以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明を適用したプラズマディスプレイ1の分解斜視図である。
プラズマディスプレイ(映像表示装置)1は、前面筐体11−1および背面筐体11−2が1つに組み合わされて構成される筐体11と、筐体11の内部に収容される内部ユニット12とを備えている。
前面筐体11−1の前面には、ガラス等よりなる透光部21が設けられている。また、前面筐体11−1の上部と下部には、それぞれ複数の通風口22が水平方向に並んで形成されている。また、背面筐体11−2の上部と下部にも、前面筐体11−1と同様に、それぞれ複数の通風口22が水平方向に並んで形成されている。
内部ユニット12には、PDP(プラズマディスプレイパネル(表示パネル))31、熱伝導シート32、およびフレームシャーシ33が設けられている。フレームシャーシ33は、背面筐体11−2に近接する位置に配置され、フレームシャーシ33の前面であって、前面筐体11−1に近接する位置にPDP31が配置され、フレームシャーシ33とPDP31の間に、シリコン等により構成される熱伝導シート32が配置されている。
フレームシャーシ33には、複数の固定ボス41およびPDP31の非表示部(有効表示画面領域外)を含むPDP31に対応した環状の熱伝導板42が設けられている。固定ボス41は、駆動部43−1,43−2、および調整部70を熱伝導板42に取り付けるためのものであり、駆動部43−1,43−2、および調整部70のそれぞれに対して4個ずつ設けられている(図中では、隠れている固定ボス41もある)。駆動部43−1および43−2は、PDP31と電気的に接続されており、調整部70は、駆動部43−1および43−2と電気的に接続されている。
駆動部43−1および43−2は、PDP31の発光駆動およびその制御を行なう。また、調整部70は、PDP31の背面から漏れる光を検出するとともに、検出した光の輝度と色度に基づいて、輝度と色度を調整する調整信号を生成し、駆動部43−1および駆動部43−2に調整信号を供給する。以下、駆動部43−1および駆動部43−2を合わせて、駆動部43と称する。なお、固定ボス41と熱伝導板42は、一体化されていてもよい。
図2は、図1のプラズマディスプレイ1の機能的構成例を示すブロック図である。
プラズマディスプレイ1には、PDP31、駆動部43、および調整部70が設けられている。
調整部70には、カラーセンサ80、マイクロコンピュータ81、ビデオゲインコントローラ82、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)83、操作部84、受光部85、および通信部86が設けられている。
カラーセンサ80は、PDP31の背面に漏れてきた光を検出し、検出した光に対する輝度信号Y1、色度信号x1およびy1をマイクロコンピュータ81に出力する。マイクロコンピュータ81は、カラーセンサ80、ビデオゲインコントローラ82、EEPROM83、操作部84、受光部85、および通信部86に接続されており、各部を制御する。
EEPROM83には、輝度と色度の基準値が記憶されている。例えば、色温度を9300K(ケルビン)に合わせるとした場合、色度の値としては、例えば、x=0.283,y=0.298、輝度の値としては、例えば、Y=200が記憶されている。また、NTSC(National Television System Committee)を基準とした場合、赤色(R)の基準値としては、例えば、x=0.67,y=0.33が記憶され、緑色の基準値としては、例えば、x=0.21,y=0.71が記憶され、青色の基準値としては、例えば、x=0.14,y=0.08が記憶されている。
操作部84は、ユーザからの指令を受け付け、指令に対応する信号をマイクロコンピュータ81に出力する。受光部85は、図示せぬリモートコントローラから発光された赤外線信号を受光し、受光した赤外線信号に基づく信号をマイクロコンピュータ81に出力する。通信部86は、マイクロコンピュータ81の制御に基づいて、他の機器と通信する。
ビデオゲインコントローラ82は、マクロコンピュータ81からの制御に基づいて、ビデオゲイン(利得)を調整する調整信号を生成し、これを駆動部43−1および43−2からなる駆動部43に供給する。駆動部43は、調整信号により調整されたビデオゲインで、ビデオ信号(図示せぬビデオ端子から供給されるビデオ信号)に基づく映像を表示させるようにPDP31を駆動する。
次に、図3と図4のフローチャートを参照して、図2のプラズマディスプレイ1における表示調整処理を説明する。
ステップS1において、マイクロコンピュータ81は、表示調整処理(の開始)が指令されたか否かを判定し、指令されたと判定されるまで待機する(すなわち、この処理は、表示調整処理の開始が指令されたとき開始される)。マイクロコンピュータ81は、操作部84が、ユーザからの表示調整処理を開始する指令を受けた場合、または、受光部85が、ユーザからの表示調整処理を開始する指令に対応する赤外線信号を受光したとき、表示調整処理(の開始)が指令されたと判定する。
ステップS1において、表示調整処理が指令されたと判定された場合、ステップS2において、駆動部43(駆動部43−1および駆動部43−2)は、PDP31に所定の色(例えば、白色)を表示させる。
ステップS3において、マイクロコンピュータ81は、マイクロコンピュータ81は、カラーセンサ80に輝度と色度の測光を指令する。このとき、PDP31の前面には、一面に白色の画像が表示されている。
ステップS4において、カラーセンサ80は、輝度と色度を測光する(輝度と色度を検出する)。いま、PDP31の前面には、一面に白色の画像が表示されているので、カラーセンサ80は、前面に表示された白色の画像に対する、背面の光(背面まで漏れてきた光)の輝度Yと色度x,yを測光する。
カラーセンサ80は、例えば、赤色(中心波長が約620nm(ナノメートル))、青色(中心波長が約555nm)、および緑色(中心波長が約450nm)の単色の3つのカラーフィルタ、3つのフォトダイオード(各単色用)(または、3つのフォトトランジスタ)、並びに、A(Analog)/D(Digital)コンバータおよび演算器により構成されている。
光は、それぞれの単色カラーフィルタを介して、対応するフォトダイオードに入射される。フォトダイオードは、入射された光の強さによって、大きさの異なる電流を発生する。すなわち、フォトダイオードは、それぞれの色(3色)に対応する強さの電流を発生する。A/Dコンバータは、フォトダイオードからの電流をA/D変換し、演算器は、変換されたディジタル値を、xとyの値に変換する(演算する)。フォトダイオードは、入射光の波長により感度に差が出たり(例えば、赤色は強くなり、青色は弱くなる)、温度によっても変化するため、これらの補正も演算器により行なわれる。
なお、輝度は、これらの各単色センサー(単色カラーフィルタおよび対応するフォトダイオード)からの出力の総量で測定してもよいし、単独で別のフォトダイオードを設けるようにしてもよい。単独で別のフォトダイオードを設けるようにした場合、確度を上げることができる。
また、カラーセンサ80は、上述した構成に限らず、輝度と色度を検出できるような構成であればなんでもよい。
図3に戻って、ステップS5において、マイクロコンピュータ81は、カラーセンサ80から輝度Y1および色度x1,y1を取得する。すなわち、カラーセンサ80により(ステップS3の処理で)測定された輝度Y、および色度x,yは、輝度Y1および色度x1,y1として、マイクロコンピュータ81に取得される。
ステップS6において、マイクロコンピュータ81は、EEPROM83から輝度と色度の基準値Y2(輝度の基準値),x2,y2(色度の基準値)を取得する。上述したように、EEPROM83には、輝度Yおよび色度x,yの基準値が、輝度Y2および色度x2,y2として記憶されている。マイクロコンピュータ81は、この輝度の基準値(Y2)および色度の基準値(x2,y2)を取得する。例えば、9300Kの白色の基準値である場合、輝度の基準値としてY=200、色度の基準値として、(x2,y2)=(0.283,y=0.298)が取得される。
ステップS6において、マイクロコンピュータ81は、輝度Y1=Y2、色度x1=x2、かつ、y1=y2であるか否かを判定する。すなわち、カラーセンサ80により測光された輝度(Y1)および色度(x1,y1)が、輝度の基準値(Y2)および色度の基準値(x2,y2)と等しいか否かが判定される。なお、実際には、輝度の基準値Y2および基準値x2,y2は1つの値ではなく、その値に範囲がある(例えば、±0.01の範囲がある)ので、その範囲内(基準値により定められる範囲)に検出された輝度(Y1)と色度(x1,y1)があるか否かが判定される。
ステップS7において、Y1=Y2、x1=x2、かつ、y1=y2でない(実際の測定値が基準値により定められる範囲にない)と判定された場合、ステップS8において、マイクロコンピュータ81は、Y1=Y2、x1=x2、かつ、y1=y2となるように、輝度と色度を調整し、その値をビデオゲインコントローラ82に出力する。
ステップS9において、ビデオゲインコントローラ82は、マイクロコンピュータ81から供給された調整された輝度と色度に基づいて、ゲインを調整する調整信号を駆動部43に供給する。具体的には、ステップS6で判定される基準値がY=200±1,x=0.283±0.01,y=0.298±0.01であり、測光された値がY=200,x=0.3000,y=0.319である場合、ビデオゲインコントローラ82は、色度x,yの値をそれぞれ約0.01下げるようなゲインを調整する調整信号(輝度と色度の調整信号(いまの例の場合、色度の調整信号))を生成し、駆動部43に供給する。
ステップS10において、プラズマディスプレイ1−1の駆動部43は、ゲインが調整されたビデオ信号(調整信号に基づくビデオ信号)を、PDP31に表示させる。PDP31は、この指令に基づいて、調整された輝度と色度で画像を表示する。
ステップS7においてY1=Y2,x1=x2、かつ、y1=y2である(すなわち、測光された値が基準値の範囲にある)と判定された場合、または、ステップS10の処理の後、ステップS11において、マイクロコンピュータ81は、再検査するか否かを判定し(ユーザにより、操作部84または受光部85に対して、再検査の指令が入力されたか否かを判定し)、再検査すると判定された場合、ステップS2に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS11において、再検査しないと判定された場合、処理は終了される。
図3および図4の処理により、PDP31に装着される調整部70により、PDP31の輝度と色度が測光され、予め設定されている基準値に合うようにPDP31の輝度と色度が調整される。
なお、図3および図4の例では、所定の色を白色としたが、R,G,Bそれぞれの色を表示させ、調整するようにしてもよい。
また、調整部70は、ネットワークを介して、他の調整装置と情報を授受することができる。図5は、調整部70をネットワーク101に接続した場合の処理を説明する図である。
調整部70−1およびPDP31−1が設けられているプラズマディスプレイ1−1、並びに、調整部70−2およびPDP31−2が設けられているプラズマディスプレイ1−2は、上述した調整部70およびPDP31が設けられているプラズマディスプレイ1と同様の構成である。調整部70−1および調整部70−2は、それぞれネットワーク101に接続されている。また、ネットワーク101には、パーソナルコンピュータ102、および外部記憶装置103が接続されている。なお、調整部70−1と調整部70−2を個々に区別する必要がない場合、単に調整部70と称し、PDP31−1とPDP31−2を個々に区別する必要がない場合、単にPDP31と称する。そして、以下においては、図2のプラズマディスプレイ1の構成は、プラズマディスプレイ1−1とプラズマディスプレイ1−2の構成としても引用する。すなわち、図2の調整部70の構成は、調整部70−1と調整部70−2の構成としても引用する。
パーソナルコンピュータ102は、調整部70と情報を授受する。外部記憶装置103は、例えば、調整部70−1および調整部70−2に設定されている基準値(輝度と色度の基準値)を記憶する。
図6は、図5のパーソナルコンピュータ102の構成例を示すブロック図である。
CPU(Central Processing Unit)201は、ROM(Read Only Memory)202に記憶されているプログラム、または、記憶部208からRAM(Random Access Memory)203にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM203にはまた、CPU201が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
CPU201、ROM202、およびRAM203は、内部バス204を介して相互に接続されている。この内部バス204にはまた、入出力インターフェース205も接続されている。
入出力インターフェース205には、キーボード、マウスなどよりなる入力部206、CRT,LCD(Liquid Crystal Display)などよりなるディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部207、ハードディスクなどより構成される記憶部208、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部209が接続されている。通信部209は、電話回線やCATVを含む各種のネットワークを介しての通信処理を行なう。
入出力インターフェース205にはまた、必要に応じてドライブ210が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリなどによりなるリムーバブルメディア221が適宜装着され、それから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部208にインストールされる。
次に、図7のフローチャートを参照して、プラズマディスプレイ1における他のプラズマディスプレイへの表示調整処理の指令処理を説明する。なお、ここでは、この処理を実行するプラズマディスプレイをプラズマディスプレイ1−1とし、他のプラズマディスプレイをプラズマディスプレイ1−2とする。
ステップS51において、調整部70−1のマイクロコンピュータ81は、他のプラズマディスプレイ1−2(プラズマディスプレイ1−2の調整部70−2)への表示の調整(の開始)が指令されたか否かを判定し、指令されたと判定されるまで待機する。調整部70−1のマイクロコンピュータ81は、操作部84が、ユーザから他のプラズマディスプレイ1−2(調整部70−2)への表示調整処理を開始する指令を受けた場合、または、受光部85が、ユーザからの他のプラズマディスプレイ1−2(調整部70−2)への表示調整処理を開始する指令に対応する赤外線信号を受光したとき、他のプラズマディスプレイ1−2(調整部70−2)への表示調整処理(の開始)が指令されたと判定する。
ステップS51において、他のプラズマディスプレイ1−2(調整部70−2)への表示調整処理が指令されたと判定された場合、ステップS52において、調整部70−1のマイクロコンピュータ81は、他のプラズマディスプレイ1−2の調整部70−2に対して、表示の調整処理を開始する指令に対応する信号(表示調整処理の開始信号)を生成し、通信部86に送信する。
ステップS53において、通信部86は、ネットワーク101を介して、表示調整処理を開始する指令に対応する信号を他のプラズマディスプレイ1−2の調整部70−2に送信し、処理を終了する。
図7の処理により、調整部70−1は、他の調整部70−2に、表示調整処理を開始させる指令を送信することができる。すなわち、他の調整部70−2は、自分自身の操作部84または受光部85を介して、表示の調整処理の開始を受け付けるだけでなく、調整部70−1から、表示の調整処理の開始を受け付けることができる。これにより、他のプラズマディスプレイ1−2に表示調整処理を指令することができる。
この指令(表示の調整処理の開始の指令)を受け取った他のプラズマディスプレイ1−2の調整部70−2は、上述した図3および図4のフローチャートと同様の処理を実行する。ただし、図3のステップS1では、操作部84または受光部85を介して、ユーザから表示調整処理の開始が指令されているが、この例の場合、他のプラズマディスプレイ1−2の調整部70−2は、調整部70−1から、通信部86を介して、表示調整処理の開始が指令される。
なお、図7の処理では、調整部70−1が、表示調整処理の開始を指令する信号のみを送信するようにしたが、この他に、調整部70−1に設定されている基準値(輝度と色度の基準値)を送信するようにしてもよい。また、所定の空間に複数のプラズマディスプレイが設けられている場合には、それぞれのプラズマディスプレイにIDを付すことにより、表示調整処理の指令を送信するプラズマディスプレイを特定するようにしてもよい。この場合の処理の例を、図8のフローチャートを参照して説明する。なお、ここでは、処理を実行するプラズマディスプレイをプラズマディスプレイ1−1(調整部70−1)とし、他のプラズマディスプレイをプラズマディスプレイ1−2(調整部70−2)とする。
ステップS101において、調整部70−1のマイクロコンピュータ81は、他のプラズマディスプレイ1−2(調整部70−2)への表示の調整(の開始)が指令されたか否かを判定し、指令されたと判定されるまで待機する。調整部70−1のマイクロコンピュータ81は、操作部84が、ユーザから他のプラズマディスプレイ1−2(調整部70−2)への表示調整処理を開始する指令を受けた場合、または、受光部85が、ユーザからの他のプラズマディスプレイ1−2(調整部70−2)への表示調整処理を開始する指令に対応する赤外線信号を受光したとき、他のプラズマディスプレイ1−2(調整部70−2)への表示調整処理(の開始)が指令されたと判定する。
ステップS101において、他のプラズマディスプレイ1−2(調整部70−2)への表示調整処理が指令されたと判定された場合、ステップS102において、調整部70−1の操作部84(または受光部85)は、ユーザから指令される、表示制御処理の開始の指令を送信する他のプラズマディスプレイのIDを取得する。いまの例の場合、プラズマディスプレイ1−2(調整部70−2)を指定するIDが取得される。
ステップS103において、マイクロコンピュータ81は、EEPROM83に記憶されている基準値(輝度の基準値と色度の基準値)を送信するか否かを判定する。具体的には、操作部84または受光部85に、ユーザから基準値を送信する指令が入力されたか否かが判定される。基準値を送信すると判定された場合、ステップS104において、マイクロコンピュータ81は、EEPROM83に記憶されている基準値を読み出し、この基準値とともに、表示調整処理の開始を指令する信号、およびプラズマディスプレイ1−2のIDを、通信部86に送信する。
ステップS105において、通信部86は、対応するIDのプラズマディスプレイ1−2(調整部70−2)に、基準値と表示調整処理の開始を指令する信号を、ネットワーク101を介して他のプラズマディスプレイ1−2の調整部70−2に送信する。
一方、ステップS103において、基準値を送信しないと判定された場合、ステップS106において、マイクロコンピュータ81は、表示調整処理の開始を指令する信号と他のプラズマディスプレイ1−2のIDを、通信部86に送信する。
通信部86は、ステップS107において、対応するIDのプラズマディスプレイ1−2の調整部70−2に、表示調整処理の開始を指令する信号を、ネットワーク101を介して送信する。すなわち、ステップS105の処理では、基準値が送信されたが、ステップS107の処理では、基準値が送信されない。
ステップS105の処理の後、またはステップS107の処理の後、処理は終了される。
図8の処理により、他のプラズマディスプレイを特定するIDを入力するようにしたので、所望のプラズマディスプレイの調整部に、表示調整処理の開始を指令することができる。また、調整部70に設定される基準値を、他の調整部に送信することができるので、他の調整部との間で、同じ基準値を設定することができる。
次に、図8の処理による表示調整処理を開始する指令を受け取った他のプラズマディスプレイ1−2における処理を、図9および図10のフローチャートを参照して説明する。この処理は、図8のステップS103でYESと判定された場合に、プラズマディスプレイ1−1の調整部70−1より送信される基準値と表示の調整処理の開始の指令を受信したときのプラズマディスプレイ1−2(調整部70−2)における処理である。なお、図8のステップS103でNOと判定された場合のプラズマディスプレイ1−1(調整部70−1)に対応する他のプラズマディスプレイ1−2(調整部70−2)の処理は、上述した図3のフローチャートと同様であるので省略する。ただし、図3のステップS1で受け付けられる指令は、プラズマディスプレイ1−1の調整部70−1から送信された指令であり、この処理を実行する機器が、プラズマディスプレイ1−2である点が異なっている。なお、いまの例では、この処理を実行するプラズマディスプレイをプラズマディスプレイ1−2とし、他のプラズマディスプレイをプラズマディスプレイ1−1とする。
ステップS151において、プラズマディスプレイ1−2の調整部70−2の通信部86は、ネットワーク101を介して、他の調整部70−1(の通信部86)から送信されてきた表示調整処理の開始の指令、および基準値(輝度と色度の基準値)を受信する(図8のステップS105に対応する処理)。
ステップS152において、プラズマディスプレイ1−2の駆動部43(駆動部43−1および駆動部43−2)は、PDP31に所定の色(例えば、白色)を表示させる。
ステップS153において、調整部70−2のマイクロコンピュータ81は、カラーセンサ80に輝度と色度の測光を指令する。このとき、PDP31−2の前面には、一面に白色の画像が表示されている。
ステップS154において、調整部70−2のカラーセンサ80は、輝度と色度を測光する。いま、PDP31−2の前面には、一面に白色の画像が表示されているので、カラーセンサ80は、前面に表示された白色の画像に対する、背面の光(背面まで漏れてきた光)の輝度Yと色度x,yを測光する。カラーセンサ80による測光の詳細は上述したので省略する。
ステップS155において、調整部70−2のマイクロコンピュータ81は、カラーセンサ80から輝度Y1および色度x1,y1を取得する。すなわち、カラーセンサ80により(ステップS154の処理で)測定された輝度Y、および色度x,yは、輝度Y1および色度x1,y1として、マイクロコンピュータ81に取得される。
ステップS156において、調整部70−2のマイクロコンピュータ81は、ステップS151で受信された(他のプラズマディスプレイ1−1の調整部70−1から受信された)基準値(輝度Y2、および色度x2,y2)を取得する。この基準値は、調整部70−1のEEPROM83に記憶されていた、調整部70−1のための基準値である。すなわち、調整部70−2のEEPROM83には、この輝度の基準値(Y2)および色度の基準値(x2,y2)とは異なる調整部70−2のための基準値(例えば、輝度の基準値Y3、および色度の基準値x3,y3)が記憶されている。いまの例の場合、調整部70−1の輝度の基準値として、Y=200、色度の基準値として、(x2,y2)=(0.283,y=0.298)が取得される。
ステップS157において、調整部70−2のマイクロコンピュータ81は、輝度Y1=Y2、色度x1=x2、かつ、y1=y2であるか(検出値が基準値により定められた範囲にあるか)否かを判定する。すなわち、カラーセンサ80により測光された輝度(Y1)および色度(x1,y1)が、他の調整部70−1に設定されていた輝度の基準値(Y2)および色度の基準値(x2,y2)と等しいか否かが判定される。なお、実際には、輝度の基準値Y2および基準値x2,y2は1つの値ではなく、その値に範囲がある(例えば、±0.01の範囲がある)ので、その範囲内(基準値により定められた範囲)に輝度(Y1)と色度(x1,y1)があるか否かが判定される。
ステップS157において、Y1=Y2、x1=x2、かつ、y1=y2でない(実際の測定値が調整部70−1から送信されてきた基準値の範囲にない)と判定された場合、ステップS158において、調整部70−2のマイクロコンピュータ81は、Y1=Y2、x1=x2、かつ、y1=y2となるように、輝度と色度を調整し、その値をビデオゲインコントローラ82に出力する。
ステップS159において、調整部70−2のビデオゲインコントローラ82は、マイクロコンピュータ81から供給された調整された輝度と色度の値に基づいて、ゲインを調整する調整信号を駆動部43に供給する。具体的には、ステップS157で判定される基準値がY=200±1,x=0.283±0.01,y=0.298±0.01であり、測光された値がY=205,x=0.284,y=0.299であった場合、ビデオゲインコントローラ82は、Yの値を約4下げるようなゲインを調整する調整信号(輝度と色度の調整信号(いまの例の場合、輝度の調整信号))を生成し、駆動部43に供給する。
ステップS160において、プラズマディスプレイ1−2の駆動部43は、ゲインが調整されたビデオ信号(調整信号に基づくビデオ信号)をPDP31−2に表示させる。PDP31−2は、この指令に基づいて、調整された輝度と色度で画像を表示する。
ステップS157においてY1=Y2,x1=x2、かつ、y1=y2である(すなわち、測光された値が基準値の範囲にある)と判定された場合、または、ステップS160の処理の後、ステップS161において、調整部70−2のマイクロコンピュータ81は、再検査するか否かを判定し(ユーザにより、操作部84または受光部85に対して、再検査の指令が入力されたか、または、他の調整部70−1から表示調整処理の指令が送信されてきたか否かを判定し)、再検査すると判定された場合、ステップS152に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS161において、再検査しないと判定された場合、処理は終了される。
図9および図10の処理により、他のプラズマディスプレイ1−1の調整部70−1から送信されてきた表示調整処理の開始の指令および基準値に基づいて、プラズマディスプレイ1−2のPDP31−2の輝度と色度が調整される。すなわち、他の調整部70−1に設定されている基準値と、自分自身(調整部70−2)の基準値が揃えられ、もって、この2台のPDP31−1とPDP31−2の輝度および色度を一致させることができる。
なお、図8の処理(ステップS104およびステップS105)では、調整部70−1が、基準値とともに表示制御処理を開始させる指令を送信するようにしたが、単に、基準値だけを送信するようにしてもよい。この基準値の授受を説明する処理を、図11と図12を参照して説明する。
最初に、図11のフローチャートを参照して、プラズマディスプレイ1−1の調整部70−1における基準値送信処理を説明する。
ステップS201において、調整部70−1のマイクロコンピュータ81は、ユーザにより基準値の送信が指令されたか否かを判定し、基準値の送信が指令されたと判定されるまで処理は待機される。具体的には、操作部84に、ユーザによる基準値の送信の指令が入力されたか、または、受光部85に、基準値の送信の指令に対応する指令に基づく赤外線信号が受信されたか否かが判定される。また、このとき、基準値の送信の指令とともに、送信する機器(例えば、プラズマディスプレイ1−2の調整部70−2)が指定される。
ステップS201において、基準値の送信が指令されたと判定された場合、ステップS202において、マイクロコンピュータ81は、EEPROM83から輝度の基準値Y2および色度の基準値x2,y2(EEPROM83に予め記憶されている調整部70−1のための基準値)を取得し、通信部86に供給する。
ステップS203において、通信部86は、ステップS201で指定された機器(いまの例の場合、プラズマディスプレイ1−2の調整部70−2)に、ステップS202の処理で取得された輝度の基準値Y2および色度の基準値x2,y2を、ネットワーク101を介して送信する。
次に、図12のフローチャートを参照して、図11のプラズマディスプレイ1−1の調整部70−1の処理に対応する処理を説明する。なお、この処理を実行するのは、プラズマディスプレイ1−2の調整部70−2であってもよいし、パーソナルコンピュータ102、または外部記憶装置103であってもよい。いまの例の場合、プラズマディスプレイ1−2の調整部70−2が実行する処理として説明する。
ステップS251において、調整部70−2のマイクロコンピュータ81は、調整部70−1から基準値が送信されてきたか否かを判定する。具体的には、調整部70−2の通信部86に、ネットワーク101を介して調整部70−1から基準値が送信されてきたか否かが判定される。送信されてこないと判定された場合、処理は待機される。
ステップS251において、基準値が送信されてきたと判定された場合、ステップS252において、調整部70−2のマイクロコンピュータ81は、基準値を送信してきた調整部70−1のIDと基準値を対応付けて、EEPROM83に記憶させ、処理を終了する。
図12の処理により、他のプラズマディスプレイ1−1(調整部70−1)の基準値が受信され、他のプラズマディスプレイ1−1(調整部70−1)のIDとともに記憶される。なお、この処理は、上述したように、パーソナルコンピュータ102や外部記憶装置103により実行されてもよい。この場合、パーソナルコンピュータ102(パーソナルコンピュータ102の記憶部208)または外部記憶装置103は、プラズマディスプレイ1−1のIDとともに、基準値を記憶する。この処理が複数の調整部70に対して実行されることにより、パーソナルコンピュータ102(パーソナルコンピュータ102の記憶部208)または外部記憶装置103は、複数のプラズマディスプレイのIDと基準値を記憶することができる。
以上の処理により、本発明の第1の実施の形態によれば、調整部70を、PDP31の外部に装着することにより、PDP31の輝度と色度を測定し、調整することができる。また、複数の調整部70をネットワーク101に接続するようにしたので、複数のPDP31の輝度と色度の調整を、迅速に、かつ容易に行なうことができる。
さらに、調整部70(例えば、調整部70−1)に設定されている基準値を他の調整部70(例えば、調整部70−2)に送信することができるので、複数の調整部70に、同じ輝度と色度の基準値を持たせるようにすることができる。
また、図7や図8の処理では、プラズマディスプレイ1−1の調整部70−1が、他のプラズマディスプレイ1−2の調整部70−2に、表示制御処理の開始の指令を送信するようにしたが、パーソナルコンピュータ102が、他のプラズマディスプレイ1−2の調整部70−2に、この指令を送信するようにしてもよい。また、パーソナルコンピュータ102の記憶部208が、複数の調整部70に設定されている基準値を記憶している場合であって、複数のプラズマディスプレイ1の調整部70に表示制御処理の開始の指令を送信するとき、記憶部208に記憶されている基準値の中から任意の基準値を1つ(または、複数の基準値の平均値を)読み出し、これを複数のプラズマディスプレイ1の調整部70に送信するようにしてもよい。さらに、外部記憶装置103に複数の調整部70に対応する基準値が記憶されていた場合、パーソナルコンピュータ102は、表示制御処理の開始の指令とともに、外部記憶装置103から読み出した1つの任意の基準値(または、複数の基準値の平均値)を、複数のプラズマディスプレイ1の調整部70に送信するようにしてもよい。また、ユーザが、複数の基準値の中から設定したい基準値を選択するようにしてもよい。
このようにすることで、プラズマディスプレイ1の調整部70の近くにユーザがいなくとも、遠隔地にあるパーソナルコンピュータ102で、PDP31の輝度と色度を調整することができる。
また、複数のカラーセンサ80により検出された輝度と色度のばらつき(複数のPDP31の輝度と色度のばらつき)を確認し、所望のPDP31の輝度と色度に合わせるように単色(R,G,Bそれぞれの色の成分)を調整するようにしてもよい。この場合、ユーザは、所望のプラズマディスプレイ1の調整部70に、他のプラズマディスプレイの調整部に対して表示調整処理の指令を送信させるとともに、基準値ではなく、所望のプラズマディスプレイ1の輝度と色度を送信させるように指令すればよい。
さらに、調整部70に受光部85を設けるようにしたので、PDP31がユーザの届かない場所にあっても、リモートコントローラ(図示せず)を用いて、遠隔操作することができる。
また、それぞれのプラズマディスプレイ1にIDを付すようにしたので、複数のプラズマディスプレイ1(調整部70)の中から、表示制御をしたいプラズマディスプレイ1(調整部70)を選択することができる。
さらに、各プラズマディスプレイ1に設定された基準値は、プラズマディスプレイ1のEEPROM83に記憶されるだけでなく、ネットワーク101を介して、外部記憶装置103等に記憶されるようにしたので、ネットワーク101に接続される他の機器も、この基準値を取り出すことができる。
なお、図1の例では、PDP31の背面に調整部70を装着させるようにしたが、これに限らず、図13に示されるように、側面に設けるようにしてもよい。この場合、カラーセンサ252に受光させるべく、導光管251が設けられる。
また、以上の例では、調整部70をPDP31に装着するようにしたが、PDP31に限らず、薄型の表示装置(フラットパネルディスプレイ)であれば、調整部70は、どんなものにも装着できる。
さらに、以上の例では、色度を検出し、色度を調整するようにしたが、色温度を検出し、色温度を調整するようにしてもよい。
また、以上の例では、輝度と色度の両方を検出し、輝度と色度の両方を調整するようにしたが、輝度と色度(色温度)のうち少なくとも一方でもよい。
なお、基準値は、上述した値に限らず、ユーザや、出荷メーカにより定められる値であれば何でもよい。
また、調整部75は、熱伝導板42に必ずしも装着されなくとも、輝度または色度が検出できる場所であれば、どこでもよい。
次に、図14乃至図26を参照して、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図14は、本発明の第2の実施の形態のプラズマディスプレイ300の構成例を説明する図である。
このプラズマディスプレイ300においては、上述した図1と同様に、PDP31のフレームシャーシ33に、複数の固定ボス41およびPDP31の非表示部(有効表示画面領域外)を含むPDP31に対応した環状の熱伝導板42が設けられている。固定ボス41は、駆動部43−1,43−2、および調整部310を熱伝導板42に取り付けるためのものであり、駆動部43−1,43−2、および調整部70のそれぞれに対して4個ずつ設けられている(図中では、1個ずつ隠れている)。駆動部43−1および43−2は、PDP31と電気的に接続されており、調整部310は、駆動部43−1および43−2と電気的に接続されている。すなわち、図14の例では、調整部310は、PDP31の有効表示画面領域外に設置されている。
駆動部43−1および43−2は、PDP31の発光駆動およびその制御を行なう。また、調整部310は、PDP31の背面から漏れる光を検出するとともに、検出した光の輝度と色度に基づいて、輝度と色度を調整する調整信号を生成し、駆動部43−1および駆動部43−2に調整信号を供給する。なお、固定ボス41と熱伝導板42は、一体化されていてもよい。
調整部310は、PDP31の有効表示画面領域外(熱伝導板42が設けられている範囲に対するPDP31)の光を検出し、検出した光の輝度と色度に基づいて、PDP31の輝度と色度を調整する。前面から見た場合、PDP31の有効表示画面領域に、画像が表示され、有効表示画面領域外(熱伝導板42が設けられている範囲)には、画像は表示されない。
図15は、図14のプラズマディスプレイ300の機能的構成例を示すブロック図である。
プラズマディスプレイ300には、PDP31、駆動部43(駆動部43−1および駆動部43−2)、並びに調整部310が設けられている。
調整部310には、輝度検出部350、比較部360、参照レベル記憶部370、テーブル記憶部380、γテーブル調整部390、およびビデオゲインコントローラ400が設けられている。
輝度検出部350は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)により構成されており、RGBの表色系におけるそれぞれの色(R,G,Bの3色)に対応する光の強さ(輝度)から、3色それぞれのC/O(Cut Off(カットオフ))側とH/R(High Right(ハイライト))側の輝度レベル(輝度値)を検出する。すなわち、R(赤色)成分のC/O側の輝度レベル(輝度値)およびH/R側の輝度レベル(輝度値)、G(緑色)成分のC/O側の輝度レベル(輝度値)およびH/R側の輝度レベル(輝度値)、並びにB(青色)成分のC/O側の輝度レベル(輝度値)およびH/R側の輝度レベル(輝度値)が検出される。輝度検出部350は、検出したそれぞれの色に対応するC/O側およびH/R側の輝度レベル(輝度値)を比較部360に出力する。
比較部360は、輝度検出部350から供給された値と、参照レベル記憶部370に記憶されている参照レベル(輝度の参照レベル)を比較し、その比較結果をγテーブル調整部390に出力する。参照レベル記憶部370には、製造時に調整されたR成分のC/O側の参照レベル(参照輝度値)およびH/R側の参照レベル(参照輝度値)、G成分のC/O側の参照レベル(参照輝度値)およびH/R側の参照レベル(参照輝度値)、並びにB成分のC/O側の参照レベル(参照輝度値)およびH/R側の参照レベル(参照輝度値)が記憶されている。すなわち、比較部360は、R成分のC/O側の参照レベルおよびH/R側の参照レベル、G成分のC/O側の参照レベルおよびH/R側の参照レベル、並びにB成分のC/O側の参照レベルおよびH/R側の参照レベルと、検出されたR成分のC/O側の輝度レベルおよびH/R側の輝度レベル、G成分のC/O側の輝度レベルおよびH/R側の輝度レベル、並びにB成分のC/O側の輝度レベルおよびH/R側の輝度レベルのそれぞれを比較し、比較結果を出力する。
γテーブル調整部390は、比較部360から供給された比較結果に基づいて、テーブル記憶部380に記憶されているR,G,Bのそれぞれ成分のγテーブルを調整し、その結果をビデオゲインコントローラ400に出力する。ビデオゲインコントローラ400は、調整されたγテーブルに基づいて、ビデオゲイン(利得)を調整する調整信号を生成し、これを駆動部43−1および43−2に供給する。
駆動部43−1および43−2は、調整信号により調整されたビデオゲインで、ビデオ信号(図示せぬビデオ端子から供給されるビデオ信号)に基づく映像を表示させるようにPDP31を駆動する。
図16は、図15のプラズマディスプレイ300の詳細な機能的構成を示すブロック図である。
図15と図16を比較すると明らかなように、輝度検出部350(図15)は、R検出部351、G検出部352、およびB検出部353(図16)により構成され、比較部360(図15)は、6個の比較部361乃至366(図16)により構成され、参照レベル記憶部370(図15)は、R参照レベル記憶部371、G参照レベル記憶部372、およびB参照レベル記憶部373(図16)により構成され、テーブル記憶部380(図15)は、Rテーブル記憶部381、Gテーブル記憶部382、およびBテーブル記憶部383(図16)により構成され、γテーブル調整部390(図15)は、R−γテーブル調整部391、G−γテーブル調整部392、およびB−γテーブル調整部393(図16)により構成されている。
R検出部351、G検出部352、およびB検出部353は、輝度検出部360で説明したように、それぞれCCDにより構成されている。R検出部351は、R(赤色)の成分に対応する光の強さ(輝度)に基づいて、C/O側の輝度レベルおよびH/R側の輝度レベルを検出し、C/O側の輝度レベルを比較部361に出力するとともに、H/R側の輝度レベルを比較部362に出力する。G検出部352は、G(緑色)の成分に対応する光の強さ(輝度)に基づいて、C/O側の輝度レベルおよびH/R側の輝度レベルを検出し、C/O側の輝度レベルを比較部363に出力するとともに、H/R側の輝度レベルを比較部364に出力する。B検出部353は、B(青色)の成分に対応する光の強さ(輝度)に基づいて、C/O側の輝度レベルおよびH/R側の輝度レベルを検出し、C/O側の輝度レベルを比較部365に出力するとともに、H/R側の輝度レベルを比較部366に出力する。
R参照レベル記憶部371は、Rの成分のC/O側の輝度の参照レベル(参照値)およびH/R側の輝度の参照レベル(参照値)を記憶している。また、G参照レベル記憶部372は、Gの成分のC/O側の輝度の参照レベルおよびH/R側の輝度の参照レベルを記憶している。さらに、B参照レベル記憶部373は、Bの成分のC/O側の輝度の参照レベルおよびH/R側の輝度の参照レベルを記憶している。
比較部361は、R参照レベル記憶部371から、R成分のC/O側の輝度の参照レベルを取得し、これと、R検出部351から供給されたC/O側の輝度レベルとを比較して、比較結果をR−γテーブル調整部391に出力する。比較部362は、R参照レベル記憶部371から、R成分のH/R側の参照レベルを取得し、これと、R検出部351から供給されたH/R側の輝度レベルとを比較して、比較結果をR−γテーブル調整部391に出力する。
比較部363は、G参照レベル記憶部372から、G成分のC/O側の輝度の参照レベルを取得し、これと、G検出部352から供給されたC/O側の輝度レベルとを比較して、比較結果をG−γテーブル調整部392に出力する。比較部364は、G参照レベル記憶部372から、G成分のH/R側の参照レベルを取得し、これと、G検出部352から供給されたH/R側の輝度レベルとを比較して、比較結果をG−γテーブル調整部392に出力する。
比較部365は、B参照レベル記憶部373から、B成分のC/O側の輝度の参照レベルを取得し、これと、B検出部353から供給されたC/O側の輝度レベルとを比較して、比較結果をB−γテーブル調整部393に出力する。比較部366は、B参照レベル記憶部373から、B成分のH/R側の輝度の参照レベルを取得し、これと、B検出部353から供給されたH/R側の輝度レベルとを比較して、比較結果をB−γテーブル調整部393に出力する。
Rテーブル記憶部381には、R成分のγテーブル(C/O側の輝度レベルおよびH/R側の輝度レベルに基づくγテーブル)(後述する図25)が記憶されており、Gテーブル記憶部382には、G成分のγテーブル(C/O側の輝度レベルおよびH/R側の輝度レベルに基づくγテーブル)が記憶されており、Bテーブル記憶部383には、B成分のγテーブル(C/O側の輝度レベルおよびH/R側の輝度レベルに基づくテーブル)が記憶されている。
R−γテーブル調整部391は、Rテーブル記憶部381からR成分のγテーブルを取得し、比較部361および比較部362から供給されてきた比較結果に基づいて、R成分のγテーブルを調整し、調整した結果をビデオゲインコントローラ400に出力する。G−γテーブル調整部392は、Gテーブル記憶部381からG成分のγテーブルを取得し、比較部363および比較部364から供給されてきた比較結果に基づいて、G成分のγテーブルを調整し、調整した結果をビデオゲインコントローラ400に出力する。また、B−γテーブル調整部393は、Bテーブル記憶部383からB成分のγテーブルを取得し、比較部365および比較部366から供給されてきた比較結果に基づいて、B成分のγテーブルを調整し、調整した結果をビデオゲインコントローラ400に出力する。
ビデオゲインコントローラ400は、R−γテーブル調整部391から供給された調整されたR成分のγテーブル、G−γテーブル調整部392から供給されたG成分のγテーブル調整部、およびB−γテーブル調整部393から供給されたB成分のγテーブルに基づいて、R,G,Bそれぞれのビデオゲインを調整する調整信号を生成し、駆動部43(駆動部43−1および43−2)に供給する。駆動部43は、調整信号により調整されたビデオゲインで、ビデオ信号に基づく映像を表示させるようにPDP31を駆動する。なお、本実施の形態では、駆動部43が、1フレーム毎に、有効表示画面領域外に10%の白信号と100%の白信号をPDP31に表示させるように駆動する。
次に、図17と図18のフローチャートを参照して、図15のプラズマディスプレイ300における表示調整処理を説明する。なお、この処理は、プラズマディスプレイ300の電源がオンされたとき開始される。
ステップS301において、駆動部43は、PDP31の有効表示画面外に10%の白信号を発光させる。
ステップS302において、輝度検出部350は、輝度レベルC/O検出処理(C/O側の輝度レベル検出処理)を実行する。この処理の詳細を、図19のフローチャートを参照して説明する。なお、図19では、輝度検出部350(図15)に対応するR検出部351、G検出部352、およびB検出部353(図16)が実行する処理として説明する。
ステップS401において、R検出部351は、R成分の輝度レベルC/O(R成分のC/O側の輝度レベル)を検出し、比較部361に出力する。いまの場合、PDP31の有効表示画面領域外には、10%の白信号が表示されているので、この白信号に含まれるR(赤色)の成分に対応する光の強さ(輝度)に基づいて、C/O側の輝度レベルが検出され、比較部361に出力される。
ステップS402において、G検出部352は、G成分の輝度レベルC/O(G成分のC/O側の輝度レベル)を検出し、比較部363に出力する。いまの場合、PDP31の有効表示画面領域外に表示されている10%の白信号に含まれるG(緑色)の成分に対応する光の強さ(輝度)に基づいて、C/O側の輝度レベルが検出され、比較部363に出力される。
ステップS403において、B検出部353は、B成分の輝度レベルC/O(B成分のC/O側の輝度レベル)を検出し、比較部365に出力し、処理を終了する。いまの場合、PDP31の有効表示画面領域外に表示されている10%の白信号に含まれるB(青色)の成分に対応する光の強さ(輝度)に基づいて、C/O側の輝度レベルが検出され、比較部365に出力される。
なお、図19の各ステップの処理は、実際には、並列的に実行される。
図19の処理の後、図17の処理はステップS303に進む。ステップS303において、比較部360は、参照レベル読出し処理を実行する。この処理の詳細を、図20のフローチャートを参照して説明する。なお、図20では、比較部360(図15)に対応する比較部361,比較部363、および比較部365(図16)が実行する処理として説明する。
ステップS451において、比較部361は、R参照レベル記憶部371から、Rの成分のC/O側の参照レベル(参照輝度値)を読み出す。
ステップS452において、比較部363は、G参照レベル記憶部372から、Gの成分のC/O側の参照レベル(参照輝度値)を読み出す。
ステップS453において、比較部365は、B参照レベル記憶部373から、Bの成分のC/O側の参照レベル(参照輝度値)を読み出し、処理を終了する。
なお、図20の各ステップの処理は、実際には、並列的に実行される。
図20の処理の後、図17の処理はステップS304に進む。ステップS304において、比較部360は、比較処理を実行する。この処理の詳細を、図21のフローチャートを参照して説明する。なお、図21では、比較部360(図15)に対応する比較部361,比較部363、および比較部365(図16)が実行する処理として説明する。
ステップS501において、比較部361は、R成分の参照レベル(図20のステップS451で取得したR成分のC/O側の参照レベル)と、検出されたR成分の輝度レベル(図19のステップS401で取得したR成分のC/O側の輝度レベル)を比較する。
ステップS502において、比較部363は、G成分の参照レベル(図20のステップS452で取得したG成分のC/O側の参照レベル)と、検出されたG成分の輝度レベル(図19のステップS402で取得したG成分のC/O側の輝度レベル)を比較する。
ステップS503において、比較部365は、B成分の参照レベル(図20のステップS453で取得したG成分のC/O側の参照レベル)と、検出されたB成分の輝度レベル(図19のステップS403で取得したG成分のC/O側の輝度レベル)を比較する。
なお、図21の各ステップの処理は、実際には、並列的に実行される。
図21の処理の後、図17の処理はステップS305に進む。ステップS305において、比較部360は、比較結果出力処理を実行する。この処理の詳細を、図22のフローチャートを参照して説明する。なお、図22では、比較部360(図15)に対応する比較部361,比較部363、および比較部365(図16)が実行する処理として説明する。
ステップS551において、比較部361は、図21のステップS501で比較したR成分のC/O側の比較結果をR−γテーブル調整部391に出力する。
ステップS552において、比較部363は、図21のステップS502で比較したG成分のC/O側の比較結果をG−γテーブル調整部392に出力する。
ステップS553において、比較部365は、図21のステップS503で比較したB成分のC/O側の比較結果をB−γテーブル調整部393に出力し、処理を終了する。
なお、図22の各ステップの処理は、実際には、並列的に実行される。
図22の処理の後、図17の処理はステップS306に進む。ステップS306において、γテーブル調整部390は、テーブル読出し処理を実行する。この処理の詳細を、図23のフローチャートを参照して説明する。なお、図23のフローチャートでは、γテーブル調整部390(図15)に対応するR−γテーブル調整部391、G−γテーブル調整部392、およびB−γテーブル調整部393(図16)が実行する処理として説明する。
ステップS601において、R−γテーブル調整部391は、Rテーブル記憶部381からR成分のγテーブル(後述する図25のγテーブル)を読み出す。
ステップS602において、G−γテーブル調整部392は、Gテーブル記憶部382からG成分のγテーブルを読み出す。
ステップS603において、B−γテーブル調整部393は、Bテーブル記憶部383からB成分のγテーブルを読み出す。
なお、図23の各ステップの処理は、実際には、並列的に実行される。
図23の処理の後、図17の処理はステップS307に進む。ステップS307において、γテーブル調整部390は、γテーブル調整処理を実行する。この処理の詳細を、図24のフローチャートを参照して説明する。なお、図24のフローチャートでは、γテーブル調整部390(図15)に対応するR−γテーブル調整部391、G−γテーブル調整部392、およびB−γテーブル調整部393(図16)が実行する処理として説明する。
ステップS651において、R−γテーブル調整部391は、図22のステップS551で取得した比較結果(R成分のC/O側の参照レベルと検出されたR成分のC/O側の輝度レベルの比較結果)に基づいて、Rのγテーブルを調整し、調整した結果をビデオゲインコントローラ400に出力する。この具体例を図25を参照して説明する。
図25には、1色(R,G,Bの3色のうち、いずれか1色)のγテーブルが表示されている。図25には、映像信号とγテーブルの値がそれぞれ8ビットでコントロールされる場合のγテーブルが表示されており、映像信号とγテーブル値はそれそれ0から255の値を取る。図25においては、横軸は映像の階調レベルであり、縦軸は、γテーブルの値である。例えば、図25のγテーブルをR成分のγテーブルとすると、R−γテーブル調整部391は、C/O側のRの輝度レベルが、C/O側のR成分の参照レベル(参照輝度値)と同じになるように、R成分のγテーブルを調整する。
ステップS652において、G−γテーブル調整部392は、図22のステップS552で取得した比較結果(G成分のC/O側の参照レベルと検出されたG成分のC/O側の輝度レベルの比較結果)に基づいて、G成分のγテーブルを調整し、調整した結果をビデオゲインコントローラ400に出力する。具体的には、上述した図25に示されるように、検出されたG成分のC/O側の輝度レベルと、G成分のC/O側の参照レベル(輝度値)が同じになるように、G成分のγテーブルの値が調整される。
ステップS653において、B−γテーブル調整部393は、図22のステップS553で取得した比較結果(B成分のC/O側の参照レベルと検出されたB成分のC/O側の輝度レベルの比較結果)に基づいて、B成分のγテーブルを調整し、調整した結果をビデオゲインコントローラ400に出力する。具体的には、上述した図25に示されるように、検出されたB成分のC/O側の輝度レベルと、B成分のC/O側の参照レベル(輝度値)が同じになるように、B成分のγテーブルの値が調整される。
なお、図24の各ステップの処理は、実際には、並列的に実行される。
図24の処理の後、図17の処理はステップS308に進む。ステップS308において、ビデオゲインコントローラ400は、γテーブル調整部390(R−γテーブル調整部391、G−γテーブル調整部392、およびB−γテーブル調整部393)から供給されたR成分のγテーブル、G成分のγテーブル、およびB成分のγテーブルに基づいて、ゲインを調整する調整信号を生成し、駆動部43に出力する。これによりC/O側の輝度レベルに対するビデオゲインが調整される。
ステップS309において、駆動部43は、1フレームが経過したか(図17のステップS301の処理の後、1フレームが経過したか)否かを判定し、1フレームが経過するまで処理は待機される。ステップS309において、1フレームが経過したと判定された場合、ステップS310において、駆動部43は、PDP31の有効表示画面外に100%の白信号を発光させる。
ステップS311において、輝度検出部350は、輝度レベルH/Rの検出処理(H/R側の輝度レベル検出処理)を実行する。この処理の詳細を、図26のフローチャートを参照して説明する。なお、図26では、輝度検出部350(図15)に対応するR検出部351、G検出部352、およびB検出部353(図16)が実行する処理として説明する。
ステップS701において、R検出部351は、R成分のH/R側の輝度レベルを検出し、比較部362に出力する。いまの場合、PDP31の有効表示画面領域外には、100%の白信号が表示されているので、この白信号に含まれるR(赤色)の成分に対応する光の強さ(輝度)に基づいて、H/R側の輝度レベルが検出され、比較部362に出力される。
上述した図19の処理では、PDP31に10%の白信号が表示されている(図17のステップS301)ので、R検出部351は、R成分のC/O側の輝度レベルを検出し、図26の処理では、PDP31の有効表示画面領域外に100%の白信号が表示されている(図18のステップS310)ので、R検出部351は、R成分のH/R側の輝度レベルを検出する。すなわち、輝度検出部350は、10%の白信号では、それぞれの色のC/O側の輝度レベルを検出することができ、100%の白信号では、それぞれの色のH/R側の輝度レベルを検出することができる。
ステップS702において、G検出部352は、G成分のH/R側の輝度レベルを検出し、比較部364に出力する。いまの場合、PDP31の有効表示画面領域外に表示されている100%の白信号に含まれるG(緑色)の成分に対応する光の強さ(輝度)に基づいて、H/R側の輝度レベルが検出され、比較部364に出力される。
ステップS703において、B検出部353は、B成分のH/R側の輝度レベルを検出し、比較部366に出力する。いまの場合、PDP31の有効表示画面領域外に表示されている100%の白信号に含まれるB(青色)の成分に対応する光の強さ(輝度)に基づいて、H/R側の輝度レベルが検出され、比較部366に出力される。その後、処理は終了される。
なお、図26の各ステップの処理は、実際には、並列的に実行される。
図26の処理の後、図17の処理はステップS312に進む。ステップS312において、比較部360は、参照レベル読出し処理を実行する。この詳細は、上述した図20の処理と同様であるので、その説明は省略する。この処理を実行するのが、比較部360(図15)に対応する比較部362,比較部364、および比較部366(図16)に変更され、読み出される参照レベルがそれぞれの色(R,G,B)の成分のH/R側の参照レベル(R参照レベル記憶部371に記憶されているR成分のH/R側のR参照レベル、G参照レベル記憶部372に記憶されているG成分のH/R側の参照レベル、およびB参照レベル記憶部373に記憶されているB成分のH/R側の参照レベル)となるだけである。
ステップS313において、比較部360は、比較処理を実行する。この処理は、上述した図21の処理と同様であるので、その説明は省略する。ここでは、比較部360(図15)に対応する比較部362、比較部364、および比較部366(図16)が、検出されたR,B,Gそれぞれの成分のH/R側の輝度レベルと、対応するR,G,Bの成分のH/R側の参照レベルを比較する。
ステップS314において、比較部360は、比較結果出力処理を実行する。この処理は、上述した図22の処理と同様であるので、その説明は省略する。ここでは、比較部360(図15)に対応する比較部362、比較部364、および比較部366(図16)が、それぞれ、ステップS314で比較した比較結果を、対応するR−γテーブル調整部391、G−γテーブル調整部392、またはB−γテーブル調整部393に出力する。
ステップS315において、γテーブル調整部390は、テーブル読出し処理を実行する。この処理は、上述した図23の処理と同様であるので、その説明は省略する。ここでは、γテーブル調整部390(図15)に対応するR−γテーブル調整部391、G−γテーブル調整部392、およびB−γテーブル調整部393(図16)が、対応するRテーブル記憶部381、Gテーブル記憶部382、およびBテーブル記憶部383に記憶されているR成分のγテーブル、G成分のγテーブル、およびB成分のγテーブルを読み出す。
ステップS316において、γテーブル調整部390は、γテーブル調整処理を実行する。この処理は、上述した図24の処理と同様であるので、その説明は省略する。ここでは、γテーブル調整部390(図15)に対応するR−γテーブル調整部391、G−γテーブル調整部392、およびB−γテーブル調整部393(図16)が、ステップS313の処理で比較されたR,G,Bそれぞれの成分のH/R側の比較結果に基づいて、対応するR成分のγテーブル、G成分のγテーブル、およびB成分のγテーブルを調整し、調整した結果をビデオゲインコントローラ400に出力する。具体的には、上述した図25に示されるように、γテーブルのH/R側の輝度値が、H/R側の参照レベル(参照輝度値)と同じになるようにそれぞれの色のγテーブルが調整される。
ステップS317において、ビデオゲインコントローラ400は、γテーブル調整部390(R−γテーブル調整部391、G−γテーブル調整部392、およびB−γテーブル調整部393)から供給されたR成分のγテーブル、G成分のγテーブル、およびB成分のγテーブルに基づいて、ゲインを調整する調整信号を生成し、駆動部43に出力する。これによりH/R側の輝度レベルにおけるビデオゲインが調整される。
ステップS318において、輝度検出部350は、PDP31の交換が必要であるか否かを判定する。具体的には、輝度検出部350は、PDP31のH/R側の輝度レベルを検出し(ステップS311の処理と同様の処理を実行し)(いまの例の場合、100%の白信号が表示されているので、H/R側の輝度レベルを検出し)、その結果に基づいて、PDP31の使用か可能であるか否かを検出(判定)する。換言すると、ステップS317の処理で、ビデオゲインが調整されたにも拘わらず、PDP31の測定輝度が、低下していると検出された場合や、色温度の測定が不可能であると検出された場合に、輝度検出部350は、PDP31の交換が必要である(PDP31が使用可能でない)と判定する。
ステップS318で、PDP31の交換が必要であると判定された場合、ステップS319において、駆動部43は、PDP31の有効表示画面領域に、ユーザに対してPDP31の交換を促すメッセージを表示させる。例えば、「PDPは交換が必要だよ」等のメッセージが表示される。すなわち、駆動部43は、PDP31の交換を促す通知を行なう。これにより、ユーザに、PDP31の交換が必要であること、すなわち、PDP31が使用可能でないこと(PDP31の寿命が切れていること)を知らせることができる。
ステップS318において、PDP31の交換が必要でないと判定された場合、またはステップS319の処理の後、ステップS320において、駆動部43は、1フレームが経過したか(図18のステップS310の処理の後、1フレームが経過したか)否かを判定し、1フレームが経過するまで処理は待機される。ステップS320において、1フレームが経過したと判定された場合、処理はステップS301に戻り、それ以降の処理が繰り返される。すなわち、再び、駆動部43は、PDP31の有効表示画面外に100%の白信号を発光させ、10%の白信号に基づいて、C/O側の輝度レベルの表示調整が行なわれる。
図17および図18の処理によれば、1フレーム毎に有効表示画面領域外に10%の白信号と100%の白信号を表示させ、R,G,B成分のC/O側の輝度レベル、およびH/R側の輝度レベルを検出するとともに、対応する成分のC/O側の参照レベルおよびH/R側の参照レベルに基づいて、γテーブルを調整するようにしたので、色度(色温度)と輝度を一定とすることができる。
なお、図17および図18の処理では、PDP31の有効表示画面領域外に100%の白信号が表示されている場合に、PDP31の交換が必要であるか否かを判定するようにした(ステップS318)が、10%の白信号が表示されているときに、PDP31の交換が必要であるか否かを判定するようにしてもよい。この場合、ステップS308の処理の後に、ステップS318およびステップS319の処理が実行される。また、これらの両方(100%の白信号の検出および10%の白信号の検出)に基づいて、PDP31の交換が必要であるか否かを判定するようにしてもよい。
以上の処理により、本発明の第2の実施の形態によれば、1フレーム毎に有効表示画面領域外に10%の白信号と100%の白信号を表示させ、R,G,B成分のC/O側の輝度レベル、およびH/R側の輝度レベルを検出するとともに、対応する成分のC/O側の参照レベルおよびH/R側の参照レベルに基づいて、γテーブルを調整するようにしたので、色度(色温度)と輝度を容易に調整することができる。
また、図14に示されるような構成とすることにより、管面に外部からのセンサ(光電変換素子、すなわち輝度検出部350)の取り付けを必要としないプラズマディスプレイを構築することができる。
さらに、PDP31に10%の白信号を表示させ、C/O側(BLACK側)のγテーブルの調整を行なうとともに、100%の白信号を表示させH/R側のγテーブルの調整を行なうようにしたので、色度のC/O側(BLACK側)とH/R側を常に一定となるように制御することができる。
また、PDP31に入力されるRGB信号(駆動部43からのRBG信号)は、γテーブルとRGB信号レベル(ビデオ信号)の乗算となるため、γテーブルのC/O側、H/R側の調整を行なうことにより、PDP31の色度と輝度を一定とする制御を実行することができる。
さらに、図18のステップS318およびステップS319の処理に示されるように、色度の制御が不可能になったら(輝度と色度の検出結果に基づいて、色度または輝度が低下したままであった場合に)PDP31が使用可能でないと判定するようにしたので、ユーザに的確に交換を促すことができる。なお、これに限らず、図17のステップS302や、ステップS311において、検出された輝度レベルが、調整値の半分になったときに、PDP31が使用可能でない(交換が必要である)と判断して、交換を促すメッセージを表示するようにしてもよい。
また、定期的に、PDP31の有効表示画面領域外に、γカーブの制御を外した最大輝度で表示させ、このときの測定輝度(輝度検出部350の測定輝度)が初期値の半分になったら、PDP31が使用可能でない(交換が必要である)と判断し、交換を促すメッセージを表示するようにしてもよい。
従来のPDPでは、色温度(色度)の調整を行なっても、時間とともに蛍光体の劣化により、各色の蛍光体により輝度劣化のカーブも異なるため、色度も変化し、輝度も同様に劣化していたが、本発明では、CCD等からなる輝度検出部350を用いて、PDP31の色度と輝度をフィードバッグし、γテーブルを調整するようにしたので、色度と輝度を一定に保つことができる。
また、PDP31の有効表示画面領域外に白信号(10%および100%の白信号)を表示させるようにしたので、PDP31の有効表示画面領域には所望の映像を表示することができるとともに、常に、表示調整を行なうことができる。
なお、以上の例では、調整部310をPDP31に装着するようにしたが、PDP31に限らず、薄型の表示装置(フラットパネルディスプレイ)であれば、調整部310は、どんなものにも装着できる。
また、以上の例では、色度を検出し、色度を調整するようにしたが、色温度を検出し、色温度を調整するようにしてもよい。
さらに、以上の例では、輝度と色度の両方を検出し、輝度と色度の両方を調整するようにしたが、輝度と色度(色温度)のうち少なくとも一方でもよい。
また、調整部310は、熱伝導板42に必ずしも装着されなくとも、輝度または色度が検出できる場所であれば、どこでもよい。
なお、いまの例では、10%の白信号と100%の白信号に基づく輝度または色度を検出するようにしたが、このパーセンテージは、限定されない。
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。この場合、上述した処理は、図6に示されるようなパーソナルコンピュータ102により実行される。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、図6に示されるように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されているリムーバブルメディア221よりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM202や記憶部208が含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、コンピュータプログラムを記述するステップは、記載された順序に従って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
1 プラズマディスプレイ, 31 PDP, 42 熱伝導板, 43 駆動部, 70 調整部, 80 カラーセンサ, 81 マイクロコンピュータ, 82 ビデオゲインコントローラ, 83 EEPROM, 84 操作部, 85 受光部, 86 通信部, 102 パーソナルコンピュータ, 103 外部記憶装置, 251 導光管, 300 プラズマディスプレイ, 310 調整部, 350 輝度検出部, 360 比較部, 370 参照レベル記憶部, 380 テーブル記憶部, 390 γテーブル調整部, 400 ビデオゲインコントローラ