JP3704454B2 - 成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートおよび成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂多層発泡シート - Google Patents
成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートおよび成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂多層発泡シート Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱成形時の垂れ下がり性が改良された成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートおよび成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂多層発泡シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリプロピレン系樹脂発泡シートは、各種容器やトレーなどを製造するための熱成形用として従来から広く使用されてきている。ポリプロピレン系樹脂発泡シートを製造する方法としては、ポリプロピレン系樹脂を押出機内で発泡剤と溶融混練し、発泡性の溶融混練物を押出機先端に取り付けられたダイスより押出して発泡させる押出発泡法が知られている。
【0003】
本出願人は、先に、延伸フィルムをプロピレン系樹脂発泡シートの少なくとも片面に積層する積層発泡シートとすることにより、製造設備の改良を行うことなく、従来の成形装置を利用して成形時におけるコルゲート(熱膨張による波打ち現象)の発生を防止し、加熱ムラやブリッジなどをなくし、物性および外観の優れた成形品を得ることを可能とする成形用プロピレン系樹脂発泡シートを提案した(特開平8−318602号)。
【0004】
また、プロピレン系樹脂発泡シートにおいて、その密度、厚さ、独立気泡率を特定すると共に、気泡形状が特定の形状となるようにしたことにより、発泡シートの剛性等の物性が向上し、成形性や発泡シート自体の外観、さらには得られる成形品の外観などが優れたものが得られることを提案した(特開平10−130412号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した前者の積層発泡シートは、熱成形する際に発泡シートにの大きな垂れ下がりが改善されるものの得られる成形品は金型再現性に課題があった。また後者の発泡シートは,熱成形する際に発泡シートが垂れ下がり易い等、改善する余地あった。この垂れ下がりは熱成形品に皺やブリッジと呼ばれるシート同士の重なり等の不良が生じ易いとともに、場合によっては発泡シートが加熱ヒーターに接触して焦げたり、収縮したり、穴が開いたりするなどの原因となる。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑み為されたものであって、熱成形時の金型再現性、発泡シートの垂れ下がり性が改良された成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートおよび成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂多層発泡シートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、発泡シートを加熱延伸し、特定の気泡径、特定の雰囲気下に加熱したときの発泡シート押出方向および幅方向の収縮率を特定の値とすることにより、加熱成形時の金型再現性、発泡シートの垂れ下がり性が改善されることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、見かけ密度90〜400g/L、厚さ0.5〜2.5mmで、気泡形状が下記の式(1)および(2)を満足する無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートであり、190℃の雰囲気下に1分間加熱したときの発泡シート押出方向の収縮率が30%超、55%以下であり、発泡シート幅方向の収縮率が5〜30%であることを特徴とする成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートに関する。
【0009】
【数3】
0.3≦A/B≦0.7 ・・・・(1)
0.3≦A/C≦0.7 ・・・・(2)
[ただし、式中Aは発泡シート厚み方向の平均気泡径、Bは発泡シート押出方向(MD方向)の平均気泡径、Cは発泡シート幅方向(TD方向)の平均気泡径であり、単位はmmである]
【0010】
また、本発明は、見かけ密度90〜400g/L、厚さ0.5以上2.0mm未満で、気泡形状が下記の式(3)および(4)を満足する無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートの少なくとも片面にポリプロピレン系樹脂層を有する多層発泡シートであり、190℃の雰囲気下に1分間加熱したときの多層発泡シート押出方向の収縮率が30%超、55%以下であり、多層発泡シート幅方向の収縮率が5〜30%であることを特徴とする成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂多層発泡シートに関する。
【0011】
【数4】
0.3≦A/B≦0.7 ・・・・(3)
0.3≦A/C≦0.7 ・・・・(4)
[ただし、式中Aは発泡シート厚み方向の平均気泡径、Bは発泡シート押出方向(MD方向)の平均気泡径、Cは発泡シート幅方向(TD方向)の平均気泡径であり、単位はmmである]
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明のポリプロピレン系樹脂発泡シート断面図を表す顕微鏡拡大写真に基づく模式図であり、図2は、ポリプロピレン系樹脂発泡シートの気泡形状を説明する模式図である。図1(a)は本発明のポリプロピレン系樹脂発泡シート(以下、単に「発泡シート」ということがある)の押出方向(以下、MD方向という)に沿う厚み方向断面図、図1(b)は本発明のポリプロピレン系樹脂発泡シートの幅方向(以下、TD方向という)に沿う厚み方向断面図をそれぞれ表す。
【0013】
図中、1は本発明のポリプロピレン系樹脂発泡シート、2は気泡を表す。また、a(a1、a2、a3・・・・an)は各々気泡2の発泡シート厚み方向の径、b(b1、b2、b3・・・・bn)は各々気泡2の発泡シートMD方向の径、c(c1、c2,c3・・・・cn)は各々気泡2の発泡シートTD方向の径、をそれぞれ表す。尚、発泡シート1における押出方向(MD方向)とは、発泡シート1を押出機を用いて製造する場合の樹脂の押出される方向をいう。TD方向とは、押出方向に対して幅方向である。また発泡シートの厚み方向、MD方向,TD方向はそれぞれ互いに直交する。
【0014】
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡シート1は、その厚み方向の気泡径aの平均である[(a1、a2、a3・・・・an)/n]をAと置き換え、MD方向の気泡径bの平均である[(b1、b2、b3・・・・bn)/n]をBと置き換え、TD方向の気泡径cの平均である[(c1、c2,c3・・・・cn)/n]をCと置き換えて表した時(ただし、A、B、C、は任意の20個以上、(n≧20)の気泡についての平均値であり、単位はmmとする)、A、B、Cが下記の式(1)および(2)の条件を共に満足する気泡形状を有するものである。
【0015】
【数5】
0.3≦A/B≦0.7 ・・・・(1)
0.3≦A/C≦0.7 ・・・・(2)
【0016】
上記の式(1)および(2)を満足する発泡シートおよび多層発泡シートは剛性に優れ、シートの垂れ下がり性が少ないものとなる。
【0017】
本発明においては、気泡2の各々においては、必ずしも0.3≦[(発泡シート1の厚み方向の径)/(発泡シート1のMD方向の径)]≦0.7である必要はなく、また0.3≦[(発泡シート1の厚み方向の径)/(発泡シート1のTD方向の径)]≦0.7である必要はない。すなわち、例えば必ずしも0.3≦a1/b1≦0.7、あるいは0.3≦a1/c1≦0.7である必要はないということである。
【0018】
本発明において、剛性と垂れ下がれい性とのバランスの点からA/B、A/Cのそれぞれの好ましい範囲は、0.3≦A/B≦0.6、0.3≦A/C≦0.6であり、より好ましい範囲は、0.4≦A/B≦0.6、0.4≦A/C≦0.6である。
【0019】
また、本発明において、厚み方向の平均気泡径は100〜300μm、外観等の点から100〜250μmが好ましい。
【0020】
本発明においては、各気泡ごとの[(発泡シート1の厚み方向の径)/(発泡シート1のMD方向の径)]の値の全気泡の値が0.3以上であって0.7以下であるというものでもなく、各気泡ごとの[(発泡シート1の厚み方向の径)/(発泡シート1のTD方向の径)]の値の全気泡の値が0.3以上であって0.7以下であるというものでもない。すなわち、0.3≦[(a1/b1)+(a2/b2)+(a3/b3)+・・・・+(an/bn)]/n≦0.7ではなく、また0.3≦[(a1/c1)+(a2/c2)+(a3/c3)+・・・・+(an/cn)]/n≦0.7ではない。
【0021】
尚、各気泡のa1,2,a3,・・・・,an、b1,b2,b3,・・・・,bn、c1,c2,c3,・・・・,cn(nは20個以上)の値は、図2に示すような、厚み方向、MD方向、またはTD方向の各気泡に対する接線の最大接線間隔を採用するものとする。各気泡2の厚み方向、MD方向、またはTD方向のそれぞれの径は、例えば、発泡シート1のMD方向に沿う厚み方向断面、発泡シート1のTD方向に沿う厚み方向断面のそれぞれの顕微鏡拡大写真を得、得られた写真から求めることができる。
【0022】
本発明の発泡シートは、厚さ0.5〜2.5mmを有するものである。厚さが0.5mmに満たない場合は、得られる成形品の剛性が低く、断熱性が悪い等の虞があり、一方、2.5mmを超える場合は成形時に加熱ムラが発生する。また成形品を重ねる際嵩張る等、良好な成形品が得られない虞がある。特に発泡シートの厚さは上記理由より0.5mm以上、2.0mm未満が好ましい。また発泡シートの少なくとも片面にポリプロピレン系樹脂層を積層した成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂多層発泡シート(以下単に「多層発泡シート」ということがある)の場合は、厚さ0.5mm以上、2.0mm未満の発泡シートにおいて上記と同様な現象が生じる虞があり良好な成形品が得られない。
【0023】
本発明の発泡シートの見かけ密度は、90〜400g/Lである。90g/L未満であると容器としての剛性が得られない虞れがあり、一方、400g/Lを超えると断熱性、経済性が悪くなる虞れがあり好ましくない。好ましくは150〜400g/Lであることが剛性、緩衝性のバランスがとれ、熱成形用発泡シートとして使用に好適な緩衝性および成形性等の二次加工性が良好な発泡シートとすることができる。
【0024】
また、本発明の発泡シートは190℃の雰囲気下に加熱した場合の発泡シート押出方向(MD方向)の収縮率が30%超、55%以下であり、発泡シート幅方向(TD方向)の収縮率が5〜30%で、好ましくは10〜25%である。本発明において、発泡シート押出方向の収縮率が30%以下の場合、または発泡シート幅方向の収縮率が5%に満たない場合には、熱成形時の金型再現性、垂れ下がり性が改良されず、またそれぞれの収縮率が55%または30%を超える収縮率である時は延伸倍率が1.2倍以上となり、発泡シートに過剰な延伸がかかり内部の気泡が破泡し、発泡シートとして使用に耐える十分な剛性が得られない虞れがある。
【0025】
なお、本発明において収縮率の測定は、タバイエスペック株式会社製「パーフェクトオーブンPH200」を使用する。測定はMD方向100mm×TD方向100mmの大きさに切断した発泡シートを、雰囲気温度が190℃に設定されたオーブン中に1分間放置した時のMD方向、TD方向の加熱収縮率を求める。この際発泡シートは、オーブン中で平らな金属板にタルクを散布し、その上に水平に静置する。尚、加熱収縮率は、測定前の寸法を100mmとして、加熱収縮後の寸法をa(mm)として、下記式によって算出する値を採用する。
【0026】
【数6】
加熱収縮率(%)={(100−a)/100}×100・・・(5)
【0027】
本発明発泡シートの基材樹脂には無架橋ポリプロピレン系樹脂が用いられる。該ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンホモポリマー、又はプロピレンと他のオレフィンとの共重合体が挙げられる。プロピレンと共重合可能な他のオレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、3−メチルー1−ブテン、1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ブテン、3−メチル−1−ヘキセン、1−ヘプテン等の炭素数4〜10のα−オレフィンが挙げられる。上記の共重合体はランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよく、さらに二元系のみならず三元系共重合体であっても良い。またこれらのポリプロピレン系樹脂は、単独で、または2種以上を混合して用いることもできる。
【0028】
本発明でいう無架橋とは、発泡シートを試料とし、キシレン100g中に試料約1gを入れて8時間煮沸した後、100メッシュの金網で速やかに濾過し、次いで該金網上に残った沸騰キシレン不溶解分を20℃で24時間乾燥させてから重量:G(g)を測定し、次式により求めた際に、その乾燥後の不溶解成分の割合が0〜10重量%の場合を意味するが0〜5重量%g好ましく、0〜2重量%がより好ましい。その不溶解成分の割合が低い程リサイクル性およびコスト低減がより優れている点で好ましい。
【0029】
【数7】
乾燥後の不溶解成分の割合(重量%)=[G(g)/試料重量(g)]×100・・・(6)
【0030】
プロピレンと他のオレフィンとの共重合体を基材樹脂として用いる場合、共重合体中のオレフィンが25重量%以下、特に15重量%以下の割合で含有されていることが好ましい。共重合体中のオレフィン含有量の好ましい下限は1重量%である。
【0031】
本発明に使用されるポリプロピレン系樹脂には、特開平7−53797号公報に記載されているような、a)1未満の枝分かれ指数と著しい歪み硬化伸び粘度とを有するか、b)z平均分子量(Mz)が1.0×106以上であるか、z平均分子量(Mz)と重量平均分子量(Mw)との比(Mz/Mw)が3.0以上でありかつ平衡コンプライアンスJ0が1.2×10-3m2/N以上であるか、単位応力当たりの剪断歪み回復Sr/Sが毎秒5m2/N以上である、上記a)またはb)の通常は固体である高分子量のゲルのないプロピレンポリマー材料を用いることもできる。
【0032】
また、本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂としては、特開平10−130412号公報に記載されているような,c)ドローダウン性が60m/分以下となるような物性を示すものも挙げられる。より好ましいドローダウン性は30m/分以下、特に好ましくは15m/分以下である。
【0033】
ドローダウン性が60m/分を上回る樹脂を使用して押出発泡を行って見かけ密度が90〜400g/Lの発泡シートを得ようとすると、得られる発泡シートは表面凹凸が多いため製品として外観性が悪く、また発泡シートの平滑性が損なわれ、二次加工性や成形性を阻害する要因ともなり、商品価値が低下してしまう。これはダウンロード性が60m/分を上回るポリプロピレン系樹脂等にあっては、発泡剤の混合量を増やしても見かけ密度を400g/L以下にすることが困難で、また発泡シート製造時の押出方向の張力に対し、気泡膜の強度が耐えられないため、マンドレル上でシートのTD方向に裂けが生じる。それを防ぐために樹脂温度を下げると、樹脂の結晶化がはじまり、発泡シート表面がウロコ状の凹凸となってしまうからである。
【0034】
また,本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂は、特開平10−130412号公報に記載されているような、d)230℃における樹脂の動的粘弾性測定によって与えられる角周波数:ω(rad/sec)と、貯蔵弾性率:G'(10μN/cm2)との間に、ω=0.1〜1の範囲において、下記近似式(7)に示す関係が成り立ち、式中のα、βのそれぞれが、0<α≦1.00、好ましくは0.70<α≦1.00で、かつ3.65≦β≦4.5、好ましくは3.85≦β≦4.35である動的粘弾性挙動を示すものであってもよい。
【0035】
【数8】
logG'=α・logω+β・・・・(7)
(ただし、G'は貯蔵弾性率、ωは角周波数)
【0036】
角周波数と、貯蔵弾性率とが上記の式(7)に示す関係にある樹脂であっても、式(7)におけるαが0以下の樹脂は確認できず、αが0.7未満の場合、αが0に近づくに従って発泡時の気泡形成が困難となる。一方、αが1.00を超える樹脂の場合には低発泡倍率の発泡シートしか得られない。またβが3.65未満の樹脂の場合には、得られる発泡シートは独立気泡率が低く、低発泡倍率の発泡シートしか得られず、βが4.50を超える樹脂の場合には、得られる発泡シートは溶融張力が強すぎるために表面凹凸が解消されず、仮に発泡温度を高くしても気泡を維持することが困難で、結局表面状態の悪いものとなる。
【0037】
また、本発明では、e)ラジカル重合性単量体、ラジカル重合開始剤および添加剤などを含む配合物を、ポリオレフィン系樹脂が溶融し、かつラジカル重合開始剤の分解する温度において溶融混練することによって改質したポリプロピレン系樹脂や、f)ポリプロピレン系樹脂とイソプレン単量体とラジカル重合開始剤とを溶融混練して得られる改質ポリプロピレン系樹脂であってもよい。
【0038】
本発明では、前述したようなa)1未満の枝分かれ指数と著しい歪み硬化伸び粘度とを有するもの、b)特定の分子量分布と特定の平衡コンプライアンスJ0または剪断歪み回復性を有するもの、c)特定のドローダウン性を示すもの、あるいはd)線形領域内における動的粘弾性測定によって得られる角周波数と貯蔵弾性率との間に特定の関係が成り立つようなもの、e)ラジカル重合した改質ポリプロピレン系樹脂や、f)イソプレンを重合した改質ポリプロピレン系樹脂等、少なくともこれらいずれかの物性を示すポリプロピレン系樹脂が好適に用いられる。
【0039】
本発明においては上記のポリプロピレン系樹脂を単独で用いるのみならず、必要に応じて他の樹脂を混合して用いることもできる。混合して用いることができる樹脂としては、例えば、上記以外のポリプロピレン系樹脂、あるいは高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレン、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−マレイン酸共重合体等のエチレン系樹脂、ブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂等が挙げられる。
このような他の樹脂を混合する場合、混合する樹脂の量は混合後のポリマー総量の40重量%を限度とする。
【0040】
本発明の発泡シートを製造するに際して使用される発泡剤は、無機発泡剤、揮発性発泡剤、分解型発泡剤等従来から使用されている発泡剤が使用される。無機発泡剤としては、二酸化炭素、空気、窒素などである。
【0041】
揮発性発泡剤としては、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、n−ブタンとi−ブタンとの混合物、ペンタン、ヘキサン等の鎖状脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン等の環状脂肪族炭化水素、トリクロロフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、1,1−ジクロロ−1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1、−ジフルオロ−1−クロロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロエタン、メチルクロライド、エチルクロライド、メチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
【0042】
また、分解型発泡剤は、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、重炭酸ナトリウム等が挙げられる。
これらの発泡剤は所望により混合して使用することができる。
【0043】
発泡剤の使用量は発泡剤の種類、所望する発泡倍率等によっても異なるが、最終的に見かけ密度が90〜400g/Lの発泡シートを得るためには、使用される樹脂1kg当たり揮発性発泡剤で0.05〜0.5モル程度、無機発泡剤で0.03〜0.45モル程度、分解型発泡剤で0.03〜0.45モル程度が使用される。
【0044】
本発明の発泡シートを得るに当たって、必要に応じて樹脂と発泡剤との溶融混合物に気泡調整剤を添加することができる。気泡調整剤としては、タルク、シリカ等の無機粉末、多価カルボン酸の酸性塩、多価カルボン酸と炭酸ナトリウム塩あるいは重炭酸ナトリウムとの反応混合物等が挙げられる。これらの気泡調整剤は樹脂100重量部当たり0.2重量部程度以下が添加されることが好ましい。また必要に応じて、さらに熱安定剤、紫外線防止剤、着色剤等の添加剤を添加することができる。
【0045】
また予め樹脂中に、総重量の5重量%を限度として無機充填剤を含有させることもできる。無機充填剤としては、例えば、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、クレー、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。これらは平均粒径1〜70μmであることが好ましい。このような無機充填剤を含有させた場合には、得られる発泡シートは耐熱性が向上し、また焼却処理を行う際の燃焼カロリーを低下させることができる。
【0046】
次に、本発明の発泡シートの製造方法について説明する。
図3に本発明の発泡シートの製造工程の一例を示す概念図を示す。本発明の発泡シートは、例えば押出機内でポリプロピレン系樹脂と発泡剤とを溶融混練した後、図3に示すように、溶融混練物を、押出機先端に取り付けた環状のリップを備えた環状ダイスを用い、このダイリップから押出発泡してチューブ状の発泡体を得、次いでこのチューブ状発泡体を切り開いてシート状とし、その後図3に示されるように加熱延伸することにより容易に製造される。または、チューブ状発泡体を切り開いて得たシート状発泡体を一旦ロール状に巻き取り、ロールからシート状発泡体を引き出し加熱延伸することもできる。
【0047】
上記のチューブ状発泡体を切り開いてシート状発泡体を得、加熱延伸する工程について図3を参照して説明する。押出機10の先端に取り付けられた環状ダイス11のダイリップ12から押出発泡してチューブ状の発泡体13を得、次いで、該チューブ状発泡体の内面を該チューブ状発泡体13の内側に配置したマンドレル14の内側から冷却すると共に、チューブ状発泡体13の外面に冷却空気を吹き付けるなどの手段により冷却し、マンドレル14上を通過させたのち回転刃15で切り開きシート状発泡体16とし、次いでシート状発泡体16を送りロール20,20及び加熱炉18、18を順次通過させ、延伸ロール19,19により延伸したのちロール状(図示せず)に巻取られる。
【0048】
上記において、マンドレル14の径は、得ようとする発泡シートの幅に応じて適宜選択できる。また、マンドレル14の長さは、チューブ状発泡体13の冷却と切り開き作業に充分な長さであれば任意である。また押出速度(ラインスピード)はマンドレル14の長さおよび径によって多少異なるが、概ね3〜20mm/分が好ましい。また、チューブ状発泡体13の冷却温度は、上記押出速度によって異なるが、概ね5〜50℃が好ましい。冷却手段は上記した方法に限らず任意である。尚、チューブ状発泡体13の肉厚は、目的とする厚みの80〜95%であるのが好ましい。この範囲内であれば製造が容易であると共に、最終的に得られる発泡シートの厚みを容易に0.5〜2.5mmの好ましい範囲内にすることができる。
【0049】
延伸ロール19,19と送りロール20,20との間では、例えば加熱炉18中に通される等によってシート状発泡体16の加熱が行われる。この加熱の際に発泡体内部の気泡が、特に厚み方向にさらに膨張し、それにより厚みを増加させる。尚、シート状発泡体は前述の通りマンドレル上を通過し、切り開き方式により得られたものであるため、シート状発泡体の表裏面において冷却の違いによる配向の差や、チューブ状発泡体の厚みによる内周と外周との差により歪が残り、シート状発泡体は湾曲する傾向を有している。それら歪による問題を完全に解消するため、チューブ状発泡体の外周面に相当するシート状発泡体面側の加熱を強くする等、シート状発泡体の表面と裏面との加熱に温度差をつけることが好ましい。
【0050】
延伸ロール19,19と送りロール20,20の送り速度は異なり、延伸ロール19,19の送り速度の方が送りロール20,20の送り速度より1.05〜1.2倍速く(延伸倍率1.05〜1.2倍)、延伸ロール19,19と送りロール20,20との間でシート状発泡体16は延伸される。尚、上記各ロールはシート状発泡体との間でスリップしないことを前提とする。またこの時、幅方向端部の波うちが生じないように幅方向に若干の延伸がなされてもよい。延伸時においてはシート状発泡体16は帯熱しているので熱延伸される。シート状発泡体はチューブ状発泡体をマンドレル上で切り開く方法を用いて製造するため、広幅(幅が1000mm以上)のものでも従来装置を用いて製造することができるため、設備コストもかからず、しかも押出成形条件を大幅に変更する必要もないので製造コストが高騰化することもなく、安価に提供され有利である。
【0051】
加熱炉18の雰囲気温度は、通常150〜230℃である。加熱手段としては、上記のごとき加熱炉等を用いる輻射加熱に限らず、例えば熱ロール等による接触加熱等、種々の手段を用いることができる。
【0052】
本発明において、発泡シートの少なくとも片面にポリオレフィン系樹脂層を積層してなる多層発泡シートはそれ自体公知の方法で製造することができる。その代表的な方法は、例えば、予め発泡シートを製造し、その後製造ライン上で、または別ラインでポリプロピレン系樹脂の溶融樹脂を供給して発泡シートにポリプロピレン系樹脂層を積層する方法、あるいは発泡シートを製造し、製造ラインまたは別ラインでポリプロピレン系樹脂フィルムを導入し、熱ロールで接着したり、接着剤を別の押出機より供給して接着する方法、また、共押出法により発泡体の少なくとも片面にポリプロピレン系樹脂層を形成させる方法が挙げられる。前記の共押出法により多層発泡シートを得るための方法をさらに詳しく述べると、(1)フラットダイを用いて板状に共押出して積層する方法、(2)環状ダイスを用いて共押出してチューブ状の多層発泡体を得、ついでこれを切り開いて多層発泡シートとする方法が挙げられる。なかでも、共押出法により製造する方法が、他の方法に比べ工程がシンプルで低コストであり、発泡シートと積層される樹脂層との接着強度が高いため好ましい方法である。上記の中でも幅広(幅が1000mm以上)のものが安易に得られる点から環状ダイスを用いて共押出する方法が好ましい。
【0053】
上記した方法で多層発泡シートを得た後、加熱延伸して本発明の多層発泡シートが得られる。また、予め発泡シートを製造し、加熱延伸した後に上述したポリプロピレン系樹脂を積層して多層発泡シートとすることもできる。
【0054】
発泡シートに積層されるポリプロピレン系樹脂層の厚さは、10〜250μmが好ましく、20〜200μmが多層発泡シートの剛性が向上し、また表面の外観が良好となる点で好ましい。上記したような方法で発泡シートおよび多層発泡シートが得られ、ロール状に巻き取られる。
【0055】
本発明の発泡シート及び多層発泡シートは、真空成形、圧空成形や、これらの応用としてのフリードローイング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、リッジ成形、マッチド・モールド成形、ストレート成形、ドレープ成形、リバースドロー成形、エアスリップ成形、プラグアシスト成形、プラグアシストリバースドロー成形等、あるいはこれらを組み合わせた方法により、所望の成形品を成形することができる。
【0056】
【実施例】
次に、本発明について実施例、比較例を挙げて説明する。
【0057】
実施例1〜4
タンデム押出機を使用し、基材樹脂と発泡剤および気泡調整剤を押出機内で溶融混練した後、この溶融混練物およびポリプロピレン系樹脂溶融物を押出機先端に取り付けた特殊構造の環状ダイスのダイリップから共押出発泡してポリプロピレン系樹脂層が積層されたチューブ状発泡体を得、このチューブ状発泡体をマンドレル上を通して冷却した後、切り開いて幅1040mmのシート状とし、次いでシート端部を挟むことができる加熱延伸装置により所定延伸率に延伸して幅1080mmの多層発泡シートを製造した。なお、実施例1はポリプロピレン系樹脂を積層しなかった以外は、同様にして延伸発泡シートを製造した。
【0058】
比較例1〜4
加熱延伸を行わなかった以外は、上記実施例と同様にして発泡シートを得た。ただし,比較例4については、延伸フィルムを熱ロールを用いて発泡シートと熱接着した。
【0059】
実施例、比較例に使用した基材樹脂、発泡剤、気泡調整剤の種類、配合および加熱,延伸条件などの詳細は下記の通りである。
・基材樹脂:プロピレンホモポリマー(MI;2.0g/10分、結晶化温度;131℃、融点;159℃、溶融張力;20g、ドローダウン;5m/分)
・発泡剤:ブタン
・気泡調整剤:クエン酸モノナトリウム塩
また、発泡剤および気泡調整剤は、基材樹脂100重量部に対し下記表1に示す割合でそれぞれ配合した。
【0060】
【表1】
【0061】
加熱・延伸条件は下記のとおりである。
シート引き取り速度:5〜7m/分
加熱炉の送り速度:シート引取り速度と同じ
延伸ロール送り速度:加熱炉送り速度の5〜20%
延伸ロール19,19のロール間隔:(シート厚み×0.7)mm
延伸ロール19,19と送りロール20,20との間隔:2〜6m
加熱手段:加熱炉
・加熱炉の長さ:2.5m
熱源からのシート面までの距離:200mm
加熱炉直後のシート表面温度:上側140℃、下側120℃
【0062】
次に得られた発泡シートについて、厚み、見かけ密度、収縮率をそれぞれ測定すると共に、熱成形時における発泡シートの垂れ下がり性、成形性および金型再現性を評価した。その結果を表2に示した。また発泡シートのMD方向、TD方向のそれぞれの切断面を観察すると共に、各断面の厚み方向中央部における厚み方向の平均気泡径A、MD方向の平均気泡径B、TD方向の平均気泡径C、をそれぞれ測定し、A、BおよびCの各々に対する比(A/B,A/C)を求めた。(ただし、連続気泡となっている気泡は除外してA,B,Cを求めた)この値を表2に示した。表2において、ポリプロピレン系樹脂は「PP樹脂」と記す。
【0063】
発泡シート、多層発泡シートおよびポリプロピレン系樹脂層の厚み:
発泡シートまたは多層発泡シートの厚み方向における断面の任意の20箇所より厚みを測定し、その平均値を採用した。尚、厚み測定は、顕微鏡写真を使用し拡大倍率換算して各厚みを求めた。
【0064】
発泡シートおよび多層発泡シートにおける発泡シートの見かけ密度:
発泡シートまたは多層発泡シートより縦20cm×横20cm×(発泡シートの厚み(cm))の大きさに切り出したサンプル重量(g)を予め測定し、サンプル発泡シートの体積(cm3)を単位換算(g/L)した値で発泡シートの重量(g)を割って求めた。多層発泡シートの場合、発泡シートの重量は、ポリプロピレン系樹脂層の重量を除いた重量とした。ポリプロピレン系樹脂層の重量は顕微鏡写真より求めた厚さを用いて求められた体積と樹脂の密度より算出した重量を採用した。
【0065】
A/Bの値は、発泡シートのMD方向に沿う厚み方向断面図の顕微鏡拡大写真を得、得られた写真を基に存在する各気泡全て(n≧20)について上記各方向の径を図2に示すとおりノギスにより測定して各気泡のa,bの値をそれぞれ気泡ごとに得た。得られたa1,a2,a3,・・・・,an、およびb1,b2,b3,・・・・,bnの値から各々その算術平均値であるA,Bを得、A/Bの値を得た。
【0066】
A/Cの値は、発泡シートのTD方向に沿う方向の厚み方向断面の顕微鏡拡大写真を得、得られた写真を基に存在する各気泡全て(n≧20)について上記各方向の径を図2に示すとおりノギスにより測定して各気泡のa,cの値をそれぞれ気泡ごとに得た。得られたa1,a2,a3,・・・・,an、およびc1,c2,c3,・・・・,cnの値から各々その算術平均値であるA,Cを得、A/Cの値を得た。上記A,B,Cは各顕微鏡拡大写真における厚み(T)の5倍の幅(T×5)の領域に存在する全ての気泡を測定対象とした。
【0067】
収縮率の測定は、先に記載したように、タバイエスペック株式会社製の「パーフェクトオーブンPH20」を使用した。測定はMD方向100mm×TD方向100mmの大きさに切断した発泡シートを、雰囲気温度が190℃に設定されたオーブン中に1分間放置した時のMD方向、TD方向の加熱収縮率を前記式(5)より求めた。
【0068】
発泡シートの熱成形時の垂れ下がり性は、単発成形機(三和興業株式会社製、「PLAVAC−FE36HP型」)に、MD方向600mm×TD方向300mmの大きさに切断した発泡シートを取りつけ、成形直前のシート表面温度が175℃となる成形条件で加熱し、直後のシートの位置を測定して加熱前のシートの位置との差を採用した。
【0069】
成形性については、上記の単発成形機においてプラグアシスト真空成形によりパスタトレー用金型を取りつけて成形直前のシート表面温度が175℃となるように加熱して成形した。トレー容器の各寸法は、開口面の内径200mm、深さ35mmである。成形性および金型再現性の評価基準は下記により行った。
【0070】
成形性の評価基準:熱成形して得られた成形品において皺、ブリッジの有無を目視により評価した。
○・・成形品において皺、ブリッジの発生がない。
×・・成形品において皺、ブリッジが発生。
表2に示されるように、本発明の発泡シートは、収縮率、特にMD方向の収縮率が従来の発泡シートに比較して大きく成形時の垂れ下がり性が改良され、成形性に優れている。
【0071】
金型再現性の評価基準:熱成形して得られた成形品が金型形状と同様であるかを目視により評価した。
○・・金型形状と同様で成形品のコーナー部の形状が出ている。
×・・金型形状、特に成形品のコーナー部の形状が出ていない。
【0072】
【表2】
【0073】
【発明の効果】
上記したごとき、見かけ密度90〜400g/L、厚さ0.5〜2.5mmで、気泡形状が前記式(1)および(2)を満足し、かつ190℃の雰囲気下に1分間加熱した場合の発泡シート押出方向の収縮率が30%超、55%以下で、発泡シート幅方向の収縮率が5〜30%である成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シート、および見かけ密度90〜400g/L、厚さ0.5以上2.5mm未満で、気泡形状が前記の式(3)および(4)を満足する無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートの少なくとも片面にポリプロピレン系樹脂層を積層した多層発泡シートで、190℃の雰囲気下に1分間加熱した場合の多層発泡シート押出方向の収縮率が30%超、55%以下であり、多層発泡シート幅方向の収縮率が5〜30%である成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂多層発泡シートは、従来の発泡シートに比較して熱成形時の垂れ下がり性が改善され、成形時に皺やブリッジが発生し難いと共に、発泡シートが加熱ヒーターに接触して変質、例えば焦げたり、収縮したり、穴が開いたりするようなことが起こらず、熱成形性に優れたものである。さらには熱成形した際、金型再現性にもすぐれているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートの断面を示す模式図である。
【図2】本発明における発泡体シートの平均気泡径を説明するための図である。
【図3】本発明の無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートの製造工程の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
1: 成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シート
2: 気泡
10: 押出機
11: 環状ダイス
12: ダイリップ
13: チューブ状発泡体
14: マンドレル
15: 回転刃
16: シート状発泡体
17: マンドレル支持体
18: 加熱炉
19: 延伸ロール
20: 送りロール
図1中のa:厚み方向の気泡径、b:MD方向の気泡径、c:TD方向の気泡径
Claims (3)
- 見かけ密度90〜400g/L、厚さ0.5〜2.5mmで、気泡形状が下記の式(1)および(2)を満足する無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートであり、190℃の雰囲気下に1分間加熱したときの発泡シート押出方向の収縮率が30%超、55%以下であり、発泡シート幅方向の収縮率が5〜30%であることを特徴とする成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シート。
【数1】
0.3≦A/B≦0.7 ・・・・(1)
0.3≦A/C≦0.7 ・・・・(2)
[ただし、式中Aは発泡シート厚み方向の平均気泡径、Bは発泡シート押出方向(MD方向)の平均気泡径、Cは発泡シート幅方向(TD方向)の平均気泡径であり、単位はmmである] - 厚さが0.5mm以上2.0mm未満であることを特徴とする請求項1記載の成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シート。
- 見かけ密度90〜400g/L、厚さ0.5以上2.0mm未満で、気泡形状が下記の式(3)および(4)を満足する無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートの少なくとも片面にポリプロピレン系樹脂層を有する多層発泡シートであり、190℃の雰囲気下に1分間加熱したときの多層発泡シート押出方向の収縮率が30%超、55%以下であり、多層発泡シート幅方向の収縮率が5〜30%であることを特徴とする成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂多層発泡シート。
【数2】
0.3≦A/B≦0.7 ・・・・(3)
0.3≦A/C≦0.7 ・・・・(4)
[ただし、式中Aは発泡シート厚み方向の平均気泡径、Bは発泡シート押出方向(MD方向)の平均気泡径、Cは発泡シート幅方向(TD方向)の平均気泡径であり、単位はmmである]
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