JP4483104B2 - ロールクリーニング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は製紙工場において製造される紙を原料としてその表面に塗工液を塗布する塗工装置のバッキングロールを洗浄するロールクリーニング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
製紙工場で製造された紙はそのままの形で直ちに使用されることはなく、それを原紙として更に加工を施すことにより所望の目的に適合する製品としての加工紙とする場合が多い。加工紙には種々のものがあるが、その一つに塗被加工紙がある。塗被加工紙は、紙の表面に塗工液(塗工用カラー)を塗布させて製造するものであり、そのための装置として塗工装置が用いられている。
【0003】
かかる塗工装置の一つとしては、図2にその一例の概略を示す如きブレードコータがある。該ブレードコータは、原紙1を巻掛けて走行させるようにしてあるバッキングロール2の下側近傍位置に、バッキングロール2の長手方向と平行に延びるようにしたファウンテンである塗工液噴射ヘッド3を設け、且つ上記塗工液噴射ヘッド3よりもバッキングロール2の回転方向下流側位置に、該塗工液噴射ヘッド3から上記原紙1の表面に塗布された塗工液4の余剰分を掻き取るメータリングブレード5を、原紙1の表面と接するように配置して、先ず、塗工液噴射ヘッド3から原紙1の表面へ向けて塗工液4を噴射供給して、原紙1の表面に幅方向に一様に塗工液4を塗布し、しかる後、原紙1に塗布された塗工液4の余剰分をメータリングブレード5にて掻き取ることにより、原紙1の表面に所要厚さの塗工液膜を均一に形成させるようにしている。
【0004】
又、バッキングロールを備えた他の塗工装置としては、上記ブレードコータと同様の構成において、メータリングブレードの代わりに回転するロッドにより塗工液噴射ヘッドから原紙の表面に供給された塗工液の余剰分を掻き取るようにしたロッドコータや、エアーナイフにより原紙の表面に供給された塗工液の余剰分を掻き取るようにしたエアーナイフコータ等がある。
【0005】
ところで、これら各塗工装置のバッキングロールには、紙粉が付着したり、原紙を透過した塗工液や原紙の幅方向端部からはみ出した塗工液が付着することがある。そのため、図2に示すブレードコータの場合には、通常、バッキングロール2の頂部よりも回転方向下流側となる上部所要位置に、回転するバッキングロール2の表面に付着した紙粉や塗工液を水や温水等の洗浄液7により連続的に洗浄するロールクリーニング装置6を付設するようにしている。
【0006】
上記ロールクリーニング装置6は、図3(イ)(ロ)にその一例の概略を示す如く、バッキングロール2と平行に該バッキングロール2の長手方向の全長に亘って延び且つ下端部に長手方向の全長に亘り鉛直方向のブレード9を備えてなるドクター本体8を、バッキングロール2の頂部よりも回転方向下流側となる上部近傍位置に配置して、該ドクター本体8のブレード9の下端を、バッキングロール2の外周面に、長手方向の全長に亘って隙間なく摺動するように接触させて、回転するバッキングロール2とドクター本体8との間に洗浄液7を溜める凹部10を、バッキングロール2に沿い形成させるようにしてあり、且つ該凹部10の長手方向所要間隔位置には、洗浄液供給用のヘッダ12より分岐された複数の洗浄液供給ノズル11が配置してあって、凹部10に洗浄液7を供給するようにしてあり、更に、上記凹部10の長手方向両端部には、バッキングロール2の長手方向の端面と摺動可能に接し且つドクター本体8の長手方向の端面と接する回収パン16をそれぞれ設けてあり、且つ該各回収パン16は、凹部10に臨む側壁部に、所定のレベル位置にて凹部10と連通する切欠き部17を設けた構成としてあり、又、上記ヘッダ12は、洗浄液供給装置13に、流量調整バルブ15を備えた供給ライン14を介して接続した構成としてあり、洗浄液供給ノズル11を通して凹部10に洗浄液7を供給すると共に、凹部10に溜まる洗浄液7が所定レベルに達した時点で切欠き部17を通して回収パン16へオーバーフローさせて排出させることにより、上記凹部10に洗浄液7が常時所定のレベル位置まで溜まるようにして、回転に伴って上記凹部10を通過するバッキングロール2の表面を洗浄液7にて洗浄することができるようにしてある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のロールクリーニング装置6では、洗浄液7の回収を、凹部10の長手方向両端部、すなわち、バッキングロール2の長手方向の両側に設けた回収パン16のみで行っていたため、ロール面長さが小さい(たとえば5000mm程度まで)バッキングロール2では対応して洗浄可能であるが、近年の如く、製紙工場で製造する原紙を広幅化する傾向にあり、この原紙の広幅化に対応するためにバッキングロールのロール面長さが大きく(たとえば5000mm以上)なると、凹部10の長手方向中央部付近の洗浄液7が両端部の洗浄液7に邪魔されて両端側への円滑な排出が行えなえなくなって、洗浄に供された後の洗浄水7が滞留するという問題があり、又、中央部付近に洗浄液7が滞留すると、液面が上昇し、回転するバッキングロール2に引かれて同伴させられるバッキングロール2表面層のエアーが洗浄液7に巻き込まれて、洗浄液7内に沸騰時の如き多量の気泡を生じて泡立つ現象(ボイリング現象)を引き起こすという問題があり、このため洗浄液7が飛散したり、気泡による圧の変化がブレード9に作用してバッキングロール2とブレード9との摺動部より液抜けが生じる虞があるという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、ロール面長さの大きいバッキングロールに付設する場合においても凹部中央部付近の洗浄液を円滑に排出できるロールクリーニング装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、バッキングロールの頂部よりも回転方向下流側となる上部位置に、バッキングロールの長手方向と平行に全長に亘って延び且つ下端部にブレードを備えたドクター本体を、上記ブレードの下端がバッキングロールの表面に長手方向の全長に亘って摺動可能に接触するように配置して、上記バッキングロールとドクター本体との間に洗浄液を溜め得る凹部をバッキングロールに沿って形成し、且つ該凹部の長手方向所要間隔位置に洗浄液供給ノズルを備えると共に、凹部の長手方向両端部に洗浄液をオーバーフローさせるための回収パンを備えて、上記洗浄液供給ノズルより供給されて凹部に溜めた洗浄液にて回転するバッキングロールの表面を洗浄するようにしてあるロールクリーニング装置において、上記洗浄液供給ノズルが配置してある凹部の長手方向所要間隔位置に、複数の吸引排出ノズルを配置し、且つ上記洗浄液供給ノズルを分岐させている洗浄液供給用ヘッダを、洗浄液排出用ヘッダと二重管構造として上記ドクター本体の上方近傍位置に配設して、該二重管構造とした洗浄液排出用ヘッダに上記各吸引排出ノズルを接続させて該各吸引排出ノズル先端を上記凹部に臨ませるようにし、更に、上記洗浄液排出用ヘッダを吸引装置に接続してなる構成とする。
【0010】
塗工装置の運転時には、凹部の長手方向の中央部分の洗浄液が滞留する部分を、吸引排出ノズルより吸引して排出させることにより、洗浄液は、凹部の長手方向の中央部付近で滞留を生じることなく排出されて、凹部内の所定のレベル位置まで常に溜まった状態とされる。この状態において、バッキングロールを回転させると、回転に伴ってバッキングロールの表面が、連続的に凹部を通過させられるため、該凹部内に溜められた洗浄液との接触により洗浄が行われる。
【0011】
又、凹部の長手方向所要間隔位置に設けた各吸引排出ノズルを連結する排出用ヘッダと、凹部の長手方向所要間隔位置に設けた各洗浄液供給ノズルを連結する供給用ヘッダとを二重管構造とした構成としてあるので、供給用ヘッダと排出用ヘッダを一体化することができ、設置に要するスペースを削減することができる。
【0012】
更に、洗浄液供給ノズルが配置してある凹部の長手方向所要間隔位置に、途中に流量調整弁を備えた複数の吸引排出ノズルを配置した構成とすることにより、凹部の長手方向の洗浄液が滞留し易い部分より、より多く洗浄液を吸引し排出することで、凹部の長手方向に関する洗浄液のレベルを均一に保つことが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1(イ)(ロ)は本発明のロールクリーニング装置の実施の一形態を示すもので、図3(イ)(ロ)に示したロールクリーニング装置6と同様の構成において、上記凹部10の長手方向所要間隔位置に、たとえば、上記洗浄液供給ノズル11と交互配置となるように流量調整弁24を備えた吸引排出ノズル19を装備し、該各吸引排出ノズル19を洗浄液排出用ヘッダ21に接続させるようにする。すなわち、図1(イ)に一例を示す如く、二重管構造として外周部を洗浄液供給用のヘッダ12とし且つ内部を洗浄液排出用のヘッダ21としたヘッダ管20を構成して、ドクター本体8の上方近傍位置に配設し、該ヘッダ管20の外側の洗浄液供給用のヘッダ12には、図3(イ)(ロ)と同様に洗浄液供給ノズル11を接続し、内側の洗浄液排出用のヘッダ21には、上記ヘッダ12を貫通して延び且つ途中に流量調整バルブ24を有する吸引排出ノズル19を接続して、該吸引排出ノズル19の先端を凹部10内の洗浄液7に臨ませ、更に、該ヘッダ21を、流量調整バルブ23を備えた排出ライン22を介して吸引ポンプの如き吸引装置18に接続させた構成とし、該吸引装置18の作動により、凹部10の長手方向の所要間隔位置より洗浄液7を吸引排出ノズル19、排出用ヘッダ21、排出ライン22を通して吸引して排出できるようにする。
【0015】
バッキングロール2のロール面長さが大きい(たとえば5000mm以上)ものを用いて広幅の原紙への塗工作業において、塗工装置を運転する時には、供給側の流量調整バルブ15を開けて、洗浄液供給装置13より供給ライン14を通して供給用のヘッダ12へ導かれる洗浄液7を、各洗浄液供給ノズル11を通して凹部10に供給し、凹部10の長手方向両端部より回収パン16にオーバフローさせると共に、凹部10の幅方向中央部分については各吸引排出ノズル19より洗浄液7を吸引して排出するようにする。これにより、凹部10内に、長手方向の全長に亘り洗浄液7が所定のレベル位置まで溜められた状態となる。この際、各吸引排出ノズル19の流量調整弁24の開度をそれぞれ調整することにより、凹部10の長手方向に関して部分的に吸引排出量を変化させることができるので、回収パン16のみへの排出では洗浄液7が滞留してレベルが上昇し易い凹部10の中央部付近の洗浄液7レベルが適正レベルに保たれるように目視により判断して各流量調整弁24の開度調整するようにする。
【0016】
この状態において、バッキングロール2を回転させると、バッキングロール2の表面は、連続的に凹部10を通過し、この際、該凹部10内に溜まる洗浄液7と接触させられて洗浄が行われるようになる。
【0017】
このように、凹部10の長手方向中央部付近の洗浄液7を吸引排出ノズル19より吸引して排出させることができることから、凹部10の中央部付近に洗浄液が滞留することに伴って、凹部10に溜まる洗浄液7の液面が部分的に上昇するという事態を防止できて、ボイリング現象の発生を防止でき、洗浄液7の飛散や液抜けを未然に防止することができる。
【0018】
又、上記ロールクリーニング装置では、機械停止点検、整備等の際に洗浄液7を全量抜く必要が生じることがあるが、この場合、長手方向に所要間隔で設置した吸引排出ノズル19より一斉に排出できるので、従来、凹部10の長手方向両端部の回収パン16から排出させるために、中央部よりエアーで吹いて両端部に洗浄液7を早く送るようにしていた作業を不要とすることが可能となる。
【0019】
更に、供給用ヘッダ12と排出用ヘッダ21は二重管構造のヘッダ管20として一体化してあるので、設置に要するスペースを削減することができる。
【0020】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、吸引排出ノズル19の凹部10の長手方向に対する設置個所及び設置数は、ロールクリーニング装置を付設すべきバッキングロール2のロール面長さに応じて自在に決定してよいこと、上記においては供給用ヘッダ12と排出用ヘッダ21を二重管構造のヘッダ管20の外周部及び内部にそれぞれ設けて一体化したものとして示したが、供給用ヘッダ12と排出用ヘッダ21をヘッダ管20の内側と外側で入れ替えてもよく、又、同心状にすることなく別々に備えるようにしてもよいこと、洗浄液供給ノズル11及び吸引排出ノズル19は、それぞれ洗浄液7の凹部10への供給及び凹部10からの洗浄液7の吸引排出を行うことができれば、ホース等を介して直接、洗浄液供給装置13又は吸引装置18に接続するようにしてもよいこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0021】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明のロールクリーニング装置によれば、バッキングロールの頂部よりも回転方向下流側となる上部位置に、バッキングロールの長手方向と平行に全長に亘って延び且つ下端部にブレードを備えたドクター本体を、上記ブレードの下端がバッキングロールの表面に長手方向の全長に亘って摺動可能に接触するように配置して、上記バッキングロールとドクター本体との間に洗浄液を溜め得る凹部をバッキングロールに沿って形成し、且つ該凹部の長手方向所要間隔位置に洗浄液供給ノズルを備えると共に、凹部の長手方向両端部に洗浄液をオーバーフローさせるための回収パンを備えて、上記洗浄液供給ノズルより供給されて凹部に溜めた洗浄液にて回転するバッキングロールの表面を洗浄するようにしてあるロールクリーニング装置において、上記洗浄液供給ノズルが配置してある凹部の長手方向所要間隔位置に、複数の吸引排出ノズルを配置し、且つ上記洗浄液供給ノズルを分岐させている洗浄液供給用ヘッダを、洗浄液排出用ヘッダと二重管構造として上記ドクター本体の上方近傍位置に配設して、該二重管構造とした洗浄液排出用ヘッダに上記各吸引排出ノズルを接続させて該各吸引排出ノズル先端を上記凹部に臨ませるようにし、更に、上記洗浄液排出用ヘッダを吸引装置に接続してなる構成としてあるので、特にロール面長さが大きいバッキングロールに広幅の原紙を巻き掛けて塗工する場合において、凹部の長手方向所要間隔位置に設けた吸引排出ノズルより吸引して排出させることにより、洗浄液が滞留し易い凹部の長手方向中央部付近の洗浄液を有効に排出できて滞留を防止でき、これにより凹部の長手方向に常時洗浄液が所定のレベル位置まで溜まった状態とすることができ、この状態において、バッキングロールを回転させることにより、バッキングロールの表面を、連続的に凹部内に溜まる洗浄液と接触させることができて、洗浄を行うことができ、又、上記のように凹部内の洗浄液の排出を円滑に行わせることができ、したがって、凹部に溜まる洗浄液の液面が部分的に上昇することを防止できて、ボイリング現象の発生を防止でき、洗浄液の飛散や液抜けを未然に防止することができるという優れた効果を発揮する。又、凹部の長手方向所要間隔位置に設けた各吸引排出ノズルを連結する排出用ヘッダと、凹部の長手方向所要間隔位置に設けた各洗浄液供給ノズルを連結する供給用ヘッダとを二重管構造とした構成としてあるので、供給用ヘッダと排出用ヘッダを一体化することができ、設置に要するスペースを削減することができるという効果を発揮し、更に、洗浄液供給ノズルが配置してある凹部の長手方向所要間隔位置に、途中に流量調整弁を備えた複数の吸引排出ノズルを配置した構成とすることにより、凹部の長手方向の洗浄液が滞留し易い部分より、より多く洗浄液を吸引し排出することで、凹部の長手方向に関する洗浄液のレベルを均一に保つことが可能となるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロールクリーニング装置の実施の一形態を示すもので、(イ)は概略切断側面図、(ロ)は(イ)のA−A方向矢視図である。
【図2】塗工機の一例の概略を示す側面図である。
【図3】従来のロールクリーニング装置の一例の概略を示すもので、(イ)は切断側面図、(ロ)は(イ)のB−B方向矢視図である。
【符号の説明】
2 バッキングロール
7 洗浄液
8 ドクター本体
9 ブレード
10 凹部
11 洗浄液供給ノズル
12 ヘッダ
16 回収パン
18 吸引装置
19 吸引排出ノズル
21 ヘッダ
24 流量調整弁

Claims (2)

  1. バッキングロールの頂部よりも回転方向下流側となる上部位置に、バッキングロールの長手方向と平行に全長に亘って延び且つ下端部にブレードを備えたドクター本体を、上記ブレードの下端がバッキングロールの表面に長手方向の全長に亘って摺動可能に接触するように配置して、上記バッキングロールとドクター本体との間に洗浄液を溜め得る凹部をバッキングロールに沿って形成し、且つ該凹部の長手方向所要間隔位置に洗浄液供給ノズルを備えると共に、凹部の長手方向両端部に洗浄液をオーバーフローさせるための回収パンを備えて、上記洗浄液供給ノズルより供給されて凹部に溜めた洗浄液にて回転するバッキングロールの表面を洗浄するようにしてあるロールクリーニング装置において、上記洗浄液供給ノズルが配置してある凹部の長手方向所要間隔位置に、複数の吸引排出ノズルを配置し、且つ上記洗浄液供給ノズルを分岐させている洗浄液供給用ヘッダを、洗浄液排出用ヘッダと二重管構造として上記ドクター本体の上方近傍位置に配設して、該二重管構造とした洗浄液排出用ヘッダに上記各吸引排出ノズルを接続させて該各吸引排出ノズル先端を上記凹部に臨ませるようにし、更に、上記洗浄液排出用ヘッダを吸引装置に接続してなる構成を有することを特徴とするロールクリーニング装置。
  2. バッキングロールの頂部よりも回転方向下流側となる上部位置に、バッキングロールの長手方向と平行に全長に亘って延び且つ下端部にブレードを備えたドクター本体を、上記ブレードの下端がバッキングロールの表面に長手方向の全長に亘って摺動可能に接触するように配置して、上記バッキングロールとドクター本体との間に洗浄液を溜め得る凹部をバッキングロールに沿って形成し、且つ該凹部の長手方向所要間隔位置に洗浄液供給ノズルを備えると共に、凹部の長手方向両端部に洗浄液をオーバーフローさせるための回収パンを備えて、上記洗浄液供給ノズルより供給されて凹部に溜めた洗浄液にて回転するバッキングロールの表面を洗浄するようにしてあるロールクリーニング装置において、上記洗浄液供給ノズルが配置してある凹部の長手方向所要間隔位置に、途中に流量調整弁を備えた複数の吸引排出ノズルを配置し、且つ上記洗浄液供給ノズルを分岐させている洗浄液供給用ヘッダを、洗浄液排出用ヘッダと二重管構造として上記ドクター本体の上方近傍位置に配設して、該二重管構造とした洗浄液排出用ヘッダに上記各吸引排出ノズルを接続させて該各吸引排出ノズルの先端を上記凹部に臨ませるようにし、更に、上記洗浄液排出用ヘッダを吸引装置に接続してなる構成を有することを特徴とするロールクリーニング装置。
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