以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本発明は、図1及び図2に示すように、遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、遊技用記録媒体(プリペイドカード1)を受け付けて、該受け付けた遊技用記録媒体の記録情報から特定される遊技用有価価値の大きさ(カード度数)を遊技に使用させるための処理(カード玉貸処理)を行うと共に、貨幣(紙幣2又は硬貨3)を受け付けて、該受け付けた貨幣の金額に相当する入金有価価値の大きさ(入金度数)を遊技に使用させるための処理(現金玉貸処理)を行う遊技用装置(カードユニット20),並びに図6及び図7に示すように、該遊技用装置(カードユニット20’)を含む遊技用システム1’であり、特に遊技者が遊技用有価価値の大きさのある遊技用記録媒体を所持している状態で誤って貨幣を遊技用装置に挿入した(受け付けた)場合であっても、所定期間(後述する記憶処理期間又は送信処理期間)に遊技用記録媒体が受け付けられたことを条件として、前記受け付けた貨幣を返却することを特徴とするものである。
ここで本発明には、図1〜図5に示すように、遊技用装置(カードユニット20)単体である第1実施形態と、図6〜図10に示すように、遊技用装置(カードユニット20’)と管理装置(システムコントローラ30’)とからなる遊技用システム1’である第2実施形態と、が含まれる。以下においては、まず第1実施形態に係る遊技用装置について説明し、次に第2実施形態に係る遊技用システム1’について第1実施形態に係る遊技用装置と異なる点についてのみ説明する。
[1.第1実施形態に係る遊技用装置]
まず、図1及び図2を参照して、第1実施形態に係る遊技用装置であるカードユニット20の構成について説明する。このカードユニット20においては、上述の如く、プリペイドカード1,紙幣2,及び硬貨3が使用される。プリペイドカード1は遊技用記録媒体の一例であって、遊技に使用可能な遊技用有価価値の大きさであるカード度数を特定可能な情報が記録されたものであり、ここでは該情報として、該カード度数と、プリペイドカード1を個々に識別可能な遊技用記録媒体識別情報であるカードIDが記録されている。このプリペイドカード1は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、カード度数及びカードID等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。このプリペイドカード1は、遊技用装置外部から挿入されて使用される。紙幣2は貨幣の一例であって、ここでは1000円紙幣である。硬貨3も貨幣の一例であって、ここでは500円硬貨である。これら紙幣2,及び硬貨3も、遊技用装置外部から挿入されて使用される。
カードユニット20は遊技用装置の一例であって、図1及び図2(a)に示すように、パチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられている。ここでパチンコ機10は遊技機の一例であって、遊技場における遊技島(図示外)において機種等に従って所定の位置に配置され、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここでは対応するカードユニット20と通信可能であり、該カードユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて玉貸処理(前述したカード玉貸処理及び現金玉貸処理)が行われる、いわゆるCR式のパチンコ機である。
このパチンコ機10は、図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、カードユニット20の後述する玉貸通信部21aと通信可能に接続され、パチンコ機10とカードユニット20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸処理が行われる場合に、パチンコ機10とカードユニット20との間でパチンコ玉の貸出に関する信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。さらに払出制御基板12は、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16とも接続されている。玉払出装置13は、玉貸処理が行われて遊技者に貸し出されたパチンコ玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
残度数表示器14は、後述する入金有価価値記憶手段であるユニット制御部21のRAMに記憶されている入金度数,又はプリペイドカードの記録情報から特定されるカード度数(ここではプリペイドカード1から読み取ったカード度数)を、残度数として表示するための表示器である。ここで入金度数及びカード度数は、貨幣の金額が所定の比率で変換されたもの(例えば100円=1度数)である。
玉貸ボタン15は、プリペイドカードの記録情報から特定されるカード度数(ここではプリペイドカード1から読み取ったカード度数)を使用した玉貸操作を受け付けるボタンである。この玉貸ボタン15が操作されて玉貸操作が受け付けられることにより、前述したカード玉貸処理が行われる。なお前述した現金玉貸処理は、玉貸操作の受付によらずに行われる。カード返却ボタン16は、後述する遊技用記録媒体受付手段(カードR/W)により受け付けているプリペイドカード1を遊技者に返却するための返却操作を受け付けるボタンである。
ここで残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、パチンコ機10の前面に配置されているものであるが、カードユニット20と通信可能に接続されているため、カードユニット20に属するものである。
カードユニット20は、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面に多機能ランプ26,紙幣利用可ランプ24b,紙幣挿入口24a,硬貨利用可ランプ25b,硬貨挿入口25a,硬貨返却ボタン25g,硬貨返却口25h,カード利用可ランプ22b,及びカード挿入口22a等を備え、図2(b)に示すように、その内部に紙幣識別機24,ユニット制御部21,硬貨識別機25,カードR/W22,及びカードR/W制御部23等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
ユニット制御部21は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、図1に示すように該ユニット制御部21に接続されるカード利用可ランプ22b,紙幣識別機24,紙幣利用可ランプ24b,紙幣受付検知センサ24c,硬貨識別機25,硬貨利用可ランプ25b,硬貨受付検知センサ25c,及び多機能ランプ26の動作を制御して各種の処理を行うものであるが、その機能の詳細については後述する。このユニット制御部21には、玉貸通信部21aが設けられている。この玉貸通信部21aは、前述の如くパチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。
カードR/W22は遊技用記録媒体受付手段の一例であって、プリペイドカード1を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、カード挿入口22aから挿入されたプリペイドカード1を受け付けて、該受け付けたプリペイドカード1に記録されたカード度数及びカードIDを読み取ると共に、該受け付けたプリペイドカードに対してカード度数を記録する(書き込む)ものであり、ここでは前記ICカードであるプリペイドカード1に対応したICカードR/Wを備えている。
このカードR/W22によりプリペイドカード1を受付可能であるか否かは、カード利用可ランプ22bにより報知される。ここではカードR/W22によりプリペイドカード1を受付可能な状態である場合には、カード利用可ランプ22bが点灯することによりその旨が報知され、カードR/W22によりプリペイドカード1を受付不能な状態である場合には、カード利用可ランプ22bが消灯することによりその旨が報知される。
またカード利用可ランプ22bは遊技用記録媒体受付可報知手段の一例であって、後述する記憶処理期間にカードR/W22によりプリペイドカード1を受付可能である旨を報知するものであり、ここでは記憶処理期間にカードR/W22によりプリペイドカード1を受付可能な状態である場合に、カード利用可ランプ22bが点滅することによりその旨が報知される。
カードR/W制御部23は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、図1に示すように該カードR/W制御部23に接続されるカードR/W22の動作を制御して各種の処理を行うものであるが、その機能の詳細については後述する。
紙幣識別機24は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、紙幣挿入口24aから挿入されて紙幣通路24d内を搬送された紙幣2(1000円紙幣)を受け付けて、該受け付けた紙幣2を識別するものである。なお紙幣識別機24により受け付けられた紙幣2は、紙幣通路24e内を搬送されて背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。
この紙幣識別機24により紙幣2を受付可能であるか否かは、紙幣利用可ランプ24bにより報知される。ここでは紙幣識別機24により紙幣2を受付可能な状態である場合には、紙幣利用可ランプ24bが点灯することによりその旨が報知され、紙幣識別機24により紙幣2を受付不能な状態である場合には、紙幣利用可ランプ24bが消灯することによりその旨が報知される。
また紙幣利用可ランプ24bは貨幣返却報知手段の一例であって、後述する記憶処理期間内にプリペイドカード1が受け付けられたことにより貨幣が返却された旨を報知するものであり、ここでは紙幣識別機24から紙幣2が排出されて紙幣挿入口24aに返却された場合に、紙幣利用可ランプ24bが点滅することによりその旨が報知される。
前記紙幣通路24dには、紙幣受付検知センサ24cが設けられている。この紙幣受付検知センサ24cは受付検知手段の一例であって、貨幣受付手段による貨幣の受付を検知するものであり、ここでは紙幣通路24d内を紙幣識別機24方向に紙幣2が搬送されたことを検知して、紙幣検知情報をユニット制御部21に対して送信する。
硬貨識別機25も貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、硬貨挿入口25aから挿入されて硬貨通路25d内を落下してきた硬貨3(500円硬貨)を受け付けて、該受け付けた硬貨3を識別するものである。なお硬貨識別機25により受け付けられた硬貨3も、硬貨通路25e内を落下してカードユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた硬貨搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。硬貨返却ボタン25gは、硬貨通路25dや硬貨識別機25において詰まった硬貨3の返却操作を受け付けるためのボタンであり、遊技者により硬貨返却ボタン25gが操作されると、該詰まった硬貨3が硬貨通路25f内を落下して硬貨返却口25hに返却される。
この硬貨識別機25により硬貨3を受付可能であるか否かは、硬貨利用可ランプ25bにより報知される。ここでは硬貨識別機25により硬貨3を受付可能な状態である場合には、硬貨利用可ランプ25bが点灯することによりその旨が報知され、硬貨識別機25により硬貨3を受付不能な状態である場合には、硬貨利用可ランプ25bが消灯することによりその旨が報知される。
また硬貨利用可ランプ25bは貨幣返却報知手段の一例であって、後述する記憶処理期間内にプリペイドカード1が受け付けられたことにより貨幣が返却された旨を報知するものであり、ここでは硬貨識別機25から硬貨3が排出されて硬貨返却口25hに返却された場合に、硬貨利用可ランプ25bが点滅することによりその旨が報知される。
前記硬貨通路25dには、硬貨受付検知センサ25cが設けられている。この硬貨受付検知センサ25cは受付検知手段の一例であって、貨幣受付手段による貨幣の受付を検知するものであり、ここでは硬貨通路25d内を硬貨3が落下したことを検知して、硬貨検知情報をユニット制御部21に対して送信する。
多機能ランプ26は、予め定められた複数の色のうちのいずれかの色で点灯又は点滅することによってカードユニット20の状態を報知するランプであり、例えばプリペイドカード1の受付中には緑色に点灯してその旨を報知する。
ここで前記ユニット制御部21のRAMは入金有価価値記憶手段の一例であって、紙幣識別機24又は硬貨識別機25により受け付けた貨幣の金額に相当する入金有価価値の大きさである入金度数を記憶するものである。
また前記ユニット制御部21は遊技用有価価値使用処理手段の一例であって、カードR/W22により受け付けたプリペイドカード1の記録情報から特定される遊技用有価価値の大きさ(ここではプリペイドカード1から読み取ったカード度数)の範囲内における所定の大きさの遊技用有価価値を遊技に使用させるための遊技用有価価値使用処理(カード玉貸処理)を行うものである。具体的には、カードR/W22によりプリペイドカード1が受け付けられている状態で、玉貸ボタン15が操作されて玉貸操作を受け付けたときに、プリペイドカード1から読み取ったカード度数と予め設定されている玉貸設定度数(例えば5度数)とを比較して、カード度数≧玉貸設定度数であれば該玉貸設定度数に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行い、カード度数<玉貸設定度数であれば該カード度数に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。なおユニット制御部21は、カード玉貸処理に使用された使用度数を減算した後のカード度数をプリペイドカード1に記録する旨をカードR/W制御部23に対して指示する処理も行う。
また前記ユニット制御部21は入金有価価値使用処理手段の一例であって、ユニット制御部21のRAMに記憶されている入金度数の範囲内における所定の大きさの遊技用有価価値を遊技に使用させるための入金有価価値使用処理(現金玉貸処理)を行うものである。具体的には、ユニット制御部21のRAMに入金度数が記憶されたときに、該記憶された入金度数に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。なおユニット制御部21は、現金玉貸処理に使用された使用度数をユニット制御部21のRAMに記憶されている入金度数から減算する処理も行う。
さらに前記ユニット制御部21は、受付検知手段(紙幣受付センサ24c又は硬貨受付センサ25c)により貨幣の受付を検知した後、該受け付けた貨幣の金額に相当する入金有価価値の大きさである入金度数を入金有価価値記憶手段(ユニット制御部21のRAM)に記憶するまでの『記憶処理期間』に、カードR/W22によりプリペイドカード1を受け付けたことを条件として、前記受け付けた貨幣を返却する処理を行うものである。
また前記カードR/W制御部23は判定手段の一例であって、前記記憶処理期間にカードR/W22によりプリペイドカード1を受け付けたときに、該受け付けたプリペイドカード1の記録情報から特定される有価価値の大きさ(ここではプリペイドカード1から読み取ったカード度数)が零であるか否かを判定するものである。
また前記カードR/W制御部23は遊技用記録媒体入金処理手段の一例であって、前記判定手段であるユニット制御部21により前記受け付けたプリペイドカード1の記録情報から特定される有価価値の大きさ(ここではプリペイドカード1から読み取ったカード度数)が零であると判定されたことを条件として、紙幣識別機24又は硬貨識別機25により受け付けた貨幣の金額に相当する遊技用有価価値の大きさである入金度数を当該プリペイドカード1の記録情報から特定可能とするための遊技用記録媒体入金処理を行うものである。具体的には、プリペイドカード1から読み取ったカード度数が零であるときに、カード度数が零である旨を示すカード度数零通知をユニット制御部21に対して送信すると共に、該カード度数零通知に応じてユニット制御部21より送信されてくる入金度数情報から特定される入金度数をカード度数としてプリペイドカード1に記録する旨をカードR/W22に対して指示する処理を行う。
このカードユニット20において玉貸処理が行われるときには、該カードユニット20と対応するパチンコ機10との間で、以下のような信号のやり取りが行われる。
まずカードユニット20は、1度数に相当するパチンコ玉数(例えば消費税を考慮しないのであれば25個、消費税を考慮するのであれば消費税率に応じて24個,23個…等の、具体的な玉数であり、予めカードユニット20において設定されている)である払出要求玉数のパチンコ玉の払出を要求する払出要求信号をパチンコ機10の払出制御基板12に対して送信する。
該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、前記払出要求玉数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から払出要求玉数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、実際に払い出したパチンコ玉の数である払出結果玉数を示す払出結果信号をカードユニット20のユニット制御部21に対して送信する。
該払出結果信号を受信したカードユニット20は、前記払出要求信号に示される払出要求玉数と、該払出結果信号に示される払出結果玉数とを照合し、照合OKである場合には、1度数分の減算処理として、ユニット制御部21のRAMに記憶されている入金度数又はプリペイドカード1に記録されているカード度数からパチンコ玉の貸与に使用された1度数を減算すると共に、残度数表示器14に表示された残度数から1度数を減算する。そしてカードユニット20は、これら1度数分の玉貸処理を前記使用度数分だけ繰り返し、該使用度数分の玉貸処理の終了に基づいて、玉貸終了信号をパチンコ機10の払出制御基板12に対して送信し、玉貸処理を終了する。
なおパチンコ機10において、玉払出装置13から払い出されたパチンコ玉は、上皿に供給され、発射ハンドルの操作により遊技領域の内部に打ち込まれて、遊技が行われる。そして該打ち込まれたパチンコ玉が、遊技領域に形成された入賞口に入賞すると、払出制御基板12から発せられる払出信号に基づいて、賞球として玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて、上皿又は下皿に供給される。
次に、図3〜図5を参照して、第1実施形態に係る遊技用装置であるカードユニット20の作用について説明する。なお、以下においては、受付検知手段による貨幣の受付の検知(S51)から貨幣受付通知の送信(S54)までの期間が前記記憶処理期間である例について説明する。即ち記憶処理期間は、受付検知手段により貨幣の受付を検知した後(S51)、入金度数を入金有価価値記憶手段に記憶するまで(S58)の期間中における少なくとも一部の期間であれば良い。
まず図3はプリペイドカード1が受け付けられた場合におけるカードユニット20の作用の一例を表す図である。カードユニット20においては、貨幣(紙幣2又は硬貨3)及びプリペイドカード1を受付可能な状態であるので、ユニット制御部21の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが点灯されると共に、カード利用可ランプ22bが点灯されて(S0)、初期状態になっている。
この初期状態でカードR/W22によりプリペイドカード1が受け付けられると(S11)、カードR/W制御部23からユニット制御部21に対してプリペイドカード1を受け付けた旨を示すカード受付通知が送信され(S12)、該ユニット制御部21の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが消灯されて貨幣を受付不能である旨が報知されると共に、カード利用可ランプ22bが消灯されてプリペイドカード1を受付不能である旨が報知される(S13)。また前記S11で受け付けたプリペイドカード1に記録されているカード度数がカードR/W22によって読み取られ(S14)、カードR/W制御部23により前記プリペイドカード1から読み取ったカード度数が零であるか否かが判定される(S15)。
このS15でカード度数が零であると判定されたときには、カードR/W制御部23の制御により前記受け付けたプリペイドカード1がカードR/W22から排出されてカード挿入口22aに返却され(S16)、カードR/W制御部23からユニット制御部21に対してプリペイドカード1の排出を完了した旨を示す排出完了通知が送信され(S17)、該ユニット制御部21の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが点灯されて貨幣を受付可能である旨が報知されると共に、カード利用可ランプ22bが点灯されてプリペイドカード1を受付可能である旨が報知され(S18)、前記初期状態に戻る。
一方、S15でカード度数が零でないと判定されたときには、カードR/W制御部23からユニット制御部21に対して前記S14で読み取ったカード度数を特定可能なカード度数情報が送信され(S19)、該送信されてきたカード度数情報から特定されるカード度数が残度数として残度数表示器14に表示される(S20)。
ここで玉貸ボタン15が押圧操作されて玉貸操作が受け付けられると(S21)、ユニット制御部21の制御により前述した玉貸処理(=カード玉貸処理)が行われ(S22)、該ユニット制御部21からカードR/W制御部23に対して前記玉貸処理に使用された使用度数を特定可能な使用度数情報が送信され(S23)、該カードR/W制御部23の制御により使用度数を減算した後のカード度数がカードR/W22によってプリペイドカード1に記録され(S24)、該カードR/W制御部23からユニット制御部21に対して前記減算した後のカード度数を特定可能なカード度数情報が送信され(S25)、前記S20に戻る。
またカード返却ボタン16が押圧操作されて返却操作が受け付けられると(S26)、残度数表示器14による残度数の表示が中止され(S27)、ユニット制御部21からカードR/W制御部23に対してプリペイドカード1の排出を要求する排出要求が送信され(S28)、該カードR/W制御部23の制御により前記受け付けたプリペイドカード1がカードR/W22から排出されてカード挿入口22aに返却され(S29)、該カードR/W制御部23からユニット制御部21に対してプリペイドカード1の排出を完了した旨を示す排出完了通知が送信され(S30)、該ユニット制御部21の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが点灯されて貨幣を受付可能である旨が報知されると共に、カード利用可ランプ22bが点灯されてプリペイドカード1を受付可能である旨が報知され(S31)、前記初期状態に戻る。
次に図4は貨幣が受け付けられた場合におけるカードユニット20の作用の一例を表す図である。カードユニット20においては、前記初期状態(S0)で、受付検知手段(紙幣受付検知センサ24c又は硬貨受付検知センサ25c)により貨幣(紙幣2又は硬貨3)の受付が検知されると(S51)、貨幣受付手段(紙幣識別機24又は硬貨識別機25)により該受け付けた貨幣の金種が識別され(S52)、ユニット制御部21の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが消灯されて貨幣を受付不能である旨が報知されると共に、カード利用可ランプ22bが点滅されてプリペイドカード1を受付可能である旨が報知される(S53)。このように、プリペイドカード1を受付可能である旨が報知されるので、貨幣を挿入した遊技者に対して、前記記憶処理期間であればプリペイドカード1を受付可能である旨を確実に認識させることができる。
そして該ユニット制御部21からカードR/W制御部23に対して貨幣を受け付けた旨を示す貨幣受付通知が送信され(S54)、該カードR/W制御部23の制御によりカードR/W22によるプリペイドカード1の受付が禁止され(S55)、該カードR/W制御部23からユニット制御部21に対してプリペイドカード1の受付を禁止した旨を示すカード受付禁止通知が送信され(S56)、該ユニット制御部21のRAMに前記S52で識別された貨幣の金額に相当する入金度数が記憶され(S58)、該ユニット制御部21のRAMに記憶された入金度数が残度数として残度数表示器14に表示される(S59)。
そしてユニット制御部21の制御により前述した玉貸処理(=現金玉貸処理)が行われ(S60)、該ユニット制御部21からカードR/W制御部23に対して前記玉貸処理が完了した旨を示す玉貸完了通知が送信されて(S61)、該カードR/W制御部23の制御により前記プリペイドカード1の受付禁止が解除され(S62)、該カードR/W制御部23からユニット制御部21に対してプリペイドカード1の受付禁止を解除した旨を示すカード受付解除通知が送信され(S63)、該ユニット制御部21の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが点灯されて貨幣を受付可能である旨が報知されると共に、カード利用可ランプ22bが点灯されてプリペイドカード1を受付可能である旨が報知され(S64)、前記初期状態に戻る。
次に図5は記憶処理期間にプリペイドカード1が受け付けられた場合におけるカードユニット20の作用の一例を表す図である。カードユニット20においては、前記図4のS51〜S54の記憶処理期間にカードR/W22によりプリペイドカード1が受け付けられると(S53’)、該受け付けたプリペイドカード1に記録されているカード度数がカードR/W22によって読み取られ(S55’)、カードR/W制御部23により前記プリペイドカード1から読み取ったカード度数が零であるか否かが判定される(S56’)。
このS56’でカード度数が零であると判定されたときには、カードR/W制御部23からユニット制御部21に対してカード度数が零である旨を示すカード度数零通知が送信され(S57’)、該ユニット制御部21の制御により、カード利用可ランプ22bが消灯されてプリペイドカード1を受付不能である旨が報知されて(S58’)、該ユニット制御部21からカードR/W制御部23に対して前記S52で識別された貨幣の金額に相当する入金度数を特定可能な入金度数情報が送信され(S59’)、該カードR/W制御部23の制御により前記送信されてきた入金度数情報から特定される入金度数がカード度数としてカードR/W22によってプリペイドカード1に記録され(S60’)、該カードR/W制御部23からユニット制御部21に対して前記記録したカード度数を特定可能なカード度数情報が送信され(S61’)、前記図4のS20に進む。
このように、カードユニット20において受け付けたプリペイドカード1の記録情報から特定されるカード度数が零である場合には、貨幣が返却されることなく、入金度数をプリペイドカード1の記録情報から特定可能とするための遊技用記録媒体入金処理(ここでは入金度数をカード度数としてプリペイドカード1に記録する処理)が行われることにより、入金のために改めて貨幣を挿入する必要がないので、遊技者の利便性が向上する。
一方、S56’でカード度数が零でないと判定されたときには、カードR/W制御部23からユニット制御部21に対して前記S55’で読み取ったカード度数を特定可能なカード度数情報と貨幣の返却を要求する貨幣返却要求が送信され(S62’)、該ユニット制御部21の制御により、カード利用可ランプ22bが消灯されてプリペイドカード1を受付不能である旨が報知されて(S63’)、ユニット制御部21の制御により前記S51で受け付けた貨幣(紙幣2又は硬貨3)が貨幣受付手段(紙幣識別機24又は硬貨識別機25)から排出されて紙幣挿入口24a又は硬貨返却口25hに返却される(S64’)。
そしてユニット制御部21の制御により、前記返却された貨幣に対応する紙幣利用可ランプ24b又は硬貨利用可ランプ25b(即ち紙幣2が返却された場合には紙幣利用可ランプ24b,硬貨3が返却された場合には硬貨利用可ランプ25b)が点滅して前記記憶処理期間内にプリペイドカード1が受け付けられたことにより貨幣が返却された旨が報知される(S65’)。このように、貨幣が返却された旨が報知されるので、遊技者に対して、貨幣が返却された旨を確実に認識させることができる。そして所定時間(例えば10秒間)の経過後に、該ユニット制御部21の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが消灯されて(S66’)、前記図4のS20に進む。
以上に説明したように、遊技者がカード度数のあるプリペイドカード1を所持している状態で誤って貨幣を挿入した場合であっても、該貨幣の金額に相当する入金度数が記憶されるまでの記憶処理期間にプリペイドカード1が受け付けられれば、該挿入された貨幣が返却されて入金が行われないので、無駄な入金によって遊技者が不利益を被るおそれを低減できる。
[2.第2実施形態に係る遊技用システム]
次に、図6及び図7を参照して、第2実施形態に係る遊技用システム100’の構成について説明する。この遊技用システム100’においては、第1実施形態と同様に、プリペイドカード1,紙幣2,及び硬貨3が使用される。ただし紙幣2としては、図7(b)に示すように、1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類が使用される。
遊技用システム100’は、図6に示すように、パチンコ機10に対応して設けられるカードユニット20’と、該カードユニット20’と通信可能なシステムコントローラ30’と、からなる。
ここでパチンコ機10は、第1実施形態と同様のものである。ただし残度数表示器14は、後述する入金有価価値記憶手段(ハードディスク33’の入金度数DB)に記憶されている入金度数,又はプリペイドカード1から読み取ったカード度数を、残度数として表示するための表示器である。また玉貸ボタン15は、後述する入金有価価値記憶手段(ハードディスク33’の入金度数DB)に記憶されている入金度数を使用した玉貸操作を受け付けるボタンであると共に、プリペイドカードの記録情報から特定されるカード度数(ここではプリペイドカード1から読み取ったカード度数)を使用した玉貸操作を受け付けるボタンである。この玉貸ボタン15が操作されて玉貸操作が受け付けられることにより、前述した現金玉貸処理又はカード玉貸処理が行われる。
カードユニット20’は遊技用装置の一例であって、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図7(a)に示すように、その前面に前記多機能ランプ26,前記紙幣利用可ランプ24b,前記紙幣挿入口24a,前記硬貨利用可ランプ25b,前記硬貨挿入口25a,前記硬貨返却ボタン25g,前記硬貨返却口25h,前記カード利用可ランプ22b,及び前記カード挿入口22a等を備え、図7(b)に示すように、その内部に前記紙幣識別機24,ユニット制御部21’,前記硬貨識別機25,前記カードR/W22,及びカードR/W制御部23’等を備えており、これらの各構成要素は図6に示すように接続されている。
ここでカードユニット20’は、装置識別情報であるユニットIDにより、各カードユニット20’を個々に識別可能とされている。このカードユニット20’は、第1実施形態に係るカードユニット20と比較して、ユニット制御部21に代えてユニット制御部21’,及びカードR/W制御部23に代えてカードR/W制御部23’を備える点が異なり、その他の点は同様である。
ただし前記遊技用記録媒体受付可報知手段として機能するカード利用可ランプ22bは、後述する送信処理期間にカードR/W22によりプリペイドカード1を受付可能である旨を報知するものであり、ここでは後述する送信処理期間にカードR/W22によりプリペイドカード1を受付可能な状態である場合に、カード利用可ランプ22bが点滅することによりその旨が報知される。
また紙幣識別機24は、前記4種類の紙幣2を受付可能である。さらに前記貨幣返却報知手段である紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bは、後述する送信処理期間内にプリペイドカード1が受け付けられたことにより貨幣が返却された旨を報知するものであり、ここでは紙幣識別機24から紙幣2が排出されて紙幣挿入口24aに返却された場合に、紙幣利用可ランプ24bが点滅することによりその旨が報知され、また硬貨識別機25から硬貨3が排出されて硬貨返却口25hに返却された場合に、硬貨利用可ランプ25bが点滅することによりその旨が報知される。
ユニット制御部21’は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、図6に示すように該ユニット制御部21’に接続される前記カード利用可ランプ22b,前記紙幣識別機24,前記紙幣利用可ランプ24b,前記紙幣受付検知センサ24c,前記硬貨識別機25,前記硬貨利用可ランプ25b,前記硬貨受付検知センサ25c,及び前記多機能ランプ26の動作を制御して各種の処理を行うものである。このユニット制御部21’には、前記玉貸通信部21aが設けられている。このユニット制御部21’は、第1実施形態に係るユニット制御部21と同様に、前記遊技用有価価値使用処理手段として機能するものであるが、第1実施形態に係るユニット制御部21とは異なり、前記入金有価価値記憶手段としては機能しない。
またユニット制御部21’は入金有価価値使用処理手段の一例であって、後述する入金有価価値記憶手段(ハードディスク33’の入金度数DB)に記憶されている入金度数の範囲内における所定の大きさの遊技用有価価値を遊技に使用させるための入金有価価値使用処理(現金玉貸処理)を行うものである。具体的には、ハードディスク33’の入金度数DBに記憶されている入金度数を特定可能な記憶入金度数情報がシステムコントローラ30’からカードR/W制御部23’を介して送信されている状態で、玉貸ボタン15が操作されて玉貸操作を受け付けたときに、該送信されてきた記憶入金度数情報から特定される入金度数(即ちハードディスク33’の入金度数DBに記憶されている入金度数)と予め設定されている玉貸設定度数(例えば5度数)とを比較して、入金度数≧玉貸設定度数であれば該玉貸設定度数に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行い、入金度数<玉貸設定度数であれば該入金度数に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。なおユニット制御部21’は、現金玉貸処理に使用された使用度数を特定可能な使用度数情報をカードR/W制御部23’に対して送信する処理も行う。
またユニット制御部21’は、受付検知手段(前記紙幣受付センサ24c又は前記硬貨受付センサ25c)により貨幣の受付を検知した後、後述する入金有価価値情報送信手段(システムコントローラ用通信部23a’)によりシステムコントローラ30’に対して入金度数情報を送信するまでの『送信処理期間』に、カードR/W22によりプリペイドカード1を受け付けたことを条件として、前記受け付けた貨幣を返却する処理を行うものである。
カードR/W制御部23’は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、図6に示すように該カードR/W制御部23’に接続されるカードR/W22,及びシステムコントローラ用通信部23a’の動作を制御して各種の処理を行うものである。このカードR/W制御部23’は、第1実施形態に係るカードR/W制御部23と同様に、前記判定手段として機能するものである。
またカードR/W制御部23’は遊技用記録媒体入金処理手段の一例であって、前記判定手段であるユニット制御部21’により前記受け付けたプリペイドカード1の記録情報から特定される有価価値の大きさ(ここではプリペイドカード1から読み取ったカード度数)が零であると判定されたことを条件として、紙幣識別機24又は硬貨識別機25により受け付けた貨幣の金額に相当する遊技用有価価値の大きさである入金度数を当該プリペイドカード1の記録情報から特定可能とするための遊技用記録媒体入金処理を行うものである。
具体的には、プリペイドカード1から読み取ったカード度数が零であるときに、カード度数が零である旨を示すカード度数零通知をユニット制御部21’に対して送信し、該カード度数零通知に応じてユニット制御部21’より送信されてくる入金度数情報を受信したときに、前記受け付けたプリペイドカード1から読み取ったカードIDと前記受信した入金度数情報のシステムコントローラ30’に対する送信をシステムコントローラ用通信部23a’に対して指示する処理を行い、該送信した入金度数情報から特定される入金度数がカード度数としてハードディスク33’のカード度数DBに記憶された旨を示す記憶完了通知をシステムコントローラ30’から受信したときに、前記受信した入金度数情報から特定される入金度数(即ち前記受け付けた貨幣の金額に相当する入金度数)をカード度数としてプリペイドカード1に記録する旨をカードR/W22に対して指示する処理を行う。
このカードR/W制御部23’には、システムコントローラ用通信部23a’が設けられている。このシステムコントローラ用通信部23a’は、システムコントローラ30’の後述する通信部31’と通信可能に接続され、カードユニット20’とシステムコントローラ30’との間における通信を司るものである。このシステムコントローラ用通信部23a’は入金有価価値情報送信手段の一例であって、紙幣識別機24又は硬貨識別機25により受け付けた貨幣の金額に相当する入金有価価値の大きさ(入金度数)を特定可能な入金有価価値情報(入金度数情報)を遊技用装置外部のシステムコントローラ30’に対して送信するものである。
なおカードユニット20’においては、第1実施形態に係るカードユニット20と同様にして、玉貸処理が行われる。
システムコントローラ30’は管理装置の一例であって、遊技場内の所定箇所(例えば管理事務所等)に設けられるものであり、図6に示すように接続される通信部31’,制御部32’,及びハードディスク33’等を備えている。このシステムコントローラ30’は、遊技場における売上を管理するものである。
通信部31’は、前述の如くカードユニット20’のシステムコントローラ用通信部23a’と通信可能に接続されており、システムコントローラ30’とカードユニット20’との間における通信を司るものである。
制御部32’は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク33’に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、システムコントローラ30’に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものであるが、その処理の内容については図8〜図10を参照して後述する。
ハードディスク33’には、図6に示すように、入金度数DBとカード度数DBが設けられている。入金度数DBは入金有価価値記憶手段の一例であって、前記入金有価価値情報送信手段(システムコントローラ用通信部23a’)より受信した入金度数情報から特定される入金度数を記憶するものであり、ここでは該入金度数をユニットIDと対応付けて記憶する。カード度数DBは、カード度数をカードIDと対応付けて記憶するものである。
次に、図8〜図10を参照して、第2実施形態に係る遊技用システム100’の作用について説明する。なお、以下においては、受付検知手段による貨幣の受付の検知(S151)から貨幣受付通知の送信(S154)までの期間が前記送信処理期間である例について説明する。即ち送信処理期間は、受付検知手段により貨幣の受付を検知した後(S151)、入金有価価値情報送信手段によりシステムコントローラ30’に対して入金度数情報を送信するまで(S158)の期間中における少なくとも一部の期間であれば良い。
まず図8はプリペイドカード1が受け付けられた場合における遊技用システム100’の作用の一例を表す図である。カードユニット20’においては、貨幣(紙幣2又は硬貨3)及びプリペイドカード1を受付可能な状態であるので、ユニット制御部21’の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが点灯されると共に、カード利用可ランプ22bが点灯されて(S100)、初期状態になっている。
この初期状態でカードR/W22によりプリペイドカード1が受け付けられると(S111)、カードR/W制御部23’からユニット制御部21’に対してプリペイドカード1を受け付けた旨を示すカード受付通知が送信され(S112)、該ユニット制御部21’の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが消灯されて貨幣を受付不能である旨が報知されると共に、カード利用可ランプ22bが消灯されてプリペイドカード1を受付不能である旨が報知される(S113)。また前記S111で受け付けたプリペイドカード1に記録されているカード度数がカードR/W22によって読み取られ(S114)、カードR/W制御部23’により前記プリペイドカード1から読み取ったカード度数が零であるか否かが判定される(S115)。
このS115でカード度数が零であると判定されたときには、カードR/W制御部23’の制御により前記受け付けたプリペイドカード1がカードR/W22から排出されてカード挿入口22aに返却され(S116)、カードR/W制御部23’からユニット制御部21’に対してプリペイドカード1の排出を完了した旨を示す排出完了通知が送信され(S117)、該ユニット制御部21’の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが点灯されて貨幣を受付可能である旨が報知されると共に、カード利用可ランプ22bが点灯されてプリペイドカード1を受付可能である旨が報知され(S118)、前記初期状態に戻る。
一方、S115でカード度数が零でないと判定されたときには、カードR/W制御部23’からシステムコントローラ30’に対して前記S114で読み取ったカードIDと前記S114で読み取ったカード度数を特定可能なカード度数情報が送信される(S119)。システムコントローラ30’においては、前記送信されてきたカードIDと対応付けてハードディスク33’のカード度数DBに記憶されているカード度数と、前記送信されてきたカード度数情報から特定されるカード度数との照合が行われる(S120)。
このS120で照合OKであれば、システムコントローラ30’からカードR/W制御部23’に対して照合OKである旨を示す照合OK通知が送信され(S121)、該カードR/W制御部23’からユニット制御部21’に対して前記S114で読み取ったカード度数を特定可能なカード度数情報が送信され(S122)、該送信されてきたカード度数情報から特定されるカード度数が残度数として残度数表示器14に表示される(S123)。
なおS120で照合NGであれば、図示しないが、システムコントローラ30’からカードR/W制御部23’に対して照合NG通知が送信され、該カードR/W制御部23’の制御により前記受け付けたプリペイドカード1がカードR/W22から排出されてカード挿入口22aに返却され、該カードR/W制御部23’からユニット制御部21’に対してプリペイドカード1の排出を完了した旨を示す排出完了通知が送信され、該ユニット制御部21’の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが点灯されて貨幣を受付可能である旨が報知されると共に、カード利用可ランプ22bが点灯されてプリペイドカード1を受付可能である旨が報知され、前記初期状態に戻る。
ここで玉貸ボタン15が押圧操作されて玉貸操作が受け付けられると(S124)、ユニット制御部21’の制御により前述した玉貸処理(=カード玉貸処理)が行われ(S125)、該ユニット制御部21’からカードR/W制御部23’に対して前記玉貸処理に使用された使用度数を特定可能な使用度数情報が送信され(S126)、該カードR/W制御部23’からシステムコントローラ30’に対して前記S114で読み取ったカードIDと前記送信されてきた使用度数情報が送信される(S127)。
システムコントローラ30’においては、前記送信されてきたカードIDと対応付けてハードディスク33’のカード度数DBに記憶されているカード度数から、前記送信されてきた使用度数情報から特定される使用度数が減算されると共に(S128)、図示しないが該使用度数が集計されて、カード玉貸処理に基づく売上が管理される。そして該システムコントローラ30’からカードR/W制御部23’に対して前記減算が完了した旨を示す減算完了通知が送信され(S129)、該カードR/W制御部23’の制御により前記S126で受信した使用度数情報から特定される使用度数を減算した後のカード度数がカードR/W22によってプリペイドカード1に記録され(S130)、該カードR/W制御部23’からユニット制御部21’に対して前記記録したカード度数を特定可能なカード度数情報が送信され(S131)、前記S123に戻る。
またカード返却ボタン16が押圧操作されて返却操作が受け付けられると(S132)、残度数表示器14による残度数の表示が中止され(S133)、ユニット制御部21’からカードR/W制御部23’に対してプリペイドカード1の排出を要求する排出要求が送信され(S134)、該カードR/W制御部23’の制御により前記受け付けたプリペイドカード1がカードR/W22から排出されてカード挿入口22aに返却され(S135)、該カードR/W制御部23’からユニット制御部21’に対してプリペイドカード1の排出を完了した旨を示す排出完了通知が送信され(S136)、該ユニット制御部21’の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが点灯されて貨幣を受付可能である旨が報知されると共に、カード利用可ランプ22bが点灯されてプリペイドカード1を受付可能である旨が報知され(S137)、前記初期状態に戻る。
次に図9は貨幣が受け付けられた場合における遊技用システム100’の作用の一例を表す図である。カードユニット20’においては、前記初期状態(S100)で、受付検知手段(紙幣受付検知センサ24c又は硬貨受付検知センサ25c)により貨幣(紙幣2又は硬貨3)の受付が検知されると(S151)、貨幣受付手段(紙幣識別機24又は硬貨識別機25)により該受け付けた貨幣の金種が識別され(S152)、ユニット制御部21’の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが消灯されて貨幣を受付不能である旨が報知されると共に、カード利用可ランプ22bが点滅されてプリペイドカード1を受付可能である旨が報知される(S153)。このように、プリペイドカード1を受付可能である旨がカードユニット20’において報知されるので、カードユニット20’に誤って貨幣を挿入した遊技者に対して、前記送信処理期間であればプリペイドカード1を受付可能である旨を確実に認識させることができる。
そして該ユニット制御部21’からカードR/W制御部23’に対して貨幣を受け付けた旨を示す貨幣受付通知が送信され(S154)、該カードR/W制御部23’の制御によりカードR/W22によるプリペイドカード1の受付が禁止され(S155)、該カードR/W制御部23’からユニット制御部21’に対してプリペイドカード1の受付を禁止した旨を示すカード受付禁止通知が送信され(S156)、該ユニット制御部21’からカードR/W制御部23’に対して前記S152で識別された貨幣の金額に相当する入金度数を特定可能な入金度数情報が送信され(S157)、該カードR/W制御部23’からシステムコントローラ30’に対してユニットIDと前記送信されてきた入金度数情報が送信される(S158)。
システムコントローラ30’においては、ハードディスク33’の入金度数DBに前記送信されてきたユニットIDと対応付けて前記送信されてきた入金度数情報から特定される入金度数が記憶され(S159)、該システムコントローラ30’からカードR/W制御部23’を介してユニット制御部21’に対して前記ハードディスク33’の入金度数DBに記憶されている入金度数を特定可能な記憶入金度数情報が送信され(S160,S161)、該送信されてきた記憶入金度数情報から特定される入金度数が残度数として残度数表示器14に表示される(S162)。
ここで玉貸ボタン15が押圧操作されて玉貸操作が受け付けられると(S163)、ユニット制御部21’の制御により前述した玉貸処理(=現金玉貸処理)が行われ(S164)、該ユニット制御部21’からカードR/W制御部23’に対して前記玉貸処理に使用された使用度数を特定可能な使用度数情報が送信され(S165)、該カードR/W制御部23’からシステムコントローラ30’に対してユニットIDと前記送信されてきた使用度数情報が送信される(S166)。
システムコントローラ30’においては、前記送信されてきたユニットIDと対応付けてハードディスク33’の入金度数DBに記憶されている入金度数から、前記送信されてきた使用度数情報から特定される使用度数が減算されると共に(S167)、図示しないが該使用度数が集計されて、現金玉貸処理に基づく売上が管理される。そして該システムコントローラ30’からカードR/W制御部23’を介してユニット制御部21’に対して前記減算後にハードディスク33’の入金度数DBに記憶されている入金度数を特定可能な記憶入金度数情報が送信され(S168,S169)、該ユニット制御部21’により前記送信されてきた記憶入金度数情報から特定される入金度数(即ちハードディスク33’の入金度数DBに記憶されている入金度数)が零であるか否かが判定される(S170)。
このS170で入金度数が零でないと判定されたときには、前記S162に戻る。一方、S170で入金度数が零であると判定されたときには、ユニット制御部21’からカードR/W制御部23’に対して入金度数が零である旨を示す入金度数零通知が送信されて(S171)、該カードR/W制御部23’の制御により前記プリペイドカード1の受付禁止が解除され(S172)、該カードR/W制御部23’からユニット制御部21’に対してプリペイドカード1の受付禁止を解除した旨を示すカード受付解除通知が送信され(S173)、該ユニット制御部21’の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが点灯されて貨幣を受付可能である旨が報知されると共に、カード利用可ランプ22bが点灯されてプリペイドカード1を受付可能である旨が報知され(S174)、前記初期状態に戻る。
次に図10は送信処理期間にプリペイドカード1が受け付けられた場合における遊技用システム100’の作用の一例を表す図である。カードユニット20’においては、前記図9のS151〜S154の送信処理期間にカードR/W22によりプリペイドカード1が受け付けられると(S153’)、該受け付けたプリペイドカード1に記録されているカード度数がカードR/W22によって読み取られ(S155’)、カードR/W制御部23’により前記プリペイドカード1から読み取ったカード度数が零であるか否かが判定される(S156’)。
このS156’でカード度数が零であると判定されたときには、カードR/W制御部23’からユニット制御部21’に対してカード度数が零である旨を示すカード度数零通知が送信され(S157’)、該ユニット制御部21’の制御により、カード利用可ランプ22bが消灯されてプリペイドカード1を受付不能である旨が報知されて(S158’)、該ユニット制御部21’からカードR/W制御部23’に対して前記S152で識別された貨幣の金額に相当する入金度数を特定可能な入金度数情報が送信され(S159’)、該カードR/W制御部23’からシステムコントローラ30’に対して前記S155’で読み取ったカードIDと前記送信されてきた入金度数情報が送信される(S160’)。
システムコントローラ30’においては、ハードディスク33’のカード度数DBに前記送信されてきたカードIDと対応付けて前記送信されてきた入金度数情報から特定される入金度数がカード度数として記憶され(S161’)、該システムコントローラ30’からカードR/W制御部23’に対してカード度数の記憶を完了した旨を示す記憶完了通知が送信され(S162’)、該カードR/W制御部23’の制御により前記S159’で受信した入金度数情報から特定される入金度数がカード度数としてカードR/W22によってプリペイドカード1に記録され(S164’)、該カードR/W制御部23’からユニット制御部21’に対して前記記録したカード度数を特定可能なカード度数情報が送信され(S165’)、前記図9のS123に進む。
このように、カードユニット20’において受け付けたプリペイドカード1の記録情報から特定されるカード度数が零である場合には、貨幣が返却されることなく、入金度数をプリペイドカード1の記録情報から特定可能とするための遊技用記録媒体入金処理(ここでは入金度数を特定可能な入金度数情報をシステムコントローラ30’に対して送信する処理,及び入金度数をカード度数としてプリペイドカード1に記録する処理)が行われることにより、入金のために改めて貨幣を挿入する必要がないので、遊技者の利便性が向上する。
一方、S156’でカード度数が零でないと判定されたときには、カードR/W制御部23’からシステムコントローラ30’に対して前記S155’で読み取ったカードIDと前記S155’で読み取ったカード度数を特定可能なカード度数情報が送信される(S166’)。システムコントローラ30’においては、前記送信されてきたカードIDと対応付けてハードディスク33’のカード度数DBに記憶されているカード度数と、前記送信されてきたカード度数情報から特定されるカード度数との照合が行われる(S167’)。
このS167’で照合OKであれば、システムコントローラ30’からカードR/W制御部23’に対して照合OKである旨を示す照合OK通知が送信され(S168’)、該カードR/W制御部23’からユニット制御部21’に対して前記S155’で読み取ったカード度数を特定可能なカード度数情報と貨幣の返却を要求する貨幣返却要求が送信され(S169’)、該ユニット制御部21’の制御により、カード利用可ランプ22bが消灯されてプリペイドカード1を受付不能である旨が報知されて(S170’)、ユニット制御部21’の制御により前記S151で受け付けた貨幣(紙幣2又は硬貨3)が貨幣受付手段(紙幣識別機24又は硬貨識別機25)から排出されて紙幣挿入口24a又は硬貨返却口25hに返却される(S171’)。
そしてユニット制御部21’の制御により、前記返却された貨幣に対応する紙幣利用可ランプ24b又は硬貨利用可ランプ25b(即ち紙幣2が返却された場合には紙幣利用可ランプ24b,硬貨3が返却された場合には硬貨利用可ランプ25b)が点滅して前記送信処理期間内にプリペイドカード1が受け付けられたことにより貨幣が返却された旨が報知される(S172’)。このように、貨幣が返却された旨がカードユニット20’において報知されるので、遊技者に対して、貨幣が返却された旨を確実に認識させることができる。そして所定時間(例えば10秒間)の経過後に、該ユニット制御部21’の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが消灯されて(S173’)、前記図9のS123に進む。
なおS167’で照合NGであれば、図示しないが、システムコントローラ30’からカードR/W制御部23’に対して照合NG通知が送信され、該カードR/W制御部23’の制御により前記受け付けたプリペイドカード1がカードR/W22から排出されてカード挿入口22aに返却され、該カードR/W制御部23’からユニット制御部21’に対してプリペイドカード1の排出を完了した旨を示す排出完了通知が送信され、該ユニット制御部21’の制御により、カード利用可ランプ22bが点灯されてプリペイドカード1を受付可能である旨が報知され、ユニット制御部21’の制御により前記S151で受け付けた貨幣(紙幣2又は硬貨3)が貨幣受付手段(紙幣識別機24又は硬貨識別機25)から排出されて紙幣挿入口24a又は硬貨返却口25hに返却され、ユニット制御部21’の制御により前記返却された貨幣に対応する紙幣利用可ランプ24b又は硬貨利用可ランプ25b(即ち紙幣2が返却された場合には紙幣利用可ランプ24b,硬貨3が返却された場合には硬貨利用可ランプ25b)が点滅して、貨幣が返却された旨が報知される。そして所定時間(例えば10秒間)の経過後に、該ユニット制御部21’の制御により、紙幣利用可ランプ24b及び硬貨利用可ランプ25bが点灯されて貨幣を受付可能である旨が報知され、前記初期状態に戻る。
以上に説明したように、遊技者がカード度数のあるプリペイドカード1を所持している状態で誤って貨幣をカードユニット20’に挿入した場合であっても、該貨幣の金額に相当する入金度数を特定可能な入金度数情報がカードユニット20’からシステムコントローラ30’に対して送信されるまでの送信処理期間にカードユニット20’においてプリペイドカード1が受け付けられれば、該挿入された貨幣が返却されて入金が行われないので、無駄な入金によって遊技者が不利益を被るおそれを低減できる。
[3.本発明の変形例]
最後に、本発明の変形例について説明する。
上記の第1実施形態において、第2実施形態の如く、カードR/W制御部23にシステムコントローラ用通信部を設けると共に、該システムコントローラ用通信部と通信可能なシステムコントローラを設け、該システムコントローラにおいて売上を管理するように構成しても良い。この場合には、図3のS20に示す使用度数情報がカードR/W制御部23からシステムコントローラに対して送信され、該システムコントローラにおいて、該送信されてきた使用度数情報から特定される使用度数が集計されて、カード玉貸処理に基づく売上が管理される。また図4のS61に示す玉貸完了通知に代えて、玉貸処理に使用された使用度数を特定可能な使用度数情報がユニット制御部21からカードR/W制御部23に対して送信され、該使用度数情報がカードR/W制御部23からシステムコントローラに対して送信され、該システムコントローラにおいて、該送信されてきた使用度数情報から特定される使用度数が集計されて、現金玉貸処理に基づく売上が管理される。
また上記の第1実施形態においてシステムコントローラを設けた場合には、遊技用記録媒体(プリペイドカード1)に記録されたカード度数から直ちにカード度数が特定されるのではなく、第2実施形態の如く、該遊技用記録媒体に記録されたカードIDに基づいて、システムコントローラに設けられたハードディスクのカード度数DBに該カードIDと対応付けて記憶されているカード度数が特定され、該ハードディスクのカード度数DBに記憶されているカード度数に基づいて、カード玉貸処理が行われるようにしても良い。
上記の第2実施形態では、遊技用記録媒体(プリペイドカード1)にカード度数が記録されている例について説明したが、これに限らず、遊技用記録媒体にはカード度数を記録せずに遊技用記録媒体特定情報(カードID)のみを記録し、該カードIDに基づいて、管理装置(システムコントローラ30’)に設けられたハードディスク33’のカード度数DBに該カードIDと対応付けて記憶されているカード度数が特定され、該ハードディスク33’のカード度数DBに記憶されているカード度数に基づいて、カード玉貸処理が行われるようにしても良い。逆に遊技用記録媒体にはカードIDを記録せずにカード度数のみを記録し、第1実施形態の如く、該遊技用記録媒体に記録されたカード度数から直ちにカード度数が特定されるようにしても良い。
上記の第2実施形態では、遊技用装置(カードユニット20’)と管理装置(システムコントローラ30’)とが直接的に通信可能に接続されている例について説明したが、これに限らず、遊技用装置と管理装置との間に台端末や中継コンピュータを介在させ、遊技用装置と管理装置とが間接的に通信可能に接続されるようにしても良い。また遊技用装置と管理装置とは、有線で通信可能とされるものには限られず、無線で通信可能とされるものであっても良い。
上記の実施形態において、管理装置(システムコントローラ)を、各遊技場の売上を第三者管理する第三者機関と通信可能に構成し、該第三者機関において各遊技場の売上が第三者管理されるようにしても良い。また該管理装置は、遊技場内に設けられるものには限られず、遊技場外に設けられるものであっても良い。
上記の実施形態では、遊技用記録媒体がプリペイドカード1である例について説明したが、これに限らず、該遊技用記録媒体は、会員登録を行った会員遊技者に対して発行され、該会員遊技者を個々に特定可能な情報が記録されると共に、遊技用有価価値の大きさを特定可能な情報が記録された会員遊技者特定記録媒体であっても良い。この場合には、会員遊技者のみが遊技用記録媒体を使用可能であり、該会員遊技者でないビジター遊技者は貨幣(紙幣2,硬貨3)のみを使用可能であるようにしても良い。
上記の実施形態では、遊技用記録媒体(プリペイドカード1)が非接触式のICカードである例について説明したが、これに限らず、該遊技用記録媒体は、接触式の集積回路,磁気,二次元コード(例えばバーコード),三次元コード,又は光干渉(例えばホログラム)等により情報を記録するものでも良い。また遊技用記録媒体の形状はカード型には限られず、コイン型であっても良い。
上記の第1実施形態では、図2(b)に示すように、使用可能な紙幣の種類が1000円紙幣のみである例について説明したが、これに限らず、他の種類の紙幣(2000円紙幣,5000円紙幣,10000円紙幣)を使用可能としても良く、この場合には、玉貸操作の受付なしに現金玉貸処理が行われるのではなく、玉貸操作に基づいて現金玉貸処理が行われるようにしても良い。
上記の第2実施形態では、図7(b)に示すように、使用可能な紙幣の種類が1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類である例について説明したが、これに限らず、1000円紙幣のみを使用可能としても良く、この場合には、玉貸操作に基づいて現金玉貸処理が行われるのではなく、玉貸操作の受付なしに現金玉貸処理が行われるようにしても良い。また前記会員遊技者特定記録媒体が受け付けられているとき(即ち会員遊技者に対して)は、前記4種類の紙幣のいずれも使用可能とし、該会員遊技者特定記録媒体が受け付けられていないとき(即ちビジター遊技者に対して)は、1000円紙幣のみを使用可能としても良い。
上記の実施形態では、貨幣として、紙幣2及び硬貨3の双方を使用可能である例について説明したが、これに限らず、紙幣2又は硬貨3のいずれか一方のみを使用可能としても良い。
上記の実施形態では、貨幣受付手段(紙幣識別機24,硬貨識別機25)により受け付けられた貨幣(紙幣2,硬貨3)が遊技用装置(カードユニット20,20’)外部に排出されて、紙幣搬送機構,硬貨搬送機構により搬送される例について説明したが、これに限らず、該受け付けられた貨幣は、遊技用装置内部に貯留されるようにしても良い。
上記の実施形態では、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパチロット,遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシン,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシン等であっても良い。
上記の第1実施形態では、入金有価価値記憶手段が、ユニット制御部21のRAMである例について説明したが、これに限らず、該入金有価価値記憶手段は、遊技用装置(カードユニット20)の内部に指触不能に封入された封入型記録媒体であっても良い。この場合には、貨幣受付手段(紙幣識別機24,硬貨識別機25)により受け付けた貨幣(紙幣2,硬貨3)の金額に相当する入金有価価値の大きさ(入金度数)が該封入型記録媒体に記録され、該封入型記録媒体に記録されている入金有価価値の大きさに基づいて入金有価価値使用処理(現金玉貸処理)が行われる。即ち入金有価価値記憶手段は、遊技用装置に設けられ、貨幣受付手段により受け付けた貨幣の金額に相当する入金有価価値の大きさを記憶するものであれば、その具体的な構成は特に限定されない。
上記の実施形態では、遊技用装置(カードユニット20,20’)において、ユニット制御部21,21’とカードR/W制御部23,23’とが別個に設けられている例について説明したが、これに限らず、ユニット制御部21,21’及びカードR/W制御部23,23’の両方の機能を備える1つの制御部を設けるようにしても良い。
上記の第1実施形態では、遊技用装置(カードユニット20)側の制御部がユニット制御部21とカードR/W制御部23の2つに分かれているので、図4又は図5に示すように、受付検知手段(紙幣受付検知センサ24c,硬貨受付検知センサ25c)による貨幣の受付の検知(S51)から貨幣受付通知の送信(S54)までの期間が記憶処理期間であるが、該制御部が1つならばS54の通知は不要であるので、受付検知手段による貨幣の受付の検知から貨幣受付手段(紙幣識別機24,硬貨識別機25)より識別された金額の通知を受けるまでの期間が記憶処理期間となる。
上記の第2実施形態でも、遊技用装置(カードユニット20’)側の制御部がユニット制御部21’とカードR/W制御部23’の2つに分かれているので、図9又は図10に示すように、受付検知手段(紙幣受付検知センサ24c,硬貨受付検知センサ25c)による貨幣の受付の検知(S151)から貨幣受付通知の送信(S154)までの期間が送信処理期間であるが、該制御部が1つならばS154の通知は不要であるので、受付検知手段による貨幣の受付の検知から貨幣受付手段(紙幣識別機24,硬貨識別機25)より識別された金額の通知を受けるまでの期間が送信処理期間となる。
上記の第2実施形態では、入金有価価値情報送信手段であるシステムコントローラ用通信部23a’が、カードR/W制御部23と接続されている例について説明したが、これに限らず、該入金有価価値情報送信手段は、ユニット制御部21と接続されるものであっても良い。
上記の実施形態では、遊技用記録媒体受付手段(カードR/W22)が、遊技用装置(カードユニット20,20’)の内部に設けられ、遊技用記録媒体(プリペイドカード1)を遊技用装置の内部に取り込んで受け付ける例について説明したが、これに限らず、該遊技用記録媒体受付手段は、遊技用装置の外部に設けられ、遊技用記録媒体を遊技用装置の内部に取り込まずに接触又は非接触で受け付けるものであっても良い。
上記の実施形態では、遊技用装置(カードユニット20,20’)において玉貸処理(カード玉貸処理,現金玉貸処理)が行われるときに、1度数に相当するパチンコ玉数(例えば消費税を考慮しないのであれば25個、消費税を考慮するのであれば消費税率に応じて24個,23個…等の、具体的な玉数)である払出要求玉数のパチンコ玉の払出を要求する払出要求信号がパチンコ機10に対して送信される例について説明したが、該玉貸処理は、例えば以下の変形例1又は変形例2に示す如く行われるようにしても良い。
まず変形例1として、パチンコ機10において、遊技用装置からの1回の払出要求に応じて払い出すパチンコ玉の数(以下「単位払出数」という。)を設定変更可能に構成すると共に、遊技用装置において、該設定された単位払出数を予め記憶可能に構成した場合には、以下のようにして玉貸処理を行う。まず遊技用装置は、玉貸ボタン15の操作をユニット制御部21,21’により検出すると、パチンコ玉の払出を要求する払出要求信号(具体的な払出要求玉数は示さない信号)を払出制御基板12に対して送信する。該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、前記単位払出数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から単位払出数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、実際に払い出したパチンコ玉の数である払出結果玉数を示す払出結果信号をユニット制御部21,21’に対して送信する。該払出結果信号を受信した遊技用装置は、前記予め記憶している単位払出数と、該払出結果信号に示される払出結果玉数とを照合し、照合OKである場合には、前記1度数分の減算処理を行い、その後、前記玉貸設定度数分の玉貸処理を行う。
ここで払出結果玉数を示す払出結果信号は、パチンコ機10の払出制御基板12から出力されるようにしても良いし、払い出されたパチンコ玉の数を検出する図示しない払出検出センサから出力されるようにしても良い。また遊技用装置において予め記憶しておく単位払出数は、カード会社の管理装置や遊技場の管理装置(システムコントローラ30’)で設定し、遊技用装置に配信して記憶するようにすれば良い。そして、例えば前記単位払出数と払出結果玉数との照合NGの場合に、遊技用装置を不能動化するように構成すれば、遊技場が実際の申告よりも小さい単位払出数をパチンコ機10において設定するような不正を防止できる。
また変形例2として、前記単位払出数が一定(例えば25個)である場合には、以下のようにして玉貸処理を行う。まず遊技用装置は、玉貸ボタン15の操作をユニット制御部21,21’により検出すると、パチンコ玉の払出を要求する払出要求信号(具体的な払出要求玉数は示さない信号)を払出制御基板12に対して送信する。該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、玉払出装置13からパチンコ玉の払出が可能であるか否かを確認し、該確認結果が可能である場合には、玉貸準備信号をユニット制御部21,21’に対して送信する。該玉貸準備信号を検出した遊技用装置は、玉貸指令信号を払出制御基板12に対して送信し、該玉貸指令信号を受信したパチンコ機10は、前記単位払出数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から単位払出数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、1度数分の玉貸処理の完了を示す玉貸完了信号をユニット制御部21,21’に対して送信する。該払出結果信号を受信した遊技用装置は、前記1度数分の減算処理を行い、その後、前記玉貸設定度数分の玉貸処理を行う。
上記の実施形態では、有価価値の大きさ(遊技用有価価値の大きさ又は入金有価価値の大きさ)を遊技に使用させるための有価価値使用処理(遊技用有価価値使用処理又は入金有価価値使用処理)が玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該有価価値使用処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記画像式のパチンコ機やスロットマシンにおいて有価価値の大きさを遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
上記の実施形態では、玉貸処理が行われた場合に、遊技用装置(カードユニット20,20)と遊技機(パチンコ機10)との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて、該遊技機に設けられた玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて貸与される例について説明したが、これに限らず、遊技用装置に設けられた図示しない玉払出装置からパチンコ玉が払い出されて貸与されるようにしても良い。
上記の実施形態では、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16が遊技機(パチンコ機10)に設けられ、遊技用装置(カードユニット20,20’)と接続されている例について説明したが、これに限らず、これら残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16の一部又は全部を遊技用装置に設けるようにしても良い。
上記の実施形態において、記憶処理期間や送信処理期間の長さを設定変更できるようにしても良い。
上記の実施形態では、判定手段(カードR/W制御部23,23’)が遊技用装置(カードユニット20,20’)側に設けられる例について説明したが、上記の第2実施形態では、該判定手段を管理装置(システムコントローラ30’)側に設けるようにしても良い。
上記の第2実施形態では、図6に示すように、入金有価価値記憶手段(ハードディスク33’の入金度数DB)において、ユニットIDと対応付けて入金有価価値の大きさ(入金度数)を記憶する例について説明したが、これに限らず、管理装置(システムコントローラ30’)が入金有価価値情報(入金度数情報)を受信したときに入金IDを生成し、管理装置において該生成した入金IDと対応付けて入金有価価値の大きさを記憶するようにしても良く、また該生成した入金IDを遊技用装置(カードユニット20’)に返信することにより遊技用装置において該入金IDと対応付けて入金有価価値の大きさを記憶するようにしても良い。
上記の実施形態では、有価価値の大きさとして度数が記憶・管理されている例について説明したが、これに限らず、該有価価値の大きさとして、金額や点数等が記憶・管理されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図8に示すように、玉貸処理が行われる毎に、管理装置(システムコントローラ30’)においてカード度数の減算が行われ、遊技用装置(カードユニット20’)において減算後のカード度数の記録が行われる例について説明したが、これに限らず、遊技用記録媒体(プリペイドカード1)が返却されるときに一括して、カード度数の減算や減算後のカード度数の記録が行われるようにしても良く、これによれば、玉貸処理が行われる毎に遊技用装置と管理装置との間で通信を行う必要がなくなる。
上記の実施形態では、図5又は図10に示すように、記憶処理期間又は送信処理期間にカード度数が零であるプリペイドカード1を受け付けた場合には、該プリペイドカード1を返却せずに留保して、該留保しているプリペイドカード1に対する遊技用記録媒体入金処理を行う一方、記憶処理期間又は送信処理期間以外の通常時にカード度数が零であるプリペイドカード1を受け付けた場合には、該プリペイドカード1を返却する例について説明したが、これに限らず、通常時にカード度数が零であるプリペイドカード1を受け付けた場合にも、該プリペイドカード1を返却せずに留保して、貨幣を受け付けたときに、該留保しているプリペイドカード1に対する遊技用記録媒体入金処理を行うように構成しても良い。
上記の実施形態では、記憶処理期間又は送信処理期間にプリペイドカード1が受け付けられた場合において、図5のS56’又は図10のS156’に示すようにカード度数が零であるか否かの判定を行い、カード度数が零でないと判定されたことを条件として貨幣を返却する例について説明したが、これに限らず、カード度数が零であるか否かの判定を行うことなく、一律に貨幣を返却するようにしても良い。
上記の第2実施形態では、図9に示すように、貨幣受付通知(S154)と入金度数情報(S157)とを別個に送信する例について説明したが、これに限らず、貨幣受付通知に入金度数情報を含めて送信するようにしても良く、これによれば、図9に示す如く送信処理期間にプリペイドカード1の受付が無い場合には、S156の処理を行うことなくS158の処理を行うことができ、また図10に示す如く送信処理期間にプリペイドカード1の受付が有る場合には、カード度数が零であると判定されたときに、S159’の処理を行うことなくS160’の処理を行うことができる。