JP6082437B2 - 遊技場装置及び遊技場システム - Google Patents

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本発明は、スロットマシンやパチンコ機などの遊技機のプレーに用いられるメダルやパチンコ球などの遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出装置、当該遊技媒体貸出装置が設けられた遊技場の管理を行う遊技場装置及びこれらを含む遊技場システムに関する。
従来、遊技店における遊技媒体の管理方法として、遊技機での遊技の結果遊技者が取得した遊技媒体であって景品と交換可能な遊技媒体の数と、遊技機に対応して設けられた各台計数機で計数された遊技媒体の数との差に基づいて、推定の台皿遊技媒体数を算出することにより、台皿にあるおおよその遊技媒体数をホールコンピュータ等によって管理するものが考えられている(特許文献1参照)。
特開2011−182850号公報
ところで、遊技店では、遊技者が遊技媒体を床に落とした場合に、落とした遊技媒体の数が少数であれば、その遊技者は、落とした遊技媒体を拾わずに遊技を続けることがある。このような場合、遊技店の店員は、床に落ちた遊技媒体を拾うことにより、店内の美化に努めている。
これにより、遊技店の床に落ちている遊技媒体が無くなるため、遊技者に対して清潔感がある遊技店のイメージを維持することができる。
しかしながら、上述のようにホールコンピュータによって遊技媒体の数を管理している場合、遊技店の店員が床に落ちている遊技媒体を拾うことによって、ホールコンピュータで管理している遊技媒体の数が異なってくるため、正確な管理を行うことが困難になる問題があった。
例えば、遊技者が遊技機で遊技することによって1000枚の遊技メダルを獲得したが、遊技中に10枚の遊技メダルを落とし、この落とした10枚の遊技メダルを遊技店の店員が拾った場合、遊技者が獲得した遊技メダルが990枚となるため、10枚分の誤差が生じる。
そして、遊技店には、遊技機が多数設置されているため、例えば、遊技メダルを10枚落としたにも関わらず、拾わない遊技者が100人いたと仮定した場合には、1000枚という大きな誤差が生じる。
また、このような誤差が生じた場合において、他の遊技店から遊技メダルを持ち込んで遊技を行ったり、不正に景品と交換したりする不正行為者がいる場合に、当該不正行為に気付き難いという問題があった。
具体的には、上述のように、1日あたりの誤差が1000枚ある場合において、不正行為者が500枚の遊技メダルを持ち込んだ場合に、1日あたりの誤差が500枚であると算出され、誤差を算出した場合であっても、その日の営業における誤差が少なかったとしか認識されないため、不正行為に気付き難い。
そこで、本発明の目的は、遊技媒体の誤差を正確に管理するとともに、他店の遊技媒体を持ち込んで遊技を行う等の不正行為を防止し得る遊技媒体貸出装置、遊技場装置及び遊技場システムを提供することである。
本発明は、以下のような遊技媒体貸出装置、遊技場装置及び遊技場システムを提供する。
本発明の遊技媒体貸出装置は、遊技機に対応して設けられ、遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出手段と、前記遊技媒体貸出手段に設けられ、遊技媒体を受け入れるとともに、当該受け入れられた遊技媒体を計数する計数手段と、前記計数手段において計数された結果に係る第1の遊技媒体数と、前記遊技媒体貸出手段により貸し出された遊技媒体数及び遊技者によって遊技により獲得された遊技媒体数に基づく第2の遊技媒体数と、から求められる遊技媒体数誤差を算出する遊技媒体数誤差算出手段と、所定の条件が充足されたことに基づいて、遊技者を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された撮像データを記憶する撮像データ記憶手段と、前記撮像データ記憶手段により記憶された撮像データと、前記撮像手段により新たに撮像された撮像データとを比較することにより、遊技者が交代したか否かを判断する遊技者交代判断手段と、前記遊技者交代判断手段により遊技者が交代されたと判断された場合に、前記遊技媒体数誤差算出手段により算出された遊技者ごとに管理される前記遊技媒体数誤差をリセットする誤差算出結果リセット手段とを備えたことを特徴とする。
この遊技媒体貸出装置によれば、遊技者が交代した場合に、誤差算出結果をリセットすることにより、床に落として拾わなかった遊技媒体数といった、正規の遊技媒体数の誤差によって、不正により持ち込まれ使用された遊技媒体数が判別し得なくなる状況の発生を少なくすることができる。
また、本発明は、上記構成に加えて、前記遊技媒体数誤差算出手段により算出された誤差の値が所定の値か否かを判断する判断手段と、前記判断手段により誤差の値が所定の値であると判断された場合に報知を行う報知手段とを備えたことを特徴とする。
この遊技媒体貸出装置によれば、不正に持ち込まれたメダルが使用されている場合に、遊技媒体貸出装置において報知を行うことができる。
また、本発明の遊技場装置は、遊技機に対応して設けられ、遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出装置により受け入れられた遊技媒体を計数した結果に係る遊技媒体数計数結果情報、前記遊技媒体貸出装置により貸し出された貸出遊技媒体数情報及び遊技者が遊技により獲得した獲得遊技媒体数情報を受信する第1の受信手段と、前記第1の受信手段により受信した前記遊技媒体数計数結果情報から得られる第1の遊技媒体数と、前記貸出遊技媒体数情報及び前記獲得遊技媒体数情報に基づく第2の遊技媒体数と、から求められる遊技媒体数誤差を算出する遊技媒体数誤差算出手段と、遊技者を撮像した撮像データを受信する第2の受信手段と、前記第2の受信手段により受信した撮像データを記憶する撮像データ記憶手段と、前記撮像データ記憶手段により記憶されている撮像データと、前記第2の受信手段により新たに受信した撮像データを比較することにより、遊技者が交代したか否かを判断する遊技者交代判断手段と、前記遊技者交代判断手段により遊技者が交代したと判断された場合に、前記遊技媒体数誤差算出手段により算出された遊技者ごとに管理される前記遊技媒体数誤差をリセットする誤差算出結果リセット手段とを備えたことを特徴とする。
この遊技場装置によれば、遊技者が交代した場合に、誤差算出結果をリセットすることにより、床に落として拾わなかった遊技媒体数といった、正規の遊技媒体数の誤差によって、不正により持ち込まれ使用された遊技媒体数が判別し得なくなる状況の発生を少なくすることができる。
また、本発明は、上記構成に加えて、前記遊技媒体数誤差算出手段により算出された誤差の値が所定の値か否かを判断する判断手段と、前記判断手段により誤差の値が所定の値であると判断された場合に報知を行う報知手段とを備えたことを特徴とする。
この遊技場装置によれば、不正に持ち込まれたメダルが使用されている場合に、遊技場装置において報知を行うことができる。遊技場装置は、一般に遊技者が立ち入ることが禁止されているエリアに設けられていることにより、遊技者に知られることなく、遊技店側で不正状態を把握することができる。
また、本発明の遊技場システムは、遊技機に対応して設けられ、遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出装置と、遊技場装置とを有する遊技場システムにおいて、前記遊技媒体貸出装置は、遊技媒体貸出装置により受け入れられた遊技媒体を計数した結果に係る遊技媒体数計数結果情報、前記遊技媒体貸出装置により貸し出された貸出遊技媒体数情報及び遊技者が遊技により獲得した獲得遊技媒体数情報を送信する第1の送信手段と、所定の条件が充足されたことに基づいて、遊技者を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された撮像データを前記遊技場装置に送信する第2の送信手段とを有し、前記遊技場装置は、前記第1の送信手段により送信された遊技媒体数計数結果情報、貸出遊技媒体数情報及び獲得遊技媒体数情報を受信する第1の受信手段と、前記第1の受信手段により受信した前記遊技媒体数計数結果情報から得られる第1の遊技媒体数と、前記第1の受信手段により受信した前記貸出遊技媒体数情報及び前記獲得遊技媒体数情報に基づく第2の遊技媒体数と、から求められる遊技媒体数誤差を算出する遊技媒体数誤差算出手段と、前記第2の送信手段により送信された撮像データを受信する第2の受信手段と、前記第2の受信手段により受信された撮像データを記憶する撮像データ記憶手段と、前記撮像データ記憶手段に記憶された撮像データと、前記第2の受信手段により新たに受信された撮像データを比較することにより、遊技者が交代したか否かを判断する遊技者交代判断手段と、前記遊技者交代判断手段により遊技者が交代したと判断された場合に、前記遊技媒体数誤差算出手段により算出された遊技者ごとに管理される前記遊技媒体数誤差をリセットする誤差算出結果リセット手段とを備えたことを特徴とする。
この遊技場システムによれば、遊技者が交代した場合に、誤差算出結果をリセットすることにより、床に落として拾わなかった遊技媒体数といった、正規の遊技媒体数の誤差によって、不正により持ち込まれ使用された遊技媒体数が判別し得なくなる状況の発生を少なくすることができる。
また、本発明は、上記構成に加えて、前記遊技場装置は、前記遊技媒体数誤差算出手段により算出された誤差の値が所定の値か否かを判断する判断手段と、前記判断手段により誤差の値が所定の値であると判断された場合に報知を行う報知手段とを備えたことを特徴とする。
この遊技場システムによれば、不正に持ち込まれたメダルが使用されている場合に、遊技場装置において報知を行うことができる。遊技場装置は、一般に遊技者が立ち入ることが禁止されているエリアに設けられていることにより、遊技者に知られることなく、遊技店側で不正状態を把握することができる。
また、本発明の遊技場装置は、遊技機に対応して設けられ、遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段と、遊技媒体を受け入れるとともに、当該受け入れられた遊技媒体を計数する計数手段と、少なくとも、前記遊技媒体払出手段により払い出された遊技媒体数である第1遊技媒体数、前記計数手段において計数された遊技媒体数である第2遊技媒体数、遊技者の遊技の結果に応じて前記遊技機より払い出された遊技媒体数である第3遊技媒体数及び前記遊技機に投入された遊技媒体数である第4遊技媒体数に基づく遊技媒体数、から求められる遊技媒体数誤差を算出する遊技媒体数誤差算出手段と、遊技者が交代したか否かを判断する遊技者交代判断手段と、前記遊技者交代判断手段により遊技者が交代されたと判断された場合に、前記遊技媒体数誤差算出手段により算出された遊技者ごとに管理される前記遊技媒体数誤差をリセットする誤差算出結果リセット手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記構成に加えて、前記第1の遊技媒体数、前記第2の遊技媒体数、前記第3の遊技媒体数及び前記第4の遊技媒体数は、遊技者毎に異なる値と、各遊技者が遊技を行った時間帯に関する値と、共に管理されることを特徴とする。
また、本発明の遊技場装置は、遊技媒体払出装置により払い出された遊技媒体数である第1遊技媒体数情報、前記遊技媒体払出装置により受け入れられた遊技媒体を計数した結果である第2遊技媒体数情報、遊技者の遊技の結果に応じて遊技機より払い出された遊技媒体数である第3遊技媒体数情報、前記遊技機に投入された遊技媒体数である第4遊技媒体数情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された第1遊技媒体数情報、第2遊技媒体数情報、第3遊技媒体数情報及び第4遊技媒体数情報に基づく遊技媒体数情報、から求められる遊技媒体数誤差を算出する遊技媒体数誤差算出手段と、遊技者が交代したか否かを判断する遊技者交代判断手段と、前記遊技者交代判断手段により遊技者が交代したと判断された場合に、前記遊技媒体数誤差算出手段により算出された遊技者ごとに管理される前記遊技媒体数誤差をリセットする誤差算出結果リセット手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の遊技場システムは、遊技媒体払出装置と、遊技場装置とを有する遊技場システムにおいて、前記遊技媒体払出装置は、前記遊技媒体払出装置により払い出された遊技媒体数である第1遊技媒体数情報、前記遊技媒体払出装置により受け入れられた遊技媒体を計数した結果である第2遊技媒体数情報、遊技者の遊技の結果に応じて遊技機より払い出された遊技媒体数である第3遊技媒体数情報、前記遊技機に投入された遊技媒体数である第4遊技媒体数情報を送信する送信手段を有し、前記遊技場装置は、前記送信手段により送信された、前記第1遊技媒体数情報、前記第2遊技媒体数情報、前記第3遊技媒体数情報、前記第4遊技媒体数情報、を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記第1遊技媒体数情報、前記第2遊技媒体数情報、前記第3遊技媒体数情報及び前記第4遊技媒体数情報に基づく遊技媒体数情報、から求められる遊技媒体数誤差を算出する遊技媒体数誤差算出手段と、遊技者が交代したか否かを判断する遊技者交代判断手段と、前記遊技者交代判断手段により遊技者が交代したと判断された場合に、前記遊技媒体数誤差算出手段により算出された遊技者ごとに管理される前記遊技媒体数誤差をリセットする誤差算出結果リセット手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、遊技媒体の誤差を正確に管理するとともに、他店の遊技媒体を持ち込んで遊技を行う等の不正行為を防止し得る遊技媒体貸出装置、遊技場装置及び遊技場システムを提供することができる。
本発明の第1の実施の形態による遊技媒体貸出装置(サンド)を併設したパチスロ機を示す正面図である。 サンドを示す斜視図である。 サンドの内部構成を示す斜視図である。 第1の収納空間を示す略線的斜視図である。 サンドの制御基板及び当該制御基板によって制御される構成部品を示すブロック図である。 メインCPUによる遊技媒体の貸出処理手順を示すフローチャートである。 操作ユニットのタッチパネルLCDに表示される選択用の表示内容を示す平面図である。 異常検出処理手順を示すフローチャートである。 交代判断処理手順を示すフローチャートである。 RAMに記憶されるメダル数に関するテーブルを示す図である。 パチスロ機の構成を示すブロック図である。 パチスロ機における蓄積処理手順を示すフローチャートである。 第2の実施の形態におけるパチスロ機、サンド及びホールコンピュータの接続状態を示す略線図である。 第2の実施の形態におけるパチスロ機、サンド及びホールコンピュータの処理手順を示すタイミングチャートである。 第2の実施の形態のサンドにおいて実行される貸出処理手順を示すフローチャートである。
<第1の実施の形態>
本発明の遊技媒体貸出装置の実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態におけるサンド(遊技媒体貸出装置)を併設したパチスロ機を示す正面図であり、図2は、サンドを示す斜視図である。
図1に示すように、パチスロ機10の向かって右側には、それぞれ、サンド20が併設されている。各サンド20は、隣接するパチスロ機10に対応して設置されており、対応する当該パチスロ機10との間で通信可能に接続されている。また各サンド20は、ホール全体のサンド20のシステム管理や売り上げ管理を行うコントローラ(図示せず)に対して通信可能に接続されている。
各サンド20の前面部21には、LED(light-emitting diode)部31、カード挿入口32、紙幣を投入可能な紙幣挿入口33、タッチパネルLCD(liquid crystal display)により構成された操作ユニット34、カメラ35、非接触ICカードリーダ36、メダル(遊技媒体)払出用トレー37、スピーカカバー38、メダル(遊技媒体)計数用投入口39等が設けられている。カード挿入口32は、例えばホールのカード発行機(図示せず)によって発行された情報カードを受け付け可能な挿入口である。LED部31は、フルカラーLED31A、赤外LED(赤外線発光ダイオード)31Bから構成されている。
遊技者は、情報カード又は所定金額の紙幣を、カード挿入口32又は紙幣挿入口33に投入することで、遊技に必要な遊技媒体としてのメダルの貸し出しを受けることができる。また、遊技者は、非接触ICカードを、非接触ICカードリーダ36にかざすことで、遊技に必要なメダルの貸し出しを受けることができる。
サンド20は、紙幣及びICカードといった価値媒体の投入を受けると、投入された価値媒体の金額に応じた数のメダルを、内部に設けられた払出用ホッパによって計数してメダル払出用トレー37から払い出す。また、サンド20は、使用可能なメダル数が書き込まれた情報カードの投入を受けると、投入された情報カードに書き込まれているメダル数に応じた数のメダルを、内部に設けられた払出用ホッパによって計数してメダル払出用トレー37から払い出す。遊技者は、メダル払出トレー37から払い出されたメダルをパチスロ機10のメダル投入口11へ投入することにより、パチスロ機10において遊技を行うことができる。
また、パチスロ機10においては、遊技の結果に応じて、メダル払出トレー12にメダルを払い出すようになされている。遊技者は、このメダルをメダル払出トレー12から掬い取って、サンド20のメダル計数用投入口39へ投入することにより、このメダルをサンド20によって計数させることができる。サンド20は、メダル計数用投入口39から投入されたメダルを、内部に設けられた計数用ホッパによって計数する。このように、サンド20は、パチスロ機10に併設され、遊技の結果に応じてパチスロ機10から払い出されたメダルを計数する機能を有していることから、各台計数装置とも呼ばれている。
計数された結果は、カード挿入口32から挿入された情報カードに記録され、又は、ホールコンピュータに設けられた記憶部に記憶される。
計数用ホッパにおいて計数されたメダルは、サンド20の底面部に設けられた排出口から搬送コンベアに排出され、回収される。なお、搬送コンベアが設けられていない場所では、サンド20の下部にメダルを貯留するための貯留ボックスを設置し、この貯留ボックスへメダルを排出するようにしてもよい。
図3は、サンド20の内部構成を示す斜視図である。図3に示すように、サンド20は、筐体22の内部に、情報カード、紙幣、非接触ICカード等の価値媒体を識別する識別手段(情報カードリーダ、紙幣識別装置61、ICカードリーダライタ等)と、電源ユニット65とを収納する第1の収納空間AR11を有している。また、第1の収納空間AR11の下方には、払出用ホッパ51と計数用ホッパ71とを上下に併設して収納する第2の収納空間AR13を有している。第1の収納空間AR11には、上部に識別手段(情報カードリーダ、紙幣識別装置61、ICカードリーダライタ等)が収納され、下部に電源ユニット65が収納されている。すなわち、第1の収納空間AR11の下部は、電源ユニット65を収納する電源ユニット収納空間AR12を形成している。
図4は、第1の収納空間AR11を示す略線的斜視図である。図4において、紙幣識別装置(ビルバリ)61は、紙幣挿入口33(図3)から投入された紙幣を識別する装置であり、情報カードリーダライタ62は、カード挿入口32から挿入された情報カードから情報を読み取る装置である。
図3において、第1の収納領域AR11の下方の第2の収納空間AR13に収納された払出用ホッパ51は、その上部において筐体22の背面部に設けられた補給用開口部52を介して、ホールからの補給路によりメダルが補給されるようになっている。この補給用開口部52と払出用ホッパ51との間には、補給通路53が設けられており、補給用開口部52から補給されたメダルは、補給通路53を介して払出用ホッパ51に落下する。
一方、筐体22の前面部21に設けられたメダル計数用投入口39と計数用ホッパ71との間には、導入通路72が設けられたおり、メダル計数用投入口39から投入されたメダルは、この導入通路72を介して計数用ホッパ71に落下する(矢印a)。計数用ホッパ71には、メダルを計数する計数手段が設けられており、この計数手段により計数されたメダルは、筐体20の底面部に設けられた排出口73から搬送コンベアに排出され(矢印b)、回収される。
メダル計数用投入口39は、図1に示すように、パチスロ機10のメダル払出トレー12と同等の高さに設けられている。これにより、遊技者は、パチスロ機10のメダル払出トレー12に払い出されたメダルを、簡単にメダル計数用投入口39へ運ぶことができる。なお、メダル計数用投入口39の高さは、パチスロ機10のメダル払出トレー12と同等の高さに限られず、メダル払出トレー12よりも低い位置に設けるようにしてもよい。このようにすれば、遊技者がメダルを運び易くすることができる。
次に、サンド20におけるスピーカの取り付け位置について説明する。図2及び図3に示すように、サンド20の前面部21には、前面パネル23が設けられており、この前面パネル23には、スピーカカバー38が設けられている。このスピーカカバー38は、前面パネル23(スピーカカバー38)の裏面側に設けられたスピーカからの音を前方に透過させる複数の透過口を有している。この透過口の裏面側にスピーカ81(図5において後述)が設けられている。本実施の形態の場合、スピーカ81は、払出用ホッパ51の前面部に固定されている。
因みに、計数用ホッパ71(図3)の開口部(図示せず)及びメダル計数用投入口39(図3)の大きさは、遊技者の手が入り難い大きさとされている。メダル計数用投入口39には、前面パネル23に併設して、板状のメダルガイド部材29(図3)が固定されている。これにより、遊技者の手がメダル計数用投入口39から入り難くすることができる。
また、計数用ホッパ71の開口部にはフォトセンサ77(図5において後述)が設けられており、遊技者の手が入った場合にこれを検出するようになっている。これにより、遊技者の手が誤って挿入された場合、又は、不正により手が挿入された場合等に、フォトセンサ77によって検出し、計数用ホッパ71の動作を停止させることができる。
図5は、サンド20の制御基板63及び当該制御基板63によって制御される構成部品を示すブロック図である。メインCPU(central processing unit)121は、ROM(read only memory)122に格納された制御部ログラムを読み出してメダルの計数及びその他の処理を実行するようになされている。処理に係る各種データは、RAM(random access memory)123に格納される。
メインCPU121は、情報カードリーダを介して情報カードから読み取った金額データを残高データとしてRAM123に格納する。メインCPU121は、この残高データと、操作ユニット34から出力される操作結果に基づいて、遊技者が指定した金額が残高データよりも小さい場合には、指定された金額分のメダルを払出用ホッパ51において計数して払い出し、残高データから払い出されたメダル分の金額を減算することにより、残高データを更新する。なお、メインCPU121は、駆動回路131を制御することにより、払出用ホッパ51を駆動させることができる。また、メインCPU121には、駆動回路132を介して計数用ホッパ71が接続されており、メインCPU121は、駆動回路132を制御することにより、計数用ホッパ71を駆動させることができる。
操作ユニット34には、情報カードを返却するボタンも表示されており、遊技者がこの操作ボタンを操作することにより、メインCPU121は、情報カードリーダ62に挿入されている情報カードをカード挿入口32から返却する。
また、メインCPU121は、紙幣識別装置(ビルバリ)61から出力される紙幣識別結果を残高データとしてRAM123に格納する。メインCPU121は、この残高データと、操作ユニット34から出力される操作結果に基づいて、遊技者が指定した金額が残高データよりも小さい場合には、指定された金額分のメダルを払出用ホッパ51において計数して払い出し、残高データから払い出されたメダル分の金額を減算することにより、残高データを更新する。なお、メインCPU121は、駆動回路131を制御することにより、払出用ホッパ51を駆動させることができる。
また、メインCPU121は、LED部31の赤外LED31Bを監視用投光器として用い、赤外LED31Bからの赤外光を遊技者で反射させ、これをカメラ35において撮像する。メインCPU121は、カメラ35において撮像された画像をRAM123に格納し、この画像に基づいて、遊技者の存在や交代を検出する。この検出処理は常時行われる。遊技者の状態が非検出(離席)状態に変化して、カード挿入口32から挿入された情報カードの金額データに残高がある場合、又は紙幣挿入口33から挿入された紙幣の金額データに残高がある場合、メインCPU121は、スピーカ81を介して、警告音や警告音声を発することにより、離席しようとする遊技者に対して注意を喚起することができる。警告音声としては、「カードを忘れています」といった音声が発せられる。
また、メインCPU121は、非接触ICカードリーダ36を介して、非接触ICカードとの間で非接触通信を行うようになされている。この通信の方式は、例えば、キャリア周波数が13.56MHzの電磁誘導方式である。メインCPU121は、非接触ICカードリーダ36を介して非接触ICカードから読み取った金額データに応じた数のメダルを払出用ホッパ51によって計数し、メダル払出用トレー37から払い出すと共に、非接触ICカードの残高データを書き換える。
また、メインCPU121は、インターフェイス125を介して、パチスロ機やホールコンピュータとの間で通信を行うようになっている。パチスロ機10は、遊技結果として払い出されたメダル数及び遊技を行うために遊技者によって投入されたメダル数を定期的にサンド20へ送信しており、サンド20のメインCPU121は、これらの情報を受け取ると、これらをRAM123に記憶する。
また、メインCPU121は、カメラ35を介して遊技者の顔画像を定期的に取り込み、RAM123に記憶する。前回記憶された顔画像と今回記憶された顔画像とを比較し、同一人物でないと判断された場合、メインCPU121は、遊技者が交代したものと判断し、これに応じた処理(後述)を行う。
図6は、メインCPU121による遊技媒体の貸出処理手順を示すフローチャートである。この処理は、メインCPU121によって常時実行されている。図6に示すように、メインCPU121は、ステップS11において、計数済のメダル数に基づく払出指示があったか否かを判断する。この処理は、後述するステップS20において計数されRAM123に記憶されたメダル数の払出しを行う指示が操作ユニット34を介して入力されたか否かを判断する処理である。
因みに、図7は、ステップS11において操作ユニット34のタッチパネルLCDに表示される選択用の表示内容を示す平面図である。図7に示すように、操作ユニット34のタッチパネルLCDには、計数済のメダル数に基づく払出指示を選択するためのアイコンA11と、現金(価値媒体)に基づく払出指示を選択するためのアイコンA12が表示される。遊技者はこれらのアイコンのいずれかを押圧操作することにより、いずれかを指定することができる。
計数済のメダル数に基づく払出指示があった場合、メインCPU121は、ステップS11からステップS12に処理を移して、払出用ホッパ51を動作させることにより、計数済のメダル数と同数のメダルをメダル払出用トレー37に払い出す。なお、遊技者が操作ユニット34を操作することにより、払出数を指定した場合、RAM123に記憶されているメダル数の範囲で指定された数のメダルを払い出すようにしてもよい。払い出されたメダル数は、RAM123に記憶されているメダル数から減算される。
これに対して、ステップS11において計数済のメダル数に基づく払出指定がなかった場合、メインCPU121は、ステップS11からステップS13に処理を移して、価値媒体の投入があったか否かを判断する。価値媒体とは、紙幣挿入口33に挿入される紙幣又は非接触ICカードリーダ36にかざされる非接触ICカードを意味する。紙幣が紙幣挿入口33に挿入されると、紙幣識別装置(ビルバリ)61によって紙幣の金額が識別される。また、非接触ICカードリーダ36に非接触ICカードがかざされると、非接触ICカードリーダ36によって非接触ICカードの金額データが読み取られる。これらの読み取られた金額データは、RAM123に記憶される。
価値媒体が挿入された場合、メインCPU121は、ステップS13において肯定結果を得ることにより、ステップS13からステップS14へ処理を移して、払出しに係る金額の指定があったか否かを判断する。ここで否定結果が得られると、このことは、遊技者が操作ユニット34を介して払出メダルの金額を指定していないこと(すなわち、金額データ全額分の払出しを指定したこと)を意味している。ここで、紙幣が挿入されている場合には、紙幣を挿入した後に、遊技者が操作ユニット34を操作することにより、金額を指定することができ、また、非接触ICカードをかざして金額データを読み取らせる場合には、非接触ICカードをかざす前に、遊技者が操作ユニット34を操作することにより、金額データを指定することができる。紙幣が挿入された場合にあっては、メインCPU121は、読み取った金額データを一旦RAM123に格納した後、遊技者によって指定された金額がRAM123に格納された金額の範囲内である場合には、RAM123の金額データを指定された金額データに書き換える。
一方、非接触ICカードがかざされる場合、先に金額が指定されることにより、メインCPU121は、指定された金額データをRAM123に設定し、その後非接触ICカードがかざされて当該非接触ICカードとの間で通信を行う際に、RAM123に設定されている金額が非接触ICカードに格納されているか否かを判断し、格納されている場合には、非接触ICカードに格納されている金額から、RAM123に設定された金額を減算することにより、非接触ICカードの金額を書き換える。これに対して、非接触ICカードに格納されている金額が、RAM123に設定された金額に満たない場合、メインCPU121は、非接触ICカードの金額データを書き換えず、操作ユニット34にエラー表示を行うことにより、払出処理を中止する。
このような処理がステップS14において実行されることにより、RAM123には、実際に価値媒体から引き出された金額分のデータが記憶されることになる。因みに、RAM123において、既に残高データがある場合(過去の計数結果や前回の価値媒体の挿入時の残高)、メインCPU121は、これらの残高データに、価値媒体から引き出された金額分のデータを加算することになる。
そして、メインCPU121は、金額指定が有った場合には、ステップS14からステップS15へ処理を映して、払出用ホッパ51を駆動させることにより、指定金額分のメダルを、メダル払出用トレー37に払い出す。払い出された金額データは、RAM123の特定の領域に払出履歴データとして残される。また、払い出された分のメダル数が、RAM123のメダル数から減算される。そして、メインCPU121は、ステップS17へ処理を移す。
これに対して、金額指定がなかった場合、メインCPU121は、ステップS14からステップS16へ処理を映して、挿入された全金額分のメダルを払い出す。払い出された金額データは、RAM123の特定の領域に払出履歴データとして残される。また、払い出された分のメダル数が、RAM123のメダル数から減算される。そして、メインCPU121は、ステップS17へ処理を映す。
なお、遊技者が価値媒体を投入しなかった場合、メインCPU121は、上述のステップS13において否定結果を得ることにより、ステップS13からステップS17へ処理を移す。
ステップS17において、メインCPU121は、カード挿入口32に情報カードが挿入されたか否かを判断する。情報カードが挿入されている場合、メインCPU121は、ステップS17からステップS18へ処理を移して、挿入された情報カードに書き込まれている使用可能なメダル数を、RAM123に移す。そして、遊技者が操作ユニット34を操作することによって払出数が指定された場合には、当該指定された数のメダルがサンド20から払い出される。払い出されたメダル数は、RAM123のメダル数から減算される。以上により、メダルの払出(貸出)処理は終了する。
ステップS18の処理の後、又はステップS17において否定結果が得られた場合、メインCPU121は、ステップS19へ処理を移す。ステップS19において、メインCPU121は、計数用ホッパ71にメダルが投入されたか否かを判断する。
メダルが投入された場合、メインCPU121は、ステップS19からステップS20へ処理を移して、計数用ホッパ71による計数処理を実行し、続くステップS21において、計数結果をRAM123に記憶する(RAM123のメダル数に計数結果を加算する)。そして、メインCPU121は、ステップS22へ処理を移す。
これに対して、計数用ホッパ71にメダルが投入されていないと判断された場合、メインCPU121は、ステップS19からステップS22へ処理を移す。
以上の処理手順により、メダルの計数処理は終了する。次に、メインCPU121は、RAM123に記憶されている残高を、このとき挿入されている情報カードに書き込む指示があったか否かを判断する。この処理は、操作ユニット34に書込みを指示するためのアイコンを表示し、このアイコンが押圧操作されたか否かによって判断する処理である。
書込み指示があった場合、メインCPU121は、ステップS22からステップS23へ処理を移して、カード挿入口32に情報カードが挿入されている場合には、当該情報カードにRAM123の残高データを書き込んで情報カードの残高データに加算することにより、情報カードの残高データを更新させる。
次に、メインCPU121は、ステップS24において、異常検出処理を実行する。この処理は、価値媒体の投入によってサンド20から貸し出された(払い出された)メダル数、計数用ホッパ71に投入されたメダルの計数結果、パチスロ機10に対して遊技を行うために投入されたメダル数、パチスロ機10において遊技の結果として払い出されたメダル数等の情報に基づいて、メダル数の誤差(遊技媒体数誤差)を算出し、この誤差が予め設定されている閾値に達したか否かによって異常状態であるか否かを判断する処理である。この処理の詳細は、図8において後述する。
メインCPU121は、異常検出処理の後、ステップS25へ処理を移して、交代判断処理を実行する。この処理は、カメラ35によって一定のタイミングごと(時間という所定の条件が充足されるごと)に撮像された遊技者の顔画像に基づいて、遊技者が交代したか否かを判断する処理である。この処理の詳細は、図9において後述する。
図8は、異常検出処理を示すフローチャートである。図8において、サンド20のメインCPU121は、まず、ステップS31において各種データを取得し、RAM123に蓄積する。RAM123には、取得されたメダル数に関する各種データによって、図10において後述するテーブルが作成される。各種データとは、価値媒体の投入によってサンド20から貸し出された(払い出された)メダル数、計数用ホッパ71に投入されたメダルの計数結果、パチスロ機10に対して遊技を行うために投入されたメダル数、パチスロ機10において遊技の結果として払い出されたメダル数等の情報である。これらは、RAM123に記憶されているデータである。
続いて、メインCPU121は、ステップS32において、上記ステップS31において取得したデータを比較する。この比較は、本来、遊技店において正規に流通しているメダル数と、サンド20(パチスロ機10)において実際に扱われたメダル数とを比較し、これらの誤差(遊技媒体数誤差)を求めるものであり、実際に扱われたメダル数が正規に流通しているべきメダル数よりも所定数以上多い場合(遊技媒体数誤差が処理数以上多い場合)、他の遊技店から不正に持ち込まれたメダルが使用されているものと判断することができる。求められた遊技媒体数誤差は、RAM123に記憶される。
メインCPU121は、ステップS33において異常が有るか否かを判断し、異常があると判断された場合には、ステップS33からステップS34へ処理を移して、サンド20のLED31を発光させたり、又はパチスロ機10のランプ(図示せず)を所定の態様で発光させたりすることで、異常状態を報知する。これにより、遊技店の店員に異常を知らせることができる。
図9は、交代判断処理を示すフローチャートである。図9において、サンド20のメインCPU121は、まず、ステップS41において、撮像画像を分析する。この処理において、メインCPU121は、カメラ35によって定期的に撮像してRAM123に記憶した遊技者の顔画像のうち、前回の画像と今回の画像とを比較する。この比較において、メインCPU121は、顔画像の顔の造形を元に個人を認識・特定し、人の顔面もしくは、顔の部分(目、鼻、口等)の位置、大きさ、長さ等から遊技者が同一人物であるかを判断する。
メインCPU121は、ステップS42において、遊技者が一致するか否かを判断し、一致しない場合には、ステップS42からステップS43へ処理を移して、RAM123に記憶されている遊技媒体数誤差をリセットし、当該交代判断処理を終了する。また、ステップS42において遊技者が一致すると判断された場合も当該交代判断処理を終了する。このように、交代判断処理では、遊技者が交代したと判断された場合に、遊技媒体数誤差がリセットされる。
以上説明したように、メインCPU121は、価値媒体の投入によってサンド20から貸し出されたメダルの貸出数、計数用ホッパ71に投入されたメダルの計数結果、パチスロ機10に対して遊技を行うために投入されたメダル数、パチスロ機10において遊技の結果として払い出されたメダル数等の情報に基づいて、メダル数の誤差(遊技媒体数誤差)を算出する。
図10は、サンド20のRAM123に蓄積された各種データのテーブルを示す図である。図10において、No.1、No.2、……は、時間の経過を表しており、番号が増えるに従って時間が経過することを意味している。本実施の形態の場合、メインCPU121は、所定時間ごとに、図10に示す各種データを取得(算出)するようになっている。「遊技者」は遊技者ごとに異なる番号(1、2、3、……)を付して示すものである。図10の場合、時間の経過に従って、No.1〜No.5の時間帯は遊技者1が遊技を行い、No.6〜No.8の時間帯は遊技者2が遊技を行い、No.9〜No.11の時間帯は遊技者3が遊技を行ったことを意味している。遊技者が交代したか否かは、サンド20に設けられたカメラ35による撮像結果に基づいて、メインCPU121がいわゆるフェイシャル認証を行うことにより実行される。
「アウト」は、パチスロ機10に投入したメダル数を意味している。このデータは、パチスロ機10からサンド20に送信される。「セーフ」は、パチスロ機10から遊技の結果として払い出されたメダル数を意味している。このデータは、パチスロ機10からサンド20に送信される。
「差」は、アウトのメダル数からセーフのメダル数を差し引いた結果を意味する。この値は、メインCPU121によって算出される。「売上(枚)」は、サンド20から貸し出されたメダル数を意味する。
「再プレイ(枚)」は、情報カード又は非接触ICカードに記憶されたメダル数(貯玉)のうち、使用したメダル数を意味する。このデータは、カード挿入口32から挿入された情報カードに記憶されているメダル数、又は非接触ICカードリーダ36によって読み取られた非接触ICカードのメダル数に基づき、メインCPU121によって算出される。
「移動(枚)」は、他のパチスロ機において獲得したメダル数(他のパチスロ機から持ち込んだメダル数)を意味する。このデータは、情報カード又は非接触ICカードにメダル数を書き込む際に書き込みを行ったサンドを特定する情報をメダル数と共に書き込むようになされており、このサンドを特定する情報に基づいて、他のサンド(パチスロ機)において獲得されたメダルであるか否かを、メインCPU121によって判断した結果である。
「補正売上(枚)」は、「売上(枚)」+「再プレイ(枚)」+「移動(枚)」の算出結果である。このデータは、メインCPU121によって算出される。このデータにより、サンド20(パチスロ機10)において遊技の結果以外に発生したメダル枚数が得られる。
「下皿(枚)」は、「補正売上(枚)」−「差」−「仮想景品(枚)」の算出結果である。このデータは、メインCPU121によって算出される。
「持ち玉(枚)」は、サンド20に流して計数したメダル数を意味する。このデータは、サンド20の計数用ホッパ71によって計数され、RAM123に記憶されたデータである(すなわち、情報カードに書き込まれていない枚数である)。なお、挿入された情報カードから当該情報カードに書き込まれているメダル数をサンド20のRAM123に移した場合にも、この「持ち玉(枚)」がカウントされる。
「仮想景品(枚)」は、パチスロ機10の下皿(メダル払出トレー12)にあると予想されるメダル数であって、後述する「累計計数(枚)」−「累計払出(枚)」の算出結果である。
「持ち玉移動」は、他のパチスロ機で獲得したメダル又は他のパチスロ機へ移動したメダルを意味する。例えば、情報カードにメダル数を書き込んだ状態でこの情報カードをサンド20から抜き取り、他のパチスロ機のサンドに挿入して書き込まれているメダル数の一部を使用し、さらにそのサンドから抜き取って、元のサンド20に挿入した場合には、他のパチスロ機(他のサンド)で使用したメダル数だけマイナス(例えば、−100枚)となる。
「累計計数(枚)」は、サンド20に流してその計数用ホッパ71によって計数したメダルの総数を意味する。「累計払出(枚)」は、パチスロ機10が遊技の結果払い出したメダルの総数を意味する。このデータは、パチスロ機10からサンド20に送信された払出数をサンド20において記憶するものである。
以上説明したテーブルの各データは、サンド20のRAM123に記憶される。メインCPU121は、これらのデータを用いて、本来、そのサンド20(パチスロ機10)にあると予想されるメダル数と実際のメダル数との誤差(遊技媒体数誤差)を算出し、算出結果が予め設定されている閾値を超えた場合にその旨を報知するようになっている。
以下、図10のテーブルについて、時間経過(No.1、No.2、……)に従って具体的に説明する。
(No.1について)
「遊技者」は1であり、「アウト」は10000枚、「セーフ」は10000枚、「差」は0枚、「売上」は1000枚、「再プレイ」は0枚(貯玉を使用していない)、「移動」は0枚(台移動していない)、「補正売上」は演算結果より1000枚、「下皿」は演算結果より500枚、「持ち玉」は500枚(サンド20で計数しRAM123に記憶された枚数)、「仮想景品」は演算結果より500枚、「累計枚数」は1835枚、累計払出は1335枚である。
(No.2について)
No.2は、No.1以降において、食事休息等で持ち玉の情報を情報カードに移した場合を想定している。No.2において、「遊技者」は1であり、「アウト」は10000枚、「セーフ」は10000枚、「差」は0枚、「売上」は1000枚、「再プレイ」は0枚(貯玉を使用していない)、「移動」は0枚(台移動していない)、「補正売上」は演算結果より1000枚、「下皿」は演算結果より500枚、「持ち玉」は0枚(遊技者1がRAM123に記憶されている持ち玉の枚数を情報カードに移したため)、「仮想景品」は演算結果より500枚、「累計枚数」は2000枚、累計払出は1500枚である。
(No.3について)
No.3は、No.2以降において、持ち玉移動があった場合を想定している。No.3において、「遊技者」は1であり、「アウト」は10000枚、「セーフ」は10000枚、「差」は0枚、「売上」は1000枚、「再プレイ」は0枚(貯玉を使用していない)、「移動」は0枚(台移動していない)、「補正売上」は演算結果より1000枚、「下皿」は演算結果より500枚、「持ち玉」は400枚(遊技者1がNo.2で抜き取った情報カードを再度挿入し、当該情報カードに書き込まれているメダル数をRAM123に移した枚数)、「仮想景品」は演算結果より500枚、「持ち玉移動」は−100枚(No.2において情報カードを抜き取った時(500枚)と比較して100枚減っているため)、「累計枚数」は2500枚、累計払出は2000枚である。
(No.4について)
No.4は、No.3以降において、遊技を暫く行った場合を想定している。No.4において、「遊技者」は1であり、「アウト」は12000枚、「セーフ」は12000枚、「差」は0枚、「売上」は1000枚、「再プレイ」は0枚(貯玉を使用していない)、「移動」は0枚(台移動していない)、「補正売上」は演算結果より1000枚、「下皿」は演算結果より0枚、「持ち玉」は900枚(遊技者1がサンド20に流して計数用ホッパ71で計数し、RAM123に記憶した枚数)、「仮想景品」は演算結果より1000枚、「累計枚数」は3000枚、累計払出は2000枚である。
(No.5について)
No.5は、No.4の状態において、遊技者1が遊技を終了した場合を想定している。No.5において、「遊技者」は1であり、「アウト」は12000枚、「セーフ」は12000枚、「差」は0枚、「売上」は1000枚、「再プレイ」は0枚(貯玉を使用していない)、「移動」は0枚(台移動していない)、「補正売上」は演算結果より1000枚、「下皿」は演算結果より0枚、「持ち玉」は0枚(遊技者1がRAM123に記憶されているメダル数を情報カードに移したため)、「仮想景品」は演算結果より1000枚、「持ち玉移動」は−900枚(RAM123に記憶していたメダル数900枚を情報カードに移したため)、「累計枚数」は3000枚、累計払出は2000枚である。
(No.6について)
No.6は、No.5の後、遊技者2が他のパチスロ機から台移動を行い、遊技を開始して暫く経過した場合を想定している。No.6において、「遊技者」は2であり、「アウト」は15000枚、「セーフ」は15000枚、「差」は0枚、「売上」は1000枚(遊技者2は、台移動によりメダルを持ってきているため(後述)、遊技者1が貸出を受けた1000枚を意味する)、「再プレイ」は0枚(貯玉を使用していない)、「移動」は1000枚(遊技者2は、他のパチスロ機から1000枚持って台移動し、1000枚使用しているため)、「補正売上」は演算結果より2000枚、「下皿」は演算結果より400枚、「持ち玉」は600枚(遊技者2がサンド20に流して計数用ホッパ71で計数し、RAM123に記憶された枚数)、「仮想景品」は演算結果より1600枚、「累計枚数」は4600枚、累計払出は3000枚である。
(No.7について)
No.7は、No.6の後、遊技者2が遊技を続行した場合を想定している。No.6において、「遊技者」は2であり、「アウト」は15000枚、「セーフ」は15000枚、「差」は0枚、「売上」は1000枚(No.6と同様に遊技者1がサンド20から貸出を受けた枚数)、「再プレイ」は0枚(貯玉を使用していない)、「移動」は1000枚(遊技者2は、他のパチスロ機から1000枚持って台移動し、1000枚使用しているため)、「補正売上」は演算結果より2000枚、「下皿」は演算結果より0枚、「持ち玉」は2000枚(遊技者2がサンド20に流して計数用ホッパ71で計数し、RAM123に記憶された枚数)、「仮想景品」は演算結果より2000枚、「累計枚数」は5000枚、累計払出は3000枚である。
(No.8について)
No.8は、No.7の状態において、遊技者2が遊技を終了した場合を想定している。No.8において、「遊技者」は2であり、「アウト」は15000枚、「セーフ」は15000枚、「差」は0枚、「売上」は1000枚(No.6と同様に遊技者1がサンド20から貸出を受けた枚数)、「再プレイ」は0枚(貯玉を使用していない)、「移動」は1000枚(遊技者2は、他のパチスロ機から1000枚持って台移動し、1000枚使用しているため)、「補正売上」は演算結果より2000枚、「下皿」は演算結果より0枚、「持ち玉」は0枚(遊技者2がRAM123に記憶されているメダル数を情報カードに移したため)、「仮想景品」は演算結果より2000枚、「持ち玉移動」は−1000枚(RAM123に記憶していたメダル数1000枚を情報カードに移したため)、「累計枚数」は5000枚、累計払出は3000枚である。
(No.9について)
No.9は、No.8の後、遊技者3が他のパチスロ機から台移動を行い、かつ、貯玉を使用して遊技を開始して暫く経過した場合を想定している。No.9において、「遊技者」は3であり、「アウト」は18000枚、「セーフ」は18000枚、「差」は0枚、「売上」は1000枚(遊技者3は、台移動によりメダルを持ってきているため、No.6と同様に遊技者1が貸出を受けた1000枚を意味する)、「再プレイ」は500枚(貯玉を500枚使用している)、「移動」は1000枚(遊技者3は、他のパチスロ機から1000枚持って台移動し、1000枚使用しているため)、「補正売上」は演算結果より2500枚、「下皿」は演算結果より200枚、「持ち玉」は300枚(遊技者3がサンド20に流して計数用ホッパ71で計数し、RAM123に記憶された枚数)、「仮想景品」は演算結果より2300枚、「累計枚数」は5300枚、累計払出は3000枚である。
(No.10について)
No.10は、No.9の後、遊技者3が遊技を続行し、「差」が生じた場合を想定している。No.10において、「遊技者」は3であり、「アウト」は20000枚、「セーフ」は19800枚、「差」は200枚、「売上」は1000枚(No.9と同様に遊技者1がサンド20から貸出を受けた枚数)、「再プレイ」は500枚(貯玉を500枚使用している)、「移動」は1000枚(遊技者3は、他のパチスロ機から1000枚持って台移動し、1000枚使用しているため)、「補正売上」は演算結果より2500枚、「下皿」は演算結果より0枚、「持ち玉」は300枚(遊技者3がサンド20に流して計数用ホッパ71で計数し、RAM123に記憶された枚数)、「仮想景品」は演算結果より2300枚、「累計枚数」は5300枚、累計払出は3000枚である。
(No.11について)
No.11は、No.10の状態において、遊技者3が遊技を終了した場合を想定している。No.11において、「遊技者」は3であり、「アウト」は20000枚、「セーフ」は19800枚、「差」は200枚、「売上」は1000枚(No.9と同様に遊技者1がサンド20から貸出を受けた枚数)、「再プレイ」は500枚(貯玉を500枚使用している)、「移動」は1000枚(遊技者3は、他のパチスロ機から1000枚持って台移動し、1000枚使用しているため)、「補正売上」は演算結果より2500枚、「下皿」は演算結果より0枚、「持ち玉」は0枚(遊技者3がRAM123に記憶されているメダル数を情報カードに移したため)、「仮想景品」は演算結果より2300枚、「持ち玉移動」は−300枚(RAM123に記憶していたメダル数300枚を情報カードに移したため)、「累計枚数」は5300枚、累計払出は3000枚である。
以上のように、サンド20においては、パチスロ機10の遊技のために投入されたメダル数(「アウト」)、パチスロ機10において遊技の結果払い出されたメダル数(「セーフ」)、サンド20において貸し出されたメダル数(「売上(枚)」、挿入された情報カードに書き込まれたメダルの使用数(「再プレイ(枚)」)、他のパチスロ機で払い出されたメダル数を情報カードに書き込んだ状態で持ち込み使用する場合のメダル数(「移動(枚)」)、サンド20において計数され(又は情報カードから読み取られ)サンド20のRAM123に移されたメダル数(「持ち玉(枚)」)、RAM123と情報カードとの間で移動されたメダル数(「持ち玉移動」)、サンド20におけるメダルの累計計数、パチスロ10が払い出した累計払出数等、パチスロ機10及びこれに付随したサンド20において、パチスロ機10の遊技のために正規に流通するメダル数をすべてデータとして把握している。
これにより、遊技者が他店から持ち込んだメダルを不正に使用すると、サンド20のメインCPU121によって把握される正規のメダル数の他に、不正に持ち込まれたメダル数が流通することになり、メインCPU121によって把握されるメダル数(図10に示した各メダル数)に誤差が生じることになる。メインCPU121はこの誤差が予め設定された閾値を超えた場合に、何らかの不正(メダルの不正な持ち込み)があったものと判断するようになっている。
例えば、「補正売上(枚)」(D+E+F)から「差」(B)を差し引いた結果((D+E+F)−B)は、実際にその遊技店において正規に流通するメダル数(パチスロ機10から払い出されるメダル数や情報カードから読み取られるメダル数)として把握される数であり、この値と、「累計計数(枚)」から「累計払出(枚)」を差し引いた結果(L−M)である「仮想景品(枚)」(J)とを比較し、これらの差を遊技媒体数誤差として把握する。そして、「仮想景品(枚)」のメダル数の方が所定の閾値を超えて多い場合には、正規に流通するメダルに加えて、他店から持ち込んだメダルをサンド20に流して計数したことが分かる。
これに対して、「補正売上(枚)」(D+E+F)から「差」(B)を差し引いた結果((D+E+F)−B)が、「仮想景品(枚)」のメダル数よりも少ない場合は、遊技者がメダルを床に落として拾わなかったことが推測される。
このように、サンド20のメインCPU121では、図10に示す各種メダル数に関するデータを基に、他店から不正に持ち込まれたメダルが使用されていると推測される状況を把握することができる。
そして、このような場合において、メインCPU121は、所定の報知手段(例えばランプによる発光等)を用いて、不正の可能性を店員に報知するようになっている。
これに加えて、サンド20のメインCPU121は、上記遊技媒体数誤差を所定のタイミングでリセットすることにより、例えば、上述のように、遊技者が床にメダルを落として拾わなかった場合の誤差がリセットされることになる。
所定のタイミングとして、例えば、遊技者が交代したタイミングが適用される。遊技者が交代したタイミングは、サンド20に設けられたカメラ35により撮像された遊技者の顔画像に基づいて検出される。サンド20のメインCPU121は、所定のタイミングごとに、遊技者の顔画像を撮像し、RAM123に記憶する。この記憶した顔画像と、前回記憶した顔画像とを、いわゆるフェイシャル認識技術を用いて比較し、一致していないと判断した場合に遊技者が交代したものとして、上記遊技媒体数誤差をリセットする。フェイシャル認識技術とは、人間の顔の造形を元に個人を認識・特定する技術であって、人の顔面もしくは、顔の部分(目、鼻、口等)の位置、大きさ、長さ等から同一人物であるかを判断する技術である。
これにより、例えば、一日の間に床に落とされて拾われなかったメダルの総数が多くても、所定のタイミングごとに遊技媒体数誤差がリセットされる(0になる)ことにより、床に落ちたメダル数と、不正により持ち込まれて使用されたメダル数との比較において、不正に持ち込まれたメダル数が格段に少なくなることを防止することができる。
この結果、従来のように、床に落ちたメダル数に比べて、不正により持ち込まれたメダル数が少なく、不正に持ち込まれたメダル数が判別できない(床に落ちたメダル数が少ないという結果にしかならない)といった不都合を回避することができる。
次に、パチスロ機10の構成について説明する。
図11は、パチスロ機10の構成を示すブロック図である。パチスロ機10は、主制御回路250、副制御回路280及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。主制御回路250は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ260を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ260は、メインCPU261、メインROM262及びメインRAM263により構成される。
メインROM262には、メインCPU261により実行される制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路280に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM263には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU261には、クロックパルス発生回路252、分周器253、乱数発生器254及びサンプリング回路255が接続されている。クロックパルス発生回路252及び分周器253は、クロックパルスを発生する。メインCPU261は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器254は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路255は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ260の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU261は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ271L、271C、271R等の周辺装置の動作を制御する。停止操作検出手段であるストップスイッチ312Sは、3つのストップボタン312L、312C、312Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、開始操作検出手段であるスタートスイッチ310Sは、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ240Sは、メダル投入口11に受け入れられたメダルがセレクタ内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ332Sは、ベットボタンが遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ334Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。また、扉センサ335Sは、筺体の扉が開かれたことを検出する。
マイクロコンピュータ260により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ271L、271C、271R、7セグ表示器314及びホッパ350がある。また、マイクロコンピュータ260の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路272は、各リール320L、320C、320Rに対応して設けられたステッピングモータ271L、271C、271Rの駆動を制御する。リール位置検出回路270は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスを各リール320L、320C、320Rに応じて検出する。
ステッピングモータ271L、271C、271Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ271L、271C、271Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール320L、320C、320Rに伝達される。ステッピングモータ271L、271C、271Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、リール320L、320C、320Rは一定の角度で回転する。
メインCPU261は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ271L、271C、271Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール320L、320C、320Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール320L、320C、320Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路315は、7セグ表示器314の動作を制御する。また、ホッパ駆動回路352は、ホッパ350の動作を制御する。また、払出完了信号回路353は、ホッパ350に設けられたメダル検出部351が行うメダルの検出を管理し、ホッパ350から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
副制御回路280は、主制御回路250と電気的に接続されており、主制御回路250から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路280は、基本的に、サブCPU、サブROM、サブRAM、レンダリングプロセッサ、描画用RAM、ドライバ、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、オーディオRAM等を含んで構成されている。
サブCPUは、主制御回路250から送信されたコマンドに応じて、サブROMに記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAMは、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路250から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROMは、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
また、サブROMには、発光演出装置(図示せず)における光による演出を行うための演出データが格納されている。サブCPUは、主制御回路250からのコマンドに基づいて、この演出データを出力することにより、ランプ412を発光させる。また、サブROMには、効果音や画像による演出を行うための演出データが格納されており、サブCPUは、主制御回路250からのコマンドに基づいて、この演出データを出力することにより、スピーカ414から効果音を出力させると共に、液晶表示装置410に演出画像を表示させる。
ここで、主制御回路250には、インターフェイス210が接続されており、メインCPU261は、インターフェイス210を介して、サンド20やホールコンピュータと通信を行う。メインCPU261は、サンド20との間で通信を行いながら、メダルの投入情報やメダルの払出情報等の蓄積情報をサンド20へ送信する。メダルの投入情報とは、例えば、一定期間にパチスロ機10に遊技のために投入されたメダル数である。また、メダルの払出情報とは、例えば、メダルの払出し数やボーナス発生回数等である。メインCPU261は、前回サンド20へこれらの蓄積情報を送信した後、次に送信するまでの間、これらの蓄積情報をメインRAM263に蓄積して行き、一定のタイミングでサンド20へ送信する。メインCPU261は、サンド20へ送信した後、それまでの蓄積情報をリセットする。
この蓄積情報の蓄積処理を図12に示す。メインCPU261は、図12に示す蓄積処理を繰り返す実行する。メインCPU261は、ステップS101において、メダルの投入又は払出しが行われたか否かを判断する。メダルが投入又は払い出された場合、メインCPU261は、ステップS101からステップS102へ処理を移して、メインRAM263の蓄積情報(投入情報又は払出情報)に新たに投入又は払い出されたメダル数を加算することにより、蓄積情報を更新し、続くステップS103へ処理を移す。因みに、投入情報と払出情報は個別に蓄積される。
メダルが投入又は払い出されていない場合、メインCPU261は、ステップS101からステップS103へ処理を移す。ステップS103において、メインCPU261は、サンド20との通信により蓄積情報の送信を行うタイミングであるか否かを判断する。送信タイミングである場合、メインCPU261は、ステップS103からステップS104へ処理を移して、メインRAM263に蓄積されている蓄積情報をサンド20へ送信した後、ステップS105において、メインRAM263に蓄積されている蓄積情報をリセットする。そしてメインCPU261は、上述のステップS101へ戻る。また、ステップS103において蓄積情報の送信タイミングでない判断した場合、メインCPU261は上述のステップS101へ戻る。
このようにして、パチスロ機10では、メダルの払出しが行われるごとに、その情報がメインRAM263に蓄積され、サンド20からの要求に応じて、これをサンド20へ送信する。これにより、サンド20では、前回払出情報を要求した後に蓄積された払出情報をパチスロ機10から取得することができる。
パチスロ機10から蓄積情報を受け取ったサンド20では、この蓄積情報を、図10に示したテーブルに追加して行く。
以上説明したように、本実施の形態においては、サンド20において、流通する正規のメダル数を把握し、計数用ホッパ71に流された(計数された)メダル数が、正規に流通しているメダル数に比べて一定数以上多い場合(遊技媒体数誤差が一定以上多い場合)には、他店から不正に持ち込まれたメダルが使用されているものと判断することができる。
また、所定のタイミングごとに遊技者を撮像して得られた顔画像に基づいて、遊技者が交代したか否かを判断し、交代したと判断した場合には、それまで蓄積した遊技媒体誤差をリセットすることにより、不正に持ち込まれたメダルの使用を、従来よりも正確に管理することができ、これにより、不正行為を防止することができる。
<第2の実施形態>
上述の第1の実施の形態においては、サンド20において、遊技媒体数誤差を判断する場合について述べたが、第2の実施形態では、遊技店に設けられた複数のパチスロ機10及びこれらに付随する複数のサンド20を一括管理するいわゆるホールコンピュータ(遊技場装置)500によって管理するようになっている。本実施の形態において、パチスロ機10、サンド20及びホールコンピュータ500によって遊技場システムが構成される。
図13は、ホールにおけるパチスロ機10、サンド20及びホールコンピュータ500の接続状態を示す概略図である。図13に示すように、パチスロ機10及びサンド20は、それぞれホールコンピュータ500と通信可能に接続されており、パチスロ機10は、メダルの投入情報や払出情報といったメダル数に関する蓄積情報(メダル数情報)をホールコンピュータ500に送信し、サンド20は、挿入された情報カードとの間のメダル数の移動や計数用ホッパ71による計数結果等のメダル数に関するメダル数に関する情報(メダル数情報)を、ホールコンピュータ500に送信する。
図14は、ホールコンピュータ500からパチスロ機10及びサンド20からメダル数情報を取得して、図8について上述した異常検出処理や図9において上述した交代判断処理を行う場合の手順を示すタイミングチャートである。
図14に示すように、パチスロ機10は、遊技のために投入されたメダル数(「アウト」等の投入情報)や遊技の結果払い出されたメダル数(「セーフ」等の払出情報)といったメダル数情報をホールコンピュータ500に送信する。
また、サンド20は、図10に示した「売上(枚)」、「再プレイ(枚)」、「移動(枚)」、
「持ち玉(枚)」、「持ち玉移動」、「累計計数(枚)」、「累計払出(枚)」といったメダル数に関する情報(メダル数情報)をホールコンピュータ500に送信する。この処理は、図15において後述するサンド20の貸出処理のステップS101において実行される処理である。
ホールコンピュータはパチスロ機10及びサンド20との間で有線又は無線により通信を行うための通信手段(図示せず)を有しており、パチスロ機10及びサンド20から送信されたこれらのメダル数情報を受信して蓄積し(ステップS151)、蓄積されたこれらの情報を用いて、異常検出処理を実行する(ステップS152)。この異常検出処理は、図8において上述した処理と同様である。ホールコンピュータ500は、パチスロ機10及びサンド20から取得したメダル数情報に基づいて、図10に示した「補正売上(枚)」、「下皿(枚)」、「仮想景品(枚)」等を算出し、図10に示したテーブルをホールコンピュータ500内のRAM(図示せず)に作成(更新)すると共に、図8のステップS33について上述したように、メダルの不正な持ち込み使用があったか否かを判断する。そして、異常があった場合には、異常報知を行う。この異常報知は、ホールコンピュータ500が設置されている遊技店の管理用エリアであって、一般の遊技者が立ち入ることができないエリアである。このようなエリアにおいて異常が報知されることにより、遊技店の店員は、遊技者に悟られることなる、不正なメダルの持ち込みを把握することができる。
また、サンド20は、所定のタイミングごとに、遊技者の顔画像を撮像することにより得られる撮像データを、ホールコンピュータ500に送信する。ホールコンピュータ500では、サンド20から送信された撮像データを受信して蓄積し、このサンド20から取得した撮像データに基づいて、交代判断処理を実行することにより(ステップS153)、遊技者が交代したか否かを判断する。この交代判断処理(ステップS153)は、図9について上述した処理と同様である。
この交代判断処理によって、ホールコンピュータ500は、遊技者が交代したと判断した場合に、遊技媒体数誤差をリセットすることにより、遊技媒体数誤差が大きくなって、不正に持ち込まれたメダル数を判断し得なくなる事態を回避することができる。
図15は、本実施の形態におけるサンド20の貸出処理手順を示すフローチャートである。この処理は、図6に示した貸出処理手順と比較して、異常検出処理(ステップS24)及び交代判断処理(ステップS25)がなく、メダル情報送信処理(ステップS101)が追加されている点が異なる。本実施の形態の場合、異常検出処理及び交代判断処理は、ホールコンピュータ500が実行するため、サンド20の処理には含まれていないのである。
図15において、図6と同様の処理には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。サンド20のメインCPU121は、残高書込処理(ステップS23)の後、ステップS101において、メダル数情報をホールコンピュータ500に送信する。
これにより、ホールコンピュータ500では、図10に示したテーブルを、ホールコンピュータ500側のRAMに作成することができる。
以上説明したように、本実施の形態においては、ホールコンピュータ500側でテーブル(図10)を作成管理し、異常状態を検出することができる。
<他の実施の形態>
上述の実施の形態においては、実際にその遊技店において正規に流通するメダル数(パチスロ機10から払い出されるメダル数や情報カードから読み取られるメダル数)として、「補正売上(枚)」(D+E+F)から「差」(B)を差し引いた結果((D+E+F)−B)を用い、この値と、不正に持ち込まれたメダル数が含まれると予測される値(「累計計数(枚)」から「累計払出(枚)」を差し引いた結果(L−M)である「仮想景品(枚)」(J))とを比較し、これらの差を遊技媒体数誤差として把握して異常状態を検出する場合について述べたが、これに限られるものではなく、要は、正規に流通するメダル数及び、不正に持ち込まれたメダル数が含まれる値を把握する方法であれば、他の種々のデータを用いて遊技媒体数誤差を求めることができる。
また、上述の実施の形態においては、本発明をパチスロ機10に併設されるサンド20及びパチスロ機10を管理するホールコンピュータ500に適用する場合について述べたが、これに限られるものではなく、パチンコ機に併設されるサンド及びパチンコ機を管理するホールコンピュータにも適用することができる。
また、上述の実施の形態においては、一定のタイミングごとに遊技者を撮像する場合について述べたが、遊技者を撮像するための条件は時間経過に限らず、例えば、情報カードがサンドに挿入又は取り出された場合やパチスロ機10の遊技状態が変化した場合等、遊技者が変わる可能性があるタイミングを予測して撮像するようにしてもよい。
10 パチスロ機
20 サンド
21 前面部
22 筺体
31 LED部
32 カード挿入口
33 紙幣挿入口
34 操作ユニット
35 カメラ
36 非接触ICカードリーダ
37 メダル(遊技媒体)払出用トレー
38 スピーカカバー
39 メダル(遊技媒体)計数用投入口
51 払出用ホッパ
61 紙幣識別装置(ビルバリ)
62 情報カードリーダ
63 制御基板
65 電源ユニット
71 計数用ホッパ
121 メインCPU
500 ホールコンピュータ

Claims (4)

  1. 遊技機に対応して設けられ、遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段と、
    遊技媒体を受け入れるとともに、当該受け入れられた遊技媒体を計数する計数手段と、
    少なくとも、前記遊技媒体払出手段により払い出された遊技媒体数である第1遊技媒体数、前記計数手段において計数された遊技媒体数である第2遊技媒体数、遊技者の遊技の結果に応じて前記遊技機より払い出された遊技媒体数である第3遊技媒体数及び前記遊技機に投入された遊技媒体数である第4遊技媒体数に基づく遊技媒体数、から求められる遊技媒体数誤差を算出する遊技媒体数誤差算出手段と、
    遊技者が交代したか否かを判断する遊技者交代判断手段と、
    前記遊技者交代判断手段により遊技者が交代されたと判断された場合に、前記遊技媒体数誤差算出手段により算出された遊技者ごとに管理される前記遊技媒体数誤差をリセットする誤差算出結果リセット手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技場装置。
  2. 前記第1の遊技媒体数、前記第2の遊技媒体数、前記第3の遊技媒体数及び前記第4の遊技媒体数は、遊技者毎に異なる値と、各遊技者が遊技を行った時間帯に関する値と、共に管理されることを特徴とする請求項1に記載の遊技場装置。
  3. 遊技媒体払出装置により払い出された遊技媒体数である第1遊技媒体数情報、前記遊技媒体払出装置により受け入れられた遊技媒体を計数した結果である第2遊技媒体数情報、遊技者の遊技の結果に応じて遊技機より払い出された遊技媒体数である第3遊技媒体数情報、前記遊技機に投入された遊技媒体数である第4遊技媒体数情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された第1遊技媒体数情報、第2遊技媒体数情報、第3遊技媒体数情報及び第4遊技媒体数情報に基づく遊技媒体数情報、から求められる遊技媒体数誤差を算出する遊技媒体数誤差算出手段と、
    遊技者が交代したか否かを判断する遊技者交代判断手段と、
    前記遊技者交代判断手段により遊技者が交代したと判断された場合に、前記遊技媒体数誤差算出手段により算出された遊技者ごとに管理される前記遊技媒体数誤差をリセットする誤差算出結果リセット手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技場装置。
  4. 遊技媒体払出装置と、
    遊技場装置と
    を有する遊技場システムにおいて、
    前記遊技媒体払出装置は、
    前記遊技媒体払出装置により払い出された遊技媒体数である第1遊技媒体数情報、前記遊技媒体払出装置により受け入れられた遊技媒体を計数した結果である第2遊技媒体数情報、遊技者の遊技の結果に応じて遊技機より払い出された遊技媒体数である第3遊技媒体数情報、前記遊技機に投入された遊技媒体数である第4遊技媒体数情報を送信する送信手段を有し、
    前記遊技場装置は、
    前記送信手段により送信された、前記第1遊技媒体数情報、前記第2遊技媒体数情報、前記第3遊技媒体数情報、前記第4遊技媒体数情報、を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された前記第1遊技媒体数情報、前記第2遊技媒体数情報、前記第3遊技媒体数情報及び前記第4遊技媒体数情報に基づく遊技媒体数情報、から求められる遊技媒体数誤差を算出する遊技媒体数誤差算出手段と、
    遊技者が交代したか否かを判断する遊技者交代判断手段と、
    前記遊技者交代判断手段により遊技者が交代したと判断された場合に、前記遊技媒体数誤差算出手段により算出された遊技者ごとに管理される前記遊技媒体数誤差をリセットする誤差算出結果リセット手段と
    を備えたことを特徴とする遊技場システム。
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