JP4484099B2 - 苗挿し機 - Google Patents

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Description

本発明は、キク等の苗作りにおいて行なう苗挿しを機械的に行なう苗挿し機の技術分野に属する。
苗挿し作業を機械的に行う装置として特開平11−225585公報に作業者から苗を受け取って移送する苗供給装置と、該苗供給装置から苗を取出して育苗器の苗床に苗挿しする苗挿し装置を設けた構成が開示されている。
特開平11−225585公報
上記文献に記載された苗挿し機は、苗を苗供給装置から取る位置と育苗機に苗挿しする位置とで隣り合う苗挟持具の間隔が変更する構成を備えている。
キク等の苗作りでは、親株から取った苗(挿し穂)を苗床に挿すとき、育苗中に病気が発生しないよう下葉を除去してから苗挿しする。上記特許文献1記載の苗挿し機では、予め下葉を除去した苗を苗供給装置に供給する必要があり、従って、下葉除去を人手で行う作業が事前に必要であり、この点が作業能率の向上を妨げるところとなっていた。
本発明の課題は、下葉除去が機械的に行え、下葉を除去した苗を苗供給装置に供給できる作業能率の良い苗挿し機を提供することである。
本発明の上記課題は次の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、苗を1つずつ収容して上下に開口するカップ状の複数個の苗収容部(10a)を直列状であって水平状につなげた回転方式とした苗収容体10)を備えて苗を設定位置に移送する苗供給装置と、苗供給装置によって供給された苗の下葉を除去する下葉除去装置と、苗供給装置によって設定位置に移送された苗を移送する苗移送装置と、下葉除去した苗を育苗器の苗床に苗挿しする苗挿し装置と、育苗器を載置する育苗器載置部とを設け、前記苗移送装置は、苗を保持する第一苗保持手段と、第一苗保持手段を移動させる第一移動手段とを備え、前記第一苗保持手段(5)は、並列に複数配置した一対の第一苗保持具5aと、該第一苗保持具5aのそれぞれの間隔を変更する第一間隔変更手段5b〜5hとを備え、前記苗挿し装置(3)は第一苗保持手段(5)から直接苗を受けとって苗を保持するとともに育苗器(T)の苗床に直接苗を挿す第二苗保持手段(8)と、第二苗保持手段(8)を移動させる第二移動手段(9)とを備え前記第二苗保持手段(8)は、並列に複数配置した一対の第二苗保持具(8a)と、該第二苗保持具(8a)のそれぞれの間隔を変更する第二間隔変更手段(8b〜8g)とを備え、前記苗移送装置(7)が苗供給装置(1)から苗を保持するときの第一苗保持具(5a)の間隔と下葉除去装置(2)の下葉除去ユニットに苗を供給するときの第一苗保持具(5a)との間隔を略同一にし、前記下葉除去装置は1つの苗の下葉を除去する下葉除去ユニットを第一苗保持手段の第一苗保持具5aと同じ個数だけ備え、前記下葉除去ユニットは、絞り機構により広さが調節可能な開口部(2a)を有し、広げた状態の開口部(2a)に、除去すべき下葉が付いている苗の下部側を上方から挿入し、開口部(2a)を狭めて苗を引き上げることで、下葉を除去する一対の下葉除去部材(2b)と、該下葉除去部材(2b)の下方であって、互いに内向きに回転するように近接配置して、該近接部に除去すべき下葉が付いている苗の下部側を上方から挿入して苗を引き上げることで、下葉が下方に引きずり落とされて除去される左右一対の回転体(2c)とを備えた苗挿し機である。
請求項2記載の発明は、前記苗収容部(10a)の下側両端に第一苗保持具(5a)が挿入可能な切欠部を設け、前記苗収容部(10a)を挟んで第一苗保持具(5a)の配置位置の反対側に、前記切欠部に挿入して、前記第一苗保持具(5a)の挿入により押し出される苗を支持する支持板(12)を設けた請求項1記載の苗挿し機である。
請求項3記載の発明は、左右一対の回転体(2c)の近接部の下方に苗の下部側を挟持及び解放可能とする一対の挟持部材(2f)と、該一対の挟持部材(2f)による苗の挟持時に挟持個所を中心に上下軸心回りで回動する回動手段(2g)とを設けた請求項1又は2に記載の苗挿し機である。
また、請求項4記載の発明は、前記第一苗保持手段(5)の前記第一間隔変更手段(5b〜5h)は、複数のアーム(5g)を互いに連結して伸縮可能に構成し、伸縮方向に前記第一苗保持具(5a)を複数備えたパンタグラフ機構と、該パンタグラフ機構と並列に設けられ、パンタグラフ機構に連結してパンタグラフ機構を伸縮させるシリンダ(5b)及び該シリンダのピストンロッド(5c)と、前記パンタグラフ機構のアーム(5g)と第一苗保持具(5a)とシリンダ(5b)とピストンロッド(5c)とを平面上に設けたプレート(5h)とを備え、前記第二苗保持手段(8)の前記第二間隔変更手段(8b〜8g)は、複数のアーム(8g)を互いに連結して伸縮可能に構成し、伸縮方向に前記第二苗保持具(8a)を複数備えたパンタグラフ機構と、前記パンタグラフ機構の長手方向の一端部に連結し、前記パンタグラフ機構の長手方向に移動してパンタグラフ機構を伸縮させるノブボルト(8f)と、前記パンタグラフ機構のアーム(8g)と第二苗保持具(8a)とノブボルト(8f)とを平面上に設けたプレート(8e)とを備えた請求項1から3のいずれかに記載の苗挿し機である。
請求項1記載の発明によれば、下葉除去と苗挿しとを機械的に行える構成でありながら、苗供給装置の苗収容体の間隔を広く取って、苗供給装置への苗の供給を容易且つ迅速に行えるように構成できて、能率良く苗挿し作業が行える。しかも、隣り合う下葉除去ユニットの間隔を狭くすることができるため、下葉除去装置の全体をコンパクトに形成することができる。
また、苗挿し装置と苗移送装置とを別個に形成することで、苗挿し装置で苗挿しをしているときに苗移送装置は次の下葉除去工程を行うことができるため、作業能率を向上させることが可能になる。
更に、苗挿し間隔を変更できるため、異なるセルピッチの育苗器(セルトレイ)に対しても対応が可能になる。そして、苗収容体(10)は、上下に開口するカップ状の複数個の苗収容部(10a)を直列状であって水平状につなげた回転方式であるから、全ての苗収容部(10a)のカップ状の上面は常に同じ高さで苗供給を行う作業者の方へ一つづつ移動してくるので、苗の供給する箇所を所定の位置に定めることができ、作業者は腕を上下及び左右に大きく動かさなくてよいので、苗の苗収容体(10)への供給作業性が容易になる。
また、下葉除去と苗挿しとを機械的に行える構成でありながら、苗供給装置の苗収容体10の間隔を広く取って、苗供給装置への苗の供給を容易且つ迅速に行えるように構成できて、能率良く苗挿し作業が行える。そして、下葉除去装置の各下葉除去ユニットの間隔を狭くできない場合、あるいは下葉除去装置の各下葉除去ユニットの間隔を狭くする必要のない場合には、各下葉除去ユニットの間隔を広くして下葉除去ユニットで除去した下葉が下葉除去ユニット間で絡み合うことを防止することができる。
さらに、異なるセルピッチの育苗器(セルトレイ)に対しても対応が可能になる。 そして、下葉除去装置(2)は、絞り機構により広さが調節可能な開口部(2a)の縁で削ぎ落とす構成と開口部(2a)の下方に設けた回転体(2c)により引きずり落とす構成を備え、工夫したものとなっている
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、苗移送装置(7)の第一苗保持手段(5)が苗収容部(10a)の切欠部に入って来ても、支持板(12)により苗の茎が押し出されないように支持される。
また、請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加えて、回転体(2c)の駆動回転により下方に引きずり出された苗の下側茎部は更に一対の挟持部材(2f)によって挟持され、回動手段(2g)によって回動されることにより、回動手段(2g)による回動前に回転体(2c)の近接部に沿って下葉が延びていて、回転体(2c)による下方への引きずり出し作用を受けにくい状態であっても、回動手段(2g)による茎部の回動によって下葉が回転体(2c)の作用を適確に受けて下方へ引きずり出されるようになる。
更に、請求項4記載の発明によっても、請求項1から3のいずれかに記載の発明の効果と同様の効果を奏することができる。
以下、本発明の実施の一形態として菊の苗を苗挿しする苗挿し機について図面と共に説明する。
図1は本発明の実施の形態の苗挿し機の左側面図、図2は図1の苗挿し機の平面図を示す。図3は図1の苗挿し機の主要な構成を示す斜視図、図4は苗供給装置の構成を示す斜視図、図5は苗供給装置の苗収容体の作動説明図、図6は苗収容体の断面図、図7は苗移送装置の構成を示す正面図、図8は下葉除去装置の構成を示す斜視図、図10は第二苗保持装置の構成を示す正面図(図10(a)、図10(c))と平面図(図10(b))である。
この苗挿し機は、作業者から供給された苗を下葉除去し、その後、多数のセルCが前後左右に整列配置された育苗器(セルトレイ)TのセルC内の苗床に苗挿しするものである。
苗挿し機には、以下の装置を設けている。即ち、作業者から苗を受け取って移送する苗供給装置1と、苗の下葉を除去する下葉除去装置2と、育苗器Tの苗床に苗挿しする苗挿し装置3と、苗挿しされる育苗器Tを載置する育苗器載置部4を設ける。また、苗を挟持及び解放可能に開閉する苗挟持具5aを備えた第一苗保持手段5と、該第一苗保持手段5を上下方向に移動させるモータ6aと、該モータ6aで上下動する上下スライド部材6dと、前後方向に移動させる駆動装置6bを有する第一移動手段6を備えて、前記苗供給装置1から苗を取出して前記下葉除去装置2に移送する苗移送装置7を設ける。
更に、前記苗挿し装置3は、苗を保持及び解放可能に開閉する苗挟持具8aを備えた第二苗保持手段8と、該第二苗保持手段8を移動させる駆動装置9a、9b、9cを有する第二移動手段9を備えて、前記下葉除去装置2により下葉除去された苗を移送し、別の苗保持手段に引継ぐことなく育苗器Tの苗床に苗挿しする構成としている。そして、前記苗移送装置7の苗移送動作を前記苗挿し装置3の苗移送動作中にも動作可能に設けた構成としている。
また、前記下葉除去装置2により下葉除去された苗は、苗移送装置7が下葉除去装置2から苗を取出して設定個所に移送し、それから苗挿し装置3が苗移送装置7から苗を引継いで移送する構成とするか、または、苗挿し装置3が、下葉除去装置2から直接苗を取出して移送する構成とする。
さらに本実施の形態の苗挿し機は、各装置の作動を制御する制御装置(図示せず)を備えており、この制御装置の中枢部と各装置の駆動部(モーター、エアーシリンダ等)とを接続し、また、各装置が設定位置まで動作したか否かについて判断するためのセンサを各装置に設け、これらのセンサも制御装置に接続し、更に、起動スイッチや各装置の作動スピードを変更する速度変更ダイヤルなども制御装置に接続する。
以下、各装置について説明する。
苗供給装置1は、作業者から苗を受け入れる苗受入位置E側から下葉除去装置2側に移送するものであり、苗を収容する苗収容体10を複数個設けて下葉除去装置2側に向けて移動する構成としている。苗収容体10は、上下に開口するカップ状の苗収容部(セル)10a…の複数個を無端チェーン15に直列状につなげた回転方式の構成であり、前記苗収容体10を苗供給装置1とする。苗収容体10には、各苗収容部10aの下側の口の下方に位置する状態と下側の口の下方から退避する位置する状態とに移動可能なシャッター10bを設けている。
全ての苗収容部10aのカップ状の上面は常に同じ高さで苗供給を行う作業者の方へ一つづつ移動してくるので、苗の供給する箇所を所定の位置に定めることができ、作業者は腕を上下及び左右に大きく動かさなくてよいので、苗の苗収容体10への供給作業性が容易になる。
苗収容体10は、その移動機構である苗収容部(セル)10aの側部に係合させたスプロケット11で駆動されるが、一方のスプロケット11はブレーキ、クラッチ付のモータ(図示せず)によって苗収容体10の間欠送りがなされ、チェーン状に連結された苗収容体10の送りスピードを図示しない操作パネルに設けた供給スピード可変用つまみを回すことにより、移動速度を調整できる構成にしているので、苗を下葉除去装置2へ供給するスピードを簡単に調節でき、作業者の疲労が少なくなる。
各苗収容部10aは、苗受入位置E側から下葉除去装置2側に向けて水平状に無端チェーン15により搬送されるが、下葉除去装置2は一度に10個の苗の下葉を処理できる構成になっているので、下葉除去装置2側に10個分の苗収容部10aが供給され、下葉除去処理装置2の側の設定位置Gまで移送されると、一旦、苗収容体10の周回移動が停止する。そして、10個分の苗収容部10aから苗が取り出されて下葉除去装置2側に供給されると、苗収容体10の周回移動が再開し、次の10個分の苗収容部10aが下葉除去処理装置2側の設定位置Gに移送される。
図4の斜視図に各苗収容部10aと無端チェーン15の係合の様子を示し、また図5(図5(a)は斜視図、図5(b)は図5(a)のS1−S1線断面図、図5(c)は図5(b)のS2−S2線断面図)に苗収容体10の苗の下葉除去装置2への移送の様子を示す。
図4に示すように各苗収容10aと無端チェーン15の各チェーン15aは一体構造であり、各チェーン15aを連結することで複数の苗収容10aが無端チェーン15により駆動される。また、各苗収容部10aの下側は、両端が切欠状になっており、該切欠部の下方には苗収容部10aの一方の下端部を中心に開閉自在のシャッター10bが設けられている。該シャッター10bの一端には突起部10b1が設けられ、該突起部10b1を下方から支持する位置と支持しない位置とに移動してシャッター10bを開閉するシャッター開閉部材13が設けられている。また、前記苗収容部10aの切欠きに対応する水平位置の一方には苗移送装置7の第一苗保持手段5の苗を挟持及び解放可能に開閉する苗挟持具5aが挿入可能になっている。
また苗収容部10aを挟んで苗挟持具5aの配置位置の反対側には機枠に取付けられた支持板12が配置されており、支持板12も苗収容部10aの切欠きに挿入可能に前後移動する構成となっている。
10個分の苗収容部10aが下葉除去装置2側の設定位置Gまで移送されると、図5に示すように、まず支持板12が矢印1方向に移動して苗移送装置7の第一苗保持手段5が苗収容部10aの切欠部に入って来たときに苗の茎が押し出されないように支持する。次いで、苗移送装置7の第一苗保持手段5の一対の苗挟持具5aが矢印2方向に移動した後、矢印3方向に移動して前記設定位置にある苗を保持する。次いで支持板12が矢印4方向に戻り、かつシャッター開閉部材13が矢印5方向に降下する。するとシャッター10bが開き、その後、第一苗保持手段5が下降動作して、一対の苗挟持具5aに保持された苗が矢印6方向に、すなわち下葉除去装置2方向に下降する。
また図6に示す苗収容部10aとそのシャッター10bの断面図(図5(a)のS3−S3線断面図)のように、シャッター10bの端部に仕切り10cを設け、供給した苗が抜け落ちたり、ひどく傾くのを防止する構成にしても良い。
苗移送装置7による苗の取出しが行われる間、苗収容体10の苗受入位置E側から下葉除去装置2側への移動動作は停止する。したがって、苗供給装置1は苗移送装置7による苗の取出し毎に停止する間欠駆動状態となる。
本実施例では苗供給装置1は、下葉除去装置2には一度に10個の苗の下葉を供給できるような構成になっているので、下葉除去装置2側に10個分の苗収容部10aが供給されるが、一度に下葉除去される苗の数は、育苗器Tの横方向のセルCの数の半数に設定している。各苗収容部10aから取出した複数の苗は、下葉除去装置2による処理を経た後、苗挿し装置3によって、苗挿し位置Pに位置する育苗器載置部4上に載置される横一列の育苗器TのセルCに対してセルCの2個分の間隔で1個づつあけて苗挿しされる。そして、次の10個分の苗収容部10aの苗を苗挿しするときに、前に苗挿ししたときよりセルCの1個分の間隔で横方向に位置をずらして前の苗挿し時において苗挿しされなかった個所に苗挿しを行う。よって、育苗器Tの横一列全てのセルC…に対し2回の苗挿しを行う構成としている。
図7(a)は苗挟持具5aの間隔を広げた場合の正面図を、図7(b)には苗挟持具5aの間隔を狭めた場合の正面図を示す。
図7に示すように、苗移送装置7の第一苗保持手段5は、苗収容体10の各苗収容部10aに収容された苗の下側茎部を挟持及び解放可能に左右に開閉する一対の苗挟持具5aを備えている。隣接する一対の苗挟持具5aの間隔は、開閉シリンダ5bにより調整する。
一対の苗挟持具5aを苗を挟持及び解放可能な構成にすることで、苗の長さ(茎長)に関係なく、他の苗挟持装置との苗の受け渡し時に脱落等の把持ミスを起こすことなく正確に移送できる。なお、一対の苗挟持具5aの内側には厚めのスポンジ状の弾性体を設けておくことで、挿し木用の苗を傷つけることがなくなる。
第一苗保持手段5は、一対の苗挟持具5aを10組備えているが、該一対の苗挟持具5aを備えた摺動部5d相互の間隔は、苗供給装置1の苗収容部10aの間隔に対応した間隔に設定する。苗収容部10aの間隔を変更できる機構を設けると各種の苗供給装置1に対応できる。
第一苗保持手段5の各苗挟持具5aの間隔を調節する機構は、まず、複数のアーム5gを互いに連結して横方向に伸縮可能に構成したパンタグラフ機構をプレート5hに設け、そのパンタグラフ機構のアーム5gの連結軸に各一対の苗挟持具5aを備えた後述する摺動部5dをそれぞれ連結し、そして、図7の図面に向かって最左端部の摺動部5dを横方向移動不能にプレート5hに固定するとともに、それ以外の摺動部5dを横方向に移動自在にレール5e上に係合させ、前記パンタグラフ機構を横方向に伸縮動作させるシリンダ5bを図7に向かって最左端部の摺動部5dに固定し、該シリンダ5bの動作によってパンタグラフ機構を横方向に伸縮させて、各一対の苗挟持具5aが備えられた摺動部5dの相互の間隔を、互いに等間隔を維持しながら異なる大きさの間隔に変更される構成としている。
また、各一対の苗挟持具5aにより苗を挟持するときに行う、一対の苗挟持具5aの開閉動作は摺動部5dに設けられた図示しない駆動機構で行うことができる。
上記第一苗保持手段5の摺動部5dの底部にレール係合部を備えているので摺動部5dは横方向に摺動可能にレール5e上を左右動可能であり、図7に向かって最右端側の摺動部5dにはシリンダ5bのピストンロッド5cがアーム5iを介して連結されている。なお、ピストンロッド5cの適所にはストッパ5fが移動調節可能に設けられ、該ストッパ5fがピストンロッド5cのストローク中に固定側の規制部材(シリンダ5bの端部など)に係合してピストンロッド5cのストロークを規制する構成である。苗収容部10aの間隔のサイズに合わせて、苗収容部10aの間隔を広くとって、ピストンロッド5cのストッパ5fの位置を決めてシリンダ5bの作動範囲を調整するとパンタグラフの横方向の伸縮範囲も規制され、ストッパ5fの調整のみで10組の苗挟持具5a、5aを備えた摺動部5dの相互の間隔を変更できる間隔を調整できる。
第一移動手段6は、機枠に固定された上下に伸びるスライドガイド6cに沿って上下にスライド自在に取付けた上下スライド部材6dを、モータで構成した上下駆動装置6aで駆動されるスライドガイド6c内のボールねじと連結し、そして、その上下スライド部材6dにエアーシリンダで構成した前後駆動装置6bを取り付け、この前後駆動装置6bの前後動部材(ピストン)に第一苗保持手段5を取付けている。従って、第一移動手段6の上下駆動装置6aと前後駆動装置6bが動作することによって、第一苗保持手段5が上下方向及び前後方向に移動する。
以上のように構成した苗移送装置7は、下葉除去装置2側の設定位置Gまで苗収容体10が移送されると、前後駆動装置6bが動作して第一苗保持手段5が前方に移動して、開き状態にした各苗挟持具5aの先端部が各苗収容部10aの下側の切欠部からシャッター10bの上に入り込む(図5参照)。この状態で各苗収容部10aに収容されたそれぞれの苗の茎部基部側の左右に各苗挟持具5aの左右の先端部が位置するようになり、この状態から図示しない駆動装置が動作して各苗挟持具5aが閉じ状態になって苗の茎部基部側を挟持する。
次に、シャッター開閉部材13が動作して、シャッター10bが各苗収容部10aの下側の口の下方から退避する位置に移動し、この後、上下駆動装置6aが動作して第一苗保持手段5が下方に移動して各苗収容部10aに収容されたそれぞれの苗を第一苗保持手段5の各苗挟持具5aが挟持した状態で下方に取出す。そして、第一苗保持手段5の下方への移動により、第一苗保持手段5が保持した苗を、下側に配置した下葉除去装置2に引渡し、該下葉除去装置2によって下葉除去処理する。下葉除去処理が完了すると、苗移送装置7が下葉除去装置2から苗を取出して設定個所まで移送し、それから苗挿し装置3が苗移送装置7から苗を引継いで移送する構成とするか、または、苗挿し装置3が、下葉除去装置2から直接苗を取出して移送する構成とする。なお、図示例は、前者の構成を示し、後者の構成は図示省略している。
下葉除去装置2は、例えば図8に示すように、開口部2aを絞り機構により広狭可能に設けた一対の下葉除去部材2bを設け、広げた状態の開口部2aに、除去すべき下葉が付いている苗の下部側を上方から挿入し、そして、開口部2aを狭めて苗を引き上げることで、下葉が開口部2aの縁で削ぎ落とされて除去される構成とする。また、近接配置した左右一対の回転体2cを、その近接部において左右の回転体2cが互いに内向きに回転するように駆動可能に設け、左右一対の回転体2cの近接部に、除去すべき下葉が付いている苗の下部側を上方から挿入し、そして、引き上げることで、左右一対の回転体2cの外周部の作用を受けて下葉が下方に引きずり落とされて除去される構成とする。
下葉除去処理は、上記の前者の(開口部2aの縁で削ぎ落とす)構成または後者の(回転体2cの下方に引きずり落とす)構成を備えることで行えるが、本例では、図例のように、前者の構成の下方に後者の構成を備え、更に工夫したものとなっている。
本例の下葉除去装置2は、前後に並べて且つ隣接側部分を上下に重ねて共に前後にスライドする下葉除去部材2bを設け、この前後の下葉除去部材2bの重なり部に互いにV字状に開いた切り欠き部2dをそれぞれ設け、これら前後の切り欠き部2dによって菱形状の開口部2aを形成する。前側の下葉除去部材2bが後方に移動し、後側の下葉除去部材2bが前方に移動すると、開口部2aが狭くなり、その反対方向に移動すると開口部2aが広くなる。また、下葉除去部材2bの下方に、前後方向に向く回転軸2e回りに駆動回転するナイロン製などのロール状ブラシ体の回転体2cを複数左右に並べて配備する。下葉除去部材2bの開口部2aの下方に左右に近接配置した左右一対の回転体2cの近接部が位置するように設け、また、その近接部において左右の回転体2cが互いに内向きに回転するように駆動可能に設ける。
更に、左右一対の回転体2cの近接部の下方に、苗の下側茎部を挟持及び解放可能とする一対の挟持部材2fを設け、そして、この一対の挟持部材2fを挟持個所を中心に上下軸心回りで回動する回動手段(ロータリアクチュエータ)2gを設ける。上記の開口部2aと左右一対の回転体2cと一対の挟持部材2fと回動手段2gは、苗移送装置7が移送してくる複数の苗に対応して左右方向に複数配備する。
従って、上記構成の下葉除去装置2は、苗移送装置7の第一苗保持手段5が下降してきて、第一苗保持手段5が直立姿勢で保持する複数の苗の各下側茎部が上記の各開口部2a内に挿入され、更に、左右一対づつ設けた回転体2cの各近接部に挿入される。回転体2cの各近接部に挿入されると、第一苗保持手段5は苗を解放する。
すると、苗の下側茎部は、回転体2cの駆動回転により下方に引きずり出されるとともに、苗の下側茎部に付いている下葉も引きずり出される。下方に引きずり出された苗の下側茎部は更に一対の挟持部材2fによって挟持され、そして回動手段2gによって90〜180度の回転角で回動される。これにより、回動手段2gによる回動前にロール状の回転体2cの近接部に沿って下葉が延びていて、回転体2cによる下方への引きずり出し作用を受けにくい状態であっても、回動手段2gによる茎部の回動によって下葉が回転体2cの作用を適確に受けて下方へ引きずり出されるようになる。この回転体2cによる下方への引きずり出しによって下葉がある程度取り除かれる。その後、一対の挟持部材2fが苗を解放すると共に、各開口部2aの上側に出ている苗の上側茎葉部を、苗移送装置7の第一苗保持手段5が保持して上方に移動する。
なお、ここで、別構成としては、苗挿し装置3の第二苗保持手段8が苗を保持して上方に移動する(図示省略)。これにより苗が引き上げられるが、このとき、前後の下葉除去部材2bがスライド動作して各開口部2aはその縁が苗の茎部に近接する程度に狭くなる。この状態で、苗が引き上げられるので、残っている下葉が開口部2aの縁で削ぎ落とされる。
また、ノズル21により除去した下葉を吹き飛ばし、下葉が堆積して本装置の的確な動作が妨げられるのを防止する。
ところで、苗移送装置7が下葉除去装置2の各開口部2aに苗を差し込むときに、茎部が曲った苗の場合、茎部の下端部が回転体2cの近接部からずれて回転体2cによる下方への引きずり出し作用を受けにくい状態となることがある。このような状態に対処するため、以下のような構成にすると良い。即ち、まず苗移送装置7が下葉除去装置2の各開口部2aに苗を差し込み、その後、各開口部2aを閉じ動作させる。すると、閉じた開口部2a…によって、茎部が曲った苗でも茎部の下端部が回転体2cの近接部に位置合わせされる。この状態で、苗移送装置7が一旦苗を開放した後上昇し、それまで保持していた個所より上側個所を再度保持する。それから、再び下降することで、茎部が曲った苗でも適確に回転体2cの作用を受けて下方へに引きずり出されるようになる。
また、前記第一苗保持手段5は、各苗挟持具5aを備えた摺動部5d相互の間隔を調節する機構を備えているので、下葉除去装置2の各開口部2aの相互の間隔が、苗供給装置1の苗収容部10aの相互の間隔に比して狭くても、第一苗保持手段5の各苗挟持具5aを備えた摺動部5d相互の間隔を狭く調節して下葉除去装置2の各開口部2aの相互の間隔に対応させることが容易にできる。
このように、第一苗保持手段5の各苗挟持具5aを備えた摺動部5d相互の間隔を調節する構成により、下葉除去と苗挿しとを機械的に行える構成でありながら、苗供給装置1の苗収容体10相互の間隔を広く取って、苗供給装置1への苗の供給を容易且つ迅速に行えるようにでき、能率良く苗挿し作業が行える。しかも、隣り合う下葉除去ユニットの間隔を狭くする事もできるため、下葉除去装置全体をコンパクトに形成することができる。
また、下葉除去装置2の各開口部2aの相互の間隔が、苗供給装置1の苗収容部10a…の相互の間隔と同様に比較的広くせざるを得ない場合にも、上記第一苗保持手段5は対応できる。
図9には下葉除去装置の他の実施例を示す。
ブラシ回転体2cの上下位置を調整して正確な位置で下葉除去をしないと、下葉の除去ができないことあるいは下葉除去以上に余分に茎を傷つけることがある。
そのために図9に示すようにレバー23を設け、苗供給者が容易に下葉除去の下葉除去部材2bの位置を調整してロータリアクチュエータ2g’を回転させながら、ロータリアクチュエータ2g’と一体の一対の挟持部材2f’のストロークを調整できる構成とした。なお図9では、ロータリアクチュエータ2g’の構造は図8の変形例を示している。
回転可能な水平方向に伸びたパイプ24にアーム25を固着し、パイプ24にトルクスプリング26を介してレバー23を設け、レバー23の上下動でパイプ24を回転中心としてアーム25を上下移動可能にし、さらに前記アーム25の先端を下葉ベース27の下面に固着させている。
レバー23をトルクスプリング26の付勢力に抗して下げると、パイプ24を中心としてアーム25の先端が上昇し、下葉ベース27が上昇する。下葉ベース27の上昇度合が適切なら、レバー23を仮止めするプレート28の複数の溝28aのうちの適切な位置の溝28aにレバー23に設けた突起片23aを係止させる。
上記構成でケージ、工具などを用いることなく、ワンタッチで下葉除去用の一対の挟持部材2f’の上下移動ストロークを調整できる。
また一対の挟持部材2f’の位置を決めたらブラシ回転体2cの位置が振れないように回転体2cの端部に振れ止め防止プレート(図示せず)を配置しておくことが望ましい。
また、パイプ29にノズル21’とL字形のシャフト29bを設け、L字形のシャフト29bの先にボス30とスプリング31を設け、かつ、下葉除去ベース27に凹形のプレート27aを設けて、その凹形プレート27aの凹形穴にL字形のシャフト29bを係合させておくと、レバー23による挟持部材2f’の上下移動ストロークの調整を行う場合に、凹形プレート27aが上下動することでノズル21’のエアー吹き出し位置が常に挟持部材2f’の方向を向く。
こうして、挟持部材2f’の上下移動ストロークが変わっても、挟持部材2f’の中央にたまった下葉を除くためのエアーノズル21’から常に一定量のエアーを調整なしに吹きつけることができるようになる。
前記下葉除去装置2で除去した除去葉を受けて、引き出し可能な受けトレイを下葉除去装置の下方に設けても良い。
苗挿し装置3は、苗を保持及び解放可能に開閉する苗挟持具8aを備えた第二苗保持手段8と、該第二苗保持手段8を移動させる駆動装置9a、9b、9cを有する第二移動手段9を備えて、前記下葉除去装置2により下葉除去された苗を移送し別の苗保持手段に引継ぐことなく育苗器Tの苗床に苗挿しする構成としている。
第二苗保持手段8は、下葉除去装置2により下葉除去された苗の上下を挟持及び解放可能に左右に開閉する上下にそれぞれ設けられた一対の苗挟持具8aを10組分備えている。
一対の苗挟持具8aを苗の上下を挟持及び解放可能な構成にすることで、苗の長さ(茎長)に関係なく、他の苗挟持装置との苗の受け渡し時に脱落等の把持ミスを起こすことなく正確に移送できる。第二苗保持手段8は、図示しない開閉機構に基づき一対の苗挟持具8aを開閉動作させて、苗を挟持する。
なお、一対の苗挟持具8aの内側には厚めのスポンジ状の弾性体を設けておくことで、育苗器T内の培土に木や石が入った場合に挿し木時に苗の先端が木や石に当たって苗の茎が上に逃げて苗が折れないだけでなく、苗を傷つけることがなくなる。
第二移動手段9は、機枠に固定された左右に伸びるスライドガイド9dに沿って左右にスライド自在に取付けた左右スライド部材9eを、モータで構成した左右駆動装置9aで駆動されるスライドガイド9d内のボールねじと連結し、そして、その左右スライド部材9eにエアーシリンダで構成した上下駆動装置9bを取り付け、この上下駆動装置9bの上下動部材(ピストン)にエアーシリンダで構成した前後駆動装置9cを取り付け、この前後駆動装置9cの前後動部材(ピストン)に第二苗保持手段8を取付けている。従って、第二移動手段9の左右駆動装置9aと上下駆動装置9bと前後駆動装置9cが動作することによって、第二苗保持手段8が左右方向及び上下方向そして前後方向に移動する。
以上のように構成した苗挿し装置3は、下葉除去処理された苗を取り上げて上昇した苗移送装置7の第一苗保持手段5に対して前後に対向する位置から第二苗保持手段8が前後方向の移動により接近し、第一苗保持手段5が挟持する箇所の上側部分と下側部分の苗を挟持して保持する。第二苗保持手段8が苗を保持した後、苗移送装置7の第一苗保持手段5は苗を開放する。
なお、別構成として、第二苗保持手段8が下葉除去装置2から直接苗を取出して上昇する構成とすることもできる(図示省略)。
第二苗保持手段8が苗を保持した後、左右横方向に移動して苗供給装置1の側方に配備した育苗器載置部4の上方に移動し、次いで、下降し、更に、前後方向の移動により苗挿し箇所P(図2)の上方位置に移動する。ここから、下降することで、苗挿し箇所Pに位置する育苗器TのセルC内の苗床に第二苗保持手段8が苗の下側茎部を挿し込んで苗挿しする。苗挿しが終了すると、第二苗保持手段8は前後方向の移動により苗挿し箇所Pから離れるように移動し、更に上昇移動と左右方向の移動によって下葉除去処理された苗を保持する箇所まで戻る。
上記のように苗挿し装置3が下葉除去処理された苗を引き継いで保持して苗挿し箇所Pに移動する間、苗移送装置7の苗移送動作と苗供給装置1の動作と下葉除去装置2の動作が行われるように苗挿し機の各装置の動作を制御する制御装置を設けている。従って、苗挿し装置3が苗挿しのために動作している間に、苗供給作業及び下葉除去処理が行なえて作業能率が向上する。
第二苗保持手段8は下葉処理した苗を把持し、育苗器Tへ苗挿しする上下各一対の苗挟持具8aを10組備えているが、一対の苗挟持具8aの各組のそれぞれの間隔は育苗器TのセルCの間隔に対応した間隔に設定する。ところで、育苗器TのセルCの間隔は、育苗器Tの種類によって異なるので、第二苗保持手段8に各一対の苗挟持具8aを備えた摺動部8dの相互の間隔を変更できる機構を設けると各種サイズの育苗器Tに対応できる。
そのための第二苗保持手段8の構成を図10に示す。
第二苗保持手段8の上下にそれぞれ一対設けられた各苗挟持具8a、8a(図3では各摺動部8dに各一対だけの苗挟持具8aを備えた例を示しているが、図8には上下にそれぞれ一対設けた例を示す。)の間隔を調節する機構は、まず、複数のアーム8gを互いに連結して横方向に伸縮可能に構成したパンタグラフ機構を設け、そのパンタグラフ機構のアーム8gの連結軸が摺動部8dに設けてある。摺動部8dには上下にそれぞれ各一対の苗挟持具8a、8aを備え、その底部にはレール8cに嵌るレール溝を備えている。
そして、図10の図示で最右端の苗挟持具8aを備えた摺動部8dに連結したアーム8gの連結軸8g1は横方向移動自在に支持され、最右端の摺動部8dはL字アーム8bに固着されている。該L字アーム8bの先端にはノブボルト8fが螺合する雌ねじ穴が設けられ、ノブボルト8fはレール8cを備えたプレート8eの立上片8e1に支持されている。ノブボルト8fを回転させてL字アーム8bをプレート8eの長手方向に移動させると多数のアーム8gからなるパンタグラフ機構が伸縮する。こうした各一対の苗挟持具8aを備えた摺動部8dの相互の間隔を等間隔を維持しながら異なる長さに変更される構成としている。
隣接する摺動部8d、8dの間隔が各一対の苗挟持具8aで挟持された苗を育苗器Tの各セルCに挿し木できる長さになると、ノブボルト8fに螺合したL字アーム8bの位置を固定するためにナット8mで締め付ける。
また、図11には第二苗保持手段8の他の実施例の構成を示す。 図11(a)の正面図と図11(b)の平面図に示すように第二苗保持手段8の挟持具8a、8a’をそれぞれ有するアーム8g、8g’からなる二つのパンタグラフ機構を前後に二列配置し、各パンタグラフ機構の苗挟持具8a、8a’は単独で互いの間隔が調整できるようにパンタグラフ機構のアーム8g、8g’の連結軸が摺動部8d、8d’に設けられており、該アーム8g、8g’のもう一方の連結部には前記苗挟持具8a、8a’が設けられている。摺動部8d、8d’はその底部にレール8c、8c’に嵌るレール溝を備えている。レール8c、8c’はプレート8e上に固定支持された支持具8h、8h’に摺動自在に、かつ互いに平行に配置されている。挟持具8aは比較的短いアームからなり、挟持具8a’は比較的長いアームからなる。そして隣接する2つの挟持具8a、8a’で1つの苗を挟持する構成になっている。
そして、図11の図面に向かって最右端側の支持具8h、8h’の端部は回転用アクチュエータ8iにより回動するアーム8jで支持されている。アーム8jには各レール8c、8c’に対応する位置に長孔8j1、8j1’がそれぞれ設けられ、該長孔8j1、8j1’に設けられたノブ8k、8k’に遊嵌している。こうしてアクチュエータ8iを回動させて苗を挟持する一対の苗挟持具8a、8a’の間隔を狭めると苗が挟持できる。
また、図面最右端の摺動部8d、8d’には、プレート8d1、8d1’がそれぞれ固着して立設され、またレール8c、8c’上にはプレート8d1、8d1’に対応した位置にプレート8b、8b’がそれぞれ立設されている。またプレート8d1、8d1’とプレート8b、8b’にはそれぞれ対応した位置にノブボルト8f、8f’が螺合する雌ねじ穴が設けられ、ノブボルト8f、8f’を回転させて一対のプレート8n、8n’をプレート8eの長手方向に移動させるとアーム8g、8g’からなるパンタグラフ機構が伸縮する。ノブボルト8f、8f’の回転で各レール8c、8c’上を摺動する隣接する摺動部8d同士及び隣接する摺動部8d’同士の間隔を変え、育苗器Tの各セルCに挿し木できる間隔に対応させることができる。前記調整が終わるとノブボルト8f、8f’に螺合したプレート8bの位置を固定するためにナット8m、8m’で締め付ける。
この図11に示した構成でも、育苗器Tの各セルCのピッチに合わせて挿し木でき汎用性が良くなる。
本発明は多数の接ぎ木を一度に自動的に行える接ぎ木装置として有用である。
本発明の実施の形態の苗挿し機の左側面図。 本発明の実施の形態の苗挿し機の平面図。 本発明の実施の形態の苗挿し機の主要な構成を示す斜視図。 本発明の実施の形態の苗供給装置の構成を示す斜視図。 本発明の実施の形態の苗供給装置の苗収容体から下葉除去装置への苗受け渡し機構の説明図(図5(a)は斜視図、図5(b)は図5(a)のS1−S1線断面図、図5(c)は図5(b)のS2−S2線断面図))。 本発明の実施の形態の苗供給装置の苗収容体の断面図。 本発明の実施の形態の苗移送装置の第一苗保持装置の構成を示す正面図。 本発明の実施の形態の下葉除去装置の構成を示す斜視図。 本発明の他の実施の形態の下葉除去装置の構成を示す斜視図。 本発明の他の実施の形態の苗挿し機の第二苗保持装置の一部構成を示す正面図(図10(a)、図10(c))と平面図(図10(b))。 本発明の他の実施の形態の苗挿し機の第二苗保持装置の一部構成を示す正面図(図11(a))と平面図(図11(b))。
符号の説明
1 苗供給装置 2 下葉除去装置
2a 開口部 2b 下葉除去部材
2c 回転体 2d 切り欠き部
2e 回転軸 2f 挟持部材
2g 回動手段 3 苗挿し装置
4 育苗器載置部 4a 移送手段
4b 育苗器供給部 4c 育苗器搬出部
5 第一苗保持手段 5a 苗挟持具
5b 左右スライド部材 5c スライド駆動手段
5d 摺動部 5e レール
5f ストッパ 5g アーム
5h プレート 5i アーム
6 第一移動手段 6a 上下駆動装置
6b 前後駆動装置 6c スライドガイド
6d 上下スライド部材 7 苗移送装置
8 第二苗保持手段 8a、8a’ 苗挟持具
8b L字型アーム 8c、8c’ レール
8d、8d’ 摺動部 8d1、8d1’プレート
8e プレート 8f、8f’ ノブボルト
8g、8g’ アーム 8h、8h’支持具
8i アクチュエータ 8j アーム
8j1、8j1’ 長孔 8k、8k’ノブ
8m ナット 8n プレート
9 第二移動手段 9a、9b、9c 駆動装置
9d スライドガイド 9e 左右スライド部材
10 苗収容体 10a 苗収容部
10b シャッター 10b1 突起部
10c 仕切り 11 スプロケット
12 支持板 13 シャッター開閉部材
15 無端チェーン 15a チェーン
21 ノズル 23 レバー
23a 突起片 24 パイプ
25 アーム 26 トルクスプリング
27 下葉ベース 27a 凹型プレート
28 プレート 28a 溝
29 パイプ 29b シャフト
30 ボス 31 スプリング

Claims (4)

  1. 苗を1つずつ収容して上下に開口するカップ状の複数個の苗収容部(10a)を直列状であって水平状につなげた回転方式とした苗収容体10)を備えて苗を設定位置に移送する苗供給装置と、苗供給装置によって供給された苗の下葉を除去する下葉除去装置と、苗供給装置によって設定位置に移送された苗を移送する苗移送装置と、下葉除去した苗を育苗器の苗床に苗挿しする苗挿し装置と、育苗器を載置する育苗器載置部とを設け、
    前記苗移送装置は、苗を保持する第一苗保持手段と、第一苗保持手段を移動させる第一移動手段とを備え、
    前記第一苗保持手段(5)は、並列に複数配置した一対の第一苗保持具5aと、該第一苗保持具5aのそれぞれの間隔を変更する第一間隔変更手段5b〜5hとを備え、
    前記苗挿し装置(3)は第一苗保持手段(5)から直接苗を受けとって苗を保持するとともに育苗器(T)の苗床に直接苗を挿す第二苗保持手段(8)と、第二苗保持手段(8)を移動させる第二移動手段(9)とを備え
    前記第二苗保持手段(8)は、並列に複数配置した一対の第二苗保持具(8a)と、該第二苗保持具(8a)のそれぞれの間隔を変更する第二間隔変更手段(8b〜8g)とを備え、
    前記苗移送装置(7)が苗供給装置(1)から苗を保持するときの第一苗保持具(5a)の間隔と下葉除去装置(2)の下葉除去ユニットに苗を供給するときの第一苗保持具(5a)との間隔を略同一にし、
    前記下葉除去装置は1つの苗の下葉を除去する下葉除去ユニットを第一苗保持手段の第一苗保持具5aと同じ個数だけ備え、
    前記下葉除去ユニットは、絞り機構により広さが調節可能な開口部(2a)を有し、広げた状態の開口部(2a)に、除去すべき下葉が付いている苗の下部側を上方から挿入し、開口部(2a)を狭めて苗を引き上げることで、下葉を除去する一対の下葉除去部材(2b)と、該下葉除去部材(2b)の下方であって、互いに内向きに回転するように近接配置して、該近接部に除去すべき下葉が付いている苗の下部側を上方から挿入して苗を引き上げることで、下葉が下方に引きずり落とされて除去される左右一対の回転体(2c)とを備えたことを特徴とする苗挿し機。
  2. 前記苗収容部(10a)の下側両端に第一苗保持具(5a)が挿入可能な切欠部を設け、前記苗収容部(10a)を挟んで第一苗保持具(5a)の配置位置の反対側に、前記切欠部に挿入して、前記第一苗保持具(5a)の挿入により押し出される苗を支持する支持板(12)を設けたことを特徴とする請求項1記載の苗挿し機。
  3. 左右一対の回転体(2c)の近接部の下方に苗の下部側を挟持及び解放可能とする一対の挟持部材(2f)と、該一対の挟持部材(2f)による苗の挟持時に挟持個所を中心に上下軸心回りで回動する回動手段(2g)とを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の苗挿し機。
  4. 前記第一苗保持手段(5)の前記第一間隔変更手段(5b〜5h)は、複数のアーム(5g)を互いに連結して伸縮可能に構成し、伸縮方向に前記第一苗保持具(5a)を複数備えたパンタグラフ機構と、該パンタグラフ機構と並列に設けられ、パンタグラフ機構に連結してパンタグラフ機構を伸縮させるシリンダ(5b)及び該シリンダのピストンロッド(5c)と、前記パンタグラフ機構のアーム(5g)と第一苗保持具(5a)とシリンダ(5b)とピストンロッド(5c)とを平面上に設けたプレート(5h)とを備え、
    前記第二苗保持手段(8)の前記第二間隔変更手段(8b〜8g)は、複数のアーム(8g)を互いに連結して伸縮可能に構成し、伸縮方向に前記第二苗保持具(8a)を複数備えたパンタグラフ機構と、前記パンタグラフ機構の長手方向の一端部に連結し、前記パンタグラフ機構の長手方向に移動してパンタグラフ機構を伸縮させるノブボルト(8f)と、前記パンタグラフ機構のアーム(8g)と第二苗保持具(8a)とノブボルト(8f)とを平面上に設けたプレート(8e)とを備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の苗挿し機
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