JP4474951B2 - 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
これは、感光体等の像担持体に対向し且つトナーを担持するドナーロールと、このドナーロールに対向し且つトナーと磁性キャリアとが含まれる二成分現像剤を担持するトナー搬送ロールとを備え、磁気ブラシによりトナー搬送ロールから大量の現像剤を供給し、ドナーロール上にトナー層を形成するようにしたものである(例えば特許文献1参照)。
このハイブリッド現像方式では、通常、二成分現像剤の撹拌によってトナーの帯電が行われるため十分な帯電量を確保しやすく、また、トナー搬送ロールからドナーロールへのトナーの供給が静電気力によって行われるため、ドナーロールに逆極性に帯電したトナーが供給されることもない。したがって、像担持体の非画像領域へのトナー付着がなく、かぶりの発生が防止される。更に、ドナーロールにはトナーのみしか供給されないため、磁性キャリアの像担持体への付着も防止される等の利点がある。
また、トナー供給用ロールとは別に、新たにトナー回収用ロールを加え、ドナーロール上のトナーをトナー回収用ロールで掻き取る方式も開示されている(例えば特許文献2参照)。
特に、トナー供給用ロールとトナー回収用ロールとの間で、現像剤がストレスを受け易く、現像剤の流動性が低下してくると、一層顕著となる。
しかしながら、この場合、二本のロール間のバイアスリークの問題が発生しやすく、特にトナー濃度が低下し且つ動作環境が高湿状況にあるときに顕著となる。更に、二本のロール間に入り込んだ現像剤がストレスを受け、現像剤の劣化が生じ易く、かぶりが発生する問題もあり、長期間に亘って安定した現像特性が得られない課題がある。
更にまた、この特許文献3では、トナー回収用ロールからの現像剤を反発磁極によって剥離し、背後の現像剤供給部材側へ戻すようにした構成が示されている。しかしながら、トナー回収用ロールと現像剤供給部材とが対向部位で反対方向に回転していることも手伝って、トナー回収用ロールから反発磁極によって剥離された現像剤が、必ずしも現像剤供給部材側へ全量戻されるとは限らず、一部がトナー回収用ロール上に残る懸念もある。
現像剤担持体から現像剤を剥離する方式としては、スクレーパを用いて直接現像剤担持体から掻き取る方式が提示されている(例えば特許文献4参照)。また、弾性ブレード等を現像剤担持体上に接触配置することで、現像剤担持体上の現像剤を剥離する方式も知られている。しかしながら、近年画像品質向上のため、所謂球形トナーが使用されることが多くなっている。球形トナーを含む現像剤を用いる場合、現像剤担持体表面がある程度粗くないと現像剤との摩擦力が低下し現像剤担持体表面での現像剤搬送力が低下してくる。そのため、現像剤搬送力を上げるために粗くなっている現像剤担持体表面から機械的にスクレーパや弾性ブレード等で現像剤を掻き取ることは困難となる。
更に、現像剤担持体から現像剤を剥離する方式として、単に反発磁極を用いたのみの構成では、反発磁極の位置等によってはうまく剥離できないことがある。
そして、本発明に係る現像剤剥離機構の代表的態様は、図1(a)及び図2(a)に示すように、現像剤担持体1(本例では供給用現像剤担持体に相当)に配列される複数の磁極のうち隣接する同極の磁極よりなる反発磁極A,Aと、この反発磁極A,A間に対向して非接触配置され且つこの反発磁極A,Aによって剥離された二成分現像剤Gを下方側に案内する案内面2aを有したリリース案内部材2とを備えたものである。尚、図1(b)及び図2(b)は本発明に関連する参考発明(供給用現像剤担持体から搬送部材を介して回収用現像剤担持体へと現像剤が搬送される態様で、回収用現像剤担持体に現像剤剥離機構を設ける態様)に用いられる現像剤剥離機構の代表的態様を示す(実施の形態3参照)。
そして、現像剤担持体1は、内部に磁界発生手段を具備し、現像剤Gを担持搬送するものであれば適宜選定して差し支えなく、例えば、回転可能な非磁性スリーブと、この非磁性スリーブ内に固定的に配設され且つ磁界発生手段が設けられた磁石部材とを具備した態様がある。また、磁界発生手段は、反発磁極A,Aを含む複数の磁極を有しているものであればよく、磁極配置は、現像剤Gが現像剤担持体1上を良好に搬送され且つ反発磁極A,Aにて剥離されるようになっていれば適宜選定して差し支えない。尚、本発明で使用されるトナーは、磁性キャリア(キャリア)に付着するものであれば、磁性でも非磁性でもよい。
ここで、「二成分現像剤Gを下方側に案内する」とは、現像剤Gがリリース案内部材2を介して下方に流れる態様であればよく、案内面2aの方向には特に限定されないことを意味している。また、案内面2aは現像剤Gを安定して案内搬送する観点からは平坦部を備えることが好ましいが、現像剤Gを案内できる曲面であっても差し支えなく、この場合の曲面は、所定の近似法(例えば最小二乗法等)によって特定した近似平面と見なし、このときの傾きが下方であればよい。
すなわち、リリース案内部材2の案内面2aの傾き角度に着目した第一の態様としては、図1(a)に示すように、リリース案内部材2の案内面2aの現像剤担持体1側端部を通って現像剤担持体1の径方向に沿って外方へ延ばした直線と前記案内面2aとのなす角度をθとすると、θ≧50度の関係を満たすことを特徴とする。
更にまた、現像剤G中のトナー濃度が変動(特に低濃度となることで見かけ上キャリア濃度が高くなり、磁気的影響を一層受け易くなる)したり、キャリア径として小粒径のものを使用する際にも、安定した現像剤Gの流れを確保することができるようになる。
また、二つの現像剤担持体1とトナー担持体との間でトナーを有効に受け渡す観点からは、供給用現像剤担持体とトナー担持体との間、及び、回収用現像剤担持体とトナー担持体との間には、トナー担持体に対しトナーを供給若しくは回収するための所定の電界が形成されていることが好ましく、このとき、現像剤担持体1へ印加されるバイアスは、直流電圧でもよいし、直流電圧に交流電圧が重畳されたものであっても差し支えない。
更に、搬送部材は、現像剤担持体1と同様、内部に磁界発生手段を具備し、また、供給用現像剤担持体及び回収用現像剤担持体から所定の間隔をおいて離れている態様であれば、トナー担持体と接触した態様も可能である。
ここで、「二つの現像剤担持体1との間で現像剤を受け渡す」とは、現像剤を二つの現像剤担持体1間で上流側の現像剤担持体1から下流側の現像剤担持体1へ直接受け渡す態様ではなく、搬送部材を介して受け渡す態様を示すものである。
更にまた、搬送部材は、二つの現像剤担持体1との対向部位において、同一方向に回転することが好ましく、このことにより、搬送部材と二つの現像剤担持体1との対向部位において、搬送される現像剤のストレスが軽減されることとなる。本発明では、搬送部材の近傍でトナー担持体とは反対の方向には、現像剤が搬送部材の周囲をスムーズに案内されるように規制する搬送ガイド部材が設けられる。
更に、本件は、上述した現像装置を用いた画像形成装置をも対象とするものである。
更に、本発明に係る現像剤剥離機構において、現像剤が剥離される供給用現像剤担持体に対向して非接触配置されるリリース案内部材の案内面を、反発磁極の磁力線の方向に影響され難い所定の角度に配置するようにすれば、供給用現像剤担持体から剥離された現像剤がリリース案内部材上をスムーズに案内されるようになり、供給用現像剤担持体からの現像剤剥離が容易に実現できる。
更にまた、現像剤が剥離される供給用現像剤担持体に対向して非接触配置されるリリース案内部材の案内面を反発磁極間で磁力最小位置より下流側に配置するようにすれば、供給用現像剤担持体から剥離された現像剤がリリース案内部材上をスムーズに案内されるようになり、供給用現像剤担持体からの現像剤剥離が容易に実現できる。
そして、上述した現像装置を用いることで、長期に亘って現像特性が安定した画像形成装置が提供できる。
◎実施の形態1
図3は、本発明が適用された現像剤剥離機構を用いた画像形成装置の実施の形態1を示す。同図において、符号21は、矢印方向に回転する有機感光体からなる静電潜像を担持する感光体であり、この感光体21はスコロトロン等の帯電装置22によって帯電され、レーザ書き込み装置やLEDアレイを有する露光装置23によって静電潜像が書き込まれる。この静電潜像は、光の当たった部分の感光体21表面電位が低下し、光の当たっていない高電位部分とのコントラストによる電位画像として形成される。
本実施の形態では、感光体21上のトナー画像は、現像装置30によって可視像化された後、転写ロール26によって記録材28上に転写され、この転写された記録材28は定着装置50に搬送され、この定着装置50により記録材28上のトナー画像が定着されるように構成されている。尚、定着装置50は、例えばヒートロール方式で、加熱ロール51と加圧ロール52とを有し、この加熱ロール51と加圧ロール52との間に記録材28を通過させることで、トナー画像を記録材28に定着するように構成されている。
また、感光体21上に残留したトナーは、例えばドクターブレード式のクリーニング装置29によって除去される。
同図において、現像装置30は、感光体21に向かって開口する現像ハウジング31(図3参照)を有し、この現像ハウジング31の開口に面し且つ感光体21と対向して接触する位置に、ドナーロール32を回動自在に収容している。このドナーロール32にはバイアス電源37が接続され、所定の現像バイアスVBが印加されるようになっている。
本実施の形態では、このドナーロール32の外周部は所定の体積抵抗率を有したポリウレタン樹脂系の弾性部材で被覆した構成を採っているが、例えば、アルミニウムやステンレス等からなる金属ロールであっても差し支えない。また、ドナーロール32と感光体21とは接触した構成を採っているが、非接触であっても差し支えない。
更に、これらトナー供給ロール33及びトナー回収ロール34の後部には、トナー供給ロール33の外周部の現像剤Gをトナー回収ロール34へ受け渡すように現像剤Gを担持搬送する搬送ロール35が配設されている。
トナー供給ロール33の磁石体33bは、その外周部に複数の磁極(N2,S1,N1,S2,S3)を備えており、ドナーロール32と対向する位置に磁極S1を設け、磁極N2の近傍で搬送ロール35と対向するように配置され、同極のS2,S3が反発磁極として作用するようになっている。
また、トナー回収ロール34の磁石体34bは、その外周部に複数の磁極(S5,N3,S4,N4,N5)を備えており、ドナーロール32と対向する位置に磁極S4を設け、磁極N4の近傍で搬送ロール35と対向する位置になるように配置されている。そして、同極のN4,N5が反発磁極として作用するようになっている。
更に、搬送ロール35の磁石体35bは、複数の磁極(S7,N6,S6)の内、磁極S7がトナー回収ロール34と対向する位置になるように配置されている。
尚、本実施の形態において、夫々の磁極の配置や数はこれに限定されるものではなく、適宜選定して差し支えない。
更に、搬送ロール35の後部には、搬送ロール35と略同心円状の半円形状で、現像剤搬送のガイドを行う搬送ガイド43を設け、現像剤Gが搬送ロール35の外周上を効率よく搬送されるようにしている。
本実施の形態におけるリリースガイド44は、トナー供給ロール33側に平坦部441を備え、その反対側(下流側)には折曲部442を備えた構成となっている。また、リリースガイド44の平坦部441の案内面441aは、その一端をトナー供給ロール33の反発磁極S2,S3間の略中央に近接して設けられている。更に、この案内面441aは、トナー供給ロール33の中心からこの案内面441aの一端を通る直線とのなす角度θが50°以上、案内面441aとこの案内面441aの一端を通る水平面とのなす角度φが40°以上になるように設定されている。そして、折曲部442は、平坦部441の案内面441aから案内される現像剤Gを搬送ロール35から遠ざける方向に向かい、更に斜め下方に向かうように設けられており、トナー供給ロール33から剥離された現像剤Gがリリースガイド44上を搬送ロール35の磁力の影響も避けながら案内されるようになっている。
図4において、現像剤Gは、オーガ41により撹拌されて、トナーがマイナス極性に、キャリアがプラス極性に帯電された後、トナー回収ロール34の磁石体34bにある磁極S5の上流側の現像剤供給領域で、トナー回収ロール34に供給される。そして、現像剤Gは、トリマ42の近傍に達すると、磁極N3により穂立ちを形成する。
更に、この現像剤Gの穂立ちはトリマ42で層厚規制されることにより、現像剤層としてトナー回収ロール34の外周上に保持され、回転スリーブ34aの回転と共に搬送ロール35方向へ搬送される。このとき、現像剤Gは磁石体34bにより形成されている磁力線に沿って磁気ブラシを構成している。
搬送ロール35に受け渡された現像剤Gは、磁石体35bの吸引磁界により搬送ロール35に保持されてその外周上を搬送される。
その後、搬送ロール35の磁石体35bとトナー供給ロール33の磁石体33bとの吸引磁界によって、搬送ロール35とトナー供給ロール33とが対向する領域で、搬送ロール35からトナー供給ロール33に現像剤Gが受け渡される。
トナー供給ロール33の外周上を搬送された現像剤Gは、磁極S1近傍のトナー供給領域で磁極S1の磁気吸引力により磁気ブラシを形成し、この磁気ブラシを形成した現像剤Gにおけるトナーのみが、トナー供給ロール33とドナーロール32との間に形成された電界の影響で、トナー供給ロール33からドナーロール32に静電吸引され、ドナーロール32に付着する。
トナー供給を終えた現像剤Gは、トナー供給ロール33の反発磁極S2,S3の作用によってトナー供給ロール33から剥離される。
本実施の形態においては、リリースガイド44の平坦部441の案内面441aは、トナー供給ロール33の径方向に延ばした直線とのなす角度θを50°以上、水平面とのなす角度φを40°以上としているため、図5に示すように、反発磁極S2,S3による磁力線(図の点線で示す)方向とは大きく異なった方向に傾斜している。したがって、トナー供給ロール33から剥離されてリリースガイド44の案内面441a上に受け止められた現像剤Gは、磁力線の影響を受けずにリリースガイド44上をスムーズに流れるようになる。
一方、リリースガイド44の案内面441aの角度θが50°未満(例えば図5中、破線太線に示す傾き)の場合は、反発磁極S2,S3の磁力線方向に近づき、案内面441a上の現像剤Gは、磁力線の影響によってキャリア間の磁力が強められ、チェーン状に繋がった現像剤Gの溜りを作るようになる。したがって、この場合は、現像剤Gの流れが妨げられることとなり、現像剤Gの循環性能が低下する。
更に、本実施の形態では、図4に示すように、リリースガイド44の下流部分に折曲部442を設け、搬送ロール35の磁力の影響も防ぐようにしたため、現像剤Gの流れが搬送ロール35の磁力の影響も受けず一層良好になる。そして、リリースガイド44上を案内された現像剤Gがオーガ41に戻されることとなる。
図6は、本発明に係る現像装置30の実施の形態2を示す。同図において、本実施の形態は実施の形態1における現像装置30と略同様に構成されるが、リリースガイド44の構成が実施の形態1と異なる。尚、実施の形態1と同様な構成要素には同様の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、リリースガイド44の一端は、トナー供給ロール33の反発磁極S2,S3のピックオフ位置(反発磁極S2,S3間で磁力最小位置を称す)Dmと磁極S3との間に配設されている。また、リリースガイド44は平坦な形状をしており、その案内面44aと水平面とのなす角度φ’は40°以上となっている。
フ位置Dmより下流側に配設したので、トナー供給ロール33上の現像剤Gは、磁極S2の位置で形成された磁気ブラシが下流側に倒れながら移動して、リリースガイド44に当たることで付勢される。このとき、ピックオフ位置Dm付近で磁力が弱くなっているため、現像剤Gはトナー供給ロール33から確実に剥離される。更に、この剥離された現像剤Gは、リリースガイド44の案内面44aが角度φ’によって斜め下方に傾斜していることから、重力の作用も手伝ってリリースガイド44上を容易に案内される。
したがって、本実施の形態においても、実施の形態1と同様の効果を奏する。
図8は、本発明に関連する参考発明に係る現像装置30の実施の形態3を示す。同図において、本実施の形態は実施の形態1における現像装置30と略同様に構成されるが、現像剤Gの流れがトナー供給ロール33から搬送ロール35を介してトナー回収ロール34へと流れるように磁極配置等が構成されている点、撹拌搬送部材としての二つのオーガ41(具体的には41a,41b)が略垂直方向に配設されている点、リリースガイド44が平坦部のみで構成されている点が実施の形態1と異なる。尚、実施の形態1と同様な構成要素には同様の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
そのため、トナー回収ロール34から剥離された現像剤Gが、反発磁極N5,N6の磁力線の方向と大きく異なる角度に設定されることとなり、リリースガイド44の案内面44a上でのチェーン状の溜りの発生を抑制している。
更に、本実施の形態では、リリースガイド44の案内面44aが下側を向いていることから、重力が有効に作用して案内面44a上の現像剤Gは重力方向に容易に移動し、トナー回収ロール34からの現像剤剥離を一層容易にしている。
よって、本実施の形態においても、実施の形態1と同様の効果を奏する。
図9は、本発明に関連する参考発明に係る現像装置30の実施の形態4を示す。同図において、本実施の形態は実施の形態2における現像装置30と略同様に構成されるが、現像剤Gの流れが、トナー供給ロール33から搬送ロール35を介してトナー回収ロール34へと流れるように磁極配置等が構成されている点、撹拌搬送部材としての二つのオーガ41(具体的には41a,41b)が略垂直方向に配設されている点が実施の形態2と異なる。尚、実施の形態2と同様な構成要素には同様の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
そのため、トナー回収ロール34からピックオフ位置Dmで確実に剥離された現像剤Gが、磁極N5の影響を受けずに、リリースガイド44の案内面44aに当たり、案内面44a上を案内することができる。よって、案内面44a上でのチェーン状溜りの発生も抑止され、現像剤Gの流れが安定する。
更に、本実施の形態では、リリースガイド44の案内面44aが下側を向いていることから、重力が有効に作用し、トナー回収ロール34からの現像剤剥離を一層容易にしている。
よって、本実施の形態においても、実施の形態1と同様の効果を奏する。
図10は、本発明に関連する参考発明に係る現像装置の実施の形態5を示す。本実施の形態は、実施の形態1乃至4のいずれとも異なり、感光体上の静電潜像を直接二成分現像剤にて現像するようにした、所謂高速現像可能な構成を採った現像装置である。
同図において、本実施の形態は、実施の形態1における現像装置と略同様に構成されるが、実施の形態1でのドナーロールが除かれた構成となっている。
更に、第一現像ロール62及び第二現像ロール63の後部には、第一現像ロール62上の現像剤Gを第二現像ロール63に受け渡す搬送ロール64が配設されている。
そのため、第二現像ロール63から剥離された現像剤Gは、スムーズにリリースガイド75を経由してオーガ81に戻される。
尚、本実施の形態では、リリースガイド75を実施の形態1と同様の配置としたが、例えば、実施の形態2のようにすることでもよい。また、本実施の形態では、現像剤Gを第一現像ロール62側から供給する方式を示したが、第二現像ロール63側から供給することも可能であり、この場合、実施の形態3や実施の形態4のような構成を採ればよい。更に、本実施の形態では、第一現像ロール62、第二現像ロール63の二本の現像ロールを使用する構成を示したが、もっと多くの現像ロールを備える構成であっても差し支えない。この場合、隣接する現像ロール間に搬送ロールを夫々設ける構成とすれば、本実施の形態と同様の効果を奏する。
更にまた、本実施の形態における現像装置を用いることで、高速現像可能な画像形成装置が実現できる。
本実施例は、実施の形態1(図4参照)の態様において、トナー供給ロールの反発磁極の略中央が真横の位置になるようにしたときの、リリースガイドの平坦部の案内面がなす角度(平坦部角度)θと現像特性(濃度むら)との関係を評価確認したものである。尚、このとき使用した現像剤のキャリア径は35μm、トナー濃度(TC)は5%と10%の二水準とした。
結果は、図11に示すように、角度θが40°以下ではトナー濃度が5%のときに濃度むらが発生し、50°以上であれば濃度むらの発生は確認されなかった。尚、角度θが40°のときトナー濃度が10%では問題ないことから、低濃度時は見かけ上のキャリア濃度が高くなり、反発磁極の影響によってリリースガイドでの現像剤溜りが発生し易いことが確認された。
また、この角度θについて、更に詳細に評価確認したところ、角度θが50°以上であれば現像剤のトナー濃度が変化しても、リリースガイドでの現像剤の溜りもなく、現像剤の流れが安定することが確認された。
本実施例は、実施の形態1(図4参照)の態様において、リリースガイドの平坦部の案内面のなす角度θを50°に一定とし、案内面と水平面とのなす角度φ(トナー供給ロールの位置を回転させて設定)と現像特性(濃度むら)との関係を評価確認したものである。尚、本実施例では、リリースガイドは平坦部のみとして評価し、また、使用した現像剤のキャリア径は35μm、トナー濃度(TC)は5%と10%の二水準とした。
結果は、図12に示すように、角度φが20°では濃度むらの発生が確認され、40°以上では濃度むらの発生はなかった。
また、この角度φについて、更に詳細に評価確認したところ、角度φが40°以上であれば、現像剤のトナー濃度が変化しても、リリースガイドでの現像剤の溜りもなく、現像剤の流れが安定することが確認された。
本実施例は、実施の形態3(図8参照)の態様において、トナー回収ロールの反発磁極の略中央が真下の位置になるようにしたときの、リリースガイドの平坦部の案内面がなす角度(平坦部角度)θと現像特性(濃度むら)との関係を評価確認したものである。尚、このとき使用した現像剤のキャリア径は35μm、トナー濃度(TC)は5%と10%の二水準とした。
結果は、図13に示すように、角度θが40°以下では、トナー濃度によっては、濃度むらが若干見受けられたり、濃度むらの発生が見受けられたりしたが、50°以上であれば濃度むらの発生は確認されなかった。
また、この角度θについて、更に詳細に評価確認したところ、角度θが50°以上であれば現像剤のトナー濃度が変化しても、リリースガイドでの現像剤の溜りもなく、現像剤の流れが安定することが判明した。
よって、特に、本実施例と実施例1との結果からも、θを50°以上にすればリリースガイドでの現像剤の溜りもなく、現像剤の循環性能が確保された現像装置が可能となることが確認された。
Claims (7)
- 静電潜像を担持する像担持体に対向し表面にトナーを担持するトナー担持体と、
このトナー担持体に対向する位置に配設されてトナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を担持搬送し且つトナー担持体へトナーを供給する供給用現像剤担持体と、
この供給用現像剤担持体より下方でトナー担持体に対向する位置に配設されて二成分現像剤を担持搬送し且つトナー担持体からトナーを回収する回収用現像剤担持体と、
この二つの現像剤担持体とトナー担持体とに対向して配設されて、回転軸を中心に回転することで回転軸の周方向に現像剤を搬送し且つ前記回収用現像剤担持体から前記供給用現像剤担持体に二成分現像剤を受け渡す搬送部材と、
前記供給用現像剤担持体と前記搬送部材とが対向する位置に対して前記搬送部材の回転方向で上流側に前記搬送部材の周方向に沿って配置され、前記搬送部材による現像剤搬送のガイドを行う搬送ガイド部材と、
前記供給用現像剤担持体のうち、トナー担持体と供給用現像剤担持体との対向位置よりも現像剤搬送方向下流側で且つ前記搬送ガイド部材で形成された搬送部材から供給用現像剤担持体側への現像剤流出位置よりも現像剤搬送方向上流側に設けられ、供給用現像剤担持体上に残留する二成分現像剤が剥離されると共に、この現像剤剥離位置の下方のうち剥離された現像剤の落下位置からずれた位置に前記搬送部材からの前記現像剤流出位置が設定される現像剤剥離機構と、を備えることを特徴とする現像装置。 - 請求項1記載の現像装置において、
前記現像剤剥離機構は、
現像剤担持体に配列される複数の磁極のうち隣接する同極の磁極よりなる反発磁極と、
この反発磁極間に対向して非接触配置され且つこの反発磁極によって剥離された二成分現像剤を下方側に案内する案内面を有したリリース案内部材とを備え、
剥離された現像剤が前記案内面から落下する落下位置が前記搬送部材からの前記現像剤流出位置よりずれた位置になるように設定されることを特徴とする現像装置。 - 請求項2記載の現像装置において、
前記現像剤剥離機構は、
リリース案内部材の案内面の現像剤担持体側端部を通って現像剤担持体の径方向に沿って外方へ延ばした直線と前記案内面とのなす角度をθとすると、
θ≧50度の関係を満たすことを特徴とする現像装置。 - 請求項2記載の現像装置において、
前記現像剤剥離機構は、
リリース案内部材の案内面の現像剤担持体側端部が前記反発磁極間の磁力最小位置より現像剤担持体上の現像剤搬送方向下流側に配置されることを特徴とする現像装置。 - 請求項3又は4記載の現像装置において、
リリース案内部材の案内面とこの案内面の前記現像剤担持体側端部を通る水平面とのなす角度をφとすると、
φ≧40度の関係を満たすことを特徴とする現像装置。 - 請求項2乃至5のいずれかに記載の現像装置において、
搬送部材は内部に現像剤を担持搬送するための複数の磁極を有し、
リリース案内部材の案内面の現像剤搬送方向下流側には、搬送部材から離れる方向で且つ斜め下方に向かって折曲した曲部が配設されたことを特徴とする現像装置。 - 静電潜像を担持する像担持体と、
この像担持体上に担持された静電潜像を現像する請求項1乃至6のいずれかに記載の現像装置とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
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