JP4490713B2 - 時計用文字板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は時計用文字板に関し、特に、ガラス繊維からなるガラス繊維布を用いた時計用文字板、及びその製造方法とそれを備えた携帯時計に関する。
ガラス繊維布は防水性や耐火性などの性質を有していることから各種の防火用品、建築用品などに数多く利用されている。また、このガラス繊維布は光の反射によってキラキラとした輝きを発することから帯紐などの装飾用品としても利用されている。このガラス繊維布は径が数μmの細いガラス繊維を複数束ねて編込んだものから成っていて、極細タイプのガラス繊維になると0.4μmの細さのものまである。
このようなガラス繊維布を時計用文字板に利用することによって、新たなデザインバリエーションを増やすことができ、また、利用者にも新たな装飾を持つ時計を提供することができる。
そこで、ガラス繊維布を用いた携帯時計を提供すべく下記の実験等を行った。先ず最初に、(実験1)ガラス繊維布を金属文字板基板に接着剤で貼付け、プレス加工で文字板形状を出す実験を行った所、図7に描くような結果が現れた。図7はプレス加工により得られた時計用文字板の要部断面図を示していて、ガラス繊維布10を金属基板12に粘着剤11を介して貼付けてプレス加工を行った所、外形部と指針取付用小孔部のガラス繊維布10の切断部に切り口のガラス繊維がバラケて繊維ケバ10aが多数発生した。また、ガラス繊維布が柔らかく、腰が弱いためにガラス繊維の布目がよじれてしまい綺麗な布目が得られなかった。この結果、この条件下ではプレス加工は不適と判断された。
このため、次に、(実験2)ガラス繊維布を金属文字板基板に接着剤で貼付け、そのガラス繊維布の上から、実験1で発生したバラケ防止のために、塗料でバラケ防止印刷を施し、プレス加工で文字板形状を出す実験を行った。その結果、バラケ状態は多少良くなってはきたものの依然として切断部にガラス繊維のケバが量は少ないが発生した。また、ガラス繊維布に塗料を印刷したときに濡れ性の問題で塗料の乗りが悪く、玉状に固まって梨地状の表面になり、本来のキラキラ感が現れる光沢のあるガラス繊維布の表面が得られなかった。
以上の結果から、更に工夫のある製造方法が求められていた。本発明は、このような課題に鑑みて成されたもので、その目的とする所は、ガラス繊維布の布目が綺麗に現れて、しかも、ガラス繊維独特のキラキラ感の現れる時計用文字板を得ることにある。
上記の目的を達成する手段として、本発明の請求項1に記載の時計用文字板は、文字板基板上の全面又は一部分にガラス繊維布を用いた時計用文字板において、前記ガラス繊維布は、該ガラス繊維布と略同一屈折率の透明な樹脂が布目の中にまで浸透して被覆されており、布目が整形されて平坦面をなすことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項に記載の時計用文字板は、前記の樹脂がアクリル樹脂、ウレタン樹脂またはポリカーボネイト樹脂であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項に記載の時計用文字板は、前記の樹脂が着色されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項に記載の時計用文字板の製造方法は、ガラス繊維布を用いた時計用文字板の製造方法において、前記ガラス繊維布を該ガラス繊維布と略同一屈折率の樹脂を用いた樹脂塗料の液に浸漬して、樹脂がガラス繊維布の中にまで浸透させる工程と、該樹脂が付着したガラス繊維布を自然乾燥または低温乾燥して樹脂を仮硬化させる工程と、該樹脂が仮硬化したガラス繊維布を緊張させた状態で2枚のシリコンゴム板の間に挟み、加熱しながら加圧して、布目を整形して平坦な面を形成する工程と、を有することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項に記載の時計用文字板の製造方法は、前記の請求項において、ガラス繊維布を、前記布目を整形して平坦な面を形成する工程の後に、文字板基板に貼合わせ、その後にプレス加工を行い文字板形状に仕立てることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項に記載の時計用文字板の製造方法は、前記の請求項において、前記ガラス繊維布を、前記布目を整形して平坦な面を形成する工程の後に、プレス加工を行いガラス繊維布を所望の形状に形成することを特徴とするものである。
発明の効果として、本発明のガラス繊維布を用いた時計用文字板は、ガラス繊維布が樹脂で覆われていて、しかも、布目の中にまで浸透して樹脂が付着している。このことにより、プレス加工を行ってもガラス繊維がバラケることなくプレス加工ができ、また、切断面のガラス繊維のケバが発生することなく綺麗な切断面が得られる。
また、樹脂で被覆したガラス繊維布が平坦に整形されている。平坦に整形することによって布目が綺麗に整った目になり、外観上の美しさがでてくる。
また、樹脂は、ガラス繊維布のガラス繊維と略同一屈折率のものを使用している。同一屈折率の樹脂を使用するとガラス繊維とそれを覆う樹脂との境界面で光が屈折することなく外に放射される。境界面で屈折を起こすと光が分散され、光沢のあるキラキラ感が得られない。同一屈折率の樹脂を用いると境界面での屈折光がなくなるので、ガラス繊維の持つ独特の光沢のあるキラキラとした光が視認される。そして、この同一屈折率の樹脂としてアクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネイト樹脂などを上げることができる。
また、樹脂に薄く着色を施すことによって、キラキラ感を薄らぐことなく文字板のカラー化ができ、デザインバリエーションを増やす効果を得る。
次に、本発明の時計用文字板の製造方法において、ガラス繊維布を樹脂塗料の液に浸漬する。これにより、複数束ねたガラス繊維の隙間の中まで樹脂が十分入り込む。そして、その樹脂が被覆したガラス繊維布を自然乾燥または低温加熱して樹脂を仮硬化させることにより後工程での取扱を容易にする。樹脂がベトベトしないので色々な加工処理がやりやすい。次に、ガラス繊維布を平坦に整形する。これは、よじれ曲がっているガラス繊維などを伸ばして整った布目に整形して平坦面にするもので、これにより綺麗に整った布目に仕上がる。なお、この整形は2枚のシリコンゴム板の間に挟んで加熱・加圧の下で行うが、シリコンゴム板を用いると再溶解した樹脂がシリコンゴム板に付着しないので、何度でもそのシリコンゴム板を使用することができる。
これによって、整った布目のガラス繊維布ができあがる。そして、腰の強いガラス繊維布ができあがる。次に、この整った布目の腰の強いガラス繊維布を文字板基板に接着剤を介して貼合わせ、プレス加工を行って文字板の外形仕上げを行う。このような製造工程を取ることによって、プレス切断面でのガラス繊維のケバが発生せず、綺麗に整った布目のガラス繊維布を貼付けた文字板が得られる。また、文字板の一部分にガラス繊維布を設ける場合は、ガラス繊維布を平坦面に整形した後で、ガラス繊維布をプレスして所望の形状に成形し、それを文字板に貼付ける。
なお、請求項に記載のガラス繊維と略同一の屈折率の樹脂を用いる発明、また、請求項に記載のその樹脂としてアクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネイト樹脂を用いる発明は、前述したように、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネイト樹脂はガラス繊維とほぼ同じ屈折率を持つ。従って、ガラス繊維からの反射光が周りに覆われた樹脂との境界面で屈折・分散せずに外に放射されるので、ガラス繊維の光沢あるキラキラ感が現れる。また、請求項に記載の樹脂に着色する発明は、前述したように、ガラス繊維布を用いた文字板のカラー化が図れるので、デザインバリエーションが増やせられる。
以下、本発明の最良の実施形態を図1〜図6を用いて説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る時計用文字板を備えた携帯時計の平面図、図2は図1における携帯時計の要部断面図、図3は図2における時計用文字板の断面図、図4は図3におけるA部の拡大図で、図4(a)は拡大断面図、図4(b)は拡大平面図を示している。また、図5は本発明の第2実施形態の時計用文字板を備えた携帯時計の平面図、図6は図5における時計用文字板の断面図を示している。
先ず、本発明の第1実施形態に係る時計用文字板を備えた携帯時計を図1、2を用いて説明する。図1、図2より、本発明の第1実施形態に係る時計用文字板を備えた携帯時計30は、ケース31の内部に中枠37を介して取付けた時計用文字板40、ムーブメント38、ムーブメント38の指針軸に取付けられた時針や分針を示す指針34が納められ、そして、これらを覆う形で透明なカバーガラス32と裏蓋36が取付けられ、ケース31の嵌又部分にバンド33を、ケース31の側面にリューズ35を取付けた構成を取っている。時計用文字板40は本発明の第1実施形態に係る時計用文字板を用いており、図2においては、文字板基板41とガラス繊維布43と時字45とで時計用文字板40の構成を示しているが、その詳細は図3及び図4を用いて詳しく説明する。なお、図1及び図2においての時計用文字板40は見える要素部品のみを取り上げて符合してあり、また、図1において格子状に示したガラス繊維布43の格子状の模様は一部分だけを描いたもので他の部分は省略してある。尚また、時計用文字板40以外の構成部品は既に従来より開示された技術仕様のものを用いているのでここでの説明は省略する。
次に、図3、図4を用いて本発明の時計用文字板を説明する。図3は本発明の時計用文字板の要部断面図を示したもので、図2における時計用文字板40を取り出して大きく描いたものである。また、図4は図3におけるA部の拡大断面図(図3(a))と拡大平面図(図(b))図を示したものである。図3、図4より、本発明の時計用文字板40は、指針取付け用の中心孔41bを形成した文字板基板41と、文字板基板41の上面側に設けた中心孔43bを有するガラス繊維布43と、このガラス繊維布43を被覆している樹脂42と、被覆している樹脂42の上面の外周所定の位置に設けた時字45と、が主要構成部品になって構成されている。そして、ガラス繊維布43を被覆している樹脂42と文字板基板41とが粘着剤44を介して粘着固定し、一体となった構造を形成している。また、樹脂42が被覆したガラス繊維布43の外周部の上面、所定の位置に時字45が形成されている。この時字45は金属を接着剤を介して貼付けたり、樹脂インクを用いて印刷などで形成することができる。
文字板基板41はりん青銅、洋白または黄銅などの金属、セラミック、プラスチックなどから形成し、メッキや塗装などの表面処理が施されている。
ガラス繊維布43は、図4(a)に示すように、5μm位の細さのガラス繊維43aを丸で囲ったB部に示すように数十本から数百本束ね、図4(b)に示すように、平織り模様に編んだものを用いている。ガラス繊維43aは、細いものになると径が約0.4μm位のものからあるが、径が約4〜6μmの範囲のものを文字板に使用するのが布目がはっきり見えて好ましい。このガラス繊維布43には樹脂42が被覆されている。この樹脂42は、図4(a)に示すように、表面だけではなくガラス繊維43aの束の隙間の中にまで浸透して付着している。また、この樹脂42が被覆したガラス繊維布43は平坦な面に仕上げられており、平織りの布目が綺麗に形整って形成されている。本実施形態のガラス繊維布43は平織りのものを使用しているが、特に限定するものではなく、朱子織り、綾織り、模紗織りなどのものも選択することができる。
ガラス繊維布43を被覆する樹脂42はガラス繊維と略同一屈折率のものを使用する。これは、ガラス繊維からの反射光がガラス繊維と樹脂との境界面で屈折が起きないようにするためで、ガラス繊維からの反射光が屈折せずに放射されることによってガラス繊維のキラキラと光るキラキラ感が視認されるようになる。一方、ガラス繊維からの反射光が屈折すると光が分散し、キラキラ感が現れない。本実施形態のガラス繊維は、屈折率1.5のものを用いていることから屈折率1.49のアクリル樹脂を用いている。ガラス繊維の屈折率は、使用するガラスの材料の種類によって1.5〜1.6の範囲の屈折率を持つ。従って、使用するガラス繊維の屈折率に近い樹脂を選択する。例えば、屈折率1.5のガラス繊維を用いたときにはアクリル樹脂(屈折率1.49)を選択し、屈折率1.6のガラス繊維を用いた場合はウレタン樹脂(屈折率1.6)やポリカーボネイト樹脂(屈折率1.59)などを選択すると良い。
次に、上記の構成を取る時計用文字板40の製造方法を説明する。最初にガラス繊維布を樹脂塗料の液に浸漬する。この樹脂塗料の液は樹脂をシンナーなどの溶剤と混ぜ合わせて生成した塗料の液で、配合割合(重量%)は概ね樹脂1:溶剤10の割合にする。この配合割合は樹脂分が非常に少なくなっていて、ガラス繊維布の布目(織目や束ねたガラス繊維の隙間)の中に十分に樹脂が浸透して、しかも、ガラス繊維に付着する樹脂量を少なくなるようにしている。これは、ガラス繊維の表面に付着する樹脂量が多いとキラキラ感が損なわれることによる。約1〜3分程度浸漬した後、樹脂で被覆したガラス繊維布を取り出し、60°C以下の温度で低温乾燥する。これは、樹脂を低温乾燥で仮硬化させ、樹脂のベトベト状態を無くして取扱を容易にするために行うもので、自然乾燥でも良い。次に、樹脂を仮硬化させたガラス繊維布を平坦な2枚のシリコンゴム板の間に挟み、90°C以上の温度で加熱しながら加圧する。このとき、ガラス繊維布を四隅から少し引っ張って布目が綺麗に整うように緊張させた状態にして行う。樹脂はこのときの加熱によって再溶解し、十分に布目の中に入り込み、そして、硬化する。このような工程を取ることによって、図4に示すような、樹脂42が布目の隅々まで入り込んでガラス繊維を被覆し、布目が綺麗に整形された平坦な面のガラス繊維布43が得られる。また、シリコンゴム板は溶解した樹脂が付着しないので何回でも利用できる。次に、平坦面になったガラス繊維布43を文字板基板41に粘着剤44(または接着剤でも良い)を介して貼付ける。そして、プレス加工を施して文字板形状に仕上げる。最後に、時字45を設けて完成の時計用文字板40が得られる。なお、時字45を印刷で形成しても、ガラス繊維布に樹脂が被覆しているので印刷インクの乗りも良く、綺麗な時字が印刷できる。勿論、時字以外のマークなどの指標や他の模様などを部分的に印刷しても良いことは云うまでもない。
以上の製造方法の下で構成した時計用文字板は、光沢のあるガラス繊維布からのキラキラとした反射光が視認されて、キラキラ感が現れる。また、布目が綺麗に整形されているので綺麗な布目模様が現れて見える。そして、高級感を感じさせる。また、ガラス繊維1本1本の周りに樹脂が入り込んで固めてあるのでガラス繊維布の腰も強く、プレス加工を行ってもガラス繊維がバラケることなく、また、切断面におけるガラス繊維のケバも発生しない。
また、樹脂塗料に着色顔料を混ぜ合わせて、樹脂に着色を施すこともできる。着色顔料は各種の色のものが選択できるが、顔料の配合量が多いとガラス繊維布のキラキラ感が薄らいでしまう。樹脂の光透過率が90%以上確保できる程度の配合量に押さえておくのが好ましい。このように着色を施すとカラー化が可能となり、デザインバリエーションを増やすことができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る時計用文字板及びそれを備えた携帯時計を図5、図6を用いて説明する。図5は本発明の第2実施形態に係る時計用文字板を備えた携帯時計の平面図、図6は図5における時計用文字板の断面図を示している。図5より、本発明の第2実施形態に係る時計用文字板を備えた携帯時計50は、前述の第1実施形態に係る時計用文字板を備えた携帯時計30とは時計用文字板のみ異なり、構造は全く同じ構造を取っている。従って、ここでは、時計用文字板のみ説明して他の構成部品の説明は省略する。図5において、時計用文字板60は文字板基板61と、その中央領域部に設けたガラス繊維布63と、外周領域部の所定の位置に設けた時字65とが主要構成部品となって構成している。この詳細は図6を用いて説明する。
図6より、文字板基板61はその中央領域部に凹部61cが形成されて、その凹部61cに粘着剤64を介して樹脂62を被覆したガラス繊維布63が貼付けてある。そして、文字板基板61の外周領域部の所定の位置に時字65を設けている。ガラス繊維布63に被覆した樹脂62はガラス繊維布63の布目の中にまで浸透してガラス繊維に付着しており、また、表面にも付着して覆っている。そして、このガラス繊維布63は平坦に、布目が綺麗に整った状態に整形されている。
本実施形態に用いたガラス繊維布63のガラス繊維は屈折率1.6のものを用いている。従って、被覆する樹脂として略同じ屈折率であるウレタン樹脂を用いている。これは、ウレタン樹脂とほぼ同じ屈折率を示すポリカーボネイト樹脂を使用しても良いものである。ガラス繊維布63に樹脂62を被覆する方法、ガラス繊維布63の布目を整えて平坦にする方法は前述の第1実施形態で説明した方法と同じ方法で行う。
本実施形態の時計用文字板60はその中央領域部のみにガラス繊維布63を設けてある。このガラス繊維布63は、ガラス繊維布63の布目を整えて平坦にした後でプレス加工を行い、所望の形状に形成する。そして、粘着剤64(または接着剤)を介して文字板基板61の凹部61cに貼合わせることによって時計用文字板60を得る。
本実施形態においてはガラス繊維布を文字板の中央領域部に設けたが、ガラス繊維布の布目を整えて平坦にした後でプレス加工を行い、所望の形状に形成する方法を取れば、文字板の所望の位置にガラス繊維布を設けることができる。
このように形成した時計用文字板60は、文字板基板61の装飾された表面とガラス繊維布の布目模様が外観装飾として視認されるので装飾豊かな文字板外観が得られる。また、その中にあってガラス繊維布から発するキラキラ感が視認されるので高級感を感じさせる。
そして、前述の第1実施形態の時計用文字板や上記第2実施形態の時計用文字板を組み込んだ携帯時計は、文字板の外観仕様、即ち、ガラス繊維布の綺麗に整った布目模様装飾、あるいは、ガラス繊維布の綺麗に整った布目模様装飾と文字板基板の装飾との両方の装飾が見える下でガラス繊維布からのキラキラとした光によるキラキラ感が視認されるので高級感を感じさせる。そして、今まで提供できなかったガラス繊維布を用いた携帯時計が提供できるようになった。
以上、時計用文字板及び携帯時計においての本発明を詳細に説明した。本発明は時計に限らず、一般的な装飾品にも利用することができる。例えば、携帯情報機器などの電子機器の外観装飾部品、身飾り品やその他の携帯品などに利用することができる。
本発明を
本発明の第1実施形態に係る時計用文字板を備えた携帯時計の平面図である。 図1における携帯時計の要部断面図である。 図2における時計用文字板の断面図である。 図3におけるA部の拡大図で、図4(a)は拡大断面図、図4(b)は拡大平面図である。 本発明の第2実施形態の時計用文字板を備えた携帯時計の平面図である。 図5における時計用文字板の断面図である。 従来のガラス繊維布を用いた時計用文字板をプレス加工により得られた文字板の要部断面図である。
符号の説明
30、50 携帯時計
31 ケース
32 カバーガラス
33 バンド
34 指針
35 リューズ
36 裏蓋
37 中枠
38 ムーブメント
40、60 時計用文字板
41、61 文字板基板
42、62 樹脂
43、63 ガラス繊維布
43a ガラス繊維
44、64 粘着剤
45、65 時字

Claims (6)

  1. 文字板基板上の全面又は一部分にガラス繊維布を用いた時計用文字板において、
    前記ガラス繊維布は、該ガラス繊維布と略同一屈折率の透明な樹脂が布目の中にまで浸透して被覆されており、布目が整形されて平坦面をなすことを特徴とする時計用文字板。
  2. 前記樹脂は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂またはポリカーボネイト樹脂であることを特徴とする請求項に記載の時計用文字板。
  3. 前記樹脂は、着色されていることを特徴とする請求項1または2に記載の時計用文字板。
  4. ガラス繊維布を用いた時計用文字板の製造方法において、
    前記ガラス繊維布を該ガラス繊維布と略同一屈折率の樹脂を用いた樹脂塗料の液に浸漬して、樹脂がガラス繊維布の中にまで浸漬させる工程と、
    該樹脂が付着したガラス繊維布を自然乾燥または低温乾燥して樹脂を仮硬化させる工程と、
    該樹脂が仮硬化したガラス繊維布を緊張させた状態で2枚のシリコンゴム板の間に挟み、加熱しながら加圧して、布目を整形して平坦な面を形成する工程と
    有することを特徴とする時計用文字板の製造方法。
  5. 前記ガラス繊維布を、前記布目を整形して平坦な面を形成する工程の後に、文字板基板に貼合わせ、その後にプレス加工を行い文字板形状に仕立てることを特徴とする請求項に記載の時計用文字板の製造方法。
  6. 前記ガラス繊維布を、前記布目を整形して平坦な面を形成する工程の後に、プレス加工を行いガラス繊維布を所望の形状に形成することを特徴とする請求項に記載の時計用文字板の製造方法。
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