JP4484604B2 - エンジンの燃料噴射量制御方法およびこれを用いたエンジン運転状態判別方法 - Google Patents

エンジンの燃料噴射量制御方法およびこれを用いたエンジン運転状態判別方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射量を制御するエンジン(特に過給機付エンジン)の燃料噴射量制御方法に関し、詳しくは、ブースト圧力センサに依存することなくエンジンの過渡状態での燃料の最大噴射量を制限する対策に関わる。
従来より、エンジンへの吸入空気量に応じて燃料噴射弁からの燃料噴射量を制限し、エンジンから排出される黒煙を低減するようにしたブーストコンペンセータは知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2001−227382号公報
ところで、エンジンへの吸入空気量は吸入空気量センサや吸気圧力センサ(ブースト圧力センサ)により検出されるようになっており、エンジンが過渡状態、たとえば加速状態にあるときに、上記センサにより検出された検出値に基づいて燃料噴射弁からの燃料噴射量を制限させて黒鉛の排出を抑えつつ良好な加速状態が得られるようにしている。
その場合、センサが故障すると、燃料噴射弁からの燃料噴射量を適切に制限することができず、エンジンが過渡状態であるときには、燃料燃料噴射量が自ずと増量されてエンジンから大量の黒煙が排出されることになる。
しかも、センサが設けられていると、コストアップすることが否めず、商品戦略上においても不利な要素となる。
かかる点から、センサに依存することなく、エンジンからの黒煙の排出を抑制しつつ良好な加速状態が得られるようにしたいという要求があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、センサに依存することなく、エンジンからの黒煙の排出を抑制しつつ良好な加速状態を得ることができるエンジンの燃料噴射量制御方法およびこれを用いたエンジン運転状態判別方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射量を制御するエンジンの燃料噴射量制御方法として、エンジンの加速状態を判定し、エンジンが加速状態に移行したと判定されたときに、この加速状態に移行しているエンジン回転数が所定回転数に達するまでのブーコン機能有効期間中、燃料噴射弁からの燃料の最大噴射量を制限するように、燃料噴射量調整マップを定常時特性のマップから加速時特性のマップに切り替える制御を行うようにしており、この加速時特性のマップに切り替えられた場合、上記ブーコン機能有効期間の前半にあっては、ブースト圧センサが正常であるときにブースト圧に応じて段階的に切り替えられる特性のうち燃料の最大噴射量が最も少なく設定される特性に一致するようにしている。また、上記ブーコン機能有効期間中、燃料噴射弁からの燃料の最大噴射量を制限するように、加速時間に対する燃料噴射量のなまし定数をブースト圧センサ正常時よりも大きくするよう変更する制御を行うようにしている。
また、定常運転状態では固定値である状態量の変化量、すなわち、スロットル開度やレール圧力・噴射量の設定値の変化量が、あるしきい値を超えた場合に、エンジンの運転状態が過渡状態であると判定する。
これらの特定事項により、エンジンが過渡状態に移行したと判定されたときに、燃料噴射弁からの燃料の最大噴射量を制限するように燃料噴射量調整マップを切り替える制御が行われたり、燃料噴射弁からの燃料の最大噴射量を制限するように過渡時間に対する燃料噴射量のなまし定数を変更する制御が行われたりするので、センサが故障したり、センサが設けられていない未搭載であっても、エンジンが加速状態(過渡状態)に移行した際に燃料噴射弁からの燃料の最大噴射量が適切に制限され、エンジンが加速状態であるときに燃料の最大噴射量が不要に増量されることがなく、エンジンからの黒煙の排出が効果的に抑制される。しかも、センサによって燃料噴射弁からの燃料の最大噴射量を制限する必要がなくなってセンサ自体が不要となり、センサによるコストアップをなくして商品戦略上において非常に有利なものとなる。
これにより、吸入空気量を検出するセンサに依存することなく、エンジンからの黒煙の排出を効果的に抑制しつつ良好な加速状態を得ることが可能となる。
以上、要するに、エンジンが過渡状態に移行したと判定されたときに、燃料噴射弁からの燃料の最大噴射量を制限するように燃料噴射量調整マップを切り替える制御を行ったり、燃料噴射弁からの燃料の最大噴射量を制限するように過渡時間に対する燃料噴射量のなまし定数を変更する制御を行なったりすることで、吸入空気量を検出するセンサの故障時やセンサの未搭載時にも燃料噴射弁からの燃料の最大噴射量を適切に制限し、吸入空気量を検出するセンサに依存することなく、エンジンからの黒煙の排出を抑制しつつ良好な加速状態を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(参考例)
先ず、参考例について説明する。
参考例では、過給機付きの6気筒舶用ディーゼルエンジンについて説明する。
−燃料噴射装置の構成説明−
先ず、本参考例に係るエンジンに適用される燃料噴射装置の全体構成について説明する。図1は過給機付6気筒舶用ディーゼルエンジン(図2に表れる)に備えられた蓄圧式燃料噴射装置を示している。
この蓄圧式燃料噴射装置は、過給機付ディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)の各気筒に対応して取り付けられた複数の燃料噴射弁(以下、インジェクタという)1,1,…と、比較的高い圧力(コモンレール内圧:例えば100MPa)の高圧燃料を蓄圧するコモンレール2と、燃料タンク4から低圧ポンプ(フィードポンプ)6を経て吸入した燃料を高圧に加圧してコモンレール2内に吐出する高圧ポンプ8と、上記インジェクタ1,1,…及び高圧ポンプ8を電子制御するコントローラ(ECU)12とを備えている。
上記高圧ポンプ8は、例えばエンジンEによって駆動され、燃料を運転状態等に基づいて定められる高圧に昇圧して燃料供給配管9を通じてコモンレール2に供給する所謂プランジャ式のサプライ用燃料供給ポンプである。例えば、この高圧ポンプ8は、エンジンEのクランク軸に対してギア(本発明でいう動力伝達手段)を介して動力伝達可能に連繋されている。また、この動力伝達手段の他の構成として、高圧ポンプ8の駆動軸及びエンジンEのクランク軸のそれぞれにプーリを設け、このプーリにベルトを架け渡して動力伝達可能にしたり、各軸にスプロケットを設け、このスプロケットにチェーンを架け渡して動力伝達可能にしてもよい。
各インジェクタ1,1,…は、コモンレール2にそれぞれ連通する燃料配管の下流端に取り付けられている。このインジェクタ1からの燃料の噴射は、例えばこのインジェクタに一体的に組み込まれた図示しない噴射制御用電磁弁への通電および通電停止(ON/OFF)により制御される。つまり、インジェクタ1は、この噴射制御用電磁弁が開弁している間、コモンレール2から供給された高圧燃料をエンジンEの燃焼室に向けて噴射する。
また、上記コントローラ12は、エンジン回転数やエンジン負荷等の各種エンジン情報が入力され、これらの信号より判断される最適の燃料噴射時期及び燃料噴射量が得られるように上記噴射制御用電磁弁に制御信号を出力する。同時に、コントローラ12はエンジン回転数やエンジン負荷に応じて燃料噴射圧力が最適値となるように高圧ポンプ8に対して制御信号を出力する。更に、コモンレール2にはコモンレール内圧を検出するための圧力センサ13が取り付けられており、この圧力センサ13の信号がエンジン回転数やエンジン負荷に応じて予め設定された最適値となるように高圧ポンプ8からコモンレール2に吐出される燃料吐出量が制御される。
各インジェクタ1への燃料供給動作は、コモンレール2から燃料流路の一部を構成する分岐管3を通じて行われる。つまり、燃料タンク4からフィルタ5を経て低圧ポンプ6によって取り出されて所定の吸入圧力に加圧された燃料は、燃料管7を通じて高圧ポンプ8に送られる。そして、この高圧ポンプ8に供給された燃料は所定圧力に昇圧された状態でコモンレール2に貯留され、コモンレール2から各インジェクタ1,1,…に供給される。インジェクタ1は、エンジンEの型式(気筒数、本形態では6気筒)に応じて複数個設けられており、コントローラ12の制御によって、コモンレール2から供給された燃料を最適な噴射時期に最適な燃料噴射量でもって、対応する燃焼室内に噴射する。インジェクタ1から噴射される燃料の噴射圧はコモンレール2に貯留されている燃料の圧力に略等しいので、燃料噴射圧を制御するにはコモンレール2内の圧力を制御することになる。
また、分岐管3からインジェクタ1に供給された燃料のうち燃焼室への噴射に費やされなかった燃料やコモンレール内圧が過上昇した場合の余剰燃料は、戻し管11を通じて燃料タンク4に戻される。
電子制御ユニットである上記コントローラ12には、気筒番号及びクランク角度の情報が入力されている。このコントローラ12は、エンジン出力が運転状態に即した最適出力になるようにエンジン運転状態に基づいて予め定められた目標燃料噴射条件(例えば,目標燃料噴射時期、目標燃料噴射量、目標コモンレール内圧)を関数として記憶しており、各種センサが検出した現在のエンジン運転状態を表す信号に対応して目標燃料噴射条件(即ち、インジェクタ1による燃料噴射タイミング及び噴射量)を演算により求めて、その条件で燃料噴射が行われるようにインジェクタ1の作動とコモンレール内燃料圧力とを制御している。
図2は燃料噴射量を決定するためのコントローラ12の制御ブロック構成図を示している。この図2に示すように、燃料噴射量の算出は、ユーザが操作するレギュレータ20の開度信号を指令回転数算出手段12Aが受け、この指令回転数算出手段12Aがレギュレータの開度に応じた「指令回転数」を算出する。そして、エンジン回転数がこの指令回転数となるように噴射量演算手段12Bが燃料噴射量を演算する。エンジンEのインジェクタ1では、この演算により求められた燃料噴射量で燃料噴射動作が行われ、この状態で回転数算出手段12Cが実際のエンジン回転数を算出し、この実際のエンジン回転数と上記指令回転数とを比較して、この実際のエンジン回転数が指令回転数に近付くように燃料噴射量を補正(フィードバック制御)するようになっている。
そして、図1に示すように、コントローラ12には、エンジンEの加速状態を判定する加速状態判定手段12Dが設けられている。この加速状態判定手段12Dは、コントローラ12に入力されたレギュレータ開度の変化量が予め設定した所定値を上回ったときに加速状態であることを判定するようになっている。
また、エンジンEに供給される過給機からの過給空気の圧力(ブースト圧)を検知するブースト圧力センサ21を備え、このブースト圧力センサ21からの信号がコントローラ12に入力されるようになっている。そして、コントローラ12は、ブースト圧力センサ21により検知されたブースト圧に応じてインジェクタ1からの燃料噴射量を調整するブーストコンペンセータによる機能を有している。具体的には、コントローラ12は、加速状態判定手段12DによりエンジンEが加速状態に移行したと判定されたとき、つまりエンジンEが過渡状態のうちの加速状態へ移行した際に、エンジンEの回転数が低くブースト圧も未だ上がっていなくても、ブーストコンペンセータ(以下、ブーコンという)による機能によって、エンジンEへの燃料の最大噴射量を抑制して黒煙の排出を抑えるようにしている。この場合、ブーコンによるブースト圧に応じた燃料噴射量調整機能は、エンジンEが加速状態へ移行してから所定時間(たとえば数十秒)経過するまでの間行われ、ブーコン機能有効期間(図3に表れる)として定められている。
そして、図3に示すように、コントローラ12は、上記ブースト圧力センサ21の故障によりブースト圧に応じたブーコンによる燃料噴射量調整機能が行われなくなっても、加速状態判定手段12DによりエンジンEが加速状態に移行したと判定されたときに、インジェクタ1からの燃料の最大噴射量を一定期間つまりブーコン機能有効期間が経過するまでの間、所定値Q未満に制限するような制御を行うようになっている。
したがって、上記参考例では、コントローラ12は、加速状態判定手段12DによってエンジンEが加速状態に移行したと判定されたときに、インジェクタ1からの燃料の最大噴射量を一定期間(ブーコン機能有効期間)経過するまでの間、所定値Q未満に制限するような機能を有しているので、ブースト圧力センサ21が故障してブースト圧に応じたブーコンによる燃料噴射量調整機能が作用しなくなっても、エンジンEが加速状態に移行した際にインジェクタ1からの燃料の最大噴射量が適切に制限され、エンジンEが加速状態であるときに燃料の最大噴射量が所定値Qを上回ることがなく、エンジンEからの黒煙の排出が効果的に抑制される。しかも、ブースト圧力センサ21によってインジェクタ1からの燃料の最大噴射量を制限する必要がなくなってブースト圧力センサ21自体を不要にすることも可能となり、ブースト圧力センサ21によるコストアップをなくして商品戦略上において非常に有利なものとなる。
これにより、ブースト圧力センサ21に依存することなく、エンジンEからの黒煙の排出を効果的に抑制しつつ良好な加速状態を得ることができる。
実施例1
次に、本発明の実施例1を図4に基づいて説明する。
この実施例1では、エンジンの加速状態を判定する加速状態判定手段の構成を変更している。なお、加速状態判定手段を除くその他の構成は上記参考例の場合と同じであり、同じ部分については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
すなわち、本実施例1では、コントローラ12には、エンジンEの加速状態を判定する加速状態判定手段が設けられ、この加速状態判定手段は、コントローラ12に入力されたエンジンEの実回転数の変化量が予め設定した所定値を上回ったときに加速状態であることを判定するようになっている。そして、図4に示すように、コントローラ12は、上記ブースト圧力センサ21の故障によりブースト圧に応じたブーコンによる噴射燃料調整機能が作用しなくなっても、加速状態判定手段12DによりエンジンEが加速状態に移行したと判定されたときに、エンジンEが加速状態に移行している間つまり加速状態に移行しているエンジン回転数が所定回転数Nに達するまでの間(ブーコン機能有効期間)、インジェクタ1からの燃料の最大噴射量を所定値Q未満に制限するように、燃料噴射量調整マップを定常時特性(図4に示す太波線)から加速時特性(図4に示す太実線)に切り替える制御を行うようにしている。なお、図4に示す細実線は、ブースト圧力センサ21の正常時、エンジン回転数に対する燃料噴射量の特性をブースト圧力センサ21により検出されたブースト圧に応じて6段階に切り替えるブーコンマップの特性をそれぞれ個々に示している。
したがって、上記実施例1では、コントローラ12は、加速状態判定手段によってエンジンEが加速状態に移行したと判定されたときに、燃料噴射量調整マップを定常時特性(図4に示す太波線)から加速時特性(図4に示す太実線)に切り替えることによって、インジェクタ1からの燃料の最大噴射量を所定値Q未満に制限するような機能を有しているので、ブースト圧力センサ21が故障してブースト圧に応じたブーコンによるブーコンマップの特性通りの燃料噴射量調整機能が作用しなくなっても、エンジンEが加速状態に移行した際にインジェクタ1からの燃料の最大噴射量が適切に制限され、エンジンEが加速状態であるときに燃料の最大噴射量が所定値Qを上回ることがなく、エンジンEからの黒煙の排出が効果的に抑制される。しかも、ブースト圧力センサ21によってインジェクタ1からの燃料の最大噴射量を制限する必要がなくなってブースト圧力センサ21自体を不要にすることも可能となり、ブースト圧力センサ21によるコストアップをなくして商品戦略上において非常に有利なものとなる。
これにより、ブースト圧力センサ21に依存することなく、エンジンEからの黒煙の排出を効果的に抑制しつつ良好な加速状態を得ることができる。
実施例2
次に、本発明の実施例2を図5に基づいて説明する。
この実施例2では、エンジンの加速状態を判定する加速状態判定手段の構成を変更している。なお、加速状態判定手段を除くその他の構成は上記参考例の場合と同じであり、同じ部分については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
すなわち、本実施例2では、コントローラ12には、エンジンEの加速状態を判定する加速状態判定手段12Dが設けられ、この加速状態判定手段12Dによって、コントローラ12に入力されたレギュレータ開度の変化量が予め設定した所定値を上回ったときに加速状態であることが判定される。そして、図5に示すように、コントローラ12は、上記ブースト圧力センサ21の故障によりブースト圧に応じたブーコンによる噴射燃料調整機能が作用しなくなっても、加速状態判定手段12DによりエンジンEが加速状態に移行したと判定されたときに、エンジンEが加速状態に移行している間つまり加速状態に移行しているエンジン回転数が所定回転数に達するまでの間(ブーコン機能有効期間)、インジェクタ1からの燃料の最大噴射量を制限するように、エンジンEの加速時間に対する燃料噴射量のなまし定数を、一般的な一次遅れフィルタを通過させる一次遅れなまし定数による処理(図5に示す波線)からブースト圧力センサ21により検出されたブースト圧に応じた特性(図5に示す一点鎖線)に対しフィルタを通過させるような大きななまし定数による処理(図5に示す実線)となるように大きく変更する制御を行うようにしている。
したがって、上記実施例2では、コントローラ12は、加速状態判定手段12DによってエンジンEが加速状態に移行したと判定されたときに、一定期間(ブーコン機能有効期間)経過するまでの間、エンジンEの加速時間に対する燃料噴射量のなまし定数をブースト圧力センサ21により検出されたブースト圧に応じた特性(図5に示す一点鎖線)に対しフィルタを通過させるような大きななまし定数による処理(図5に示す実線)となるように大きく変更することによって、インジェクタ1からの燃料の最大噴射量を所定値Q未満に制限するような機能を有しているので、ブースト圧力センサ21が故障してブースト圧に応じたブーコンによるブーコンマップの特性通りの燃料噴射量調整機能が作用しなくなっても、エンジンEが加速状態に移行した際にインジェクタ1からの燃料の最大噴射量が適切に制限され、エンジンEが加速状態であるときに燃料の最大噴射量が所定値Qを上回ることがなく、エンジンEからの黒煙の排出が効果的に抑制される。しかも、ブースト圧力センサ21によってインジェクタ1からの燃料の最大噴射量を制限する必要がなくなってブースト圧力センサ21自体を不要にすることも可能となり、ブースト圧力センサ21によるコストアップをなくして商品戦略上において非常に有利なものとなる。
これにより、ブースト圧力センサ21に依存することなく、エンジンEからの黒煙の排出を効果的に抑制しつつ良好な加速状態を得ることができる。
なお、本発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記各実施例では、装備されているブースト圧力センサ21が故障した場合に加速状態判定手段によってエンジンEが加速状態に移行したと判定されれば、インジェクタ1からの燃料の最大噴射量を一定期間(ブーコン機能有効期間)経過するまでの間所定値Q未満に制限するような制御を行ったが、ブースト圧力センサが最初から未搭載である場合にも適用することができ、その場合には、ブースト圧力センサによるコストアップをなくし、商品戦略上においてさらに有利なものとなる。
また、上記各実施例では、レギュレータ開度の変化量が予め設定した所定値を上回ったときに加速状態であることを加速状態判定手段12Dにより判定したり、エンジンEの実回転数の変化量が予め設定した所定値を上回ったときに加速状態であることを加速状態判定手段により判定したが、インジェクタからの燃料の総噴射量の変化量、エンジンの目標回転数の変化量、エンジンの目標回転数と実回転数との偏差、コモンレール内の圧力変化量、またはコモンレール内圧力のマップ値と実測値との偏差などに基づいてエンジンが加速状態に移行したことを判定する加速状態判定手段であってもよいのはもちろんである。
更に、上記各実施例では、過給機付6気筒舶用ディーゼルエンジンに本発明を適用した場合について説明したが、4気筒舶用ディーゼルエンジン等、種々の形式のエンジンに対して適用可能である。また、舶用エンジンに限らず、車両用など他の用途に使用されるエンジンへの適用も可能である。
参考例に係る過給機付エンジンの燃料噴射量制御方法に適用される蓄圧式燃料噴射装置の概略構成図である。 同じく燃料噴射量を決定するための制御ブロック図である。 同じくエンジンの加速時間に対するブースト圧、燃料噴射量、エンジン回転数の特性をそれぞれ個別に示す特性図である。 本発明の実施例1に係る過給機付エンジンの燃料噴射量制御方法に適用されるエンジン回転数に対する燃料の最大噴射量の特性を示す特性図である。 本発明の実施例2に係る過給機付エンジンの燃料噴射量制御方法に適用されるブーコン機能有効期間でのエンジン加速時間に対する燃料噴射量を大きななまし定数により処理した状態を示す特性図である。
符号の説明
1 インジェクタ(燃料噴射弁)
21 ブースト圧力センサ(センサ)
E エンジン

Claims (4)

  1. 燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射量を制御するエンジンの燃料噴射量制御方法において、
    エンジンの加速状態を判定し、エンジンが加速状態に移行したと判定されたときに、この加速状態に移行しているエンジン回転数が所定回転数に達するまでのブーコン機能有効期間中、燃料噴射弁からの燃料の最大噴射量を制限するように、燃料噴射量調整マップを定常時特性のマップから加速時特性のマップに切り替える制御を行うようにしており、
    この加速時特性のマップに切り替えられた場合、上記ブーコン機能有効期間の前半にあっては、ブースト圧センサが正常であるときにブースト圧に応じて段階的に切り替えられる特性のうち燃料の最大噴射量が最も少なく設定される特性に一致するようにしていることを特徴とするエンジンの燃料噴射量制御方法。
  2. 燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射量を制御するエンジンの燃料噴射量制御方法において、
    エンジンの加速状態を判定し、エンジンが加速状態に移行したと判定されたときに、この加速状態に移行しているエンジン回転数が所定回転数に達するまでのブーコン機能有効期間中、燃料噴射弁からの燃料の最大噴射量を制限するように、加速時間に対する燃料噴射量のなまし定数をブースト圧センサ正常時よりも大きくするよう変更する制御を行うことを特徴とするエンジンの燃料噴射量制御方法。
  3. 上記請求項1ないし請求項2のいずれか1つに記載のエンジンの燃料噴射量制御方法を用い、
    スロットル開度の変化量が所定の値より大きくなったときに、エンジンの加速状態であると判定するようにしたことを特徴とするエンジン運転状態判別方法。
  4. 上記請求項1ないし請求項2のいずれか1つに記載のエンジンの燃料噴射量制御方法を用い、
    レール圧力、燃料噴射量設定値の変化量が所定の値より大きくなったときに、エンジンの加速状態であると判定するようにしたことを特徴とするエンジン運転状態判別方法。
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