JP4475976B2 - 気密封止パッケージ - Google Patents

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Description

本発明は、気密封止パッケージ、ウエハレベル気密封止パッケージ、気密封止パッケージの製造方法、およびウエハレベル気密封止パッケージの製造方法に関する。
加速度センサ装置などの装置の中には、2枚の板状部材を互いの主表面が平行になるように固定され、内部の密閉された空間にセンサなどが配置されたものがある。たとえば、赤外線センサ装置に用いられるセンサ素子には、2枚の板状部材を互いの主表面が平行になるように固定して、2枚の基板に挟まれる空間を真空状態にしたものがある。
非冷却赤外線センサは、熱型センサとも言われるように、入射する赤外線を熱に変換する。非冷却型赤外線センサは、対象物の温度変化を電気信号の変化として読み出す構成を有する。この赤外線センサは、赤外線の検出感度を高めるため、板状部材から熱的に隔離された断熱構造を有するように配置される。さらに、赤外線センサは、断熱性を高めるために真空の環境下に配置される。赤外線センサは、密閉された真空空間に配置されている。すなわち、この赤外線センサは、気密封止パッケージのうち、いわゆる真空パッケージの内部に配置されている。
上記の真空パッケージの製造において、従来の技術においては、複数のセンサを1枚のウエハの主表面に形成したのちに個々に分断する。次に、1つの真空容器の中に、センサが形成された1つの基板と対向する1つの基板とを配置して、個々に貼り合わせを行っていた。すなわち、真空パッケージセンサ素子のパッケージングを1つずつ行っていた。
近年、気密封止パッケージを、1枚のウエハの主表面に複数個形成したのちに個々に分断する製造方法が行われている。1枚のウエハの主表面上でパッケージングを行って複数の気密封止パッケージを形成したのちに、ウエハレベル気密封止パッケージを切断して、個々の気密封止パッケージを得ることができる。この製造方法では、気密封止パッケージの生産性が向上して、低価格化を図ることができる。
特表平9−506712号公報においては、赤外線センサ素子を形成するためのウエハレベル真空パッケージが開示されている。このウエハレベル真空パッケージは、トップキャップと赤外線デバイスとの間に、熱伝導が非常に小さい空間が形成され、その空間は排気されるか、あるいは熱伝導が非常に小さい流体を満たされる。
トップキャップは、素子に触れず、素子に、あるいは素子から熱を伝えないように、熱的に絶縁された素子から切離す必要がある。この公報には、トップキャップの表面に、エッチングによって凹部が形成されているウエハレベル真空パッケージが開示されている。
マイクロパッケージ内部の低圧を確実に保つためには、マイクロパッケージ内に特殊なゲッター剤を少量封入することが効果的な場合がある。この公報には、マイクロパッケージ中に少量のゲッター剤を封入し、活性化するには、たとえば必要量のゲッター剤を赤外線ダイまたはトップキャップの適切な領域上に、モノリシック状に蒸着することが開示されている。
または、上記の公報においては、トップキャップを離間した位置に保つために少なくとも1本の支柱を付加したウエハレベル真空パッケージが開示されている。さらに、金属のような蒸着材料のスタンドオフを上記の支柱と同時に、半田接合部に対して形成することにより、トップキャップの表面にエッチングで凹部を形成しなくても済むようにしたウエハレベル真空パッケージが開示されている。
上記の真空パッケージの他に、気密封止パッケージには、所定の気体で封止が行われるものがある。たとえば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)製品のうち光スイッチやRF(Radio Frequency)−MEMSのスイッチ、リレーなどは、窒素などによる気密封止が必要である。このような気密封止パッケージにおいては、たとえば、陽極接合によって2枚の基板の貼り合せを行っていた。
特表平9−506712号公報
内部が真空になるように密閉された真空パッケージにおいては、外側が大気圧であるため、2枚の基板は互いに近づく向きに力が加わる。このため、一方の基板が他方の基板に接触するという問題があった。たとえば、2枚の基板の間の真空空間にセンサが配置された真空パッケージセンサ素子においては、内部に配置されたセンサが一方の基板に接触して、正常な信号を得ることができないという問題があった。または、真空の空間に配置されたセンサが故障してしまうという問題があった。
また、真空パッケージセンサ素子において、2枚の基板の結合固定は、半田で行うことができる。しかし、基板同士の結合固定は、半田が溶融した状態で行われる。半田は、2枚の基板に挟まれると圧縮されてしまって、基板同士の間隔を大きくすることはできない。このため、2枚の基板同士の間隔を大きくしようとすると、半田で濡らすことができる金属リングやフレームなどの端囲いを、半田が配置される領域に沿って、該領域の内側と外側に形成しなければならないという問題があった。
上記の特許文献1に開示されたトップキャップに凹部を形成するウエハレベル真空パッケージにおいては、強アルカリ液のウエットエッチング法またはドライエッチング法により凹部を形成することが可能である。一方で、たとえば、センサが上記の赤外線センサであった場合には、入射する赤外光を透過させるために、凹部の底面は極力平滑にする必要がある。赤外線が透過する領域に、細かい凹凸などのいわゆる表面荒れや傷があると、正確な検知が行えないという問題があった。たとえば、凹部の表面荒れがあると、この領域に入射した赤外光は散乱してしまうという問題があった。
このように、センサを形成する板状部材に対向する板状部材の表面は、平滑であることが好ましいが、ウエットエッチング法やドライエッチング法などで凹部が形成された場合には、エッチングされた面が荒れることがあるという問題があった。また、上記の凹部を形成するためには、細心の注意が必要であるため、生産性が悪いという問題があった。
また、製造されるセンサ素子の品質面においても、凹部に表面荒れなどがあると、赤外線を正確に検知することができないため、検知される赤外線信号の精度が悪化したり、得られる赤外画像が不鮮明になったり、画像むらが発生したりするという問題があった。
また、上記の特許文献に開示されたトップキャップに1本の支柱が形成されたウエハレベル真空パッケージにおいては、支柱が封止されている部分の中央付近に形成されている。このため、赤外線センサの中央部分がこの支柱によって隠されてしまい、正確な検知を行うことができないという問題がある。たとえば、赤外線カメラにおいては、センサの中央部分にも画素が形成されているため、この領域に支柱を形成することは困難であると考えられる。
また、封止されている領域に支柱を設ける場合、2枚の板状部材を接合するためには、真空空間のまわりを取囲む半田接合部が、支柱よりも高くないと封止を行うことができない。しかし、このような高い半田接合部を形成することは困難であるという問題があった。また、支柱の高さを半田接合部の高さに合わせて低くすると、2枚の板状部材が接近して、2枚の板状部材同士の間隔を十分に空けることができないという問題があった。
さらに、上記の特許文献1に開示されている、半田接合部に対して蒸着材料のスタンドオフが形成されたウエハレベル真空パッケージにおいては、2枚の板状部材同士の間隙を十分に大きくすることができないという問題があった。
また、上記の特許文献1に開示されたゲッターについては、ゲッターをウエハレベル真空パッケージの内部に配置するためのマイクロブリッジを形成したり、ゲッターを加熱するための抵抗加熱素子を形成したりする必要があるため、製造工程が多くなって生産性が悪くなるという問題があった。
気密封止パッケージのうち、密閉された空間に窒素などが封入されるものにおいては、たとえば陽極接合によって封止を行うため、2枚の基板の接合時に接合部を高温にしなければならず、センサなどに悪影響を与える恐れがあるという問題があった。
本発明の目的は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、生産性および品質の優れた気密封止パッケージ、ウエハレベル気密封止パッケージ、気密封止パッケージの製造方法およびウエハレベル気密封止パッケージの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に基づく気密封止パッケージは、主基板と、上記主基板に対して主表面がほぼ平行になるように配置された対向基板と、上記対向基板と上記主基板とを固定するための接合部と、ゲッターとを備える。上記接合部は、低融点半田部と、上記低融点半田部より融点の高い高融点半田部とを含み、上記主基板、上記対向基板および上記接合部によって囲まれる空間が真空になるように形成されている。上記接合部に上記ゲッターが固定されている。
本発明によれば、生産性および品質の優れた気密封止パッケージ、ウエハレベル気密封止パッケージ、気密封止パッケージの製造方法およびウエハレベル気密封止パッケージの製造方法を提供することができる。
(実施の形態1)
(構成)
図1から図4を参照して、本発明に基づく実施の形態1における気密封止パッケージ、ウエハレベル気密封止パッケージ、気密封止パッケージの製造方法およびウエハレベル気密封止パッケージの製造方法について説明する。なお、本明細書および特許請求の範囲においては、1枚のウエハの表面に複数の気密封止パッケージが形成されたものを「ウエハレベル気密封止パッケージ」と言い、分断された単一のパッケージを「気密封止パッケージ」と言う。
図1に、本実施の形態における気密封止パッケージの概略断面図を示す。本実施の形態における気密封止パッケージは、赤外線センサを備える真空パッケージセンサ素子である。真空パッケージセンサ素子20は、主基板11と対向板としての対向基板13とを備える。
本実施の形態においては、主基板11および対向基板13は、平面形状がほぼ長方形の板状に形成されている。特に、対向基板13には、窪みや凹部などは形成されていない。主基板11は、シリコンを含む基板から形成されている。対向基板13は、赤外線に対して透明な基板(たとえば、シリコン基板など)から形成されている。主基板11と対向基板13とは、それぞれの主表面が互いにほぼ平行になるように配置されている。主基板11と対向基板13とは、互いに離れて固定されている。主基板11と対向基板13とは、接合部25を介して固定されている。主基板11、対向基板13および接合部25によって囲まれる空間は、真空空間になるように形成されている。
この真空空間の内部において、主基板11の主表面には、赤外線センサ5が配置されている。また、真空空間の外部において、主基板11の主表面には、赤外線センサ5からの信号を外部の電気回路に接続するためのパッド10が形成されている。対向基板13の表裏の主表面には、それぞれ反射防止膜17および反射防止膜18が形成されている。
接合部25は、平面形状において枠形になるように形成されている。接合部25は、対向基板13の平面形状の外縁に沿うように形成されている。接合部25は、高融点半田部2と低融点半田部4とを含む。高融点半田部2および低融点半田部4は、それぞれ半田によって形成されている。本実施の形態においては、高融点半田部2は、AuSn(金すず)共晶半田から形成され、融点は280℃である。低融点半田部4は、SnBi(すずビスマス)共晶半田から形成され、融点は139℃である。
このように、高融点半田部2は、低融点半田部4より融点が高くなるように形成されている。本実施の形態においては、高融点半田部2の融点は、低融点半田部4の融点よりも約140℃高くなるように形成されている。
高融点半田部2は、メタライズパターン6を介して主基板11に接合され、低融点半田部4は、メタライズパターン9を介して対向基板13に接合されている。高融点半田部2と低融点半田部4が互いに接合することによって、2枚の基板である主基板11と対向基板13とが固定されるとともに、内部が密閉されている。
メタライズパターン6,9は、対向基板13の平面形状に沿うように形成されている。メタライズパターン6,9は、平面形状が枠形になるように形成されている。本実施の形態においては、メタライズパターン6,9は、Au/Ni/Cr膜から形成されている。
真空空間の内部には、ゲッター7が配置されている。ゲッター7は、真空パッケージセンサ素子の内部の真空度を維持するためのものであり、本実施の形態においては、バナジウム、ジルコニウムまたは鉄などからなる合金によって形成されている。ゲッター7は、接合部25に接合している。ゲッター7の接合部25と接合する面には、Au/Ni/Cr膜からなるメタライズパターンが形成されている(図示せず)。本実施の形態におけるゲッター7は、平板状に形成され、主表面が接合部25に固定されることによって真空空間の内部に固定されている。特に、ゲッター7は、接合部25のうち低融点半田部4に接合されている。
図2に、本実施の形態における第1のウエハレベル真空パッケージの概略断面図を示す。本実施の形態におけるウエハレベル気密封止パッケージは、1枚のウエハに図1に示した真空パッケージセンサ素子20が複数形成されたウエハレベル真空パッケージである。ウエハレベル真空パッケージ21は、主ウエハ1と対向ウエハ3とを含む。主ウエハ1と対向ウエハ3とは、それぞれの主表面が互いに平行になるように離間して配置されている。主ウエハ1と対向ウエハ3とは、接合部25を介して固定されている。接合部25は、高融点半田部2と低融点半田部4とを含む。主ウエハ1、対向ウエハ3および接合部25によって囲まれる空間は、真空になるように形成されている。
図3に、図2におけるIII−III線に関する矢視断面図を示す。主ウエハ1および対向ウエハは、平面形状がほぼ円形になるように形成さている。主ウエハの主表面上には、真空パッケージセンサ素子が整列するように形成されている。本実施の形態においては、真空パッケージセンサ素子の平面形状がほぼ長方形になるように形成され、それぞれが格子状に配置されている。ゲッター7は、接合部25に接触するように固定されている。ゲッター7は、真空空間の平面形状における長方形の1辺に対応するように形成されている。
図4に、本実施の形態における第2のウエハレベル真空パッケージの概略断面図を示す。第2のウエハレベル真空パッケージにおいては、対向板として、対向ウエハの代わりに対向基板13が配置されている。対向基板13は、予め、真空パッケージセンサ素子に対応するように小さくチップ状に切断された基板である。対向基板13は、平面形状がほぼ長方形になるように形成されている。対向基板13は、それぞれの真空パッケージセンサ素子20に1個ずつ配置されている。対向基板13の表裏の主表面には、反射防止膜17,18が形成されている。主ウエハ1と対向基板13とは、接合部25を介して固定されている。その他の構成については、第1のウエハレベル真空パッケージと同様である。
(作用・効果、製造方法)
図1に示す真空パッケージセンサ素子20において、検知する赤外線は、対向基板13の側から真空パッケージセンサ素子20の内部に進入して、赤外線センサ5で検知される。赤外線センサ5は、真空空間に配置されているため、断熱性を有する。また、真空空間の周りの部材から真空空間に放出される気体は、ゲッター7で吸収される。反射防止膜17,18は、対向基板13が平板状でも赤外線の透過率が悪化しない機能を有する。
本実施の形態における真空パッケージセンサ素子20は、接合部25を備え、接合部25は、低融点半田部4と低融点半田部4より融点の高い高融点半田部2とを含む。この構成を採用することにより、高融点半田部2を予め形成しておいて、低融点半田部4のみを溶融させることにより、主基板11と対向基板13とを固定することができる。すなわち、高融点半田部2を溶融させない状態で、低融点半田部4のみを溶融させて2枚の板状部材を接合することができる。
このため、高融点半田部2の厚さを調整することにより、2枚の基板同士の距離を調整することができる。特に、高融点半田部2を厚く形成することによって、2枚の基板同士の距離を大きくすることができる。このため、製造の途中や製品になった後に、主基板と対向基板とが接触することを防止でき、品質の優れた気密封止パッケージを提供することができる。
また、2枚の基板同士の距離を大きくすることができるため、主基板に凹部などを形成する必要はなく、主基板の主表面の平坦性を容易に高くすることができる。このため、たとえば赤外線センサ素子においては、対向基板の主表面における赤外線の散乱を防止して、精度の高い赤外線センサ素子を提供することができる。たとえば、赤外線カメラにおいては、画像むらなどのない良好な赤外画像を得ることができる。さらに、主基板に、凹部などを形成する必要がないため、生産性が向上する。
主基板と対向基板との距離は、接合部の厚さに依存するが、特に高融点半田部の厚さが支配的である。高融点半田部の厚さは、真空空間にゲッターを配置できる高さであればよい。高融点半田部の厚さは、平板状のゲッターの幅よりも大きくなるように形成されていることがより好ましい。この構成を採用することにより、ゲッターの幅方向が高融点半田部の厚さの方向と平行になるようにゲッターを配置することができ、小さな空間にゲッターを配置することができる。また、ゲッターの主表面と接合部とを接合することができ、大きな接合面積で接合することができる。高融点半田部の好ましい厚さは、たとえば、数十μmから数百μmである。
図1に示す真空パッケージセンサ素子20においては、ゲッター7が配置され、ゲッター7は接合部25に固定されている。この構成を採用することにより、真空空間にゲッターを固定することが容易になる。すなわち、後述する製造方法において、2枚の板状部材の貼り合せとゲッターの固定とを、一度の工程で行うことができる。また、ゲッターを固定するための固定手段が不要であるため、構成が簡単になるとともに生産性が向上する。
また、本実施の形態における真空パッケージセンサ素子20は、主基板11に高融点半田部2が接合され、対向基板13に低融点半田部4が接合され、高融点半田部2と低融点半田部4とが接合されている。この構成を採用することにより、接合部の構成を簡単にすることができる。
本実施の形態におけるウエハレベル気密封止パッケージにおいては、上述の気密封止パッケージと同様の作用および効果を有する。すなわち、品質が高い気密封止パッケージを提供することができ、生産性の優れたウエハレベル気密封止パッケージを提供することができる。
本実施の形態における高融点半田は、AuSn共晶半田を用い、低融点半田にはSnBi共晶半田を用いているが、特にこの形態に限らず、高融点半田部と低融点半田部とにおいて、融点の差があればよい。すなわち、相対的に融点の高い半田と、相対的に融点の低い半田が用いられていればよい。高融点半田部としては、AuSn共晶半田のほかに、たとえば、Sn/Ag3wt%/Cu0.5wt%半田(融点220℃)などを用いることができる。鉛を含まない高融点半田部としては、本実施の形態におけるAu/Sn系または上記のSn−Ag系の半田の他、Sn−Cu系、Sn−Sb系、Zn−Al系、Sn−Zn系などの半田を用いることができる。鉛を含まない低融点半田部としては、本実施の形態におけるSn−Bi系の半田の他、たとえば、Sn−In系の半田を用いることができる。
本実施の形態においては、高融点半田部と低融点半田部との融点の差は約140℃である。高融点半田部と低融点半田部とは、互いの融点差を有すればよいが、この融点差が、20〜30℃程度であることが好ましく、さらに、融点の差が50℃以上あることが好ましい。この構成を採用することにより、2枚の板状部材を接合する際に、高融点半田部が固化している状態で、容易に低融点半田のみを溶融させることができて生産性が向上する。
また、融点の差が大きくなると、接合時における高融点半田部の溶融を確実に防止できるため、2枚の板状部材を接合した後に生じる熱歪みなどを小さくすることができ、気密封止パッケージの品質を向上させるとともに、生産時における歩留まりが向上する。
本実施の形態における2枚の板状部材に形成されたメタライズパターンは、Au/Ni/Cr膜から形成されているが、特にこの形態に限らず、Au/Ni/Ti膜、Au/Ni膜、Au/Cu膜などの半田を接合できる膜であればよい。
また、ゲッターの接合部と接合する面には、Au/Ni/Cr膜からなるメタライズパターンが形成されているが、このメタライズパターンは、特にこの形態に限らず、Au/Ni/Ti膜、Au/Ni膜、Au/Cu膜などの半田を接合することができる膜が形成されていればよい。本実施の形態においては、ゲッターは低融点半田部に接合しているが、特にこの形態に限らず、ゲッターは高融点半田部に接合していてもよい。
また、本実施の形態においては、主基板に高融点半田部が接合され、対向板に低融点半田部が接合されているが、特にこの形態に限らず、主基板に低融点半田部が接合され、対向板に高融点半田部が接合されていても構わない。
次に、本実施の形態における気密封止パッケージの製造方法およびウエハレベル気密封止パッケージの製造方法について説明する。
図2に示す第1のウエハレベル真空パッケージの製造においては、2枚の板状部材として、主ウエハおよび対向ウエハを準備する。主ウエハに赤外線センサを形成する。また、対向ウエハの表裏の主表面を予め研磨しておき、表裏の主表面の真空空間に対応する位置に、反射防止膜を形成する。また、主ウエハの主表面において、メタライズパターンで囲まれる領域の外側には、外部との電気的な接続を行うためのパッドを形成しておく。
主ウエハ、対向ウエハの主表面に、メタライズパターンを形成する。主ウエハおよび対向ウエハには、接合部の平面形状に沿うようにメタライズパターンを形成する。また、ゲッターの主表面のうち接合部と接合する領域にメタライズパターンを形成する。上記のメタライズパターンは、めっき法、スパッタ法または蒸着法などの方法によって形成することができる。
次に、主ウエハにおいて、形成したメタライズパターンの上面に高融点半田を配置して、高融点半田部を形成する。高融点半田部は、厚さが2枚のウエハの距離に対応するように形成する。本実施の形態においては、ゲッターの幅方向の長さよりも高融点半田部の厚さが厚くなるように高融点半田部を形成する。対向ウエハには、形成したメタライズパターンの上面に、低融点半田を配置する。これらの半田の配置においては、溶融した半田ボールをメタライズパターンの表面に直接配置するソルダーシュート法や、半田ペーストの印刷法、または半田めっき法などで形成することができる。
次に、下部ヒータおよび上部ヒータを備える真空チャンバの内部に、主ウエハ、対向ウエハおよびゲッターを配置する。下部ヒータには、高融点半田部が形成された主ウエハおよびゲッターを配置する。上部ヒータには、低融点半田が配置された対向ウエハを配置する。この際に、低融点半田と高融点半田部とが互いに対向するように配置する。また、低融点半田が溶融したときに、低融点半田とゲッターの表面に形成されたメタライズパターンとが接触するようにゲッターを配置する。
次に、真空チャンバ内を真空に排気した後に、下部ヒータを高温にして、加熱することによってゲッターを活性化する。たとえば、下部ヒータの温度を400℃にして、10分間加熱を続ける。
次に、低融点半田を溶融させて、主ウエハと対向ウエハとを固定する固定工程を行う。下部ヒータおよび上部ヒータの温度を、低融点半田の融点よりも高く、さらに、高融点半田部の融点よりも低くなるようにする。すなわち、2つのヒータを、高融点半田部は溶融しないが、低融点半田が溶融する温度に設定する。この状態を維持して、上部ヒータを下方に移動するか、下部ヒータを上方に移動することによって、高融点半田部と低融点半田を接触させる。低融点半田は、高融点半田部の他にゲッターに形成されたメタライズパターンに接触する。高融点半田部と低融点半田との接合時の温度は、たとえば、100℃〜300℃である。
高融点半田部と低融点半田の接合を行った後に、上部ヒータおよび下部ヒータによる加熱を停止して、低融点半田の融点以下になるまで冷却を行う。低融点半田は固化して、高融点半田部に固定されるとともに低融点半田部が形成される。高融点半田部と低融点半田部が形成されることによって、2枚の板状部材の接合部が形成され、密閉された真空空間が形成される。ゲッターは、表面に形成されたメタライズパターンが、低融点半田部に接合することによって固定される。
このように、ウエハレベル気密封止パッケージを製造することができる。
図4に示す第2のウエハレベル真空パッケージの製造においては、2枚の板状部材として、主ウエハ1および対向基板13を準備する。対向基板13は、予めメタライズパターン9の形成や反射防止膜17,18の形成を行った後に、チップ状に切断しておく。2枚の板状部材の貼り合わせは、それぞれの真空パッケージセンサ素子20ごとに行う。その他の工程は、上記の第1のウエハレベル真空パッケージの製造方法と同様である。
このように、主ウエハに高融点半田を配置する工程と、低融点半田が溶融したときに、高融点半田に接触するように対向ウエハに対して低融点半田を配置する工程と、低融点半田を溶融させて主ウエハと対向ウエハとを固定する固定工程を含むことによって、容易に2枚の板状部材を、十分な間隔をあけて固定することができ、品質および生産性の高い気密封止パッケージの製造方法およびウエハレベル気密封止パッケージの生産方法を提供することができる。
本実施の形態においては、主ウエハに高融点半田を配置して、対向ウエハに低融点半田を配置したが、特にこの形態に限らず、主ウエハに低融点半田を配置して、対向ウエハに高融点半田を配置しても構わない。
また、固定工程の前に、低融点半田が溶融したときに低融点半田に接触するようにゲッターを配置する工程を含むことによって、2枚の板状部材の貼りあわせとゲッターの固定とを一度に行うことができ、容易にゲッターを真空空間に固定できるとともに生産性が向上する。
次に、ウエハレベル気密封止パッケージを切断して、気密封止パッケージを形成する方法について説明する。
図2に示すように、製造された第1のウエハレベル真空パッケージにおいて、切断線32に沿って主ウエハ1のみを切断する第1の切断工程を行う。また、切断線31に沿って対向ウエハ3のみを切断する第2の切断工程を行う。この2つの切断工程を行うことによって、ウエハレベル真空パッケージ21から、図1に示す個々の真空パッケージセンサ素子20を切り出すことができる。
また、2枚のウエハをそれぞれ切断することによって、気密封止パッケージにおける対向基板と主基板との大きさをそれぞれ調整することができる。たとえば、本実施の形態においては、外部の電気回路との接続を行うパッドの上方に、対向基板が形成されていない状態にすることができ、後の工程において外部の電気回路と容易にボンディングを行うことができる。
図4に示す第2のウエハレベル真空パッケージにおいては、切断線33に沿って、主ウエハ1を切断する。この切断を行うことにより、個々の真空パッケージセンサ素子20を切り出すことができる。また、ウエハレベル真空パッケージの製造において、対向板として対向基板を用いることによって、容易にウエハレベル真空パッケージから、真空パッケージセンサ素子を切り出すことができる。
上記のそれぞれの切断においては、シングルダイシングやステップダイシングなどの機械的なダイシング、水ガイドレーザ熱溶断、レーザアブレーション切断、レーザブレーク、液体エッジカットまたはドライエッジカットなどの方法を用いて行うことができる。
(実施の形態2)
(構成)
図5および図6を参照して、本発明に基づく実施の形態2における気密封止パッケージ、ウエハレベル気密封止パッケージ、気密封止パッケージの製造方法およびウエハレベル気密封止パッケージの製造方法について説明する。本実施の形態における気密封止パッケージは、赤外線センサ装置のための真空パッケージセンサ素子である。
図5は、本実施の形態における第1の真空パッケージセンサ素子の概略断面図である。主基板11と対向基板13とを備え、それぞれの主表面が互いに平行になるように離れて固定されていることは、実施の形態1における真空パッケージセンサ素子と同様である。
本実施の形態における第1の真空パッケージセンサ素子においては、主基板11と対向基板13とが、接合部27を介して固定されている。接合部27は、主基板11に接合した第1の高融点半田部12aと、対向基板13に接合した第2の高融点半田部12bとを含む。接合部27は、第1の高融点半田部12aと第2の高融点半田部12bとを取囲むように配置された低融点半田部14を含む。
第1の高融点半田部12aと第2の高融点半田部12bは、断面の形状がほぼ半円になるように形成されている。また、第1の高融点半田部12aと第2の高融点半田部12bとは、互いに対向するように形成されている。第1の高融点半田部12aと第2の高融点半田部12bとは、2枚の基板の主表面に垂直な方向に並ぶように配置されている。第1の高融点半田部12aは、主基板11の主表面に形成されたメタライズパターン16の上面に形成されている。第2の高融点半田部12bは、対向基板13の主表面に形成されたメタライズパターン19の上面に形成されている。
本実施の形態におけるメタライズパターン16,19は、それぞれが延在する方向に沿う分割線で3分割されている。第1の高融点半田部12aは、3分割されたメタライズパターン16のうち、中央部のメタライズパターン16に配置されている。同様に、第2の高融点半田部12bは、3分割されたメタライズパターン19のうち、中央部のメタライズパターン19に配置されている。
低融点半田部14は、3分割されたそれぞれのメタライズパターン16,19、第1の高融点半田部12aおよび第2の高融点半田部12bを結合固定するように配置されている。
ゲッター7は、接合部27の内側の面に沿うように配置されている。ゲッター7は、実施の形態1と同様に平板状に形成されている。ゲッター7は、接合部27と接合する面に、図示しないメタライズパターンが形成され、該メタライズパターンを介して接合部27に結合固定されている。
図6に、本実施の形態における第2の真空パッケージセンサ素子の概略断面図を示す。主基板11および対向基板13を備え、互いの主表面がほぼ平行になるように離れて固定されていることは、本実施の形態における第1の真空パッケージセンサ素子と同様である。
第2の真空パッケージセンサ素子においては、主基板11と対向基板13とが接合部28を介して固定されている。接合部28は、第1の高融点半田部22a、第2の高融点半田部22b、および低融点半田部24を含む。主基板11の主表面には、メタライズパターン26が形成されている。対向基板13の主表面には、メタライズパターン29が形成されている。メタライズパターン26およびメタライズパターン29は、それぞれが延在する方向に沿う分割線で3分割されている。
第1の高融点半田部22aは、主基板11に形成されたメタライズパターン26の表面に形成されている。第2の高融点半田部22bは、対向基板13に形成されたメタライズパターン29の表面に形成されている。第1の高融点半田部22aは、第2の高融点半田部22bよりも内側に配置されるように形成されている。低融点半田部24は、第1の高融点半田部22aおよび第2の高融点半田部22bを取り囲むように形成されている。低融点半田部24は、メタライズパターン26,29、第1の高融点半田部22aおよび第2の高融点半田部22bを互いに固定している。
第1の真空パッケージセンサ素子においては、第1の高融点半田部と第2の高融点半田部とが一直線状に配置されていたが、第2の真空パッケージセンサ素子においては、2つの高融点半田部が、真空空間の内側から外側に向かう方向において、ずれるように配置されている。メタライズパターン26およびメタライズパターン29は、それぞれの高融点半田部の位置に対応するように形成されている。3分割されたメタライズパターン26のうち、中央部のメタライズパターン26の表面に、第1の高融点半田部22aが形成されている。また、3分割されたメタライズパターン29のうち、中央部のメタライズパターン29の表面に、第2の高融点半田部22bが形成されている。
ゲッター7は、平板状に形成され接合部28の内側に沿うように配置されている。ゲッター7は、図示しない表面に形成されたメタライズパターンが低融点半田部24に接合することによって固定されている。
その他の構成については、実施の形態1における気密封止パッケージと同様であるのでここでは説明を繰返さない。
本実施の形態におけるウエハレベル気密封止パッケージは、主ウエハと対向板(対向ウエハまたは対向基板)とを備え、主ウエハに上述の気密封止パッケージが複数形成された構成を備える。その他の構成については、実施の形態1におけるウエハレベル気密封止パッケージと同様であるのでここでは説明を繰返さない。
(作用・効果、製造方法)
図5に示す第1の真空パッケージセンサ素子においては、主基板11に接合した第1の高融点半田部12aと対向基板13に接合した第2の高融点半田部12bとを含み、第1の高融点半田部12aと第2の高融点半田部12bとが低融点半田部24によって固定されている。この構成を採用することにより、高融点半田部を小さくすることができる。特に、高融点半田部の幅方向の長さを小さくすることができる。したがって、封止を行うための接合部を小さくすることができ、より小さな封止代で真空封止などの気密封止を行うことができる。
実施の形態1における接合部においては、高融点半田部が2枚の板状部材のうち一方の板状部材にのみ形成されていたため、2枚の板状部材同士の距離を大きくすると高融点半田部もそれに伴って大きくする必要があり、高融点半田部の幅方向の長さが長くなる。しかし、本実施の形態においては、2枚の板状部材の両方に高融点半田部が形成されているため、高融点半田部の幅方向の長さを小さくすることができる。したがって、接合部の幅方向の長さを小さくすることができる。
特に、真空空間に配置されるゲッターを大きくするときなど、2枚の基板同士の距離を大きくする場合には、本実施の形態における気密封止パッケージが有利である。
図5に示す第1の真空パッケージセンサ素子においては、第1の高融点半田部と第2の高融点半田部とが互いに対向するように形成されている。この構成を採用することにより、接合部27の幅をより小さくすることができる。また、図6に示す第2の真空パッケージセンサ素子においては、第1の高融点半田部と第2の高融点半田部が、気密封止パッケージの内側から外側に向かう方向において、ずれるように配置されている。この構成を採用することにより、第1の高融点半田部と第2の高融点半田部との位置合せを容易にすることができ、生産性が向上する。
また、本実施の形態においては、主基板および対向基板に形成されているメタライズパターンが3分割され、中央部のメタライズパターンに、それぞれの高融点半田部が形成されている。この構成を採用することにより、高融点半田をそれぞれのメタライズパターンに配置する際に、高融点半田が側方に流れてしまって高融点半田の厚さが薄くなることを防止できる。
その他の気密封止パッケージの作用および効果、ウエハレベル気密封止パッケージの作用および効果については、実施の形態1における気密封止パッケージおよびウエハレベル気密封止パッケージと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
本実施の形態における気密封止パッケージの製造およびウエハレベル気密封止パッケージ製造においては、板状部材としてのウエハまたは基板上に、3分割されたメタライズパターンを形成しておき、中央部のメタライズパターンの表面に第1の高融点半田部および第2の高融点半田部を形成する。ゲッターの表面にはメタライズパターンを形成する。また、高融点半田部の近傍には、低融点半田部を配置する。
2枚の板状部材を結合する固定工程においては、高融点半田部は溶融せずに低融点半田のみが溶融する温度に保ちながら、2枚の板状部材を近づける。低融点半田を2つの高融点半田部に接触させて、第1の高融点半田部と第2の高融点半田部とを固定する。また、低融点半田がゲッターに接触して、2枚の板状部材の固定と共に、ゲッターが低融点半田部に固定される。
本実施の形態においては、第1の高融点半田部と第2の高融点半田部とが接触するように接続固定されているが、特にこの形態に限らず、第1の高融点半田部と第2の高融点半田部とが離れていても構わない。
また、本実施の形態における基板の表面に形成されたメタライズパターンは、それぞれが3分割されているが、特にこの形態に限らず、分割されていなくても構わない。または、メタライズパターンがより多くに分割されていても構わない。
その他の製造方法については、実施の形態1における気密封止パッケージの製造方法およびウエハレベル気密封止パッケージの製造方法と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
(実施の形態3)
(構成)
図7および図8を参照して、本発明に基づく実施の形態3における気密封止パッケージ、ウエハレベル気密封止パッケージ、気密封止パッケージの製造方法およびウエハレベル気密封止パッケージの製造方法について説明する。本実施の形態における気密封止パッケージは、赤外線センサ装置のための真空パッケージセンサ素子である。
図7は、本実施の形態における真空パッケージセンサ素子の概略断面図である。主基板41および対向基板43を備え、それぞれの主表面が互いにほぼ平行になるように固定されていることは、実施の形態1における真空パッケージセンサ素子と同様である。2枚の板状部材が、接合部25を介して固定され、接合部25が高融点半田部2と低融点半田部4とを含むことは、実施の形態1における真空パッケージセンサ素子と同様である。
本実施の形態における真空パッケージセンサ素子は、主基板41に、貫通電極45が形成されている。貫通電極45は、主基板41の主表面にほぼ垂直になるように形成されている。貫通電極45は、主基板に貫通孔が形成され、該貫通孔の内部に銅や半田などの導電性物質が充填されている。貫通電極45は、赤外線センサ5などの電気信号を取出すための電極である。
本実施の形態における真空パッケージセンサ素子は、主基板41の主表面において、接合部25の外側にはパッドなどは形成されていない。したがって、主基板41は、実施の形態1における主基板よりも小さくなるように形成されている。
図8に、本実施の形態におけるウエハレベル真空パッケージの概略断面図を示す。主ウエハ1および対向ウエハ3を備え、接合部25を介して互いの主表面がほぼ平行になるように固定されていることは、実施の形態1における第1のウエハレベル真空パッケージと同様である。
本実施の形態におけるウエハレベル真空パッケージは、主ウエハ1に、貫通電極45が形成されている。また、それぞれの真空パッケージセンサ素子同士の距離が近くなるように形成されている。
上記以外の構成については、実施の形態1における気密封止パッケージおよびウエハレベル気密封止パッケージと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
(作用・効果、製造方法)
図7において、本実施の形態における真空パッケージセンサ素子は、主基板を貫通するように貫通電極が形成されている。この構成を採用することにより、主基板の主表面において、接合部の外側にパッドなどの電極を形成する必要がなくなる。したがって、主基板の大きさを小さくすることができ、真空パッケージセンサ素子の小型化を図ることができる。
また、主基板に貫通電極が形成されているため、パッケージの裏側から外部の電気回路に対してボンディングなどの電気的な接続を行うことができる。
また、図8に示すように、本実施の形態におけるウエハレベル真空パッケージにおいては、真空パッケージセンサ素子同士の距離を近くすることができ、同じ大きさのウエハレベル真空パッケージから数多くの真空パッケージセンサ素子を製造することができる。したがって、生産性が向上する。
本実施の形態における真空パッケージセンサ素子の製造方法においては、主ウエハに対して、予め形成した貫通孔に銅などの導電性材料を充填して、貫通電極を形成する。ウエハレベル真空パッケージを形成したのちに、主ウエハおよび対向ウエハを切断して、真空パッケージセンサ素子を取出す切断工程を行う。この切断工程においては、図8に示すように、切断線34に沿って主ウエハおよび対向ウエハを1つの工程で切断することができる。このように、本実施の形態においては、1つの切断工程で気密封止パッケージを形成することができる。
その他の作用、効果および製造方法については、実施の形態1と同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
(実施の形態4)
(構成)
図9を参照して、本発明に基づく実施の形態4における気密封止パッケージについて説明する。
図9は、本実施の形態における気密封止パッケージの概略断面図である。上記の実施の形態1から実施の形態3においては、気密封止パッケージのうち真空パッケージセンサ素子について説明を行ってきたが、本実施の形態においては、内部空間に窒素などの気体が封入された気密封止パッケージについて説明する。このような気密封止パッケージは、たとえば、光スイッチ、RFスイッチまたはリレーなどのMEMS製品に用いられている。
本実施の形態における気密封止パッケージは、主基板11と対向基板13とを備え、主基板11および対向基板13は、接合部25を介して固定されている。また、主基板11、対向基板13および接合部25に囲まれる空間には、窒素などの気体が封入されている。図示しない光スイッチ、RFスイッチまたはリレーなどは、湿気などを防止するために、この密閉された空間に配置される。
本実施の形態におけるウエハレベル気密封止パッケージは、図9に示した気密封止パッケージの構造を有するパッケージが、1枚のウエハに複数形成されている。
その他の構成については、実施の形態1における気密封止パッケージおよびウエハレベル気密封止パッケージと同様であるのでここでは説明を繰返さない。
(作用・効果、製造方法)
本実施の形態における気密封止パッケージは、たとえば、窒素などの気体で封止が行われている。MEMS製品においては、陽極接合などで基板同士の固定を行うため、基板を高温にする必要がある。しかし、本願発明においては、接合部が高温になることを防止でき、2つの板状部材の熱歪みの発生を防止することができる。たとえば、陽極接合においては、約400℃の加熱を行わなければならないが、本発明においては、100℃〜300℃で接合を行うことができる。
製造方法においては、2枚の板状部材を貼りあわせる固定工程を、封じ込める気体の雰囲気中で行う。
上記以外の作用、効果および製造方法については、実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明は、2つの板状部材を備え、接合部と2枚の板状部材とによって囲まれる空間が密閉された気密封止パッケージに対して適用することができる。
実施の形態1における真空パッケージセンサ素子の概略断面図である。 実施の形態1における第1のウエハレベル真空パッケージの一の概略断面図である。 実施の形態1における第1のウエハレベル真空パッケージの他の概略断面図である。 実施の形態1における第2のウエハレベル真空パッケージの概略断面図である。 実施の形態2における第1の真空パッケージセンサ素子の概略断面図である。 実施の形態2における第2の真空パッケージセンサ素子の概略断面図である。 実施の形態3における真空パッケージセンサ素子の概略断面図である。 実施の形態3におけるウエハレベル真空パッケージの概略断面図である。 実施の形態4における気密封止パッケージの概略断面図である。
符号の説明
1 主ウエハ、2 高融点半田部、12a,22a 第1の高融点半田部、12b,22b 第2の高融点半田部、3 対向ウエハ、4,14,24 低融点半田部、5 赤外線センサ、6,9,16,19,26,29 メタライズパターン(膜)、7 ゲッター、10 パッド、11,41 主基板、13,43 対向基板、17,18 反射防止膜、20 真空パッケージセンサ素子、21 ウエハレベル真空パッケージ、25,27,28 接合部、45 貫通電極、31〜34 切断線。

Claims (2)

  1. 主基板と、
    前記主基板に対して主表面がほぼ平行になるように配置された対向基板と、
    前記対向基板と前記主基板とを固定するための接合部と、
    ゲッターと
    を備え、前記接合部は、
    低融点半田部と、
    前記低融点半田部より融点の高い高融点半田部と
    を含み、
    前記主基板、前記対向基板および前記接合部によって囲まれる空間が真空になるように形成され、
    前記接合部に前記ゲッターが固定され
    前記接合部は、前記主基板に接合した第1の高融点半田部と、
    前記対向基板に接合した第2の高融点半田部と
    を含み、
    前記第1の高融点半田部と前記第2の高融点半田部とが前記低融点半田部によって固定されている、気密封止パッケージ。
  2. 前記主基板を貫通するように貫通電極が形成されている、請求項1に記載の気密封止パッケージ。
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