JP4479960B2 - 細胞中へのタンパク質送達のための方法および器具 - Google Patents

細胞中へのタンパク質送達のための方法および器具 Download PDF

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Description

本発明は生物学的アレイおよび測定法に関する。より具体的には、本発明は、表面媒介性タンパク質送達を用いて生きた細胞にトランスフェクションするための方法および器具に関する。
ゲノム配列決定プロジェクトは、遺伝子発見のペースを急速に高め、ヒトを含むより高等な生物の何千もの新規遺伝子の同定に結びついている。今後の課題は、多数のその新規に発見された遺伝子の生物学的機能を特定することである。DNAマイクロアレイ(「遺伝子チップ」ともいう)技術は、遺伝子発現および遺伝子配列変異のゲノム全体にわたる分析のための強力な手法として出現した。マイクロアレイ技術の一つの注意事項は、細胞内のタンパク質の存在量は必ずしも発現mRNAレベルと相関しないことである。遺伝子の機能はその翻訳タンパク質の活性に直接関係するため、遺伝子機能を解明するための代替的でおそらくより優れた方法は、その遺伝子がコードする特定のタンパク質の機能の直接分析にある。
タンパク質機能をin vivoで分析するための現在主流の方法は、細胞系測定法を用いる方法である。これら種類の測定法は、遺伝子トランスフェクションおよびタンパク質送達によって、細胞の状況での一つの特定遺伝子の機能を試験するために用いられる。遺伝子トランスフェクション手法のために、遺伝子産物の過剰発現に繋がる特定遺伝子を含むベクターを細胞にトランスフェクションする。タンパク質送達手法に関しては、細胞膜を越えてタンパク質を送達するために、リポソームのような、膜を破壊し、孔を形成する試薬または他の試薬をキャリヤーとして用いて、抗体等の機能性タンパク質で細胞をトランスフェクションする。さまざまな機能測定法を用いて、細胞生理に対する導入DNAまたはタンパク質の作用をその後に検出する。
タンパク質送達(protein delivery)、すなわち、タンパク質導入は、ペプチドまたはタンパク質モチーフが細胞原形質膜を通過する過程である。従来、抗体、ペプチドまたは他の膜不透性分子を細胞に導入する方法として、マイクロインジェクションおよびエレクトロポレーションが挙げられる。これらの技術の明らかな不利益は、これらがレシピエント細胞にとって毒性である傾向があること、非特異的であること(すなわち、膜が一旦破壊されると細胞中に何でも出入り可能である)、および低いトランスフェクション効率および相当な変動性を示すことである。これらの技術に伴う不利益を克服するために、研究者は細胞へのタンパク質送達を媒介するいくつかのタンパク質導入ドメイン(PTDs)を開発している。これらのPTDsまたはシグナルペプチド配列は、15ないし30個のアミノ酸の天然に存在するポリペプチドであり、通常は細胞におけるタンパク質分泌を媒介する。それらは正に荷電したアミノ末端、中心の疎水性核、およびシグナルペプチダーゼによって認識されるカルボキシル末端切断部位から構成される。近年、研究者は、多くの膜輸送ペプチドが(membrane-translocating peptide)、溶液系のタンパク質トランスフェクション手順を用いて、抗体等のポリペプチド、タンパク質ドメイン、および完全長タンパク質の細胞への送達をうまく媒介できることを示している。近年、タンパク質送達のための脂質リポソームの使用もまた研究者は実証している。
しかしながら、従来これらの手法は溶液系の形式であるために制限されていた。測定毎に1個の遺伝子またはタンパク質のみを試験することができた。たとえば、ヒトゲノム中には35,000個を超える遺伝子が存在し、これらの遺伝子のうち約10,000個が任意の細胞型においてタンパク質として発現されているため、遺伝子機能を調べる高性能の方法が必要とされている。
本発明は、原核細胞および真核細胞におけるタンパク質機能の高性能分析のためのタンパク質トランスフェクション細胞アレイまたはマイクロアレイの作製を含む戦略を記載する。タンパク質トランスフェクション細胞アレイは、生きた細胞の自然環境における、タンパク質または酵素機能あるいは任意の所定の細胞内タンパク質相互作用の迅速かつ直接的なスクリーニングに用いることができる。さらに、タンパク質トランスフェクション細胞アレイはまた、これらのタンパク質の機能に影響を及ぼす、医薬のような他の生体物質または化合物分析検体の高性能スクリーニングに有用である。タンパク質は、細胞内タンパク質、細胞−表面タンパク質、生物学的に活性なペプチド、抗体、タンパク質−核酸複合体、ペプチド−核酸複合体、融合タンパク質、合成ペプチド、タンパク質−ナノ粒子複合体、タンパク質−ポリマー複合体、タンパク質−有機化合物またはタンパク質−無機化合物間の複合体、多タンパク質複合体、または任意のアミノ酸含有物質を含む。
本発明はまた、表面媒介性送達(surface-mediated delivery)を用いて生きた細胞にタンパク質をトランスフェクションする方法を開示する。本方法の一実施形態によると、目的タンパク質すなわち細胞に導入するタンパク質を有する基材表面が、細胞を培養するために用いられる。その目的タンパク質すなわち細胞に導入するタンパク質は、表面に適用する前にキャリヤー試薬と予め複合体を形成する。細胞を次いでその準備した表面上に重層する。キャリヤー試薬は目的タンパク質の細胞内への送達を促進し、それによって細胞をトランスフェクションする。あるいは、目的タンパク質を適当な基材表面上に付着させ、次いでキャリヤー試薬をタンパク質に添加して、表面上に複合体を形成させる。他の一実施形態では、融合タンパク質を直接用いる。融合タンパク質は、自発的細胞内透過の特性を示す任意の種類のタンパク質またはペプチド(たとえば、単純ヘルペスタンパク質VP22)と共有結合によって融合した、目的タンパク質またはタンパク質ドメインを含む。好ましくは、目的タンパク質およびキャリヤー試薬を含む混合物は、タンパク質送達効率を高めるための補助試薬を含む。本方法は、タンパク質の細胞取り込みのために最適化された条件下で90%を超える効率をもたらす。この表面媒介性タンパク質送達方法はまた、「逆タンパク質送達(reverse protein delivery)」ともいう。
本発明はまた、目的タンパク質の組を有するトランスフェクションされた細胞クラスター(transfected cell cluster)のアレイを作る方法を提供する。タンパク質−トランスフェクション細胞−クラスターアレイは、機能スクリーニングまたは表現型スクリーニングに用いることができる。本方法の一実施形態はいくつかの工程を含む。表面を有する基材を提供する。タンパク質およびキャリヤー試薬を含む混合物溶液を提供する。ピンまたは他の移送器具の先端を溶液に浸す。溶液の一部が先端に付着したピンの先端を溶液から取り出す。基材表面を溶液と接触させ、ピンの先端から表面に溶液を移送する。接触工程を複数回繰り返し、表面上に描かれたタンパク質マイクロスポットのアレイを提供する。血清培地または無血清培地のような適当な培地中の細胞を、乾燥したタンパク質を含むマイクロスポット上に置くかまたは平板播種し、逆送達を起こさせる。本方法のタンパク質の溶液を用いる一変法では、本方法はさらに、タンパク質マイクロスポットを、キャリヤー試薬を含む溶液と共にインキュベートし、次いで、乾燥したタンパク質を含むスポット上に細胞を平板播種することを含む。本方法はまた、必要な変更を加えて、目的タンパク質またはタンパク質ドメインおよびキャリヤー試薬(たとえば、膜導入ペプチド)を含む融合タンパク質の溶液を用いてもよい。タンパク質送達効率を高めるために、タンパク質およびキャリヤー試薬によって形成される複合体に補助試薬が含まれていてもよい。補助試薬は、キャリヤー試薬を含む溶液に含まれていてよく、あるいはより好ましくは、表面上にアレイ化される前にタンパク質と予め複合体を形成してもよい。この方法は、「生タンパク質チップ(living protein chip)」または「生タンパク質アレイ」技術という。
代替的な一実施形態では、タンパク質アレイは、表面上にアレイ化されたDNAテンプレートから、無細胞タンパク質合成を用いて直接作製することができる。アレイ化されたDNAは、転写/翻訳に必要な調節領域およびタグ部分に加えて、目的遺伝子のコード領域を含む。連動した転写および翻訳を用いたDNAアレイのタンパク質への変換後、生じたタンパク質は、整列したアレイ形式のタグを用いて、表面上に固定化される。結果として生じるタンパク質アレイのタンパク質は、キャリヤーまたは輸送ペプチド(translocation peptide)を用いて細胞内に送達される。DNAテンプレートから直接合成されたタンパク質をトランスフェクションされた細胞クラスターのアレイを、先験的に個々のタンパク質を精製する必要なく作製する能力は、顕著な利点を示す。
別の一態様では、本発明は本方法に従って作製された細胞アレイを含む。生細胞を有するタンパク質アレイは、非細胞接着領域および細胞接着領域を含む、予めパターンを描かれた表面の使用を含む。目的タンパク質およびキャリヤー試薬を含むタンパク質混合物は細胞接着領域上に置かれる。マイクロカラムまたはマイクロピラー構造といった他の表面は、参照により本開示に含まれる、米国特許出願第09/962,054号明細書および第10/155,098号明細書に記載の通りの逆タンパク質送達にも用いることができる。
本方法およびアレイ器具の他の性質および長所は下記の詳細な説明から明らかになる。前記の一般的説明および下記の詳細な説明および実施例の両方は、単に本発明の代表例であり、また請求の通りの本発明を理解するための概観を提供することを意図すると解される。
本発明は、細胞培養が最初に行われ、その後に目的タンパク質を含むトランスフェクション溶液の細胞への添加を行う従来の方法とは対照的に、タンパク質を生きた細胞に導入する表面媒介性の「逆送達」法を提供する。本方法は、研究者がタンパク質分子の正確な配列、含量、量、および性質をより大きく調節することを可能にする。相対的に遅いin vivoタンパク質合成の改変および予測できない変化を受けることなく、研究者は細胞への導入の前にタンパク質の均一性を予め選択、改変、または確認することができる。表面上のタンパク質の量を変えることによって、研究者は最終的な細胞内タンパク質濃度を調節することができる。
近年、研究者は、「逆トランスフェクション」を用いて、アレイ形式で複数の遺伝子を発現させるマイクロアレイ法を開発している(参照により本開示に含まれる、Sabatini, D. & Ziauddin, J.,Microarrays of cells expressing defined cDNA,"Nature 411,107-110 (2001) ;国際公開第01/20015号パンフレット)。彼らの方法によると、それぞれゼラチン等のキャリヤーと混合した特定の組の遺伝子を含む多数のベクターを表面上に配列させ、トランスフェクション試薬で処理し、さらに哺乳類細胞をのせる。相対的に長い時間の後(>24時間)、表面に接着した細胞はトランスフェクションされている。細胞は試料cDNAに対応する遺伝子を過剰発現し、生きた細胞中のタンパク質のアレイを生じ、それを遺伝子機能試験に用いることができる。遺伝子にコードされるタンパク質に限られる彼らの方法とは異なり、この逆タンパク質送達法は、たとえば機能ペプチド、抗体、酵素、粒子−タンパク質複合体、およびタンパク質複合体を含む、幅広いタンパク質またはタンパク質様生物分子を、直接細胞中に送達するのに用いることができる。
本発明は、逆トランスフェクション法を含む、他の処理から本発明を差別化するいくつかの有利で独特の態様を提供する。生きた細胞への表面媒介性タンパク質送達は、従来の溶液系による細胞タンパク質送達方法にアレイ形式を用いる単一の測定で、複数のタンパク質をトランスフェクションすることが可能である。この長所は、目的の細胞情報(たとえば、アポトーシス、細胞形態の変化、シグナル伝達経路への作用、など)について多数のタンパク質の同時並行分析を可能にする。そのような高性能な能力は、分析毎により多くのタンパク質をスクリーニングできることを意味する。分析毎により多くのタンパク質をスクリーニングすることができる能力はまた、分析毎に消費される試薬の量を減らし、これは分析コストを大きく減らすことができる。
タンパク質の細胞への送達は、トランスフェクションによってDNAを細胞に送達することと比較して、ある種類の利点を有する。前駆遺伝子でなくタンパク質分子自体が細胞に送達されるため、本技術は遺伝子発現に伴う転写−翻訳過程を回避する。したがって、タンパク質は細胞への進入直後に生物学的機能を発揮し始め、細胞をタンパク質機能について分析することができるまでの時間を大幅に短縮する。部分的には、遺伝子発現に伴う転写および翻訳過程を回避できるため、細胞に送達されたタンパク質の効果が現れるまでに必要な時間はより短い(<24時間)。この性質は、本方法の別の長所である。典型的には、変化は12時間以内に見られる。一部の場合には、わずか3〜6時間のうちに、または1または2時間以内という短さで、95%を超えるタンパク質が送達される。
本方法の別の長所は、タンパク質機能に及ぼす翻訳後修飾(PTM)の役割を評価するために用いることができることである。従来、DNAトランスフェクション法では、タンパク質は翻訳後に、そのタンパク質上の特定のシグナルに従って(たとえばグリコシル化部位)修飾され、それは標的細胞株における正しい組の酵素の利用可能性に依存する。本方法は、これらのPTMを実施する細胞株を見出すためのこの必要性を回避する。本器具のアレイを用いて、DNA配列を突然変異させるかまたはシグナルを変化させるかおよび/または当該DNAを適当な細胞株にトランスフェクションする必要無しに、in vitroで操作されているタンパク質中の異なるPTM(たとえば、さまざまな糖基)が細胞におけるそのタンパク質の生物学的機能に及ぼす作用を試験することができる。
さらに、遺伝子産物の発現だけに限られた遺伝子トランスフェクションとは異なり、本タンパク質送達法は、たとえば生物活性ペプチド、タンパク質ドメイン、タンパク質、抗体、タンパク質−核酸複合体、複合体、ナノ粒子−タンパク質複合体、複数タンパク質複合体,および任意のアミノ酸含有物質を含む、より幅広い生体物質を細胞にトランスフェクションするのに用いることができる。
さらに、本方法は、異なる細胞における同一のタンパク質の敏感な試験を行うことができる(たとえば、分化および未分化の幹細胞中のタンパク質)。たとえば、ある種類の哺乳類細胞はトランスフェクションが難しいことで有名であるにもかかわらず、本発明に記載の現在までに試験された哺乳類細胞型のうち、すべてがタンパク質導入(送達)を受け入れた。本方法の別の長所は、細胞当たりのタンパク質の用量すなわち量を変えることによって生物学的作用をよりうまく調節する能力である。
本発明は、特定の実施形態の変形を作ることができ、変形はなお添付の請求項の範囲に入るため、本発明の下記の特定の実施形態に制限されない。また、使用した用語は特定の実施形態を説明する目的のためであり、制限的となることは意図されないと理解される。そうではなく、本発明の範囲は添付の請求項によって定められる。
本明細書および添付の請求項において、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈に明らかに別に示されない限り、複数の言及を含む。
別に規定されない限り、ここで用いられるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者に通常理解される通りの意味を有する。
逆タンパク質送達
図1の略図に示すように、本方法は最も簡単な形態において以下の工程を含む;タンパク質含有混合物を表面上に沈着させ、表面上に十分な密度でおよびタンパク質含有混合物中のタンパク質を細胞に送達するために適当な条件下で細胞を播種する。たとえば、混合物で被覆された表面上で哺乳類細胞を培養する。細胞はタンパク質を取り込み、それは細胞機能または観察可能な発現に影響を及ぼし得る。一種類以上の目的タンパク質を含む溶液または混合物を表面上に置いて付着させ、その後の細胞培養およびトランスフェクションに用いることができる。
タンパク質含有混合物は既知のまたは未知のタンパク質(たとえば、細胞抽出物)およびキャリヤー試薬を含む。目的タンパク質、または導入するタンパク質は、生物活性ペプチド、タンパク質ドメイン、細胞内タンパク質、酵素、細胞−表面タンパク質、毒素、抗体、抗体−核酸複合体、タンパク質−核酸複合体、ペプチド−核酸複合体、融合タンパク質、タンパク質−ナノ粒子複合体、およびポリマーであってよい。タンパク質含有混合物を有する表面は、細胞を培養し、それによって接着した細胞をトランスフェクションするのに用いることができる。本発明に用いられる基材は、さまざまなガラス、ケイ素、金属またはポリマー材料を含む。基材は、共に譲渡された米国仮特許出願第60/317,660号明細書に記載の通り、ビーズ、チップ、スライド、マイクロウェルプレート、またはマイクロカラム器具として構成することができる。
一実施形態では、タンパク質含有混合物は、リン酸生理食塩水といった適当な溶媒中に存在するタンパク質およびキャリヤー試薬を含む。タンパク質は、たとえば、疎水性相互作用または静電相互作用、などといった物理的相互作用によって、キャリヤー試薬と予め複合体化される。混合物は表面上にスポットされ、それによって、タンパク質含有混合物を定められた位置に有する(そこに付着されている)表面を生じる。スポットされたタンパク質含有混合物が表面に付着され、本方法のその後の工程を実施するのに用いられる条件下で、付着した位置にスポットが留まるように、結果として生じる産物は十分乾燥される。あるいは、タンパク質含有混合物はさらに補助試薬を含んでいてよい。補助試薬はタンパク質送達効率を高めるために含まれる。
他の一実施形態では、融合タンパク質の溶液が直接用いられる。融合タンパク質は2つの部分の複合体を含む;目的タンパク質またはタンパク質ドメインおよびキャリヤー配列または試薬である。融合タンパク質溶液を表面上にスポットし、それによって、融合タンパク質を定められた位置に有する(そこに付着されている)表面が作製される。ここでも、スポットされたタンパク質含有混合物を表面に付着させ、本方法のその後の工程を実施するのに用いられる条件下で、付着した位置にスポットが留まるように、結果として生じる産物を十分乾燥する。被覆された表面上で増殖した細胞はタンパク質を取り込み、トランスフェクションされた付着細胞を細胞被覆表面上に生じる。
あるいは、融合タンパク質の混合物(すなわち、タンパク質またはタンパク質ドメインおよびキャリヤー試薬)を補助試薬と複合体化する。混合物を表面上にスポットし、融合タンパク質含有混合物を定められた位置に有する(そこに付着されている)表面を作製する。本方法の一変法では、タンパク質の溶液を表面上にスポットし、さらに十分乾燥する。補助試薬の存在下または非存在下で、タンパク質を有する表面にキャリヤー試薬の溶液を添加して、表面上のタンパク質が試薬とより容易に相互作用するのを可能にし、それによって付着細胞へのタンパク質送達を促進させる。
本方法のさらに他の一実施形態では、無細胞タンパク質合成反応を実施することができ、作製されたタンパク質のアレイを、タンパク質を細胞に輸送するための媒体試薬と反応させる。タンパク質は基材の被覆表面上でin situ合成される。表面上に固定化されたペプチドまたはタンパク質は、好ましくは先に表面上に付けた特定の遺伝子のDNAテンプレートのin vitro転写/翻訳を用いて作製される。タンパク質合成および精製は、面倒であり時間も要するため、アレイ用途が保証された多数のタンパク質について特に、本方法はタンパク質を細胞に導入するためのより簡単でより速やかな方法を提供する。DNAテンプレート(完全長遺伝子クローンまたは遺伝子断片を表す)は、PCRまたはRT−PCRによって、オリゴヌクレオチドプライマーを用いて作製することができる。連動した転写および翻訳を用いたDNAのタンパク質への変換後に、タグ化タンパク質が表面上に固定化されるように、テンプレートはタグ部分を含む。一例はNi−NTA−被覆表面に接着したHis−タグである。これらのタンパク質は、キャリヤーまたは輸送ペプチドを用いて細胞に送達される。タンパク質またはタグ領域中のタンパク質切断部位での酵素による切断は、たとえば、合成されたタンパク質の表面からの放出および細胞への進入を媒介するのに用いることができる。この操作を実施するのに用いられる典型的な試薬は、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ、トロンビン、およびインテインを含む。インテインは自己触媒性であるという長所を有する;すなわち、目的タンパク質を切り離すのに別の酵素は必要ない。
テンプレートDNAの作製は、従来のPCRまたはRT−PCRを用いてアレイ作製の前に行うことができ、または基材表面上に一組のプライマーを固定化することによって、固相PCRを用いてテンプレートDNAのアレイ全体を基材上に合成することができる(Andreadis, J. D. and Chrisey, L. A., Nuc. Acids Research 28,2, e5 (2000); He, M. and Taussig, M. J., Nuc. Acids Research 29,15, e73 (2001);国際公開第02/14860号パンフレット)。このin situタンパク質合成の無細胞的な直接法は、細胞にトランスフェクションすることが望まれる何百何千の目的タンパク質を産生し精製する必要性を除去する。それはまた、目的の産物を産生するように設計された特異的PCRプライマーを用いて、タンパク質のドメインまたは部分の細胞へのトランスフェクションを可能にする。
生細胞を用いたタンパク質アレイ
図2に図解される通り、本方法の一つの拡張では、目的タンパク質の組を含む溶液または混合物を表面上の定められた別々の位置に配列し、規定の範囲の付着細胞を有する、細胞の直線マイクロアレイまたはクラスターアレイを作製することができる。そのようなマイクロアレイは、機能または表現型スクリーニング、または他の高性能用途といった、プロテオーム研究に用いることができる。
目的の用途に応じて、生きた原核または真核細胞(たとえば、細菌、哺乳類、ヒト、昆虫、または植物細胞)を、十分な密度で、タンパク質含有混合物を有する表面上に播種することができる。タンパク質試料は、定められた不連続な位置に予めスポットされる。適当な条件下で、タンパク質を細胞に導入することができる。好ましくは、適当な培地(血清培地または無血清培地)中の細胞を、逆送達が起こる可能性を高めるように、乾燥したタンパク質を含むスポット上に高密度で播種する。表面上に付着したタンパク質含有混合物中に存在するタンパク質が細胞に進入する。結果として生じる、生きた細胞クラスターのアレイは、細胞中のシグナル伝達経路といった経路、または細胞の形態といった別の性質を変化させる(促進するかまたは阻害する)タンパク質を同定するのに用いることができる。
図2に図解される通り、本発明のアレイは、複数のタンパク質を含むプローブマイクロスポットを持つ表面を有する基材を含む。マイクロスポットは基材の表面に付着されている。ここで用いられるように、「付着された」の語は、マイクロスポットが細胞培養条件およびトランスフェクション条件の両方の下で基材に対する相対的位置を維持することを意味する。目的タンパク質が接着する手段(共有結合または静電的)は必ずしも本発明を限定しない。各スポットの上に接着する細胞は、表面上に配列されたマトリクス中のタンパク質だけを取り込み、局在化された、トランスフェクションされた細胞クラスターアレイを形成する。アレイ上の各プローブマイクロスポットは、既知または未知の組成のタンパク質を含むことができる。タンパク質は好ましくは、補助試薬の存在下または非存在下で、キャリヤー試薬と予め複合体化されている。あるいは、タンパク質を最初に表面上に配列し、次いで補助試薬の存在下または非存在下で、キャリヤー試薬と、または融合タンパク質タンパク質またはタンパク質ドメインおよびキャリヤー試薬を含む融合タンパク質と相互作用させることができる。
アレイ上のプローブマイクロスポットは、任意の便利な形状を持つことができるが、典型的には円形、楕円形、卵形、環状、または何らかの他の類似の丸い形のいずれかである。形状は、一部の実施形態では、アレイを作製するために用いた特定の方法の結果であるが、方法は非制限的な特性である。基材の表面上のマイクロスポットの密度(すなわち、プローブスポットおよび非プローブスポット;たとえば、較正スポット、対照スポット、など、の両方)は一般に、約2000/cmを超えないが、しかし少なくとも1/cmまたは10/cmないし約60/cmである。特定の実施形態では、密度は約500/cmを超えず、一部の好ましい実施形態では、密度は約400/cmまたは約300/cmを超えない。マイクロスポットは一般に、固相または多孔質担体の表面上の任意の都合のよいパターンに配列することができる。典型的には、スポットのパターンは、基材の表面にわたって行と列を持つ格子の形で存在する。マイクロスポットはしかし、ばらばらかまたは円形のパターンなどに配列してもよい。
アレイの一実施形態では、アレイの個々のマイクロスポットは異なるタンパク質を有する。たとえば、約100個のマイクロスポットを含むアレイは、約100種類の異なるタンパク質を含んでいてよい。同様に、約10,000個のマイクロスポットのアレイは、約10,000種類の異なるタンパク質を含んでいてよい。1個のマイクロスポット上に含まれるタンパク質は、同一のアレイの別のマイクロスポット上に含まれるタンパク質とは異なる。そのような一実施形態では、複数の異なるタンパク質がアレイの別々のマイクロスポット上に存在する。1個のアレイは、少なくとも約2種類の異なるタンパク質を含み得るが、より典型的には約10種類の異なるタンパク質を含む。より好ましくは、アレイは約50ないし100種類の異なるタンパク質を含む。非常に好ましくは、アレイは約1,000〜15,000種類以上の異なるタンパク質を含む。
他の一実施形態では、個々の異なるタンパク質がアレイ上の2個以上の別々のマイクロスポットに含まれる。たとえば、個々の異なるタンパク質は、必要に応じて、2ないし6個の異なるマイクロスポット上に存在する。本発明のアレイは、したがって、約3,000個のマイクロスポットを含み得るが、個々の異なるタンパク質が3個の異なるマイクロスポット上に存在するため、1,000種類の異なるタンパク質を含むだけである。さらに別の実施形態では、アレイの個々のマイクロスポットは、同一であるが異なる点突然変異を有する目的タンパク質を含む。結果として生じるアレイは、細胞におけるタンパク質の構造と機能の関係を体系的に検討するために用いることができる。
さらに、別の代替的な一実施形態では、アレイは実質的に同一のマイクロスポット(すなわち、同一のタンパク質を含むマイクロスポット)または一連の実質的に同一のマイクロスポットを含み、それらは使用に当たって化合物または生体物質部分(たとえば、医薬または医薬候補)を用いて処理される。たとえば、本発明のアレイは、各マイクロスポットが異なるタンパク質を含む、10〜20個以上のマイクロスポットの「ミニアレイ」を含んでいてよく、ここでミニアレイは大きいアレイの一部として20回繰り返される。
1個のマイクロスポットのタンパク質は、別のマイクロスポットのタンパク質とは異なり得るが、しかし、それらのタンパク質は関連していてよい。1個のマイクロスポットは、複数の異なるタンパク質を含み得る。たとえば、同一のまたは類似のシグナル伝達経路に関与する、2種類の異なるタンパク質を1個のマイクロスポットに含んでいてよい。好ましい一実施形態では、2種類の異なるタンパク質はある同一のシグナル伝達経路に属する。本発明のアレイ上の異なるタンパク質は、機能的に関係があるものでよく、または単に機能的に関係があると疑われるものであってもよい。そのような設計は、テーママイクロアレイに用いることができる。
タンパク質の機能が未知である場合は、アレイの異なるマイクロスポット上の異なるタンパク質は、構造または配列の類似性を実際に共有している可能性があり、または構造または配列の類似性を共有していると疑われている可能性がある。あるいは、タンパク質は一つのタンパク質ファミリーの異なるメンバーの断片であってよく、またはタンパク質は薬理学的および生理学的な分布または役割に類似性を共有していてもよい。
タンパク質
本発明における逆タンパク質送達に用いるタンパク質を作製するために、さまざまな従来の手段を用いることができる。たとえば、タンパク質は天然起源から得ることができ、または、必要に応じて、組み換えDNA法を用いて過剰発現させることができる。タンパク質は従来の方法を用いて精製することができ、または未精製のままでもよい。多数のタンパク質が市販されており、本発明に用いることができる。
前述したように、タンパク質は、細胞内タンパク質、細胞表面タンパク質、毒素タンパク質、抗体、合成ペプチド、生物活性ペプチド、およびタンパク質ドメイン;またタンパク質−核酸複合体、およびタンパク質−ナノ粒子複合体、または複数タンパク質複合体を含むことができる。核酸および高分子を含む任意の他の生体物質もまた本発明に含まれる。さらに、タンパク質−有機化合物またはタンパク質−無機化合物(たとえば、ビオチン、蛍光色素、シラノールまたはシラン誘導体、質量分析タグ、または低分子量化学部分、など)の複合体もまた含まれる。
細胞内タンパク質の例は下記のものを含むがそれらに限定されない;酸化還元酵素、トランスフェラーゼ、加水分解酵素、リアーゼ、イソメラーゼ、リガーゼ、キナーゼ、リンタンパク質、およびmutatorトランスポゾン、DNAまたはRNA関連タンパク質(たとえば、ホメオボックス、HMG、PAX、ヒストン、DNA修復、p53、RecA、リボソームタンパク質、など)、電子伝達タンパク質(たとえば、フラボドキシン);アダプタータンパク質;イニシエーターカスパーゼ、エフェクターカスパーゼ、炎症性カスパーゼ、サイクリン、サイクリン依存性キナーゼ、細胞骨格タンパク質、G−タンパク質調節因子、低分子Gタンパク質、ミトコンドリア関連タンパク質、PDZアダプタータンパク質、PI−4−キナーゼ、など。未知の機能の組み換えタンパク質もまた用いることができる。
適用可能な細胞表面タンパク質は下記のものを含むがそれらに限定されない;G−タンパク質結合受容体(たとえばアドレナリン受容体、アンギオテンシン受容体、コレシストキニン受容体、ムスカリン性アセチルコリン受容体、ニューロテンシン受容体、ガラニン受容体、ドーパミン受容体、オピオイド受容体、セロトニン受容体、ソマトスタチン受容体、など)、Gタンパク質、イオンチャンネル(ニコチン性アセチルコリン受容体、ナトリウムチャンネルおよびカリウムチャンネル、など)、受容体チロシンキナーゼ(たとえば上皮成長因子(EGF)受容体)、免疫受容体、インテグリン、および他の膜結合タンパク質。そのようなタンパク質またはタンパク質機能ドメインの突然変異体または修飾、またはそのようなタンパク質の任意の組み換え体もまた用いることができる。
毒素タンパク質は、コレラ毒素、破傷風毒素、志賀毒素、易熱性毒素、A型およびE型ボツリヌス毒素、デルタ毒素、百日咳毒素、などを含むがそれらに限定されない。毒素ドメインまたはサブユニットもまた用いることができる。
抗体は、マウスおよびヒト抗体のような生物特異的抗体、モノクローナルおよびポリクローナル抗体、完全な抗体または一本鎖抗体を含むがそれらに限定されない。
合成および生物活性ペプチドおよびタンパク質ドメインもまた、本発明の方法を用いて細胞をトランスフェクションするのに用いることができる。たとえば、AAYANAAVE(配列番号1)の配列を含む合成ペプチドを、細胞をトランスフェクションして細胞中のタンパク質チロシンキナーゼ(PTK)活性を監視するのに用いることができる。このペプチドは近年、組み換え酵母においてPTK活性の迅速検出のための共通PTK基材として用いられている(Clark,D.D.&Peterson,B.R.,J.Am.Chem.Soc.,1,207-209(2002))。
ストレプトアビジンおよびレクチンおよび高分子といった外来タンパク質もまた用いることができる。
ナノ粒子−タンパク質複合体を、細胞をトランスフェクションして可視化するのに用いることができる。粒子は、蛍光タグ、量子ドット、金ナノ粒子、常磁性ナノ粒子、シリカナノ粒子、またはシリカガラスまたはポリマー材料のビーズ、などを含むことができる。他の実施形態では、タンパク質−DNA複合体が用いられる。DNAは転写され、結果として生じるタンパク質に翻訳される。
さらに他の一実施形態によると、タンパク質を基材の表面上でin situ合成することができる。複数のタンパク質の合成および精製は、面倒であり時間も要するため、本方法はタンパク質を細胞に導入するより簡単でより速やかな方法を提供する。予め表面上に置かれたDNAテンプレートの連動した無細胞転写/翻訳が、表面上に固定された対応するタンパク質を生じる。DNAテンプレートのアレイを基材表面に置き、in situタンパク質合成を表面上で実施し、その後、結果として生じるタンパク質アレイを、タンパク質を細胞中に輸送するための媒体試薬で処理する。
融合タンパク質のライブラリを適当な基材表面上にスポットし、次いで付着細胞株を表面上に播種することによって、タンパク質の機能をin vivoで真核細胞において評価することが可能である。送達されたタンパク質と他の天然の細胞タンパク質の間の相互作用をin vivoで試験することができる。送達されたタンパク質を、緑色蛍光タンパク質(GFP)のような自己蛍光マーカーと融合することによって、送達されたタンパク質の細胞内局在化を監視することができる。細胞中への逆送達は、たとえば、VP22融合タンパク質、単純ヘルペスタンパク質、または類似の性質を有する任意の他のタンパク質を用いることによって達成することができる。融合タンパク質は、最新の方法を用いて作製することができる。哺乳類細胞および大腸菌(Escherichia coli)におけるVP22融合タンパク質の産生のための一部の市販のベクター(たとえば、Invitrogen社(Carlsbad,米国カリフォルニア州)からのpVP22/myc−His−2)が適用可能である。融合タンパク質を基材表面に直接置いて付着させることができ、または融合タンパク質を補助試薬と予め混合して、次いで、細胞をトランスフェクションするために表面上に置いて付着させることができる。
さらに、好ましくは、マイクロプレートのウェルの底面といった、いくつかの異なる定められた位置に融合タンパク質を置いて付着させる。他の一実施形態では、細胞に導入する融合タンパク質のライブラリを、好ましくは表面上のいくつかの定められた不連続な位置に置いて付着させ、細胞をトランスフェクションする。一実施形態では、表面は非細胞接着領域および細胞接着領域を含む、予めパターンを描かれた表面である。融合タンパク質は細胞接着領域上に置かれる。他の一実施形態では、融合タンパク質を表面のいくつかの定められた不連続な位置に置き、その後、表面を生体物質または化合物で処理して、これらの融合タンパク質を含まない表面領域を細胞接着に対してブロックする。
キャリヤー試薬
本発明の特定の実施形態はキャリヤー試薬に関して記載されている。キャリヤー試薬はさまざまな種を含むことができる。一実施形態では、キャリヤー試薬は生物活性細胞膜透過性試薬,またはタンパク質−導入ドメイン(PTDs)(すなわち、約15ないし約30残基を含む単一のペプチド配列)を含むペプチドである。タンパク質−導入ドメイン(PTDs)はタンパク質分泌を媒介し、正に荷電したアミノ末端、中心の疎水性核、およびシグナルペプチダーゼによって認識されるカルボキシル末端切断部位から構成される。そのような膜導入ペプチドの例は、Trojanペプチド、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)−1転写活性化因子(TAT)タンパク質またはその機能ドメインペプチド、および、Drosophiliaホメオティック転写因子Antemlapedia(Antp)および単純ヘルペスウイルスDNA結合タンパク質、VP22、などのような輸送タンパク(translocationprotein)質に由来するタンパク質−導入ドメイン(PTDs)を含む他のペプチドを含む。一部の市販のペプチド、たとえば、ペネトラチン1、Pep−1(Chariot reagent, Active Motif Inc., カリフォルニア州)およびHIV GP41 断片(519−541)を用いることができる。
他のキャリヤー試薬は、原核細胞と真核細胞の両方で特定の位置にタンパク質を効率的に標的化するのに用いられているシグナル配列、およびいくつかの膜輸送ペプチドを含む。膜輸送ペプチドは、標準的な溶液系トランスフェクション手順を用いて、ポリペプチド、タンパク質ドメイン、完全長タンパク質、または抗体の、膜輸送および細胞への導入を媒介するのに用いられ成功している。キャリヤー試薬は、細胞表面受容体に特異的に結合し活性化することができる、生物活性ペプチドまたはリガンドである。細胞表面受容体との結合後、受容体および結合したキャリヤー−タンパク質複合体は内在化され、リガンド−タンパク質複合体を細胞内に送達する。タンパク質はリガンドと、前もってまたはin situで複合体化することができる。リガンドは、目的タンパク質または細胞に導入するタンパク質と、疎水性相互作用または静電相互作用または両方といった非共有相互作用によって複合体化することができ、またはタンパク質と共有結合することができ、またはリガンド−受容体結合相互作用によることができる。たとえば、キャリヤー試薬を目的タンパク質と特異的に結合することができるリガンドで修飾することができる。たとえば、「Streptaphage」と称する合成リガンドは、コレステロールおよびスフィンゴ脂質に富む細胞原形質膜の脂質部分サブドメインとの非共有相互作用を促進することによって、ストレプトアビジンを哺乳類細胞に効率的に送達している(Hussey, S. L. & Peterson, B. R. , J. Am. Chem. Soc. , 124,6265-6273 (2002) )。
他の一実施形態では、キャリヤー試薬は、目的タンパク質と複合体化してタンパク質の細胞への送達を促進することができる、脂質リポソームなどである。たとえば、処方中に封入されたタンパク質は負荷電した送達のための媒体に結合する(O. Zelphati et al., J. Bio. Chem. , 276,35103-19 (2001) )。BioPORTER (Gene Therapy Systems)、またはProVectin(Imgenex, San Diego, カリフォルニア州)といった市販の製品を用いることができる。
タンパク質送達試薬(たとえば、Active Motif社のChariot(商標)またはGene Therapy Systems社のBioPORTER(登録商標))は、遺伝子発現に伴う従来のDNAトランスフェクション、転写およびタンパク質翻訳過程をバイパスすることによって時間を節約する助けになり得る。使用する特定の試薬の性質に応じて、融合タンパク質または化学結合は一部の実施形態では必要ない。試薬はタンパク質と複合体を形成し、巨大分子を安定化し、それを送達中の分解から保護する。細胞中に一旦内在化されると、複合体は解離することができ、生物学的に活性であって標的オルガネラに自由に向かうことができる巨大分子を残す。
補助試薬
本発明の特定の実施形態は補助試薬に関して記載される。一実施形態では、補助試薬はDEAE−デキストラン、デキストラン、ポリリジン、およびポリエチルアミンのようなポリマーである。他の一実施形態では、補助試薬はまた、フィブロネクチンおよびゼラチンのような細胞接着促進タンパク質であってよい。補助試薬は糖を基礎とするゼラチン(たとえば、ポリエチレングリコール)または、アクリルアミドのような合成のまたは化学品を基礎とするゼラチンであってよい。別の一実施形態では、補助試薬はArg−Gly−Asp−Ser(配列番号2)、Arg−Gly−Asp−Ser−Pro−Ala−Ser−Ser−Lys−Pro(配列番号3)、などといったRGDペプチドであってもよい。あるいは、補助試薬はハイドロゲルおよびRGDペプチドの混合物、および前述の分子の任意のものの混合物である。補助試薬の使用は細胞へのタンパク質送達の効率を高める。
基材
本発明で用いられるアレイ用の基材は、プローブスポット(タンパク質含有混合物マイクロスポット)のパターンを付着することができる少なくとも1つの表面を含む。表面は中空でないかまたは多孔質であってよい。また、表面は滑らかで実質的に平面であるか、あるいは、窪みまたは隆起といった不規則性を有する。スポットのパターンが存在する表面は、表面化学的性質を望ましい方法で修飾する1つ以上の異なる層の化合物で修飾されていてよい。たとえば、タンパク質含有混合物の結合を促進することができる一方、タンパク質含有混合物マイクロスポット上に重ねられた細胞にタンパク質がトランスフェクションされるのを可能にする化学分子で表面を被覆できる。たとえば、γ−アミノプロピルシラン(GAPS)またはポリリジンの被覆をガラス表面に塗布することができる。
基材は、セラミック性物質、ガラス、金属、プラスチック、高分子または共重合体、結晶性材料、または導電性材料(たとえば酸化インジウムスズ)、あるいはそれらの任意の組み合わせから作製することができる;あるいは、表面はそのような材料のうちの一つの被覆上に別の被覆を持つことができる。ある材料の上の他の材料の被覆を含み得る。そのような基材はたとえば、金または銀のような(半)貴金属;ソーダ石灰ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、バイコールガラス、石英ガラスといったガラス材料;金属酸化物または非金属酸化物;ケイ素、リン酸一アンモニウム、および他のそのような結晶性材料;遷移金属;ポリ(塩化ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(酢酸ビニル−無水マレイン酸)、ポリ(ジメチルシロキサン)モノメタクリル酸、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンイミンといった樹状高分子を含むプラスチックまたは高分子;ポリ(ビニル酢酸−無水マレイン酸共重合体)、ポリ(スチレン−無水マレイン酸共重合体)、ポリ(エチレン−アクリル酸共重合体)といった共重合体またはこれらの誘導体などを含み得るがこれらに限定されない。
アレイの使用目的に応じて、基材は単純なものから複雑なものまでさまざまな構造であってよい。マイクロアレイ用途には、基材は、長方形または円板構造といったスライドまたはプレートであってよい。あるいは、標準的なマルチウェルマイクロプレートは、各ウェルに置かれたスポットを有していてよい。多数の実施形態では、基材は長方形の断面を有し、長さ約20mm〜200mm、幅約10mm〜150mmである。
表面の特定の実施形態は、任意の市販の形式のシングルまたはマルチウェルマイクロプレートまたはウェルストリップ(たとえば、6、8、12、24、48、96、192、384、576、など)のウェル底を含む。マイクロプレートの他に、基材表面は、その内容の全体が参照により本開示に含まれる米国特許仮出願第60/317,660号に記載されたようなマイクロカラムまたはマイクロピラー器具の基材表面であることができる。マイクロカラムは、立方体、円柱、円錐、円錐台、または多角形といったさまざまな形状を有し得る。
アレイの作製
本発明のためのアレイは複数のマイクロパターン技術を用いて作製することができる。一実施形態では、機械の突起すなわちプローブの先端(「ピン」ともいう)をタンパク質含有混合物の溶液に浸す。先端を、先端に付着したある量の溶液と共に、溶液から取り出す。濡れた先端を基材の表面に接触させ、それによって溶液を先端から表面に移す。
本発明に記載の、使用される「ピン」は任意の形状、大きさ、寸法であってよい。たとえば、ピンプリント過程は輪状ピン、四角ピン、または尖端ピン、などを使用することができる。他の一実施形態では、直接接触プリント法は単一ピンプリントまたは複数ピンプリント、すなわち、1つの原料プレートを使用する単一ピンプリント法または任意の方式で並べた複数のピンの配列アレイを使用する複数ピンプリント法を用いることができる。
プリント装置はプリントヘッド、プレート、基材取り扱い部、XYまたはXYZ位置調整ステージ、環境制御部、機器制御ソフトウェア、試料追跡ソフトウェア、などを含み得る。そのような装置はたとえば、Cartesian Technologies, Inc.から入手可能な管状ピンプリンターを含む。
高密度アレイには、プローブの行列を有するプリント用プローブアレイを用いて、行列からの各プローブを対応する原料ウェル(たとえばマイクロタイタープレートからのウェル)に適合するように配列することができる。
本発明のタンパク質含有混合物のアレイを製造するために、さまざまな他の技術もまた用いることができる。たとえば、本発明のアレイはマイクロスタンプ法(米国特許第5,731,152号明細書),PDMSスタンプを用いたマイクロコンタクトプリント法(Hovis 2000)、キャピラリー分注器具(米国特許第5,807,522号明細書)、およびマイクロピペッティング器具(米国特許第5,601,980号明細書)を用いて製造することができる。タンパク質含有混合物のアレイを用いた放射能測定法のためには、アレイを製作するためにはピペットを用いる液体移送技術が好ましく、何故ならそのような技術は数百ミクロンから数ミリメートルまでの範囲の、より大きなサイズのスポットを作ることができるからである。
アレイの用途
タンパク質含有混合物の複数のマイクロスポットを含むアレイを有する基材が一旦作製されると、十分な密度でおよびタンパク質の細胞への導入のために適当な条件下で細胞を基材表面上に播種するか、それとも置く。各位置でタンパク質を取り込んだ、すなわち、タンパク質をトランスフェクションされた生きた細胞のクラスターがアレイを覆う。前述の通り、本発明は、哺乳類細胞(たとえば、ヒト、サル、マウス、など)いった真核細胞、細菌細胞、昆虫細胞、植物細胞を含むさまざまな細胞に適用することができる。好ましくは、細胞(血清培地または無血清培地中の)は、逆トランスフェクションが起こる可能性を高めるため、乾燥したタンパク質を含むスポット上に高密度で(たとえば、0.5〜1x10/cm)播種する。あるいは、細胞の密度は約0.3x10/cmから約5x10/cmまで;または、他の実施形態では、約2x10/cmから約3x10/cmまで;または、約0.5x10/cmから約2x10/cmまで変動し得る。
トランスフェクションされた細胞マイクロアレイは、タンパク質の生物学的機能の高性能試験、および細胞中のタンパク質の特定の機能に影響する化合物のスクリーニングに幅広い有用性を有する。特に、トランスフェクションされた細胞アレイは、シグナル伝達経路を探り、転写因子を阻害するために、インテグリンおよび他の受容体の細胞質ドメインの詳細な構造−機能分析を実施するために、および医薬発見のために有用である。さまざまな方法を、目的タンパク質がレシピエント細胞(すなわち、タンパク質を送達されている細胞)に及ぼす作用を検出するために用いることができる。これらの方法は、たとえば、目的タンパク質に結合する蛍光標識化された抗体を用いて細胞中にそのタンパク質が存在するかどうかを判定する免疫蛍光法を含む。
さらに、マイクロプレートを使用する逆タンパク質送達方法を、細胞培養および局所化された細胞トランスフェクションに用いることができる。マイクロプレートはタンパク質含有混合物で予め被覆することができ、またはキャリヤー試薬と予め複合体化された目的タンパク質を含む一定量の溶液を一つ一つのウェル底に置いて、混合物を各ウェルの表面上で乾燥して付着させることができる。
本方法の別の応用は、古典的なDNAを基礎とする方法を用いてトランスフェクションするのが難しい初代細胞株でタンパク質を発現するための、「タンパク質−トランスフェクション」の用途を標的とする。この実施形態によると、たとえばHeLa、3T3、HEK293、COSといった、しかしこれらに制限されない、相対的に「トランスフェクションが容易な」細胞の集団に、目的タンパク質を発現するDNA構造がまずトランスフェクションされたか、それとも導入された。その後、この細胞の最初の集団を表面上に置く。固定化された細胞を用いることは、初代細胞への送達の前にin−vivoタンパク質産生を増幅する利点を有する。これらの細胞のin situ溶解およびこれらのタンパク質のたとえばタグを用いた局所的捕捉、または、発現された目的タンパク質の表面上へのin situ分泌のどちらかの後、初代細胞を添加することができ、初代細胞は融合タンパク質によって局所的な方法でトランスフェクションされる。その後、初代細胞の別の集団を、表面上に存在するタンパク質の上に置き、タンパク質が初代細胞に送達される。あるいは、本方法は融合タンパク質のアレイにも用いることができ、上記の通り、相対的に「トランスフェクションが容易な」細胞に送達される。結果は、各々が異なる融合タンパク質を発現している初代細胞の表面またはアレイである。
本明細書中で参照された各記事および印刷物の該当する内容は参照により本開示に含まれる。
下記の実験に基づく実施例は本発明をさらに記載および説明する。タンパク質に関して記載される特定の実施例は本発明を制限しない。ペプチド、タンパク質、抗体、またはタンパク質−核酸複合体を含む任意の適当なアミノ酸配列は本発明によって包含されると理解される。タンパク質は、細胞機能に対する作用を有するか、または細胞成分と相互作用する。
実施例;β−ガラクトシダーゼの細胞への逆送達
材料
使用した材料は下記のものを含む;β−ガラクトシダーゼ(グレードVIII、E.Coliから精製)、RGDペプチド(gly−arg−gly−asp−ser(配列番号4)、およびgly−arg−gly−asp−ser−pro−lys(配列番号5))、デキストラン(M.W.45000Da)、およびDEAE−デキストラン(M.W.40000Da)(Sigma Chemical社(ミズーリ州St. Louis));Chariot(Pep−1)(Active Motif Inc社、カリフォルニア州Carlsbad); およびHIV GP−41 断片 (519−541)(Bachem社(ペンシルバニア州King of Prussia));およびγ−アミノプロピルシラン(GAPS)スライドはCorning Inc社から入手した(品番2550)(ニューヨーク州Corning)。細胞培地はGibco社から入手した。β−ガラクトシダーゼ染色キットはQiagen社から入手した。他の化学薬品はSigma社から入手した。
方法
ストック溶液調製品
10mM PBS緩衝液(pH7.4)に、β−ガラクトシダーゼを溶解して濃度0.25mg/mlとし、4℃にて保存した。輸送ペプチド(すなわち、キャリヤーペプチド)のChariotまたはGP41断片を、60%DMSOに溶解して濃度2mg/mlとし、使用まで−20℃にて保存した。デキストランまたはDEAE−デキストランはddHOに溶解して濃度2%とし、4℃にて保存した。RGDペプチドはPBS緩衝液に溶解して濃度1mg/mlとし使用まで−20℃にて保存した。デキストラン、DEAE−デキストランおよびRGDペプチドは、送達効率を高めるための補助試薬として使用した。
希釈および混合
β−ガラクトシダーゼストック溶液をPBS緩衝液で希釈し、タンパク質の終濃度0.1mg/mlとした。ペプチドストック溶液をPBS緩衝液で希釈して、終濃度0.4mg/mlとし、自己凝集を避けるため超音波処理に供した。2つの希釈した溶液を、等しい容量を用いて静かに混合した。補助試薬もまた混合物に添加することができる(これらの補助試薬について最適化された濃度は、デキストランおよびDEAE−デキストランについて1mg/ml、RGDペプチドについて0.lmg/mlである)。結果として生じた混合物を室温にて約30分間ないし1時間インキュベートした。
スポット作製
γ−アミノ−プロピルシラン(Corning Inc.社、ニューヨーク州Coming)で被覆したスライド表面上に、それぞれ1つの格子内に5個の複製スポットを有する4つの別々の格子中に20個のスポットを、5μlの混合物溶液を用いて作製し、室温にて1時間乾燥させた。
保存
タンパク質を含むスポットを有するスライドは、一部の場合には、4℃にて窒素中で数日間ないし数週間保存され、タンパク質トランスフェクション効率またはトランスフェクションされた細胞内でのタンパク質の機能性に観察可能な損失は無かった。
細胞型および培養条件
10%ウシ胎仔血清添加Iscove改変Dulbecco培地(IMDM)中で培養された、ヒト胚性腎(HEK)293T細胞およびCHO細胞。
細胞培養およびトランスフェクション
組織培養フード内で、約0.5〜2x10個の細胞(CHOまたはHEK)を、分離したタンパク質スポットを含む各格子の上に播種したか、それとも置いた。細胞懸濁液は血清を含んだかまたは無血清であった。トランスフェクションのために、細胞を接着させ5%COおよび湿度95%下で3時間生育させた。
細胞の固定
培養後、PBS緩衝液を用いてスライドをごく穏やかに2回洗浄し、次いで4%ホルムアルデヒド/PBS溶液中で3分間固定し、再びPBS緩衝液を用いて2回洗浄した。
X−Gal染色
取扱説明書の標準的手順に従って、β−ガラクトシダーゼ染色キット(Invitrogen社)からの試薬溶液を固定した細胞に添加し、細胞と30分間37℃にてインキュベートした。
細胞検査
光学顕微鏡を用いて、青色に染色された細胞の割合を計数し、β−ガラクトシダーゼを用いたタンパク質トランスフェクション効率を計算した。染色された細胞は、染色溶液を捨てて70%グリセロールを重層した後に保存することができた。
図3に解される通り、タンパク質を含むスポット上の細胞の、ある割合がX−gal染色後に青くなり、表面上のこれらのタンパク質が細胞に入りこれらのタンパク質が細胞の内部でまだ完全に機能することを示唆する。X−gal染色後の青色の出現によって証明される通り、β−galおよび送達媒体(VP41断片)を含む混合物スポット上に置かれた場合、両方の細胞株の細胞がトランスフェクションされる。逆送達過程は相対的に短い時間を要した。反応は典型的には3時間以内に起こった。細胞中へのタンパク質送達は非常に効率的であるように見える。タンパク質−混合物スポット上に播種された細胞はわずか3時間の短時間でトランスフェクションされた。無血清培地の使用は必要ではないが、無血清培地の使用は逆タンパク質送達過程のトランスフェクション効率を確かに改善する。DEAE−デキストラン、デキストラン、RGDペプチド(Gly−Arg−Gly−Asp−Ser−Pro−Lys(配列番号5))またはこれらの試薬の組み合わせの存在もまた効率を改善する。一部の実験では、混合物スポットに接着した細胞をX−gal染色後にトリプシン処理し、マイクロプレートウェルに再播種した。注目すべきことに、x−galの青色は細胞内に留まり、青色は実際に細胞内であって細胞内に送達された完全に機能するβ−galに由来することを強く示唆した。
本発明を実施例を用いて詳細に説明した。当業者は、しかし、添付の請求項およびその同等物によって定められた通りの本発明の範囲を離れることなく本方法および器具に修飾および変形を行うことができることを理解することができる。
本特許のファイルは、カラーで作成された少なくとも1つの図面を含む。カラー図面を含む本特許の複写は、申し込みにより米国特許商標庁から入手可能である。
図1は、タンパク質を生きた細胞中に「逆送達」方法によって送達する本方法の略図を示す。1)目的タンパク質、2)キャリヤー試薬と複合体化した目的タンパク質、3)キャリヤー試薬との目的タンパク質の複合体、または4)その組み合わせ:を含む混合物が表面(たとえば、スライドグラス、マイクロカラム、またはマルチウェルプレートのウェルの底)上に置かれ、乾燥されてタンパク質を表面上に付着する。細胞が次いでタンパク質を含むスポット上に置かれ、タンパク質を有する表面を用いて細胞が培養される。適当な条件下で、タンパク質は細胞に入り細胞をトランスフェクションする。 図2は、タンパク質を生きた細胞中に送達し、トランスフェクションされた細胞クラスターアレイを形成する本方法の略図を示す。図1のように一組の目的タンパク質を含む一組の混合物を、表面上に、定められた不連続なまたは別個の位置に配列し、表面に付着した。タンパク質を有する表面上に播種され培養された細胞は、タンパク質が細胞中に送達される際にトランスフェクションされ、トランスフェクションされた細胞クラスターアレイを結果として生じる。細胞クラスターアレイは、機能スクリーニングまたは表現型スクリーニングといったさまざまな測定法に用いることができる。 図3AおよびBは、GAPS被覆ガラス表面上の乾燥した、タンパク質を含むスポット上で培養されたCHO細胞の、固定および染色した後の光学顕微鏡像である。そのタンパク質混合物は、ベータ−ガラクトシダーゼ(β−gal)、キャリヤー(GP41ペプチド(HIVgp41断片519−541))、および補助試薬(DEAE−デキストラン)を含んだ。x−gal溶液で青(濃いほう)に染色されている細胞は、表面上のタンパク質のトランスフェクションが成功した細胞である。青色は、表面上のβ−galタンパク質が細胞に入り、そしてまだ完全に機能することを示す。右側の図3Bの画像中の破線は、スポットの縁の輪郭を描く。

Claims (6)

  1. タンパク質をトランスフェクションされた細胞のアレイを表面上に作製する方法であって、キャリヤー試薬と共に目的タンパク質を含むタンパク質含有混合物を、不連続な定められた配置で表面上にスポットし;スポットがアレイ条件下で表面に付着したままであるように、タンパク質含有混合物を有する前記表面を乾燥し;細胞を添加して、タンパク質と細胞の両方を有する表面を作製し;さらに前記タンパク質を前記細胞中に輸送する:工程を含み、前記キャリヤー試薬がタンパク質導入ドメイン(PTDs)を包含するペプチドであることを特徴とする方法。
  2. タンパク質の細胞への進入を促進する条件下で前記表面上に細胞を維持し、前記タンパク質を含む細胞のアレイを作製することをさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記キャリヤー試薬が、Chariot(商標)(Pep−1)またはHIV GP−41断片を含むことを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. 前記タンパク質含有混合物が補助試薬をさらに含むことを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の方法。
  5. 前記補助試薬が、デキストラン、DEAE−デキストラン、RGD配列を包含するペプチド、またはそれらの組合せを含むことを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 前記目的タンパク質がβ−ガラクトシダーゼを含むことを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の方法。
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