される。
最近では、製造プロセスにおけるデザインルールの微細化につれてプラズマ処理に低圧下での高密度プラズマが要求されており、上記のような高周波放電方式のプラズマ処理装置では従来(一般に27MHz以下)よりも高いVHF帯(30MHz〜300MHz)の周波数をプラズマ生成用の高周波電力に使用するようになってきている。
特開平9−312268
上記のように、高周波放電式のプラズマ処理装置では、高周波電源より与えられる高周波電力の周波数(基本周波数または伝送周波数)については、整合器が負荷(プラズマ)側とインピーダンスの整合をとるため、負荷側からの反射波は整合器で止まり、高周波電源まで返ってくることはない。しかしながら、概してプラズマは非線形な負荷であり、高調波を発生する。その場合、整合器はそのような高調波に対しては整合をとれないため負荷側から受けた高調波を高周波電源側へ通してしまい、これによって整合器と高周波電源との間の伝送線路上で高調波の進行波と反射波とが混在して定在波が発生する。このように高周波電力の伝送線路上で高調波の定在波が生じ、共振状態が形成されると、その影響で処理容器内のプラズマの生成ないし分布特性が不定に変動し、プロセスの再現性や信頼性が低下するおそれがある。
上記のような不所望な高調波の中でも、プロセス特性に実質的な影響を及ぼすのは2次高調波と3次高調波である。図5に、プラズマ生成用に100MHzの高周波電力を使用し、高周波電源と整合器との間の伝送線路にケーブルLMR900(5m)を用いる従来のプラズマ処理装置において、該ケーブルの線路長を100MHzの波長λ(λ=3000mm)の1/16毎に変化させたときに発生する高調波の出力レベルを示す。図5のグラフから、相対的に2次高調波と3次高調波の出力レベルが高く、特に3次高調波の出力レベルが共振によって著しく増大することがわかる。
本発明は、上記のような従来の問題点に鑑みてなされたもので、高周波電力供給部のレイアウトを改善し、さらには高周波電力供給部の伝送線路上でプラズマからの高調波が共振するのを確実に防止するようにしたプラズマ処理装置および高周波電力供給装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の観点におけるプラズマ処理装置は、減圧可能な処理容器と、前記処理容器内に配置され、第1の高周波電力と第2の高周波電力とが印加される第1の電極と、前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、前記第1の電極を支持し、かつ前記第1の電極の下の空間を内側に囲う筒状の支持部と、前記空間の中に配置された高周波電力供給部とを具備する。そして、前記高周波電力供給部が、第1の周波数を有する第1の高周波電力を出力する第1の高周波電源部と、前記第1の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第1の整合器と、前記第2の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第2の整合器と、前記第1の高周波電源部から前記第1の整合器まで前記第1の高周波電力を伝送する伝送線路とを有し、前記伝送線路を前記第1の高周波電力の第3高調波の波長λに対してλ/2よりも短い線路長にし、前記第1の高周波電力の第3高調波に対して前記第1の高周波電源部の出力端子側および前記第1の整合器の入力端子側がそれぞれ電気的に短絡端となる。
本発明の第2の観点におけるプラズマ処理装置は、減圧可能な処理容器と、前記処理容器内に配置され、第1の高周波電力と第2の高周波電力とが印加される第1の電極と、前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、前記第1の電極を支持し、かつ前記第1の電極の下の空間を内側に囲う筒状の支持部と、前記空間の中に配置された高周波電力供給部とを具備する。そして、前記高周波電力供給部が、第1の周波数を有する第1の高周波電力を出力する第1の高周波電源部と、前記第1の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第1の整合器と、前記第2の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第2の整合器と、前記第1の高周波電源部から前記第1の整合器まで前記第1の高周波電力を伝送する伝送線路とを有し、前記伝送線路を前記第1の高周波電力の第3高調波の波長λに対して3λ/4よりも短い線路長にし、前記第1の高周波電力の第3高調波に対して前記第1の高周波電源部の出力端子側が電気的に短絡端となり、前記第1の整合器の入力端子側が電気的に開放端となる。
本発明の第3の観点におけるプラズマ処理装置は、減圧可能な処理容器と、 前記処理容器内に配置され、第1の高周波電力と第2の高周波電力とが印加される第1の電極と、前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、前記第1の電極を支持し、かつ前記第1の電極の下の空間を内側に囲う筒状の支持部と、前記空間の中に配置された高周波電力供給部とを具備する。そして、前記高周波電力供給部が、第1の周波数を有する第1の高周波電力を出力する第1の高周波電源部と、前記第1の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第1の整合器と、前記第2の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第2の整合器と、前記第1の高周波電源部から前記第1の整合器まで前記第1の高周波電力を伝送する伝送線路とを有し、前記第1の高周波電源部が、直流電力を入力して前記第1の高周波電力を生成する高周波電力発生部と、前記伝送線路に前記第1の高周波電力の高調波に対して電気的に短絡端として接続される出力端子を有し、前記高周波電力発生部からの前記第1の高周波電力を選択的に通すフィルタとを有する。
本発明の第1の観点における高周波電力供給装置は、プラズマ処理装置の所定の囲い空間の中に設けられ、第1の周波数を有する第1の高周波電力を出力する第1の高周波電源部と、第1の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第1の整合器と、第2の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第2の整合器と、前記第1の高周波電源部から前記第1の整合器まで前記第1の高周波電力を伝送する伝送線路とを具備する。ここで、前記プラズマ処理装置は、減圧可能な処理容器と、前記処理容器内に配置され、前記第1の高周波電力と前記第2の高周波電力とが印加される第1の電極と、前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、前記第1の電極を支持し、かつ前記第1の電極の下の空間を内側に囲んで前記囲い空間を形成する筒状の支持部とを有する。そして、この高周波電力供給装置においては、前記伝送線路を前記第1の高周波電力の第3高調波の波長λに対してλ/2よりも短い線路長にし、前記第1の高周波電力の第3高調波に対して前記第1の高周波電源部の出力端子側および前記第1の整合器の入力端子側がそれぞれ電気的に短絡端となる。
本発明の第2の観点における高周波電力供給装置は、プラズマ処理装置の所定の囲い空間の中に設けられ、第1の周波数を有する第1の高周波電力を出力する第1の高周波電源部と、第1の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第1の整合器と、第2の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第2の整合器と、前記第1の高周波電源部から前記第1の整合器まで前記第1の高周波電力を伝送する伝送線路とを具備する。ここで、前記プラズマ処理装置は、減圧可能な処理容器と、前記処理容器内に配置され、前記第1の高周波電力と前記第2の高周波電力とが印加される第1の電極と、前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、前記第1の電極を支持し、かつ前記第1の電極の下の空間を内側に囲んで前記囲い空間を形成する筒状の支持部とを有する。そして、この高周波電力供給装置においては、前記伝送線路を前記第1の高周波電力の第3高調波の波長λに対して3λ/4よりも短い線路長にし、前記第1の高周波電力の第3高調波に対して前記第1の高周波電源部の出力端子側が電気的に短絡端となり、前記第1の整合器の入力端子側が電気的に開放端となる。
本発明の第3の観点における高周波電力供給装置は、プラズマ処理装置の所定の囲い空間の中に設けられ、第1の周波数を有する第1の高周波電力を出力する第1の高周波電源部と、第1の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第1の整合器と、第2の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第2の整合器と、前記第1の高周波電源部から前記第1の整合器まで前記第1の高周波電力を伝送する伝送線路とを具備する。ここで、前記プラズマ処理装置は、減圧可能な処理容器と、前記処理容器内に配置され、前記第1の高周波電力と前記第2の高周波電力とが印加される第1の電極と、前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、前記第1の電極を支持し、かつ前記第1の電極の下の空間を内側に囲んで前記囲い空間を形成する筒状の支持部とを有する、そして、この高周波電力供給装置においては、前記第1の高周波電源部が、直流電力を入力して前記第1の高周波電力を生成する高周波電力発生部と、前記伝送線路に前記第1の高周波電力の高調波に対して電気的に短絡端として接続される出力端子を有し、前記高周波電力発生部からの前記高周波電力を選択的に通すフィルタとを有する。
本発明においては、プラズマ処理装置において、第1の高周波電源部と第1の整合器と第2の整合器とを有し、第1の高周波電源から第1の整合器まで第1の高周波電力を伝送する伝送線路を含む高周波電力供給装置(または高周波電力供給部)が、第1および第2の高周波電力を印加される第1の電極の下に設けられる空間の中に配置されるので、該伝送線路の線路長を伝送周波数(高周波電力)の第3高調波について共振条件が成立する最短の線路長よりも短くする構成を実現できる。
本発明の好適な一態様として、本発明における高周波電力供給装置(または高周波電力供給部)が、垂直方向に積み重ねられた3段のボックスを有し、第1の高周波電源、第1の整合器および第2の整合器がそれら3段ボックスにそれぞれ収容する構成としてよい。
以上説明したように、本発明のプラズマ処理装置または高周波電力供給装置によれば、上記のような構成および作用により、高周波電力供給部のレイアウトを改善し、さらには高周波電力供給部の伝送線路上でプラズマからの高調波が共振するのを確実に防止することができる。
以下、図1〜図4を参照して本発明の好適な実施の形態を説明する。
図1に、本発明の一実施形態によるプラズマ処理装置の構成を示す。このプラズマ処理装置は、RIE(Reactive Ion Etching)型のプラズマエッチング装置として構成されており、たとえばアルミニウムまたはステンレス鋼等の金属製の円筒型チャンバ(処理容器)10を有している。チャンバ10は、たとえば0.1λmオーダのパーティクルが0.0283m3(1立方フィート)当たり100個以下に管理されたクリーンルームRaに設置され、保安接地されている。
チャンバ10内には、被処理基板としてたとえば半導体ウエハWを載置する円板状の下部電極またはサセプタ12が設けられている。このサセプタ12は、たとえばアルミニウムからなり、絶縁性の筒状保持部14を介してチャンバ10の底部から垂直上方に延在する筒状支持部16に支持されている。筒状保持部14の上面には、サセプタ12の上面を環状に囲むたとえば石英からなるフォーカスリング18が配置されている。
チャンバ10の側壁と筒状支持部16との間には排気路20が形成され、この排気路20の入口または途中に環状のバッフル板22が取り付けられるとともに底部に排気口24が設けられている。この排気口24に排気管26を介して排気装置28が接続されている。排気装置28は、クリーンルームRaから隔離された階下の用力室Rbに設置されており、真空ポンプを作動させてチャンバ10内の処理空間を所定の真空度まで減圧する。チャンバ10の側壁には、半導体ウエハWの搬入出口を開閉するゲートバルブ30が取り付けられている。チャンバ10の周囲には、環状または同心状に延在する磁石31が配置されている。
筒状支持部16の内側には、サセプタ12に対して背面側から給電棒34を介してプラズマ生成用の高周波電力とRIE用の高周波電力とを給電する高周波給電部32が設けられている。この高周波給電部32には、階下(用力室Rb)の直流電源部36よりプラズマ生成用の直流電力がケーブル38を介して供給されるとともに、階下(用力室Rb)の高周波電源40よりRIE用の高周波電力がケーブル41を介して供給される。直流電源部36は、商用交流電源42より商用周波数の交流電力を入力し、入力した交流電力を直流電力に変換しかつ増幅して出力するように構成されている。高周波給電部32の具体的構成および作用は後に詳述する。
サセプタ12の上面には半導体ウエハWを静電吸着力で保持するための静電チャック44が設けられている。この静電チャック44は導電膜からなる電極44aを一対の絶縁膜44b,44cの間に挟み込んだものであり、電極44aには階下(用力室Rb)の直流電源46がケーブルや導体棒等を介して電気的に接続されている。直流電源46からの直流電圧により、クーロン力で半導体ウエハWをチャック上に吸着保持することができる。
サセプタ12の内部には、たとえば円周方向に延在する冷媒室48が設けられている。この冷媒室48には、階下(用力室Rb)のチラーユニット50より配管52,54を介して所定温度の冷媒たとえば冷却水が循環供給される。冷媒の温度によって静電チャック44上の半導体ウエハWの処理温度を制御できる。さらに、階下(用力室Rb)の伝熱ガス供給部56からの伝熱ガスたとえばHeガスが、ガス供給ライン58を介して静電チャック44の上面と半導体ウエハWの裏面との間に供給される。
チャンバ10の天井部には、サセプタ12と対向してシャワーヘッド60が接地電位の上部電極として設けられている。シャワーヘッド60は、多数の通気孔または吐出孔62aを有する下面の電極板62と、この電極板62を着脱可能に支持する電極支持体64とを有する。電極支持体64の内部にバッファ室66が設けられ、このバッファ室66のガス導入口66aには処理ガス供給部68からのガス供給配管70が接続されている。
用力室Rb内には、このプラズマエッチング装置内の各部たとえば排気装置28、高周波給電部32、チラーユニット50、伝熱ガス供給部56および処理ガス供給部68等の動作を制御するための制御部(図示せず)も設けられてよい。
このプラズマエッチング装置において、エッチングを行なうには、先ずゲートバルブ30を開状態にして加工対象の半導体ウエハWをチャンバ10内に搬入して、静電チャック44の上に載置する。そして、処理ガス供給部68よりエッチングガス(一般に混合ガス)を所定の流量および流量比でチャンバ10内に導入し、排気装置28によりチャンバ10内の圧力を設定値にする。さらに、高周波給電部32より所定のパワーでプラズマ生成用のたとえば100MHzの高周波電力とRIE用のたとえば3.2MHzの高周波電力とをサセプタ12に供給する。また、直流電源46より直流電圧を静電チャック44の電極44aに印加して、半導体ウエハWを静電チャック44上に固定する。シャワーヘッド60より吐出されたエッチングガスは両電極12,60間で高周波の放電によってプラズマ化し、このプラズマで生成されるラジカルやイオンによって半導体ウエハWの主面がエッチングされる。
このプラズマエッチング装置では、サセプタ(下部電極)12に対して高周波給電部32より従来(一般に27MHz以下)よりも高いVHF帯(好ましくは70MHz以上)の高周波を印加することにより、プラズマを好ましい解離状態で高密度化し、より低圧の条件下でも高密度プラズマを形成することができる。
また、チャンバ10内でプラズマを生成している間は、プラズマにより発生される高調波が高周波給電部32側に伝搬し、高周波給電部32内の高周波伝送線路上では高調波が反射して定在波を発生させる。しかしながら、後述するように、この実施形態においては、以下に述べるように高周波給電部32がプロセスに影響を与える可能性のある第2高周波ないし第3高調波の共振を確実に防止する構造を有しているため、再現性および信頼性の高いプラズマエッチングを保証することができる。
次に、このプラズマエッチング装置における高周波給電部32の構成および作用を説明する。
図2に示すように、高周波給電部32は、垂直方向に積み重ねられた4段の筐体またはボックス72,74,76,78を有している。最上段および次段のボックス72,74には、プラズマ生成用の整合器80およびマッチング制御部82がそれぞれ収容されている。上から3番目のボックス76にはRIE用の整合器84(詳細は省略)が収容され、最下段のボックス78にはプラズマ生成用の高周波電源部86が収容されている。高周波電源部86の出力端子は、高周波伝送線路たとえば同軸管88を介してプラズマ生成用の整合器80の入力端子に接続されている。
最上段のボックス72において、プラズマ生成用の整合器80は、高周波電源部86の出力ないし伝送インピーダンスに負荷(特にプラズマ)インピーダンスを整合させるための整合回路網を構成するものであり、同軸管88に接続された入力部90と、この入力部90にたとえば誘導結合で電気的に接続された共振棒92と、この共振棒92と給電棒34との間に接続された可変コンデンサ94とを有している。
入力部90は、たとえば、可変コンデンサ(図示せず)と共振棒92に誘導結合するためのリンクコイル(図示せず)とを含んでいる。この実施形態では、入力部90内の上記可変コンデンサの一方の端子をグランド電位に接続することで、同軸管88の一端と接続する入力部90の入力端子を短絡端とみなすことができる。
上からの2段目のボックス74において、マッチング制御部82は、インピーダンスの虚数部またはリアクタンスを制御するために入力部90の可変コンデンサおよび出力側の可変コンデンサ94の容量値をそれぞれ調整するためのモータを含むアクチエータ96,98と、これらのアクチエータ96,98を制御するためのコントローラ100とを有している。
上から3段目のボックス76において、RIE用の整合器84は、高周波電源40(図1)の出力ないし伝送インピーダンスに負荷(特にプラズマ)インピーダンスを整合させるための整合回路網を構成するものである。この整合器84の出力端子は、高周波伝送線路たとえば同軸管102を介して給電棒34に接続されている。伝送線路102の途中には、伝送周波数(3.2MHz)以外の周波数成分を遮断または除去するためのフィルタ104が設けられている。
最下段のボックス78において、高周波電源部86は、RF発振器106、RFアンプ108、サーキュレータ110およびフィルタ112を有している。RF発振器106は、プラズマ生成用の高周波電力の周波数(100MHz)を規定する高周波信号を発生する。RFアンプ108は、たとえばFETからなるスイッチング素子を有し、直流電源部36(図1)からたとえば5m〜20m長の直流伝送用ケーブル38を介して直流電力を入力し、RF発振器106からの高周波信号に応動したスイッチング動作により100MHzの高周波電力を発生する。サーキュレータ110は、アイソレータ回路として機能し、RFアンプ108からの高周波電力(進行波)を実質的に減衰なく通し、整合器80からの反射波をダミー負荷抵抗114に流して吸収する。フィルタ112は、サーキュレータ110からの高周波電力を選択的に通し、伝送周波数(100MHz)以上の周波数成分を遮断または除去する。
同軸管88は、2段目および3段目のボックス74,76を鉛直方向に貫通して高周波電源部86のフィルタ112の出力端子と整合器80の入力部90の入力端子との間に延在する。ボックス74,76,78における同軸管88の区間長をそれぞれS1,S2,S3とすると、たとえば、S1=150mm、S2=150mm、S3=100mmに設計することで、同軸管88の線路長Sを400mmに設定することができる。
この高周波給電部32では、チャンバ10内のシャワーヘッド(上部電極)60とサセプタ(下部電極)12との間でプラズマを生成するために、用力室Rb側の直流電源部36(図1)からケーブル38を介して伝送されてくる直流電力を高周波電源部86でVHF帯の所望周波数(たとえば100MHz)の高周波電力に変換し、高周波電源部86より出力される該高周波電力を同軸管88を介して整合器80に入力し、整合器80から給電棒34を介してサセプタ12に供給する。整合器80は、マッチング制御部82の制御の下で自己のインピーダンス、特に虚数部またはリアクタンス成分を調整し、伝送周波数(100MHz)について高周波電源部86側の出力ないし伝送インピーダンスと負荷(プラズマ)側のインピーダンスとの整合をとるように、つまり直列共振回路を形成するように働く。このような整合器80の整合機能により、プラズマ生成用の高周波電力(100MHz)を高周波電源部86の最大または固有電力でチャンバ12内のプラズマに供給できるとともに、プラズマからの反射波を整合器80で受け止めて高周波電源部86側へは伝搬しないようにすることができる。
さらに、この高周波給電部32では、上記のように高周波電源部86を整合器80に近づけて配置し、高周波電源部86の出力端子と整合器80の入力端子とを結ぶ同軸管88の線路長Sを400mmにすることで、より正確には伝送周波数(100MHz)の第3高調波(300MHz)の波長・(1000mm)に対して・/2(500mm)よりも短くすることで、同軸管88上で第2高調波ないし第3高調波の共振が発生するのを確実に防止することができる。
より詳細には、チャンバ10内のプラズマにより発生した高調波に対しては整合器80の整合機能が働かないため、プラズマ側からの高調波は整合器80を通って同軸管88上に入ってくる。同軸管88上を高周波電源部86側に伝搬した高調波は、同軸管88の終端で、つまり実質的な短絡端であるフィルタ112の出力端子で反射する。そして、フィルタ112の出力端子で反射して整合器80側に伝搬した高調波は、同軸管88の終端で、つまり実質的な短絡端である入力部90の入力端子でも反射する。こうして、同軸管88上では高調波の進行波と反射波が混在して定在波が発生する。ここで、高調波の中でもチャンバ10内のプロセスに悪影響を及ぼすのは第2高調波(200MHz)と第3高調波(300MHz)であり、第4高調波(400MHz)以上の高調波は共振を起こしても実質的な悪影響はない。
ところで、伝送線路の両端が短絡端である場合において電磁波が共振するための条件は、図3に示すように電磁波の波長・に対して伝送線路の線路長Sが1/2波長の整数倍つまりnλ/2(n=1,2,3,‥‥)に等しいときである。したがって、1000mmの波長を有する300MHzの電磁波は、線路長が500mm以上の伝送線路上で上記共振条件が成立すると、共振を起こすことになる。また、1500mmの波長を有する200MHzの電磁波は、線路長が約750mm以上の伝送線路上で上記共振条件が成立すると、共振を起こすことになる。
しかるに、この実施形態の高周波給電部32では、上記のように高周波電源部86の出力端子と整合器80の入力端子とを結ぶ高周波伝送用の同軸管88の線路長Sを400mm(500mm未満)に設定しているため、第2高調波(200MHz)はもちろん第3高調波(300MHz)も同軸管88上で上記共振条件が成立し得ないため、どちらも共振を起こすことはない。
このように、本実施形態の高周波給電部32は、高周波電源部86を整合器80の近くに配置して両者間の高周波伝送線路つまり同軸管88の線路長Sを第3高調波(300MHz)の共振が発生し得る最短の線路長(500mm)よりも短い線路長(たとえば400mm)とすることより、チャンバ10内のプラズマ分布特性ないしプロセスに悪影響を与える可能性のある第2高周波ないし第3高調波の共振を確実に防止することができる。
さらに、この実施形態では、直流電源部36を用力室Rbに配置するとともに高周波電源部86をクリーンルームRaのチャンバ10に近接する高周波給電部32内に整合器80と一緒に収容し、直流電源部36から高周波電源部86までの長い区間(約5m〜20m)の直流伝送にはケーブル38を使用し、高周波電源部86から整合器80までの短い区間(500mm未満)の高周波伝送には同軸管88を用いている。直流伝送および高周波伝送のいずれにおいても伝送線路の線路長が長いほど電力損失は増大するが、単位当たりの電力損失は高周波伝送の方が直流伝送よりも数倍大きい。
したがって、用力室RbからクリーンルームRaのチャンバ10付近に設置された整合器80までプラズマ生成用の電力を伝送するに際して、従来方式によれば用力室Rb内で所望周波数(100MHz)の高周波電力を生成してその高周波電力を長距離(一般に5m〜20m)の高周波伝送線路を介して整合器80まで伝送するところ、この実施形態では用力室Rb内の直流電源部36で生成した直流電力を長距離(約5m〜20m)の直流伝送線路38を介してチャンバ10付近の高周波電源部86まで伝送し、高周波電源部86で生成した所望周波数(100MHz)の高周波電力を短距離(500mm未満)の高周波伝送線路88を介して整合器80まで伝送しているので、RFシステム全体の電力損失を大幅に低減することができる。
また、用力室RbからクリーンルームRa内の高周波電源部86までの直流伝送線路38には可撓性の直流用ないし低周波用の電力ケーブルを用いることができるため、ケーブルの引き回しが容易であり、RFシステムのレイアウト面でも有利である。
上記した実施形態では、高周波給電部32において整合器80の入力端子を実質的に短絡端に構成したが、実質的に開放端に構成することも可能である。この場合は、高周波電源部86の出力端子と整合器80の入力端子とを結ぶ同軸管88の線路長Sを第3高調波(300MHz)の波長λ(1000mm)に対して3λ/4(750mm)よりも短い線路長に設定することで、第2高調波および第3高調波の共振を確実に防止することができる。
すなわち、伝送線路の一端が短絡端で他端が開放端である場合において電磁波が共振するための条件は、図4に示すように電磁波の波長λに対して伝送線路の線路長Sが(2n+1)λ/4(n=1,2,3,‥‥)に等しいときである。したがって、1000mmの波長を有する300MHzの電磁波は、線路長が750mm以上の伝送線路上で上記共振条件が成立すると、共振を起こすことになる。また、1500mmの波長を有する200MHzの電磁波は、線路長が約1125mm以上の伝送線路上で上記共振条件が成立すると、共振を起こすことになる。したがって、同軸管88の線路長Sを750mmよりも短くすることで、第2高調波(200MHz)の共振条件はもちろん第3高調波(300MHz)の共振条件も成立できないようにし、どちらの共振も確実に防止することができる。
なお、同軸管88に対して高周波電源部86および/または整合器80側で短絡点または開放端を与える箇所は、厳密に同軸管88の終端である必要はなく、高周波電源部86および/または整合器80内部の伝送回路路上で短絡端または開放端が形成されてもよい。その場合は、同軸管88の終端から伝送回路内の短絡端または開放端までの区間も高周波伝送線路に含ませて、該伝送線路の線路長を上記のように設定してよい。
また、上記実施形態において、反応性イオンエッチング(RIE)を行わないアプリケーションでは、RIE用の高周波電力供給部(40,84,104)を省くことができる。この場合、高周波給電部32においては、ボックス76を省けるため、高周波電源部86を整合器80に一層近づけて配置し、高周波伝送管(同軸管)88の線路長を一層短くすることができる。
上記実施形態のプラズマエッチング装置は、プラズマ生成用の高周波電力をサセプタ12に印加する方式であった。しかし、図示省略するが、本発明は上部電極60側にプラズマ生成用の高周波電力を印加する方式のプラズマエッチング装置にも適用可能であり、さらにはプラズマCVD、プラズマ酸化、プラズマ窒化、スパッタリングなどの他のプラズマ処理装置にも適用可能である。また、また、本発明における被処理基板は半導体ウエハに限るものではなく、フラットパネルディスプレイ用の各種基板や、フォトマスク、CD基板、プリント基板等も可能である。
本発明の一実施形態によるプラズマ処理装置の構成を示す縦断面図である。 実施形態のプラズマ処理装置における高周波給電部の構成を模式的に示す図である。 両端が短絡端に構成された伝送線路上の共振条件を示す図である。 一端が短絡端に構成され他端が開放端に構成された伝送線路上の共振条件を示す図である。 従来のプラズマ処理装置において高周波電源と整合器との間の伝送線路の線路長を100MHzの波長の1/16毎に変化させたときに発生する高調波の出力レベルを示すグラフである。
符号の説明
10 チャンバ(処理容器)
12 サセプタ(下部電極)
28 排気装置
32 高周波給電部
36 直流電源部
38 ケーブル
42 商用電源
72,74,67,78 ボックス(筐体)
80 整合器
86 高周波電源部
88 同軸管(高周波伝送線路)
106 RF発振器
108 RFアンプ
110 サーキュレータ
112 フィルタ
Ra クリーンルーム
Rb 用力室

Claims (27)

  1. 減圧可能な処理容器と、
    前記処理容器内に配置され、第1の高周波電力と第2の高周波電力とが印加される第1の電極と、
    前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
    前記第1の電極を支持し、かつ前記第1の電極の下の空間を内側に囲う筒状の支持部と、
    前記空間の中に配置された高周波電力供給部と
    具備し、
    前記高周波電力供給部が、第1の周波数を有する第1の高周波電力を出力する第1の高周波電源部と、前記第1の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第1の整合器と、前記第2の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第2の整合器と、前記第1の高周波電源部から前記第1の整合器まで前記第1の高周波電力を伝送する伝送線路とを有し、
    前記伝送線路を前記第1の高周波電力の第3高調波の波長λに対してλ/2よりも短い線路長にし、前記第1の高周波電力の第3高調波に対して前記第1の高周波電源部の出力端子側および前記第1の整合器の入力端子側がそれぞれ電気的に短絡端となる、
    プラズマ処理装置
  2. 減圧可能な処理容器と、
    前記処理容器内に配置され、第1の高周波電力と第2の高周波電力とが印加される第1の電極と、
    前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
    前記第1の電極を支持し、かつ前記第1の電極の下の空間を内側に囲う筒状の支持部と、
    前記空間の中に配置された高周波電力供給部と
    具備し、
    前記高周波電力供給部が、第1の周波数を有する第1の高周波電力を出力する第1の高周波電源部と、前記第1の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第1の整合器と、前記第2の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第2の整合器と、前記第1の高周波電源部から前記第1の整合器まで前記第1の高周波電力を伝送する伝送線路とを有し、
    前記伝送線路を前記第1の高周波電力の第3高調波の波長λに対して3λ/4よりも短い線路長にし、前記第1の高周波電力の第3高調波に対して前記第1の高周波電源部の出力端子側が電気的に短絡端となり、前記第1の整合器の入力端子側が電気的に開放端となる、
    プラズマ処理装置。
  3. 減圧可能な処理容器と、
    前記処理容器内に配置され、第1の高周波電力と第2の高周波電力とが印加される第1の電極と、
    前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
    前記第1の電極を支持し、かつ前記第1の電極の下の空間を内側に囲う筒状の支持部と、
    前記空間の中に配置された高周波電力供給部と
    具備し、
    前記高周波電力供給部が、第1の周波数を有する第1の高周波電力を出力する第1の高周波電源部と、前記第1の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第1の整合器と、前記第2の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第2の整合器と、前記第1の高周波電源部から前記第1の整合器まで前記第1の高周波電力を伝送する伝送線路とを有し、
    前記第1の高周波電源部が、直流電力を入力して前記第1の高周波電力を生成する高周波電力発生部と、前記伝送線路に前記第1の高周波電力の高調波に対して電気的に短絡端として接続される出力端子を有し、前記高周波電力発生部からの前記第1の高周波電力を選択的に通すフィルタとを有する、
    プラズマ処理装置。
  4. 前記第1の高周波電源部が、前記高周波電力発生部と前記フィルタとの間に設けられ、前記高周波電力発生部からの進行波を通し、かつ前記第1の整合器からの反射波を吸収するサーキュレータを有する請求項に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記伝送線路が同軸管からなる請求項1〜のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記第1の高周波電力の周波数が70MHz以上である請求項1〜のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記フィルタの出力端子が、前記伝送線路に接続され、前記第1の高周波電力の高調波に対して電気的に短絡端となる請求項に記載のプラズマ処理装置。
  8. 垂直方向に積み重ねられた3段のボックスを有し、前記第1の高周波電源部、前記第1の整合器および前記第2の整合器をそれら3段のボックスにそれぞれ収容する請求項1〜のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記第1の高周波電力の周波数が前記第2の高周波電力の周波数よりも高い、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記第1の整合器は前記第1の電極の直下にあり、前記第2の整合器は前記第1の整合器の下方にある、請求項1〜9のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記第1の整合器の出力端子は給電棒のみを介して前記第1の電極に接続され、前記第2の整合器の出力端子はケーブルではない同軸管を介して前記第1の電極に接続される、請求項1〜10のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  12. 前記第1の整合器は、前記伝送線路に接続された入力部と、前記入力部に誘導結合で電気的に接続された共振部とを有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  13. 前記第2の高周波電力を選択的に通し、前記第2の高周波電力の周波数以外の周波数成分を遮断または除去するために、前記第2の整合器と前記第1の電極との間に設けられる第2のフィルタを有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  14. プラズマ処理装置の所定の囲い空間の中に設けられ、
    第1の周波数を有する第1の高周波電力を出力する第1の高周波電源部と、
    第1の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第1の整合器と、
    第2の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第2の整合器と、
    前記第1の高周波電源部から前記第1の整合器まで前記第1の高周波電力を伝送する伝送線路と
    具備し
    前記プラズマ処理装置が、減圧可能な処理容器と、前記処理容器内に配置され、前記第1の高周波電力と前記第2の高周波電力とが印加される第1の電極と、前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、前記第1の電極を支持し、かつ前記第1の電極の下の空間を内側に囲んで前記囲い空間を形成する筒状の支持部とを有し、
    前記伝送線路を前記第1の高周波電力の第3高調波の波長λに対してλ/2よりも短い線路長にし、前記第1の高周波電力の第3高調波に対して前記第1の高周波電源部の出力端子側および前記第1の整合器の入力端子側がそれぞれ電気的に短絡端となる、
    高周波電力供給装置。
  15. プラズマ処理装置の所定の囲い空間の中に設けられ、
    第1の周波数を有する第1の高周波電力を出力する第1の高周波電源部と、
    第1の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第1の整合器と、
    第2の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第2の整合器と、
    前記第1の高周波電源部から前記第1の整合器まで前記第1の高周波電力を伝送する伝送線路と
    具備し、
    前記プラズマ処理装置が、減圧可能な処理容器と、前記処理容器内に配置され、前記第1の高周波電力と前記第2の高周波電力とが印加される第1の電極と、前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、前記第1の電極を支持し、かつ前記第1の電極の下の空間を内側に囲んで前記囲い空間を形成する筒状の支持部とを有し、
    前記伝送線路を前記第1の高周波電力の第3高調波の波長λに対して3λ/4よりも短い線路長にし、前記第1の高周波電力の第3高調波に対して前記第1の高周波電源部の出力端子側が電気的に短絡端となり、前記第1の整合器の入力端子側が電気的に開放端となる、
    高周波電力供給装置。
  16. プラズマ処理装置の所定の囲い空間の中に設けられ、
    第1の周波数を有する第1の高周波電力を出力する第1の高周波電源部と、
    第1の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第1の整合器と、
    第2の高周波電力のインピーダンス整合をとるための第2の整合器と、
    前記第1の高周波電源部から前記第1の整合器まで前記第1の高周波電力を伝送する伝送線路と
    具備し、
    前記プラズマ処理装置が、減圧可能な処理容器と、前記処理容器内に配置され、前記第1の高周波電力と前記第2の高周波電力とが印加される第1の電極と、前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、前記第1の電極を支持し、かつ前記第1の電極の下の空間を内側に囲んで前記囲い空間を形成する筒状の支持部とを有し、
    前記第1の高周波電源部が、直流電力を入力して前記第1の高周波電力を生成する高周波電力発生部と、前記伝送線路に前記第1の高周波電力の高調波に対して電気的に短絡端として接続される出力端子を有し、前記高周波電力発生部からの前記高周波電力を選択的に通すフィルタとを有する、
    高周波電力供給装置。
  17. 前記第1の高周波電源部が、前記高周波電力発生部と前記フィルタとの間に設けられ、前記高周波電力発生部からの進行波を通し、かつ前記第1の整合器からの反射波を吸収するサーキュレータを有する請求項16に記載の高周波電力供給装置。
  18. 前記高周波電力発生部が、商用周波数の交流電力を直流電力に変換する直流電源部にケーブルを介して接続されている請求項17に記載の高周波電力供給装置。
  19. 前記伝送線路が同軸管からなる、請求項14〜18のいずれか一項に記載の高周波電力供給装置。
  20. 前記第1の高周波電力の周波数が70MHz以上である、請求項14〜19のいずれか一項に記載の高周波電力供給装置。
  21. 前記フィルタの出力端子が、前記伝送線路に接続され、前記第1の高周波電力の高調波に対して電気的に短絡端となる請求項16に記載の高周波電力供給装置。
  22. 垂直方向に積み重ねられた3段のボックスを有し、前記第1の高周波電源部、前記第1の整合器および前記第2の整合器をそれら3段のボックスにそれぞれ収容する請求項14〜21のいずれか一項に記載の高周波電力供給装置。
  23. 前記第1の高周波電力の周波数が前記第2の高周波電力の周波数よりも高い、請求項14〜22のいずれか一項に記載の高周波電力供給装置。
  24. 前記第1の整合器は前記第1の電極の直下にあり、前記第2の整合器は前記第1の整合器の下方にある、請求項14〜23のいずれか一項に記載の高周波電力供給装置。
  25. 前記第1の整合器の出力端子は給電棒のみを介して前記第1の電極に接続され、前記第2の整合器の出力端子はケーブルではない同軸管を介して前記第1の電極に接続される、請求項14〜24のいずれか一項に記載の高周波電力供給装置。
  26. 前記第1の整合器は、前記伝送線路に接続された入力部と、前記入力部に誘導結合で電気的に接続された共振部とを有する、請求項14〜25のいずれか一項に記載の高周波電力供給装置。
  27. 前記第2の高周波電力を選択的に通し、前記第2の高周波電力の周波数以外の周波数成分を遮断または除去するために、前記第2の整合器と前記第1の電極との間に設けられる第2のフィルタを有する、請求項14〜26のいずれか一項記載の高周波電力供給装置。
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