JP4488155B2 - 少なくとも1つの被処理物を熱処理するための装置及び方法 - Google Patents
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Description
本発明は、少なくとも1つのプロセスガスの所定のプロセスガス雰囲気のもとで少なくとも1つの被処理物を熱処理容器の熱処理空間にて熱処理するための装置に関する。このような装置は例えばEP0662247B1号明細書によって公知である。該装置に加えて被処理物を熱処理する方法が開示されている。
【0002】
EP0662247B1号明細書によって公知である被処理物は、担体層(基板)の上に機能的な層が施されることにより製作される多層体である。機能的な層及び/又は担体層が所望の物理的(電気的、機械的等)及び/又は化学的な特性を有するように被処理物もしくは層及び/又は担体層の熱処理が実施される。この熱処理はガス(プロセスガス)の存在下での被処理物の熱処理を含む。
【0003】
熱処理のためには被処理物はグラファイトから成る閉じられた熱処理容器内に配置される。熱処理の間に被処理物はガス状のセレンを有するプロセスガスに晒される。熱処理に際しては被処理物はあるエネルギ量を吸収する。この場合、各層には前記エネルギ量の部分量が供給される。熱処理は例えば10℃/sの温度上昇値で行なわれる。エネルギ量のエネルギ源としてはハロゲンランプが使用される。ハロゲンランプで、グラファイトから成る熱処理容器は電磁的な放射で照射され、ひいては熱処理容器が加熱される。グラファイトはハロゲンランプのスペクトル領域で電磁放射のために高い吸収能を有している。グラファイトによって吸収されたエネルギ量は熱放射及び/又は熱伝導によって被処理物に供給される。したがって熱処理容器は二次エネルギ源として又はエネルギトランスミッタとして働く。
【0004】
グラファイトは高い透過能と高い熱伝達能とを有している。熱処理容器の底に被処理物が置かれている場合にはエネルギ量の供給は被処理物の下面にて主として熱伝導によって行なわれる。被処理物の上側にはエネルギ量は熱放射、熱伝導及び対流で供給される。
【0005】
被処理物が大きいほど(大きな面を有しているほど)、被処理物に使用されている材料が異なるほど(例えば温度膨脹係数が強く異なり、エネルギ量の吸収能が異なり等するほど)かつ温度の上昇及び下降度が高いほど、被処理物における温度の均質性もしくは温度の非均質性を制御することはより困難である。この温度の非均質性は被処理物における機械的な応力、ひいては被処理物の破壊をもたらすことがある。
【0006】
引用した公知技術から生じる問題は、熱処理に際して毒性及び/又は腐蝕性のガスが使用されもしくは発生することである。
【0007】
本発明の課題は毒性及び/又は腐蝕性のガスが存在していても確実でかつ信頼性のある熱処理が実施されるようにすることである。
【0008】
この課題を解決するためには、熱処理ユニットで少なくとも1つのプロセスガスの所定のプロセスガス雰囲気のもとで少なくとも1つの被処理物を熱処理するための装置が提案されている。熱処理ユニットは被処理物によって吸収されるエネルギ量のための少なくとも1つのエネルギ源と、熱処理の間にプロセスガス雰囲気のもとで被処理物を保有するための熱処理空間を有する熱処理容器と、内部に熱処理容器が配置される熱処理室とを有し、熱処理室と熱処理容器との間に間隔がありかつ中間室が存在しており、該中間室内に別のガスから、プロセスガス雰囲気とは異なるガス雰囲気を形成する手段が設けられている。この場合、別のガス雰囲気は圧力勾配を有している。
【0009】
別の(調節可能な)ガス雰囲気は例えばガス又はガス混合物(例えば空気)の規定された分圧を有していると有利である。しかし前記ガス雰囲気が真空であることも考えられる。前記中間室により、プロセスガスが周囲(大気)へ放出されることが回避される。このためには特別な構成では中間室は熱処理室を取囲んでいる。
【0010】
別のガス雰囲気を形成するための手段は、前記中間室に単数又は複数の開口を介して接続されたガスボンベである。又、真空ポンプも考えられる。両手段によっては中間室において圧力勾配を形成することができる。
【0011】
特別な構成では熱処理室と中間室とは、熱処理室と中間室との間の圧力勾配が調節可能であるように接続されている。
【0012】
本発明の別の構成においては、被処理物により吸収されるエネルギ量のためのエネルギ源を有する少なくとも1つの熱処理ユニットが存在している。エネルギ源は加熱器配列により形成された加熱器平面である。前記加熱器配列は例えば互いに平行に配置された棒形のハロゲンランプ又は加熱棒である。この場合、各ハロゲンランプはプロセスガス(腐蝕性)に対する保護のため又は容易な取付け及び取外しのために囲い内に配置されている。このようなエネルギ源は特に赤外線放射(熱放射、波長1μmと2μmとの間で強度最大)の形で電磁的な放射を送出する。又、熱放射を送出する抵抗加熱エレメントの形をしたエネルギ源も考えられる。このようなエレメントは例えばグラファイト、珪素炭化物及び/又は合金、例えばニッケル−クロムを有している。さらに被処理物の加熱をもたらすあらゆる電磁的な放射(マイクロ波、UV−光)が考えられる。さらに熱処理のためには熱伝導と対流とを考えることもできる。
【0013】
本発明の別の構成では熱処理ユニットは被処理物を冷却するための手段を少なくとも1つ有している。これは、少なくとも1つの加熱期と冷却期とを有する種々の方法ステップを有するプロセス経過を同じ装置で実施できるという利点をもたらす。冷却するための手段は特に冷却ガス及び/又は冷却液である。冷却ガスを用いた冷却は対流で行なわれる。この場合には被処理物に較べて温度の低い冷却ガスが被処理物のそばを導かれる。又、冷却は熱伝導によっても行なうことができる。この場合には被処理物は適当な熱伝導係数を有する冷却体と接触させられる。さらに冷却体が中空室を有する熱処理ユニットの囲いであって、前記中空室を通って冷却ガス又は冷却液を導くことも考えられる。
【0014】
別の構成ではエネルギ源の少なくとも1つは、該エネルギ源の電磁的な放射のために少なくとも部分的に透明である囲いの中に配置されている。例えば囲いは石英ガラスから成っている。有利には囲いは気密である。該囲いでエネルギ源はプロセスガスとの接触に対し保護されることができる。さらにエネルギ源、ひいては被処理物の冷却を加速するために囲いに冷却媒体を貫流させることができる。この構成の別の利点は、エネルギ源の簡単な交換である。
【0015】
有利な構成ではエネルギ源の囲いはエネルギ源の電磁的な放射のための光学的なフィルタを有している。これによって囲いの光学的な特性(吸収及び透過性)に意図的に干渉することができる。
【0016】
特に有利な構成によれば熱処理ユニットの少なくとも1つは少なくとも1つの透明体を有し、この透明体が電磁的な放射の少なくとも1つのために所定の吸収と所定の透過とを有し、電磁的な放射のエネルギ源と被処理物の1つとの間の電磁的な放射の放射領域に配置されている。多層体を熱処理する際の透明体の特別な利点は、熱処理ユニットの構成とに関連して以後記載する。
【0017】
エネルギ源の囲い、熱処理容器、熱処理室、透明体及び/又は反射体は、ガスに対して不活性の材料を有している。特に材料はガラス、石英ガラス、鉱物、セラミック、ガラスセラミック及び/又は金属から選出される。これらの材料は多数のプロセスガスに対し不活性であり、つまり反応が緩慢である。さらに若干の材料、例えば石英ガラス又はガラスセラミックは低い熱膨脹係数を有している。これは種々の材料から成る構成部分から構成されている装置の場合には特に重要である。許容誤差の範囲内で構成部材の寸法は変化することができる。これは熱処理の間に当該装置が機械的な応力によって破壊されないこと、つまり維持されることを保証する。さらにこれによりガス雰囲気のコントロールが容易になる。装置の1つの構成部分のギャップ又は構成部分間のギャップはその構成部分の熱的な膨脹係数が低いことによって熱処理の間はほとんど変化しない。付加的な利点は機械加工可能な材料(例えば機械加工可能なセラミック、ガラスセラミック又は機械加工可能な鉱石材料)の使用によって得られる。
【0018】
以下、熱処理ユニットの種々の構成によって、面の大きな被処理物、特に非対称的な層順序を有する多層体がどのようにして、被処理物の温度の均質性の制御のもとで熱処理されることが保証されるかについて記載する。
【0019】
熱処理ユニットの被処理物は例えば、1つの第1の層と少なくとも1つの第2の層とを有する多層体である。熱処理は多層体によるエネルギ量の吸収によって行なわれる。この場合、エネルギ量の第1の部分量は第1の層によってかつエネルギ量の第2の部分量は第2の層によって吸収される。前記エネルギ量のために少なくとも2つのエネルギ源を有する熱処理ユニットの特徴は、第1の層が第1のエネルギ源と第2の層の間に配置されかつ第2の層が第2のエネルギ源と第1の層との間に配置されていることである。エネルギ源の少なくとも1つは1つの放射領域を有する所定の電磁的な放射の透過を有しかつ層の少なくとも1つは前記電磁的な放射のための所定の吸収を有しかつ放射領域に配置されている。さらに放射領域を有するエネルギ源と、電磁的な放射の吸収を有しかつ放射領域に配置された層との間の放射領域には少なくとも1つの透過体が配置されている。この透過体は電磁的な放射のために所定の透過と所定の吸収とを有している。
【0020】
透過体の助けで多層体の層を個別に加熱すること、つまり1つの層が吸収するエネルギ量の部分量を目的に合わせて制御し、調整しかつ/又は前調節することに成功した。例えば1つのエネルギ量が調整回路の助けで熱処理の間に決定される。又、エネルギ源の前調節(例えばエネルギ密度、エネルギの種類等の前調節)が付加的な調整回路なしでも十分であることが考えられる。又、多層体の層の個別の加熱を1℃/sから例えば100℃/sまでの高い加熱値及びそれよりも高い加熱値のもとで行なうことも可能である。個別の加熱によって熱処理の間に機械的な応力及び場合によっては発生する多層体の変形をできるだけ小さく保つことに成功した。
【0021】
このためのベースは光学的に部分透過(セミ透過)である透過体である。例えば所定の波長で0.1と0.9の間にある透過によって、前述の電磁放射は透過体を通って1つの層に達する。この層はエネルギ源から直接的に送出されたエネルギ量の適当なエネルギ量もしくは部分量を吸収することができる。
【0022】
前記透明体は電磁的な放射のために所定の吸収作用をも有している。これで吸収されたエネルギは熱放射及び/又は熱伝導の形で周囲へ放出される。特別な構成では多層体を熱処理するための装置は、電磁的な放射の吸収によって多層体の方向へ熱放射及び/又は熱伝導を有している透過体を有している。これにより1つの層を熱放射及び/又は熱伝導で熱処理することに成功した。
【0023】
又、熱放射に対して透過性を示す多層体の第1の層を主として熱伝導だけで熱処理するのに対し、同じ多層体の第2の層を同じ透過体の熱放射によってほぼ熱処理することも考えられる。適当な透過を有する第1の層は例えばガラスから成る層である。1つのエネルギ源及び/又は透過体の電磁的な放射がガラス体の上に当たると、放射のわずかな部分(約4%)が反射される。大きな部分(>90%)は多かれ少なかれ妨げられずにガラスを通り、次いで多層体の第2の層に当たる。そこで前記放射は吸収されかつ第2の層によるエネルギ量の吸収が行なわれる。ガラス層は放射もしくは熱放射によっては加熱値がきわめて高い場合には十分に迅速には熱処理されない。これに対し、透過体がエネルギ量の部分量を吸収しかつガラス層に伝達できると熱伝導による比較的に迅速な熱処理が可能である。
【0024】
又、透過体自体が多層体の層である場合も考えられる。透過体は電磁的な放射の一部の吸収によってエネルギ量の部分量を吸収しかつ透過によってエネルギ量の別の部分量を別の層による吸収のために透過させることができる。
【0025】
熱処理ユニットの特別な構成では多層体の1つの層が該多層体の少なくとも1つの別の層のための担体層である。多層体は特に非対称的な層順序を有している。例えば多層体は片面のコーティングされた担体層から成っている。又、多層体の個々の層は横に並べて配置されていることもできる。
【0026】
特別な構成では多層体の1つの層はガラス、ガラスセラミック、セラミック、金属及び/又はプラスチックのグループから選出された材料を有している。プラスチックとしては特に耐熱性のプラスチック、例えばポリテトラフルオロエチレンが対象となる。1つの層は例えば金属フォイルである。この金属シートは担体層として役立つこともできる。
【0027】
1つの層により吸収されるエネルギ量の部分量は、当該層の吸収性、透過性及び/又は反射性に関連する。しかしながら前記部分量はエネルギ源の形式と、エネルギ量が多層体もしくは多層体の1つの層に伝達される方式とにも関連する。
【0028】
熱処理ユニットのエネルギ源は例えば熱的なエネルギのためのエネルギ源である。この場合には当該層には熱的なエネルギは直接的に供給されることができる。このためには熱放射、熱伝導及び/又は対流を使うことができる。熱放射の場合にはエネルギ源自体が熱放射源であることができる。熱放射は波長領域が0.7μmと4.5μmとの間である電磁放射である。当該層はエネルギ源の放射領域に配置されている。当該層にはエネルギ源の放射エネルギが当たり、電磁放射は少なくとも部分的に当該層によって吸収される。
【0029】
しかしこの場合には1つの層に任意のエネルギを供給し、該エネルギを当該層にて熱的なエネルギに変換することもできる。例えば1つの層を、該層が吸収する高エネルギUV−光線で照射することができる。高エネルギの光量子を吸収することによって当該層の分子又は当該層全体は電子的に励起された状態に達する。その際に吸収されたエネルギは熱的なエネルギに変換される。
【0030】
熱放射と熱伝導のために1つの層もしくは多層体全体を対流によって熱処理することも公知である。この場合には所定のエネルギを有するガスが当該層に沿って流過させられる。この場合、当該ガスはエネルギを当該層へ放出する。流過させられたガスは同時にプロセスガスとして働く。
【0031】
熱伝導及び/又は対流によってさらに1つの層が冷却されることもできる。この場合には当該層には負の熱的エネルギが供給される。このような形式でエネルギ量もしくはエネルギ量の部分量を制御しかつ多層体における機械的な応力を負荷的にコントロールすることができる。
【0032】
特別な構成ではエネルギ量を多層体に伝達するためにエネルギトランスミッタが存在していてもよい。該エネルギトランスミッタは二次エネルギ源として働く。エネルギトランスミッタは一次エネルギ源、例えばハロゲンランプの電磁放射をより高いエネルギ領域から吸収しかつ前記電磁的な放射を、当該層によって吸収される熱放射へ変換する。
【0033】
エネルギトランスミッタとしては熱処理の間の多層体の周囲の雰囲気が用いられる。エネルギトランスミッタを多層体と一緒に熱処理容器の内室に配置することもできる。又、エネルギトランスミッタを熱処理容器の外側、例えば熱処理容器の壁に配置するか又は熱処理容器から距離をおいて配置することができる。さらにエネルギトランスミッタが熱処理容器のコーティングであることもできる。エネルギトランスミッタは例えばグラファイトフォイルである。熱処理容器はそれ自体がトランスミッタの働きをすることができる。このような働きは例えばグラファイトから成る熱処理容器の場合に与えられる。最後に、透過体はエネルギトランスミッタ以外の何者でもない。同様にガラスも対流によるエネルギ伝達の場合にはエネルギトランスミッタとして働く。
【0034】
多層体が吸収するエネルギ量は層から層へ異なるだけではなく、1つの層内で異なることができる。例えば熱処理の間に多層体においてもしくは多層体の1つの層において、縁効果が発生する。当該層の縁部領域は当該層の内部領域とは異なる温度を有している。熱処理の間にはラテラルな温度勾配が生じる。これは例えばエネルギ源の放射領域が非均質であると発生する。この場合には放射が透過する面における放射領域のエネルギ密度はどこでも同じではない。ラテラルな温度非均質性は、1つの層の縁部にて容積単位あたり大きい吸収面に基づき、容積単位あたり大きいエネルギ量が吸収されると、均質な放射領域の場合にも発生することがある。温度差を補償するためには、多数の下位ユニットから成るエネルギ源が使用される。各下位ユニットは個々に制御されることができ、1つの下位ユニットから1つの層に供給された各エネルギ量は個別に調節される。このようなエネルギ量は例えば個々の加熱エレメントから成るアレイ又はマトリックスである。加熱エレメントは例えばハロゲンランプである。アレイ又はマトリックスは、層にラテラルな温度勾配を形成するために用いられることもできる。これによって例えば層体の永久的又は一時的な変形を意図的に発生させることができる。特に層が横に並んでいる多層体の熱処理のためにはアレイ又はマトリックスが大きな利点をもたらす。
【0035】
エネルギ源に関しては、エネルギ源を連続的な運転で働かせることが有利である。しかしながらエネルギ源がサイクル及び/又はパルス運転でエネルギ量もしくはエネルギ量の部分量を層に提供することができる。このようなエネルギ源は例えばパルス化された電磁放射を有するエネルギ源である。このような形式で複数の層に同時点で又は時間的順序で(例えば交番に)エネルギ量を供給することができる。
【0036】
電磁的な放射のためのエネルギ源は以下の特徴を有していると特に有利である。
【0037】
・エネルギ源が均質な放射領域を有していること、
・エネルギ源のスペクトル的な強度分布が当該層、透過体及び/又は場合によっては存在する熱処理容器のスペクトル的な吸収に部分的にオーバラップしていること、
・プロセスガスの存在下でエネルギ源が耐腐蝕性でありかつ/又は腐蝕保護されていること、
・エネルギ源が、多層体の質量(及び場合によっては熱処理容器の質量)を1℃/sの上昇温度で加熱するために十分に高いエネルギ密度を有していること。
【0038】
特に有利な構成では当該装置の透過体は多層体によるラテラルに均質なエネルギ量の吸収のために、多層体が当接するスペーサを少なくとも1つ有している。例えば多層体が透過体もしくはスペーサに当接する層はまず均質な熱放射で熱処理される。この構成ではスペーサは有利には、電磁放射に対してわずかな吸収力を有する材料を有している。スペーサは例えば透過体の表面から数μmからmmまでの高さ突出している。
【0039】
スペーサに支持される層はまず熱伝導で熱処理されることができる。このためにはスペーサは例えば相応の熱処理値に必要な熱伝導性を有している。さらに、スペーサは、熱伝導によるエネルギ伝達のために1つのエネルギ源の電磁的な放射に対し高い吸収を有している。この場合、電磁的な放射は効果的に熱的なエネルギに変換される。
【0040】
特に透過体は多数のスペーサを有している。多層体と透過体との間に多数のスペーサが均等に接触配置されていると、ラテラルな温度分布の均質化が付加的に達成される。
【0041】
特別な構成では透過体及び/又はスペーサはガラス及び/又はガラスセラミックのグループから選出される材料を有している。ガラスセラミックは種々の利点を有している:
・例えば0℃から例えば700℃までの広い温度領域における熱処理に使用することができる。ガラスセラミックは例えば前記温度領域の上にある軟化点を有している。
【0042】
・きわめて低い熱的な膨脹係数を有している。耐熱ショック性を有しかつ熱処理の前記熱処理温度領域においてひずみ変形しない。
【0043】
・多数の化学薬品に対し化学的に不活性で、これらの薬品に対しわずかな透過性を有している。前記化学薬品の1つは例えば層及び/又は多層体全体が熱処理の間、晒されるプロセスガスである。
【0044】
・電磁的な放射のための多くのエネルギ源のスペクトル領域にて光学的に部分透過性であり、特にエネルギ源の放射密度が高い波長領域にて部分透過性である。このような放射源は例えば放射密度が0.1と4.5μmとの間のハロゲンランプである。
【0045】
同様にガラス、特に石英ガラスが透過体のための材料として考えられる。この利点は1200℃までの高い使用温度である。この材料はハロゲンランプの形をしたエネルギ源のスペクトル領域にて高い透過性とわずかな吸収性とを示す。光はほぼ妨げられることなくこの透過体を通過しかつ電磁的な放射に対し相応の吸収を有する層に達する。この場合、前記層はあるエネルギ量を吸収しかつ加熱される。透過体は放射によってほぼ加熱されない。
【0046】
あるプロセスでの使用では、加熱された層の材料が蒸発しかつ比較的に温度の低い透過体の表面に析出することがある。これを阻止するためには、透過体が熱処理の間、必要温度に加熱されるようにしておくことができる。これはエネルギ量を透過体に熱伝導によって及び/又は対流によって伝達することで達成される。又、透過体が吸収する電磁的な放射も考えられる。さらに、電磁的な放射の所定の部分を吸収するコーティングを透過体が有していることもできる。これを通して吸収されたエネルギはガラス又は石英ガラスから成る透過体に伝達される。この形態では、コーティングを備えたガラス体から成る透過体は光学的に部分的に透明であって、熱放射によるエネルギ伝達のためにも多層体への熱伝導によるエネルギ伝達のためにも使用することができる。
【0047】
特別な構成では多層体の少なくとも1つの層がプロセスガスと接触する。しかし、多層体全体をプロセスガスに晒すことも考えられる。プロセスガスとしては例えばイナートガス(分子的な窒素又は希ガス)を用いることができる。このプロセスガスは当該層の材料とは反応しない。しかし当該層の材料と反応するプロセスガスも考えられる。プロセスガスの作用のもとで機能的な層が形成される。例えばプロセスガスは当該層の材料に酸化又は還元作用する。このために可能なプロセスガスは酸素、塩素、水素、素セレン、硫黄又は水素化物である。さらに腐蝕性のプロセスガス、例えばHCl又は類似したものであってもよい。プロセスガスの他の例は薄膜太陽電池を製造する際に使用することのできる(下記記述を参照)H2S及びH2Seである。さらには、適当な形式で1つの層の材料と反応するすべてのガス又はガス混合物も考えられる。
【0048】
有利であることは、当該層が規定されたプロセスガス雰囲気に晒されていることである。規定されたプロセスガスは例えば熱処理の間のプロセスガスの分圧を有している。又、1つの層又は多層体が熱処理のために真空と接触することも考えられる。
【0049】
規定されたプロセスガス雰囲気は例えば、プロセスガスが所定の速度で当該層に沿って導かれることで達成される。この場合には熱処理の経過中には異なる分圧を有するプロセスガスが当該層に作用することができる。さらに種々のプロセスガスが順次、多層体の当該層と接触することも考えられる。
【0050】
有利には少なくとも、プロセスガスと接触する当該層は閉じ込められている。これは例えば担体層に固定された囲いで当該層が囲われていることで行なわれる。この場合、囲いは熱処理の前又は熱処理の間にプロセスガスで充たされる。その際、プロセスガスは、特性にプロセスガスによって影響を及ぼしたい層の表面に集中させられる。このような形式でプロセスガスによって周囲が汚染されることは防止される。これは特に、腐蝕性及び/又は毒性のプロセスガスの場合に重要である。さらに当該層の変換のために必要とされるプロセスガスの化学量論的な量で作業することができる。プロセスガスが不要に消費されることはない。
【0051】
本発明の特別な構成では、多層体は熱処理容器内に配置されている。この場合には熱処理容器の少なくとも1つの容器壁が透過体を有している。熱処理容器はそれが自動的に当該層もしくは多層体全体の囲いを成すという利点を有している。囲いは多層体に固定されている必要はない。閉鎖可能な熱処理容器の場合にはプロセスガス雰囲気は意図的にかつ容易に調節されることができる。例えば熱処理容器は熱処理の間に必要とされるプロセスガスのために十分に大きな容積を提供する。熱処理が当該層に亘って均質でかつ再現可能なプロセスガスの分布を必要とすると、熱処理容器からのガスの流出を目的に合わせて調節することもできる。これは例えばきわめて高い加熱値で熱処理されると必要である。その際、プロセスガスは膨脹する。その際に発生するガス圧に熱処理容器が耐えることができないと、熱処理容器が変形するか破壊されすらする。しかし変形は多層体が熱処理容器の底に支持されていると阻止したい。熱処理容器の変形は多層体におけるラテラルな温度の不均質性をもたらす。
【0052】
さらに熱処理容器は熱処理する場合の多層体の搬送手段であることもできる。このような熱処理容器は、熱処理の間、ガラスから成る層(担体層もしくは基板)の破壊が回避できないことから有利である。このような基板の破壊に際しては破壊した材料は多層体の搬送手段でもある熱処理容器で容易に熱処理ユニットからもしくは熱処理装置から取除くことができる。これは熱処理のプロセスの安定化に寄与する。
【0053】
特別な構成では透過体を有する熱処理容器の容器壁は熱処理容器のカバー及び/又は底である。例えば多層体は1つの層で直接的に底の透過体の上に支持されている。透過体は、先きに記述したようにスペーサを有していることができる。カバーは同様に透過体を有し、この透過体は多層体もしくは多層体の層と接触しない。このような形式で底に支持されている多層体の層は熱伝導によってかつカバーに向いた層は熱放射によって加熱される。カバーに向いた層は容易にプロセスガスに晒されることができる。
【0054】
別の構成では熱処理容器の底及び/又はカバーはそれぞれ少なくとも1つの多層体から形成されている。この場合、例えばプロセスガスと接触させようとする多層体の層は熱処理容器の内室に向けられている。この構成は多層体もしくは多層体の層が低い温度膨脹係数を有しておりかつ熱処理値がわずかであると可能である。高い熱処理値のためには多層体は有利には高い熱的な伝導係数を有している。担体層は外へ向けられる。ここでは例えば担体層は先きに述べた透過体である。
【0055】
特別な構成では熱処理容器、透過体及び/又はエネルギトランスミッタはプロセスガスに対し不活性である材料を有している。さらに有利であることは熱処理の全プロセス環境が、使用されているプロセスガスに対し不活性であることである。プロセス環境には例えばエネルギ源(一次エネルギ源)も含まれる。
【0056】
材料はプロセスガスに関連して選ばれる。考えられ得ることは例えばガラス、ガラスセラミック及びセラミックである。同様に繊維強化された材料、例えば炭素繊維強化グラファイトを使用することもできる。又、高い熱的伝導係数を有する材料、例えばSiCも同様に使用できる。熱処理容器は金属又は合金から成っていることができる。同様に所定の温度までの耐熱性を有するプラスチックも可能である。
【0057】
プロセスガスに対する化学的な不活性の他に熱処理容器の材料は以下の特性を有していると有利である。
【0058】
・熱処理容器の材料は熱処理条件のもとではひずみ変形しない。さらに温度ショックに対する耐性を有している。これは特に当該材料がわずかな温度膨脹係数を有している場合のことである。
【0059】
・熱処理容器の材料の熱的な軟化点が熱処理の最高温度よりも高い。
【0060】
・熱処理容器がプロセスガスに対しわずかなもしくは規定された透過性を有している。
【0061】
特別な構成では、エネルギ量の第1と第2の部分量を調整するために当該装置及び/又は熱処理ユニットの熱処理に関連した少なくとも1つの物理的なパラメータの程度を検出するための装置が存在している。
【0062】
考えられ得るパラメータは1つの層の吸収、透過及び/又は反射特性である。該パラメータの程度は該パラメータの値である。例えば吸収最大の波長は温度に関連することができる。この場合には該パラメータの程度は相応する波長になるであろう。
【0063】
特に前記パラメータは多層体の温度である。この場合には前記程度は該温度の値である。さらに多層体の1つの層、透過体及び/又は熱処理容器もしくは熱処理容器の1つの容器壁の温度の検出も考えられる。熱処理の間、常時、多層体及び/又は1つの層の少なくとも1つのパラメータが検出されることができる。例えば1つの層の検出された温度に基づき、当該層によって吸収されるエネルギ量の部分量が増大又は減少させられる。これによって多層体の厚さ方向での温度不均質性もしくは温度勾配を回避することができる。しかし、前記温度不均質性は、必要とあらば増大させることもできる。
【0064】
例えば温度を検出するための装置は該装置に向けられた高温計であることができる。高温計は例えば当該層から送出された熱放射を検出する。熱放射に基づき当該層の温度を逆推論することができる。又、当該層と結合されかつ熱伝導によって熱処理される温度検出器も考えられる。
【0065】
さらに当該層又は多層体の温度を直接的に測定するのではなく、間接的に測定することも考えられる。例えば、内部にて多層体が熱処理される熱処理容器に高温計を向けることができる。熱処理容器の温度には多層体の温度で影響が及ぼされることができる。熱処理容器の温度に基づき多層体の層の温度が逆推論される。熱処理容器の測定された温度に基づきエネルギ量もしくはエネルギ量の部分量が調整される。このためには例えば熱処理の前にいわゆる「基準測定」を実施する必要がある。この基準測定は、熱処理容器の測定された温度と当該層もしくは多層体の実際の温度との関係を表現する。「基準測定」は温度の目標値を決め、実際値は検出される。目標値と実際値との間の比較はエネルギ量を調整するための調整値を送り出す。検出(及びエネルギ量の部分量の調整)は、特に、多層体の厚さ方向での場所的な分析と熱処理の時間的な枠における時間的な分析とで行われる。例えば多層体は25℃/sの温度上昇値で加熱される。この場合にはエネルギ量の部分量の検出も調整も、熱処理の間、多層体の層の間の温度差が規定された最大値の下に保たれるように迅速に行われる。
【0066】
厚さ方向での温度の不均質性は多層体の過渡的な変形と関連して多層体におけるラテラル方向の温度不均質性をもたらす。ラテラル方向とは例えば多層体の1つの層内で、厚さ方向に対して直角な方向である。例えば多層体はグラファイトから成る底の上に載置されている。底に載置された多層体の層を通したエネルギの供給もしくは吸収は熱伝導で行われる。厚さ方向の温度の不均質性によって多層体の曲がりの形で多層体の過渡的な変形が発生する。この場合には熱伝導のために必要な多層体と熱処理容器の底との間の接触は部分的に消滅する。この結果、支持された層もしくは多層体のラテラル方向の温度不均質性が発生する。したがって特に有利であることはパラメータの検出(及びエネルギ量の調整)のために厚さ方向だけではなく、ラテラル方向にも場所的な分析が与えられていることである。
【0067】
特に有利な構成ではパラメータは多層体の変形である。発生する温度不均質性に基づき、変形が発生することがある。例えば多層体は凹面を成して湾曲される。多層体は例えば熱処理容器の底に支持されている。凹面を成す変形によって多層体の縁部領域においては支持面と多層体との間には間隔が発生する。このような変形の程度は例えばレーザ干渉又はレーザ光線反射によって検出される。程度に基づきエネルギ量の調整が行われる。有利であることは、前記程度が変形の早期段階で認識され、それに迅速に対応できることである。
【0068】
熱処理に関連したパラメータの程度を光学的な装置(例えばレーザの助け)で検出する前述の装置にとっては、検査しようとする層が光学的な装置の光のために接近可能でありかつ検出信号を一義的に、検出される必要のあるパラメータに関係付けることが有利である。レーザの波長は例えば、多層体の熱放射とは十分に異なっているようにしたい。当該装置が熱処理容器を備えていると、透過体がレーザの光線に対し十分に透過性あると有利である。
【0069】
当該装置を用いて、多層体にて所望の変形を達成することも可能である。このためには熱処理の間の変形が先に述べたような経過をたどると有意義である。例えば湾曲した薄膜太陽電池を製作することができる。目的とした変形のためには例えば多層体が適当な型もしくはマスクの上に置かれる。この形もしくはマスクは直接、エネルギ源であることができる。多層体は担体層の軟化点を越えて加熱される。この結果、多層体マスクもしくは型に相応した形をとる。マスクは例えば熱処理容器の底に統合されている。マスクは例えば透過体であることができる。
【0070】
課題を解決するためには当該装置の他に、プロセスガスの所定のプロセスガス雰囲気のもとで被処理物を熱処理する方法を以下の方法段階で行うことが提案されている。
【0071】
(イ) 被処理物を熱処理容器の熱処理室に配置する。
【0072】
(ロ) 熱処理容器と熱処理室との間の中間室における別のガス雰囲気の圧力勾配を形成するとともに被処理物を熱処理する。
【0073】
別のガスを有する中間室は、クッションとして働くので、熱処理空間内にあるプロセスガスは熱処理室へは達しないか又は希釈化されてしか達しない。熱処理室の汚染もしくは腐蝕は阻止される。熱処理室の材料の選出はプロセスガスとはほぼ無関係である。中間室は一度だけ前記別のガスで充たすことができる。又、中間室を通して連続的な前記別のガスを流すことも考えられる。このガス流は場合によっては熱処理室から流出するプロセスガスを中間室から遠ざける。前記ガス流は圧力勾配によって発生させられる。流出するプロセスガスの除去は熱処理容器の熱処理空間から中間室に向かって圧力勾配が発生させられることによっても達成される。
【0074】
特に有利な構成では熱処理空間のガス圧及び/又は中間室のガス圧及び/又はクッション空間のガス圧が調節される。特に圧力勾配を形成するためには中間室のガス圧よりも小さい熱処理空間のガス圧が選ばれる。その他に、特に熱処理室のガス圧よりも小さくかつ/又は中間室のガス圧よりも小さくクッション空間のガス圧を選ぶことも考えられる。
【0075】
このような形式で例えば熱処理空間と中間室との間に圧力勾配を発生させることができる。これは特に熱処理室が囲い内に配置されていることで達成される。
【0076】
別の構成では熱処理は少なくとも1つの加熱及び/又は少なくとも1つの冷却を含んでいる。この場合には特に複数の加熱期と冷却期を経過することができる。
【0077】
別の構成によれば被処理物としては1つの層と少なくとも1つの別の層とを有する多層体が使用される。
【0078】
この場合には特に銅、インジウム、ガリウム及び/又はセレンを有する層を備えた多層体が使用される。多層体の担体層は特にガラス及び/又は金属から成っている。特別な構成ではH2S、H2Se、H2、He及び/又はN2の群から選出されるプロセスガスが使用される。
【0079】
特にN2及び/又は希ガスから選出される別のガスが使用される。
【0080】
この方法は特に、太陽電池及び/又は太陽電池モジュールのフォトボルタイック式のカルコパイライト吸収層の製作に適している。
【0081】
プロセスガス雰囲気と別のガス雰囲気の製作は熱処理の前、間又は後に行うことができる。この場合、被処理物は同時に複数のプロセスガス(ガス混合物)と接触させられることができる。又、被処理物を順次種々のプロセスガス及び/又は流入するガスと接触させることも考えられる。このようにして変化するプロセスガスプロフィール(単数又は複数のプロセスガスの種々の分圧の時間的な順序)が可能である。このような形式で例えば酸化するプロセスガスも還元するプロセスガスも使用でき又は被処理物に意図的にドーピンク物質をもたらすことができる。
【0082】
特別な構成では熱処理容器の囲いが存在するので中間室と熱処理空間との間にガスのためのクッション空間が存在している。
【0083】
熱処理室と熱処理容器との間の中間室においてはクッション空間におけるガス圧よりも大きなガス圧が別のガスに生ぜしめられる。このためには有利な形式で囲いにガス流出開口が設けられている。ガス流出開口は例えば集合導管を介して中間室と熱処理室とを通して外へ案内されかつそこで例えばガス取出しユニットへ導かれる。この結果、囲いのクッション空間においてはガス取出しユニットにも存在する圧力とほぼ同じ圧力(例えば大気圧)が形成される。この配置の作用はギャップ向流掃気と称することができる。このギャップ向流掃気は、囲いの貫通部のギャップ、例えば囲いの構成部分の接合ギャップにて、熱処理室壁におけるプロセスガスの凝縮又は熱処理室壁の腐蝕を阻止する目的で、熱処理空間から拡散するプロセスガス流に対してイナートガス向流を対抗維持するために役立つ。後者はさらに熱処理室壁の適当なコーティングによっても達成される。
【0084】
ギャップ向流掃気は以下の原理で達成される。囲い内にはプロセスガスで充填された熱処理容器が配置されている。プロセスガスが囲いのクッション空間内へ達することは阻止できない。小さなギャップ又は開口を通して囲いのクッション空間と、熱処理容器と熱処理室との間の中間室とは接続されている。ガス圧の選択によって中間室からクッション空間への圧力勾配が形成される。これは例えばクッション空間からのガスの吸い出し及び/又は中間室へのガスの導入によって惹起される、先に述べたように熱処理装置の周囲と接触するクッション空間の圧力に対する上昇によって達成される。これによってガス流が中間室からクッション空間へ向かって形成される。プロセスガスは熱処理室の室壁には達しない。この場合には熱処理の間、特に熱処理室の温度、クッション空間のガス圧及び/又は中間室のガス圧が調節される。
【0085】
特別な構成では被処理物及び/又は別の被処理物として1つの層と少なくとも1つの別の層とを有する多層体が使用される。
【0086】
この場合、熱処理は多層体のエネルギ量の吸収が、第1の層によるエネルギ量の第1の部分量の吸収と、第2の層によるエネルギ量の第2の部分量の吸収とで行なわれることにより行なわれる。この場合には少なくとも1つのエネルギ源がエネルギ量を多層体に供給するために使用される。この場合には特に先きに述べた装置が使用される。当該方法段階では、多層体が1つの第1のエネルギ源と少なくとも1つの第2のエネルギ源との間に、第1の層が第1のエネルギ源と第2の層との間に配置されかつ第2の層が第2のエネルギ源と第1の層との間に配置されるように配置される。この場合、エネルギ源としては放射域を有する所定の電磁的な放射のための少なくとも1つのエネルギ源が使用され、少なくとも1つの層が電磁的な放射を吸収しかつ該エネルギ源の放射域に配置される。さらに該エネルギ源の放射域において該エネルギ源と、該エネルギ源の放射域にあって、所定の電磁的な放射を吸収する層との間に透過体が配置されかつ多層体の熱処理が行なわれる。
【0087】
特別な構成では透過体は所定のエネルギ量を吸収しかつ該エネルギ量を当該層へ供給する。別の構成では熱処理の間に、熱処理に関連した多層体の物理的なパラメータの程度が、熱処理の間のエネルギ量の吸収を調整するために検出され、エネルギ量の第1と第2の部分量の調整が実施される。特別な構成では透過体は当該層にエネルギ量を熱伝導及び/又は熱放射で供給する。
【0088】
特別な構成では銅、インジウム、ガリウム及び/又はセレンを有する1つの層を有する多層体が使用される。特にガラス及び/又は金属から成る担体層を有する多層体が使用される。担体層自体はコーティング(例えばガラス板の上の金属層)を有している。プロセスガスとしてはH2S、H2Se、H2、He及びN2の群から選び出されるガスが使用される。この方法は特に太陽電池及び/又は太陽電池モジュールのフォトボルタイック式の薄膜黄銅鉱吸着器の製造に用いられる。太陽電池モジュールの場合には直列に接続された多数の個別のソーラセルが存在している。ガラスは有利にはソーダ石灰ガラスである。当該層は担体層として機能する。担体層の上には電極としてのモリブデン層が施され、モリブデン層の上には機能層、すなわち銅−インジウム−ガリウム−スルホ−セレン化物(CIGSSe)−半導体層が施される。層体の厚さは、ガラス体と半導体層から成り、典型的には2から4mmであって、約0.5μmのモリブデン層と約3μmの半導体層とを有している。多層体の厚さの記述した領域は必ず使用する必要はない。制限ファクタはできるだけ平らでかつ記述した装置もしくは記述した方法で多層体に加工され得る大きな基板を製造する能力である。
【0089】
まとめると本発明によっては以下の利点が得られる:
・任意のプロセスガス雰囲気にて被処理物が熱処理される。特に毒性及び/又は腐蝕性のプロセスガスを使用することができる。プロセス物質が室壁に凝縮することは回避される。
【0090】
・加熱と冷却プロフィルは可変に形成されることができる。
【0091】
・非対称的な層構造を有する面の大きな多層体(例えば担体層の上に唯一の層を有する多層体)を1℃/sを上回る高い熱処理値で熱処理することができる。
【0092】
・多層体の層は大きく異なる熱的な伝導係数及び/又は大きく異なる透過能を有していることができる。
【0093】
・熱処理に関連したパラメータの程度の検出の時間的及び場所的な分析と調整によって熱処理は特に確実に達成される。例えば被処理物の特性(透過又は吸収能)の変化に熱処理の間に反応しかつプロセスパラメータ(圧力、温度、エネルギ、密度等)がそれに合わせて調節されることができる。
【0094】
・被処理物の担体層の軟化点の近くまでの熱処理が可能である。
【0095】
・担体層の軟化点を越える熱処理では多層体の永久変形が可能である。
【0096】
・規定されたプロセス雰囲気を有する規定された熱処理環境が得られる。種々の分圧力プロフィールを有する種々のプロセスガスを同時に又は順次、処理の前、間及び/又は後に形成することができる。
【0097】
・処理に必要なすべての方法段階は唯一の装置で実施できる。
【0098】
実施例
複数の実施例とそれに属する図とに基づき被処理物を熱処理するための装置及びそのための対応する方法について記述する。
【0099】
出発点はプロセスガス4のプロセスガス雰囲気111のもとで被処理物3を熱処理するための装置1である。当該装置1は熱処理容器11と熱処理容器11の囲い12と熱処理室13と被処理物3によるエネルギの吸収のためのエネルギ源5とを有している。熱処理容器11はプロセスガス入口開口及びプロセスガス出口開口113を介してプロセスガス4で充填される(図3)。熱処理容器11は囲い12内に位置しているので、クッション空間15が囲い12と熱処理容器11との間に存在している。囲い12と一緒に熱処理容器は排気可能な熱処理室13内に配置され、熱処理容器11と熱処理室13との間には間隔18が存在している。中間室に別のガス雰囲気141を形成するためには熱処理室13に閉鎖可能な開口19が存在している。別のガス開口が囲い12に取付けられかつ管結合19aで熱処理室13を通って外へ周囲環境7へ通じている。
【0100】
熱処理容器11には被処理物3が方法段階21で配置される(図2)。そのあとで熱処理(方法段階23)が行なわれる。この場合、囲い12のクッション空間15と中間室14との間には圧力勾配が形成される。
【0101】
別の実施例では圧力勾配2が調節され(方法段階22)かつ次いで熱処理が実施される。この場合、熱処理(方法段階23)の間に圧力勾配の変化がコントロールされる。
【0102】
図3にはギャップ向流掃気の原理が示されている。矢印によっては圧力勾配もしくはそれによって発生するガス流が示されている。熱処理(方法段階23)の間、熱処理容器11の熱処理空間16には熱処理空間16のガス圧112を有するプロセスガス雰囲気111が形成されている。熱処理容器11のギャップ8を通ってプロセスガス4は熱処理ユニット6のクッション空間15へ流出することができる。熱処理室13がプロセスガス4によって汚染されることを阻止するためには、クッション空間15は周囲環境7に、クッション空間15のガス圧152(ガス雰囲気151)が周囲環境7のガス圧に相応するように接続されている。周囲環境7のガス圧、ひいてはクッション空間15のガス圧152は熱処理空間16のガス圧112よりも小さくかつ中間室14のガス圧142よりも小さい。
【0103】
同時に熱処理室13と熱処理容器11との間の中間室14には熱処理容器11の熱処理空間16のガス圧112にほぼ相当するガス圧142が発生するような処置がとられている。このガス圧142はいくらか大きく、プロセスガス4が囲い12のギャップ9を通って中間室14に達することはない。周囲環境7にてガス圧112と142と比較して小さいガス圧152が発生していることによって、場合によって囲い12のクッション空間15内へ流出するプロセスガス4は発生している圧力勾配2に基づき周囲環境7に向かって搬送される。
【0104】
図3の実施例によれば付加的な赤外線反射器51と、石英スリーブ管52に導入されたタングステン−ハロゲン化物−棒加熱ランプとが設けられている。石英スリーブ管52は熱処理室13の真空壁を通して導かれかつ真空シール53で大気に対してシールされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 少なくとも1つの被処理物を熱処理するための装置を断面した側面図。
【図2】 少なくとも1つの被処理物を熱処理する方法を示した図。
【図3】 少なくとも1つの被処理物を熱処理する装置の横断面の1部分を示した図。
【図4】 少なくとも1つの被処理物を熱処理する装置の横断面図。
【符号の説明】
1 熱処理する装置、 2 圧力勾配、 3 被処理物、 4 プロセスガス、 5 エネルギ源、 6 熱処理ユニット、 7 周囲環境、 8 ギャップ、 9 ギャップ、 11 熱処理容器、 12 囲い、 13 熱処理室、 14 中間室、 15 クッション空間、 16 熱処理空間、 18 間隔、 19 開口
Claims (9)
- 少なくとも1つのプロセスガス(4)の所定のプロセスガス雰囲気(111)のもとで少なくとも1つの被処理物(3)を熱処理ユニット(6)を用いて熱処理するための装置であって、被処理物(3)により吸収されるエネルギ量のための少なくとも1つのエネルギ源(5)と、
熱処理の間、被処理物(3)をプロセスガス雰囲気(111)のもとに保有する熱処理空間(16)を備えた熱処理容器(11)と、
内部に前記熱処理容器(11)が配置された熱処理室(13)と、
を有し、
前記熱処理容器(11)が前記熱処理室(13)の室壁に対し間隔(18)をおいて配置され、前記熱処理容器(11)と前記熱処理室(13)の室壁との間に中間室(14)が存在しており、該中間室(14)内に、前記プロセスガス雰囲気(111)とは異なる別のガス雰囲気(141)を別のガスから形成するために前記熱処理室(13)内に配置された手段(19)と、前記熱処理空間(16)を囲むクッション空間(15)を生ぜしめるために配置された囲い(12)とが設けられており、前記熱処理空間(16)と前記クッション空間(15)とが前記熱処理容器(11)のギャップ(8)によって互いに接続され、前記クッション空間(15)と前記中間室(14)とが前記囲い(12)のギャップ(9)によって互いに接続され、前記熱処理空間(16)と前記中間室(14)との間に圧力勾配を設定できるようになっており、圧力勾配を形成するために、前記中間室(14)のガス圧が前記熱処理空間(16)のガス圧よりも僅かに大きく、前記クッション空間(15)のガス圧が前記熱処理空間(16)のガス圧よりも小さくかつ前記中間室(14)のガス圧よりも小さくなるように前記熱処理空間(16)と前記クッション空間(15)と前記中間室(14)との圧力を選択することを特徴とする、少なくとも1つの被処理物を熱処理する装置。 - 前記中間室(14)が前記熱処理空間(16)を取囲んでいる、請求項1記載の装置。
- 請求項1又は2に記載の装置で被処理物(3)をプロセスガスの所定のプロセスガス雰囲気(111)のもとで熱処理する方法であって、
(イ)前記熱処理容器(11)の前記熱処理空間(16)に被処理物(3)を配置すること、
(ロ)前記熱処理容器(11)と前記囲い(12)との間に前記クッション空間(15)が存在するように前記熱処理容器(11)を前記熱処理室(13)に配置し、前記熱処理空間(16)と前記クッション空間(15)とを前記熱処理容器(11)のギャップ(8)によって互いに接続し、前記クッション空間(15)と前記中間室(14)とを前記囲い(12)のギャップ(9)によって互いに接続すること、
(ハ)前記熱処理容器(11)と前記熱処理室(13)の室壁との間の前記中間室(14)における前記別のガス雰囲気(141)に前記圧力勾配を形成しながら被処理物(3)を熱処理すること、
以上(イ)、(ロ)、(ハ)の方法段階を有することを特徴とする、被処理物を熱処理する方法。 - 被処理物として1つの層と少なくとも1つの別の層とを有する多層体を使用する、請求項3記載の方法。
- 銅、インジウム、ガリウム及び/又はセレンを有する層を有する多層体が使用される、請求項4記載の方法。
- ガラス及び/又は金属から成る担体層を有する多層体が使用される、請求項4又は5記載の方法。
- H2S、H2Se、H2、He及び/又はN2の群から選ばれたプロセスガスを使用する、請求項3から6までのいずれか1項記載の方法。
- N2及び/又は希ガスの群から選ばれた別のガスを使用する、請求項3から7までのいずれか1項記載の方法。
- ソーラ電池及び/又はソーラモジュールのフォトボルタイックなカルコパイライト吸収層を製作する、請求項3から8までのいずれか1項記載の方法。
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