JP4477790B2 - フッ化アルキル基含有重合体の製造方法 - Google Patents

フッ化アルキル基含有重合体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加圧下の二酸化炭素を重合溶媒または抽出溶剤として利用するフッ化アルキル基含有重合体の製造方法および製造装置に関する。具体的には、単量体の濃度を高い状態で重合することによって、比較的短時間で高い重合体収率を得るための製造方法に関すると共に、重合体と未反応の単量体(モノマー)を簡単に分離して、高純度な重合体を得るための製造方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ラジカル重合によって重合体を得るに当たり、重合の場として有機溶媒を用いる溶液重合法が知られている。例えば、撥水性と撥油性に優れた特性を有するフッ化アルキル基含有重合体は、フロン等のフッ素系有機溶剤やその他の有機溶剤を用いて溶液重合法で合成されている。この溶液重合法では、得られる重合体は用いられた溶媒の溶液として得られる。従って、例えば、粉末状の重合体を得ようとすれば溶媒を留去して粉末化する必要があるが、環境保護の面から有機溶媒を捕捉して処理しなければならず、工程が煩雑となる。また、有機溶媒の種類によっては完全に留去できず、製品粉体中に溶媒が残存することがあり得るので、用途によっては安全面で問題となる。
【0003】
これらの観点から、液化または超臨界二酸化炭素を重合溶媒として用いて溶液重合を行う試みがなされている。液化または超臨界二酸化炭素を重合溶媒とすれば、安全性が確保でき、溶媒の処理の問題が解決できる。
【0004】
例えば、特表平7−505429号には、超臨界二酸化炭素中でのフルオロポリマーの製造方法が開示されているが、重合体の収率が19〜78%とまちまちであり、工業的な再現性の点で、また重合体収率の点で、改善の余地がある。
【0005】
また、WO98/28351号には、温度10〜80℃、圧力6.2〜10.3MPaの条件で超臨界二酸化炭素中でのフルオロモノマーを重合する技術が開示されているが、この技術の対象はフッ化オレフィンやフッ化ビニルエーテルであって、本発明において目的とするフッ化アルキル基含有(メタ)アクリレートについては考慮されていない。
【0006】
さらに、特開2000-26509号にも、フッ化オレフィンやフッ化ビニルエーテル等のフルオロモノマーを超臨界二酸化炭素中で溶液重合することが開示されているが、収率が12.4〜90.4%とばらつき、また、高収率であるとは言えない。
【0007】
一方、有機溶媒あるいは液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素を用いて得られた重合体溶液中には、未反応の単量体や中程度の分子量の多量体(オリゴマー)が含まれている。加熱乾燥や減圧による二酸化炭素の揮散等の手段で固体の重合体を製造すると、単量体や多量体が混入したままとなり、高純度な重合体を得ることはできない。従来は、例えば前記特表平7−505429号に記載されているように、重合体を良溶媒に溶解させた後、この溶液を貧溶媒中へ注入し、重合体を沈殿させて精製するいわゆる再沈法等の手段で高純度化を行っていたが、この再沈法は、揮散溶媒を回収しなければならない上、手間および時間がかかり煩雑である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、撥水性・撥油性に優れたフッ化アルキル基含有重合体を得ることを究極の目的として、フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレートを液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素を利用して重合することを前提に、短時間で高い重合体収率が得られる操作性と経済性に優れたフッ化アルキル基含有重合体の製造方法を確立することを第1の課題として掲げた。また、フッ化アルキル基含有重合体と共存する単量体等を効率的に除去し、高純度な重合体を製造することのできる製造方法の確立を第2の課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の課題を解決し得た本願の製造方法は、加圧下の液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素を重合溶媒として、フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレートを20質量%以上含有するラジカル重合可能な単量体成分を重合するに当たり、重合溶媒と単量体成分との合計量に対する単量体成分の質量を60〜99質量%とするところに要旨を有する。単量体成分の濃度を高めたことにより、短時間であっても高い収率で重合体を得ることができた。具体的には、圧力7〜50MPa、温度40〜200℃で重合を行うことが好ましい。
【0010】
フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレートの一部または全部がヘプタデカフルオロデシルメタクリレートであると、撥油性・撥水性に優れた重合体を収率よく製造することができる。
【0011】
また、上記単量体成分が、フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレート以外に、フッ化アルキル基を含有しない(メタ)アクリレートを含有するものであってもよく、特に、フッ化アルキル基を含有しない(メタ)アクリレートの一部または全部がステアリルメタクリレートであると、共重合性、重合体収率の点で好ましい。
【0012】
ラジカル重合開始剤として最も好ましいものは、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)であるが、他のラジカル重合開始剤も使用可能である。
【0013】
第2の課題を解決した本願の製造方法は、フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレートを20質量%以上含有するラジカル重合可能な単量体成分から高純度なフッ化アルキル基含有重合体を製造する方法であって、高圧容器内にフッ化アルキル基含有重合体を入れると共に、高圧容器内に加圧下の液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素を流通させることによって、フッ化アルキル基含有重合体から単量体を抽出し、抽出した単量体を液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素と共に高圧容器から導出する工程を備えるところに要旨を有する。
【0014】
液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素によって、フッ化アルキル基含有重合体から、重合に用いられたフッ化アルキル基含有単量体やその他の単量体を容易に抽出することができるため、該重合体の純度を高めることができた。
【0015】
具体的には、フッ化アルキル基含有重合体を高圧容器内で加圧下の液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素に溶解してフッ化アルキル基含有重合体の溶液を形成し、降圧操作によって、上記溶液を、フッ化アルキル基含有重合体を含む相と、単量体を含む相とに相分離させ、フッ化アルキル基含有重合体を含む相からフッ化アルキル含有重合体を回収する工程を備えることが好ましい。
【0016】
重合体と単量体は、二酸化炭素に対する溶解度に差があるので、二酸化炭素の圧力を適切にすることで、重合体をリッチに含む相と、単量体をリッチに含む相とに相分離させることができ、より高純度なフッ化アルキル基含有重合体を製造することが可能となった。
【0017】
上記降圧操作によってフッ化アルキル基含有重合体を含む相を相分離した後であって該重合体を回収する前に、前記高圧容器内に加圧下の液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素を流通させることにより、単量体を含む相を液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素と共に高圧容器内から導出する構成を採用してもよい。
【0018】
上記第2の製造方法で用いられるフッ化アルキル基含有重合体が上記製造方法で得られたものであることは、本発明における最も好ましい実施態様である。このとき、高圧容器内で重合を行い、引き続き、上記溶解、降圧、分離、回収という高純度化操作を同じ高圧容器内で行ってもよい。エネルギーロスが少なく、コスト削減につながる。また、降圧操作によって二酸化炭素を揮散させることにより、容易に重合体を粉末状等の形態で得ることができる。
【0019】
なお、本発明には、高圧容器と、液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素を反応器に供給する二酸化炭素送液手段と、高圧容器の減圧弁とを備えるフッ化アルキル基含有重合体の製造装置も含まれる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明者等は、溶媒として超臨界二酸化炭素または液化二酸化炭素を使用して重合を行った場合に、仕込み単量体濃度を高めることで、短時間にかつ高収率で均質なフッ素系重合体が製造できることを見出した。さらに、フッ素系重合体を合成した後、超臨界二酸化炭素または液化二酸化炭素を用いることで、未反応単量体を効率的に除去して、重合体の純度を高める方法を見出した。以下、本発明の製造方法を詳細に説明する。
【0021】
本発明で重合溶媒として用いられる超臨界二酸化炭素とは、臨界温度(304.2K=31.2℃)以上で、臨界圧力(7.37MPa)以上の状態にある二酸化炭素を指し、液化二酸化炭素とは、臨界温度未満において、液相を呈する二酸化炭素である。これらの状態の二酸化炭素を重合溶媒とすることにより、前記した通常の有機溶媒に比べた利点の他に、ラジカルの連鎖移動が起こらない、重合熱を速やかに奪う(熱伝導率が高い)、拡散係数が高いので、単量体とラジカルが出会う確率が高く開始剤効率が大である、高分子量の重合体が溶解しても系の粘度があまり上がらないので重合後期まで単量体とラジカルが出会う確率が高く、重合体収率(得られる重合体の質量/仕込み単量体の質量)が高い、等のメリットがある。
【0022】
重合圧力としては、二酸化炭素が超臨界状態または液化状態になる圧力であれば特に限定されないが、7〜50MPaが好ましい。重合開始から終了まで一定圧であっても、あるいは重合の進行に伴って昇圧する等、重合中に圧力を変動させても、いずれでもよい。7MPa以上で、15MPa程度(単量体の種類と濃度によってこの上限は若干異なってくる)までの間では、単量体も重合体も二酸化炭素に溶解しないが、単量体相と二酸化炭素相との界面で重合が進行していくことが見出されたので、このレベルの低圧でも重合可能である。
【0023】
また、15MPaを超えると、単量体は二酸化炭素に溶解し、重合は二酸化炭素と単量体との溶液中で進行し、二酸化炭素と単量体との混合溶液に溶解できないような分子量となった重合体が二酸化炭素と単量体との溶液から相分離することで、随時重合が終了するため、15MPaを超える圧力が好ましい。さらに、20MPaを超える高圧になると、単量体も重合体も二酸化炭素に溶解するようになって、通常の溶液重合と同様に均一溶液内で重合が進行するようになるため、重合収率が高くなる観点からは好ましい。なお、容器の耐圧性の観点および加圧装置の能力の点からは、50MPa以下とすることが好ましい。
【0024】
重合温度は、重合開始剤の熱分解温度を考慮して適宜設定することができるが、40℃以上にすると重合反応が完結するのにあまり時間を要さず、200℃以下では、重合体が熱分解を起こさず、安定して重合が行えることから、40〜200℃が好ましい。また、重合時間は、重合が完結し、生産効率が落ちない観点から、0.1時間以上12時間以下が好ましい。
【0025】
本発明では、重合中の単量体成分の濃度が高い、すなわち溶媒である二酸化炭素量が少ない方が高い重合体収率を得ることができるという知見を得たので、単量体成分と重合溶媒との合計量に対する単量体成分の質量(以下、単量体成分濃度ということがある)を60〜99質量%とすることを必須要件としている。通常の有機溶媒による溶液重合とは異なり、二酸化炭素を溶媒とする重合では連鎖移動は起こりにくいため、溶媒の影響は少ないと予想されたが、溶媒量は少ない方が重合体収率が高いことがわかったからである。なお、単量体成分濃度は、重合開始前の仕込み段階における濃度である。
【0026】
単量体成分の濃度が60質量%以上であれば、ラジカルと単量体との出会う確率が高く、重合体収率が高くなる。また、99質量%以下では、重合熱の除去が可能で安定した重合が行え、重合後期においても系の粘度が低いので単量体とラジカルが出会う確率が高く、重合体収率が高くなる。より好ましい単量体成分濃度の下限は65質量%、さらに好ましい下限は70質量%である。より好ましい単量体成分濃度の上限は97質量%、さらに好ましい上限は95質量%である。範囲で示せば、60〜97質量%が好ましく、70〜95質量%がさらに好ましい。
【0027】
本発明の製造方法の対象となるのは、フッ化アルキル基を有する(メタ)アクリレートを20質量%以上含有するラジカル重合可能な単量体成分である。本発明で目的とする撥油性・撥水性に優れた重合体を得るためには、ラジカル重合性に優れた(メタ)アクリロイル基と、撥油性・撥水性を発揮するフッ化アルキル基とを有する単量体が望ましく、この点でフッ化アルキル基含有(メタ)アクリレートが単量体成分中20質量%以上含まれていることが必要である。また、フッ化アルキル基を有する(メタ)アクリレートは二酸化炭素との親和性に優れており、得られる重合体が20MPa以上の二酸化炭素に容易に溶解するので、高い重合体収率が得られると共に、後述する高純度化ステップを経ることによって一層高純度なフッ素系重合体を得られるメリットもある。
【0028】
フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレートとは、フッ化アルキル基をエステル結合を介して有する(メタ)アクリレートである。エステル結合している基全体の炭素数は4以上であることが好ましく、一部に、メチレン基、エチレン基等の非フッ化アルキレン基が含まれていてもよい。具体的には、以下に示す化合物の1種または2種以上が望ましく利用できる。
【0029】
CH2=CHC(O)OC2H4C6F13;トリデカフルオロオクチルアクリレート、CH2=CHC(O)OC2H4C7F15;ペンタデカフルオロノニルアクリレート、CH2=CHC(O)OC2H4C8F17;ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、CH2=CHC(O)OC2H4C9F19;ノナデカフルオロウンデシルアクリレート、CH2=CHC(O)OC2H4C10F21;ヘンイコサフルオロドデシルアクリレート、CH2=C(CH3)C(O)OC2H4C6F13;トリデカフルオロオクチルメタクリレート、CH2=C(CH3)C(O)OC2H4C7F15;ペンタデカフルオロノニルメタクリレート、CH2=C(CH3)C(O)OC2H4C8F17;ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、CH2=C(CH3)C(O)OC2H4C9F19;ノナデカフルオロウンデシルメタクリレート、CH2=C(CH3)C(O)OC2H4C10F21;ヘンイコサフルオロドデシルメタクリレート、CH2=C(CH3)C(O)OCH2C2F5;ペンタフルオロプロピルメタクリレート、CH2=C(CH3)C(O)OC6H12C2F5;ペンタフルオロオクチルメタクリレート(FOMA)等が挙げられる。特にヘプタデカフルオロデシルメタクリレートが撥油性・撥水性に優れた重合体が得られるため好ましい。従って、フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレートの一部または全部が、ヘプタデカフルオロメタクリレートであってもよい。
【0030】
単量体成分には、上記フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレート以外に、共重合用単量体が含まれていてもよい。共重合用単量体としては、フッ化アルキル含有(メタ)アクリレートと共重合可能であれば特に限定されないが、共重合性や単量体の親和性の観点から、メチル(メタ)アクリレートやシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類が好ましい。特に、得られる重合体の撥水性の観点から、炭素数8〜22のアルキル基を有する(メタ)アクリレートがより好ましく、ステアリルメタクリレートが最も好ましい。
【0031】
重合に際しては、重合開始剤を添加する。重合開始剤としては、前記した重合条件で二酸化炭素または単量体に溶解可能であれば、特に限定されず、ラジカル重合用開始剤として公知の開始剤が使用可能である。例えば、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤や、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物系開始剤等が挙げられる。重合開始剤は、単量体成分の合計100mol%に対し、通常、0.05〜10mol%用いる。本発明法では前記したように開始剤効率が高いため、0.1〜3mol%の範囲とすると、重量平均分子量が1万以上の高分子量の重合体を得ることができる。
【0032】
以下、本発明の製造方法の具体的な実施例を図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の製造方法を実施するための製造装置の一例を簡略化して示した。1は二酸化炭素ボンベ、2は二酸化炭素送液用ポンプ、3は加熱器、4は高圧状態を維持できる高圧容器、5は単量体成分貯槽、6は単量体成分送液用ポンプ、7は加熱器、8は減圧弁、9は温度制御手段である。
【0033】
単量体成分と重合開始剤は貯槽5から、加熱器7で重合温度に調整されながらポンプ6で高圧容器4へと供給される。また、二酸化炭素も、ボンベ1から加熱器3で重合温度に調整されながらポンプ2で高圧容器4へと供給される。高圧容器内の圧力は、単量体成分および二酸化炭素の量と高圧容器の内容量とを勘案してポンプ2と6で調整する。温度制御手段9として加熱手段を備えた高圧容器を用いれば、加熱器3,7がなくてもよい。
【0034】
また、単量体成分と重合開始剤を、予め高圧容器4へ入れておき、二酸化炭素のみを高圧容器4へポンプ2で供給するだけでもよい。さらに、単量体成分として複数の単量体を用いる場合に、これらを予め混合して単量体成分貯槽5へ貯蔵しておく(または高圧容器4へ入れておく)以外に、単量体ごとに貯槽、ポンプ、加熱器を備える構成としてもよい。重合開始剤用の貯槽とポンプを設けることもできる。
【0035】
高圧容器4内では、所定時間重合反応を行う。所定の圧力・温度に達した時間を重合開始時とみなして、0.1〜12時間重合反応を行う。サンプリングによって重合体収率を確認しながら重合終了時間を決定してもよい。本発明法では最適条件で重合を行えば、98%程度という極めて高い重合体収率を達成することができる。なお、重合中に、重合圧力を上げることもでき、この場合は、二酸化炭素をさらに高圧容器4へ供給すればよい。
【0036】
重合が終了したら、減圧弁8により大気圧レベルまで減圧して二酸化炭素を放出させる。得られた重合体は、高圧容器4内に粉末状となって残るため、高圧容器4の例えば下部から回収することができる。二酸化炭素は回収して再利用してもよい。
【0037】
以上の重合工程はバッチ式で示したが、大きな高圧容器を用い、高圧容器内の滞留時間が重合時間となるように制御すれば、連続重合も可能である。
【0038】
重合が終了したら、さらに高純度なフッ化アルキル基含有重合体を得るために、高純度化操作を行うことが好ましい。最も簡単な高純度化操作は、フッ化アルキル基含有重合体が封入されている高圧容器内に、液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素を流通させて、低分子量の多量体や未反応の単量体を抽出し、これを二酸化炭素と共に高圧容器外へと導出する方法である。
【0039】
このとき、フッ化アルキル基含有重合体は二酸化炭素に完全に溶解していない場合でも高純度化は可能である。すなわち、フッ化アルキル基含有重合体が二酸化炭素に溶解しない圧力レベルであっても、低分子量の多量体や未反応の単量体が二酸化炭素に溶ける圧力レベルであれば、これらが重合体中から溶け出して、抽出されるため、これらの不純物を二酸化炭素と共に系外へ排出することができ、重合体の高純度化が達成できる。
【0040】
なお、抽出される「単量体」は、フッ化アルキル基含有単量体のみからなる重合体の場合はフッ化アルキル基含有単量体となるが、他の単量体を併用して得られた重合体が抽出対象となることもあるので、この場合は、フッ化アルキル基含有単量体とフッ化アルキル基を含有しない単量体である。従って、本発明で以下の説明に用いる「単量体」は、上記両者を意味するものとする。また、本発明の単量体の抽出・除去工程においては、重量平均分子量3000以下の低分子量の重合体(本発明では「多量体」という)の抽出・除去も可能である。
【0041】
単量体等の抽出・除去工程は、具体的には、高圧容器4内で重合を終えた後、または、別途重合しておいたフッ化アルキル基含有重合体を高圧容器4へ装入した後、二酸化炭素をボンベ1から加熱器3で加熱しながらポンプ2で高圧容器4へ連続的または断続的に供給し、高圧容器4から不純物を含む二酸化炭素を連続的または断続的に適量導出すればよい。
【0042】
また、フッ化アルキル基含有重合体を二酸化炭素に一度溶解させてから、降圧操作によって、フッ化アルキル基含有重合体を含む溶液と、多量体および/または単量体を含む溶液とに相分離させる手段を用いて、高純度化操作を行ってもよい。まず、20MPa以上に一旦昇圧して、重合体を多量体や単量体と共に二酸化炭素に溶解させて溶液状態としてから高純度化操作を行う。もちろん、20MPa以上で重合を行っていた場合は、そのままでよい。昇圧には二酸化炭素をボンベ1から加熱器3で加熱しながらポンプ2で高圧容器4へ供給すればよい。
【0043】
実質的にほぼ均一な溶液となったら、次は降圧操作を行う。具体的には、減圧弁8を介して、高圧容器4内の溶液を一部導出することで降圧できる。また、温度制御装置9によって高圧容器4を冷却することでも、降圧が可能である。単量体および多量体は二酸化炭素に溶解することができ、重合体は溶けていることのできない圧力(15MPa以下)へと降圧することにより、重合体をリッチに含む相が、単量体および多量体を含む二酸化炭素連続相から相分離してくる。降圧の度合いによって、重合体中に二酸化炭素が混じり込んだような液相として分離する場合と、重合体が析出してくることによって分離する場合がある。その結果、高圧容器4内は、重合体を含む液相または重合体析出物が下側に、上記二酸化炭素連続相が上側になって、相分離する。
【0044】
その後、高圧容器4から、重合体を含む液相を別の高圧容器に移送して、減圧して重合体を回収するか、または重合体析出物を高圧容器4から取り出せば、単量体および多量体を含まない高純度な重合体を得ることができる。なお、降圧の際に、二酸化炭素溶液を高圧容器外へ出す必要があり、一部の重合体が溶液のままで排出されるため、減圧弁8の下流に容器を設けておき、この容器内で圧力を下げるように制御すれば、この容器内においても高圧容器4と同様の高純度化操作が行え、重合体のロスが少なくなるため好ましい。
【0045】
一方、上記相分離状態を呈している高圧容器4へ、さらに二酸化炭素を流通させることによって、単量体および多量体を含む二酸化炭素連続相を高圧容器4から導出させる方法を採用してもよい。具体的には、高圧容器4内の圧力が上昇しないように二酸化炭素の導入量と導出量を制御しながら(導入量≦導出量)、二酸化炭素を、必要により加熱器3で加熱しながら、ボンベ1からポンプ2で高圧容器4へ供給すればよい。単量体および多量体を含む二酸化炭素連続相が高圧容器4から減圧弁8を介して導出されれば、高圧容器4の内部は、実質的に、二酸化炭素と重合体のみとなるので、後は、減圧弁8から二酸化炭素を放出して、重合体を粉体状等の形状で回収すればよい。なお、この構成では、重合体が高圧容器4から導出されないように、予め前記降圧の際に重合体を析出させておく(より低圧にする)ことが好ましく、高圧容器の出口にフィルター等の濾過手段を設けておくとよい。
【0046】
上記高純度化方法は、通常の有機溶媒を用いた溶液重合によって得られたフッ化アルキル基含有重合体にも適用可能であり、この場合は、乾燥(粗い乾燥で構わない)して溶媒を除去したフッ化アルキル基含有重合体を高圧容器4へ装入し、重合体が溶解するまで二酸化炭素を供給し、その後は上記操作と同様の操作を行えばよい。また、フッ化アルキル基含有重合体以外の重合体の高純度化にも上記方法が適用可能である。
【0047】
【実施例】
以下実施例によって本発明をさらに詳述するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て本発明の技術範囲に包含される。なお、特に断らない限り、「部」は「質量部」、「%」は「質量%」を示す。
【0048】
実施例1
ステンレス鋼製高圧容器に、ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート(HDFMA)を90.4部仕込み、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル(和光純薬社製「V−65」)をHDFMAに対し1.0mol%仕込んだ。さらに、重合溶媒として9.6部の二酸化炭素を高圧容器内において30MPaになるようにポンプで送液し、80℃で重合反応を開始させた。単量体濃度は、90.4%である。
【0049】
高圧容器内を充分に撹拌しながら、ほぼ80℃で4時間反応させた後、容器を急冷して重合反応を停止させた。減圧し、二酸化炭素を脱気した後、容器内の生成物をα,α,α−トリフルオロトルエン(TFT)に溶解させて回収した。続いて、このTFT溶液を大過剰のメタノール中に注ぎ、重合体を沈殿させて回収し、沈殿物を脱気して秤量した。重合体収率(100×沈殿物質量/単量体仕込質量)は、97%であった。なお、本実験では、重合体収率を測定するため、あえて再沈法を用いた。
【0050】
実施例2〜9
HDFMAの一部を表1に示したようにステアリルメタクリレート(SMA)に置き換えた以外は、実施例1と同条件でHDFMAとSMAの共重合を行った。開始剤(V−65)は、表1に示したように大体1.0mol%である。重合体収率を表1に示した。下記表から明らかなように、本発明法によれば、フッ素系重合体を90%以上の収率で得ることができた。
【0051】
【表1】
Figure 0004477790
【0052】
比較例1〜3
HDFMAまたはHDFMAとSMAを、重合溶媒としてTFTまたはヘキサンを用い、圧力を大気圧下とした以外は実施例1と同条件で重合を行った。単量体成分の組成、溶媒量、開始剤量と重合体収率を表2に示した。なおこれらの比較例では、重合の際の発熱防止のためと、撹拌可能な粘度を維持するために、ある程度の溶剤量が必要なため、39.8%とした。下記表から明らかなように、通常の有機溶媒による溶液重合では83〜88%の収率に留まり、本発明法の優位性が確認できた。
【0053】
【表2】
Figure 0004477790
【0054】
実施例10〜12と比較例4
HDFMAとSMAと二酸化炭素の比率を表3に示したように変えた以外は、実施例1と同条件で重合を行った。単量体成分の組成、溶媒量、開始剤量と重合体収率を表3に示した。下記表から明らかなように、単量体成分濃度が50.1%と低い比較例4では、重合体収率が低いことが確認できた。
【0055】
【表3】
Figure 0004477790
【0056】
実施例13〜16
圧力のみを表4に示したように変えた以外は実施例1と同様にして4時間重合を行い、重合体収率を調べた。結果を表4に示した。下記表から、圧力が7MPaの場合でも重合が可能であることが確認できたが、重合体収率が低いため4時間以上重合することが好ましいと考えられる。
【0057】
【表4】
Figure 0004477790
【0058】
実施例17〜19
重合温度と重合時間を表5に示したように変えた以外は実施例1と同様にして重合を行い、重合体収率を調べた。結果を表5に示した。下記表から、100℃では、6分で97%の重合体収率が得られていることがわかる。
【0059】
【表5】
Figure 0004477790
【0060】
実施例20〜23
単量体成分と開始剤の種類を表6に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして重合を行い、重合体収率を調べた。フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレートとしては、HDFMAの他、FOMA(ペンタフルオロオクチルメタクリレート)を用い、また、共重合用単量体としては、SMAの他、メチルメタクリレート(MMA)、シクロヘキシルメタクリレート(CMA)を用いた。なお、フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレートと、共重合用単量体との比率は、90:10(質量比)とした。また、開始剤は、V−65の他、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を単量体100mol%に対し1mol%使用した。重合体収率の結果を表6に示す。下記表から明らかなように、いずれの実施例においても、良好な重合体収率を示すことが確認できた。
【0061】
【表6】
Figure 0004477790
【0062】
実施例24
HDFMA48.2%とSMA12.0%を、重合溶媒としてTFT39.8%を用い、V−65を単量体成分に対し1mol%用いて、圧力を大気圧下とした以外は実施例1と同条件で重合を行った。重合終了後、脱溶媒した後、重合体をステンレス鋼製高圧容器(内容積約30cc)に入れ、重合体に対して合計80倍(質量比)の二酸化炭素を約1.5時間流通させ、単量体の除去を行った。温度は80℃、圧力は15MPaとした。この圧力では、重合体は二酸化炭素に溶解しない。二酸化炭素を全量流通させた後、減圧して、二酸化炭素を脱気し、粉末状の重合体を得た。単量体の量は、二酸化炭素流通前の重合体および流通後の重合体について、それぞれ高速液体クロマトグラフィー(溶媒TFT)で分析した。二酸化炭素を流通させる前は、未反応の単量体が16000ppm(質量)含まれていたのに対し、二酸化炭素を流通させた後の重合体に含まれていた単量体は、80ppmであった。本発明法によって、重合体の高純度化が図れた。
【0063】
実施例25
実施例24において、重合および脱溶媒して得られた重合体を、ステンレス鋼製高圧容器(内容積約30cc)に入れ、二酸化炭素を充填し、温度80℃、圧力30MPaとして重合体を二酸化炭素に完全に溶解させた。その後、圧力を15MPaに下げたところ、重合体を含む相が容器下部に現れて、上相と二相に分離した。続いて、容器に入れた重合体の質量に対して合計40倍(質量比)の二酸化炭素を1.5時間流通させ、単量体の除去を行った。その後は、実施例24と同様にして重合体を回収し、単量体量を分析した。二酸化炭素を流通させる前は、単量体が16000ppm(質量)含まれていたのに対し、二酸化炭素を流通させた後の重合体に含まれていた単量体は、90ppmであった。
【0064】
実施例26
実施例1と同様にして4時間重合を行った後、急冷することなく、容器内の圧力を20MPaに下げ、続いて、仕込んだ単量体質量に対して合計20倍(質量比)の二酸化炭素を1.5時間流通させ、単量体の除去を行った。その後は、実施例25と同様にして重合体を回収し、単量体量を分析した。二酸化炭素を流通させた後の重合体に含まれていた単量体は、80ppmであった。重合と高純度化プロセスを一貫して行うことで、二酸化炭素の量を低減させることができ、エネルギーロスを抑えることができた。
【0065】
【発明の効果】
本発明のフッ化アルキル基含有重合体の製造方法は、短時間で高い重合体収率が得られ、操作性・経済性に優れている。また、液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素を用いて、フッ化アルキル基含有重合体と共存する単量体や多量体等を効率的に除去できるため、高純度な重合体を製造することができる。従って、撥油性・撥水性に優れた高純度なフッ化アルキル基含有重合体を工業的に生産することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を実施するための装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 二酸化炭素ボンベ
2 二酸化炭素送液用ポンプ
3 加熱器
4 高圧容器
5 単量体成分貯槽
6 単量体成分送液用ポンプ
7 加熱器
8 減圧弁
9 温度制御手段

Claims (11)

  1. 加圧下の液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素を重合溶媒として、フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレートを20質量%以上含有するラジカル重合可能な単量体成分を重合するに当たり、重合溶媒と単量体成分との合計量に対する単量体成分の質量を60〜99質量%とすることを特徴とするフッ化アルキル基含有重合体の製造方法。
  2. 圧力7〜50MPa、温度40〜200℃で重合を行うものである請求項1に記載のフッ化アルキル基含有重合体の製造方法。
  3. フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレートの一部または全部がヘプタデカフルオロデシルメタクリレートである請求項1または2に記載のフッ化アルキル基含有重合体の製造方法。
  4. 上記単量体成分が、フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレート以外に、フッ化アルキル基を含有しない(メタ)アクリレートを含有するものである請求項1〜3のいずれかに記載のフッ化アルキル基含有重合体の製造方法。
  5. フッ化アルキル基を含有しない(メタ)アクリレートの一部または全部がステアリルメタクリレートである請求項4に記載のフッ化アルキル基含有重合体の製造方法。
  6. 2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)をラジカル重合開始剤として使用する請求項1〜5のいずれかに記載のフッ化アルキル基含有重合体の製造方法。
  7. 加圧下の液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素を重合溶媒として、フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレートを20質量%以上含有するラジカル重合可能な単量体成分から高純度なフッ化アルキル基含有重合体を製造する方法であって、
    (1)上記単量体成分を重合するに当たり、重合溶媒と単量体成分との合計量に対する単量体成分の質量を60〜99質量%として、フッ化アルキル基含有重合体を製造する工程、
    (2)高圧容器内にフッ化アルキル基含有重合体を入れると共に、高圧容器内に加圧下の液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素を流通させることによって、フッ化アルキル基含有重合体から単量体を抽出し、抽出した単量体を液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素と共に高圧容器から導出する工程
    を備えることを特徴とするフッ化アルキル基含有重合体の製造方法。
  8. 加圧下の液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素を重合溶媒として、フッ化アルキル基含有(メタ)アクリレートを20質量%以上含有するラジカル重合可能な単量体成分から高純度なフッ化アルキル基含有重合体を製造する方法であって、
    (1)上記単量体成分を重合するに当たり、重合溶媒と単量体成分との合計量に対する単量体成分の質量を60〜99質量%として、フッ化アルキル基含有重合体を製造する工程、
    (2)フッ化アルキル基含有重合体を高圧容器内で加圧下の液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素に溶解してフッ化アルキル基含有重合体の溶液を形成し、降圧操作によって、上記溶液を、フッ化アルキル基含有重合体を含む相と、単量体を含む相とに相分離させ、フッ化アルキル基含有重合体を含む相からフッ化アルキル基含有重合体を回収する工程を備えることを特徴とするフッ化アルキル基含有重合体の製造方法。
  9. 上記降圧操作によってフッ化アルキル基含有重合体を含む相を相分離させた後であって該重合体を回収する前に、前記高圧容器内に加圧下の液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素を流通させることにより、単量体を含む相を液化二酸化炭素または超臨界二酸化炭素と共に高圧容器から導出する工程を備える請求項8に記載のフッ化アルキル基含有重合体の製造方法。
  10. 上記工程(1)において、高圧容器内でフッ化アルキル基含有重合体を製造し、引き続き、請求項7または請求項8に記載の工程(2)を工程(1)と同じ高圧容器内で実施する請求項7〜9のいずれかに記載のフッ化アルキル基含有重合体の製造方法。
  11. 降圧操作によって二酸化炭素を揮散させることにより、フッ化アルキル基含有重合体を得るものである請求項1〜10のいずれかに記載のフッ化アルキル基含有重合体の製造方法。
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