JP4480148B2 - 転写用マスクのip測定装置および静電吸着方式のチャックへの静電吸着用電圧の供給方法 - Google Patents

転写用マスクのip測定装置および静電吸着方式のチャックへの静電吸着用電圧の供給方法 Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子線転写装置、極端紫外線転写装置、X線縮小投影転写装置の中から選ばれたいずれか1の露光転写装置において静電吸着方式のチャックで保持して用いられる転写用マスクのIP測定を行うIP測定装置と、該IP測定装置における静電吸着方式のチャックへの静電吸着用電圧の供給方法に関する。
近年、半導体デバイスの回路の高集積化要求は強く、現在量産に用いられている光リソグラフィに対し次世代リソグラフィ技術が種々開発されている。
その一環として、電子線を用いて所望の形状をウェハ上に露光転写する電子線露光転写型リソグラフィ技術として、加速電圧100kV程度の高エネルギー電子ビームを用いてマスクの絵柄をウエハ上に縮小投影するEPL(Electron- beam Projection Lithography)方式や、加速電圧2kV程度の低エネルギー電子ビームを用いてマスクの絵柄を等倍で近接露光転写するLEEPL(Low Energy Electron−beam Proximity Projection Lithography)方式が開発されている。
EPL方式では、例えば、電子ビームを露光光源として用いた図10に概略構成を示す露光転写装置にて、被露光基板であるレジスト塗布済みウエハ350上に、それに用いられる転写用のマスク(以下、EPLマスクとも言う)370の貫通孔の絵柄が縮小投影されて、絵柄が形成される。
図10の装置において、電子ビームは、照射レンズ系312aに制御され、EPLマスク370を照射し、EPLマスクを通過した後、投影レンズ系312bに制御され、レジスト塗布済みウエハ350上にEPLマスク370の絵柄が縮小投影される。
ここでは、EPLマスク370のメンブラン371の開口部(貫通孔部とも言う)を通った電子は像形成に寄与するが、メンブラン371の非開口部を通った電子は、散乱体であるメンブランにより散乱され、像形成には寄与しない。
尚、図10に示す装置には、メンブラン371の開口部を通った電子はカットせず、メンブラン371の非開口部を通り散乱された電子をカットする、アパーチャが備え付けられているが、ここでは簡略化するために図示していない。
ここで用いられるEPLマスク370は、ステンシル型マスクと呼ばれ、従来、薄いメンブランを電子ビーム散乱層として、それを孔開け加工してパターンを形成しているもので、この方式では回路パターンはマスク上では多数の分割された小領域(以下サブフィールドと呼ぶ)上に配置され、例えば、1mm×1mmの正方形電子ビームを照射して、サブフィールドを一括転写する。
尚、EPLマスクには、ステンシル型マスクの他に連続メンブラン型マスクがある。
それは、メンブランが2層以上から成り、1層が連続体であり、もう1層がパターン形成された構造を有するものである。
しかし、本発明の説明では、ステンシル型マスクと連続メンブラン型マスクで差がないので、以下ではステンシル型マスクのみに言及する。
この方式では、サブフィールド毎に、貫通孔パターンによって成形された電子ビームを被露光基板であるレジスト塗布済みウエハ上に、一括して縮小投影し、被露光基板上にて各サブフィールドからの一括投影像をつなぎ合わせて、所望のパターンを形成する。(特許文献1参照)
EPLマスク(図10の370)は、一般に、200mm径のシリコン基板を主材料として形成され、シリコン基板を支持枠とし、マスク表面側に設けた厚さ2μm程度のシリコン薄膜(メンブラン371と言う)に電子ビームが通過する貫通孔を設けてパターンとし、パターン領域の各サブフィールド間を裏側からストラット(strut)372と称する、高さ725μm、厚さ170μm程度の壁状の支柱で補強することにより、パターン領域の撓みを低減し、パターン位置精度の向上を図っている。
図11(b)に示すように、メンブラン471の一面に設けられたストラット472と呼ばれる壁状の支柱に仕切られ、メンブラン471の領域をサブフィールドに分割しており、ストラット472側から見た外観は図11(a)のようになる。
そして、図10に示すように、EPLマスク370は、そのストラット372側を上(照射レンズ系312a側)として設置して電子ビームをこれに照射する。
この理由は、貫通孔パターンによって形成された電子ビームの、ストラット372による散乱に起因する解像性低下を防止するためである。
EPLマスクは、このように、ストラット372側を上(照射レンズ系312a側)として、メンブラン側を固定しているが、真空中で固定を行うため、その固定方法としては、従来から光露光用に広く用いられている真空吸着方式は採用できず、静電力を利用した静電吸着方式が採られている。
図10に示すEPLマスク370は、例えば、拡大して示すと、図5のように(図5では270)、樹脂やセラミックス等の絶縁材層中に電極281を配設したチャック280をさらに固定部材285で支持して、チャック280に電圧をかけてメンブラン271側を静電的に保持固定している。
このようなEPLマスク(図10の370)に対する位置精度の要求は厳しく、例えば、半導体の国際的な技術ロードマップの記載では、2007年に生産が予定されている65nmノードにおいて、EPLマスクに要求される位置精度誤差の許容値は10nm以下である。(非特許文献1参照)
EPL方式では、先に述べたように、1mm×1mmの電子ビームでサブフィールド毎にパターンを転写するため、EPLマスク上の各サブフィールド位置を示すマークを予め計測しておくことで、その位置誤差を、図10に示すような転写装置側でビーム偏向等により補正することが可能である。
IP測定におけるEPLマスクの保持形態としては、測定光学系における測定光は、EPLマスクのストラット272を配設していないメンブラン面側(以下、これを単にメンブラン面側、あるいは主面側と言う)にて使用されるため、従来、図6(a)に示すように、EPLマスク270のメンブラン271面側を静電吸着方式のチャックで吸着して保持し、固定部材(以下、アダプタとも言う)285の下に、EPLマスク270全体を保持して、メンブラン271面側を上として吊り下げる形態のもの、あるいは、図6(b)に示すように、EPLマスク270のメンブラン271面側の反対側を静電吸着方式のチャックで吸着して保持し、固定部材285の上にEPLマスク270全体を保持して、メンブラン271を上として保持する形態のものが採られていた。
尚、このような形態をとらざるを得ないのは、現状のIP測定装置が、従来のフォトマスクIP測定装置と同じく、(測定装置が複雑にならないために、)上側(天側)から測定光を当てる方式を採っているという制約による。
しかし、図10に示すEPLマスクの使用時と同じく、メンブラン面で、静電吸着してチャックに保持しておくことが、転写時とIP測定時との位置精度の相関性の面から必要となることが最近分かってきため、図6(a)に示す、メンブラン側吸着保持でメンブラン271側を上として、全体を固定部材285に保持する形態での、IP測定が要求されるようになってきた。(非特許文献2)
図10に示す露光転写装置におけるEPLマスクの保持形態は、メンブラン371側が下であり、また、図6(a)に示すIP測定時におけるEPLマスクの保持形態は、メンブラン271側が上という点で異なるが、EPLマスクを静電気吸着方式のチャックに吸着したままで、チャックを固定部材に保持させて、はずさないという条件下でIP測定、露光転写装置で使用することを前提とすれば、両形態におけるIPの相関は重力の影響を考慮した計算により補正できる程度のものであり、また、図6(a)に示す保持形態におけるIP測定データから、図10の転写装置における保持状態に対して転写される投影像の位置を電磁気的に制御して補正することができることが最近では分かっている。
図6中、275はストラット領域に設けられた位置測定用のマークであるIP測定用マークを示している。
ここでは、IP測定用マークの位置測定をIP測定と言い、これにより、EPLマスクの撓み等による変形の影響度合を知ることができる。
図6、図10は、ともに、図の上側を天側、下側を地側として示している。
尚、EPLマスクは200mmウエハを加工して作製されるもので、マスクとしての厚さは1mm程度しかないため、外力により変形しやすいため、その保持方法が異なったり、各保持接触領域の場所、範囲が異なったり、またマスク表面が上向きか下向きか等の方式が異なると、位置精度の誤差量、分布が変わってしまうという問題があった。(非特許文献2、非特許文献3参照)
また、同一の保持機構であっても、吸着操作の手順を適切に制御しないと、吸着状態でのマスクの変形は、再現性が乏しいという問題があった。(特許文献2参照)
EPLマスクのIP測定に際し、IP測定前にマスクを一時的に機械的に保持した後に静電吸着方式によるチャックで保持してIP測定を行う方法もあるが、最近、この方法では、機械的保持から静電吸着への切り替えに際しての、チャックに対するマスクの相対位置のずれの発生により、IP測定の再現性が充分でないことが分かってきた。
特許第2829942号公報 特開2003−115442号公報 ITRS(International Technology Roadmap for Semiconductors)2002,Lithography,Table 59c EPL Mask Reqirements,インターネット<URL:http://public.itrs.net> H.Ymamoto,et al.,"Distortion management strategy for EPL reticle",Proc.SPIE Vol.5037,pp.991−998(2003) O.R.Wood II,et al.,"Reduction of image placement errors in EPL masks",Proc.SPIE Vol.5037,pp.521−530(2003)
このように、EPLマスクの場合、そのIP測定において、種々の制約や問題があり、IP測定を再現性良く行うことができ、IP測定の結果を露光転写に反映できるマスクのIP測定方法が求められていたが、そのようなIP測定方法を実施できるIP測定装置が無く問題となっていた。
そして、チャックの静電吸着には数百V〜kV程度の電圧が必要とされており、このような高電圧を長い工程間、広い領域で連続的にかけた状態を維持することは難しいが、そのような状態を維持し続けて、チャックにて転写用マスクを吸着保持し続け、人手を用いずに自動で、一連のIP測定のための作業を行うことができるIP測定装置が求められていた。
尚、IP測定は、一般に、測定系全体を高度な空調(温度、湿度)管理下におき、測定される転写用マスクやチャック、さらにはこれらを保持するアダプタも所定の温度(前記空調の温度)に制御して行われるが、ここで言う、一連のIP測定のための作業とは、このような高度な空調(温度、湿度)管理下でのIP測定のための作業であり、IP測定作業やその前後の搬送作業、各部への載置作業が含まれる。
また、IP測定における種々の制約や問題の面ではEPL方式のマスクとは異なるが、電子線露光転写装置において静電吸着方式によるチャックで保持して転写を行うという面ではEPL方式のマスクと同じである、LEEPL方式の転写用マスクにおいても、基本的に、IP測定における再現性の問題を抱えており、更にまた、極端紫外線転写装置やX線縮小投影転写装置における、静電吸着方式によるチャックで保持して露光転写を行う方式の転写用のマスクにおいても、IP測定における再現性の問題を抱えており、同様に、チャックの静電吸着には数百V〜kV程度の電圧が必要とされており、このような高電圧を長い工程間、広い領域で連続的にかけた状態を維持することは難しいが、そのような状態を維持し続けて、チャックにて転写用マスクを吸着保持し続け、人手を用いずに自動で、一連のIP測定のための作業を行うことができるIP測定装置が求められていた。
尚、LEEPL方式の場合は、詳しい説明は省くが、図12(a)に示すような露光転写装置にて電子銃510から放出された電子ビーム515を用いて、レジスト塗布済みウエハ560へ転写用マスク570のパターンが転写される。
ここでは、パターン転写形成に寄与するのはメンブラン571の、レジスト塗布済みウエハ560側の一面であるが、IP測定においては、図12(b)に示すように、パターン転写形成に寄与するの一面を上側にして、上側からの測定光590によりIP測定を行う。
また、極端紫外線転写技術においては、転写用マスクは転写装置内およびIP測定装置内において、パターン面と反対側の面で静電吸着方式のチャックに全面吸着されて保持される。
転写装置内での吸着に際し、転写用マスクとチャックとの間に異物が挟まると、その異物が大きい時には、転写マスクのパターン面の面外変形が生じ、そのために露光転写されたパターンの位置ずれが生じることが知られている。
上記のように、静電吸着方式のチャックで保持されて露光転写装置に用いられるEPLマスクにおいては、IP測定を再現性良く行うことができるIP測定装置が求められていた。
そして、そのようなIP測定装置で、人手を用いずに自動で一連のIP測定のための作業を行うことができるIP測定装置が求められていた。
本発明は、これらに対応するもので、静電吸着方式のチャックで保持されて露光転写装置に用いられる転写用マスクを、所定の静電吸着方式のチャックで保持して、そのIP測定を行うIP測定装置であって、転写用マスクのIP測定を再現性良く行うことができ、人手を用いずに自動で一連のIP測定のための作業を行うことができるIP測定装置を提供しようとするものである。
特に、そのようなIP測定装置であって、EPLマスクのIP測定を再現性良く、人手を用いずに自動で一連のIP測定のための作業を行うことができるIP測定装置を提供しようとするものである。
本発明の転写用マスクのIP(Image Placement)測定装置は、荷電粒子線転写装置、極端紫外線転写装置、X線縮小投影転写装置の中から選ばれたいずれか1の露光転写装置において静電吸着方式のチャックで保持して用いられる転写用マスクを、所定の静電吸着方式のチャックで保持して、そのIP(Image Placement)測定を行うIP測定装置であって、転写用マスクとこれを保持する前記所定の静電吸着方式のチャックとの2つを一体部材の形態として、あるいは、前記2つを一体とした状態でアダプタに固定して、前記2つとこれらを載置するためのアダプタとの3つを一体部材の形態として、前記一体部材の形態を維持しながら、全ての作業動作を行うもので、静電吸着用として、前記チャックへ所定の電圧を供給する電圧供給用の電源を設け、チャックが移動する全経路の一部の所定の経路において電源からチャックに電圧を供給する回路を、複数配しており且つ、前記複数の回路の各回路は、それぞれ、チャックが移動する全経路の一部の所定の経路において、チャックへの静電吸着用の電圧の供給を分担し、前記複数の回路からのチャックへの静電吸着用の電圧の供給により、全経路に渡り、チャックの静電吸着用の電圧を供給し続けるものであることを特徴とするものである。
そして、上記の転写用マスクのIP測定用の測定装置であって、前記一体部材をその上に載置する位置制御されたX−Yステージと、前記X−Yステージの位置を移動して、X−Yステージ上に前記一体部材の形態で載置された転写マスクの各位置のIP測定を行う測定部と、複数の前記転写用マスクを、それぞれ別個に、前記一体部材の形態で、トレイ(ホルダー)に載置しておくためのマガジンと、マガジン側からX−Yステージ側に、あるいは、X−Yステージ側からマガジン側に、前記転写用マスクを、一体部材の形態で搬送するための搬送部とを、備えているもので、チャックへの電圧供給用の電源を1つ設け、該電源からチャックに電圧を供給する回路として、前記トレイに付随してその配線部分が配され、トレイ側から供給する第1の回路と、前記搬送部に付随してその配線部分が配され、搬送部側から供給する第2の回路と、前記X−Yステージに付随してその配線部分が配され、X−Yステージ側から供給する第3の回路とを配しており、第1の回路は、転写用マスクを前記一体部材の形態とし、マガジンまでの所定の搬入経路およびマガジンからの所定の搬出経路において、第2の回路は、前記搬送部にて搬送する経路において、第3の回路は、X−Yステージで移動する経路において、それぞれ、チャックの静電吸着用の電圧を供給するものであることを特徴とするものであり、前記搬入経路は、前記搬入経路は、転写用マスクを前記一体部材とするための操作の助けとなるセット部からマガジンまでの経路であることを特徴とするものである。
また、上記いずれかの転写用マスクのIP測定用の測定装置であって、測定部は、CCDカメラを撮像装置として備え、且つ、CCDカメラにより撮像された画像に対し画像処理を施し、各位置を把握する画像処理部を備えていることを特徴とするものである。
また、請求項2ないし4のいずれか1項に記載の転写用マスクのIP測定用の測定装置であって、前記搬送部は、腕部が伸縮する搬送用ホークと、該搬送用ホークの方向を回転移動させる回転部とを備えた自動搬送部(搬送ロボットとも言う)であり、搬送用ホークには、第2の回路の配線部部分が配され、該配線部分を経由してチャックに電圧を供給するものであることを特徴とするものである。
また、上記いずれかの転写用マスクのIP測定用の測定装置であって、前記一体部材は、転写用マスクとこれを保持するチャックとこれらを載置するためのアダプタとの3つを一体としたもので、転写用マスクをその主面側にて静電吸着方式のチャックで保持して、転写用マスク全体を吊り下げ、且つ、チャックがアダプタの上に載置されているものであり、少なくとも1つ以上の回路が、いずれも、アダプタの下面側にて前記電源側と接続し、アダプタの面方向に沿って配設されてその側面にいたる配線部を有するもので、且つ、前記配線部を介して、チャックの側面側にてチャックの電極と接続しており、また、前記各回路の接続、遮断を行うための、取り外しができる接続部を、アダプタの下面に設けていることを特徴とするものである。
転写用マスクの主面とは、ここでは、パターンの転写形成に寄与する側の面を意味し、単にパターン面とも言うが、EPLマスクの場合は、このような形態でIP測定される。 図5に示すEPLマスク270の場合は、ストラット272側でないメンブラン271の一面が主面に相当する。
尚、LEEPL方式の場合は、先にも述べたように、図12(a)に示すような露光転写装置にて電子銃510から放出された電子ビーム515を用いて、レジスト塗布済みウエハ560へ転写用マスク570のパターンが転写されるが、ここでは、転写用マスクの主面はメンブラン571のレジスト塗布済みウエハ560側の一面である。
尚、図5、図12は、ともに、図の上側を天側、下側を地側として示している。
本発明の静電吸着方式のチャックへの静電吸着用電圧の供給方法は、荷電粒子線転写装置、極端紫外線転写装置、X線縮小投影転写装置の中から選ばれたいずれか1の露光転写装置において静電吸着方式のチャックで保持して用いられる転写用マスクを、所定の静電吸着方式のチャックで保持して、そのIP(Image Placement)測定を行うIP測定装置における、チャックへの静電吸着用電圧の供給方法であって、静電吸着用として、前記所定の静電吸着方式のチャックへ所定の電圧を供給する電圧供給用の電源を設け、チャック搬送経路全体の各所定の経路において電源からチャックに電圧を供給する回路を2以上設け、且つ、前記2以上の各回路が、それぞれ、チャック搬送経路全体の各所定の経路において、電圧供給を分担し、前記2以上の回路からのチャックへの電圧供給により、搬送経路全体においてチャックへ電圧を供給し続けるもので、回路の電圧供給分担が変わる前記各所定の経路の交点箇所において、該交点箇所の前後を分担する2つの回路からの電圧供給をオーバラップさせることを特徴とするものである。
そして、上記の静電吸着方式のチャックへの静電吸着用電圧の供給方法であって、電圧供給用の電源を1つとし、該電源から各回路へ電圧を供給するものであることを特徴とするものである。
(作用)
本発明のマスクのIP測定装置は、このような構成にすることにより、静電吸着方式のチャックで保持されて露光転写装置に用いられる転写用マスクを、所定の静電吸着方式のチャックで保持して、そのIP測定を行うIP測定装置であって、静電吸着用の高電圧をかけた状態を維持し続けて、前記所定の静電吸着方式のチャックにて転写用マスクを吸着保持し続け、人手を用いずに自動で、一連のIP測定のための作業を行うことができるIP測定装置の提供を可能としている。
特に、そのようなIP測定装置で、EPLマスクのIP測定を再現性良く行うことができるIP測定装置の提供を可能としている。
これにより、転写用マスクを所定の静電吸着方式のチャックで吸着保持した状態を維持したまま、人手を用いずに自動で問題なく一連のIP測定のための作業を終えることができるものとし、更には、IP測定時の静電方式による吸着状態を維持したままで、その後、転写を行うことを可能にしている。
具体的には、転写用マスクとこれを保持する前記所定の静電吸着方式のチャックとの2つを一体部材の形態として、あるいは、前記2つを一体とした状態でアダプタに載置して固定して、前記2つとこれらを載置するためのアダプタとの3つを一体部材の形態として、前記一体部材の形態を維持しながら、全ての作業動作を行うもので、静電吸着用として、前記チャックへ所定の電圧を供給する電圧供給用の電源を設け、チャックが移動する全経路の一部の所定の経路において電源からチャックに電圧を供給する回路を、複数配しており、且つ、前記複数の回路の各回路は、それぞれ、チャックが移動する全経路の一部の所定の経路において、チャックへの静電吸着用の電圧の供給を分担し、前記複数の回路からのチャックへの静電吸着用の電圧の供給により、全経路に渡り、チャックの静電吸着用の電圧を供給し続けるものであることにより、更に具体的には、前記一体部材をその上に載置する位置制御されたX−Yステージと、前記X−Yステージの位置を移動して、X−Yステージ上に前記一体部材の形態で載置された転写マスクの各位置のIP測定を行う測定部と、複数の前記転写用マスクを、それぞれ別個に、前記一体部材の形態で、トレイ(ホルダー)に載置しておくためのマガジンと、マガジン側からX−Yステージ側に、あるいは、X−Yステージ側からマガジン側に、前記転写用マスクを、一体部材の形態で搬送するための搬送部とを、備えているもので、チャックへの電圧供給用の電源を1つ設け、該電源からチャックに電圧を供給する回路として、前記トレイに付随してその配線部分が配され、トレイ側から供給する第1の回路と、前記搬送部に付随してその配線部分が配され、搬送部側から供給する第2の回路と、前記X−Yステージに付随してその配線部分が配され、X−Yステージ側から供給する第3の回路とを配しており、第1の回路は、転写用マスクを前記一体部材の形態とし、マガジンまでの所定の搬入経路およびマガジンからの所定の搬出経路において、第2の回路は、前記搬送部にて搬送する経路において、第3の回路は、X−Yステージで移動する経路において、それぞれ、チャックの静電吸着用の電圧を供給するものであることにより、これを達成している。
測定部としては、CCDカメラを撮像装置として備えたもので、且つ、CCDカメラにより撮像された画像に対し画像処理を施し、各位置を把握する画像処理部を備えたものが挙げられる。
また、搬送部としては、腕部が伸縮する搬送用ホークと、該搬送用ホークの方向を回転移動させる回転部とを備えた自動搬送部(搬送ロボットとも言う)で、その搬送用ホークには、第2の回路の配線部部分が配され、該配線部分を経由してチャックに電圧を供給する形態のものが挙げられるが、この場合は、電圧供給のための配線部を簡略化でき、自動搬送を容易にすることができる。
一体部材としては、転写用マスクとこれを保持するチャックとこれらを載置するためのアダプタとの3つを一体としたもので、転写用マスクをその主面側にて静電吸着方式のチャックで保持して、転写用マスク全体を吊り下げ、且つ、チャックがアダプタの上に載置されているものであって、少なくとも1つ以上の回路が、いずれも、アダプタの下面側にて前記電源側と接続し、アダプタの面方向に沿って配設されてその側面にいたる配線部を有するもので、且つ、前記配線部を介して、チャックの側面側にてチャックの電極と接続しており、また、前記各回路の接続、遮断を行うための、取り外しができる接続部を、アダプタの下面に設けている形態のものが挙げられる。
このような形態とすることにより、回路の切り替えを、一体部材を載置する搬送部やステージやマガジン等の載置部において、アダプタの下面側にて、人手を用いずに自動で行うことを可能としている。
この形態を採る転写用マスクとしては、EPLマスクが挙げられるが、これに限定はされない。
本発明の静電吸着方式のチャックへの静電吸着用電圧の供給方法は、このような構成にすることにより、チャックの静電吸着に数百V〜2kV程度の高電圧を連続的にかけた状態を確実に維持したまま、問題なく一連のIP測定のための作業を終えることを可能としている。
また、このような静電吸着用電圧の供給方法を採ることにより、IP測定時の静電吸着方式による吸着状態を維持したまま、更にその後、露光転写装置において転写を行うことを可能にしている。
本発明は、このように、静電吸着方式のチャックで保持されて露光転写装置に用いられる転写用マスクを、所定の静電吸着方式のチャックで保持して、そのIP測定を行うIP測定装置であって、静電吸着用の高電圧をかけた状態を維持し続けて、前記所定の静電吸着方式のチャックにて転写用マスクを吸着保持し続け、人手を用いずに自動で、一連のIP測定のための作業を行うことができるIP測定装置の提供を可能とした。
特に、そのようなIP測定装置で、EPLマスクのIP測定を再現性良く行うことができるIP測定装置の提供を可能とした。
また、静電吸着方式のチャックで保持されて露光転写装置に用いられる転写用マスクを、所定の静電吸着方式のチャックで保持して、そのIP測定を行うIP測定装置における、チャックへの静電吸着用電圧の供給方法で、チャックの静電吸着に数百V〜2kV程度の高電圧を連続的にかけた状態を確実に維持したまま、問題なく静電吸着方式のチャックへの静電吸着用電圧の供給ができる、供給方法の提供を可能とした。
これにより、IP測定時の静電吸着方式による吸着状態を確実に維持したままで、更にその後、露光転写装置において転写を行うことを可能にした。
本発明の副次的効果は、極端紫外線転写装置で用いられる転写用マスクの搬送において生じる。
前記転写用マスクのIP測定に際して転写用マスクのチャックへの吸着後に、転写用マスクとチャックとの間に規定の大きさ以上の異物の挟み込みが無いことが、転写用マスクのパターン面の高さ計測などで確認できたならば、本発明によると、転写マスクのその後の搬送における異物の新たな挟み込みは生じないので、異物の挟み込みに起因するパターン位置ずれの生じない露光転写が実現される。
本発明の実施の形態例を挙げ、図に基づいて説明する。
図1は本発明の転写用マスクのIP測定装置におけるEPLマスクの搬送経路とチャックへの電圧供給用回路の構成を説明するための概略図で、図2はIP測定するための装置構成の1例を示した図で、図3(a)〜図3(c)は各位置における状態を示した図で、図4はマガジン内の状態を示した図で、図7はEPLマスクの静電吸着の許される領域を説明するための図で、図8はチャックへの電圧の印加を説明するための図で、図9(a)、図9(b)はそれぞれアダプタから各回路への接続方法を説明するための図である。
尚、図2〜図4、図9は、図5、図6、図10、図12もそうであるが、ともに、図の上側を天側、下側を地側として示している。
図1〜図4、図7〜図9中、10はブース、20はX−Yステージ、30は自動搬送部(搬送ロボットとも言う)、31は搬送用ホーク、31aは腕部、32は回転軸部、40はマガジン、41はトレイ(ホルダーとも言う)、50はセット部、55はセット台、60は電源(定電圧電源)、61は第1の回路、62は第2の回路、63は第3の回路、61a〜63aはスイッチ、80は(EPLマスクとチャックとアダプタを含む)一体部材、110は測定部、111は光源、112はスプリッタ、113はレンズ系、114はCCDカメラ、115は画像処理部、145は軸受け、150はレーザ干渉計、155はレーザ光、160は定盤、165は防振器、170はEPLマスク、171はメンブラン、172はストラット、177はパタン領域用開口部、178は静電吸着領域、180はチャック、181は電極、182は配線、184は脚部、190はアダプタ、191はソケット方式接続部(単にソケットとも言う)、191a、191bは端子、192はばね方式接続部、192a、192bは端子、192cはばね、195、195aはアダプタ受けである。
本発明の転写用マスクのIP測定装置の実施の形態の1例を図1、図2、図4に基づいて説明する。
本例の転写用マスクのIP測定装置は、EPLマスク170とこれを保持する静電吸着方式のチャック180と、これらを載置するためのアダプタ190との3つを一体とした、一体部材(図1および図2の80)の形態を維持しながら、全ての作業動作を行うもので、図1に示すように、静電吸着用として、チャック180へ所定の電圧を供給する電圧供給用の電源60を設け、該電源からチャックに電圧を供給する回路として、第1の回路61、第2の回路62、第3の回路63の3つを配し、各回路は、それぞれ、チャックが移動する全経路の一部で、チャックへの静電吸着用の電圧の供給を分担し、あわせて、全経路に渡り、チャックの静電吸着用の電圧を供給し続けるもので、これにより、EPLマスク170を保持するチャック180に、静電吸着用の高電圧をかけた状態を維持し続けて、該チャック180にてEPLマスク170を吸着保持し続け、人手を用いずに自動で、一連のIP測定のための作業を行うことができるものとしており、特に、EPLマスクのIP測定を再現性良く行うことができるものとしている。
更に詳しくは、本例の転写用マスクのIP測定装置は、EPLマスクを、ストラット側に対向する側のメンブラン側にて、静電チャック方式のチャックで固定して、EPLマスク全体を吊り下げた状態でIP測定を行うIP測定装置で、図2に示すように、アダプタ190をその上に保持し、該アダプタ190を介してEPLマスク170を保持したチャック180を載置する、位置制御されたX−Yステージ20と、X−Yステージ20の位置を移動して、X−Yステージ20上にチャック180にて保持されたEPLマスク170の各位置のストラット領域に設けられた位置測定用のマーク(図6の275)のIP測定を行う測定部110と、複数のEPLマスク170を、それぞれ別個に、図4に示すように、X−Yステージ20へのチャック180固定用のアダプタ190と一体として、アダプタ190側にてトレイ(図1および図4の41)に載置しておくためのマガジン(図1、図4の40)と、図1に示すようにマガジン40側からX−Yステージ20側に、あるいは、X−Yステージ20側からマガジン40側に、マスク、チャック、アダプタを一体の状態で搬送するための搬送用ホーク31を有する自動搬送部(搬送ロボット)からなる搬送部30とを、備えているものである。
そして、静電吸着式のチャック170への電圧供給用の1つの電源(図1の60)設け、該電源60からアダプタ190を経由してチャック180に電圧を供給する回路として、トレイ(図1、図4の41)に付随してその配線部分が配され、トレイ41側から供給する第1の回路61と、搬送部30の搬送用ホーク31に付随してその配線部分が配され、搬送用ホーク31側から供給する第2の回路62と、X−Yステージ20に付随してその配線部分が配置され、X−Yステージ20側から供給する第3の回路63とを配しており、第1の回路61は、セット部50において、トレイ41にセットして、つまり、一体部材80の状態で、マガジン40に置くまでの経路において、第2の回路62は、一体部材80の状態で、搬送部30の搬送用ホーク31にて搬送する経路において、第3の回路63は、EPLマスク170がチャック180に保持され、且つ、チャック180がアダプタ190により保持された状態で、X−Yステージ20で移動する経路において、それぞれ、チャック180へ静電吸着用の電圧を供給するものである。
図1に基づいて、本例の転写用マスクのIP測定装置におけるEPLマスクの搬送経路を以下簡単に説明しておく。
尚、以下の説明を以って、本発明の静電吸着方式のチャックへの静電吸着用電圧の供給方法の実施の形態例の説明に代える。
はじめに、EPLマスクのIP測定までの搬送経路と搬送形態等を説明する。
先ず、図1に示すセット部50にて、図3(a)に示すように、EPLマスク170を、そのメンブラン171側を下にして、メンブラン171側で静電吸着方式でチャク180上に固定する。
そして、更に、図3(b)に示すように、EPLマスク170を静電吸着しているチャック180の上下向きを反対にして、その脚部184にて、トレイ41に設けられたアダプタ受け195aに載置されたアダプタ190に固定する。
次いで、図4に示すように、一体部材80をトレイ41に載置した状態のまま、マガジン40内の所定の段にセットする。
次いで、図1に示すロボットからなる搬送部30の腕31aの伸縮移動、上下移動、あるいはその回転移動を制御して、搬送用ホーク31によりアダプタ(図2の190)の下部側でマガジン40から一体部材80を取り出し、同様に、搬送部30の腕31aの伸縮移動、上下移動、あるいはその回転移動を制御して、搬送用ホーク31によりアダプタ(図2の190)を、図2に示すように、X−Yステージ20のアダプタ受け195に載せて、同様に搬送部30を制御して、搬送用ホーク31を該X−Yステージ20から離す。 一体部材80のX−Yステージ20上の状態を示したのが図3(c)である。
このようにして、EPLマスクは搬送され、この状態で、図2に示す測定部110にて、IP測定が行われる。
レーザ干渉計にてそのX−Y位置が管理されているX−Yステージ20上のEPLマスク170のIP測定用マーク(図6の275)をCCDカメラにより反射光により撮像し、得られた撮像画像を画像処理することにより、前記IP測定用マークの位置が測定される。
先にも述べたように、ここでは、IP測定用マークの位置測定をIP測定と言う。
IP測定後は、同様に搬送部30を制御してX−Yステージ20からマガジン40まで、一体部材80のまま搬送され、更にこの後、一体部材80のままの状態で、人手によりセット部50のセット台55に戻される。
この状態は、先に述べた図3(b)と同じである。
そして、この後、EPLマスク170とチャック180とは静電吸着したままの状態で、図10に示す転写装置に供され、ウエハへの転写処理が行われる。
このようにして、IP測定時の静電方式による吸着状態を維持したまま、更にその後、EPL方式の転写を行うことにより、IP測定の結果得られたデータに基づき転写時に電磁気的に補正をかけ、所望の転写位置精度を得ることができる。
このような、長く、複雑な経路をチャックでメンブラン面を吸着保持し、更にチャックをアダプタに保持させた状態を維持したまま、IP測定までの作業をスムーズに搬送できるようにするため、本例のEPLマスクのIP測定装置においては、先にも述べたように、静電吸着式のチャック170への電圧供給用の1つの電源60設け、該電源60からアダプタ190を介してチャック180に電圧を供給する回路として、トレイ41に付随して配され、トレイ41側から電圧を供給する第1の回路61と、搬送部30の搬送用ホーク31に付随して配され、搬送用ホーク31側から供給する第2の回路62と、X−Yステージ20に付随して配置され、X−Yステージ20側から供給する第3の回路63とを配している。
第1の回路61は、セット部50において、EPLマスク170が保持されたチャック180をアダプタ190を介してトレイ41にセットした後、一体部材80をセット部50からマガジン40に搬入する、あるいは、マガジン40からセット部50へ搬出する経路において、第2の回路62は、マガジン40側からX−Yステージ20側に、あるいは、X−Yステージ20側からマガジン40側に、一体部材80の状態で、搬送部30の搬送用ホーク31にて搬送する経路において、第3の回路63は、一体部材80の状態で、X−Yステージ20で移動する経路において、それぞれ、チャック180の静電吸着用の電圧を供給するものである。
本例においては、図1に示すように、電源60にいたる各回路には、それぞれ、スイッチ61a、62a、63aを備えている。
そして、本例においては、図9に示すように、第1の回路61、第2の回路62、第3の回路63は、いずれも、アダプタ190の下面側にて電源60側と接続し、アダプタ190の面方向に沿い配設され、その側面にいたる配線部182を有するもので、配線部182を介して、チャック180の側面側にてチャック180の電極181と接続しているもので、且つ、各回路の接続、遮断を行うための、取り外しができる接続部を、アダプタ190の下面側に設けている。
図9(a)に示すように、第1の回路61、第3の回路63はアダプタ190とソケット191を介して接続が行われ、また、第2の回路62は搬送用ホーク面に設けられたばね式の端子192cとアダプタ190の端子192bとで接続が行われる。
これらの、接続は人手を用いずに、一体部材の搬送動作や載置動作に伴い自動で行うものである。
ここでは、接続部は、ソケット方式接続部191と、ばね方式接続部192の2つであるが、基本的には、第1の回路61、第2の回路62、第3の回路63の順に、またはこの逆の順に接続が行われるため、接続部は2つで良い。
尚、図9(a)は搬送用ホーク31上に一体部材80を載置している状態を示している。
このような、接続方法に代え、図9(b)に示すように、第1の回路61、第2の回路62、第3の回路63をアダプタ190とソケット方式接続部191で接続しても良く、あるいは、ばね方式接続部192を2つ用いても良い。
接続方式としては、安全で、接続、遮断の作業が一体部材の搬送動作や載置動作に伴い自動で行うことが容易にできるものであればこれらに限定されない。
静電吸着式のチャックへの電圧の印加について、簡単に説明しておく。
EPLマスクの静電吸着の許される領域178は、図7に示すように、図11に示すパターン領域473の外側の領域である。
この静電吸着の許される領域178に対応して、図8に示すようにチャック180に、電極を分離して、電圧が印加される。
尚、図9に示す電極は、このような分離された電極の1つを示したものであり、本例においては、各電極に対して、図9と同様の配線、接続形態がとられる。
図8は第1の回路61による印加を示しているが、先に述べたように各経路の交点箇所においては、回路の変更に先たち、対応する2回路にてオーバラップして印加する。
例えば、チャックがマガジン内から搬送用ホーク31へ移動する際には、第1の回路61と第2の回路62とをオーバラップして接続するが、これは、図9(a)において、更に、端子191aと191bとを接続した状態である。
勿論、スイッチ61a、61bは接続状態である。
本例では1つの電源60を電圧供給用の定電圧源として用いて回路を形成しているので、各回路をオーバラップして印加する際に、各回路間での電位差はなく、回路の切り替えをスムーズにできる。
また、スイッチ61a、62a、63aを適当に用いることにより、作業をより簡単に安全なものとできる。
上記、本例の転写用マスクのIP測定装置は1例で、本発明はこれに限定はされない。 本例では、図1に示すように、空調の良い室内(クリーンルーム)内に、更に空調を高度に制御できるブース10を設けて、本例のEPLマスクのIP測定装置の主要部をその中に配しており、このブース10内において一連のIP測定のための作業は行われるが、高度な空調の管理がうまくでき、一連のIP測定のための作業がスムーズにできれば、このような、形態に限定はされない。
各回路からチャックへの接続方法は、種々、考えられるが、本例の接続方法は、比較的簡単に、その実施を可能とするものである。
本例では、電源(図1の60)からチャック180へ静電吸着用電圧を供給する回路を、第1の回路61、第2の回路61、第3の回路63の3つとし、それぞれ分担する経路を持たせたが、勿論、回路の数や分担する経路は、本例のものに限定はされない。
例えば、電源を3個用意し、第1から第3の回路のそれぞれに接続し、それらの回路を適宜切り代える方式を採用してもよい。
また、本例は、EPL方式の荷電粒子線転写装置において静電吸着方式のチャックで保持して用いられる転写用マスクを、IP測定の対象としたIP測定装置であるが、本発明を、LEEPLE方式の荷電粒子線転写装置や、極端紫外線転写装置、X線縮小投影転写装置等の露光転写装置において静電吸着方式のチャックで保持して用いられる転写用マスクをIP測定の対象としたIP測定装置にも適用できることは言うまでもない。
また、所望の測定精度が得られ、作業性の面等でも問題がない搬送方法や、回路の接続方法を採ることができれば、転写用マスクとこれを保持する前記所定の静電吸着方式のチャックとの2つを一体とした、一体部材の形態を維持しながら、全ての作業動作を行う形態を採ってもよい。
勿論、この場合、チャックへの電圧供給の接続の形態は、本例とは、異ならせることが必要である。
本発明の転写用マスクのIP測定装置におけるEPLマスクの搬送経路とチャックへの電圧供給用回路の構成を説明するための概略図である。 IP測定するための装置構成の1例を示した図である。 図3(a)〜図3(c)は各位置における状態を示した図である。 マガジン内におけるEPLマスクの状態を示した図である。 EPL方式の転写におけるEPLマスクとチャックとの関係を示した図である 図6(a)、図6(b)はそれぞれEPLマスクのIP測定の形態を示した図である。 EPLマスクの静電吸着の許される領域を説明するための図である。 チャックへの電圧の印加を説明するための図である。 図9(a)、図9(b)はそれぞれアダプタから各回路への接続方法を説明するための図である。 EPL方式の転写装置の概略図である。 図11(a)はEPLマスクをストラット側からみた概略図で、図11(b)はストラット部を拡大して示した図である。 図12(a)はLEEPL方式の露光転写装置と転写用マスクの保持形態とを示した概略図で、図12(b)はLEEPLマスクのIP測定の形態を示した図である。
符号の説明
10 ブース
20 X−Yステージ
30 自動搬送部(搬送ロボットとも言う)
31 搬送用ホーク
31a 腕部
32 回転軸部
40 マガジン
41 トレイ(ホルダーとも言う)
50 セット部
55 セット台
60 電源(定電圧電源)
61 第1の回路
62 第2の回路
63 第3の回路
61a〜63a スイッチ
80 (EPLマスクとチャックとアダプタを含む)一体部材
110 測定部
111 光源
112 スプリッタ
113 レンズ系
114 CCDカメラ
115 画像処理部
145 軸受け
150 レーザ干渉計
155 レーザ光
160 定盤
165 防振器
170 EPLマスク
171 メンブラン
172 ストラット
178 静電吸着の許される領域
180 チャック
181 電極
182 配線
184 脚部
190 アダプタ
191 ソケット方式接続部(単にソケットとも言う)
191a、191b ソケット方式接続部
192 ばね方式接続部
192a、192b 端子
192c ばね
195、195a アダプタ受け
220 電子ビーム
225 測定光
270 EPLマスク
271 メンブラン
272 ストラット
275 IP測定用マーク
280 チャック
281 電極
285 固定部材
311 電子銃
312a 照射レンズ系
312b 投影レンズ系
313、313a コンデンサレンズ
314 チャック
315 支持部材
316 マスクステージ
317 ウエハステージ
318 定盤
321、321a 真空ポンプ
322、322a レーザ干渉計
325 電子ビーム
350 レジスト塗布済みウエハ
370 EPLマスク
371 メンブラン
372 ストラット
470 EPLマスク
471 メンブラン
472 ストラット
473 パターン領域
420 電子ビームの方向
510 電子銃
515 電子ビーム
520 レンズ
530 アパーチャ
540、545 主偏向器
550、555 副偏向器
560 レジスト塗布済みウエハ
570 転写用マスク
571 メンブラン
572 支持部材
580 チャック
585 電極
590 測定光

Claims (8)

  1. 荷電粒子線転写装置、極端紫外線転写装置、X線縮小投影転写装置の中から選ばれたいずれか1の露光転写装置において静電吸着方式のチャックで保持して用いられる転写用マスクを、所定の静電吸着方式のチャックで保持して、そのIP(Image Placement)測定を行うIP測定装置であって、転写用マスクとこれを保持する前記所定の静電吸着方式のチャックとの2つを一体部材の形態として、あるいは、前記2つを一体とした状態でアダプタに固定して、前記2つとこれらを載置するためのアダプタとの3つを一体部材の形態として、前記一体部材の形態を維持しながら、全ての作業動作を行うもので、静電吸着用として、前記チャックへ所定の電圧を供給する電圧供給用の電源を設け、チャックが移動する全経路の一部の所定の経路において電源からチャックに電圧を供給する回路を、複数配しており且つ、前記複数の回路の各回路は、それぞれ、チャックが移動する全経路の一部の所定の経路において、チャックへの静電吸着用の電圧の供給を分担し、前記複数の回路からのチャックへの静電吸着用の電圧の供給により、全経路に渡り、チャックの静電吸着用の電圧を供給し続けるものであることを特徴とする転写用マスクのIP測定装置。
  2. 請求項1に記載の転写用マスクのIP測定装置であって、前記一体部材をその上に載置する位置制御されたX−Yステージと、前記X−Yステージの位置を移動して、X−Yステージ上に前記一体部材の形態で載置された転写マスクの各位置のIP測定を行う測定部と、複数の前記転写用マスクを、それぞれ別個に、前記一体部材の形態で、トレイ(ホルダー)に載置しておくためのマガジンと、マガジン側からX−Yステージ側に、あるいは、X−Yステージ側からマガジン側に、前記転写用マスクを、一体部材の形態で搬送するための搬送部とを、備えているもので、チャックへの電圧供給用の電源を1つ設け、該電源からチャックに電圧を供給する回路として、前記トレイに付随してその配線部分が配され、トレイ側から供給する第1の回路と、前記搬送部に付随してその配線部分が配され、搬送部側から供給する第2の回路と、前記X−Yステージに付随してその配線部分が配され、X−Yステージ側から供給する第3の回路とを配しており、第1の回路は、転写用マスクを前記一体部材の形態とし、マガジンまでの所定の搬入経路およびマガジンからの所定の搬出経路において、第2の回路は、前記搬送部にて搬送する経路において、第3の回路は、X−Yステージで移動する経路において、それぞれ、チャックの静電吸着用の電圧を供給するものであることを特徴とする転写用マスクのIP測定装置。
  3. 請求項2に記載の転写用マスクのIP測定装置であって、前記搬入経路は、転写用マスクを前記一体部材とするための操作の助けとなるセット部からマガジンまでの経路であることを特徴とする転写用マスクのIP測定装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の転写用マスクのIP測定装置であって、測定部は、CCDカメラを撮像装置として備え、且つ、CCDカメラにより撮像された画像に対し画像処理を施し、各位置を把握する画像処理部を備えていることを特徴とする転写用マスクのIP測定装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれか1項に記載の転写用マスクのIP測定装置であって、前記搬送部は、腕部が伸縮する搬送用ホークと、該搬送用ホークの方向を回転移動させる回転部とを備えた自動搬送部(搬送ロボットとも言う)であり、搬送用ホークには、第2の回路の配線部部分が配され、該配線部分を経由してチャックに電圧を供給するものであることを特徴とする転写用マスクのIP測定装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の転写用マスクのIP測定装置であって、前記一体部材は、転写用マスクとこれを保持するチャックとこれらを載置するためのアダプタとの3つを一体としたもので、転写用マスクをその主面側にて静電吸着方式のチャックで保持して、転写用マスク全体を吊り下げ、且つ、チャックがアダプタの上に載置されているものであり、少なくとも1つ以上の回路が、いずれも、アダプタの下面側にて前記電源側と接続し、アダプタの面方向に沿って配設されてその側面にいたる配線部を有するもので、且つ、前記配線部を介して、チャックの側面側にてチャックの電極と接続しており、また、前記各回路の接続、遮断を行うための、取り外しができる接続部を、アダプタの下面に設けていることを特徴とする転写用マスクのIP測定装置。
  7. 荷電粒子線転写装置、極端紫外線転写装置、X線縮小投影転写装置の中から選ばれたいずれか1の露光転写装置において静電吸着方式のチャックで保持して用いられる転写用マスクを、所定の静電吸着方式のチャックで保持して、そのIP(Image Placement)測定を行うIP測定装置における、チャックへの静電吸着用電圧の供給方法であって、静電吸着用として、前記所定の静電吸着方式のチャックへ所定の電圧を供給する電圧供給用の電源を設け、チャック搬送経路全体の各所定の経路において電源からチャックに電圧を供給する回路を2以上設け、且つ、前記2以上の各回路が、それぞれ、チャック搬送経路全体の各所定の経路において、電圧供給を分担し、前記2以上の回路からのチャックへの電圧供給により、搬送経路全体においてチャックへ電圧を供給し続けるもので、回路の電圧供給分担が変わる前記各所定の経路の交点箇所において、該交点箇所の前後を分担する2つの回路からの電圧供給をオーバラップさせることを特徴とする静電吸着方式のチャックへの静電吸着用電圧の供給方法。
  8. 請求項7に記載の静電吸着方式のチャックへの静電吸着用電圧の供給方法であって、電圧供給用の電源を1つとし、該電源から各回路へ電圧を供給するものであることを特徴とする静電吸着方式のチャックへの静電吸着用電圧の供給方法。
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