JP4473724B2 - エッチング装置およびエッチング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマエッチング装置およびプラズマエッチング方法に関する。
半導体デバイスの製造において、シリコン基板などの表面の材料を除去するエッチングが必要不可欠な工程になっており、減圧ガス雰囲気中でプラズマ放電により基板の表面を除去するプラズマエッチングが多用されている。
従来のエッチング方法は、特許文献1および2に記載されているように、基板表面に材料を除去する部分のみが開口したレジスト膜を事前に形成しておいてから、プラズマ放電によってレジスト膜に保護されていない部分の材料を除去している。
特開平6−208975号公報 特開平9−92644号公報
一般に、レジスト膜は、フォトリソグラフィによって形成され、感光性材料を塗布し、パターンを露光し、硬化していない感光性材料を除去することで所定の形状に形成される。
また、当然ながら、従来のエッチング方法では、エッチングが終了した後でアッシング工程などによりレジスト膜を除去する必要がある。
このように、従来のエッチング方法は、多くの工程を必要とし、製造コストを押し上げている。
そこで、本発明は、レジスト膜を必要としないエッチング方法およびエッチング装置を提供することを課題とする。
本発明の第1の態様は、難エッチング性の絶縁体からなり、エッチング対象物の表面に密接する密接面にエッチングする形状の窪みを形成した密接層を有し、前記窪みの中の前記エッチング対象物と接触しない位置に配置した放電極と、前記窪みの中にエッチングガスを供給するための供給路と、前記窪みの中のガスを排出するための排気路とを備えるマスク電極である。
この構成からなるマスク電極は、密接面をエッチング対象物に密接させることで、密接面に設けた窪みをエッチング対象物で封止して密閉空間を創設できる。窪みはエッチングする形状になっているので、エッチング対象物のエッチングする部分だけが窪みの中に露出する。密閉された窪みの中の気体を排気路から吸い出し、供給路からエッチングガスを供給することで、窪みの内部をエッチングガスの減圧環境に保つことができる。そして、放電極に高周波電圧を印加することで、窪みの内部で放電を起こさせ、エッチングガスをプラズマ化してラジカルを生成する。プラズマのラジカルがエッチング対象物と結合して揮発性の物質になり、この揮発性の物質が排気路から外部に排出されることで、エッチング対象物の表面を削り取るプラズマエッチングを行うことができる。
このとき、エッチング対象物の窪みの中に露出している部分だけがラジカルと接触してエッチングされ、密接面と密接している部分は密接面により保護されてラジカルと接触しないので削り取られることがない。つまり、従来のようにエッチング対象物の表面にレジスト膜を形成することなく、所定のパターンで選択的にエッチングすることができる。当然ながら、エッチング後にレジスト膜を除去する必要もない。
マスク電極の密接面は、従来のプラズマエッチングと同様に除去しようとする対象物の材質により定められるエッチングガスが生成するラジカルに対して難エッチング性を示す絶縁性の材料を用いる。例えば、シリコン基板を6フッ化硫黄(SF)ガスによりプラズマを発生させてエッチングする場合、窒化シリコン(SiN)や炭化シリコン(SiC)など、或いは、アルミナを初めとするセラミックスなどが好適である。
本発明のマスク電極は、エッチング対象物のエッチングしない部分を保護する密接面を有し、エッチングする部分で閉塞されてプラズマを発生させる密閉空間を構成する窪みが形成され、窪みの奥、つまり、エッチング対象物と接触しない位置に放電極が設けられ、減圧のための吸気路と、エッチングガスを供給するための供給路とが設けられている必要がある。
エッチング対象のシリコン基板に密接させる密接面は、従来のプラズマエッチングと同様に除去しようとする対象物の材質により定められるエッチングガスが生成するラジカルに対して難エッチング性を示す絶縁性の材料を用いる。例えば、シリコン基板を6フッ化硫黄(SF)ガスによりプラズマを発生させてエッチングする場合、窒化シリコン(SiN)や炭化シリコン(SiC)など、或いは、アルミナを初めとするセラミックスなどが好適である。
プラズマ放電を発生させる密閉空間を構成する窪みは、エッチングする領域の大きさやエッチングガスの条件などによって最適な深さが異なる。また、窪みを当接面に垂直に切り開いた形状ではなく、当接面に対して斜めの壁を有する形状とすることで、エッチング対象物の表面位置によってラジカルの到達量を異ならせることができ、深さが均一でない凹部を形成することもできる。
また、前記マスク電極は、前記密接層と導体からなる電極層とを重ね合わせ、前記窪みを前記密接層の厚み全体を貫いて形成し、前記導体で前記窪みの上面を封止して天井面を構成することで実現可能である。つまり、密接面を構成する平板状の絶縁体のエッチングしようとする形状に合わせた部分を除去してエッチングしない部分にのみ密着する壁を形成し、前記絶縁体の密接面の反対側を板状の導電性の材料で封止する。これにより、密接面に開放する窪みを形成し、同時に、板状の導体によって全ての窪みの奥の壁面を各窪みに共通して電位を与える放電極とすることができる。放電極を構成する導体には、アルミニウム、ステンレス鋼および銅などがある。
また、前記放電極は、前記絶縁体に設けた穴に溶解した導体を流し込んで形成することもできる。流し込む導体には、ニッケルやはんだなどがある。
また、前記放電極は、前記窪みの内部に突出させることで放電を起こさせ易くすることができ、窪みの形状や窪み内部のガスの状態を最適化できない場合には有効である。
また、前記放電極は、表面に耐食処理を施してもよい。例えば、アルミニウム性の放電極をアルマイト処理やアルミナコーティングすれば、放電による浸食が防止でき、長寿命化が期待できる。
また、前記マスク電極は、複数の前記供給路および前記排気路が設けられる場合、少なくとも、前記密接層と、前記供給路を連絡する分配路を形成した層と、前記排気路を連絡する合流路を形成した層とを重ね合わせることで容易に構成することができる。つまり、各窪みにエッチングガスを供給および各窪みを一括して減圧するために、供給路および排気路をそれぞれ1つにまとめる分岐路または合流路を、それぞれ1つの板状の材料に溝または厚み全体を除去した長穴として形成して他の層で封止することで構成することができる。無論すべての流路が1つにまとめられる必要はなく、供給路および排気路はそれぞれ2つ以上の流路にまとめてもよい。同様に、導体を流し込んで放電極を設けるための穴も同様に1つの層で合流させてまとめれば、全ての放電極を電源装置と1つまたは少ない数の端子で接続できるようになる。
また、本発明の第2の態様は、前記マスク電極と、マスク電極の放電極に高周波電圧を印加するための電源装置とを備えるエッチング装置である。電源装置は、従来のプラズマエッチングに用いられるものが使用できる。
また本発明のエッチング装置は、エッチング対象物を載置して前記放電極との間で放電可能な下部電極を有してもよい。例えば、エッチング対象物を載置するテーブルを導体で構成し、このテーブルを電源装置に接続または接地する。これにより、エッチング対象物に対して垂直方向に高周波の電位変動を与えて垂直方向にプラズマ放電させることで、エッチング対象物に対して垂直にエッチングを進行させられる。
また、本発明のエッチング装置には、前記マスク電極を、前記密接面がエッチング対象物に密接する第1位置と、前記密接面がエッチング対象物から離反する第2位置とに移動させる密接装置を有してもよい。例えば、油圧シリンダでマスク電極をエッチング対象物に平行に支持し、油圧シリンダを伸縮することで、密接面をエッチング対象物に密接(マスク電極を第1位置に移動)させ、或いは、密接面をエッチング対象物から離反(マスク電極を第2位置に移動)させるようできる。これにより、マスク電極の窪みとエッチング対象物とでプラズマ放電を起こさせる密閉空間を形成できる。
また、本発明のエッチング装置は、前記マスク電極およびエッチング対象物を収容し、減圧可能なチャンバを有してもよい。チャンバの内部で、マスク電極およびエッチング対象物の周囲をマスク電極の窪みの中と同様に減圧しておけば、密接面の気密性が低くてもリークがなく安定したプラズマ放電が可能になる。
また、本発明の第3の態様は、難エッチング性の絶縁体からなる密接面を有し、該密接面にエッチングする形状の窪みを形成し、該窪みの中の前記エッチング対象物と接触しない位置に放電極を設け、前記窪みの中に外部と連通する供給路および排気路を開口したマスク電極をエッチング対象物に密接させ、前記排気路から前記窪みの中の気体を排気し、前記供給路から前記窪みの中にエッチングガスを供給し、前記放電極に高周波電圧を印加して前記窪みの内部でプラズマ放電を起こさせるエッチング方法である。このエッチング方法は、第1の態様のマスク電極を使用するエッチング方法であり、その特徴は、既に説明した通りである。
以上のように、本発明によれば、エッチング対象物に密接するマスク電極により、エッチングすべき部分だけが露出した密閉空間を創出し、この密閉空間の中でプラズマ放電を起こさせてエッチング対象物の露出部分のみをエッチングすることができる。このため、エッチング対象物にレジスト膜を形成する必要がなく、少ない工程でエッチングをすることができ、製造コストを引き下げることができる。
本発明は、配線パターンの形成などにも適用可能であるが、シリコンウエハに形成する素子領域をエッチングする場合や、素子を分離するための溝を設ける場合などに特に有用である。
これより、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態であるエッチング装置1の断面を示す。エッチング装置1は、気密性のチャンバ2の中にテーブル状の下部電極3と、下部電極3の上部にマスク電極4とが設けられている。下部電極3の上面にはエッチング対象物であるシリコンウエハ5が載置される。マスク電極4は、垂直方向に伸縮する油圧シリンダ(密接装置)6により下部電極3に平行に支持されている。油圧シリンダ6は、収縮することでマスク電極4を下降させてシリコンウエハ5に密接する第1位置(実線で図示)に移動させることができ、伸長することでマスク電極4を上昇させてシリコンウエハ5から離反する第2位置(二点鎖線で図示)に移動させることができる。下部電極3は、ケーブル7を介してチャンバ2の外部で接地されており、マスク電極4は、印加ケーブル8を介してチャンバ2の外部に設けた高周波電圧を生成する電源装置9に接続されている。また、マスク電極4にはフレキシブルチューブ10を通してエッチングガス(例えばSF)が、マスフローコントローラ11によって流量制御されて供給される。さらに、マスク電極4からはフレキシブルチューブ12を通して、また、チャンバ2からはノズル13を通して、それぞれ真空ポンプ14によって内部の気体が排出されるようになっている。
続いて、図2にマスク電極4の断面を詳細に示す。マスク電極4は、絶縁体からなりシリコン基板5に密接する密接層15と、印加ケーブル8およびフレキシブルチューブ10,12が接続される接続層16とを接合してなる。密接層15は、エッチングガス(SF)が生成するフッ素ラジカル(F)に対して難エッチング性を示す材料、例えば、窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)、或いは、アルミナのようなセラミックスなどで構成される。接続層16は、アルミニウム、銅およびステンレス鋼などの金属からなる。
密接層15の下面は、シリコン基板5の表面に密接する密接面17になっており、密接面17には、複数の方形の窪み18が形成されている。それぞれの窪み18の奥(天井部分)には、密接層15を貫通して窪み18の中に僅かに突出した放電極19が設けられ、密接層15を貫通する穴である供給路21および排気路21が開口している。放電極19は、密接層15を貫通する孔に金属棒を一つずつ差し込んでもよいが、はんだやニッケルなどの金属を溶解して流し込むことでも成形できる。
接続層16は、全ての放電極19の上端と接触して電気的に接続され、上面に印加ケーブル8(図1参照)をボルト締めして接続端子となるねじ穴20が設けられており、電源装置9と各放電極19を接続できる。さらに、接続層16は、密接層15と接合した下面16aに設けた溝により供給路21の上部開口を全て連絡する分配路23が設けられ、分配路23から接続層16の上面に貫通してフレキシブルチューブ10(図1参照)を接続できるように接続穴24が設けられている。また、接続層16は、同様に、密接層15と接合下面16aに設けた溝により排気路22の上部開口を全て連絡する合流路25が設けられ、合流路25から接続層16の上面に貫通してフレキシブルチューブ12を接続できるように接続穴26が設けられている。
次に、図3に、マスク電極4の密接層15の下面、つまり、密接面17を示す。密接面17は、シリコンウエハ5の形状に合わせて円形をしており、シリコンウエハ5に半導体デバイスを形成する領域をエッチングするためのマスク電極4の例である。マスク電極4は、密接面17に方形の窪み18が多数、整列して設けられており、各窪み18の奥の壁面には、中央に放電極19が設けられ、放電極19を挟んで対角線上に吸気路21と排気路22とが開口している。
図4に、図3で密接層15の背後にある破線で示した接続層16の下面16a示す。分配路23は、横に並ぶ供給路21を直線的に結ぶ複数の平行な溝を一端で連絡した溝であり、合流路25は、横に並ぶ供給路21を直線的に結ぶ複数の平行な溝を一端で連絡した分配路23と接続層16の中心に点対称の溝である。分配路23と合流路25は、互いに隔離されており、放電極19の上端とも重ならないように形成されている。接続穴24,26はそれぞれの平行な溝を連絡する端部の溝に設けられている。これにより、マスフローコントローラ11からフレキシブルチューブを介して接続穴24に供給されるエッチングガスは、分配路23で各供給路21に分配されて各窪み18の中に供給される。各窪み18の中の気体は各排気路22から吸い出され、合流路25でひとつに合流して接続穴26およびフレキシブルチューブ12を介して真空ポンプ14に吸引され、外部に排出される。
続いて、エッチング装置1によるシリコンウエハ5のエッチング方法を説明する。
先ず、油圧シリンダ6に支持されるマスク電極3を有するエッチング装置1の下部電極3の上面にシリコンウエハ5を治具などでマスク電極3に対して正確に位置決めして載置する。油圧シリンダ6を収縮させ、マスク電極4をの密接面17がシリコンウエハ5の表面に密接する第1位置に移動させ、密接面17をシリコンウエハ5に押し当てる。これにより、マスク電極4の窪み18の開口をシリコンウエハ5が封止して密閉空間を形成する。
窪み18の中の空気を排気路22から真空ポンプ14で吸い出して窪み18の内部を減圧する。同時に、真空ポンプ14は、チャンバ2の中の空気も吸い出してチャンバ2の内部をも減圧する。そして窪み18の中に供給路21から6フッ化硫黄(SF)をマスフローコントローラ11により流量を調節しながら供給する。電源装置9により、マスク電極4に高周波電圧を印加して、マスク電極4と下部電極3の間に高周波の電位差を与える。
マスク電極4に高周波電圧を印加することで、放電極19とシリコンウエハ5の間に放電が起こり、6フッ化硫黄は、プラズマ化してイオン(S,S,F,F)およびラジカル(F)に分離する。フッ素ラジカル(F)は、シリコンウエハ5の表面のシリコン(Si)と結合して4フッ化シリコン(SiF)となり揮発して排気口22から排出される。図5に示すように、印加された電圧の向きに従ってシリコンウエハ5の表面のシリコン(Si)が徐々に削り取られる。
シリコンウエハ5の表面を所定量エッチングした後、電源装置9による高周波電圧の印加を停止し、エッチングガス(SF)の供給を停止し、真空ポンプ14を停止してチャンバ2および窪み18の内部を大気圧に戻す。そして、油圧シリンダ6を伸長して、シリコンウエハ5から離反したマスク電極を第1位置に移動させれば、エッチングが完了したシリコンウエハ5を取り出すことができる。
以上のように、本発明のエッチング装置1は、シリコンウエハ5の表面の、マスク電極4の密接面17に設けた窪み18に面する部分のみを選択的に削り取るプラズマエッチングが。言い換えれば、マスク電極4の密接面17は、シリコンウエハ5の表面を覆ってプラズマ放電により生じたラジカル(F)が接触することを防止するレジスト膜の役目を果たし、密接面17に密接している部分を残してエッチングできる。つまり、本発明によれば、マスク電極4の窪み18の形状によりエッチングパターンを決定でき、従来のようにシリコンウエハ5にレジスト膜を形成する必要がない。
本実施形態において放電極19は、放電を起こさせ易くするために窪み18の内部に突出しているが、必ずしも突出させる必要はない。また、放電極19の突出部分だけを耐食性の高い材料で形成したり、表面に耐食性を付与するアルミナコーティングなどの処理を施してもよい。
(第2実施形態)
図6に本発明の第2実施形態のマスク電極4を示す。このマスク電極4は、第1実施形態と同様にエッチング装置1で使用するものである。よって、同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。本実施形態のマスク電極4は、密接面17を有し、厚み全体を貫く穴状の窪み18が設けられた絶縁体からなる板状の密接層27と、密接層27の上面に接合され、窪み18の上面を封止して奥壁(天井面)を形成し、供給路21および排気路22が厚み方向に貫通して設けられた導体からなる板状の電極層28と、電極層28上面に接合された第1実施形態と同じ構成の接続層16とからなっている。
このマスク電極4は、密接面17を構成する材料(SiN、SiC、セラミックスなど)が機械加工に適していなくても、密接層27は、比較的簡単な形状であるので容易に形成することができる。
また、このマスク電極4は、窪み18の内側を臨む電極層28の表面が放電極19として機能するので放電極19を別部材として設ける必要がない。電極層28は、接続層16と同様の金属で形成できるが、電極層28をアルミニウムで形成する場合、密接層27と接合する面を例えばアルマイト処理しておけば、放電極19の耐食性を向上させて長寿命にできる。
(第3実施形態)
図7に第3実施形態のマスク電極4を示す。本実施形態のマスク電極4は、下から順に密接層31、分配層32、合流層33、配電層34および接続層35とからなる5層構造をしており、全て絶縁体で構成されている。密接層31は、方形の貫通穴により9つの窪み18が形成されている。分配層32は、放電極19を挿入する電極穴36、供給路21および排気路22がそれぞれ貫通穴として設けられ、上面に設けた溝により全ての供給路21を連絡する分配路23形成されている。合流層33は、分配層32の電極穴36および排気路22にそれぞれ一体に接続する貫通穴である電極穴36および排気路22(不図示)が形成され、上面に設けた溝により全ての排気路22を連絡する合流路25が形成され、分配層32の分配路23に連通する貫通穴である接続穴24が形成されている。配電層34は、合流層32の電極穴36にそれぞれ一体に接続する貫通穴である電極穴36が形成され、上面に設けた溝により全ての電極穴36を連絡する配電溝37が形成され、分配層の接続穴24に一体に接続する接続穴24が形成され、合流層33の合流路25に連通する貫通穴である接続穴26が形成されている。接続層35は、配電層34の接続穴24および接続穴26に一体に接続する接続穴24および接続穴26が形成され、配電層34の配電溝37に連通する貫通穴である端子穴38が形成されている。電極穴36、配電溝37および端子穴38には、溶解した導体が流し込まれ、窪み18の中に露出する放電極が形成され、端子穴38の上部に電源装置9によって高周波電圧を印加するためのケーブルが接続される。
本実施形態のように、マスク電極4を多層構造にすれば、多数の供給路21、排気路22および電極穴36を互いに干渉しないようにそれぞれひとまとめにして外部に接続することが可能である。また、各層は、比較的単純な形状であるので容易に加工して形成できる。
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態のマスク電極4を示す。本実施形態の密接面17には、方形部分17aを取り囲むように、或いは、複数の方形部分17aに区分するように互いに接続された溝状の窪み18が設けられている。窪み18の奥の壁面には、不図示の放電極19が適当な間隔で多数設けられ、不図示の供給路21および排気路22が開口している。
このマスク電極4によれば、シリコンウエハ5に設ける多数の半導体デバイスどうしを切り離すための溝を形成することができる。この実施形態は、マスク電極4は、いかなるパターンの窪み18を有してもよいことを例示するに過ぎず、マスク電極4に直線で構成されない形状の窪み18を設けてもよい。
(第5実施形態)
さらに、図9に本発明の第5実施形態のマスク電極4の断面を示す。本実施形態において、窪み18は、密接面17に対して傾斜した壁面で構成されている。これにより、シリコンウエハ5の表面位置によって、到達するフッ素ラジカル(F)の個数に偏りができるので、図示するように、シリコンウエハ5を不均一な深さにエッチングすることができる。
以上の各実施形態は、シリコンウエハ(Si)をエッチング対象とした構成であるが、公知のプラズマエッチング技術と同様に適切なエッチングガスを選択すれば他の物質をエッチング対象とすることもできる。その場合、密接面を構成する材料はエッチングガスに対して難エッチング性の絶縁体を選択する。また、下部電極3を電源装置に接続するなどの変形や、従来のプラズマエッチングに適用可能な多くの技術を本発明に適用することができる。
本発明の第1実施形態のエッチング装置。 図1のエッチング装置のマスク電極の断面図。 図1のマスク電極の下面図。 図1のマスク電極の接続層の下面図。 図1のマスク電極およびシリコンウエハの部分拡大断面図。 本発明の第2実施形態にかかるマスク電極の断面図。 本発明の第3実施形態にかかるマスク電極の分解斜視図。 本発明の第4実施形態にかかるマスク電極の下方からの斜視図。 本発明の第5実施形態にかかるマスク電極およびシリコンウエハの部分拡大断面図。
符号の説明
1 エッチング装置
2 チャンバ
3 下部電極
4 マスク電極
5 シリコンウエハ(エッチング対象物)
6 油圧シリンダ(密接装置)
9 電源装置
15 密接層
16 接続層
17 密接面
18 窪み
19 放電極
21 供給路
22 排気路
23 分配路
25 合流路
27 密接層
28 電極層
31 密接層
32 分配層
33 合流層
34 配電層
35 接続層

Claims (11)

  1. 難エッチング性の絶縁体からなり、エッチング対象物の表面に密接する密接面(17)にエッチングする形状の窪み(18)を形成した密接層(15,27,31)を有し、
    前記窪みの中の前記エッチング対象物と接触しない位置に配置した放電極(19)と、前記窪みの中にエッチングガスを供給するための供給路(21)と、前記窪みの中の気体を排出するための排気路(22)とを備えることを特徴とするマスク電極。
  2. 前記密接層と、導体からなる電極層(28)とを重ね合わせてなり、
    前記窪みは、前記密接層(27)の厚み全体を貫き、
    前記導体層は、前記窪みの上面を封止して天井面を形成することを特徴とする請求項1に記載のマスク電極。
  3. 前記放電極は、前記絶縁体に設けた穴(36)に溶解した導体を流し込んで形成したことを特徴とする請求項1に記載のマスク電極。
  4. 前記放電極は、前記窪みの内部に突出することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のマスク電極。
  5. 前記放電極は、表面に耐食処理が施されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のマスク電極。
  6. 複数の前記供給路および前記排気路が設けられ、
    少なくとも、前記密接層(31)と、前記供給路を連絡する分配路(23)を形成した層(32)と、前記排気路を連絡する合流路(25)とを形成した層(33)とを重ね合わせてなることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のマスク電極。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のマスク電極と、
    前記放電極に高周波電圧を印加して前記窪み内でプラズマ放電を起こさせる電源装置(9)を有することを特徴とするエッチング装置。
  8. エッチング対象物を載置して前記放電極との間で放電可能な下部電極(3)を有することを特徴とする請求項7に記載のエッチング装置。
  9. 前記マスク電極を、前記密接面がエッチング対象物に密接する第1位置と、前記密接面がエッチング対象物から離反する第2位置とに移動させる密接装置(6)を有すること特徴とする請求項7または8に記載のエッチング装置。
  10. 前記マスク電極およびエッチング対象物を収容し、減圧可能なチャンバ(2)を有することを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載のエッチング装置。
  11. 難エッチング性の絶縁体からなる密接面を有し、該密接面にエッチングする形状の窪みを形成し、該窪みの中の前記エッチング対象物と接触しない位置に放電極を設け、前記窪みの中に外部と連通する供給路および排気路を開口したマスク電極をエッチング対象物に密接させ、
    前記排気路から前記窪みの中の気体を排気し、前記供給路から前記窪みの中にエッチングガスを供給し、前記放電極に高周波電圧を印加して前記窪みの内部でプラズマ放電を起こさせることを特徴とするエッチング方法。
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