JP4484637B2 - 毛髪保持具 - Google Patents
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Description
ある。
本実施形態の毛髪保持具1は、図1に示すように、一端の開口部21から他端の開口部22に向けて毛髪束H(図2参照)を挿通可能にシート23A、23Bにより構成された扁平形状の筒状体2からなり、該筒状体2は、所定形状に巻き上げた状態が保持されるようにくせ付けをされている毛髪保持具であって、前記筒状体2に、室温以上のガラス転移点を有する素材からなる帯状の補強部材Qが該筒状体2の長手方向に沿って設けられており、前記筒状体2の巻き上げ力が0.5N以上である。
筒状体2は、図1に示すように、2枚の矩形状のシート23A、23Bを、その長手方向に沿う側端部24、24同士を接合させて形成されている。筒状体2の大きさは、長さ50〜350mm、長径20〜100mm、短径0〜30mmであることが好ましく、毛髪の長さやくせ付けしたい場所、挿入する毛髪束の量に応じて適宜選択できる。
筒状体2にくせ付けをするためには、筒状体2をロール状に巻き上げ、所定の手段によってその巻き上げ形態を保持し、その状態下に筒状体2を所定温度に加熱すればよい。
一面シート23A、他面シート23Bの厚さは、筒状体における毛髪処理剤の浸透性が高く、毛髪処理剤の保持性が低い点で、好ましくは50〜1000μm、更に好ましくは50〜600μmである。
本発明における「室温」とは、25℃である。
本発明における「非晶性部分」とは、素材における結晶性がほとんど認められない固体の状態の部分をいい、結晶性部分以外の部分である。
(1/ρ)=(Xc/ρc)+(1−Xc)/ρa (1)
補強部材Qを構成する素材としては、例えば、ポリエステル系、ポリスチレン系、アク
リル系の不織布やフィルム等が挙げられる。
本発明における「筒状体の巻き上げ力」は、以下のようにして測定される巻き上げ力である。
図3に示すように、予め巻き上げ形状を記憶させた筒状体2をローラRの外周にセットする。ローラRは摩擦力を最小にすべく、ベアリング機構が設けられている方が好ましい。その後筒状体2の端部をクリップC等でチャックし、フォースゲージGを使用して筒状体2を水平方向に引き抜いたときの最高値を「巻き上げ力」と定義する。
毛髪束Hの量や得ようとするカール形状に応じて、適当な長さ及び幅を有する筒状体2からなる毛髪保持具1を用いる。先ず、筒状体2を引き伸ばし、その状態で筒状体2の一端の開口部21を楕円形状に開口して、該開口部21から毛髪束Hを挿入する。
その後、筒状体2の外側からパーマ用の毛髪処理剤を毛髪束Hに付与する。毛髪処理剤は、一面シート23A、他面シート23Bを介して毛髪束Hに付与される。所定時間後、筒状体2から毛髪束Hを挿脱し、洗髪等して、パーマ処理を完了する。
筒状体2の開口部21から毛髪束Hを挿入させる際に、必要に応じ、開口部21を真円状に開口した方が、毛髪束Hをスムーズに挿入させ易い。また、毛髪束Hの先端を筒状体2の他端の開口部22からはみ出させてもよい。
また、筒状体2の一方の面を形成するシート23A及び他方の面を形成するシート23Bも、室温以上のガラス転移点を有する素材からなるため、自発的巻き上がり力が一層大きくなっている。
補強部材Qが、筒状体2の一方の側端部24のみに設けられている。その他の点については、図1に示す実施形態の毛髪保持具1と同じである。
筒状体は、その一端が開口し且つその他端に閉口可能な手段を設けてあるものでもよい。筒状体は、その形成方法について特に制限はなく、シートを縫合、融着又は接着して形成したものでも、押出成形等により当初から筒状に形成したものでもよい。
補強部材Qは、図1に示す実施形態のように筒状体2の両側端部24,24それぞれに且つ側端部24の略全長に亘って設けられている方が好ましいが、図4及び図6に示す実施形態のように筒状体2の一方の側端部24のみに設けられていてもよく、また図5及び図6に示す実施形態のように側端部24の略全長に亘っていなくてもよい。例えば、筒状体2の一端の開口部21と長手方向中央部との間のみに設けられていてもよい。
補強部材Qは、図1及び図4〜図6に示す実施形態のように、筒状体2の側端部24に設けられている方が好ましいが、図7に示す実施形態のように側端部24以外の部分に設けられていてもよい。
補強部材は、一面シートと他面シートとの間に挟持されていてもよく、筒状体を形成するシートと一体的に設けられていてもよい。
尚、本発明の毛髪保持具における「筒状体」を構成するシートの形状及びその表面状態は、上述の形態の筒状体を形成可能なものであれば良く、「扁平形状」という場合、シート材の表面は、凹凸面であってもよい。
また、本発明の毛髪保持具は、パーマ処理により毛髪にカールを付与する場合に限らず、毛髪束を巻回した後、ドライヤー等により熱処理したり、乾燥した毛髪を巻回状態で保持したり、濡れた状態の毛髪を巻回状態で保持し自然乾燥させたりして、毛髪にカールを付与する場合等にも適用することができる。また、毛髪の先端にカールを付与する場合以外にも、毛髪に波状にカールを付与する場合、毛髪に螺旋状にカールを付与する場合等にも適用が可能である。
毛髪に市販の整髪料を付与した後に、前述の方法によってくせ付けしても良い。
2 筒状体
21、22 開口部
23A,23B シート
24 側端部
4 延設部
H 毛髪束
Q 補強部材
Claims (5)
- 一端の開口部から他端の開口部に向けて毛髪束を挿通可能にシートにより構成された扁平形状の筒状体からなり、該筒状体は、所定形状に巻き上げた状態が保持されるようにくせ付けをされている毛髪保持具であって、
前記筒状体に、室温以上のガラス転移点を有する素材からなる帯状の補強部材が該筒状体の長手方向に沿う両側端部それぞれに沿って設けられており、
前記筒状体の巻き上げ力が0.5N以上であり、
前記補強部材がポリエステル系の不織布である毛髪保持具。 - 前記筒状体の一方の面を形成するシート及び/又は他方の面を形成するシートは、室温以上のガラス転移点を有する素材からなる請求項1記載の毛髪保持具。
- 前記シートを形成する前記素材は、その非晶性部分の割合が50%以上である請求項2記載の毛髪保持具。
- 前記補強部材は、前記両側端部それぞれの略全長に亘って設けられている請求項1〜3の何れかに記載の毛髪保持具。
- 前記筒状体は、2枚の矩形状のシートを有し、2枚の該シートをその長手方向の両側端部同士を接合部にて接合して形成されており、該接合部は、該両側端部それぞれに沿って形成されており、
各前記補強部材は、各前記接合部上に配されている請求項1〜4の何れかに記載の毛髪保持具。
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