JP4483177B2 - 光変調装置、表示装置、及び電子機器 - Google Patents

光変調装置、表示装置、及び電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光変調装置、表示装置、及び電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、液晶パネルの外部に駆動回路を備えた液晶表示装置では、外部に設けられた駆動回路とパネル本体とをFPC(Flexible Print Circuit)基板を用いて接続している。また、この種の液晶表示装置として、上記FPC基板に集積回路チップを実装するTCP(Tape Carrier Package)技術やCOF(Chip on Film)技術を用いたものも知られており(例えば、特許文献1参照)、これらの技術のうちでも、COF技術を用いたCOF基板は、高集積のチップの実装が比較的容易で、基板の可撓性にも優れることから注目されている。そして、このCOF基板を用いて液晶表示装置を構成するならば、液晶パネルとフレキシブル基板との接続箇所を減らして、製造歩留まりの改善と部品点数の削減を図ることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−264571号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記COF技術等を用いるならば、液晶パネルとフレキシブル基板との接続部の構成をある程度簡素化することはできるが、投射型表示装置の光変調装置(ライトバルブ)として用いられる液晶装置では、液晶パネルの小型化、高精細化が特に著しく、それに伴って液晶パネルに形成される端子数が増加し、端子や配線が狭ピッチ化される傾向にある。そして、液晶パネルの小型化に伴いCOF基板の寸法も制限されるため、COF基板自体の集積度も上昇する傾向にある。そこで、COF基板の両面に集積回路チップの実装や配線を形成することが可能な両面COF基板も提案されているが、狭ピッチに対応した両面COF基板は技術的に製造が困難であり、そのため高コストにならざるを得ないという問題がある。
【0005】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであって、高度に集積化され、複雑な配線構造を備えた集積回路チップを容易に実装できるCOF基板を備え、かつ低コストで製造することが可能な小型、高精細の光変調装置を提供することを目的としている。
また本発明は上記光変調装置を備え、小型、高精細の光変調手段ないし画像表示手段を有する表示装置、電子機器を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の光変調装置は、上記課題を解決するために、入射光を変調して出射させる光変調機能を有する本体部と、該本体部と外部の制御回路とを接続するための配線部とを備えた光変調装置であって、前記配線部が、可撓性基板上に集積回路チップを実装した基板と、可撓性基板の両面に配線を形成可能とされた両面配線基板とを互いに接続して構成され、前記基板が前記本体部と接続され、前記両面配線基板が前記制御回路と接続されていることを特徴とする。
この構成では、集積回路チップが実装された基板と両面配線基板とを組み合わせることで、両面実装型の基板を用いることなく複雑な配線構造を備えた配線部を実現することができ、もって光変調装置の製造コストの低減を図ることができる。すなわち、狭ピッチで信号配線や端子が形成された基板は、その製造困難性からコスト高になることが問題であるが、本発明では、その配線の引き回しに基板に接続された両面配線基板を利用することができるため、安価に複雑な配線構造を実現できる両面配線基板を用いることと、製造困難度の高い基板における配線構造を簡素化することとにより、配線部の製造コストを低減することができる。
また、本発明では、上記配線部のうち、基板が本体部と隣接して配置されているので、先の集積回路チップと本体部との信号の遅延やノイズの混入等を生じにくく、信頼性に優れる光変調装置を実現することができる。
【0007】
本発明の光変調装置では、前記基板の集積回路チップが実装された面にのみ、前記両面配線基板又は前記本体部と接続するための端子部が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、比較的安価な片面実装型の基板と、両面配線基板とを用いることで、複雑な配線構造であっても容易に形成することができ、かつ低コストの配線部とすることができる。従って、複雑な配線構造を形成できる反面、製造コストが極めて高い両面実装型の基板と同等の機能を、低コストで実現する配線部を備え、かつ、その簡素な構成により歩留まりよく製造できる光変調装置を提供することができる。
【0008】
本発明の光変調装置は、前記基板に実装された集積回路チップが、前記本体部を駆動制御するための駆動回路の少なくとも一部を成している構成とすることもできる。
この構成によれば、駆動回路を構成する回路のうち、高い能力を要求される回路を前記基板に実装しておくことができるため、光変調装置の本体部を高精細化した場合にも、駆動回路の能力を容易に向上させることができるという利点が得られる。
【0009】
本発明の光変調装置は、前記基板に、複数の集積回路チップ又は電子部品が実装されている構成とすることもできる。このような構成においても、上記両面配線基板での配線の引き回しにより配線構造の複雑化に容易に対応できるため、高機能の光変調装置を、コスト上昇を抑えつつ実現することができる。
【0010】
次に、本発明の表示装置は、上記本発明の光変調装置を備えたことを特徴とする。この構成によれば、小型高精細の光変調手段を備えた表示装置を低コストで提供することができる。
【0011】
次に、本発明の電子機器は、上記本発明の表示装置を備えたことを特徴とする。この構成によれば、小型、高精細の表示部を備えた電子機器を低コストで提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る光変調装置の一実施の形態である液晶装置の斜視構成図であり、図2は、同、平面構成図である。これらの図に示す液晶装置22は、液晶パネル(本体部)35と、その一辺端部に接続された可撓性の配線部32とを備えて構成されている。尚、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の膜厚や寸法の比率などは適宜異ならせてある。
【0013】
液晶パネル35は、互いに対向して配置された素子基板35aと対向基板35bとの間に液晶層を挟持しており、前記両基板35a、35bが平面的に重なる領域に表示領域である画素部39が形成されている。画素部39は、平面視マトリクス状に配列された複数の画素を有している。素子基板35aの周縁部には、2つの駆動回路37,38実装されており、一方の駆動回路37は、その近傍に形成された複数の接続部36と電気的に接続されている。配線部32は、COF(Chip on Film)基板33と、その一端側に接続されたFPC(Flexible Print Circuit)基板43とを備えて構成されており、複数の接続部45を介して両者は電気的に接続されている。また図2に示すように、配線部32の長さ方向一端側を成すCOF基板33と液晶パネル35とが複数の端子部36を介して電気的に接続され、配線部32の他端側を成すFPC基板43と制御回路部41とが複数の端子部46を介して電気的に接続されている。
【0014】
COF基板33は、その一面側(図2裏面側)に実装されたドライバIC34を備えており、このドライバIC34が実装された側の基板面縁端部に、前記ドライバIC34と液晶パネル35の駆動回路37とを接続するための端子が設けられ、素子基板35aの縁端部上面に形成された端子と接続されて接続部36を形成している。すなわち、ドライバIC34と駆動回路37とが、接続部36を介して電気的に接続されている。また、COF基板33に設けられた複数の信号配線49は、COF基板33の液晶パネル35と反対側の端部に設けられた接続部45に、液晶パネル35の接続部36から直接又はドライバIC34を経由して接続されている。前記接続部45を構成するCOF基板33の端子は、前記ドライバIC34が実装された基板面と同一面に形成されており、従って本実施形態に係るCOF基板33は、ドライバIC34と、接続部36,45を構成する端子とが同一面に形成された片面実装型のCOF基板である。これにより、信号配線49や各端子を狭ピッチで形成したとしても、COF基板33の製造コスト上昇を抑えることが可能になっている。
【0015】
一方、接続部45を介してCOF基板33と接続されたFPC基板43は、図示上面側に形成された複数の信号配線48aと、図示下面側に形成された複数の信号配線48bと、基板を貫通して形成された透孔に電極材料を配置してなる接続孔48cとを備えており、基板両面の信号配線48a、48bを前記接続孔48cにより電気的に接続する構成を備えている。すなわち、本実施形態に係るFPC基板43は、本発明に係る両面配線基板を成している。そして、前記信号配線48aが、接続部45,46間を電気的に接続することで、FPC基板43の他端側に接続された制御回路41と、COF基板33とを電気的に接続するようになっている。
【0016】
また、COF基板33との接続部45に接続された信号配線48aのうち図示左端の信号配線は、接続孔48cを介して裏面側の信号配線48bに接続され、同様にこの信号配線48bに接続された図示右端の信号配線48aと互いに電気的に接続されている。すなわち、図示裏面の信号配線48bにより、液晶パネル35の両端の接続部36,36間を電気的に接続するために、COF基板33の信号配線49、及びFPC基板43両面の信号配線48a、48bを経由して接続するようになっている。
【0017】
また、ドライバICの上側中央部から延出された信号配線49aは、接続部45を介してFPC基板43の信号配線48aと接続され、接続孔48cを介して基板裏面の信号配線48bに接続されている。そして、同様に接続孔48cを介して、この信号配線48bに接続された2本の信号配線48aと電気的に接続されている。これらの信号配線48aは、COF基板33の信号配線49を介して液晶パネル35の両端からそれぞれ2番目に配置された接続部36,36に接続されている。このような構成とすることで、本実施形態の液晶表示装置では、ドライバIC34の液晶パネル35と反対側から引き出された信号配線49aが、COF基板33上で他の信号配線49を跨ぐことなく液晶パネル35の接続部36に接続されるようになっている。
【0018】
このように、本実施形態の液晶装置では、ドライバIC34の実装部には片面実装型のCOF基板33を用い、液晶パネル35の端子間の接続等の複雑な配線の引き回しは、両面配線基板であるFPC基板43を利用するようになっている。つまり、ドライバIC34が実装されるCOF基板33は比較的安価な片面実装型とし、複雑な配線構造が必要な部分には、すでに製造技術が確立され、安価に供給できる両面FPC基板43を用いることで、狭ピッチかつ複雑な配線構造に信号配線が引き回された配線部32を、容易かつ安価に製造することができる。
【0019】
本実施形態の液晶装置では、COF基板33上にドライバIC34を実装したことで、液晶パネル35の素子基板35a上に全ての駆動回路を実装する場合に比して、素子基板35aにおける回路の占有面積を縮減することができ、もって液晶パネル35の小型化を実現することが可能になっている。また、液晶パネル35の高精細化に伴い能力の向上が求められている駆動回路のうち、高い能力が必要な回路を主体としてドライバIC34を構成し、素子の能力が比較的低くても構わない回路を素子基板35a上に実装する構成とすれば、高性能のドライバIC34の適用が容易であるとともに、液晶パネル35の製造容易性を向上させることができ、結果として、高精細で、小型高性能の液晶装置を低コストに製造することが可能になる。
【0020】
また、駆動回路37,38を外付け駆動回路とした場合には、駆動回路と画素部の信号配線とを接続するために極めて多くの端子を素子基板35aに引き出す必要があり、小型化、高精細化された液晶パネルでは特に接続端子のピッチが狭くなって、外付け駆動回路と液晶パネルとの信号配線の形成が困難になる。これに対して、本実施形態の液晶装置のように、ドライバIC34と内蔵の駆動回路37とが協働して画素部39の駆動を行うようにすることで、接続部36の本数を減らすことも可能になり、液晶パネル35のさらなる小型化、高精細化にも容易に対応が可能な液晶装置を提供することができる。
【0021】
図1及び図2に示した液晶装置に備えられたドライバIC34と、駆動回路37,38の具体的な構成としては、例えば図3に示すような機能を各回路に対して割り当てた構成が挙げられる。図3は、本実施形態に係る液晶装置の一構成例を示すブロック図であり、図3に示すように、液晶パネル35に、マトリクス状に配列形成された複数の画素を含む画素部39と、マルチプレクサ(駆動回路)37と、Yドライバ(駆動回路)38とがこの液晶パネル35に設けられている。前記画素部39は、スイッチング素子としてTFT素子を備えたアクティブマトリクス型の画素を備え、具体的には、互いに交差する向きにストライプ状に配設されたデータ線及び走査線と、それらの交差点近傍に形成されたTFT素子と、液晶を駆動する画素電極とを備えた構造とされている。上記データ線はマルチプレクサ37に接続され、走査線はYドライバ38に接続されている。
また、液晶パネル35に、信号線群49を介して外部駆動回路であるドライバIC34が接続され、液晶パネル35及びドライバIC34に、それらを制御するタイミング制御回路41が接続されている。そして、画素部39が、その周辺に設けられた駆動回路であるYドライバ38、マルチプレクサ37、ドライバIC34、及びタイミング制御回路41により駆動制御されるようになっている。
【0022】
図3に示す画像データDATA、ラッチタイミング信号LP、シフトレジスタのスタート信号ST、データクロック信号CLX、及び選択信号であるセレクト信号S1,S2,S3が、タイミング制御回路41からドライバIC34に供給される。またタイミング制御回路41から、液晶パネル35へYドライバのスタート信号DY、ラインのシフト信号CLYが供給される。ドライバIC34には、タイミング制御回路41から入力された画像データDATAの中から1つの画像信号を選択して出力するセレクタが備えられており、このセレクタは、シフトレジスタと、ラッチ回路と、ドライバ回路とが順列に接続された構成を備えている。
【0023】
ドライバIC34は、タイミング制御回路41から受け取った画像データDATAをラッチ回路に入力するとともに、同時に供給されたセレクト信号S1,S2,S3に基づき、ラッチ回路に蓄積されている複数の画像データDATAから、前記セレクト信号に対応する1つの画像データを選択し、信号線群49を介してマルチプレクサ37に出力する。一方、マルチプレクサ37はドライバIC34から受け取った画像データDATAを、上記セレクト信号S1,S2,S3と対応する画素列のデータ線に出力する。そして、前記データ線への出力に同期してYドライバ38から走査線に出力されるゲート信号により各行の画素のスイッチングが行われ、画像が表示されるようになっている。
【0024】
上記構成によれば、ドライバIC34のセレクタに入力された複数の画像データDATAを、3種類のセレクト信号のいずれかに対応させ、これらのセレクト信号を切り替えながらセレクト信号に対応する画像データDATAのみをマルチプレクサ37に対して出力するので、画素列の信号線全てに対して画像データDATAを出力する場合に比して液晶パネルと駆動回路とに接続された信号線群49の本数を1/3に減らすことができるため、図2に示す接続部36の数を減らすことができ、COF基板33と液晶パネル35との接続を容易なものとすることができる。また液晶パネル35には、比較的簡素な構造のスイッチ回路を主体として構成されるマルチプレクサ37のみを実装するようになっているので、液晶パネル35における駆動回路の占有面積を低減でき、液晶パネル35の小型化に極めて有利である。さらには、ドライバIC34が外付けとされているので、より高い能力のドライバICを容易に適用でき、画素部39の高精細化に容易に対応することが可能である。
【0025】
(液晶装置の他の形態)
次に、本発明に係る液晶装置の他の形態を、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態の液晶装置の平面構成図である。この図に示す液晶装置の特徴とするところは、配線部32のCOF基板33に2つのドライバIC34A、34Bが実装されている点にあり、その基本構成は図1及び図2に示した液晶装置と同様である。従って、図4において、図1又は図2と同一の符号は同一の構成要素を示している。
【0026】
図4に示すように、本発明に係るCOF基板33には、複数のドライバIC(集積回路チップ)34A、34Bを実装することが可能になっており、これらを実装することにより信号配線49等の配線構造が複雑化した場合にも、COF基板33と制御回路41との間に両面に配線を形成できるFPC基板43が設けられているので、配線部32における配線の引き回しを容易に行うことが可能になっている。また、COF基板33に実装できる電子部品としては、ドライバIC34A、34B等の集積回路チップに限定されず、例えばコンデンサやLED(発光ダイオード)、抵抗器等の電子部品も容易に実装することが可能であり、その場合にも、FPC基板43を経由して信号配線の引き回しを行うことで、COF基板33を両面実装型とすることなく配線が可能である。すなわち、図4に示すようにドライバIC34Aの液晶パネル35と反対側から引き出された信号配線49bやドライバIC34Bの液晶パネル35と反対側から引き出された信号配線49cについても、FPC基板43の信号配線48a、接続孔48c、信号配線48bを順次経由することで、液晶パネル35の端子と接続できるようになっている。
【0027】
尚、上記各実施の形態では、液晶パネルと配線部とからなる液晶装置を例示して説明したが、本発明に係る光変調装置の形態はこれに限定されるものではなく、例えば有機EL装置やDMD(デジタルミラーデバイス)等としての形態にも容易に適用できるのは勿論である。
【0028】
(投射型表示装置)
次に、本発明に係る表示装置の一実施の形態を図5を参照して説明する。図5は、本実施形態の投射型表示装置を示す概略構成図である。
図5に示すように、本実施形態の投射型表示装置は、R(赤)、G(緑)、B(青)の異なる色毎に、上記実施形態の液晶装置を用いた透過型液晶ライトバルブ22〜24を備えた3板式の投射型カラー表示装置であり、光源2,フライアイレンズ3,4,偏光変換装置4dを有する照明装置1と、ダイクロイックミラー13,14,反射ミラー15〜17,レンズ18〜20,液晶ライトバルブ22〜24,クロスダイクロイックプリズム25を有する色分離合成系30と、投射レンズ26を有する投射光学系40とを備えて構成されている。
【0029】
光源2は高圧水銀ランプ或いはメタルハライドランプ等のランプ7と、ランプ7の光を反射するリフレクタ8とを備えて構成されている。また、光源光Lの照度分布を被照明領域である液晶ライトバルブ22,23,24において均一化させるための均一照明手段として、光源2側から第1フライアイレンズ3、第2フライアイレンズ4が順次設置されている。各フライアイレンズ3,4は、複数(本実施形態では例えば6×8個)のレンズ9,10から構成されている。そして、光源2から射出された光Lは、フライアイレンズ3,4によって被照明領域である液晶ライトバルブ22〜24において照度分布を均一化されるようになっている。
【0030】
偏光変換装置4dは、均一照明手段側に設けられた偏光ビームスプリッタアレイ(PBSアレイ)と、PBSアレイによって反射された偏光の偏光方向を変換する1/2波長板アレイとから構成され、光源光の光強度を損なうことなく光の偏光方向を一方向に揃えるようになっている。
【0031】
ダイクロイックミラー13,14は、例えばガラス表面に誘電体多層膜を積層したもので、所定の色光を選択的に反射し、それ以外の波長の光を透過するようになっている。すなわち、青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー13は、光源2からの光束のうちの赤色光LRを透過させるとともに、青色光LBと緑色光LGとを反射するようになっている。また、緑色光反射のダイクロイックミラー14は、ダイクロイックミラー13で反射された青色光LBと緑色光LGの内、青色光LBを透過し緑色光LGを反射するようになっている。
【0032】
これにより、照明装置1から入射された光Lのうち、赤色光LRはダイクロイックミラー13を透過した後、反射ミラー17で反射され、赤色光用ライトバルブ22に入射される。緑色光LGはダイクロイックミラー14に反射されて緑色光用ライトバルブ23に入射される。青色光LBはダイクロイックミラー14を透過した後、リレーレンズ18、反射ミラー15、リレーレンズ19、反射ミラー16、リレーレンズ20からなるリレー系21を経て、青色光用ライトバルブ24に入射されるようになっている。
【0033】
液晶ライトバルブ22〜24は、本実施形態の場合、アクティブマトリクス型の透過型液晶ライトバルブとして構成されており、信号処理された画像信号に基づいて後述の駆動回路により駆動されるようになっている。そして、各ライトバルブ22〜24で変調された色光LR,LG,LBは、クロスダイクロイックプリズム25に入射されるようになっている。
クロスダイクロイックプリズム25は、直角プリズムが貼り合わされた構造となっており、その内面に赤色光LRを反射するミラー面と青色光LBを反射するミラー面とが十字状に形成されている。そして、三つの色光LR,LG,LBがこれらのミラー面によって合成されてカラー画像を表わす光が形成された後、投射レンズ26によりスクリーン27上に拡大投射されるようになっている。
【0034】
上記構成の投射型表示装置では、その光変調手段であるところの液晶ライトバルブに、小型、高精細であり、かつ安価に製造できる先の実施形態の液晶装置を備えているので、製造コストの上昇を抑えながら、高機能化を実現することが可能になっている。
【0035】
(電子機器)
図6は、本発明に係る表示装置を直視型表示部として備えた電子機器の一例である携帯電話の斜視構成図であり、この携帯電話1300は、本発明の表示装置(例えば上記実施形態の液晶装置)を小サイズの表示部1301として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。
本発明に係る表示装置は、上記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、高精細表示が可能な小型の表示部を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の一実施の形態である液晶装置の斜視構成図。
【図2】 図2は、同、平面構成図。
【図3】 図3は、液晶装置の一構成例を示すブロック図。
【図4】 図4は、他の実施形態の液晶装置の平面構成図。
【図5】 図5は、表示装置の一形態である投射型表示装置の構成図。
【図6】 図6は、電子機器の一形態である携帯電話機の斜視構成図。
【符号の説明】
32 配線部、33 COF基板、43 FPC基板(両面配線基板)、
34,34A,34B ドライバIC(集積回路チップ)、
35 液晶パネル(本体部)

Claims (8)

  1. 入射光を変調して出射させる光変調機能を有する本体部と、該本体部と外部の制御回路とを接続するための配線部とを備えた光変調装置であって、
    前記配線部が、可撓性基板上に集積回路チップを実装した基板と、可撓性基板の両面に配線を形成可能とされた両面配線基板とを互いに接続して構成され、
    前記基板が前記本体部と接続され、前記両面配線基板が前記制御回路と接続されており、
    前記基板は、前記両面配線基板に接続された第1配線を有し、
    前記両面配線基板は、一方の端部が前記第1配線に接続された第2配線と、前記両面配線基板の一の面に引き回され前記制御回路と前記基板とを接続する信号配線とを有し、
    前記第2配線の他方の端部は、前記一方の端部とは異なる位置において前記基板に接続されており、
    前記第2配線は、前記両面配線基板の前記一の面において前記第1配線に接続され、前記両面配線基板の前記一の面に引き回されている前記信号配線と交差するように形成されると共に、少なくとも一部が前記両面配線基板を貫通して当該両面配線基板の他の面に引き回されている
    ことを特徴とする光変調装置。
  2. 前記基板の集積回路チップが実装された面にのみ、前記両面配線基板又は前記本体部と接続するための端子部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光変調装置。
  3. 前記基板に実装された集積回路チップが、前記本体部を駆動制御するための駆動回路の少なくとも一部を成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の光変調装置。
  4. 前記基板に、複数の集積回路チップ又は電子部品が実装されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光変調装置。
  5. 前記第1配線は複数設けられており、
    前記第2配線は、複数の前記第1配線のうち少なくとも2本を接続するように形成されており、
    複数の前記第1配線のうち少なくとも1本は、前記集積回路チップに接続されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光変調装置。
  6. 前記両面配線基板は、前記基板に接続された第3配線を有し、
    前記第2配線は、前記第3配線を迂回するように前記両面配線基板の表面及び裏面に渡って形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光変調装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光変調装置を備えたことを特徴とする表示装置。
  8. 請求項7に記載の表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
JP2003044663A 2003-02-21 2003-02-21 光変調装置、表示装置、及び電子機器 Expired - Fee Related JP4483177B2 (ja)

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