JP2001172234A - (メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルの製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルの製造方法

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JP2001172234A
JP2001172234A JP36272699A JP36272699A JP2001172234A JP 2001172234 A JP2001172234 A JP 2001172234A JP 36272699 A JP36272699 A JP 36272699A JP 36272699 A JP36272699 A JP 36272699A JP 2001172234 A JP2001172234 A JP 2001172234A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、(メタ)アクリル酸アルキルアミ
ノアルキルエステルを製造する際に、多大な熱エネルギ
ーを消費すること無くエステル交換反応を効率的に行な
うことができる製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸アルキルエステル
と、アルキルアミノアルキルアルコールとをエステル交
換反応により(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキ
ルエステルを製造する際に、蒸留塔付き連続槽型反応槽
をm基(mは2以上の整数を表す。)直列に並べ、その
連続槽型反応槽の中の連続する2基の少なくとも一部が
(数式1)を満足する装置を用いる。 0.30rj-1<rj<0.70rj-1 (数式1) {但し、rj=Aj/Vj、Aj[m2]:j番目の反応装置
の蒸留塔断面積、Vj[m3]:j番目の反応装置の反応
槽体積、j:2≦j≦mを満たす整数。}

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(メタ)アクリル
酸アルキルエステルとアルキルアミノアルキルアルコー
ルをエステル交換して(メタ)アクリル酸アルキルアミ
ノアルキルエステルを、連続的に高い生産性で製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】(メタ)アクリル酸アルキルエステルと
アルキルアミノアルキルアルコールをエステル交換反応
触媒存在下で加熱し、エステル交換反応により生成した
アルキルアルコールを蒸留塔塔頂より分離除去しながら
(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルを
製造する方法は従来より種々検討がなされてきたが、回
分式反応器を用いる方法が一般的である。
【0003】回分式による製造方法では、(メタ)アク
リル酸アルキルエステル、アルキルアミノアルキルアル
コールおよびエステル交換反応触媒を反応槽に仕込んだ
後に加熱を開始し、全還流しながら反応槽および蒸留塔
の温度が平衡状態になった後、エステル交換で発生した
通常低沸点のアルキルアルコールを初期は低還流比で流
出させ、反応の進行と共に還流比を大きくして塔頂より
蒸留除去しながら反応を進行させる方法が採られてい
る。
【0004】上述のような回分式の反応装置では、初期
の反応速度が速く、エステル交換されたアルキルアルコ
ール発生量が多くなるために、アルキルアルコール蓄積
により反応が阻害されることを防止するためには、初期
の反応速度が速い状態でもアルキルアルコールが除去で
きるような大きい蒸留塔を有する必要がある。従って、
反応後期に反応速度が遅くなると、過剰な大きさの蒸留
塔で運転していることになり、加熱、冷却のためのエネ
ルギーを無駄に消費していることになる。
【0005】さらに、このような蒸留を伴う反応では、
工場プラントに於いては、通常のジャケット式の加熱方
式では加熱量が不足するために、内部にコイル式の熱交
換器や、外部循環式の熱交換器を併用することにより加
熱量を増大させている。しかし、コイル式の熱交換器
は、コイル自体が高価であること、コイルにスケールが
付着しやすいこと、反応槽の実質的な容積が小さくなる
ことなどの欠点を有する。外部循環式の熱交換器は、高
価であることや加熱管の閉塞の問題等がある。したがっ
て、加熱量を小さくし、このような外部熱交換器による
加熱が必要でない製造方法が望まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、(メタ)ア
クリル酸アルキルアミノアルキルエステルを製造する際
に、多大な熱エネルギーを消費すること無くエステル交
換反応を効率的に行なうことができる製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、エステル交換
反応触媒の存在下で、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルと、一般式(I) R12N(CH2nOH (I) (式中、R1は水素または炭素数1〜6のアルキル基、
2は炭素数1〜6のアルキル基、nは2〜6の整数を
示す。)で表されるアルキルアミノアルキルアルコール
とのエステル交換反応により(メタ)アクリル酸アルキ
ルアミノアルキルエステルを製造する方法において、反
応装置として、蒸留塔付き連続槽型反応槽をm基(mは
2以上の整数を表す。)直列に並べた装置であって、そ
の連続槽型反応槽の中の連続する2基の少なくとも一部
は下記の(数式1)を満足している装置を用いることを
特徴とする(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキル
エステルの製造方法に関する。
【0008】 0.30rj-1<rj<0.70rj-1 (数式1) 但し、 rj=Aj/Vj であり、ここで、 Aj(m2):j番目の反応装置の蒸留塔断面積 Vj(m3):j番目の反応装置の反応槽体積 j:2≦j≦mを満たす整数 を表す。
【0009】本発明では、さらに前記(数式1)を満た
す連続する2基の連続反応槽の反応条件が、下記の(数
式2)をさらに満たす条件にて反応させることが好まし
い。
【0010】 0.1ΔCj-1<ΔCj<0.5ΔCj-1 (数式2) 但し、ΔCj(%)は、j番目の反応槽での反応率の上
昇分を表す。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明では、エステル交換反応触
媒の存在下で、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと
ジメチルアミノエチルアルコールとをエステル交換反応
させる。その際に用いられるエステル交換触媒は、従来
からエステル交換反応に用いられている触媒であれば特
に制限はなく、例えばアルカリ金属アルコラート、チタ
ンアルコラートおよびアルミニウムアルコラートなどの
アルコラート類、有機スズ化合物、鉛化合物、並びにタ
リウム化合物などを用いることができる。エステル交換
触媒の使用量は、生産性が悪化しない程度に必要な量を
用いることが好ましく、一般的にはアルキルアミノアル
キルアルコールの0.001〜0.1モル%である。
【0012】本発明において用いられる(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルとしては、炭素数1〜6(特に好
ましくは炭素数1〜4)の直鎖状または分岐状アルキル
の(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、例えばメチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、イソ
ブチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
この中でも、一般的には最も安価なメチルアクリレー
ト、メチルメタクリレートが最も好ましい。
【0013】また、本発明で用いるアルキルアミノアル
キルアルコールは、一般式(I) R12N(CH2nOH (I) (式中、R1は水素または炭素数1〜6のアルキル基、
2は炭素数1〜6のアルキル基、nは2〜6の整数を
示す。)で表され、この中でもR1はメチル、エチル、
プロピル、R2はメチル、エチル、プロピル、が好まし
く、nは2〜3が好ましい。特にジメチルアミノエタノ
ール、ジエチルアミノエタノールが好ましい。
【0014】本発明では、原料としてこれらエステル交
換反応触媒、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ア
ルキルアミノアルキルアルコールを、後述する反応装置
に供給するものであるが、これらの実際に反応に関与す
る原料のほかに、適当な溶媒を用いてもよい。特にエス
テル交換反応によって副生するアルキルアルコールを共
沸によって除去できるような溶媒が好ましく、例えば、
n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、2,3−
ジメチルブタン、2,5−ジメチルヘキサン、2,2,
4−トリメチルペンタン等を用いることができる。
【0015】次に本発明に用いる反応装置について説明
する。
【0016】前述のように、(メタ)アクリル酸のアル
キルエステルとアルキルアミノアルキルアルコールを回
分式エステル交換反応により(メタ)アクリル酸アルキ
ルアミノアルキルエステルを製造する従来のプロセスで
は、反応率が高くなるに従い反応速度の低下は著しく、
蒸留塔塔頂より留出除去するアルキルアルコールの発生
量が小さくなる。このため、蒸留塔を安定に運転するた
めには、反応率が高くなるに従い還流比を大きくする必
要があり、言い換えると、再沸器、凝縮器でエネルギー
が過剰に使用されているという問題を有している。
【0017】反応速度論的には、本エステル交換反応は
平衡反応であるために、反応液中のアルキルアルコール
の濃度が小さいほど反応速度が速くなるが、還流比が高
い状態では、還流比を高くすることによるアルキルアル
コールの濃度を低下させる効果は小さくなるので、還流
比を過剰に高くしても反応速度を速くすることはできな
いと言える。
【0018】本発明では、直列に並べられた複数の連続
槽型反応槽の各反応槽における単位反応槽体積当たりの
蒸留塔断面積を比較したときに、反応の下流側の反応槽
の方がそのひとつ前の反応槽より、単位反応槽体積当た
りの蒸留塔断面積が小さくなっている。例えば、連続す
る反応槽の体積が等しければ、下流側の反応槽の蒸留塔
の方が断面積が小さくなるように各反応槽が並べられて
いる。それにより、還流比が過剰に高い蒸留塔の運転を
回避することができ、反応速度をほとんど低下させるこ
となく、加熱、冷却のためのエネルギーを抑制すること
が可能となる。
【0019】単位反応槽体積当たりの蒸留塔断面積と
は、反応槽体積として槽内反応液の実容積をV
[m3]、蒸留塔断面積A[m2]で表すと、その比r=
(A/V)を言うものであり、rの単位は[m-1]とな
る。例えば、蒸留塔が内径D[m]の円筒の場合、蒸留
塔断面積AはπD2/4である。
【0020】ここで、連続反応槽の基数をmとし、j番
目の反応槽の場合を添え字jで表すと、rjがrj-1より
小さい方が、後の反応槽におけるエネルギー使用量が小
さくなるので好ましく、rjがrj-1の0.70倍未満、
特に0.60倍未満が好ましい。また、rjがrj-1に対
して小さくなりすぎると、エステル交換により発生した
アルキルアルコールの除去が妨げられるために反応が阻
害されてるので、通常は0.30倍より大きいことが好
ましく、特に、0.35倍より大きいことが好ましい。
【0021】これらをまとめると、 0.30rj-1<rj<0.70rj-1 (数式1) を満たすときに、特に効率よく加熱、冷却のためのエネ
ルギー量を抑制することが可能である。
【0022】本発明では、用いる連続反応槽の数mは、
反応槽体積、蒸留塔面積、生産量、反応率、最適な反応
温度等といった反応に関する条件だけでなく、精製工程
まで含めたプロセスを考慮して適宜決めることができる
が、総合的に見るとmが小さい方が生産効率が高く、m
は3以下、特に2が最も好ましい。
【0023】本発明では、mが3以上のときは、m基の
反応槽の中から連続する2基を選んだときに、少なくと
もその一部について(数式1)を満たしていればよく、
mが3のときに、例えば1番目と2番目の反応槽の関係
が(数式1)を満たしていなくとも、2番目と3番目の
反応槽の関係が(数式1)を満たしていれば、それだけ
効率よくエネルギーを抑制できる。しかしながら、任意
の連続する2基を選んだときに、すべてについて(数式
1)を満たしていることが効率的に最も好ましい。
【0024】本発明において用いられる連続反応槽は、
供給と抜液のできる混合槽であれば、材質、大きさ、加
熱方法など特に制限はないが、攪拌翼を備えていること
が望ましい。蒸留塔の型式は特に限定されず、トレイ型
や充填塔型等が利用できる。
【0025】本発明の製造方法において、各反応槽の反
応率は、反応槽体積、流量、反応槽温度、圧力等を制御
することで、任意に選択することが可能である。しか
し、本発明では、前記(数式1)を満たす連続する2基
の連続反応槽の反応条件が、j番目の反応装置における
反応率の上昇分(即ち、受け入れた反応液中の反応率
と、次の反応槽に送る反応液中の反応率を比較したとき
の増分)をΔCj[%]で表したとき、さらに(数式
2) 0.1ΔCj-1<ΔCj<0.5ΔCj-1 (数式2) を満たす範囲で特に生産性が高くなることがわかった。
【0026】ここで、反応率とは、供給アルキルアミノ
アルキルアルコールに対して、反応により(メタ)アク
リル酸アルキルアミノアルキルエステルに転換した割合
であり、後述する実施例、比較例における程度の副生成
物の量であれば、反応液の分析値から次式により簡便に
求めることができる。
【0027】反応率(%)=A/(A+B)×100 ただし、Aは(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキ
ルエステルのモル数、Bはアルキルアミノアルキルアル
コールのモル数である。
【0028】本反応は平衡反応であるために、ΔCj
0.1ΔCj-1より著しく小さくなる範囲では、j番目
の反応槽でほとんど反応が進行しておらず、生産性が悪
くなる。この場合は、連続で流通させる反応液の流量を
多くして生産量を大きくしたり、j番目の反応槽の温度
を高くしたりすることによって、0.1ΔCj-1<ΔCj
を満たすようにすることが可能であり、その結果、生産
性を向上させることができる。特に好ましくは、0.2
ΔCj-1<ΔCjである。
【0029】またΔCjが0.5ΔCj-1より著しく大き
い範囲では、平衡状態に全く達していないため、非常に
低収率となる。この場合は、連続で流通させる反応液の
流量を小さくして滞在時間を大きくしたり、反応槽の温
度を高くしたり、反応槽を大きくする等の方法で、反応
率を大きくして収率を高くし、ΔCj<0.5ΔCj-1
満たすようにすることで生産性を向上させることができ
る。特に好ましくは、ΔCj<0.45ΔCj-1である。
【0030】最適な蒸留液を得て、かつ蒸留塔を安定に
運転するためには、反応槽の容積、蒸留塔のサイズ、原
料の供給量等によって、最適な還流比に調整しながら運
転する必要がある。しかし、蒸留塔のサイズを設計する
際に、蒸留塔のサイズが小さい場合は、還流比が小さく
なり必要な熱量は小さくなるが、還流比が小さすぎると
反応槽内のアルキルアルコールの濃度が大きくなるため
に反応が阻害される問題を生じる。また、蒸留塔のサイ
ズが大きい場合は、還流比が大きくなり、エネルギーコ
スト的に不利となる問題を生じる。
【0031】そのため、連続反応槽における各反応槽の
還流比は、独立に通常1以上15以下であることが好ま
しく、より好ましくは1以上5以下である。特に、全て
の反応槽が1以上5以下の還流比で運転されることが好
ましい。
【0032】尚、本発明では(メタ)アクリル酸アルキ
ルアミノアルキルエステルおよび(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルの重合を防止するため、重合防止剤を用
いてもよい。例えば、蒸留塔塔頂や凝縮器から重合防止
剤を添加することができる。通常用いられる重合防止剤
としては、例えば、フェノチアジン、ハイドロキノンモ
ノメチルエーテル等が挙げられる。また、酸素または酸
素と不活性気体の混合物、例えば、空気、酸素とアルゴ
ンの混合気体等を蒸留塔下部などから導入してもよく、
アルキルアクリレートやジメチルアミノエチルアクリレ
ートの重合抑制効果がさらに向上する。
【0033】
【実施例】次に、実施例および比較例を示して本発明を
さらに具体的に説明する。
【0034】分析はガスクロマトグラフィにより行い、
反応率は、各反応槽からオーバーフローしてくる反応液
を分析し、次式により算出した。
【0035】反応率y(%)=A/(A+B)×100 ただし、Aは、反応液中のジメチルアミノエチルアクリ
レートのモル数、Bはジメチルアミノエチルアルコール
のモル数である。槽体積はオーバーフローしている状態
での槽内反応液の実容積である。原料供給量は調合した
原料液の体積流量である。反応装置として、図1に示す
ような2基の連続槽型反応槽(反応装置ユニットPおよ
びQ)を直列に接続した装置用いた。
【0036】[実施例1、2]反応装置として、図1に
示すように、原料供給用導管(1)、オーバーフロー管
(8)、攪拌翼(3)、温度計を備えたガラス製3Lフ
ラスコからなる反応器(2)に、蒸留塔(4)、凝縮器
(5)を備えた蒸留装置を取り付けた。この反応装置ユ
ニットPのオーバーフロー管(8)を同様の構成からな
る反応装置ユニットQの反応器(2)に接続した。但
し、反応装置ユニットPの蒸留塔(4)は内径32m
m、反応装置ユニットQの蒸留塔(4)は内径20mm
のガラス製30段オールダーショウ蒸留塔を用いた。そ
れぞれの反応装置ユニットには真空発生器(図示せず)
が装着されている。本装置を用いて以下の実験を行っ
た。
【0037】2Lの原料(組成割合:ジメチルアミノエ
チルアルコール(DOHと略す)1モル、メチルアクリ
レート(MAと略す)2モル、触媒としてジブチルスズ
オキサイド0.01モル、重合禁止剤としてフェノチア
ジン0.0015モル)と、共沸溶媒としてn−ヘキサ
ン30gを反応装置ユニットPの反応器(2)に投入
し、オイルバスにより、フラスコを加熱し反応を開始し
た。系内で生成するメタノールはn−ヘキサンとの共沸
させ、塔頂より留出させた。留出液をデカンター(7)
に導き、デカンターには100g/hで水供給導管
(6)から水を供給し、主としてヘキサンからなる上層
と主として水とメタノールからなる下層とに分離し、下
層を反応系外に取り出し、上層を蒸留塔下部から10段
目に戻した。蒸留塔は下部から15段目の温度が塔頂の
温度よりも0〜10K高くなるように還流比を1〜10
で調節した。
【0038】反応開始6時間後に、原料供給用導管
(1)より共沸溶媒含まない以外は最初の仕込み組成と
同じ組成の原料を一定流量で反応装置ユニットPの反応
器(2)に連続的に供給しはじめ、反応液をオーバーフ
ローさせた。反応装置ユニットPからオバーフローした
反応液を反応装置ユニットQへ導き、反応器が反応液で
満たされた後に加熱を開始して、反応装置ユニットPと
同様の方法で反応させた。反応装置ユニットP,Qとも
に、連続供給を開始してからも、その前と同じように、
メタノールとn−ヘキサンとを含む留出液に、100g
/hで水供給導管(6)から水を供給し、デカンター
(7)で分離し、主としてヘキサンを含む上層を蒸留塔
下部から10段目に戻し、主として水とメタノールから
なる下層を反応系外に取り出した。そして、反応装置ユ
ニットPと反応装置ユニットQの蒸留塔における還流比
を表1に示す条件として反応を行った。
【0039】また、反応装置ユニットPおよび反応装置
ユニットQにおける反応温度は表1に示した通りであ
る。それぞれのユニットの反応温度が所定の温度を超え
る場合は、真空発生器により減圧を開始し、所定の温度
を保持した。連続供給開始から20時間後の反応装置ユ
ニットPおよびQからオーバーフローしてくる反応液中
のDOHとADAMを分析して反応率を算出した。
【0040】原料供給流量、原料DOHとMAの供給比
率、反応装置ユニットP、Qの反応圧力を変更して2回
の実験(実施例1および実施例2)を行った。結果を表
1に示した。
【0041】[比較例1、2]反応装置ユニットQの蒸
留塔(4)として、内径32mmのガラス製30段オー
ルダーショウ蒸留塔を用いた以外は実施例1と同様の装
置を用いて、表1に示す反応温度、還流比にて実験を行
った。またそのとき、原料供給流量、原料DOHとMA
の供給比率、反応装置ユニットP、Qの反応圧力を変更
して2回の実験(比較例1および比較例2)を行った。
条件および結果を表1に示す。
【0042】この結果より、第1槽(反応装置ユニット
P)又は第2槽(反応装置ユニットQ)における反応率
そのものは比較例のほうが若干高いが、実施例ではオイ
ルバスの温度を比較例に比べてかなり低くすることがで
きるので、エネルギー的に見て非常に有利であることが
解る。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、(メタ)アクリル酸ア
ルキルアミノアルキルエステルを製造する際に、多大な
熱エネルギーを消費すること無くエステル交換反応を効
率的に行なうことができる製造方法を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる連続反応装置の1例を示す
図である。
【符号の説明】 1 原料供給用導管 2 反応器 3 攪拌機 4 蒸留塔 5 凝縮器 6 水供給導管 7 デカンタ 8 オーバーフロー管 P、Q 反応装置ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 修平 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 BA02 BA09 BA10 BA11 BA81 BT12 BU32 4H039 CA66 CD40

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エステル交換反応触媒の存在下で、(メ
    タ)アクリル酸アルキルエステルと、一般式(I) R12N(CH2nOH (I) (式中、R1は水素または炭素数1〜6のアルキル基、
    2は炭素数1〜6のアルキル基、nは2〜6の整数を
    示す。)で表されるアルキルアミノアルキルアルコール
    とのエステル交換反応により(メタ)アクリル酸アルキ
    ルアミノアルキルエステルを製造する方法において、反
    応装置として、蒸留塔付き連続槽型反応槽をm基(mは
    2以上の整数を表す。)直列に並べた装置であって、そ
    の連続槽型反応槽の中の連続する2基の少なくとも一部
    は下記の(数式1)を満足している装置を用いることを
    特徴とする(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキル
    エステルの製造方法。 0.30rj-1<rj<0.70rj-1 (数式1) {但し、 rj=Aj/Vj であり、ここで、 Aj[m2]:j番目の反応装置の蒸留塔断面積 Vj[m3]:j番目の反応装置の反応槽体積 j:2≦j≦mを満たす整数 を表す。}
  2. 【請求項2】 前記(数式1)を満たす連続する2基の
    連続反応槽の反応条件が、下記の(数式2)をさらに満
    たす条件にて反応させることを特徴とする請求項1記載
    の(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステル
    の製造方法。 0.1ΔCj-1<ΔCj<0.5ΔCj-1 (数式2) {但し、ΔCj(%)は、j番目の反応槽での反応率の
    上昇分を表す。}
  3. 【請求項3】 前記アルキルアミノアルキルアルコール
    がジメチルアミノエタノールであり、(メタ)アクリル
    酸アルキルエステルがアクリル酸メチルまたはメタクリ
    ル酸メチルであることを特徴とする請求項1または2記
    載の(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステ
    ルの製造方法。
  4. 【請求項4】 蒸留塔の還流比が1以上15以下である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の(メ
    タ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルの製造
    方法。
JP36272699A 1999-12-21 1999-12-21 (メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステルの製造方法 Expired - Lifetime JP4477178B2 (ja)

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