JP4485079B2 - 発泡シートおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度変化に伴う寸法変化の小さい発泡シートなどに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、発泡シートは、数多く知られており、例えば、発泡性樹脂材料を成形用のダイスからシート状に押し出すと同時に発泡させる方法や、発泡性樹脂材料を成形用のダイスからシート状に押し出し、押し出されたシートを更に加熱することにより発泡させる方法により製造したものが知られている。これら従来の発泡シートは、いずれも極めて大きな線膨張率を有するものであって、温度変化に伴う寸法変化が大きいために、高い寸法安定性が要求される用途には不向きであった。例えば、従来の発泡シートを芯材(畳床)に用いた薄畳を家屋の床に敷いた場合、気温上昇に伴い発泡シートがあらゆる方向に伸長し、その結果、畳が伸び、隣接する畳同士が突き合って畳の端部が浮き上がる現象が発生していた。また、従来の発泡シートと金属板との積層体においては、温度変化に伴う寸法変化は金属板よりも発泡シートの方が大きいため、金属板と発泡シートとが剥離しやすい、または積層体が反りやすいという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、温度変化に伴う寸法変化が小さく、例えば上記のような用途に使用して上記のような問題を生じない発泡シートを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行い、下記の通りの発明に至った。
本発明の第一の態様は、熱可塑性樹脂材料からなる発泡シートであり、該熱可塑性樹脂材料の線膨張率α(/℃)と該発泡シートの線膨張率αf(/℃)とが下式(1)を満たすことを特徴とする発泡シートである。
|αf/α|≦1/2 (1)
かかる構成の熱可塑性樹脂材料からなる発泡シートは、該発泡シートの材料である未発泡未延伸状態の熱可塑性樹脂材料よりも大幅に低減された線膨張率を有するため、温度変化に伴う寸法変化が小さく、そのため、高い寸法安定性が求められる用途に好適に使用することができる。
【0005】
さらに本発明者らは、発泡シートにおいて、その線膨張率が発泡シート中の特定の場所に存在する気泡の特定な形状と密接な関係にあることを見出し、本発明の第二の態様に至った。即ち、本発明の第二の態様は、熱可塑性樹脂材料からなり、少なくとも一組の互いに直交する厚み方向の二つの断面に存在する気泡について下式(2)を満たすことを特徴とする発泡シートである。
max/Lmin≧4.5 (2)
[式中、LmaxおよびLminはそれぞれ、前記発泡シートの互いに直交する厚み方向の二つの断面(A断面、B断面)に存在する気泡から各断面(A断面、B断面)毎に無作為に10個の気泡を抽出し、抽出したそれぞれの気泡について、シート厚み方向(X方向)の径およびシート表面に対する平行方向(Y方向)の径をそれぞれ測定し、さらに当該径の平均値を各方向(X方向、Y方向)毎にそれぞれ求めて得た合計4個の平均値(A又はB断面におけるX又はY方向の径の平均値)のうちの最大値および最小値である。]
かかる構成の熱可塑性樹脂材料からなる発泡シートは、当該発泡シートの材料である未発泡未延伸状態の熱可塑性樹脂材料よりも大幅に低減された線膨張率を有するため、温度変化に伴う寸法変化が著しく小さく、そのため、高い寸法安定性が求められる用途に好適に使用することができる。
【0006】
また本発明は、特に好ましい上記特定の気泡構造を有する発泡シートも提供する。当該発泡シートは、押出機内で可塑化された発泡性熱可塑性樹脂材料を該押出機に連結されたダイスからシート状に押し出しながら発泡させ、押し出されたシート状物を1.7以上のドロー比で引き落とすことによって得られることを特徴とする。
かかる構成の熱可塑性樹脂材料からなる発泡シートは、該発泡シートの材料である未発泡未延伸状態の熱可塑性樹脂材料よりも大幅に低減された線膨張率を有するため、温度変化に伴う寸法変化が特に著しく小さく、そのため、高い寸法安定性が求められる用途に好適に使用することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の態様は、熱可塑性樹脂材料からなる発泡シートであり、該熱可塑性樹脂材料の線膨張率α(/℃)と該発泡シートの線膨張率αf(/℃)とが下式(1)を満たすことを特徴とする発泡シートである。
|αf/α|≦1/2 (1)
【0008】
上記発泡シートは、該発泡シートの材料である未発泡未延伸状態の熱可塑性樹脂材料の線膨張率の1/2以下の線膨張率をもつことに特徴がある。上記式(1)は、発泡シートの表面に対する平行方向(厚さ方向に対して垂直の方向)において満たされていればよい。|αf/α|の値は、好ましくは1/3以下である。また、|αf/α|の値は0よりも大きいが、本発明の目的に照らせば、できる限り小さいことが好ましい。
かかる構成の本発明の発泡シートは、線膨張率が小さく、そのため、温度変化に伴う寸法変化の小さいことが求められる用途に好適に使用することができる。
【0009】
本発明の第二の態様にかかる発泡シートは、熱可塑性樹脂材料からなり、少なくとも一組の互いに直交する厚み方向の二つの断面に存在する気泡について下式(2)を満たすことを特徴とする。
max/Lmin≧4.5 (2)
(式中、LmaxおよびLminはそれぞれ、前記発泡シートの互いに直交する厚み方向の二つの断面(A断面、B断面)に存在する気泡から各断面(A断面、B断面)毎に無作為に10個の気泡を抽出し、抽出したそれぞれの気泡について、シート厚み方向(X方向)の径およびシート表面に対する平行方向(Y方向)の径をそれぞれ測定し、さらに当該径の平均値を各方向(X方向、Y方向)毎にそれぞれ求めて得た合計4個の平均値(A又はB断面におけるX又はY方向の径の平均値)のうちの最大値および最小値である。)
比(Lmax/Lmin)の値は、好ましくは4.5以上であり、より好ましくは5.0以上であり、特に好ましくは5.5以上である。
比(Lmax/Lmin)が大きくなるにつれて、発泡シートの線膨張率が低下する傾向があり、前記比の上限は特に制限されるものではないが、通常は、この比の値が約7を超えると、線膨張率の低減効果はほぼ一定となる。従って、前記比は、通常は7以下に設定される。
【0010】
かかる構成の本発明の第二の態様に係る発泡シートは、線膨張率が小さく、そのため、温度変化に伴う寸法変化が小さいことが求められる用途に好適に使用することができる。
【0011】
本発明の発泡シートは、熱可塑性樹脂材料で構成され、かかる熱可塑性樹脂材料は、少なくとも一種類の熱可塑性樹脂からなる。前記熱可塑性樹脂材料を構成する熱可塑性樹脂の種類は、発泡体を形成し得るものであれば特に制限はなく、例えば、低、中、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などを用いることができる。リサイクルが容易であることから、無架橋熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂は、単独重合体であっても共重合体であってもよい。また、二種類以上の熱可塑性樹脂を併用する場合、各樹脂の配合比率に特に制限はなく、また、共重合体にあっては、モノマー組成比に特に制限はない。
【0012】
本発明の発泡シートは、その製造時の発泡性および発泡シートの性能が損なわれない限り、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、防滑剤、滑剤などの添加剤を含有してもよい。かかる添加剤の含有量は、例えば、発泡シートの20重量%以下である。また、タルク、マイカ、ガラス繊維、木質繊維などの充填剤を含有してもよい。かかる充填剤の含有量は、例えば、発泡シートの20重量%以下である。より低い線膨張率を達成するために特に有効な充填剤としては、例えば、ガラス繊維、木質繊維などの繊維状充填剤などを挙げることができる。
【0013】
本発明の発泡シートは、その形状に関して特に限定されず、典型的なシート状のみならず、例えばチューブ状であってもよい。発泡シートの厚みには、必ずしも臨界的な制限はないが、通常は0.5mm以上であり、好ましくは0.8mm以上である。発泡シートが0.5mmよりも薄いと、気泡が潰れ易い傾向にある。
本発明の発泡シートは、その発泡倍率に関して特に制限されない。
【0014】
本発明の発泡シートは、発泡性熱可塑性樹脂材料を用いて、常圧加熱法、押出発泡法、加圧発泡法、射出発泡法などの公知の方法を応用して製造することができるが、例えば、発泡性熱可塑性樹脂材料を用いて一般的な方法で得られた熱可塑性樹脂材料からなる発泡シートのシート表面温度を約160℃程度に加熱して、約3倍程度以上に延伸することにより製造することができる。尚、製造中のシート表面温度は、発泡シート内の気泡が破泡しないような温度範囲に保持することが重要である。
また、本発明の発泡シートは、押出発泡法による発泡シートの製造において、押出機に連結されたダイスからシート状に排出された発泡性熱可塑性樹脂材料の引取り速度を、ダイスにおける樹脂吐出速度よりも速くする方法により製造することもできる。当該製造方法は、公知の延伸法に比べて短い生産ラインで実施することができるのでより好ましい。また、特に好ましい特定の気泡構造を有する発泡シートを製造する場合には、ドロー比(DR)は1.7以上であることが必要であるが、より好ましくは1.9以上である。ここでのドロー比は下式(3)により算出される。式中、Trは最終的に得られる発泡シートの厚み(mm)、Tiはダイスから吐出された直後の発泡シートの仮想厚み(mm)、Xは発泡倍率、tはダイスリップ開度(mm)、SRは使用する発泡性熱可塑性樹脂材料のスウェル比である。
DR=Ti/Tr (3)
Ti=X・t・SR
【0015】
発泡性熱可塑性樹脂材料は、熱可塑性樹脂に発泡性物質、および必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、防滑剤、滑剤、充填剤などの添加剤を、例えば、押出機などの混合機を用いて配合して調製される。充填剤としては、タルク、マイカ、ガラス繊維、木質繊維などを挙げることができる。発泡性物質としては、物理的発泡剤および化学的発泡剤が適用可能である。物理的発泡剤としては、例えば、水、炭酸ガス、炭化水素類、フロン類などが挙げられる。化学的発泡剤としては、例えば、重曹などの無機系発泡剤およびアゾジカルボン酸アミドなどの有機系発泡剤が挙げられる。また、発泡性物質は、複数の発泡剤の組み合せてであってもよいし、物理的発泡剤と化学的発泡剤の併用であってもよい。また、発泡性物質は、酸化亜鉛などの発泡助剤と前記の発泡剤との併用であってもよい。さらに、これらの発泡性物質のいずれかが樹脂などのマトリックスに高濃度(例えば、30重量%)に配合されてなるマスターバッチと称される組成物などであってもよい。
【0016】
本発明の発泡シートは、該発泡シートの材料である未発泡未延伸の熱可塑性樹脂材料よりも大幅に低減された線膨張率を有するため、温度変化に伴う寸法変化が少ない。このため、当該発泡シートを、畳床、各種建材、自動車の天井材及びや各種自動車部品などの素材として使用することにより、温度変化に伴う寸法変化が小さい構造材を得ることができる。このような構造材は、本発明の発泡シートのみで構成されてもよいし、意匠性、剛性など所望の機能・性能を備えるために、本発明の発泡シートとそれに貼合した他の素材とから構成されていてもよい。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、温度変化による寸法変化が小さく、そのために金属、木材などの他の構造材と組合せても上述のような問題の発生しない発泡シートが提供される。このような本発明の発泡シートは、温度に対する優れた寸法安定性が要求される用途などに好適である。
【0018】
本発明を下記の実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0019】
はじめに、以下の実施例および比較例における物性の測定方法および効果の評価方法を説明する。
(1)発泡シートの発泡倍率および厚み
熱可塑性樹脂材料からなる発泡シートの発泡倍率は、該発泡シート、およびこれと同じ熱可塑性樹脂材料からなる未発泡シートがそれぞれ50mm幅×50mm長さに裁断され、水中置換法によりそれぞれの比重が求められ、その結果を用いて次式にて算出された。
発泡倍率=(未発泡シートの比重)/(発泡シートの比重)
また、発泡シートの厚みは、ノギスにて測定された。
(2)ドロー比(DR)
下式(3)に従って算出された。ここで、Trは発泡シートの厚み(mm)、Tiはダイス直後の発泡シートの厚み(mm)、Xは発泡倍率、tはダイスリップ開度(mm)、SRは使用した熱可塑性樹脂材料のスウェル比である。
DR=Ti/Tr (3)
Ti=X・t・SR
【0020】
(3)気泡形状
発泡シートが互いに直交する二つの厚み方向に切断され、それぞれの断面(A断面、B断面)を顕微鏡にて200倍に拡大され写真撮影された。この写真より、それぞれの断面について、発泡シートの表面から全シート厚みの10%を超える内部に存在する気泡から各断面(A断面、B断面)毎に無作為に10個の気泡が抽出され、抽出されたそれぞれの気泡について、シート厚み方向(X方向)およびシート表面に対する平行方向(Y方向)の径がそれぞれ測定され、さらに当該径の平均値が各方向(X方向、Y方向)毎にそれぞれ求められた。こうして得られた4個の平均値(A断面におけるX方向の平均気泡径、A断面におけるY方向の平均気泡径、B断面におけるX方向の平均気泡径、B断面におけるY方向の平均気泡径)のうちの最大値をLmax、最小値をLminとして、Lminに対するLmaxの比(Lmax/Lmin)が求められ、当該比が気泡形状の指標とされた。
【0021】
(4)線膨張率
発泡シートが、長さ250mm、幅20mmの長方形に切断され、この切断試料の表面に長さ方向に240mm間隔で標線(直線)が描かれた。この切断試料が23℃から53℃になるまで加熱され、次いで23℃になるまで冷却された。当該操作中において、53℃および加熱・冷却後の23℃での前記標線の間隔がそれぞれ測定された。その標線の間隔の測定値を用い、前記発泡シートの線膨張率が次式により算出された。
線膨張率(/℃)={(L53−L23)/L23}/(53−23)
23:23℃での標線の間隔
53:53℃での標線の間隔
【0022】
(5)畳の浮き上り評価
二枚の畳がその長さ方向に突き合され、長さが前記二枚の畳の合計長さよりも2mm短い固定用木製治具に固定された。固定治具とそれに固定された二枚の畳が、25℃(固定時の温度)から50℃まで昇温され、その温度で保持された。1時間経過後に畳の状態が観察された。評価基準は以下のとおりである。
×:浮き上りが認められた。
○:浮き上りが認められなかった。
【0023】
実施例1
ポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂との混合物100重量部(ポリプロピレン樹脂/ポリエチレン樹脂(重量比)=85/15;スウェル比SR=3.5;線膨張率(/℃)=10×10-5)に発泡剤を含有するマスターバッチ2.6重量部(マスターバッチとして)を配合してなる樹脂組成物を、下記条件下の押出発泡法により加工して発泡シートを得た。上記発泡剤としては、重曹/アゾジカルボン酸アミド/酸化亜鉛=9/0.5/0.5重量%である複合発泡剤の30重量%マスターバッチ(マトリックス:ポリエチレン樹脂)を使用した。
押出発泡条件
押出機:120mmΦ押出機
スクリュー回転数:17rpm
シリンダー温度:200℃
ダイス幅:1500mm
ダイスリップ開度:0.3mm
ダイス温度:190℃
シート引取速度:3.2m/min
発泡シートの発泡倍率は2.0倍、厚みは1.1mmであった。また、前記式(3)により求めたドロー比(DR)は1.9であった。また、気泡形状を表すLmax/Lmin比は6.4であった。発泡シートの線膨張率(αf)は、押出方向(MD)については3.4×10-5(/℃)、押出方向に対し垂直方向(TD)については4.7×10-5(/℃)であった。これにより|αf/α|を求めたところ、MDについては0.34、TDについては0.47であった。以上の結果を表1に示す。
この発泡シートを用いて薄畳を作製した。1820mm幅、910mm長さ、7mm厚みのT級インシュレーションボードの両面に前記発泡シートから切り出した、1820mm幅、910mm長さの2枚の発泡シートを縫着し一体化して畳床を作製し、この畳床に畳表を張って全体厚み15mmの薄畳を得た。この畳2枚を用いて、浮き上り現象の発生の有無を観察したところ、浮き上り現象は認められなかった。その評価結果を表1に示す。
【0024】
実施例2
3.8重量部の発泡剤を使用した以外は実施例1と同様にして、発泡シートを作製した。この発泡シートの発泡倍率は2.8倍、厚みは1.4mmであった。また前記式(3)によるドロー比(DR)は2.1であった。得られた発泡シートの評価結果を表1に示す。
さらにまた、この発泡シートを用いて、実施例1と同様に薄畳を作製した。その評価結果を表1に示す。
【0025】
比較例1
ポリプロピレン樹脂と1−ブテン/エチレン共重合体との混合物100重量部(ポリプロピレン樹脂/1−ブテン/エチレン共重合体(重量比)=85/15;スウェル比(SR)=1.9;線膨張率(/℃)=10×10-5)に発泡剤を含有するマスターバッチ3.2重量部(マスターバッチとして)を配合してなる樹脂組成物を、下記条件下の押出発泡法により加工して発泡シートを得た。上記発泡剤としては、重曹/アゾジカルボン酸アミド/酸化亜鉛=9/0.5/0.5重量%である複合発泡剤の30重量%マスターバッチ(マトリックス:ポリエチレン樹脂)を使用した。
押出発泡条件
押出機:120mmΦ押出機
スクリュー回転数:30rpm
シリンダー温度:170℃
ダイス幅:1500mm
ダイスリップ開度:0.5mm
ダイス温度:170℃
シート引取速度:2.2m/min
得られた発泡シートの発泡倍率は2.7倍、厚みは2.9mmであった。また前記式(3)によるドロー比(DR)は0.8であった。得られた発泡シートの評価結果を表1に示す。
この発泡シートを用いた以外は実施例1と同様にして薄畳を作製した。評価結果を表1に示す。
【0026】
比較例2
1.5重量部の発泡剤を用い、押出発泡条件の一部を下記のとおりに変更した以外は比較例1と同様にして発泡シートを作製した。
押出発泡条件
スクリュー回転数:29rpm
ダイスリップ開度:0.6mm
シート引取速度:3.0m/min
得られた発泡シートの発泡倍率は1.2倍、厚みは1.2mmであった。また前記式(3)によるドロー比(DR)は1.1であった。得られた発泡シートの評価結果を表1に示す。
この発泡シートを用いた以外は実施例1と同様にして薄畳を作製した。評価結果を表1に示す。
【0027】
比較例3
1.6重量部の発泡剤を用い、押出発泡条件の一部を下記のとおりに変更した以外は比較例1と同様にして発泡シートを作製した。
押出発泡条件
スクリュー回転数:25rpm
ダイスリップ開度:0.5mm
シート引取速度:3.2m/min
得られた発泡シートの発泡倍率は1.6倍、厚みは1.1mmであった。また前記式(3)によるドロー比(DR)は1.4であった。得られた発泡シートの評価結果を表1に示す。
この発泡シートを用いた以外は実施例1と同様にして薄畳を作製した。評価結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0004485079

【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の発泡シートの表面および部分断面を示した図である。
【符号の説明】
1、1’ 発泡シートの厚み方向の断面(A断面)
2、2’ 発泡シートのA断面に直交する厚み方向の断面(B断面)
3、3’ シート厚み方向(X方向)
4,4’ シート表面に対する平行方向(Y方向)

Claims (3)

  1. ポリオレフィン樹脂と発泡性物質とを含有する発泡性熱可塑性樹脂材料を押出機内で可塑化して、可塑化された発泡性熱可塑性樹脂材料を該押出機に連結されたダイスからシート状に押出しながら発泡させ、押出されたシート状物を下記式により算出されるドロー比(DR)が1.7以上となるように引き落とすことにより得られる発泡シートであって、前記ポリオレフィン樹脂の線膨張率α(/℃)と、前記発泡シートの線膨張率αr(/℃)と、が下記式(1)を満たすことを特徴とする発泡シート。
    ドロー比:DR=Ti/Tr
    Ti=X・t・SR
    [式中、Trは最終的に得られる発泡シートの厚み(mm)であり、Tiはダイスから吐出された直後の発泡シートの仮想厚み(mm)であり、Xは発泡倍率であり、tはダイスリップの開度(mm)であり、SRは使用したオレフィン樹脂のスウェル比である。]
    Figure 0004485079
  2. 少なくとも一組の互いに直交する厚み方向の二つの断面に存在する気泡が下式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の発泡シート。
    7≧Lmax/Lmin≧4.5・・・・(2)
    [式中、LmaxおよびLminはそれぞれ、前記発泡シートを互いに直交する厚み方向の二つの断面(A断面、B断面)に存在する気泡から断面(A断面、B断面)毎に無作為に10個の気泡を抽出し、抽出したそれぞれの気泡について、シート厚み方向(X方向)の径およびシート表面に対する平行方向(Y方向)の径をそれぞれ測定し、さらに当該径の平均値を方向(X方向、Y方向)毎にそれぞれ求めて得た合計4個の平均値(A又はB断面におけるX又はY方向の径の平均値)のうちの最大値および最小値である。]
  3. 請求項1又は2に記載の発泡シートの製造方法であって、
    ポリオレフィン樹脂と発泡剤とを含有する発泡性熱可塑性樹脂材料を押出機内で可塑化する工程と、
    可塑化した発泡性熱可塑性樹脂材料を該押出機に連結されたダイスからシート状に押出しながら発泡させる工程と、
    押出されたシート状物を、下記式により算出されるドロー比(DR)が1.7以上となるように引き落とす工程と、
    を有することを特徴とする発泡シートの製造方法。
    ドロー比:DR=Ti/Tr
    Ti=X・t・SR
    [式中、Trは最終的に得られる発泡シートの厚み(mm)であり、Tiはダイスから吐出された直後の発泡シートの仮想厚み(mm)であり、Xは発泡倍率であり、tはダイスリップの開度(mm)であり、SRは使用したオレフィン樹脂のスウェル比である。]
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