JP4476870B2 - 音源探査用マイクロフォン出力の補正方法、低周波発生装置、音源探査システム、及び、マイクロフォンフレーム - Google Patents

音源探査用マイクロフォン出力の補正方法、低周波発生装置、音源探査システム、及び、マイクロフォンフレーム Download PDF

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本発明は、例えば、工場等の騒音源などの音源位置を特定して表示する音源探査システムに関するもので、特に、低周波音源の位置探査に関する。
工場等では、電源ボックスやリレーなどのトランスから発生する50Hz/60Hz、もしくはそれらの倍音である低音の騒音が多く発生している。このような騒音に対しては、従来、作業者が騒音発生機器の周囲の音圧分布を騒音計により測定して上記騒音源を特定して騒音対策を行うようにしていたが、上記方法では、騒音源の特定には多くの時間がかかり、効率的ではなかった。そこで、音響的手法を用いて騒音等の音源を推定する方法が検討されてきている。
しかし、音源の発生する音が20Hz以下の低周波音を含む場合には、音波の波長が長いため、音源を正確に探査することが困難であることから、低周波音源の到来方向を推定するため、様々な方法が提案されている。
その一つとして、個々のマイクロフォンの出力の共分散行列の固有値を推定し、この推定された固有値から音源の方向を推定することにより、低周波音の到来方向を推定する、MUSIC(Multiple Signal Classication)法と呼ばれる方法が提案されている。これは、入力信号の共分散行列から最小固有ベクトルを計算し、第1番目のマイクロフォン出力を基準とした各マイクロフォン出力の遅延成分を要素として持つベクトルと上記最小固有ベクトルが直交するという性質を利用して音源の方向を推定するもので、データ収集時間が長く取れ、かつ、S/N比が高く取れる場合には、精度も高く、更に、分解能の高さという点では有利な手法である(例えば、非特許文献1,2参照)。
また、低周波音を対象とする場合、一般的なマイクロフォンアレイは非常に長いマイクロフォン列を必要とするが、複数のマイクロフォンをリング状に配列したリングアレーを用いるとともに、円形配置の計算式から長さの次元を持つ量に依存しない信号を抽出することにより、低周波音の方向を推定する方法がある。この推定方法においては、125Hzと500Hzにおいて、同程度の精度で音源の方向の推定できるとの報告がある(例えば、非特許文献3,4参照)。
一方、計測点に配置された複数のマイクロフォンの出力信号の位相差からではなく、複数のマイクロフォンから互いに交わる直線状に配置された複数のマイクロフォン対を構成し、対となる2つのマイクロフォン間の位相差(時間遅れDij)と、他の対となる2つのマイクロフォン間の位相差(時間遅れDmn)とから音源の方向を推定する方法が提案されている(例えば、非特許文献5,6、特許文献1参照)。
すなわち、図12に示すように、4個のマイクロフォンM1〜M4を、互いに直交する2直線上にそれぞれ所定の間隔で配置された2組のマイクロフォン対(M1, M3)及びマイクロフォン対(M2,M4)を構成するように配置するとともに、第5のマイクロフォンM5を上記マイクロフォンM1〜M4の作る平面上にない位置に配置して、更に4組のマイクロフォン対(M5, M1)〜(M5, M4)を構成した場合、音の入射方向である水平角θと仰角φとは以下の式(1)及び式(2)で表わせる。
Figure 0004476870
ここで、上記時間遅れDijは、マイクロフォンMiに到達する音圧信号と、このマイクロフォンMiに対して対となるマイクロフォンMjに到達する音圧信号との時間差であり、この対となる2つのマイクロフォンMi及びMjに入力される信号のクロススペクトルPij(f)を求め、更に、対象とする上記周波数fの位相角情報Ψ(rad)を用いて、以下の式(3)により算出される。
Figure 0004476870
これにより、複数のマイクロフォンの出力信号の位相差もしくは到達時間差から音源の方向を推定する場合に比較して、簡単な構成で、かつ、屋外においても、音源の方向を精度よく推定することができる。
なお、上記式(1),(2)は、マイクロフォン間の距離を半波長とする周波数以下の平面波で成立する。また、対象となる音源位置が測定点とほぼ同一平面上にあり、仰角φを必要としない場合には、2組のマイクロフォン対(M1,M3)及び(M2,M4)のみで音源の方向である水平角θを推定することができる。
朴真南,宇佐川毅,江端正直;直線マイクロホンアレーによる音源方向推定精度に関する検討,pp9-15,信学技法,1996.11 三輪基敦,柴山秀男,王輝;低周波音源の到来方向の推定,pp625-626,日本音響学会講演論文集,2000.9 池田和史,大西慶三,西村正治;低周波音の高指向性計測手法の開発−第1報,pp481-482,日本音響学会講演論文集,1999.9 池田和史,大西慶三,西村正治;低周波音の高指向性計測手法の開発−第2報,pp471-472,日本音響学会講演論文集,200.3 上明戸昇,野上英和,山下恭弘,財満健史,大脇雅直,杉山武,和田浩之;音情報と画像を組込んだ音源探査システムの開発,日本建築学会計画系論文集,第553号,pp17-22,2002.3 大脇雅直,財満健史,和田浩之,山下恭弘;画像に音情報を組込んだ音源探査システムの開発,電力土木、No.308,pp100-104,2003.11 特開2003−111183号公報
しかしながら、上記マイクロフォンの出力の共分散行列の固有値から音源の方向を推定する方法は、反射音や回折音がある場合や屋外などでの測定など、測定条件が厳しい場合には、精度が十分でないだけでなく、音圧レベルの大小を求めることができないといった問題点があった。
また、リングアレーを用いた方法は有効ではあるが、上記125Hz及び500Hzでの音源方向の推定は無響室における実験結果であり、実際のフィールドで使用するには、まだ多くの実証実験が必要である。
一方、複数のマイクロフォン対の時間遅れDijをそれぞれ算出して、音源の方向を推定する方法では、通常の騒音である、100Hz〜4400Hzを対象としており、その物理的な測定可能範囲は20Hz〜4850Hzと、低周波音も含んではいるものの、低周波音を測定対象にした場合には、波長が長いため、現行のマイクロフォン間隔(音響中心から17.5mm)では誤差が大きくなってしまうだけでなく、各マイクロフォンの位相ずれの影響を受けやすいため、音源方向の推定精度が必ずしも十分ではなかった。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、低周波音を測定対象にした場合でも騒音源を確実に特定することのできる音源探査システムを提供することを目的とする。
本願の請求項1に記載の発明は、音源探査システムに用いられるマイクロフォン出力を補正する方法であって、互いに交わる2つの直線上にそれぞれ所定の間隔で配置された2組のマイクロフォン対と上記2組のマイクロフォン対の作る平面上にない第5のマイクロフォンとから成るマイクロフォン群と、上記2組のマイクロフォン対を構成するマイクロフォン間の位相差、及び、上記第5のマイクロフォンと上記2組のマイクロフォン対を構成する4個のマイクロフォンのそれぞれとで構成される4組のマイクロフォン対を構成するマイクロフォン間の位相差とを用いて音源の位置を推定する音源位置推定手段とを備えた音源探査装置において、上記対を成す各マイクロフォン間の低周波側の位相ずれを、低周波発生装置から発生する低周波音の到達時間差に基づいて補正するようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の音源探査用マイクロフォン出力の補正方法において、上記各マイクロフォンの音圧レベルを低周波発生装置から発生する低周波音の音圧レベルに基づいて補正するようにしたことを特徴とするものである。
なお、上記低周波発生装置から発生する低周波音の音圧レベルとしては、低周波騒音計で実際に測定した上記低周波音の音圧レベルであってもよいし、下記の請求項3に記載の低周波発生装置などの低周波発生装置の振動板の寸法、振動速度、振幅等から計算によって求めた音圧レベルであってもよい。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の音源探査用マイクロフォン出力の補正方法に使用される低周波発生装置であって、円盤状の振動板と、上記振動板を所定のストローク幅で上記振動板の厚さ方向に一定の周期で駆動するための駆動部とを備えたことを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、互いに交わる2つの直線上にそれぞれ所定の間隔で配置された2組のマイクロフォン対と上記2組のマイクロフォン対の作る平面上にない第5のマイクロフォンとから成るマイクロフォン群と、上記2組のマイクロフォン対を構成するマイクロフォン間の位相差、及び、上記第5のマイクロフォンと上記2組のマイクロフォン対を構成する4個のマイクロフォンのそれぞれとで構成される4組のマイクロフォン対を構成するマイクロフォン間の位相差とを用いて音源の位置を推定する音源位置推定手段と、上記推定された音源位置近傍の映像を採取する映像採取手段と、上記推定された音源位置と上記採取された映像上とを合成する画像合成手段とを備えた音源探査システムにおいて、予め計測した低周波発生装置から発生する低周波音の到達時間差に基づいて上記対を成す各マイクロフォン間の低周波側の位相ずれのデータを記憶するデータ記憶手段と、上記位相ずれのデータに基づいて上記対を成すマイクロフォン間の低周波側の位相ずれを補正する音圧信号補正手段とを設けたことを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の音源探査システムにおいて、上記2組のマイクロフォン対の各マイクロフォンを、互いに直交する2つの直線上に正方形を構成するようにそれぞれ配置するとともに、上記2つの直線に直交し上記正方形の中心を通る直線上に第5のマイクロフォンを配置したことを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の音源探査システムに用いられるマイクロフォンフレームであって、正方形の各頂点に配置され、上記互いに直交する2つの直線上に配置された4個のマイクロフォンをそれぞれ支持するマイクロフォン支持部と、隣接するマイクロフォン支持部をそれぞれ連結する円弧状の連結部材と、上記各マイクロフォン支持部と上記第5のマイクロフォンを支持するマイクロフォン支持部とを連結する直線状の連結部材とを備えたものである
本発明によれば、互いに交わる2つの直線上にそれぞれ所定の間隔で配置された2組のマイクロフォン対と、上記2組のマイクロフォン対の作る平面上にない第5のマイクロフォンとから成るマイクロフォン群と、上記2組のマイクロフォン対を構成するマイクロフォン間の位相差、及び、上記第5のマイクロフォンと上記2組のマイクロフォン対を構成する4個のマイクロフォンのそれぞれとで構成される4組のマイクロフォン対を構成するマイクロフォン間の位相差とを用いて音源の位置を推定する音源位置推定手段とを備えた音源探査装置において、上記対を成す各マイクロフォン間の低周波側の位相ずれを、低周波発生装置から発生する低周波音の到達時間差に基づいて補正するようにしたので、低周波音を測定対象にした場合でも騒音源を確実に特定することができる。
このとき、上記各マイクロフォンの音圧レベルを、低周波発生装置から発生する低周波音の音圧レベルに基づいて補正するようにすれば、音源の位置を更に精度よく特定することができる。
また、上記2組のマイクロフォン対の各マイクロフォンを、互いに直交する2つの直線上に正方形を構成するようにそれぞれ配置するとともに、上記2つの直線に直交し上記正方形の中心を通る直線上に第5のマイクロフォンを配置する構成とすれば、音源の方向あるいは位置を容易にかつ確実に特定することができる。
このとき、上記各マイクロフォンを、正方形の各頂点に配置され、上記互いに直交する2つの直線上に配置された4個のマイクロフォンをそれぞれ支持するマイクロフォン支持部と、隣接するマイクロフォン支持部をそれぞれ連結する円弧状の連結部材と、上記各マイクロフォン支持部と上記第5のマイクロフォンを支持するマイクロフォン支持部とを連結する直線状の連結部材とを備えたマイクロフォンフレームに搭載すれば、到達音の反射を大幅に低減することができるので、測定精度を向上させることができる。
以下、本発明の最良の形態について、図面に基づき説明する。
図1は本発明の最良の形態に係わる音源探査システムの概要を示す図で、M1〜M5は図示しない騒音源からの雑音の音圧レベルを測定するための測定用のマイクロフォン、11は音源位置近傍の映像を採取するためのCCDカメラ(以下、カメラという)、12はローパスフィルタを備えていて、上記マイクロフォンM1〜M5で採取された音響情報から所定の周波数以下の成分を取り出し増幅する増幅器、13は上記増幅された音響情報(アナログ信号)をデジタル信号に変換するA/D変換器、14は上記カメラ11の映像情報(アナログ信号)をデジタル信号に変換するビデオ入出力ユニットである。また、20は上記各マイクロフォンM1〜M5を所定の位置に配列するためのマイクロフォンフレーム、30は三脚から成る支持部材31と、この支持部材31の上部に配設された回転台32とから成る測定用基台で、この回転台32により、上記マイクロフォンフレーム20を回転させて、上記マイクロフォンM1〜M5を水平面内で回転させることができる。
また、40は入力手段であるキーボード41とマイクロフォン数やサンプリング周波数などの測定パラメータを記憶するとともに、音源位置推定の演算等を行う記憶・演算部42と画像表示手段であるディスプレイ43とを備えた音源位置推定装置で、上記記憶・演算部42は、上記測定パラメータを記憶するパラメータファイル42mと予め求めておいた上記各マイクロフォンM1〜M5間の位相差のずれを補正するための位相補正ファイル42nとを備えたデータ記憶手段42aと、上記A/D変換されたマイクロフォンM1〜M5の音圧信号レベルを校正するとともに、上記位相補正ファイル42nに基づいて、対を成すマイクロフォン(Mi,Mj)間の位相ずれの補正を行う音圧信号補正手段42bと、上記補正された各マイクロフォンM1〜M5からの音響情報を用いて騒音源の方向を推定する音源位置推定手段42cと、上記カメラ11からの映像に上記推定された音源位置を示す画像を付加した画像を生成して上記ディスプレイ43に送る画像合成手段42dとを備えている。これにより、上記A/D変換器13でA/D変換された各マイクロフォンM1〜M5の出力である音響情報の音圧信号レベルと各マイクロフォンM1〜M5間の位相差のずれとを補正して、騒音源の方向を推定するとともに、上記カメラ11からの映像に、上記推定された音源位置を示す画像を付加した画像を生成して上記ディスプレイ43に表示することができる。
以下、上記マイクロフォンM1〜M5とマイクロフォンフレーム20と、カメラ11を搭載した測定用基台30を総称して測定ユニット10と呼ぶ。
ここで、上記マイクロフォンフレーム20の構成について説明する。
マイクロフォンフレーム20は、図2〜図4に示すように、各マイクロフォンM1〜M5を配列するための配列用フレーム21と、この配列用フレーム21を支持する支持用フレーム22とから成り、この配列用フレーム21の設置部21a〜21eに各マイクロフォンM1〜M5がそれぞれ配置・固定される。
上記配列用フレーム21は、詳細には、対角線の長さがLの正方形の各頂点に配置された、それぞれにマイクロフォンM1〜M4を挿入して固定するための設置部21a〜21dが設けられたマイクロフォン支持部21A〜21Dと、隣接するマイクロフォン支持部21A,21B、マイクロフォン支持部21B,21C、マイクロフォン支持部21C,21D、及び、マイクロフォン支持部21D,21Aをそれぞれ連結する、上記正方形の外側に中心を持つ円弧状の連結部材21P〜21Sと、上記正方形の中心からZ軸方向に(L/2)上方の位置に配設される設置部21eが設けられたマイクロフォン支持部21Eとを連結する、直線状の連結部材21p〜21sとを備えたもので、上記設置部21a〜21eは、上記設置部21a〜21dを結ぶ正方形を底面とし、上記設置部21eを頂点とする四角錐を構成する。
また、支持用フレーム22は、十字状の部材から成る基部22Aと、この基部22Aの十字の先端部と上記マイクロフォン支持部21A〜21Dの裏面側とを連結する、上記基部22Aの外側に中心を持つ円弧状の連結部材22p〜22sとを備えている。
これにより、上記マイクロフォンフレーム20には、図12と同様に、対を成すマイクロフォンM1,M3の検出部がX軸上の点(L/2,0,0)及び(−L/2,0,0)に、対を成すマイクロフォンM2,M4の検出部が、上記X軸と直交するY軸上の点(0,L/2,0)及び(0,−L/2,0)に位置するように配置され、上記各マイクロフォンM1〜M4とそれぞれ対を成す第5のマイクロフォンM5が、上記X軸及びY軸と直交するZ軸上の点(0,0,L/2)に配置されることになる。
なお、本例では、低周波音を感度よく測定することができるように、上記間隔Lを300mmに設定してある。
本例のマイクロフォンフレーム20は、対となるマイクロフォン(M1,M3)、及び、マイクロフォン(M2,M4)間を直接連結せず、かつ、第5のマイクロフォンM5は各マイクロフォンM1〜M4と対称的に連結するようにしている。これにより、音源から入射する音の反射面をなくすことができるので、マイクロフォンM1〜M4を、例えば、一枚の円盤状に配置するなど、反射面を構成する部材を有するマイクロフォンフレームに搭載した場合に比較して、マイクロフォンに入力する不要な雑音を大幅に減少させることができる。
また、本例の音源探査システムでは、1回の測定で音源位置を求めることができるが、上記測定ユニット10の位置を複数箇所移動させたり、同一測定箇所で回転台32を回転させた複数角度での測定を行うことにより、音源方向の測定精度を更に向上させるようにしている。
次に、上記マイクロフォンM1〜M5の位相ずれの補正方法について説明する。
一般に、可聴帯域を対象としたマイクロフォンは、音圧に対する校正・チェックは行なわれているが、位相に関する校正・チェックは行なわれていない。
そこで、図5(a)に示すように、音源SPの前方にマイクロフォン対(M1,M2)を設置し、上記マイクロフォンM1,M2間の位相差を測定した。その結果を図5(b)のグラフに示す。なお、横軸は周波数(Hz)、縦軸は位相差を時間差に変換した位相補正量(sec)を表わす。また、音源とマイクロフォンM1,M2間の距離は100mmであり、上記音源SPとしては、市販の音響用スピーカA,B、及び低周波発生装置である低周波用スピーカの3種類のスピーカを用いた。図5(b)に示すように、50Hz以上の周波数帯域では、どのスピーカであっても2つのマイクロフォンM1,M2間の位相差は少ないが、周波数が50Hz未満では、低周波スピーカ以外のスピーカでは周波数による位相補正量の変動が大きいことがわかる。一方、音源として低周波発生装置である低周波用スピーカを用いた場合には、位相補正量は周波数が低くなるにつれて滑らかに増加して行くので、この性質を利用すれば2つのマイクロフォンM1,M2間の位相ずれを確実に補正することができる。
他のマイクロフォンについても同様の測定を行って、マイクロフォン対(Mi,Mj)を構成する各マイクロフォンMi,Mj間の位相ずれのデータを取得して、これらのデータをデータ記憶装置42aの位相補正ファイル42nに記憶する。なお、上記マイクロフォンMi,Mj間の位相ずれのデータとしては、例えば、マイクロフォンM5の位相に対する他のマイクロフォンM1〜M4の位相ずれのデータがあれば十分であり、マイクロフォンM1,M3間の位相ずれの大きさ及びマイクロフォンM2,M4間の位相ずれの大きさについては、上記マイクロフォンM5に対するデータから算出可能である。
また、マイクロフォンMi,Mj間の位相ずれの補正は、後述するように、マイクロフォンMi,Mjの出力を増幅した後A/D変換し、このA/D変換されたマイクロフォンMi,Mjのデータを信号処理して補正する。具体的には、マイクロフォンMjのA/D変換されたデータを、上記位相補正ファイル42nに記憶されている上記マイクロフォンMi,Mj間の位相ずれのデータである上記位相補正量(sec)の分だけ時間軸に対してずらしたデータを作成してこれを新たなマイクロフォンMjのデータとすることにより、上記マイクロフォンMi,Mj間の位相ずれを補正する。
また、可聴帯域を対象としたマイクロフォンで保証されている音圧は通常20Hzまでであるので、20Hz以下の周波数については、別途構成する必要がある。しかしながら、上記低周波スピーカは低周波発生装置ではあるものの、音響用として作製されているため、正確な音圧レベルの測定には難点がある。
そこで、図6(a)に示すような、音響情報調整用低周波発生装置50を新たに作製して、使用するマイクロフォンM1〜M5の音圧レベルの校正を行った。この音響情報調整用低周波発生装置50は、半径が450mmの振動板51と、モータ52により上記振動板51を20mmのストローク幅で振動板51の厚さ方向に一定の周期で駆動するための駆動部53とから構成されている。この音響情報調整用低周波発生装置50はスピーカなどに比べて振動板の大きさや振動速度が明確である。したがって、同図に示すように、音響情報調整用低周波発生装置50の前方の所定の距離(例えば、100mm前方)に低周波騒音計60をセットし、上記音響情報調整用低周波発生装置50の発生する、例えば、8Hz,10Hz,12.5Hzなどの複数周波数の低周波音の音圧レベルを測定してデータレコーダ61に記憶するとともに、上記低周波騒音計60の代わりに上記マイクロフォンM1〜M5を順次セットして、センサアンプ62で増幅されLPF63で不要な高周波成分を除去した上記各マイクロフォンM1〜M5の出力を上記データレコーダ61に記憶し、これら記憶された低周波騒音計60の音圧データと上記各マイクロフォンM1〜M5の音圧データとを周波数分析器等の周波数解析装置64を用いて解析して上記各マイクロフォンM1〜M5の音圧データを校正するようにすれば、図6(b)に示すように、上記マイクロフォンM1〜M5の音圧レベルを低周波騒音計60の音圧データとほぼ同等になるように校正することができる。
このように、低周波発生装置である低周波スピーカを用いて位相補正を行い、上記音響情報調整用低周波発生装置50を用いて低周波領域における音圧レベルの校正を行えば、上記マイクロフォンM1〜M5の低周波領域における周波数特性を正確に校正することができる。
マイクロフォンM1〜M5の出力から音源方向を推定する方法について説明する。
実際の測定においては、音源の位置がマイクロフォンの位置から十分(例えば、10倍以上)離れているので、各マイクロフォンM1〜M5に到達する音を平面波とみなすことが可能である。そこで、本例では、音源位置を求める際に、音源の位置がマイクロフォンM1〜M5の位置から十分離れており、音は平面波として各マイクロフォンM1〜M5に入射すると仮定して音源位置を推定する。
平面波近似においては、マイクロフォンMとマイクロフォンM間の時間遅れDijと音源の位置の水平角θ及び仰角φとは、上述した式(1),(2)で表わせるので、各マイクロフォンM1〜M5の出力信号を周波数分析して、対象となる周波数fにおける各マイクロフォンM,M間の時間遅れDijを算出することにより、上記水平角θ及び仰角φを求めることができる。以下、上記式(1),(2)を再掲する。
Figure 0004476870
また、上記時間遅れDijは、2つのマイクロフォン対(M,M)に入力される信号のクロススペクトルPij(f)を求め、更に、対象とする上記周波数fの位相角情報Ψ(rad)を用いて、以下の式(3)を用いて算出される。
Figure 0004476870
なお、上記音源の位置は、各周波数毎に算出することができる。
これにより、上記推定された音源位置近傍の映像をカメラ11により採取すれば、音源位置推定装置40のディスプレイ43上に表示された音源位置近傍の映像に上記推定された音源位置を表示することができる。
次に、上記音源探査システムを用いた音源方向の推定方法について、図7のフローチャートに基づき説明する。
はじめに、測定ユニット10を、雑音源からの雑音が採取できる箇所に設置した後、入力信号のレンジやカメラのレンズなどのシステム調整を行う(ステップS10)。なお、このとき、回転台32を所定のスタート位置(仮の、X軸またはY軸)に合わせておく。
次に、マイクロホン数やサンプリング周波数などのパラメータを、キーボード41を用いて入力し、このデータを音源位置推定装置40の記憶・演算部42に設けられたデータ記憶手段42aのパラメータファイル42mに記憶する(ステップS11)。上記入力するパラメータとしては、測定箇所数、マイクロホン数やサンプリング周波数の他に、マイクロフォンの配列に関する情報、図示しないフィルタの通過周波数範囲、最大平均回数などがある。
次に、上記測定位置における測定回数とフレーム回転角とをキーボード41から入力する(ステップS12)。なお、音圧レベル(音響情報)と映像情報とは、1回測定する毎に回転台32を回転させて採取してもよいし、同一角度で複数回測定した後に回転台32を回転させて採取するようにしてもよい。
本最良の形態では、マイクロフォンM1〜M5とカメラ11とにより、フレーム回転角が0°(初期位置),90°,180°,270°である各位置において音響情報と映像情報とを1回ずつ採取し、上記採取された音響情報と映像情報とを音源位置推定装置40に取り込む(ステップS13)ようにしている。すなわち、本例では、上記計4回の測定で当該測定箇所での測定を完了するように測定条件を設定した。このとき、マイクロフォンM1〜M5の出力である音圧信号は、増幅器12で増幅されA/D変換器13でデジタル信号に変換される。また、カメラ11からの映像信号はビデオ入出力ユニット14でデジタル信号に変換された後、音源位置推定装置40に取り込まれる。
音源位置推定装置40では、まず、上記マイクロフォンM1〜M5からの音圧信号に対して、マイクロフォンM1〜M5の音圧レベルの校正と各マイクロフォン(Mi,Mj)間の位相ずれの補正とを行う(ステップS14)。具体的には、キャリブレーション用信号に対する音圧レベルと、上記音響情報調整用低周波発生装置50を用いて確認したマイクロフォンM1〜M5の音圧レベルの校正量とに基づいて、上記各マイクロフォンM1〜M5の出力をA/D変換した信号の大きさである音圧レベルを校正する。また、位相ずれの補正は、例えば、マイクロフォンM5の位相に対する他のマイクロフォンM1〜M4の位相ずれを上記位相補正ファイル42nに記憶された各マイクロフォンM5,Mj(j=1〜4)間の位相ずれのデータに基づいて補正することにより、他の対を成すマイクロフォンM1,M3間の位相ずれとマイクロフォンM2,M4間の位相ずれについても補正することができる。具体的には、上述したように、マイクロフォンMjのA/D変換されたデータを、上記位相補正ファイル42nに記憶されている上記マイクロフォンMi,Mj間の位相ずれのデータである上記位相補正量(sec)の分だけ時間軸に対してずらしたデータを演算してこれを新たなマイクロフォンMjのデータとすることにより、上記マイクロフォンMi,Mj間の位相ずれを補正することができる。その後、この音圧レベルの校正と位相ずれの補正とを行った音響情報を用いて、音源の方向を計算する(ステップS15)。
次に、全てのフレーム回転角での測定が終了したかどうかを判定し(ステップS16)、終了していない場合には、回転台32を90°回転させた後、ステップS13に戻り、次のフレーム回転角での音響情報と映像情報とを採取する。また、全てのフレーム回転角での測定が終了した場合には、回転台32を初期位置に戻すとともに、当該測定箇所で求められた音源位置の平均化処理を行う(ステップS17)。
その後、全ての測定点での測定が終了したかどうかを判定し(ステップS18)、終了していない場合には、測定ユニット10を次の測定箇所に移動させて、上記ステップS12〜S17の操作を行う。
また、全ての測定箇所での測定が終了した場合には、上記各測定点での音源位置のデータから音源位置を推定し(ステップS19)た後、上記推定された音源位置を、上記音源位置が最もよく映っている映像画像を選び出して、上記画像中に音源位置推定エリアを表示する(ステップS20)。
このように、本最良の形態によれば、5個のマイクロフォンM1〜M5をマイクロフォンフレーム20の四角錐の各頂点に位置するように配列し、上記各マイクロフォンM1〜M5の出力信号の到達時間差から音源の方向を推定する際に、低周波発生装置を用いて測定した上記各対を成すマイクロフォン(Mi,Mj)間の位相ずれのデータを、予めデータ記憶手段42aの位相補正ファイル42nに記憶しておき、各マイクロフォン間の位相ずれの補正を行った後、マイクロフォン対を構成する各マイクロフォンMi,Mj間の位相差(時間遅れDij)をそれぞれ求めて音源の位置を推定するとともに、上記推定された音源位置近傍の映像をカメラ11により採取し、音源位置推定装置40のディスプレイ43上に表示された上記映像上に、上記推定された音源位置を表示するようにしたので、簡単な構成で、屋外においても精度よく工場等の騒音などの騒音源を特定して表示することができる。
また、上記音源位置推定装置40において、音響情報調整用低周波発生装置50を用いて確認したマイクロフォンM1〜M5の音圧レベルの校正量とに基づいて、上記各マイクロフォンM1〜M5の音圧レベルを校正するようにすれば、音源位置の推定精度を更に向上させることができる。
なお、上記最良の形態では、低周波発生装置として、低周波アンプを用いて2つのマイクロフォン(Mi,Mj)間の位相ずれの補正を行ったが、上記音響情報調整用低周波発生装置50は低周波スピーカでもあるので、この音響情報調整用低周波発生装置50により2つのマイクロフォン(Mi,Mj)間の位相ずれの補正と各マイクロフォンM1〜M5の音圧レベルの校正とを同時に行ってもよい。
また、上記例では、マイクロフォンフレーム20の配列用フレーム21において、マイクロフォン支持部21A〜21Dの隣接する支持部21A,21B、支持部21B,21C、支持部21C,21D、支持部21D,21Aを、それぞれ、上記正方形の外側に中心を持つ円弧状の連結部材21P〜21Sで連結したが、上記正方形の内側側に中心を持つ円弧状であってもよい。要するに、マイクロフォンフレーム20の形状としては、音源から入射する音の反射面が形成されないようにすればよく、支持用フレーム22の連結部材22p〜22sの形状についても同様である。
また、各マイクロフォンM1〜M5とマイクロフォンM1〜M4を結ぶ正方形との中心との間隔L/2や、マイクロフォン対(Mi,Mj)におけるマイクロフォンMiとマイクロフォンMjとの距離についても、上記例に限定されるものではなく、音源の周波数等により適宜設定されるものである。
本発明の音源探査システムを用いて、屋外において低周波音源位置の推定を行った。
第1の実施例は、低周波対策ボックス内に低周波スピーカを設置し、上記ボックスの扉を開いた状態で、上記スピーカから10Hz,12.5Hz,16Hz,20Hzの各周波数の正弦波を発生させ、上記低周波対策ボックスからの騒音を、低周波対策ボックスの斜め前方6.5m離れた位置で、音源位置(低周波スピーカの位置)を推定した。その結果を図8に示す。同図の低周波対策ボックスが表示された画面の縦軸は仰角φ、横軸は水平角θ、網目の円が、各周波数による音源の推定位置を示す。また、画面下の棒グラフは、水平角θと音圧レベルの関係を示したものである。一方、図9は、マイクロフォンM1〜M5の位相ずれ補正を行わなかった場合の音源の推定位置で、図8と図9とを比較すれば明らかなように、本発明の位相ずれ補正を取り入れた音源探査システムでは、音圧レベルのバラツキも小さく、かつ、推定された音源位置が低周波対策ボックスの扉近傍に集中していることから、音源位置の推定精度が著しく向上していることが分かる。
第2の実施例は、扉が開かれた風洞実験棟から構内道路を挟んで10m前方にて音源位置を推定したもので、その結果を図10に示す。また、図11は、マイクロフォンM1〜M5の位相補正を行わなかった場合の音源の推定位置である。図10と図11とを比較すれば明らかなように、この場合にも、本発明の音源探査システムでは、音源位置の推定精度が著しく向上していることが分かる。
なお、その他にショッピングセンターから近接する住宅に到来する騒音の音源(ショッピングセンターの屋外空調機など)や、木製品加工工場の周囲の道路到来する騒音の音源(集塵機など)などを推定したが、いずれの場合にも、マイクロフォンM1〜M5の位相補正を行うことにより、音源の推定位置精度が格段に向上していることが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、低周波音を発生する音源であっても、その方向あるいは位置を容易に推定することができるとともに、上記推定された音源位置を上記映像上に表示することができるので、簡単な構成で、屋外などでの騒音源の推定を確実に行うことができる。
本発明の最良の形態に係わる音源探査システムの概要を示す図である。 本最良の形態に係わるマイクロフォンフレームの一構成例を示す正面図である。 本最良の形態に係わるマイクロフォンフレームの一構成例を示す平面図である。 本最良の形態に係わるマイクロフォンフレームの一構成例を示す底面図である。 音源スピーカの違いによる、2つのマイクロフォンM1,M2間の位相差を測定した結果を示す図である。 低周波発生装置による音圧レベルの校正方法を示す図である。 本最良の形態に係わる音源探査方法のフローチャートである。 本発明による低周波対策ボックスを音響源とした場合の音源位置の推定結果を示す図である。 位相ずれ補正を行わなかった場合の推定結果を示す図である。 本発明による風洞実験棟を音響源とした場合の音源位置の推定結果を示す図である。 位相ずれ補正を行わなかった場合の推定結果を示す図である。 マイクロフォン対を用いた音源探査方法におけるマイクロフォンの配列を示す図である。
符号の説明
10 測定ユニット、11 カメラ、12 増幅器、13 A/D変換器、
14 ビデオ入出力ユニット、20 マイクロフォンフレーム、30 基台、
31 支持部材、32 回転台、40 音源位置推定装置、41 キーボード、
42 記憶・演算部、42a データ記憶手段、42b 音圧信号補正手段、
42c 音源位置推定手段、42d 画像合成手段、42m パラメータファイル、
42n 位相補正ファイル、43 ディスプレイ、
50 音響情報調整用低周波発生装置、51 振動板、52 モータ、53 駆動部、
60 低周波騒音計、61 データレコーダ、62 センサアンプ、63 LPF、
64 周波数解析装置、M1〜M5 マイクロフォン。

Claims (6)

  1. 互いに交わる2つの直線上にそれぞれ所定の間隔で配置された2組のマイクロフォン対と上記2組のマイクロフォン対の作る平面上にない第5のマイクロフォンとから成るマイクロフォン群と、上記2組のマイクロフォン対を構成するマイクロフォン間の位相差、及び、上記第5のマイクロフォンと上記2組のマイクロフォン対を構成する4個のマイクロフォンのそれぞれとで構成される4組のマイクロフォン対を構成するマイクロフォン間の位相差とを用いて音源の位置を推定する音源位置推定手段とを備えた音源探査装置において、上記対を成す各マイクロフォン間の低周波側の位相ずれを、低周波発生装置から発生する低周波音の到達時間差に基づいて補正するようにしたことを特徴とする音源探査用マイクロフォン出力の補正方法。
  2. 上記各マイクロフォンの音圧レベルを、低周波発生装置から発生する低周波音の音圧レベルに基づいて補正するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の音源探査用マイクロフォン出力の補正方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の音源探査用マイクロフォン出力の補正方法に使用される低周波発生装置であって、円盤状の振動板と上記振動板を所定のストローク幅で上記振動板の厚さ方向に一定の周期で駆動するための駆動部とを備えたことを特徴とする低周波発生装置。
  4. 互いに交わる2つの直線上にそれぞれ所定の間隔で配置された2組のマイクロフォン対と上記2組のマイクロフォン対の作る平面上にない第5のマイクロフォンとから成るマイクロフォン群と、上記2組のマイクロフォン対を構成するマイクロフォン間の位相差、及び、上記第5のマイクロフォンと上記2組のマイクロフォン対を構成する4個のマイクロフォンのそれぞれとで構成される4組のマイクロフォン対を構成するマイクロフォン間の位相差とを用いて音源の位置を推定する音源位置推定手段と、上記推定された音源位置近傍の映像を採取する映像採取手段と、上記推定された音源位置と上記採取された映像とを合成する画像合成手段とを備えた音源探査システムにおいて、予め計測した低周波発生装置から発生する低周波音の到達時間差に基づいて上記対を成す各マイクロフォン間の低周波側の位相ずれのデータを記憶するデータ記憶手段と、上記位相ずれのデータに基づいて上記対を成すマイクロフォン間の低周波側の位相ずれを補正する音圧信号補正手段とを設けたことを特徴とする音源探査システム。
  5. 上記2組のマイクロフォン対の各マイクロフォンを、互いに直交する2つの直線上に正方形を構成するようにそれぞれ配置するとともに、上記2つの直線に直交し上記正方形の中心を通る直線上に第5のマイクロフォンを配置したことを特徴とする請求項4に記載の音源探査システム。
  6. 請求項5に記載の音源探査システムに用いられるマイクロフォンフレームであって、正方形の各頂点に配置され、上記互いに直交する2つの直線上に配置された4個のマイクロフォンをそれぞれ支持するマイクロフォン支持部と、隣接するマイクロフォン支持部をそれぞれ連結する円弧状の連結部材と、上記各マイクロフォン支持部と上記第5のマイクロフォンを支持するマイクロフォン支持部とを連結する直線状の連結部材とを備えたことを特徴とするマイクロフォンフレーム
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