JP4491010B2 - 光度計 - Google Patents
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Description
そのような定量的決定を行うための光度計も良く知られ、通常光学部品、機械部品および電気部品を含む。光学部品には、例えば、所定の波長の光束を創るためのモノクロメータ干渉フィルタを備える光源、および透過光束の光量に相当する電気信号を発生する光検出器がある。機械部品には、光学部品が取付けられているケーシング、およびやはりこのケーシングに配置されていて、この光度計で測定すべき試料用を意図するホルダがある。やはりこのケーシングに配置されているのが適当な電気部品には、測定結果を提示するためのユニットは勿論、光源を制御し且つ光検出器からの信号を扱うために必要な回路がある。命令を有するマイクロプロセッサをこの電気部品の必須要素として含めることができる。
上記のような光度計は、ヨーロッパ特許第0 469 097号に開示されている。この特許は、全血の中のグルコースを決めるための光度計を開示する。この光度計は、二つの異なる波長での測定に基づく。これらの一つは、測定波長を構成し、他は、例えば、濁った試料についての測定の安全性を増すための補償波長を構成する。この光度計の設計は、簡単で頑丈である。
この方法は、液体と試薬のある組合せに対しては良く機能するが、磁石の特別な配置と設計が必要であるので、工業上および商業上の観点からは特に魅力はない。微細磁性粒子を使い、混合工程後にこれらの粒子を分離することも時間と労力を要し、それがこの方法を複雑で比較的高価にする。その上、試料と試薬両方の化学的障害の危険性がある。
本発明の一つの態様によれば、マイクロキュベットの中の薄い液体層での混合の問題に対して、前記請求項1に記載した顕著な特徴を有する、特別に設計した光度計によって解決策が見つかった。この光度計の好適実施例は、関連する従属請求項に記載されている。
この創意ある光度計は、前記請求項7から明白な特徴を備え、それ自体この発明の第2態様を構成する、混合プロセスを実行する。この混合プロセスの好適実施例は、関連する従属請求項から明白である。
好適実施例では、この振動を、この測定手段によってこのキュベットの方に向けた光束の方向と本質的に平行な軸の周りに揺動するために軸受に取付けたキュベットホルダによって達成する。このキュベットホルダによって支持するマイクロキュベットの中のキャビティの主面は、揺動の平面を伸び、または本質的に揺動の軸に関する半径の周りに傾斜することによってそれと(または一般的に、振動方向と)鋭角を成すことが出来る。
この方法は、上に示す種類のマイクロキュベットの中に存在する薄い液体層の中で試料と試薬の混合を達成するのに良く適する。しかし、基本的に、この混合方法は、互いから毛管の距離に配置した本質的に平行な壁の間の薄い層の形の全ての液体に適用できる。
この弾性膜の、即ち、この試料の周囲媒体、例えば、空気に対する境界面の長さの上限は、液体試料の体積が平行壁によってだけ限られ、且つキャビティに閉じ込められない場合に存在する。下限は、試料液体、試薬、適当なビート振動数、キャビティ深さ等に基づいて実験によって決める。
この運動に対する正しい条件が存在するとき、この境界面が弾性膜の役をし、それが試料液体の中の化合物および、もしあれば、溶けたまたは溶けている試薬組成物をこの液体運動で無理に動かし、それがこの薄い液体層の中で試料液体と試薬を混合する結果となる。
そのようなマイクロキュベットは、一般的に測定キャビティを備える本体を含み、その境界面が二つの本質的に平行で且つ好ましくは平面の表面を含み、それがこのマイクロキュベットを通る光路を形成し且つ互いから所定の距離に配置されてこのマイクロキュベットを通る光路長(経路長)を決定する。この測定キャビティは、所定の容積および隙間幅を有し、毛管入口がこのキャビティをこの本体の外部環境に結合する。毛管力の作用の下で、この入口を介して試料を測定キャビティに引き込む。所定量の乾燥試薬をこの測定キャビティに配置し、例えば、このキャビティの表面に付ける。
どんな種類の試薬でもキュベットに付けられたとしても、蛋白質類および炭水化物類のような、比較的溶解困難な試薬を使うとき、特別な利益が得られる。
さて、この発明による光度計の実施例並びにそれに使用するマイクロキュベットを添付の図面を参照して更に詳しく説明する。
キュベットホルダ6を測定区画室2に配置する。マイクロキュベット7をキュベットホルダ6の中の適所に配置して示し、キュベットホルダ6の中に配置したマイクロキュベット7の下でこの測定区画室の底8に取付けた光検出器9の上で測定の準備ができている。
キュベットホルダ6は、軸11上の軸受に枢着され、その軸は、キュベットホルダ6の中に配置されたマイクロキュベット7の薄いキャビティの主面に垂直に伸びる。キュベットホルダ6を軸11上で旋回するとき、マイクロキュベット7のキャビティがこの様にそれ自体の平面を動く。キュベットホルダ6は、軸11の直径上でキュベットホルダ6の中に置いたマイクロキュベット7と反対の側を伸びるアーム12も有する。アーム12の自由端は、クランク13の第1端に関節結合され、その他端は、モータ16の軸15に固定したクランクアーム14に結合されている。クランクアーム14は、この場合、軸15と同心でクランク13の他端と偏心結合された円板の形を有する。
マイクロキュベット7がキュベットホルダ6の中で、このマイクロキュベット7のキャビティの中の試料液体の自由液体表面が軸11の接平面と本質的に一致するような位置を有し、即ち、キュベットホルダ6の中のマイクロキュベット7の振動が自由液体表面と一致しまたは少なくともその平面の成分を有し、および本質的にこのキャビティの主面と本質的の平行である方向に起こるべきであることが本質的特徴である。これは、試料液体と試薬を効果的に混合する結果となり、それが測定に決定的な透過率変化を生じる反応を加速する。
光源10がマイクロキュベット7の方に向ける光束の数ミリ程度の小さな直径に対して、マイクロキュベット7を通る透過率の測定が振動中如何なる場合も邪魔されずに継続的に実行可能であるような、振幅でキュベットホルダ6を振動することによって、結局透過率変化を決定できる。これは、混合が得るべき透過率の正しい値に対して十分であるときを決める可能性をもたらす。
言い方を変えると、測定キャビティの主面がこの場合揺動の平面と(または一般的に、振動の方向と)鋭角を成し、一方図1ないし図5による実施例では、同じ主面が揺動の平面(および振動方向)と平行である。
対応して、二つの弾性膜が図9および図10に示すマイクロキュベット22で空気の方に生じ、そのマイクロキュベットは、毛管入口23および深さの深いキャビティ24を有し、上記キャビティは本質的に非毛管である。
この発明による攪拌を以下のように例示できる:
この攪拌をキャビティ深さとビート振動数の関数として検討した。同じ設計のキュベットを使用した。
この発明によれば、30と60ビート/sの間のビート振動数を使用するのが好ましい。その上、測定キャビティは、10μmと1000μmの間、好ましくは400μmと600μmの間の液体深さの試料液体薄層を与えるように設計するのが適切である。
この発明は、例えば、抗原抗体反応に基づく方法に良く適する。そのような方法の例は、尿の中のμアルブミンの決定であり、その場合人アルブミンに対する抗体を尿試料の中のアルブミンと反応するようにする。所定量の抗体を、PEG6000のような、補助剤がもしあればそれと共にキュベットキャビティに加え、乾燥する。所定の体積の試料がキュベットキャビティに入ると、試薬が溶解し、尿試料の中に存在するアルブミンが溶解した抗体と反応し、凝集物を形成して濁りを生じ、それは分光測光的に測定でき、アルブミンの濃度に比例する。本発明による混合は、上に説明した型式の光度計で行うのが好ましく、迅速且つ再現可能な応答を得るための重要な条件である。
それで、図1ないし図5による実施例の光検出器9は、光源10からの光束の中心線からオフセットして配置することができ、即ち、所定の角度を通って液体試料で散乱してから光源10からの光の透過率を測定すると言うことができる。
その代わりに、図1ないし図5による実施例で、光束の中心線からの光検出器9の距離を、異なる角度を通る散乱後に透過率を決定できるように、調整できる。後者は、もし、光検出器9が複数の光検出素子を光束の上記中心線から異なる距離に含むならばやはり達成できる。勿論、対応する配置を図6による第2実施例で可能である。
最後に、この光度計が、そのディスプレイ装置上で、測定した透過率または光の散乱またはこの測定した透過率に対応する吸収値を示すように設計することができる。この光度計がプリンタ等へ接続可能な信号出力も持つことができることは言うまでもない。
1’ ケーシング
2 測定区画室
3 蓋
4 軸
5 ボタン
6 キュベットホルダ
6’ キュベットホルダ
7 マイクロキュベット
8 測定区画室の底
9 光検出器
9’ 測定ブリッジ
10 光源
11 軸
12 アーム
13 クランク
14 クランクアーム
15 モータの軸
16 モータ
20 マイクロキュベット
21 毛管入口
22 マイクロキュベット
23 毛管入口
24 キャビティ
Claims (3)
- 液体試料の毛管層のためのキャビティを有するマイクロキュベット(7,20,22)の中の液体試料の透過率を決定するための光度計であって、該キャビティは2つの平行な平面の表面を含み、前記毛管層は、前記液体試料と空気との間の境界面を有し、該境界面は前記2つの平行な平面の表面に対して垂直方向であり、前記キャビティには最初に反応を達成するための試薬を用意され、その反応は前記液体試料の所定の物質の含有量を決定するためのその透過率に影響し、
上記光度計がマイクロキュベット用ホルダ(6;6’)およびこのマイクロキュベットの方へ向けた光束の透過率を測定するために測定手段(9,10;9’)を有し、前記光度計は更にモータ(16)、クランク(13)、シャフト(11)及び該シャフトに設けられた軸受を備え、
混合を達成して溶解および反応を加速するために、且つ、前記キュベットホルダ(6;6’)を、前記測定手段(9,10;9’)によって前記マイクロキュベット(7,20,22)の方に向けた光束の方向と本質的に平行な軸(11)の周りに揺動するために、前記キュベットホルダ(6;6’)を、前記液体試料と空気との間の前記境界面内に位置し且つ前記平行な平面の表面と平行な方向に振動成分を有するように振動可能に前記軸受に取付け、
前記モータ(16)は、前記クランク(13)を介して前記キュベットホルダ(6;6’)を揺動させ、そして、前記測定を実行するために、前記クランク(13)の運動を、該クランクの変位が前記キュベットホルダ(6;6’)の変位を最小にする領域で、止めるように構成された光度計。 - 請求項1で請求する光度計に於いて、前記キュベットホルダ(6;6’)は、前記液体試料と空気との間の前記境界面内に位置する振動であって前記平行な平面の表面と本質的に平行に振動が起こるように、前記軸受に設けられている光度計。
- 請求項1または請求項2で請求する光度計に於いて、前記モータが、前記マイクロキュベット(7,20,22)を通る透過率の測定のために前記測定手段(9,10;9’)が発生した光束の直径に対して、このマイクロキュベットを通る透過率の測定を振動中継続的に実行可能であるような小さな振幅で前記キュベットホルダ(6;6’)を振動するようにした光度計。
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