JP4482783B2 - α−アミノケトン類の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明はアミノ基がイミンとして保護されたN−保護α−アミノ酸エステルから新規のN−保護α−アミノハロメチルケトンを経て、α−アミノハロメチルケトンを製造する方法に関する。
更に本発明は、該α−アミノハロメチルケトンから導かれるN−保護α−アミノハロメチルケトン、β−アミノアルコール、N−保護β−アミノアルコール又はN−保護β−アミノエポキシドを製造する方法に関する。
更に本発明は、該α−アミノハロメチルケトンから導かれるN−カルバメート保護α−アミノハロメチルケトン、N−カルバメート保護β−アミノアルコール又はN−カルバメート保護β−アミノエポキシドを製造する方法に関する。
α−アミノハロメチルケトン(後掲一般式(3)の化合物)及びその塩は、ペプチド合成で通常用いられる手法によってペプチジルハロメチルケトンへと誘導することが可能であり、セリンプロテアーゼ阻害剤として知られている各種のペプチジルハロメチルケトンの合成中間体として有用な化合物である(例えば W.Brandtら、インターナショナル・ジャーナル・オブ・ペプチド・プロテイン・リサーチ 46巻、73頁、1995年(Int.J.Peptide Protein Res.1995,46,73.)参照)。
また、HIVプロテアーゼ阻害剤の合成中間体としても有用であることが報告されている(例えば、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー 33巻、1285頁、1990年(J.Med.Chem.1990,33,1285.)参照)。
更に、N−保護α−アミノハロメチルケトン(後掲一般式(7)又は(10)の化合物)、β−アミノアルコール(後掲一般式(13)の化合物)、及びそれらから誘導されるN−保護β−アミノアルコール(後掲一般式(8)、(11)又は(14)の化合物)、N−保護β−アミノエポキシド(後掲一般式(9)、(12)又は(15)の化合物)も同様に、HIVプロテアーゼ阻害剤等の医薬中間体として重要な化合物であることが知られている。
従来、α−アミノハロメチルケトンは、N−保護α−アミノハロメチルケトンの脱保護によって製造されている(例えば S.Fittkauら、ジャーナル・オブ・プラクティカル・ケミストリー 529頁、1986年(J.Prakt.Chem.1986,529.)参照)。
N−保護α−アミノハロメチルケトン類の製造方法としては、例えばアミノ基を保護したアミノ酸エステルを、α−ハロ酢酸から調製される金属エノラートと反応させ、脱炭酸することにより製造する方法(国際出願WO96/23756参照)が知られている。
しかしながら、この方法では、WO96/23756の実施例に記載の通り、N−保護アミノ酸エステルに対して高価なグリニャール試薬又は有機リチウム試薬を約4当量以上用いる必要があった。
また、アミノ基をジベンジル基で保護したアラニンエステルをハロメチルリチウムと反応させて製造する方法(J.Barluengaら、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサエティー、ケミカル・コミニュケーション 969頁、1994年(J.Chem.Soc.,Chem,Commun.1994,969.)参照)も知られている。
しかしながらこの方法では、アミノ基の保護基としてジベンジル基以外は検討されておらず、ハロゲン化ケトン部分を保持したままジベンジル基の脱保護を行う方法が知られていない為、α−アミノハロメチルケトンの製造法としては利用することができない。
また、アミノ基をカルバメート基で保護したアミノ酸エステルのカルバメート部位をさらにトリアルキルシリル基で保護し、しかる後にハロメチルリチウムと反応させて製造する方法(特開平8−99947号公報及び特開平8−99959号公報参照)も知られている。
しかしながら、この方法においても、特開平8−99947号公報及び特開平8−99959号公報の実施例の記載の通り、N−保護アミノ酸エステルに対し、高価な有機リチウム試薬を約2.2当量必要としている。また、同実施例で用いられているアミノ基の保護基はメトキシカルボニル基のみであるが、ハロゲン化ケトン部分を保持したままメトキシカルボニル基の脱保護を行う方法は知られておらず、α−アミノハロメチルケトンの製造法へ利用できるか明らかでない。発明の開示
本発明は、工業的生産に適した、経済的かつ効率的なα−アミノハロメチルケトン及びそれに関連する化合物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは前記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、α−アミノ酸エステルのアミノ基をイミン(シッフ塩基)として保護した後、ハロメチルリチウムと反応させることによって、新規なN−保護α−アミノハロメチルケトンが高収率で得られることを見いだした。
更にこのN−保護α−アミノハロメチルケトンは、酸で処理することによって容易に脱保護され、α−アミノハロメチルケトンに誘導されることを見いだした。
このα−アミノハロメチルケトンはN−保護α−アミノハロメチルケトン、N−保護β−アミノアルコールを経てN−保護β−アミノエポキシドへ誘導することができる。
また、本発明者らはα−アミノハロメチルケトンからβ−アミノアルコール、N−保護β−アミノアルコールを経てN−保護β−アミノエポキシドを製造するプロセスを見いだした。
また、本発明者らはα−アミノハロメチルケトンのアミノ基をカルバメート基(特にt−ブトキシカルボニル基)で保護する方法を見いだした。
本発明者らは以上の知見に基づき本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、一般式(1)
[式中、R1及びR2は各々独立して、それぞれ置換基を有していてもよいアリール基もしくは低級アルキル基、又は水素原子を示し、R3はそれぞれ置換基を有していてもよい低級アルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、Aはそれぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基もしくは炭素数7〜20のアラルキル基、又はこれらの炭素骨格中にヘテロ原子を含む基を示す。なおR1及びR2は一体となって環構造を形成していてもよい。]
で表されるN−保護α−アミノ酸エステルを、ハロメチルリチウムと反応させ、次にこれを酸処理することを特徴とする一般式(3)
[式中、Aは前記と同じ意味を示し、Xはハロゲン原子を示す。]
で表されるα−アミノハロメチルケトン又はその塩の製造方法を提供する。
発明を実施するための最良の形態
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明における式中、R1、R2は各々独立して、それぞれ置換基を有していてもよいアリール基もしくは低級アルキル基、又は水素原子を示す。またR1、R2は直接、又は適当な基を介して一体となり環構造を形成していてもよい。置換基を有する場合の置換基としては、本発明の反応に特に悪影響を与えない基であれば特に限定されず、例えばアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6)、ニトロ基、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6)、ハロゲン原子等を挙げることができる。
アリール基としては置換基を有していてもよいフェニル基が好ましく、特にフェニル基、p−メトキシフェニル基、p−イソプロピルフェニル基が好ましい。低級アルキル基としては炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖の飽和アルキル基が挙げられる。
また環構造を形成する場合の例としては、下式(16)、(17)などを挙げることができる。
[上記式は、R1、R2から形成される保護基部分に加えイミン構造を含めた式で表している。]
R1及びR2としては、いずれも置換基を有していてもよいアリール基であるか、又はいずれか一方が置換基を有していてもよいアリール基であり他方が水素原子であるのが好ましい。
本発明における式中、R3は、(i)それぞれ置換基を有していてもよい低級アルキル基又はアラルキル基又は(ii)置換基を有していてもよいアリール基である。これらとしては、置換基を有していてもよい炭素数1〜8の直鎖又は分岐鎖の飽和アルキル基、置換基を有していてもよい炭素数7〜15のアラルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜14のアリール基を挙げることができる。特に、炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖の飽和アルキル基、即ち、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、もしくは置換基を有していてもよいベンジル基が好ましい。置換基を有する場合の置換基としては、本発明の反応に特に悪影響を与えない基であれば特に限定されず、例えばアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6)、ニトロ基、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6)、ハロゲン原子等が挙げられる。
本発明における式中、Aは水素原子、それぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基もしくは炭素数7〜20のアラルキル基、又はこれらの炭素骨格中にヘテロ原子を含む基を示す。置換基を有する場合の置換基としては、本発明の反応に特に悪影響を与えない基であれば特に限定されず、例えばアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6)、ニトロ基、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6)、ハロゲン原子等が挙げられる。
炭素骨格中にヘテロ原子(窒素、酸素、イオウ原子等)を含む基としては、例えばメチルチオエチル基、t−ブチルチオメチル基、トリチルチオメチル基、(p−メチルベンジル)チオメチル基、(p−メトキシベンジル)チオメチル基、t−ブトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、t−ブトキシエチル基、ベンジルオキシエチル基、4−(t−ブトキシ)フェニルメチル基、4−ベンジルオキシフェニルメチル基、フェニルチオメチル基等が挙げられる。
このような基は例えばアミノ酸を原料として導入することができる。例えば、Aが水素原子であればグリシン、メチル基であればアラニン、イソプロピル基であればバリン、2−メチルプロピル基であればロイシン、1−メチルプロピル基であればイソロイシン、ベンジル基であればフェニルアラニン、メチルチオエチル基であればメチオニンを原料として用いることにより導入できる。
また、Aはアミノ酸側鎖の官能基が保護されたアミノ酸、例えば、S−t−ブチルシステイン、S−トリチルシステイン、S−(p−メチルベンジル)システイン、S−(p−メトキシベンジル)システイン、O−t−ブチルセリン、O−ベンジルセリン、O−t−ブチルスレオニン、O−ベンジルスレオニン、O−t−ブチルチロシン、O−ベンジルチロシン等を原料として導入される基でもよい。
また、Aは天然アミノ酸由来の原料から導入される基に限定されず、非天然アミノ酸由来の原料から導入される基(例えばフェニル基、フェニルチオメチル基等)でもよい。
Aは、ベンジル基又はフェニルチオメチル基であるのが好ましい。
本発明における式中、Xはハロゲン原子を示す。ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられるが、塩素原子もしくは臭素原子が好ましく、特に塩素原子が好ましい。
本発明における式中、B1、B3は各々独立してアミノ基の保護基を示す。アミノ基の保護基としては特に限定されず、例えば、プロテクティング・グループス・イン・オーガニック・ケミストリー 第2版、ジョン・ウィリー・アンド・ソンズ社、1991年(Protecting Groups in Organic Chemistry 2nd edition(John Wley&Sons,Inc.1991)に記載されている保護基等を用いることが出来る。その中でも特にカルバメート型の保護基(本発明におけるB2)は、その除去が容易であることから好んで用いられる。カルバメート型保護基の例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、テトラヒドロフラン−3−イルオキシカルボニル基等が挙げられる。
これらの保護基は必ずしも脱保護されるわけでなく、その後の工程や目的化合物に応じて、脱保護せずに用いられる場合がある。このような例としては、テトラヒドロフラン−3−イルオキシカルボニル基(欧州特許EP774453参照)や3−保護ヒドロキシ−2−メチルベンゾイル基等の例が挙げられる。
本発明において原料として用いられる一般式(1)で表されるN−保護α−アミノ酸エステルは、既知の方法によって一般式(4)で表されるα−アミノ酸エステル又はその塩と、一般式(5)で表されるイミン化合物又は一般式(6)で表されるアルデヒドもしくはケトン化合物とから下記スキームのようにして容易に製造することが出来る。
[上記式中、R1、R2、R3、Aは前記と同じ意味を示す。]
アミノ酸エステルとアルデヒド化合物とを反応させる場合、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、モレキュラーシーブ等の脱水剤、もしくは酸の存在下でこれらを反応させることができる(例えばA.Dondoniら、シンセシス 1162頁、1993年(Synthesis 1993,1162.)参照)。このとき溶媒としては例えばジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、エーテル、t−ブチルメチルエーテル、トルエン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル等の非プロトン性溶媒を用いることができる。アミノ酸エステルの塩を原料として用いる際は、1当量の塩基を反応系に加えて中和して反応に用いればよい。アミノ酸エステルとケトン化合物とを反応させる場合についても、アルデヒド化合物と同様の手法によることができる(例えばM.J.O’Donnellらテトラヘドロン・レターズ 30巻、2641頁、1978年(Tetrahedron Lett.1978,30,2641.)参照)。
また、アミノ酸エステルとイミン化合物とを反応させる場合、上記と同様の反応溶媒を用いてアミノ酸エステル塩とイミン化合物を反応させることができる(例えばM.J.O’Donnellら、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー 47巻、2663頁、1982年(J.Org.Chem.1982,47,2663.)参照)。
一般式(5)で表されるイミン化合物の好ましい例としては、例えばベンゾフェノンイミン、9−フルオレノンイミンを挙げることができる。一般式(6)で表されるアルデヒド又はケトン化合物の好ましい例としては、例えばベンズアルデヒド、アニスアルデヒド、クミンアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒドを挙げることができる。このような化合物は工業的に安価に入手が可能である。
本発明の製造方法は、光学活性アミノ酸をエステル化した光学活性なα−アミノ酸エステルを用いることにより、光学活性を有する化合物の合成に適用できる。光学活性アミノ酸は医薬用途において重要である。すなわちα−アミノ酸エステルとしては光学活性体(L体またはD体)が好ましく用いられ、特に光学活性フェニルアラニンエステル及び光学活性フェニルチオアラニンエステルはHIVプロテアーゼ阻害剤の出発原料として重要である。
次に一般式(1)で表されるN−保護α−アミノ酸エステルをハロメチルリチウムと反応させ、一般式(2)で表されるN−保護α−アミノハロメチルケトンを製造する方法について説明する。
[R1、R2、A、Xは前記と同じ意味を示す。]
本発明におけるハロメチルリチウムは一般式(19)で表すことができる。
Li−CH2−X (19)
[Xは前記と同じ意味を示す。]
このようなハロメチルリチウムは、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム等の有機リチウム化合物とブロモクロロメタン、クロロヨードメタン、ジブロモメタン等のジハロメタンとの反応により生成ささせることができる(例えばエンサイクロペディア・オブ・リージェンツ・フォー・オーガニック・シンセシス、ジョン・ウィリー・アンド・ソンズ社、1995年(Encyclopedia of reagents for organic synthesis(John Wiley&Sons,Inc.1995)参照)。このようにして生じたハロメチルリチウムをエステルと反応させることによって、ハロメチルケトンを得ることが出来る(例えばR.Tarhouniら、テトラヘドロン・レターズ 25巻、835頁、1984年(Tetrahedron Lett.1984,25,835.)、J.Barluengaら、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサエティー、ケミカル・コミニュケーション 969頁、1994年(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1994,969.)参照)。本発明においても反応溶媒中に、有機リチウム化合物とジハロメタンを添加し、反応系内でハロメチルリチウムを生成させればよい。
ハロメチルリチウムとしてはクロロメチルリチウム、ブロモメチルリチウムが好ましく、特にクロロメチルリチウムが好ましい。α−アミノクロロメチルケトン(一般式(3)中、Xが塩素原子)を製造する場合、クロロメチルリチウムを生成させ、α−アミノブロモメチルケトン(一般式(3)中、Xが臭素原子)を製造する場合、ブロモメチルリチウムを生成させる。
ここでハロメチルリチウムは熱的に不安定であることが知られている為、ハロメチルリチウムとエステルとを反応させる際には、予めエステルとジハロメタンを溶媒に溶解させ、その後に有機リチウム化合物を添加するが好ましい。また、このとき塩化リチウム、臭化リチウム等の塩を存在させておいてもよい。
本発明において用いられる有機リチウム化合物は、例えば下記一般式(18)で表すことができる。
[R4は低級アルキル基又はアリール基を示す。]
低級アルキル基としては炭素数1〜8の直鎖又は分岐鎖の飽和アルキル基を挙げることができ、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基等を挙げることができる。R4が低級アルキル基である低級アルキルリチウムが好ましく、特にR4が炭素数1〜6の直鎖の飽和アルキル基、すなわちメチル基、エチル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、n−ヘキシル基等であるものが好ましい。
本発明において用いられるジハロメタンとしてはブロモクロロメタン、クロロヨードメタン、ジブロモメタンが好ましく、特にブロモクロロメタン、クロロヨードメタンが好ましい。ここで、α−アミノクロロメチルケトン(一般式(3)中、Xが塩素原子)を製造する場合、(クロロメチルリチウムが生成させる場合)、ブロモクロロメタン、クロロヨードメタンが用いられ、α−アミノブロモメチルケトン(一般式(3)中、Xが臭素原子)を製造する場合、(ブロモメチルリチウムを生成させる場合)、ジブロモメタンが用いられる。
有機リチウム化合物及びジハロメタンの使用量は特に限定されないが、N−保護−α−アミノ酸エステル誘導体に対して各々1〜2当量作用させればよい。もちろん2当量以上作用させても構わないが、これらの試薬は高価であり、本発明においては1〜1.5当量で用いるのが好ましく、より好ましくは1.2〜1.4当量である。
反応溶媒としてはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒が好ましく、またこれらの溶媒とトルエン、ヘキサン等の非極性溶媒との混合溶媒も好ましい。本反応はマイナス120℃から0℃程度の温度で速やかに進行する。好ましくはマイナス80℃からマイナス50℃の範囲で反応を行えばよく、通常5分から60分で反応は完結する。反応終了後、反応液を塩化アンモニウム水溶液、リン酸緩衝液、水等で処理を行えばよい。また反応液を酸で処理すれば、直接的に次工程のイミン(シッフ塩基)の加水分解反応を行うことが可能である。
得られたN−保護α−アミノハロメチルケトン(2)はカラムクロマトグラフィー、晶析等の当業者に公知の方法により精製して用いることもできるが、既に述べたように分離精製することなく次の反応に用いてもよい。
次に、一般式(2)で表されるN−保護α−アミノハロメチルケトンを酸処理して一般式(3)で表されるα−アミノハロメチルケトンを製造する方法について説明する。
一般式(2)で表されるN−保護−α−アミノハロメチルケトンのイミン(シッフ塩基)部分は、酸を作用させることによって容易に加水分解することができる。
用いる酸としては、特に限定されないが、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸等の無機酸、もしくはトリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸を用いることができる。
溶媒としては特に制限は無く、水、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、ヘキサン等、もしくはこれらの混合溶媒を用いることが可能である。
反応液に水を加えた後、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン等の適当な有機溶媒で水層を洗浄することによって、加水分解の副生物であるアルデヒドやケトンを有機層へと除去することが出来る。得られた水層を濃縮し、アルコールを加えて不溶物を濾去した後、アルコール、もしくはアルコールと他の溶媒との混合溶媒から適当な条件で晶析(例えば冷却晶析、濃縮晶析等)を行うことによって、α−アミノハロメチルケトンを塩として得ることができる。アルコールとしてはメタノール、エタノール、2−プロパノール等が好ましい。アルコールと混合して用いられる溶媒としては、例えば酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ジクロロメタン、エーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエン、水等が挙げられる。
用いる酸に応じて各種のα−アミノハロメチルケトンの塩が調製される。これらの塩は塩のまま本発明における次の反応に用いることができる。塩に対して相当量の塩基を作用させることによってフリー体とすることもできるが、フリー体は塩に比べて不安定なため、酸性塩のまま用いる方が好ましい。
また、次工程でα−アミノハロメチルケトンのアルコキシカルボニル化反応(例えばメトキシカルボニル化、エトキシカルボニル化、t−ブトキシカルボニル化、ベンジルオキシカルボニル化等が挙げられる)、もしくはカルボニル基の還元反応を行う場合、晶析または単離精製を行うことなく、水層を直接的に又は必要により溶媒を留去するなどして、次工程の反応に使用することが出来る。
次に一般式(3)で表されるα−アミノハロメチルケトンのアミノ基を保護基で保護し、一般式(7)で表されるN−保護α−アミノハロメチルケトンを製造する方法について説明する。
[A、X、B1は前記と同じ意味を示す。]
α−アミノハロメチルケトンは酸性条件下では安定であるが塩基性条件下では不安定である。従って、ペプチド合成において、アミノ基の保護化反応に通常適用される塩基性条件で反応を行うのは好ましくない。
すなわち、アルコキシカルボニル化試薬、アシル化試薬、スルホニル化試薬等のアミノ基の保護化試薬は塩基存在下に作用させる必要があるが、このとき少なからぬ量のα−アミノハロメチルケトンの分解が進行し、反応収率の低下を招く。従って、収率よく保護を行うため、以下に挙げる2つの手順のいずれかによって保護化を行うのが好ましい。
操作1:アルコキシカルボニル化試薬、アシル化試薬、スルホニル化試薬等のアミノ基の保護化試薬と塩基を適当な溶媒中で混合した後、α−アミノハロメチルケトン酸性塩の溶液を添加する。
操作2:アルコキシカルボニル化試薬、アシル化試薬、スルホニル化試薬等のアミノ基の保護化試薬の溶液とα−アミノハロメチルケトン酸性塩の溶液とを混合した後、塩基を添加する。
ここで、α−アミノハロメチルケトンのアルコキシカルボニル化(カルバメート化)は新規なプロセスであり、また操作1も新規な方法である。特にt−ブトキシカルボニル化を行う場合は、保護化試薬である塩化t−ブトキシカルボニルやジ−t−ブチルジカルボネートが酸に不安定なため操作1に従うのがよい。すなわち、操作1は特にα−アミノハロメチルケトンのt−ブトキシカルボニル化反応において非常に優れた方法となる。
α−アミノハロメチルケトンは上述したように安定な酸性塩を用いるのが好ましいが、この酸性塩を溶解させるための適当な溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール等を挙げることができる。
アミノ基の保護化試薬としては特に限定されず、ペプチド合成で通常用いられている試薬はもちろん、任意の置換基を導入するために、アルコキシカルボニル基、アシル基、スルホニル基等の官能基を有する任意の化合物を用いることができる。
このようなアミノ基の保護化試薬の例としては、塩化メトキシカルボニル、塩化エトキシカルボニル、塩化イソプロポキシカルボニル、塩化 t−ブトキシカルボニル、塩化ベンジルオキシカルボニル、ジ−t−ブチルジカルボネート、塩化テトラヒドロフラン−3−イルオキシカルボニル等のアルコキシカルボニル化試薬や、無水酢酸、塩化アセチル、塩化ベンゾイル、塩化 3−保護ヒドロキシ−2−メチルベンゾイル等のアシル化試薬、塩化メタンスルホニル、塩化トリフルオロメタンスルホニル、塩化ベンゼンスルホニル、塩化 p−トルエンスルホニル等のスルホニル化試薬などを挙げることができる。先に説明したように、これらの保護化試薬により導入された保護基はその後の工程や目的化合物に応じて脱保護されない場合がある。
塩基としてはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ピリジン、2,6−ルチジン、2,4,6−コリジン、4−ピコリン、N−エチルピペリジン等の有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸一水素二カリウム等の無機塩基が挙げられる。
反応溶媒としては、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、t−ブタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン等、もしくはこれらの混合溶媒等、試薬に応じて適当な溶媒を用いることができる。混合溶媒を用いる場合、溶媒の組み合わせによって一層系になる場合と二層系になる場合があるが、特に二層系で撹拌下に反応を行うのが好ましい。
アミノ基の保護化試薬と塩基を適当な溶媒中で混合した後、α−アミノハロメチルケトン酸性塩の溶液を添加する場合(上記操作1)、塩基としては炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等を用いるのが好ましく、特にトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等を用いるのが好ましい。このとき保護化試薬の溶液に加えておく塩基の量を、α−アミノハロメチルケトン酸性塩溶液に存在する酸(塩の形成に与っている酸を含む)に対して、好ましくは0.8〜1.2当量、更に好ましくは1当量に近づけるようにする。
α−アミノハロメチルケトン溶液を保護化試薬を溶解した溶媒に添加する。反応時間は用いる試薬や反応温度によっても変化するが、例えばジ−t−ブチルジカルボネートを用いてt−ブトキシカルボニル化を行った場合、40℃で数分から2時間程度、室温で反応を行った場合は数分から10時間程度で反応が完結する。
アルコキシカルボニル化試薬、アシル化試薬、スルホニル化試薬等のアミノ基の保護化試薬の溶液とα−アミノハロメチルケトン酸性塩の溶液とを混合した後、塩基を添加する場合(上記操作2)、塩基としては炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等を用いるのが好ましい。このとき添加する塩基の量を、α−アミノハロメチルケトン酸性塩溶液に存在する酸(塩の形成に与っている酸を含む)に対して、好ましくは0.8〜1.2当量、更に好ましくは1当量に近づけるようにする。
塩基を適当な溶媒に溶解して添加する。反応時間は用いる試薬や反応温度によっても変化するが、例えば塩化ベンジルオキシカルボニルを用いてベンジルオキシカルボニル化を行った場合、室温で反応を行った場合は10分から2時間程度で反応が完結する。
その後、反応溶液を酢酸エチル、ジエチルエーテル、トルエン、酢酸イソプロピル、tert−ブチルメチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム等の溶媒で抽出を行い、必要により溶液を濃縮(又は留去)した後に、必要によりメタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ヘキサン、ヘプタン、アセトン等の溶媒を加え、溶液を40℃から80℃程度に加温し、−20℃から室温に冷却するなどして冷却晶析を行い、あるいはクロマトグラフィー等の手段によりN−保護α−アミノハロメチルケトン(7)を固体として得ることができる。また分離精製することなく次の反応に用いてもよい。
一般式(7)で表されるN−保護−α−アミノハロメチルケトンは、例えばHIVプロテアーゼ阻害剤の中間体として有用な公知の化合物(例えばD.P.Getmanら、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー 36巻、288頁、1993年(J.Med.Chem.,1993,36,288.)、Y.Okadaら、ケミカル・アンド・ファーマシューティカル・ブレチン 36巻、4794頁、1988年(Chem.Pharm.Bull.,1988,36,4794.)、欧州特許EP346867、P.Raddatzら、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー 34巻、3267頁、1991年(J.Med.Chem.,1991,34,3267.)参照)であり、例えば以下のような2段階の公知の方法により、より進んだ形の中間体に誘導されることが知られている(D.P.Getmanら、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー 36巻、288頁、1993年(J.Med.Chem.,1993,36,288.)、国際出願WO96/23756、特開平8−99947号公報、特開平8−99959号公報等参照)。
すなわち、一般式(7)で表されるN−保護α−アミノハロメチルケトンはカルボニル基の還元反応により、一般式(8)で表されるN−保護β−アミノアルコールに導かれ、さらにアルカリ条件下で容易にエポキシ化され、一般式(9)で表されるN−保護β−アミノエポキシドに誘導することができる。
[A、X、B1は前記と同じ意味を示す。]
以下、水素化ホウ素ナトリウムを還元剤として用いた場合を例に挙げて説明する。
添加する水素化ホウ素ナトリウムの量は特に限定されないが、通常出発物質に対して0.5モル当量以上で使用される。
反応溶媒としては、水、アルコール等のプロトン性溶媒を挙げることができるが、アルコールまたはアルコールと他の溶媒の1種以上との混合溶媒が好ましく用いられる。アルコールとしてはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1,2−ジメチルプロパノール等が挙げられるが、特にメタノール、エタノールが好ましい。また、アルコールとしてこれらを組み合わせて用いても良い。アルコールと混合して用いられる溶媒としては、例えば酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ジクロロメタン、エーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエン、水等が挙げられるが、特に酢酸エチル、トルエン、水等が好ましい。
反応温度は特に限定されないが、通常室温以下であり、好ましくは−78℃から室温、更に好ましくは−78℃から5℃である。反応時間も特に限定されないが好ましくは10分から10時間程度である。
反応は通常撹拌下に行われ、反応終了後、通常、酸を加えて反応を停止させる。酸としては塩酸、硫酸、酢酸、クエン酸、硫酸水素カリウム水溶液等を好ましく用いることができる。用いる酸の使用量は特に限定されないが、水素化ホウ素ナトリウムに対して1モル当量以上用いるのが好ましい。
その後、反応溶液を酢酸エチル、ジエチルエーテル、トルエン、酢酸イソプロピル、tert−ブチルメチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム等の溶媒で抽出を行い、必要により溶液を濃縮(又は留去)した後に、必要によりメタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ヘキサン、ヘプタン、アセトン等の溶媒を加え、溶液を40℃から80℃程度に加温し、−20℃から室温に冷却するなどして冷却晶析を行い、あるいはクロマトグラフィー等の手段によりN−保護β−アミノアルコールを固体として得ることができる。また反応溶液を必要により濃縮し、必要により水を加え、直接前記のような条件で冷却晶析を行い、得られた結晶を水又は有機溶媒で洗浄することでN−保護β−アミノアルコールの結晶を得ることもできる。
得られた一般式(8)で表されるN−保護β−アミノアルコールは塩基で処理することにより、一般式(9)で表されるN−保護β−アミノエポキシドを製造することができる。
塩基としては水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム等が挙げられるが、特に水酸化ナトリウム、炭酸カリウムが好ましい。反応溶媒としてはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1,2−ジメチルプロパノール、水等のプロトン性溶媒、もしくはアセトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等の非プロトン性溶媒等が、単独もしくは混合物として用いられるが、特にエタノール、2−プロパノール、エタノールと水の混合溶媒が好ましい。
塩基の使用量は用いる塩基や溶媒の組み合わせによっても異なるが1−10当量であり、好ましくは1−5当量である。反応温度も用いる塩基や溶媒の組み合わせによっても異なるが−10−80℃であり、好ましくは0−60℃である。反応時間は特に限定されないが、好ましくは10分から50時間程度である。
反応は通常撹拌下に行われ、反応終了後、酸を加えて反応を停止させても良い。酸としては塩酸、硫酸、酢酸、クエン酸、硫酸水素カリウム水溶液等を好ましく用いることができる。
その後、反応溶液を酢酸エチル、ジエチルエーテル、トルエン、酢酸イソプロピル、tert−ブチルメチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム等の溶媒を行い、必要により溶液を濃縮し、必要によりメタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ヘキサン、ヘプタン、アセトン等の溶媒を加え、必要により室温から50℃程度に加温し、−20℃から室温に冷却するなどして冷却晶析を行い、あるいはクロマトグラフィー等の手段によりN−保護β−アミノエポキシドを固体として得ることができる。また反応溶液を必要により濃縮し、必要により水を加え、直接前記のような条件で冷却晶析を行い、得られた結晶を水又は有機溶媒等で洗浄することでN−保護β−アミノエポキシドの結晶を得ることもできる。
N−保護β−アミノアルコールは一般式(3)で表されるα−アミノハロメチルケトンから以下の新規の経路に従って合成することもできる。
[式中、A、B3、Xは前記と同じ意味を示す。]
すなわち、一般式(3)で表されるα−アミノハロメチルケトンのカルボニル基を還元し、一般式(13)で表されるβ−アミノアルコールへと変換し、次いでアミノ基を保護基で保護し、一般式(14)で表されるN−保護β−アミノアルコールを得ることができる。
還元剤を予め適当な溶媒に溶解又は懸濁させ、これにα−アミノハロメチルケトンの酸性塩の溶液を添加する。
還元剤を溶解又は懸濁させる溶媒としては、特に制限されないが、例えば水、メタノール、エタノール等のプロトン性の溶媒が好ましい。
α−アミノハロメチルケトンを溶解させる溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール等が挙げられる。α−アミノハロメチルケトンとしては酸と塩を形成したものを用いるのが好ましい。
還元剤としては限定されないが、水溶液中で反応させる場合は、特に水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウムが好ましい。添加する還元剤の量は特に限定されないが、通常出発物質に対して0.5モル当量以上で使用される。
還元剤の酸による分解を抑制する為、予め還元剤と共に塩基を加えておくのが好ましい。このとき還元剤の溶液に加えておく塩基の量を、α−アミノハロメチルケトンの酸性塩溶液に存在する酸(塩の形成に与っている酸を含む)に対して、好ましくは1〜2当量、更に好ましくは当量に近づけるようにする。
塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。
反応温度は特に限定されないが、一例として水素化ホウ素ナトリウムを用いた場合は−20℃から100℃で反応を行うのが好ましく、特に0℃から室温で反応を行うのが好ましい。
反応は通常撹拌下に行われ、反応終了後、通常、酸を加えて反応を停止させる。酸としては塩酸、硫酸、酢酸、クエン酸、硫酸水素カリウム水溶液等を好ましく用いることができる。用いる酸の使用量は特に限定されないが、水素化ホウ素ナトリウムに対して1モル当量以上用いるのが好ましい。
反応液に水を加えた後、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン等の適当な有機溶媒で水層を洗浄することによって、加水分解の副生物であるアルデヒドやケトンを有機層へと除去することが出来る。得られた水層を濃縮し、アルコールを加えて不溶物を濾去した後、アルコール、もしくはアルコールと他の溶媒の1種以上との混合溶媒から適当な条件で晶析(例えば冷却晶析、濃縮晶析等)を行うことによって、β−アミノアルコールを塩として得ることができる。アルコールとしてはメタノール、エタノール、2−プロパノール等が好ましい。アルコールと混合して用いられる溶媒としては、例えば酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエン、水等が挙げられる。
一般式(13)で表されるβ−アミノアルコールは、例えばHIVプロテアーゼ阻害剤の中間体として有用な公知の化合物(例えばP.L.Beaulieuら、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー、61巻、3635頁、1996年(J.Org.Chem.,1996,61,3635.)参照)であり、以下のような2段階の既存反応を経ることにより、より進んだ形の中間体に誘導されることが知られている。
すなわち、一般式(13)で表されるβ−アミノアルコールは上述したのと同様にアミノ基を保護することにより、一般式(14)で表されるN−保護β−アミノアルコールに導かれ、さらに上述したようにアルカリ条件下で容易にエポキシ化され、一般式(15)で表されるN−保護β−アミノエポキシドに誘導することができる。
本発明の製造方法においては、一般式(3)で表されるα−アミノハロメチルケトンにアルコキシカルボニル基、アシル基、スルホニル基等の保護基を効率よく導入できる。すなわち、各種医薬化合物の合成プロセスに適した保護基を導入できる汎用性のある優れた方法である。
本発明における化合物としては、ラセミ体及び両光学活性体をも含有する。ここで一般式(4)のアミノ酸エステルとして光学活性アミノ酸エステルを用いた場合、本発明の製造方法で得られる一般式(3)の化合物はその光学活性が保持される。また、前述した一般式(3)の化合物より製造される一般式(7)〜(9)、及び(13)〜(15)の化合物においても光学活性を保持することができる。
以上より、本発明の製造方法は医薬中間体化合物の合成プロセスとして極めて有用な製造方法である。
以下に実施例により本発明を更に詳細に説明する。もちろん本実施例は本発明を何ら限定するものではない。
<実施例1>
N−(ジフェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造方法
塩化メチレン(100ml)にL−フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩(5.95g)、ベンゾフェノンイミン(5.00g)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応液より固体を濾去し、溶媒を減圧下留去した後、残渣にジエチルエーテル(100ml)を加え、再度固体を濾別した後、水(100ml)にてエーテル層を洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除去した後、エーテル溶液を濃縮することにより目的のN−(ジフェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステル(9.44g)を収率99.6%で得た。1H−NMR(CDCl3)δppm:3.17(dd,J=9.0,13.5Hz,1H),3.27(dd,J=3.9,13.5Hz,1H),3.70(s,3H),4.27(dd,J=3.9,9.0Hz,1H),6.58(d,J=9.0Hz,2H),7.01−7.04(m,2H),7.16−7.19(m,3H),7.25−7.41(m,6H),7.58(d,J=6.0Hz,2H)
<実施例2>
(3S)−1−クロロ−3−(ジフェニルメチレン)アミノ−4−フェニル−2−ブタノンの製造方法
脱水テトラヒドロフラン(97ml)にN−(ジフェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステル(3.35g)、ブロモクロロメタン(0.83ml)を加え、−78℃に冷却した後、1.53M n−ブチルリチウムヘキサン溶液(8.3ml)を加え、35分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止し、室温で酢酸エチルで2回抽出した後、酢酸エチル層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除去した後、酢酸エチル溶液を濃縮することにより目的の(3S)−1−クロロ−3−(ジフェニルメチレン)アミノ−4−フェニル−2−ブタノン(3.52g)を収率99.7%で得た。
1H−NMR(CDCl3)δppm:3.07(dd,J=8.8,13.8Hz,1H),3.15(dd,J=13.8,4.2Hz,1H),4.31(dd,J=4.2,8.8Hz,1H),4.38(d,J=17.1Hz,1H),4.58(d,J=17.1Hz,1H),6.43(d,J=9.9Hz,2H),6.99−7.04(m,2H),7.18−7.4(m,9H),7.60(d,J=9.1Hz,2H)
[α]D 25=+8.5°(c=1,EtOH)
<実施例3>
(3S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の製造方法
テトラヒドロフラン(10ml)に(3S)−1−クロロ−3−(ジフェニルメチレン)アミノ−4−フェニル−2−ブタノン(1.85g)、2規定塩酸(5.1ml)を加え、終夜撹拌した。減圧下、溶媒を留去した後、残渣に酢酸イソプロピルを加え、水で2回抽出し、得られた水溶液をHPLCにて分析し、目的の(3S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(0.94g)が収率79%で得られていることを確認するとともに、光学活性カラムにて分析し、光学純度が>99.5%e.e.であることを確認した。
また、各種スペクトルデータ採取のため、得られた水溶液の一部を減圧下濃縮後、エタノールを加え、再度減圧下にて溶媒を留去し、塩類を濾去し、濾過液を濃縮後エタノール、tert−ブチルメチルエーテルより晶析し、(3S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の結晶を得た。
1H−NMR(d6−DMSO)δppm:3.04(dd,J=7.1,15.2Hz,1H),3.22(dd,J=7.1,15.2Hz,1H),4.54(t,J=7.1Hz,1H),4.58(d,J=17.3Hz,1H),4.70(d,J=17.3Hz,1H),7.28−7.41(m,5H),8.37(bs,3H)
マススペクトル m/e:198.0(MH+)
[α]D 25=+30.2°(c=0.5,H2O)
<実施例4>
N−(p−メトキシフェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造方法
塩化メチレン(200ml)にL−フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩(4.31g)、p−アニスアルデヒド(2.45ml)、無水硫酸マグネシウム(5.19g)、トリエチルアミン(2.9ml)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応液より固体を濾去し、溶媒を減圧下留去した後、残渣に酢酸エチル(150ml)を加え、再度固体を濾別した後、溶媒を減圧下留去することにより目的のN−(p−メトキシフェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステル(5.94g)を定量的に得た。
1H−NMR(CDCl3)δppm:3.13(dd,J=9.2,13.8Hz 1H),3.36(dd,J=5.0,13.8Hz 1H),3.73(s,3H),3.83(s,3H),4.13(dd,J=5.0,9.2Hz,1H),6.86−6.92(m,2H),7.14−7.26(m,5H),7.64(d,J=12.0Hz,2H),7.85(s,1H)
マススペクトル m/e:298.3(MH+)
<実施例5>
(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の製造方法
脱水テトラヒドロフラン(67ml)にN−(p−メトキシフェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステル(2.00g)、ブロモクロロメタン(0.57ml)を加え、−78℃に冷却した後、1.53M n−ブチルリチウムヘキサン溶液(5.7ml)を加え、20分間撹拌した。反応液の一部を取り出し、中性リン酸バッファー(pH=6.86)に反応液を加え反応を停止し、平行して残りの反応液に2規定塩酸を加え反応を停止した。反応液の一部をリン酸バッファーで処理したものを酢酸エチルで3回抽出を行い、得られた酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、硫酸マグネシウムを除去した。溶媒を減圧下留去し、油状物を得、このものをNMRで分析し、目的物の中間体である(3S)−1−クロロ−3−(p−メトキシフェニルメチレン)アミノ−4−フェニル−2−ブタノンであることを確認した。NMRの分析終了後、これらを2規定塩酸で処理した反応液と合わせ、溶媒を減圧下留去した後、酢酸イソプロピルを加え、水で2回抽出し、得られた水溶液をHPLCにて分析し、目的の(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(1.30g)が収率82%で得られていることを確認した。
ここで得られた(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の光学純度は>99.5%e.e.であることを光学活性カラムを用いたHPLC分析により確認した。
(3S)−1−クロロ−3−(p−メトキシフェニルメチレン)アミノ−4−フェニル−2−ブタノンのNMRデータを下記に示す。
1H−NMR(CDCl3)δppm:3.01(dd,J=9.2,13.8Hz,1H),3.28(dd,J=4.9,13.8Hz,1H),3.83(s,3H),4.18(dd,J=4.9,9.2Hz,1H),4.40(d,J=17.1Hz,1H),4.54(d,J=17.1Hz,1H),6.89(d,J=12.0Hz,2H),7.14−7.26(m,5H),7.64(d,J=12.0Hz,2H),7.85(s,1H)
<実施例6>
N−(フェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造方法
塩化メチレン(200ml)にL−フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩(4.31g)、ベンズアルデヒド(2.05ml)、無水硫酸マグネシウム(5.19g)、トリエチルアミン(2.90ml)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応液より固体を濾去し、溶媒を減圧下留去した後、残渣に酢酸エチル(150ml)を加え、再度固体を濾別した後、溶媒を減圧下留去することにより目的のN−(フェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステル(5.18g)を収率97.0%で得た。
1H−NMR(CDCl3)δppm:3.15(dd,J=8.9,14.5Hz,1H),3.38(dd,J=5.0,14.5Hz,1H),3.74(s,3H),4.17(dd,J=5.0,8.9Hz,1H),7.14−7.25(m,5H),7.34−7.44(m,3H),7.67−7.71(m,2H),7.90(s,1H)
マススペクトル m/e:268.2(MH+)
<実施例7>
N−(フェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造方法
tert−ブチルメチルエーテル(480ml)にL−フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩(120.00g)、ベンズアルデヒド(56.5ml)、無水硫酸ナトリウム(158.07g)、トリエチルアミン(77.5ml)を加え、5℃にて終夜撹拌した。反応液より固体を濾去し、溶媒を減圧下留去した後、n−ヘキサンを加えて再度減圧下にて溶媒を留去した。濃縮液にn−ヘキサンを加え、氷冷下にて晶析を行い、目的のN−(フェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステル(126.01g)を収率85%で得た。さらに母液を減圧下濃縮し、氷冷下にて晶析を行い、N−(フェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステル(13.86g)を収率9%で得、合わせて収率94%でN−(フェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステルの結晶を得た。得られた結晶の一部を、フェニルアラニンメチルエステルに誘導し、光学活性カラムを用いたHPLCにて分析し、このものの光学純度が>99.5%e.e.であることを確認した。
<実施例8>
(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の製造方法
脱水テトラヒドロフラン(60ml)にN−(フェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステル(2.05g)、ブロモクロロメタン(0.65ml)を加え、−78℃に冷却した後、1.53M n−ブチルリチウムヘキサン溶液(6.5ml)を加え、30分間撹拌した。反応液に2規定塩酸を加え反応を停止し、酢酸イソプロピルを加え、水で2回抽出し、得られた水溶液をHPLCにて分析し、目的の(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(1.35g)が収率75%で得られていることを確認した。
ここで得られた(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の光学純度は>93%e.e.であることを光学活性カラムを用いたHPLC分析により確認した。
分析用のサンプルを除いた、(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(1.23g)を含む水溶液を減圧下濃縮した。残渣にエタノールを加え、再度減圧下にて溶媒を留去した。塩類を濾去し、濾過液を濃縮後エタノール、tert−ブチルメチルエーテルより晶析し、(3S)−1−クロロ−3−アミノ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の結晶(0.61g)を晶析率49%で得た。さらに母液を減圧下濃縮し、エタノール、tert−ブチルメチルエーテルより晶析し、(3S)−1−クロロ−3−アミノ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の結晶(0.37g)を晶析率30%で得、合わせて晶析率79%で(3S)−1−クロロ−3−アミノ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の結晶を得た。
<実施例9>
(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の製造方法
脱水テトラヒドロフラン(60ml)にN−(フェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステル(2.03g)、ブロモクロロメタン(0.65ml)を加え、−78℃に冷却した後、1.53M n−ブチルリチウムヘキサン溶液(6.5ml)を加え、30分間撹拌した。反応液に2規定塩酸を加え反応を停止し、tert−ブチルメチルエーテルを加え、水で2回抽出し、得られた水溶液をHPLCにて分析し、目的の(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(1.39g)が収率78%で得られていることを確認した。ここで得られた(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の光学純度は>98%e.e.であることを光学活性カラムを用いたHPLC分析により確認した。
<実施例10>
(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の製造方法
脱水テトラヒドロフラン(30ml)、脱水トルエン(30ml)の混合溶液にN−(フェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステル(2.04g)、ブロモクロロメタン(0.65ml)を加え、−78℃に冷却した後、1.53M n−ブチルリチウムヘキサン溶液(6.5ml)を加え、45分間撹拌した。反応液に2規定塩酸を加え反応を停止し、tert−ブチルメチルエーテルを加え、水で2回抽出し、得られた水溶液をHPLCにて分析し、目的の(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(1.50g)が収率84%で得られていることを確認した。ここで得られた(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の光学純度は>98%e.e.であることを光学活性カラムを用いたHPLC分析により確認した。
<実施例11>
(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の製造方法
脱水テトラヒドロフラン(7.4ml)、脱水トルエン(7.4ml)の混合溶液にN−(フェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステル(2.0g)、クロロヨードメタン(0.71ml)を加え、−78℃に冷却した後、1.53M n−ブチルリチウムヘキサン溶液(6.5ml)を加え、70分間撹拌した。反応液に2規定塩酸を加え反応を停止し、水で2回抽出し、得られた水溶液をHPLCにて分析し、目的の(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(0.977g)が収率56%で得られていることを確認した。
<実施例12>
(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノンの製造方法
50%メタノール水溶液(22ml)にジ−tert−ブチルジカーボネート(1.39g)、炭酸水素ナトリウム(0.34g)を溶解し、そこに(3S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(0.94g)の水溶液を加え、40℃にて1.5時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで2回抽出し、得られた酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、硫酸マグネシウムを除去した。酢酸エチル層を濃縮し、これにヘキサンを加えることにより結晶化を行い、析出した結晶を濾取し、乾燥を行い、(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン(0.84g)を収率70%で得た。
また、得られた結晶および反応液を光学活性カラムを用いたHPLCにて分析し、このものの光学純度が>99.5%e.e.であることを確認し、一連の反応が、L−フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩の光学純度を保持したまま進行していることを確認した。
1H−NMR(CDCl3)δppm:1.41(s,9H),3.00(dd,J=6.9,13.8Hz),3.08(dd,J=6.9,13.8Hz,1H),3.98(d,J=16.2Hz,1H),4.17(d,J=16.2Hz,1H),4.68(q,J=6.9Hz,1H),5.02(bd,J=6.9Hz,1H),7.16(m,2H),7.26−7.36(m,3H)
マススペクトル m/e:296.1(M−H−)
[α]D 25=−55.7°(c=1,EtOH)
<実施例13>
(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノンの製造方法
塩化メチレン(2.6ml)にジ−tert−ブチルジカーボネート(85.8mg)、トリエチルアミン(29.1mg)を溶解し、そこに(3S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(61.4mg)を水(2.6ml)に溶解した水溶液を滴下した。室温にて1時間撹拌し、その後40℃に加熱してさらに1.5時間反応を行った。反応液を室温まで冷却した後、食塩水を加えて酢酸エチルで2度抽出した。得られた酢酸エチル層をHPLCにて分析し、(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン(66.3mg)が収率85%で得られていることを確認した。
<実施例14>
(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノンの製造方法
酢酸エチル(2.6ml)にジ−tert−ブチルジカーボネート(85.8mg)、トリエチルアミン(29.1mg)を溶解し、そこに(3S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(61.4mg)を水(2.6ml)に溶解した水溶液を滴下した。室温にて1時間撹拌し、その後40℃に加熱してさらに1.5時間反応を行った。反応液を室温まで冷却した後、食塩水を加えて酢酸エチルで2度抽出した。得られた酢酸エチル層をHPLCにて分析し、(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン(66.3mg)が収率92%で得られていることを確認した。
<実施例15>
(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノンの製造方法
トルエン(81.9ml)にジ−tert−ブチルジカーボネート(4.64g)、トリエチルアミン(5.28ml)を溶解し、そこに(3S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(3.83g)の水溶液(45.60g)を10分間かけて滴下した。室温にて1時間撹拌し、その後40℃に加熱してさらに1時間反応を行った。反応液を室温まで冷却した後、水層を分離した。得られたトルエン層を2規定塩酸、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、硫酸マグネシウムを除去した。得られたトルエン層をHPLCにて分析し、(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン(3.94g)が収率81%で得られていることを確認した。減圧下で溶媒を留去し、残渣にn−ヘキサン、2−プロパノールを加えた。50℃に加熱し均一な溶液とした後、室温まで冷却して1時間攪拌し、さらに5℃に冷却して1時間攪拌した。析出した結晶を濾取し乾燥を行って、(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン(2.98g)を晶析率75%で得た。
<実施例16>
(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノンの製造方法
トルエン(11.5ml)にジ−tert−ブチルジカーボネート(1.20g)、ジイソプロピルエチルアミン(2.65ml)を溶解し、そこに(3S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(1.00g)の水溶液(11.27g)を35分間かけて滴下した。室温にて終夜撹拌して反応を行った後、水層を分離した。得られたトルエン層を、1mol/lクエン酸水溶液、水にて洗浄した。得られたトルエン層をHPLCにて分析し、(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン(0.95g)が収率75%で得られていることを確認した。
<実施例17>
(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノンの製造方法
(3S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(100mg)を水(4.3ml)に溶解し、クロロギ酸ベンジル(0.794ml)のトルエン溶液(5.3ml)を加えた。撹拌しながら、さらに炭酸水素ナトリウム(71.9mg)の水溶液(1.0ml)を滴下した。室温にて50分撹拌して反応を行った後、水層を分離した。得られたトルエン層をHPLCにて分析し、(3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン(118mg)が収率83%で得られていることを確認した。
<実施例18>
(3S)−3−メトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノンの製造方法
(3S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(2.0g)を水(34ml)に溶解し、クロロギ酸メチル(0.858ml)のトルエン溶液(50ml)を加えた。撹拌しながら、さらに炭酸水素ナトリウム(1.44g)の水溶液(15ml)を滴下した。室温にて1時間撹拌して反応を行った後、トルエンで2回、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を併せて減圧下で溶媒を留去し、残渣にn−ヘキサン、2−プロパノールを加えた。50℃に加熱し均一な溶液とした後、10℃に冷却して析出した結晶を濾取した。結晶を冷2−プロパノール(6ml)で洗浄した後乾燥を行って、(3S)−3−メトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン(1.70g)を収率78%で得た。
1H−NMR(CDCl3)δppm:2.97−3.14(m,2H),3.66(s,3H),3.98(d,J=16.0Hz,1H),4.15(d,J=16.0Hz,1H),4.75(q,J=7.2Hz,1H),5.21(bd,1H),7.12−7.18(m,2H),7.23−7.37(m,3H)
<実施例19>
(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタンの製造方法
メタノール(9ml)、塩化メチレン(9ml)の混合溶液に(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン(0.57g)を加え、氷冷下にて水素化ホウ素ナトリウム(92mg)を分割投与し、1時間撹拌した。反応液に酢酸(0.59ml)を加え反応を停止し、水を加え、酢酸イソプロピルで2回抽出した。得られた酢酸イソプロピル溶液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、飽和食塩水で1回洗浄を行った。
得られた酢酸イソプロピル溶液をHPLCにて分析し、3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン(0.57g)が収率83%で得られていることを確認した。目的物である(2S,3S)体とその異性体である(2R,3S)体の生成比は、(2S,3S):(2R,3S)=83.2:16.8であった。
ここで得られた(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタンの酢酸イソプロピル溶液の一部を減圧下溶媒を留去し、残渣に酢酸エチルを加え、加熱溶解し、n−ヘキサンを加え、氷冷下にて晶析を行い、(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタンの結晶を得た。
1H−NMR(CDCl3)δppm:1.37(s,9H),2.85−2.98(m,1H),3.00(dd,J=5.8,13.9Hz,1H),3.16(bs,1H),3.59(dd,J=11.6,17.4Hz,1H),3.59−3.71(m,1H),3.77−3.97(bm,2H),4.57(bs,1H),7.19−7.35(m,5H)
マススペクトル m/e:322(M+Na+)
[α]D 20=−23.6°(c=0.5,CH2Cl2)
<実施例20>
(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタンの製造方法
(3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン(2.08g)に酢酸エチル(4.2ml)とエタノール(16.7ml)を加え、−10℃で水素化ホウ素ナトリウム(133mg)を分割投与し、1時間40分撹拌した。反応液に酢酸(0.40ml)を加え反応を停止した。1時間かけて60℃に加温し、さらに60℃で30分攪拌した。次いで1時間50分かけて−10℃に冷却し、さらに−10℃で6時間攪拌した。得られた結晶を濾取し、0℃の水で洗浄した後、減圧下で乾燥して、目的の(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン(1.52g)を得た。この乾燥結晶をHPLCにて分析したところ(2S,3S):(2R,3S)=98.5:1.5の品質の結晶であった。
<実施例21>
(2S,3S)−3−アミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン塩酸塩の製造方法
脱水テトラヒドロフラン(15ml)、脱水トルエン(15ml)の混合溶液にN−(フェニルメチレン)−L−フェニルアラニンメチルエステル(1.39g)、ブロモクロロメタン(0.44ml)を加え、−78℃に冷却した後、1.53M n−ブチルリチウムヘキサン溶液(4.4ml)を加え、40分間撹拌した。反応液に2規定塩酸(6.5ml)を加え反応を停止し、tert−ブチルメチルエーテルを加え、水で2回抽出し、得られた水溶液をHPLCにて分析し、目的の(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩(0.99g)が収率82%で得られていることを確認した。
ここで得られた(S)−3−アミノ−1−クロロ−4−フェニル−2−ブタノン塩酸塩の光学純度は>98%e.e.であることを光学活性カラムを用いたHPLC分析により確認した。
この水溶液を減圧下1/3量まで濃縮した後、氷冷下にて1規定水酸化ナトリウム水溶液(13ml)、メタノール(13ml)、水素化ホウ素ナトリウム(0.17g)の溶液に25分間かけて滴下し、その後、1時間撹拌した。反応液に2規定塩酸(9.5ml)を加え反応を停止した。この反応後の溶液をHPLCにて分析し、3−アミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン塩酸塩(1.00g)が収率100%で得られていることを確認した。目的物である(2S,3S)体とその異性体である(2R,3S)体の生成比は、(2S,3S):(2R,3S)=82.2:17.8であった。
各種スペクトルデータ採取のため、還元反応後の溶液の一部を採取し、減圧下濃縮後、エタノールを加え、再度減圧下にて溶媒を留去し、塩類を濾去し、濾過液を濃縮後エタノール、tert−ブチルメチルエーテルより晶析し、(2S,3S)−3−アミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン塩酸塩を得た。
1H−NMR(d6−DMSO)δppm:2.85(dd,J=7.6,14.4Hz,1H),3.00(dd,J=6.2,14.4Hz,1H),3.47.3.57(m,2H),3.65(dd,J=5.1,11.3Hz,1H),3.93−4.01(m,1H),6.13(d,J=5.6Hz,1H),7.23−7.38(m,5H),8.16(bs,3H)
マススペクトル m/e:200(MH+)
[α]D 20=−45.0°(c=0.9,0.5N HCl)
<実施例22>
(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタンの製造方法
実施例21にて得られた3−アミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン塩酸塩(0.96g、(2S,3S):(2R,3S)=82.2:17.8)を含む還元反応後の溶液を減圧下1/5量まで濃縮した後、水(3ml)、メタノール(19ml)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、ジ−tert−ブチルジカーボネート(1.07g)のメタノール(10ml)溶液を加え、室温で2時間撹拌した。反応液に2規定塩酸を加え、酢酸イソプロピルで2回抽出し、得られた酢酸イソプロピル層を飽和食塩水で洗浄した。得られた酢酸イソプロピル層をHPLCにて分析し3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン(0.82g)が収率68%で得られていることを確認した。目的物である(2S,3S)体とその異性体である(2R,3S)体の生成比は、(2S,3S):(2R,3S)=74.5:25.5であった。
<実施例23>
(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,2−エポキシ−4−フェニルブタンの製造方法
メタノール(8ml)に(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン(0.40g)、炭酸カリウム(0.37g)を加え、室温で6時間撹拌した。反応液から無機塩を濾去した後、この濾過液を減圧下濃縮した。残渣に水を加え、塩化メチレンにて抽出し、得られた塩化メチレン層を、20%クエン酸水溶液で洗浄した後、減圧下溶媒を留去し、残渣に酢酸エチル(2ml)を加え加熱溶解し、室温まで冷却して晶析した後、さらにn−ヘキサン(4ml)を加え氷冷下撹拌した。結晶を分離乾燥して、目的の(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,2−エポキシ−4−フェニルブタンの結晶(0.30g)を収率85%で得た。
1H−NMR(CDCl3)δppm:1.38(s,9H),2.73−2.81(m,2H),2.84−3.01(m,3H),3.69(bs,1H),4.54(d,J=8.2Hz,1H),7.21−7.31(m,5H)
マススペクトル m/e:286(M+Na+)
[α]D 20=−15.4°(c=2.2,CH2Cl2)
<実施例24>
(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,2−エポキシ−4−フェニルブタンの製造方法
エタノール:水=97:3の混合溶液(106ml)に(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン(5.29g)、炭酸カリウム(4.88g)を加え、33℃で7時間撹拌し、10%クエン酸水溶液(67.8g)を加えた。減圧下でエタノールを留去した後、トルエン(93ml)を加え抽出した。さらに有機層を水(93ml)で洗浄した後、有機層を濃縮した。残渣にヘプタン:トルエン=4:1(112ml)を加え、1時間かけて50℃に加温し、さらに50℃で1時間攪拌した。次いで5時間かけて−10℃に冷却し、さらに−10℃で8時間攪拌した。結晶を濾取しヘプタンで洗浄した後、減圧下で乾燥して、目的の(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,2−エポキシ−4−フェニルブタン(4.39g)を収率95%で得た。
<実施例25>
(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,2−エポキシ−4−フェニルブタンの製造方法
エタノール:水=97:3の混合溶液(35.7ml)に(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン(3.57g)、炭酸カリウム(3.29g)を加え、27℃で22時間撹拌した後、さらに33℃で4時間撹拌した。11.3%クエン酸水溶液(40.3g)を加えた後−10℃に冷却した。結晶を濾取し水(35.7ml)で洗浄した後、減圧下で乾燥して、目的の(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,2−エポキシ−4−フェニルブタン(2.88g)を収率95%で得た。
<実施例26>
(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,2−エポキシ−4−フェニルブタンの製造方法
(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−クロロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタン(300mg)に2−プロパノール(2.4ml)を加えた。4℃に冷却した後、4mol/l水酸化ナトリウム水溶液(0.375ml)と水(0.225ml)を添加し、4℃で7時間撹拌した。13.7%クエン酸水溶液(695mg)を加えた後、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した。得られた有機層を水で洗浄しHPLCにて分析して、目的の(2S,3S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1,2−エポキシ−4−フェニルブタン(230mg)が収率87%で得られていることを確認した。
本発明によれば、α−アミノ酸エステルより、α−アミノハロメチルケトン、N−保護α−アミノハロメチルケトン、及びそれらの関連物質を安価に収率よく製造でき、医薬品中間体として有用な種々の化合物を製造することができる。また光学活性が保持されるので、特に光学活性なアミノ酸由来の構造を有する医薬品中間体の製造に有用である。
Claims (19)
- 一般式(1)
[式中、R1及びR2は各々独立して、それぞれ置換基を有していてもよいアリール基もしくは炭素数1〜4の低級アルキル基、又は水素原子を示し、R3はそれぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜8の低級アルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、Aはそれぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基もしくは炭素数7〜20のアラルキル基、又はこれらの炭素骨格中にヘテロ原子を含む基を示す。なおR1及びR2は一体となって環構造を形成していてもよい。]
で表されるN−保護α−アミノ酸エステルを、ハロメチルリチウムと反応させ、一般式(2)
[式中、R1、R2及びAは前記と同じ意味を示し、Xはハロゲン原子を示す。]
で表されるN−保護α−アミノハロメチルケトンとし、これを酸処理することを特徴とする一般式(3)
[式中、AとXは前記と同じ意味を示す。]
で表されるα−アミノハロメチルケトン又はその塩の製造方法。 - R3がそれぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜8の低級アルキル基又はアラルキルを示し、Xがハロゲン原子を示し、ハロメチルリチウムが炭素数1〜8の低級アルキルリチウム及びジハロメタンによって生成されたものである請求項1記載の製造方法。
- 一般式(1)
[式中、R1及びR2は各々独立して、それぞれ置換基を有していてもよいアリール基もしくは炭素数1〜4の低級アルキル基、又は水素原子を示し、R3はそれぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜8の低級アルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、Aはそれぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基もしくは炭素数7〜20のアラルキル基、又はこれらの炭素骨格中にヘテロ原子を含む基を示す。なおR1及びR2は一体となって環構造を形成していてもよい。]
で表されるN−保護α−アミノ酸エステルを、ハロメチルリチウムと反応させることを特徴とする、一般式(2)
[式中、R1、R2及びAは前記と同じ意味を示し、Xはハロゲン原子を示す。]
で表されるN−保護α−アミノハロメチルケトンの製造方法。 - R3がそれぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜8の低級アルキル基又はアラルキルを示し、Xがハロゲン原子を示し、ハロメチルリチウムが炭素数1〜8の低級アルキルリチウム及びジハロメタンによって生成されたものである請求項3記載の製造方法。
- 一般式(2)
[式中、R1及びR2は各々独立して、それぞれ置換基を有していてもよいアリール基もしくは炭素数1〜4の低級アルキル基、又は水素原子を示し、Aはそれぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基もしくは炭素数7〜20のアラルキル基、又はこれらの炭素骨格中にヘテロ原子を含む基を示し、Xはハロゲン原子を示す。なおR1及びR2は一体となって環構造を形成していてもよい。]
で表されるN−保護α−アミノハロメチルケトンを酸処理することを特徴とする
一般式(3)
[式中、AとXは前記と同じ意味を示す。]
で表されるα−アミノハロメチルケトン及びその塩の製造方法。 - アミノ基のカルバメート化試薬及び塩基を溶解した溶媒中に、一般式(3)で表されるα−アミノハロメチルケトンの酸性塩の溶液を添加することを特徴とする、請求項9記載の製造方法。
- 一般式(3)で表されるα−アミノハロメチルケトンの酸性塩、およびアミノ基のカルバメート化試薬を溶解した溶媒中に、塩基を添加することを特徴とする、請求項9記載の製造方法。
- B2がtert−ブトキシカルボニル基である請求項9記載の製造方法。
- Aが、ベンジル基を示す請求項18記載のN−保護α−アミノハロメチルケトン。
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