JP4483533B2 - 現像器および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は一成分現像剤を用いる画像形成方法および画像形成装置に関するものである。
近年電子写真方式の画像形成装置の信頼性向上が求められており、現像装置(現像器)においても長期に亘り画質を安定化できるものが求められている。
現像剤がキャリアを含まず、ほとんどトナーのみから構成される現像剤を使用する一成分現像法は、現像装置の構造も簡単にできるためプリンターなどに広く利用されている。
しかし、この一成分現像法は装置自体の構造は簡便であるものの、トナーに対する電荷付与をキャリアとの摩擦により行う二成分現像法と異なり、現像剤担持体上に現像剤層を形成するための現像剤規制部材との摩擦によりトナー帯電を行う必要がある。このため、トナーの帯電に問題が出やすく、特に均一な帯電が得にくい。その対策としては、現像剤担持体上の現像剤層形成を比較的薄く極力均一な層に形成することにより、帯電の安定化を図っていくのが一般的な方策である。
しかし、現像剤層は現像剤担持体により搬送されている現像剤を現像剤規制部材により規制することにより形成されるため、この部分で大きなズリ応力が現像剤に加えられ、現像剤層を薄膜にすればより大きなものとなる。これらの力は現像剤に対するストレスとなり、現像剤を劣化させる要因となっている。従って、現像剤に極力ストレスを加えることが無く、しかも一成分現像剤を安定して均一に帯電させることが出来る方策を確立する必要に迫られている。
なお、本発明の様に一成分現像剤においては二成分現像剤と異なり、キャリアがなく殆どが着色剤と結着樹脂よりなる着色粒子と外添剤より構成されるため(通常これをトナーという)、現像剤をトナーと、また現像剤層をトナー層と呼ぶこともある。
一成分現像における上記対応策として、トナー規制部材として各種樹脂部材や金属板、あるいは金属板にCr、Ni等のめっきを施したもの、金属に樹脂を貼り付けたもの等、トナー規制部材として多くの材質が検討されている。しかしながら、いずれも近年要求される高信頼性のレベルを満足する耐久性は得られていない。また、トナー帯電の安定性という面でも充分とはいえなかった(例えば、特許文献1および2参照)。
また、Cr、Ni等をめっきした部材は製造時にCr、Ni等の電解液を用いる必要があり、さらにトナー搬送量規制時に金属粉がトナー中に取り込まれると帯電性を変化させ、ポチ等画像欠陥を発生させることがあり、近年の環境問題への対応という面からも課題があった。
特開平9−265236号公報 特開2000−206776号公報
本発明の目的は、一成分現像剤に長期に亘って安定で均一な帯電性を付与することが出来る、耐久性の高い現像器および画像形成装置を提供することである。
本発明の発明者等は、鋭意検討した結果、本発明の目的は下記構成を採ることにより達成されることがわかった。
(請求項1)
現像剤を現像剤担持体上に搬送し現像剤規制部材により薄層を形成して、感光体上の静電潜像を現像する現像器において、該現像剤規制部材の表面がチタンめっきされていることを特徴とする現像器。
(請求項2)
請求項1記載の現像器に装填された現像剤が、少なくとも着色剤と結着樹脂よりなる着色粒子と、無機微粒子を含有し、該無機微粒子が第4族(IUPAC 1989)の無機酸化物粒子であることを特徴とする現像器。
(請求項3)
静電潜像を形成する感光体と、現像剤を現像剤担持体上に搬送し現像剤規制部材により薄層を形成して感光体上の静電潜像を現像する現像器と、を有する画像形成装置において、該現像剤規制部材の表面がチタンめっきされていることを特徴とする画像形成装置。
チタンめっきを施したトナー層規制部材は表面が金属チタンあるいは酸化チタン皮膜で覆われているため、摩擦帯電性の付与に対する限定は特になく、トナー自体が保有する帯電性を安定に保持させることができる。この理由は明確ではないが、第IV族に特有の原子軌道により、樹脂にたいする帯電性が過度に成らず、さらにある程度の導電性も付与できるため、電荷を部分的にリークさせることが出来るので、過度な帯電向上もなく、長期に亘って安定した帯電性を付与することが出来、結果的に画像が安定するものと思われる。
さらに、トナーとして着色粒子に無機微粒子を添加してなるもの、特に第4族(IUPAC 1989)の無機酸化物微粒子を使用したトナーを使用した場合、トナー規制部材としてチタンめっきされたものを使用すると帯電性を長期に安定させることができ、画像を長期に亘って安定に形成させることができる。この理由としては特に解析した分けではないが、第4族の無機酸化物微粒子はめっきされているチタンと同様な分子軌道を有する類似成分であるため、トナー層規制部材とは帯電しにくくなっている。この結果、摩擦帯電自体がトナーを構成する着色粒子との摩擦にて発生するものが、ほとんどであると予想される。結果的に長期に亘って使用され、ストレスを受けたトナー、即ち無機微粒子が埋没したトナーに対する帯電性もニュートナーとほとんど差が無く、長期滞留していたトナーと新供給トナーの間で帯電性の差も余り大きくはなく、長期間に亘って安定した画像を形成することが出来ると推定される。
本発明により、一成分現像剤に長期に亘って安定で均一な帯電性を付与することが出来き、これにより耐久性の高い現像器および画像形成装置を提供することが出来る。
本発明に係わる化合物、部材、画像形成方法・装置等について以下説明する。
〔チタンめっきを施したトナー(現像剤)規制部材〕
トナー規制部材の形態はブレード状、ブロック状のもの等があり、それぞれの形態に属するものの中にも種々の形のものがあるが、本発明においてこれらのいずれでもよい。また、トナー規制部材の材質も金属製、樹脂製あるいはゴム製のもの等が通常用いられるが、本発明においてはそのいずれでもよい。
本発明で特に好ましい態様のものを挙げるとすれば、形態としてはその薄膜形成性能や設置の容易さ、耐久性等から、ブレード状のものが好ましく、材質としては金属プレート(金属板)特に鋼板、中でもステンレス鋼板が、耐久性、加工の容易さ、チタンめっきのやり易さ等から好ましい。
本発明のチタンめっきされたトナー規制部材、特にチタンめっきされたステンレス鋼板は、チタンめっき皮膜の上にチタン酸化物皮膜を形成することによって、チタン酸化物皮膜の密着性が良くなる結果、チタンめっき皮膜のバリア効果およびチタン酸化物皮膜のカソード防食能を最大限に発揮することができる。この点は大きな特徴である。
チタンめっき皮膜上にチタン酸化物皮膜を形成するとチタン酸化物皮膜が優れた密着性を示す理由は必ずしも明らかではないが、チタンめっき皮膜の最表層にチタン酸化物の自然酸化皮膜が形成されるため、この後に形成されるチタン酸化物皮膜との界面組成の急峻な変化が緩和され、一種の傾斜組成となるため、曲げ加工等の加工を行った後も加工部においても良好な皮膜密着性が得られるのではないかと考えられる。
チタン皮膜層(チタンめっき層)は、特に平面部で優れた耐久性を発揮するために不可欠であり、膜厚は0.5〜10μmとするのが望ましい。膜厚が0.5μm未満になると、ピンホールが多数存在するようになり、チタンのバリヤ効果を十分発揮できなくなり、また膜厚が10μm を越えると耐久性向上の割りには生産性、経済性が著しく低下するためである。
その上にチタン酸化物皮膜を設けると、下層のチタンめっき皮膜のピンホール部や加工による基板の露出部をカソード防食することにより、優れた耐久性を発揮するために有効である。膜厚は0.1〜5μmとするのがよい。膜厚が0.1 μm未満の場合、耐候性が不十分となり、また5μmを越えるとチタン酸化物皮膜の密着性が低下するためである。また、膜厚が0.8μm以上になるとカソード防食能がより向上し、その結果、耐久性、特に端部の耐久性がより向上する。したがって、より優れた耐久性が必要となる場合は、膜厚を0.8μm以上とすることが望ましい。
基板であるステンレス鋼板については特に制限はない。使用目的に応じて各種のステンレス鋼板を適宜使用することができる。チタンと浸漬電位差の小さいものがより好ましく、このような鋼板としては、例えばSUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼によるものが例示される。
次に、本発明のチタンめっき鋼板の製造方法について説明する。基材となるステンレス鋼板には特に制限はなく、各種のステンレス鋼板を使用できる。
ステンレス鋼板表面へのチタンの成膜方法について特に制限はない。イオンプレーティング、真空蒸着法等の物理蒸着法あるいは化学気相蒸着法のいずれの方法でもよい。
チタン酸化物皮膜の成膜方法については物理蒸着法であれば、特に制限はない。イオンプレーティングでも真空蒸着法でもよいが、チタン酸化物皮膜は電気伝導性が低いため、膜厚が厚くなるとイオンプレーテイングによる場合は電流が流れにくくなり、異常放電が発生して皮膜が不均一となることがあるので、真空蒸着法がより好ましい。これらの方法によって得られるチタン酸化物はTiO2であり、ゾル−ゲル法や化学気相蒸着法等では実現できない高純度のTiO2が得ることができるので好ましい。
〔第4族(IUPAC 1989)の無機酸化物粒子〕
本発明に好ましく用いられる第4族(IUPAC 1989)の無機酸化物微粒子とは、いわゆる外添剤といて用いられるものであり、具体的にはTi、Zr、Hfの酸化物微粒子を指す。微粒子としての大きさは数平均一次粒子径で0.01〜0.5μmが好ましい。
0.01μm未満であると、粒子が小さいためにその付着力が相対的に強くなり、現像剤規制部材等への付着が発生し易くなり、本発明の効果を発揮しにくくする。また、0.5μmを超える場合には、トナーへの付着力が低下するので代わって現像剤層規制部材への付着が起こりやすく、結果として本発明の効果を発揮しにくくなる。
次に、本発明に係わる素材と技術に関し詳述する。
〔トナーに用いられる各種材料と製造方法〕
本発明に用いられるトナーの製造方法については特に限定はなく、従来盛んに用いられていた粉砕法によるものでも、懸濁重合法や乳化重合法によるものでもよい。しかし、本発明に用いられるトナーの製造方法として最も好ましいのは、まず水系媒体中で乳化重合法等により樹脂微粒子を作製し、これを複数個会合融着させてトナーを作製する方法である。樹脂微粒子の会合融着法で造られたトナーは、本発明に適した体積平均粒径3〜8μmで粒径分布幅が極めて狭く粒径の揃ったトナーを作製するに適しているからである。
従って、以下樹脂微粒子の会合融着法によるトナーの作製を中心に記載する。
(1)重合性単量体
重合性単量体としては疎水性単量体,親水性単量体,架橋性単量体があり、疎水性単量体を必須の構成成分とし、必要に応じて親水性単量体、架橋性単量体が用いられる。
1)疎水性単量体
単量体成分を構成する疎水性単量体としては、特に限定されるものではなく従来公知の単量体を用いることができる。また、要求される特性を満たすように、1種または2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
具体的には、モノビニル芳香族系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単量体等を用いることができる。
ビニル芳香族系単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単量体およびその誘導体が挙げられる。
アクリル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げられる。
ビニルエーテル系単量体としては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられる。
モノオレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
ジオレフィン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
2)親水性単量体
単量体成分を構成する親水性単量体としては、特に限定されるものではなく従来公知の単量体を用いることができる。また、要求される特性を満たすように、1種または2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
例えば、カルボキシル基含有単量体、スルホン酸基含有単量体、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、第4級アンモニウム塩等のアミン系の化合物を用いることができる。
カルボキシル基含有単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル等が挙げられる。
スルホン酸基含有単量体としては、スチレンスルホン酸、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコハク酸オクチル等が挙げられる。
アミン系の化合物としては、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタアクリレート、3−ジメチルアミノフェニルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
3)架橋性単量体
重合粒子の特性を改良するために架橋性単量体を添加しても良い。架橋性単量体としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレングリコールメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有するものが挙げられる。
本発明に係る単量体は、疎水性単量体が99.9乃至85質量パーセントで且つ親水性単量体が約0.1乃至約15質量パーセントの範囲で適宜選択される。
(2)連鎖移動剤
分子量を調整するために、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることが可能である。連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく例えばオクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタンが使用される。
(3)重合開始剤
本発明に用いられるラジカル重合開始剤は水溶性であれば適宜使用が可能である。例えば過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、アゾ系化合物(4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸及びその塩、2,2′−アゾビス(2−アミノプロパン)とその塩等)、パーオキサイド化合物等が挙げられる。
更に上記ラジカル性重合開始剤は、必要に応じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤とする事が可能である。レドックス系開始剤を用いる事で、重合活性が上昇し重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短縮が期待できる。
重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生成温度以上であればどの温度を選択しても良いが例えば50℃から80℃の範囲が用いられる。但し、常温開始の重合開始剤例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビン酸等)の組み合わせを用いる事で室温またはそれ以下の温度で重合する事も可能である。
(4)界面活性剤
界面活性剤を用いる場合は、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウムなど)、硫酸エステル塩(テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウムなど)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムなど)などが挙げられる。
(5)着色剤
着色剤としては無機顔料、有機顔料を挙げることができ、それらにはさらに表面改質剤を用いてもよい。
1)無機顔料
無機顔料としては、従来公知のものを用いることができる。どのような顔料でも使用することができるが、具体的な無機顔料を以下に例示する。
黒色の顔料としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。
これらの無機顔料は所望に応じて単独または複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加量は重合体に対して2から20質量部であり、好ましくは3から15質量部が選択される。
2)有機顔料
有機顔料としては、従来公知のものを用いることができる。その代表例として具体的な有機顔料を以下に例示する。
レッドまたはマゼンタ用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138、等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
これらの有機顔料は所望に応じて単独または複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加量は重合体に対して2から20質量部であり、好ましくは3から15質量部が選択される。
3)表面改質剤
着色剤の表面改質剤としては、従来公知のものを使用することができる。具体的には、シラン化合物、チタン化合物、アルミニウム化合物等が好ましく用いることができる。
シラン化合物としては、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、等のアルコキシシラン、ヘキサメチルジシロザン等のシリザン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
チタン化合物としては、例えば、味の素社製の「プレンアクト」と称する商品名で市販されているTTS、9S、38S、41B、46B、55、138S、238S等、日本曹達社製の市販品A−1、B−1、TOT、TST、TAA、TAT、TLA、TOG、TBSTA、A−10、TBT、B−2、B−4、B−7、B−10、TBSTA−400、TTS、TOA−30、TSDMA、TTAB、TTOP等が挙げられる。
アルミニウム化合物としては、例えば、味の素社製の「プレンアクトAL−M」等が挙げられる。
これらの表面改質剤濃度は着色剤に対して0.01〜20質量%であり、好ましくは1〜15質量%が選択される。
(6)離型剤
離型剤としては従来公知のものを使用出来、例えば低分子量ポリエチレン,低分子量ポリプロピレン、酸化処理されたポリエチレン及びポリプロピレン(酸変性処理されたものを含む)、カルナウバワックス、脂肪酸アミド等を挙げる事が出来る。
(7)荷電制御剤
荷電制御剤も同様に公知のものが用いられる。但し、重合体粒子表面に極性基を有する単量体を共重合させた場合には、必要がない場合もある。ここで言う極性基とはカルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基、アンモニウム塩基等、又は正負を問わず電荷を有する基を表す。
荷電制御剤としては、正帯電性荷電制御剤としてニグロシン系の電子供与性染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩、アルキルアミド、金属錯体、フッ素処理活性剤などを使用する事が出来、負帯電性荷電制御剤として電子受容性の有機錯体、銅フタロシアニン等を使用する事が出来る。
(8)トナー製造方法
1)着色剤の表面処理
着色剤の表面改質法は、溶媒中に着色剤を分散し、その中に表面改質剤を添加した後昇温し反応を行う。反応終了後、ろ過し同一の溶媒で洗浄ろ過を繰り返し乾燥させ表面改質剤で処理された顔料を得る。
2)着色剤の分散
着色剤の分散は、水相中で界面活性剤濃度をCMC以上で行われる。分散方法は、機械的撹拌、例えばサンドグラインダー、音波処理、例えば超音波分散、加圧分散例えば、マントンゴーリン等が用いられる。
3)重合微粒子の生成(乳化重合)
本発明の顔料含有重合体粒子の製造方法は、表面改質剤で処理された着色剤を界面活性剤分散濃度をCMC以上にした水溶液中で分散した分散液を界面活性剤濃度がCMC以下になるまで希釈する。その分散液に水溶性ラジカル重合開始剤を溶解し、エチレン性不飽和単量体を添加し水系析出重合を行い顔料含有重合体粒子を得る方法であって、前記着色剤を重合粒子中に含有させる。
4)会合融着工程
重合工程によって生成された顔料含有複合体粒子を用いて会合融着を行いトナーを造る。
会合融着方法としては、様々な方法、例えば特開昭60−220358号、特開平4−284461号等に記載がある。しかし、これらの方法では、所望の粒径、粒径分布を制御することがかなり困難である。そこで本発明者等は、特開平5−115572号の方法、すなわち、重合体微粒子分散液の臨界凝集濃度以上の凝集剤及び水に対して無限溶解する有機溶媒を添加する方法で非球状粒子を生成した。
この様にしてトナーの母体となる着色粒子を得るが、一般的にこれら重合法による着色粒子の製造法ではその重合工程にて分散剤,乳化剤,界面活性剤等を併用するものであり、これらの親水性物質が最終的なトナーにまで残存した場合には、その親水性に起因した帯電性の不良,特に帯電性能の環境差が顕著となり、安定した画像を得ることが出来ない。
従って重合法により生成した樹脂微粒子を洗浄し、これら親水性物質を除去する工程を必須とする。洗浄の方法としては水洗、濾過を繰り返す方法が一般的である。
この様にして得られる着色粒子を、最終的には乾燥した粉体状のトナーとして得る為の固液分離の操作を施す必要がある。先ずデカンテーション、濾過、遠心分離等の方法により着色粒子をウェットケーキ状に得、次いで熱、減圧等により残留する水分を除去して乾燥状態とする方法が好適に用いられる。通常、この際に着色粒子が粒子自体が融着している状態までには至らないが、いわゆる物理的な凝集体、すなわち、ブロック,フレーク状に乾固凝集した状態として得られる。
これらの凝集物を解凝集する、即ち、凝集乾固した着色粒子を当初のトナー単体の粒子にまでほぐす。この具体的な方法としては、乾固凝集したトナーに対して、このトナー自体を破砕しない程度に、機械的衝撃力を付与し、個々の独立した粒子の状態へ解すことが必要である。より具体的にはヘンシェルミキサーの高速回転羽根の周速が15〜50m/sec、より好ましくは20〜40m/secである場合に、会合微粒子の破壊を防止した上での効率的な解砕を達成し得る。
又、解凝集前のブロック、フレーク状の凝集物が粗大である場合には、予備的な解砕工程としてハンマーミル等による粗砕工程を設けてもよい。
更には、トナーに必要とされる外添剤を凝集物と同時或いはその解砕工程の途中段階より解砕の系中へ投じ、解砕工程と併せて着色樹脂粒子表面に外部添加剤を付与する事もできる。外部添加剤を解砕工程の途中段階より投じる場合はその前後で解砕装置の運転条件を好適な条件の範囲内で変えても良い。
(9)使用し得る外添剤の例
前記した第4族(IUPAC 1989)の無機酸化物粒子以外の外添剤としては従来公知の各種無機微粒子,有機微粒子及び滑剤等を使用し得る。
1)無機微粒子
無機微粒子としては、各種無機酸化物,窒化物,ホウ化物等が好適に使用出来、例えばシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、窒化ケイ素等が挙げられる。更にはこれら無機微粒子に各種カップリング剤等により疎水化処理されている事が好ましい。
2)有機微粒子
有機微粒子としては、ビニル系樹脂,シリコーン系樹脂,フッ素系樹脂,メラミン樹脂等より成る各種樹脂微粒子を好適に使用し得る。
3)滑剤
滑剤には、例えばステアリン酸、オレイン酸等の各種高級脂肪酸のアルミニウム、ナトリウム、ストロンチウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛等の各種金属塩を使用し得る。
〔現像剤の作製〕
1成分現像剤として用いる場合は、非磁性1成分現像では上記のごとくして作製したものをそのまま使用出来るが、磁性1成分現像ではトナー中に体積平均粒径0.1〜2.0μm程度の磁性体の微粒子を20〜70質量%添加する必要がある。
〔トナー粒径測定等〕
数平均1次粒子は、光散乱電機泳動粒径測定装置「ELS−800」(大塚電子工業社製)で測定することが出来る。
体積平均粒径はコールターカウンターTA−2型或いはコールターマルチサイザー(コールター社製)で測定することが出来る。
〔画像形成方法〕
上記の各トナーを用いてフルカラーの画像形成を行なうフルカラー画像形成装置の一例を図1及び図2に基づいて具体的に説明する。
図1に示すフルカラー画像形成装置においては、回転駆動される感光体ドラム10の周囲に、この感光体ドラム10の表面を所定の電位に均一に帯電させる帯電ブラシ11や、この感光体ドラム10上に残留したトナーを掻き落すクリーナ12が設けられている。
また、帯電ブラシ11によって帯電された感光体ドラム10をレーザビームによって走査露光するレーザ走査光学系20が設けられており、このレーザ走査光学系20はレーザダイオード,ポリゴンミラー,fθ光学素子を内蔵した周知のものであり、その制御部にはシアン,マゼンタ,イエロー,ブラック毎の印字データがホストコンピュータから転送されるようになっている。そして、このレーザ走査光学系20は、上記の各色毎の印字データに基づいて、順次レーザビームとして出力し、感光体ドラム10上を走査露光し、これにより感光体ドラム10上に各色毎の静電潜像を順次形成するようになっている。
また、このように静電潜像が形成された感光体ドラム10に各色のトナーを供給してフルカラーの現像を行なうフルカラー現像装置30は、支軸33の周囲にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各非磁性1成分トナーを収容させた4つの色別の現像器31C、31M、31Y、31Bkが設けられており、支軸33を中心として回転し、各現像器31C、31M、31Y、31Bkが感光体ドラム10と対向する位置に導かれるようになっている。
また、このフルカラー現像装置30における各現像器31C、31M、31Y、31Bkにおいては、図2に示すように、回転してトナーを搬送する現像剤担持体(現像スリーブ)32の外周面に2つのトナー規制部材34a、34bが圧接されており、この2つのトナー規制部材34a,34bにより、現像スリーブ32によって搬送されるトナーの量を規制すると共に、搬送されるトナーを帯電させるようになっている。なお、このフルカラー現像装置30においては、現像スリーブ32によって搬送されるトナーの規制と帯電とを適切に行なうために、トナー規制部材34a、34bを2つ設けるようにしているが、このトナー規制部材を1つにすることも当然可能である。
そして、上記のようにレーザ走査光学系20によって感光体ドラム10上に各色の静電潜像が形成される毎に、上記のように支軸33を中心にして、このフルカラー現像装置30を回転させ、対応する色彩のトナーが収容された現像器31C、31M、31Y、31Bkを感光体ドラム10と対向する位置に順々に導き、各現像器31C、31M、31Y、31Bkにおける現像スリーブ32を感光体ドラム10に接触させて、上記のように各色の静電潜像が順々に形成された感光体ドラム10上に、帯電された各色のトナーを順々に供給して現像を行なうようになっている。
また、このフルカラー現像装置30より感光体ドラム10の回転方向下流側の位置には、中間転写体40として、回転駆動される無端状の中間転写ベルト40が設けられており、この中間転写ベルト40は感光体ドラム10と同期して回転駆動されるようになっている。そして、この中間転写ベルト40は回転可能な1次転写ローラ41により押圧されて感光体ドラム10に接触するようになっており、またこの中間転写ベルト40を支持する支持ローラ42の部分には、2次転写ローラ43が回転可能に設けられ、この2次転写ローラ43によって記録紙等の記録部材Sが中間転写ベルト40に押圧されるようになっている。
更に、前記のフルカラー現像装置30とこの中間転写ベルト40との間のスペースには、中間転写ベルト40上に残留したトナーを掻き取るクリーナ50が中間転写ベルト40に対して接離可能に設けられている。
また、記録紙等の記録部材Sを中間転写ベルト40に導く給紙手段60は、記録部材Sを収容させる給紙トレイ61と、この給紙トレイ61に収容された記録部材Sを1枚ずつ給紙する給紙ローラ62と、上記の中間転写ベルト40上に形成された画像と同期して給紙された記録部材Sを中間転写ベルト40と上記の2次転写ローラ43との間に送るタイミングローラ63とで構成されており、このようにして中間転写ベルト40と2次転写ローラ43との間に送られた記録部材Sを2次転写ローラ43によって中間転写ベルト40に押圧させて、中間転写ベルト40からトナー像を記録部材Sが押圧転写させるようになっている。
一方、上記のようにトナー像が押圧転写された記録部材Sは、エアーサクションベルト等で構成された搬送手段66により定着装置70に導かれるようになっており、この定着装置70において転写されたトナー像が記録部材S上に定着され、その後、この記録部材Sが垂直搬送路80を通して装置本体1の上面に排出されるようになっている。
次に、このフルカラー画像形成装置を用いてフルカラーの画像形成を行なう動作について具体的に説明する。
まず、感光体ドラム10と中間転写ベルト40とを同じ周速度でそれぞれの方向に回転駆動させ、感光体ドラム10を帯電ブラシ11によって所定の電位に帯電させる。
そして、このように帯電された感光体ドラム10に対して、上記のレーザ走査光学系20によりシアン画像の露光を行ない、感光体ドラム10上にシアン画像の静電潜像を形成した後、この感光体ドラム10にシアントナーを収容させた現像器31Cから前記のようにトナー規制部材34a,34bによって荷電されたシアントナーを供給してシアン画像を現像し、このようにシアンのトナー像が形成された感光体ドラム10に対して中間転写ベルト40を1次転写ローラ41によって押圧させ、感光体ドラム10に形成されたシアンのトナー像を中間転写ベルト40に1次転写させる。
このようにしてシアンのトナー像を中間転写ベルト40に転写させた後は、前記のようにフルカラー現像装置30を支軸33を中心にして回転させ、マゼンタトナーが収容された現像器30Mを感光体ドラム10と対向する位置に導き、上記のシアン画像の場合と同様に、レーザ走査光学系20により帯電された感光体ドラム10に対してマゼンタ画像を露光して静電潜像を形成し、この静電潜像をマゼンタトナーが収容された現像器30Mによって現像し、現像されたマゼンタのトナー像を感光体ドラム10から中間転写ベルト40に1次転写させ、更に同様にして、イエロー画像及びブラック画像の露光,現像及び1次転写を順々に行なって、中間転写ベルト40上にシアン,マゼンタ,イエロー,ブラックのトナー画像を順々に重ねてフルカラーのトナー像を形成する。
そして、中間転写ベルト40上に最終のブラックのトナー像が1次転写されると、記録部材Sをタイミングローラ63により2次転写ローラ43と中間転写ベルト40との間に送り、2次転写ローラ43により記録部材Sを中間転写ベルト40に押圧させて、中間転写ベルト40上に形成されたフルカラーのトナー像を記録部材S上に2次転写させる。
そして、このようにフルカラーのトナー像が記録部材S上に2次転写されると、この記録部材Sを上記の搬送手段66により定着装置70に導き、この定着装置70によって転写されたフルカラーのトナー像を記録部材S上に定着させ、その後、この記録部材Sを垂直搬送路80を通して装置本体1の上面に排出させるようになっている。
次に本発明の代表的実地態様を示し、本発明の構成と効果につきさらに説明する。しかし、無論本発明はこれらの態様に限定されるわけではない。
〔現像剤規制部材の作製〕
板厚0.1mmのSUS304ステンレス鋼板を基板として、イオンプレーティングまたは真空蒸着法によりチタン皮膜(チタンめっき)を形成し、あるいはさらに真空蒸着法によりチタン酸化物皮膜を形成した本発明の現像剤規制部材(No.1〜6)を作製した。皮膜の形成は下記の条件によった。
イオンプレーティングでのチタン皮膜形成
ステンレス鋼板を100〜300℃に予備加熱した後、真空中でArイオンボンバードによる前処理を行い、次いで鋼板を100〜350℃に加熱のまま、133×10-5Pa以下の雰囲気圧力で、純チタンを電子ビームによって加熱蒸発させ、蒸発したチタン粒子をイオン化し、鋼板を−100〜−500Vの負電圧に印加して成膜した。
真空蒸着法でのチタン皮膜形成
ステンレス鋼板を100〜300℃に予備加熱した後、真空中でArイオンボンバードによる前処理を行い、次いで鋼板を100〜350℃に加熱のまま、133×10-5Pa以下の雰囲気圧力で、純チタンを電子ビームによって加熱蒸発させて成膜した。
真空蒸着法によるチタン酸化物皮膜形成
酸素分圧266×10-4Paの雰囲気圧力で、TiO2を電子ビームによって加熱蒸発させて成膜した。
作製した現像剤規制部材について下記に示す。
なお、本発明外の比較例としてチタンめっきを行わなかったものも作製した。それらは現像剤規制部材7〜9として記載した。
Figure 0004483533
〔一成分現像剤(一成分トナー)の作製〕
着色粒子製造例1
[重合工程]
カーボンブラック(リーガル330R:キャボット社製)をアルミニウムカップリング剤で処理したものを533.5gを246gのドデシル硫酸ナトリウムを溶解した6リットルの純水に添加し撹拌を加えつつ超音波を照射し、カーボンブラックの水分散液を調製した。又低分子量ポリプロピレン(数平均分子量=3200)を熱を加えつつ界面活性剤水溶液中に添加し撹拌を行う事で乳化させた低分子量ポリプロピレン水分散液(固形分濃度=20質量%)を調製した。
上記カーボンブラック水分散液に低分子量ポリプロピレン水分散液2150gを加え撹拌し、更にスチレンモノマー4905g,n−ブチルアクリレート820g,メタクリル酸245g、tert−ドデシルメルカプタン165g、脱気済み純水42.5リットルを100リットルのグラスライニング反応器(撹拌翼:三枚後退翼、バッフル、冷却管、温度センサー等を装着)添加した後に、窒素気流下撹拌を行いながら70℃に昇温した後、過硫酸カリウム205gを純水10リットルに溶解した重合開始剤水溶液を添加し、70℃で6時間重合を行った後室温まで冷却した。このカーボンブラック含有着色分散液を『分散液1』とした。なお、この際のpHは4.7であった。
[会合工程]
上記分散液1の45リットルを水酸化ナトリウム水溶液を用いpH=9に調整した後、ステンレス製反応器(撹拌翼:アンカー翼、バッフル、冷却管、温度センサー装着)に添加し、撹拌しつつ2.7モル/リットルの塩化カリウム水溶液8リットル、イソプロピルアルコール7リットル及びポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(エチレンオキサイド平均重合度は10である)810gを純水3リットルに溶解した水溶液を添加した。これにより会合粒子を作製後に内温を85℃まで昇温し6時間撹拌した後、室温まで冷却し、本発明の着色粒子1を得た。着色粒子1の体積平均粒径は4.5μmであった。
着色粒子製造例2
着色粒子製造例1において表面処理されたカーボンブラックの代わりにC.I.Pigment Yellow 17を用いた以外は同様にして本発明の着色粒子を得た。ここで得られた分散液を分散液2とし、着色粒子を着色粒子2とした。着色粒子2の体積平均粒径は4.8μmであった。
着色粒子製造例3
着色粒子製造例1において表面処理されたカーボンブラックの代わりにC.I.Pigment Red 122を用いた以外は同様にして本発明の着色粒子を得た。ここで得られた分散液を分散液3とし、着色粒子を着色粒子3とした。着色粒子3の体積平均粒径は4.8μmであった。
着色粒子製造例4
着色粒子製造例1において表面処理されたカーボンブラックの代わりにC.I.Pigment Blue 15:3を用いた以外は同様にして本発明の着色粒子を得た。ここで得られた分散液を分散液4とし、着色粒子を着色粒子4とした。着色粒子4の体積平均粒径は4.7
μmであった。
着色粒子1〜4に外添剤として、数平均粒子径約0.2μmのTiO2を0.5質量%および疎水性シリカ(一次数平均粒子径約12nm)を1.0質量%添加して、トナー1〜4を作製した。
〔性能評価方法〕
図1に示した画像形成装置に上記トナー1〜4を装填して、前記各現像剤規制部材を用いて10万枚まで実写テストを行った。
1)トナー帯電量の変動
トナー1の実写スタート時と10万枚実写後のトナー帯電量を測定した。
測定方法は、吸引式小型帯電測定装置Model 210HS 2Aを用いて測定した。
2)現像濃度及びカブリの測定
実写スタート時と10万枚実写後の画像サンプルの、トナー1のみを用いた画像部分でべた黒地部分と白地部分の濃度を5点測定し、その平均値を求めた(下記表2中では最高濃度、カブリとして表示した)。
3)トナー飛散
10万枚実写後の画像形成装置内を観察し下記基準で評価した。
◎:殆ど飛散認められず
○:飛散あるが軽微
△:飛散認められ、実用上は好ましくない
×:ひどい飛散が認められる
なお、トナー飛散は実写テスト中にトナーに加えられるストレスにより、トナーの破砕や逆帯電トナーをどの程度生じたかを見る指標としても注目される。
4)画質
10万枚実写後の画像において、細線の再現度合、全体の印象等から画質を評価した。
◎:細線再現性良く画質良好
○:再現性に多少の問題はあるが画質良好
△:かなり再現性悪く、実用上は好ましくない
×:全体の印象からも画質かなり悪い
〔評価結果〕
下記表2に示す。
Figure 0004483533
表2の結果から明らかな如く、本発明内の現像剤規制部材を用いて薄層形成し帯電させた場合には、一成分トナー(一成分現像剤)は充分な耐久性を有していることがわかる。
フルカラー画像形成装置の一例の構成断面図。 現像剤担持体(現像スリーブ)とトナー(現像剤)規制部材の配置を示す構成断面図。
符号の説明
10 感光体ドラム
20 レーザ走査光学系
30 フルカラー現像装置
31C、31M、31Y、31Bk 現像器
32 現像剤担持体(現像スリーブ)
33 支軸
34a、34b トナー(現像剤)規制部材
40 中間転写ベルト
50 クリーナ
60 給紙手段
70 定着装置
80 垂直搬送路
S 記録部材

Claims (3)

  1. 現像剤を現像剤担持体上に搬送し現像剤規制部材により薄層を形成して、感光体上の静電潜像を現像する現像器において、該現像剤規制部材の表面がチタンめっきされていることを特徴とする現像器。
  2. 請求項1記載の現像器に装填された現像剤が、少なくとも着色剤と結着樹脂よりなる着色粒子と、無機微粒子を含有し、該無機微粒子が第4族(IUPAC 1989)の無機酸化物粒子であることを特徴とする現像器。
  3. 静電潜像を形成する感光体と、現像剤を現像剤担持体上に搬送し現像剤規制部材により薄層を形成して感光体上の静電潜像を現像する現像器と、を有する画像形成装置において、該現像剤規制部材の表面がチタンめっきされていることを特徴とする画像形成装置。
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