JP4477178B2 - (メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとアルキルアミノアルキルアルコールをエステル交換して(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルを、連続的に高い生産性で製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとアルキルアミノアルキルアルコールをエステル交換反応触媒存在下で加熱し、エステル交換反応により生成したアルキルアルコールを蒸留塔塔頂より分離除去しながら(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルを製造する方法は従来より種々検討がなされてきたが、回分式反応器を用いる方法が一般的である。
【0003】
回分式による製造方法では、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アルキルアミノアルキルアルコールおよびエステル交換反応触媒を反応槽に仕込んだ後に加熱を開始し、全還流しながら反応槽および蒸留塔の温度が平衡状態になった後、エステル交換で発生した通常低沸点のアルキルアルコールを初期は低還流比で流出させ、反応の進行と共に還流比を大きくして塔頂より蒸留除去しながら反応を進行させる方法が採られている。
【0004】
上述のような回分式の反応装置では、初期の反応速度が速く、エステル交換されたアルキルアルコール発生量が多くなるために、アルキルアルコール蓄積により反応が阻害されることを防止するためには、初期の反応速度が速い状態でもアルキルアルコールが除去できるような大きい蒸留塔を有する必要がある。従って、反応後期に反応速度が遅くなると、過剰な大きさの蒸留塔で運転していることになり、加熱、冷却のためのエネルギーを無駄に消費していることになる。
【0005】
さらに、このような蒸留を伴う反応では、工場プラントに於いては、通常のジャケット式の加熱方式では加熱量が不足するために、内部にコイル式の熱交換器や、外部循環式の熱交換器を併用することにより加熱量を増大させている。しかし、コイル式の熱交換器は、コイル自体が高価であること、コイルにスケールが付着しやすいこと、反応槽の実質的な容積が小さくなることなどの欠点を有する。外部循環式の熱交換器は、高価であることや加熱管の閉塞の問題等がある。したがって、加熱量を小さくし、このような外部熱交換器による加熱が必要でない製造方法が望まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルを製造する際に、多大な熱エネルギーを消費すること無くエステル交換反応を効率的に行なうことができる製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エステル交換反応触媒の存在下で、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、一般式(I)
R1R2N(CH2)nOH (I)
(式中、R1は水素または炭素数1〜6のアルキル基、R2は炭素数1〜6のアルキル基、nは2〜6の整数を示す。)
で表されるアルキルアミノアルキルアルコールとのエステル交換反応により(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルを製造する方法において、
反応装置として、蒸留塔付き連続槽型反応槽をm基(mは2以上の整数を表す。)直列に並べた装置であって、その連続槽型反応槽の中の連続する2基の少なくとも一部は下記の(数式1)を満足している装置を用いることを特徴とする(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルの製造方法に関する。
【0008】
0.30rj-1<rj<0.70rj-1 (数式1)
但し、
rj=Aj/Vj
であり、ここで、
Aj(m2):j番目の反応装置の蒸留塔断面積
Vj(m3):j番目の反応装置の反応槽体積
j:2≦j≦mを満たす整数
を表す。
【0009】
本発明では、さらに前記(数式1)を満たす連続する2基の連続反応槽の反応条件が、下記の(数式2)をさらに満たす条件にて反応させることが好ましい。
【0010】
0.1ΔCj-1<ΔCj<0.5ΔCj-1 (数式2)
但し、ΔCj(%)は、j番目の反応槽での反応率の上昇分を表す。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明では、エステル交換反応触媒の存在下で、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとジメチルアミノエチルアルコールとをエステル交換反応させる。その際に用いられるエステル交換触媒は、従来からエステル交換反応に用いられている触媒であれば特に制限はなく、例えばアルカリ金属アルコラート、チタンアルコラートおよびアルミニウムアルコラートなどのアルコラート類、有機スズ化合物、鉛化合物、並びにタリウム化合物などを用いることができる。エステル交換触媒の使用量は、生産性が悪化しない程度に必要な量を用いることが好ましく、一般的にはアルキルアミノアルキルアルコールの0.001〜0.1モル%である。
【0012】
本発明において用いられる(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、炭素数1〜6(特に好ましくは炭素数1〜4)の直鎖状または分岐状アルキルの(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。この中でも、一般的には最も安価なメチルアクリレート、メチルメタクリレートが最も好ましい。
【0013】
また、本発明で用いるアルキルアミノアルキルアルコールは、一般式(I)
R1R2N(CH2)nOH (I)
(式中、R1は水素または炭素数1〜6のアルキル基、R2は炭素数1〜6のアルキル基、nは2〜6の整数を示す。)
で表され、この中でもR1はメチル、エチル、プロピル、R2はメチル、エチル、プロピル、が好ましく、nは2〜3が好ましい。特にジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノールが好ましい。
【0014】
本発明では、原料としてこれらエステル交換反応触媒、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アルキルアミノアルキルアルコールを、後述する反応装置に供給するものであるが、これらの実際に反応に関与する原料のほかに、適当な溶媒を用いてもよい。特にエステル交換反応によって副生するアルキルアルコールを共沸によって除去できるような溶媒が好ましく、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、2,3−ジメチルブタン、2,5−ジメチルヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタン等を用いることができる。
【0015】
次に本発明に用いる反応装置について説明する。
【0016】
前述のように、(メタ)アクリル酸のアルキルエステルとアルキルアミノアルキルアルコールを回分式エステル交換反応により(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルを製造する従来のプロセスでは、反応率が高くなるに従い反応速度の低下は著しく、蒸留塔塔頂より留出除去するアルキルアルコールの発生量が小さくなる。このため、蒸留塔を安定に運転するためには、反応率が高くなるに従い還流比を大きくする必要があり、言い換えると、再沸器、凝縮器でエネルギーが過剰に使用されているという問題を有している。
【0017】
反応速度論的には、本エステル交換反応は平衡反応であるために、反応液中のアルキルアルコールの濃度が小さいほど反応速度が速くなるが、還流比が高い状態では、還流比を高くすることによるアルキルアルコールの濃度を低下させる効果は小さくなるので、還流比を過剰に高くしても反応速度を速くすることはできないと言える。
【0018】
本発明では、直列に並べられた複数の連続槽型反応槽の各反応槽における単位反応槽体積当たりの蒸留塔断面積を比較したときに、反応の下流側の反応槽の方がそのひとつ前の反応槽より、単位反応槽体積当たりの蒸留塔断面積が小さくなっている。例えば、連続する反応槽の体積が等しければ、下流側の反応槽の蒸留塔の方が断面積が小さくなるように各反応槽が並べられている。それにより、還流比が過剰に高い蒸留塔の運転を回避することができ、反応速度をほとんど低下させることなく、加熱、冷却のためのエネルギーを抑制することが可能となる。
【0019】
単位反応槽体積当たりの蒸留塔断面積とは、反応槽体積として槽内反応液の実容積をV[m3]、蒸留塔断面積A[m2]で表すと、その比r=(A/V)を言うものであり、rの単位は[m-1]となる。例えば、蒸留塔が内径D[m]の円筒の場合、蒸留塔断面積AはπD2/4である。
【0020】
ここで、連続反応槽の基数をmとし、j番目の反応槽の場合を添え字jで表すと、rjがrj-1より小さい方が、後の反応槽におけるエネルギー使用量が小さくなるので好ましく、rjがrj-1の0.70倍未満、特に0.60倍未満が好ましい。また、rjがrj-1に対して小さくなりすぎると、エステル交換により発生したアルキルアルコールの除去が妨げられるために反応が阻害されてるので、通常は0.30倍より大きいことが好ましく、特に、0.35倍より大きいことが好ましい。
【0021】
これらをまとめると、
0.30rj-1<rj<0.70rj-1 (数式1)
を満たすときに、特に効率よく加熱、冷却のためのエネルギー量を抑制することが可能である。
【0022】
本発明では、用いる連続反応槽の数mは、反応槽体積、蒸留塔面積、生産量、反応率、最適な反応温度等といった反応に関する条件だけでなく、精製工程まで含めたプロセスを考慮して適宜決めることができるが、総合的に見るとmが小さい方が生産効率が高く、mは3以下、特に2が最も好ましい。
【0023】
本発明では、mが3以上のときは、m基の反応槽の中から連続する2基を選んだときに、少なくともその一部について(数式1)を満たしていればよく、mが3のときに、例えば1番目と2番目の反応槽の関係が(数式1)を満たしていなくとも、2番目と3番目の反応槽の関係が(数式1)を満たしていれば、それだけ効率よくエネルギーを抑制できる。しかしながら、任意の連続する2基を選んだときに、すべてについて(数式1)を満たしていることが効率的に最も好ましい。
【0024】
本発明において用いられる連続反応槽は、供給と抜液のできる混合槽であれば、材質、大きさ、加熱方法など特に制限はないが、攪拌翼を備えていることが望ましい。蒸留塔の型式は特に限定されず、トレイ型や充填塔型等が利用できる。
【0025】
本発明の製造方法において、各反応槽の反応率は、反応槽体積、流量、反応槽温度、圧力等を制御することで、任意に選択することが可能である。しかし、本発明では、前記(数式1)を満たす連続する2基の連続反応槽の反応条件が、j番目の反応装置における反応率の上昇分(即ち、受け入れた反応液中の反応率と、次の反応槽に送る反応液中の反応率を比較したときの増分)をΔCj[%]で表したとき、さらに(数式2)
0.1ΔCj-1<ΔCj<0.5ΔCj-1 (数式2)
を満たす範囲で特に生産性が高くなることがわかった。
【0026】
ここで、反応率とは、供給アルキルアミノアルキルアルコールに対して、反応により(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルに転換した割合であり、後述する実施例、比較例における程度の副生成物の量であれば、反応液の分析値から次式により簡便に求めることができる。
【0027】
反応率(%)=A/(A+B)×100
ただし、Aは(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルのモル数、Bはアルキルアミノアルキルアルコールのモル数である。
【0028】
本反応は平衡反応であるために、ΔCjが0.1ΔCj-1より著しく小さくなる範囲では、j番目の反応槽でほとんど反応が進行しておらず、生産性が悪くなる。この場合は、連続で流通させる反応液の流量を多くして生産量を大きくしたり、j番目の反応槽の温度を高くしたりすることによって、0.1ΔCj-1<ΔCjを満たすようにすることが可能であり、その結果、生産性を向上させることができる。特に好ましくは、0.2ΔCj-1<ΔCjである。
【0029】
またΔCjが0.5ΔCj-1より著しく大きい範囲では、平衡状態に全く達していないため、非常に低収率となる。この場合は、連続で流通させる反応液の流量を小さくして滞在時間を大きくしたり、反応槽の温度を高くしたり、反応槽を大きくする等の方法で、反応率を大きくして収率を高くし、ΔCj<0.5ΔCj-1を満たすようにすることで生産性を向上させることができる。特に好ましくは、ΔCj<0.45ΔCj-1である。
【0030】
最適な蒸留液を得て、かつ蒸留塔を安定に運転するためには、反応槽の容積、蒸留塔のサイズ、原料の供給量等によって、最適な還流比に調整しながら運転する必要がある。しかし、蒸留塔のサイズを設計する際に、蒸留塔のサイズが小さい場合は、還流比が小さくなり必要な熱量は小さくなるが、還流比が小さすぎると反応槽内のアルキルアルコールの濃度が大きくなるために反応が阻害される問題を生じる。また、蒸留塔のサイズが大きい場合は、還流比が大きくなり、エネルギーコスト的に不利となる問題を生じる。
【0031】
そのため、連続反応槽における各反応槽の還流比は、独立に通常1以上15以下であることが好ましく、より好ましくは1以上5以下である。特に、全ての反応槽が1以上5以下の還流比で運転されることが好ましい。
【0032】
尚、本発明では(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルおよび(メタ)アクリル酸アルキルエステルの重合を防止するため、重合防止剤を用いてもよい。例えば、蒸留塔塔頂や凝縮器から重合防止剤を添加することができる。通常用いられる重合防止剤としては、例えば、フェノチアジン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等が挙げられる。また、酸素または酸素と不活性気体の混合物、例えば、空気、酸素とアルゴンの混合気体等を蒸留塔下部などから導入してもよく、アルキルアクリレートやジメチルアミノエチルアクリレートの重合抑制効果がさらに向上する。
【0033】
【実施例】
次に、実施例および比較例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
【0034】
分析はガスクロマトグラフィにより行い、反応率は、各反応槽からオーバーフローしてくる反応液を分析し、次式により算出した。
【0035】
反応率y(%)=A/(A+B)×100
ただし、Aは、反応液中のジメチルアミノエチルアクリレートのモル数、Bはジメチルアミノエチルアルコールのモル数である。
槽体積はオーバーフローしている状態での槽内反応液の実容積である。原料供給量は調合した原料液の体積流量である。反応装置として、図1に示すような2基の連続槽型反応槽(反応装置ユニットPおよびQ)を直列に接続した装置用いた。
【0036】
[実施例1、2]
反応装置として、図1に示すように、原料供給用導管(1)、オーバーフロー管(8)、攪拌翼(3)、温度計を備えたガラス製3Lフラスコからなる反応器(2)に、蒸留塔(4)、凝縮器(5)を備えた蒸留装置を取り付けた。この反応装置ユニットPのオーバーフロー管(8)を同様の構成からなる反応装置ユニットQの反応器(2)に接続した。但し、反応装置ユニットPの蒸留塔(4)は内径32mm、反応装置ユニットQの蒸留塔(4)は内径20mmのガラス製30段オールダーショウ蒸留塔を用いた。それぞれの反応装置ユニットには真空発生器(図示せず)が装着されている。本装置を用いて以下の実験を行った。
【0037】
2Lの原料(組成割合:ジメチルアミノエチルアルコール(DOHと略す)1モル、メチルアクリレート(MAと略す)2モル、触媒としてジブチルスズオキサイド0.01モル、重合禁止剤としてフェノチアジン0.0015モル)と、共沸溶媒としてn−ヘキサン30gを反応装置ユニットPの反応器(2)に投入し、オイルバスにより、フラスコを加熱し反応を開始した。系内で生成するメタノールはn−ヘキサンとの共沸させ、塔頂より留出させた。留出液をデカンター(7)に導き、デカンターには100g/hで水供給導管(6)から水を供給し、主としてヘキサンからなる上層と主として水とメタノールからなる下層とに分離し、下層を反応系外に取り出し、上層を蒸留塔下部から10段目に戻した。蒸留塔は下部から15段目の温度が塔頂の温度よりも0〜10K高くなるように還流比を1〜10で調節した。
【0038】
反応開始6時間後に、原料供給用導管(1)より共沸溶媒含まない以外は最初の仕込み組成と同じ組成の原料を一定流量で反応装置ユニットPの反応器(2)に連続的に供給しはじめ、反応液をオーバーフローさせた。反応装置ユニットPからオバーフローした反応液を反応装置ユニットQへ導き、反応器が反応液で満たされた後に加熱を開始して、反応装置ユニットPと同様の方法で反応させた。反応装置ユニットP,Qともに、連続供給を開始してからも、その前と同じように、メタノールとn−ヘキサンとを含む留出液に、100g/hで水供給導管(6)から水を供給し、デカンター(7)で分離し、主としてヘキサンを含む上層を蒸留塔下部から10段目に戻し、主として水とメタノールからなる下層を反応系外に取り出した。そして、反応装置ユニットPと反応装置ユニットQの蒸留塔における還流比を表1に示す条件として反応を行った。
【0039】
また、反応装置ユニットPおよび反応装置ユニットQにおける反応温度は表1に示した通りである。それぞれのユニットの反応温度が所定の温度を超える場合は、真空発生器により減圧を開始し、所定の温度を保持した。連続供給開始から20時間後の反応装置ユニットPおよびQからオーバーフローしてくる反応液中のDOHとADAMを分析して反応率を算出した。
【0040】
原料供給流量、原料DOHとMAの供給比率、反応装置ユニットP、Qの反応圧力を変更して2回の実験(実施例1および実施例2)を行った。結果を表1に示した。
【0041】
[比較例1、2]
反応装置ユニットQの蒸留塔(4)として、内径32mmのガラス製30段オールダーショウ蒸留塔を用いた以外は実施例1と同様の装置を用いて、表1に示す反応温度、還流比にて実験を行った。またそのとき、原料供給流量、原料DOHとMAの供給比率、反応装置ユニットP、Qの反応圧力を変更して2回の実験(比較例1および比較例2)を行った。条件および結果を表1に示す。
【0042】
この結果より、第1槽(反応装置ユニットP)又は第2槽(反応装置ユニットQ)における反応率そのものは比較例のほうが若干高いが、実施例ではオイルバスの温度を比較例に比べてかなり低くすることができるので、エネルギー的に見て非常に有利であることが解る。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルを製造する際に、多大な熱エネルギーを消費すること無くエステル交換反応を効率的に行なうことができる製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる連続反応装置の1例を示す図である。
【符号の説明】
1 原料供給用導管
2 反応器
3 攪拌機
4 蒸留塔
5 凝縮器
6 水供給導管
7 デカンタ
8 オーバーフロー管
P、Q 反応装置ユニット
Claims (4)
- エステル交換反応触媒の存在下で、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、一般式(I)
R1R2N(CH2)nOH (I)
(式中、R1は水素または炭素数1〜6のアルキル基、R2は炭素数1〜6のアルキル基、nは2〜6の整数を示す。)
で表されるアルキルアミノアルキルアルコールとのエステル交換反応により(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルを製造する方法において、
反応装置として、蒸留塔付き連続槽型反応槽をm基(mは2以上の整数を表す。)直列に並べた装置であって、その連続槽型反応槽の中の連続する2基の少なくとも一部は下記の(数式1)を満足している装置を用いることを特徴とする(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルの製造方法。
0.30rj-1<rj<0.70rj-1 (数式1)
{但し、
rj=Aj/Vj
であり、ここで、
Aj[m2]:j番目の反応装置の蒸留塔断面積
Vj[m3]:j番目の反応装置の反応槽体積
j:2≦j≦mを満たす整数
を表す。} - 前記(数式1)を満たす連続する2基の連続反応槽の反応条件が、下記の(数式2)をさらに満たす条件にて反応させることを特徴とする請求項1記載の(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルの製造方法。
0.1ΔCj-1<ΔCj<0.5ΔCj-1 (数式2)
{但し、ΔCj(%)は、j番目の反応槽での反応率の上昇分を表す。} - 前記アルキルアミノアルキルアルコールがジメチルアミノエタノールであり、(メタ)アクリル酸アルキルエステルがアクリル酸メチルまたはメタクリル酸メチルであることを特徴とする請求項1または2記載の(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルの製造方法。
- 蒸留塔の還流比が1以上15以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルの製造方法。
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