JP4472488B2 - 内燃機関のアイドル運転制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車などの車両に搭載される内燃機関のアイドル運転制御方法に関するものである。
従来、内燃機関において、アイドル運転時の機関回転数を設定されたアイドル回転数になるように、吸気管路のスロットルバルブを迂回する迂回路に設けたいわゆるISCバルブの開度を制御して、迂回路から吸気管路に流入する空気量を調整するものが知られている。このようなアイドル運転のための制御装置にあって、例えば特許文献1に記載のものでは、ISCバルブをステップモータにより駆動するようにしている。この特許文献1に記載のものでは、自動変速機が内燃機関の負荷となった際に、アイドル回転数を負荷に応じて高くする、つまりアイドルアップするために、自動変速機のシフト位置の変更に応じてステップモータのステップ数を変更して、ISCバルブの制御量(開度)及び制御速度を変更することができるものである。
特開平10−103109号公報
ところで、特許文献1に記載のもののように、ステップモータによりISCバルブを駆動すると、ステップモータの特性に起因して、開成の指示から実際にISCバルブが開成するまでの間に作動の遅れが生じることがある。つまり、ステップモータは、パルス信号が入力されると、仕様で決定される角度だけ回転するものであるが、実際にISCバルブが開成するタイミングは入力されたパルス信号の立ち上がりエッジ、言い換えればISCバルブを開成する指令から遅れたものとなる。
そして、このようにISCバルブの開成が遅れると、例えば内燃機関にかかる負荷が増加した場合、具体的にはパワーステアリング装置が操作されて負荷が増加したり、エアコンディショナなどの電気負荷が作動することにより負荷が増加した場合に、瞬時に要求された空気量を増量することができないことがある。このため、空気量の増量が遅れることにより、アイドルアップを実行する初期の段階で機関回転数が一時的に低下することになった。
本発明は、以上のような不具合を解消するためになされたものである。
すなわち、本発明の内燃機関のアイドル運転制御方法は、車両に搭載される内燃機関が、吸気管路に設けられたスロットルバルブを迂回する迂回路に設けられて迂回路を通過して吸気管路に流入する空気を制御するステップモータ駆動式制御バルブと、負圧用空気が流入した際に車両の制動装置を制御する気圧式倍力装置に負圧を供給する負圧供給手段と、負圧供給手段に流入する負圧用空気を制御する電磁式負圧制御バルブとを備えてなり、負圧供給手段を通過した負圧用空気をスロットルバルブ下流の吸気管路に供給し得るように構成して内燃機関のアイドル運転を制御するものであって、内燃機関のアイドル運転状態においてアイドル回転数より機関回転数を上昇させる場合には少なくともその制御初期において電磁式負圧制御バルブを開成し、機関回転数を上昇させるのに要する空気量が負圧供給手段を通過する負圧用空気の量を上回って不足量が生じている場合には、電磁式負圧制御バルブの開成に加えて、その不足量に基づいてステップモータ駆動式制御バルブを開成することを特徴とする。
このような構成によれば、アイドル運転状態において、アイドル回転数より機関回転数を上昇させるアイドルアップを行う時に、その制御初期において電磁式負圧制御バルブを開成することにより、負圧用空気が負圧供給手段を介してスロットルバルブを通過した吸入空気に混合する。この場合、ステップモータ駆動式制御バルブを開成してアイドルアップに必要な空気量を増量していないので、ステップモータ駆動式制御バルブの開成時の作動遅れが生じない。このため、アイドルアップを実行した直後の機関回転数の一時的な低下を、少なくすることが可能になる。
しかも、アイドルアップを行うのに空気量が不足する場合には、ステップモータ駆動式制御バルブを開成することによりその不足量を補っている。ステップモータ駆動式制御バルブは、電磁式負圧制御バルブが開成制御されている状態で開成するので、その作動時の応答性が低いつまり作動遅れが生じても、電磁式負圧制御バルブが制御初期において開成されているので、作動遅れの影響を排除することが可能になる。
また、このアイドルアップの実行時に、負圧供給手段に負圧用空気が流入するので、負圧供給手段は気圧式倍力装置に負圧を供給することになる。したがって、気圧式倍力装置において、作動に必要な負圧が不足することを防止することができる。
アイドルアップを実行する場合に、内燃機関にかかる負荷の大きさに応じて増加する吸入空気量を制御するためには、電磁式負圧制御バルブは連続して開度を調整し得るものであり、ステップモータ駆動式制御バルブに優先させて開成されるものが好ましい。
安価に構成するとともに、負荷が大きい場合の可制御性を向上させるためには、電磁式負圧制御バルブは開度調整が不可能なものであり、内燃機関に所定量以上の負荷がかかる場合に開成されるものが好ましい。
油圧式操舵装置を備える車両にあっては、油圧式操舵装置が作動する場合に電磁式負圧制御バルブを開成させるものが好適である。このように構成することにより、油圧式操舵装置が内燃機関に対して負荷となる場合においても、応答性の良好なアイドル運転時の機関回転数制御を実行することができ、車両の運転者に違和感を与えることを少なくすることができるものである。このように、電磁式負圧制御バルブの開成により機関回転数が制御されることにより、機関回転数の低下などで油圧式操舵装置の操作性が低下することを防止することができ、運転者は油圧式操舵装置の操作開始から所望通りの操作をすることができる。
気圧式倍力装置へ負圧を不足なく供給するためには、スロットルバルブを閉じた状態でアイドル回転数より機関回転数を上昇させている間は制御バルブを開成させるものが好ましい。
また、本願の請求項6に係る発明の内燃機関のアイドル運転制御方法は、車両に搭載される内燃機関が、吸気管路に設けられたスロットルバルブを迂回する迂回路に設けられて迂回路を通過して吸気管路に流入する空気を制御するステップモータ駆動式制御バルブと、負圧用空気が流入した際に車両の制動装置を制御する気圧式倍力装置に負圧を供給する負圧供給手段と、負圧供給手段に流入する負圧用空気を制御する負圧制御バルブとを備えてなり、負圧供給手段を通過した負圧用空気をスロットルバルブ下流の吸気管路に供給し得るように構成して内燃機関のアイドル運転を制御するものであって、内燃機関のアイドル運転状態においてアイドル回転数より機関回転数を上昇させる場合には少なくともその制御初期において負圧制御バルブを開成し、機関回転数を上昇させるのに要する空気量が負圧供給手段を通過する負圧用空気の量を上回って不足量が生じている場合にはその不足量に基づいてステップモータ駆動式制御バルブを開成するものであり、負圧制御バルブは連続して開度を調整し得るものであり、ステップモータ駆動式制御バルブに優先させて開成されることを特徴とする
本発明は、以上説明したように、アイドル運転状態において、アイドル回転数より機関回転数を上昇させるアイドルアップを行う時に、その制御初期において電磁式負圧制御バルブを開成することにより、負圧供給手段を通過した負圧用空気が吸入空気として増加されることで内燃機関をアイドルアップすることができる。また、ステップモータ駆動式制御バルブを開成してアイドルアップに必要な空気量を増量していないので、ステップモータ駆動式制御バルブの開成時の作動遅れによる不具合を解消することができ、アイドルアップを実行した直後の機関回転数の低下を、少なくすることができる。
しかも、アイドルアップを行うのに空気量が不足する場合には、ステップモータ駆動式制御バルブを開成することによりその不足量を補っているので、作動遅れの影響を排除することができるとともに、十分に吸入空気量を増量することができる。これに加えて、アイドルアップの実行時に、負圧供給手段に負圧用空気が流入するので、負圧供給手段が気圧式倍力装置に負圧を供給し、気圧式倍力装置において作動に必要な負圧が不足することを防止することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に1気筒の構成を概略的に示したエンジン100は、例えば自動車用の水冷式3気筒のものである。このエンジン100が搭載される車両には、油圧式操舵装置としていわゆる回転数感応型のパワーステアリング(図示しない)が装備されているとともに、動力系には自動変速機(図示しない)が装備されている。また、車両室内の温度調整のためのエアコンディショナ(以下、エアコンと称する)を装備している。なお、気筒数は3気筒に限定されるものではない。また、パワーステアリング、自動変速機及びエアコンは、当該分野で知られているものを広く使用することができるものである。
エンジン100の吸気系1を構成する吸気管路1aには、図示しないアクセルペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2が設けてあり、その下流側にはサージタンク3が設けられ、サージタンク3からの吸入空気は吸気バルブ37を介してシリンダ38内に吸入される。また、吸気系1には、スロットルバルブ2を迂回する迂回路41が設けてあり、その迂回路41を通過して吸気管路1aに流入する空気を制御するステップモータ駆動式制御バルブ(以下、ISCバルブと称する)42が迂回路41に設けてある。ISCバルブ42は、アクチュエータとしてのステップモータにより駆動されて、その開度が連続して調整し得るものである。この実施形態においては、ステップモータを含んだものをISCバルブ42とする。
また、吸気管路1aには、迂回路41と同様にスロットルバルブ2を迂回する通気路51が設けられる。通気路51には、負圧供給手段であるエゼクタ52と、エゼクタ52を流れる負圧用空気の空気量を制御するための負圧制御バルブ55が設けてある。
エゼクタ52は、当該分野で知られているものであってよく、図2に示すように、通気路51に連通してその中間部分で流通する負圧用空気の流速が音速近くにまで加速される絞り部52aを有し、その絞り部52aの近傍に開口して負圧を気圧式倍力装置であるブレーキブースタ53に逆止バルブ54を介して供給する負圧取り出し部52bを備えるものである。逆止バルブ54は、第一負圧通路56の逆止バルブ54とエゼクタ52との間が正圧になった場合に、その正圧がブレーキブースタ53にかからないようにするものである。
負圧制御バルブ55は、ブレーキブースタ53に供給する負圧を制御するものであるので、作動遅れの少ない、瞬時に作動するものが好ましい。具体的には、負圧制御バルブ55は、連続して開度を調整することが可能な制御バルブであって、例えば電磁式バキュームスイッチングバルブであり、駆動電圧pが印加されるとほぼ同時に作動し、駆動電圧pのデューティ比(単位時間当たりの通電時間の割合)によりその開度が決定されるもので、ISCバルブ42より応答性の良好なもの、言い換えれば作動するまでの時間の短いものである。
また、ブレーキブースタ53には、通気路51のエゼクタ52より下流位置に連通して、スロットルバルブ2の下流位置から負圧を供給するための第二負圧通路57が接続してあり、その第二負圧通路57にはスロットルバルブ2の下流位置が正圧になった際に、その正圧がブレーキブースタ53に加わらないようにする逆止バルブ58が設けてある。なお、図示しないが、ブレーキブースタ53は、ブレーキペダルが連結されるとともに、ブレーキペダルが操作された際に制動装置であるブレーキに制動力を伝達するものである。
加えて、サージタンク3に連通する吸気系1の吸気マニホルド4のシリンダヘッド39側の端部近傍には、さらに燃料噴射バルブ5が設けてあり、この燃料噴射バルブ5を電子制御装置6により制御するようにしている。また、排気系20には、燃焼室38aから排気バルブ36を介して排出された排気ガス中の酸素濃度を測定するためのO2センサ21が、図示しないマフラに至るまでの管路に配設された三元触媒22の上流の位置に取り付けられている。
電子制御装置6は、中央演算処理装置7と、記憶装置8と、入力インターフェース9と、出力インターフェース11とを具備してなるマイクロコンピュータシステムを主体に構成されている。中央演算処理装置7は、記憶装置8に格納された後述のプログラムを実行して、エンジン100の運転制御を行うものである。そしてエンジン100の運転制御を行うために必要な情報が入力インターフェース9を介して中央演算処理装置7に入力されるとともに、中央演算処理装置7は出力インターフェース11を介して制御のための信号を制御バルブ55などに出力する。
具体的には、入力インターフェース9には、サージタンク3内の圧力(吸気管圧力)を検出するための吸気圧センサ13から出力させる吸気圧信号a、エンジン回転数を検出するための回転数センサ14から出力される回転数信号b、スロットルバルブ2の開閉状態を検出するためのアイドルスイッチ16から出力されIDL信号d、エンジン100の冷却水温を検出するための水温センサ18から出力される水温信号f、上記したO2センサ21から出力される電圧信号hなどが入力される。
一方、出力インターフェース11からは、燃料噴射弁5に対して燃料噴射信号fたる駆動パルスINJが、スパークプラグ19に対して点火信号gが、ISCバルブ42に対してISC信号hが、さらには負圧制御バルブ55に対して駆動信号pがそれぞれ出力されるようになっている。
電子制御装置6には、吸気圧センサ13から出力される吸気圧信号aと回転数センサ14から出力させる回転数信号bとを主な情報とし、エンジン100の運転状態に応じて決まる各種の補正係数で基本燃料噴射時間すなわち基本噴射量を補正して燃料噴射弁開成時間である最終噴射時間すなわち燃料噴射量を決定し、その決定された時間により燃料噴射弁5を制御して、エンジン100の運転状態に応じた燃料噴射量を燃料噴射弁5から吸気系1に噴射するためのプログラムが内蔵してある。
また、電子制御装置6には、スロットルバルブ2を閉じた状態でアイドル回転数よりエンジン回転数を上昇させる場合には少なくともその上昇初期において負圧制御バルブ55を開成し、エンジン回転数を上昇させるのに要する空気量がエゼクタ52を通過する負圧用空気の量を上回って不足量が生じている場合にはその不足量に基づいてISCバルブ42を開成するプログラムが内蔵してある。
このアイドル運転制御プログラムの概略手順を、図3を参照して説明する。なお、このアイドル運転制御プログラムは、エンジン100がアイドル運転状態にある場合において、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
まず、ステップS1において、アイドルアップの必要があるか否かの判定を行う。アイドルアップの必要性は、具体的には、エンジン100の温度が所定温度より低いか否か、及びエンジン100にかかった負荷が判定基準値より小さいか否かにより判定する。すなわち、エンジン100の温度が低いと判定した場合は、アイドルアップの必要があると判定し、エンジン100の温度が低くない場合はアイドルアップの必要はないと判定する。
エンジン100の温度は、例えば冷却水温により検出する。この場合、冷却水温以外に、潤滑油や吸入空気の温度により、エンジン100の温度を検出するものであってもよい。なお、冷却水温については、始動に際して噴射する燃料量を補正するために検出されているので、このアイドル運転制御プログラムにおいては、その検出値を用いるものである。エンジン100の温度は、暖機完了の判定温度を基準として、判定温度以下の場合に低いと判定するものであってよい。
また、エンジンの温度が低くない暖機運転が完了しているアイドル運転状態で、エンジン100に判定基準値以上の大きさの負荷がかかった場合にはアイドルアップの必要があると判定する。これとは逆に、暖機完了後のアイドル運転状態において、エンジン100に負荷がかかったが、その負荷の大きさが判定基準値より小さい場合には、アイドルアップの必要はないと判定する。
ステップS1において、アイドルアップの必要があると判定した場合には、ステップS2において、アイドルアップに必要な空気量を推定する。空気量は、負圧制御バルブ55の開度により換算されるもので、例えばある負荷がエンジン100にかかった場合、その負荷に対応して設定された負圧制御バルブ55の開度をもって、その負荷の必要な空気量とする。これと同様にして、エンジン100の冷却水温に対しても空気量したがって負圧制御バルブ55の開度により、冷却水温に対するアイドルアップのための必要な空気量が設定してある。この冷却水温に対する空気量は、冷却水温が高くなるほど少なくなるように設定してある。
このようにそれぞれの負荷に対して空気量が設定してあり、ステップS2においては冷却水温に対する負圧制御バルブ55の開度及び検出された負荷毎の負圧制御バルブ55の開度を合計して、アイドルアップに必要な空気量とするものである。したがって、全ての負荷がエンジン100にかかった場合、負圧制御バルブ55の開度が100%を上回るものとなる。
負荷は、各種のスイッチの作動状態や、各センサから出力される信号などに基づいて検出する。具体的には、電気負荷であるエアコンは、そのスイッチのオンオフによる信号によりエンジン100に負荷がかかったことを検出する。また、自動変速機については、シフトポジションが例えばDレンジやRレンジなどの走行レンジにあることを示す信号に基づいて検出する。さらには、パワーステアリングが操作された場合は、ステアリングセンサ(図示しない)から出力される信号に基づいて負荷を検出するものである。
また、負荷に対する空気量は例えば、冷却水温に関しては、冷却水温が25°C以下の場合は100%(負荷制御バルブの開度換算、以下同様)、25°Cを上回る場合は暖機完了の判定温度において0%となるように減少させて設定する。また、エアコンが単独で作動した場合は100%、パワーステアリングが単独で作動した場合は30%、のように、負荷に対する空気量は設定するものである。したがって、エアコンが作動中にパワーステアリングを操作した場合には、負荷に対する空気量は、130%にその時の冷却水温にかかる空気量を加算した値となるものである。
ステップS3では、ステップS2において推定した空気量が所定値以下であるか否かを判定する。この所定値は例えば、負圧制御バルブ55の開度が100%の場合に対応して設定するものである。ステップS3において、以下であると判定した場合は、ステップS4において、検出した空気量に基づいて負圧制御バルブ55の開度を設定する。すなわち、例えばパワーステアリングが操作され、他の負荷が検出されていない場合には、冷却水温とパワーステアリングとの空気量により負圧制御バルブ55の開度を設定するものである。そして、ステップS5において、設定された開度で負圧制御バルブ55を開成する。
これに対して、ステップS3において、空気量が所定値を上回っていると判定した場合は、ステップS6において、所定値を上回っている空気量を計算する。具体的には、ステップS2において推定した空気量から所定値を減算して、両者の差つまり所定値を上回る空気量を計算する。ステップS7では、得られた空気量に基づいてISCバルブ42の開度を設定する。そして、ステップS8においては、負圧制御バルブ55とISCバルブ42とをそれぞれ開成する。この場合、負圧制御バルブ55は全開であり、ISCバルブ42は、ステップS7において設定した開度で開成されるものである。
この実施形態においては、負圧制御バルブ55は、上述のように、アイドルアップが必要であると判定した場合に、その制御初期から開成制御され、アイドルアップを実行している間は開成状態に維持されるものである。また、アイドルアップを実行している間に、負荷が変動した場合においては、その負荷の大きさに応じて開度は変更されるが、閉成されることはない。
このような構成において、冷間始動の場合で、しかもエンジン100に何も負荷のかからない場合では、冷却水温が低くアイドルアップの必要があり(ステップS1において、「Yes」)、ステップS2において推定された空気量は所定値以下(ステップS3において、「Yes」)となるので、その空気量により負圧制御バルブ55の開度を設定する(ステップS4)。そして、負圧制御バルブ55を設定した開度で開成する(ステップS5)ことにより、負圧制御バルブ55を介して負圧用空気がエゼクタ52に流入する。エゼクタ52に流入した空気は、通気路51を通ってスロットルバルブ2の下流に流入する。したがって、この負圧制御バルブ55を通過した負圧用空気により、吸入空気量が増量されてエンジン回転数が上昇(アイドルアップ)するとともに、エゼクタ52に空気が流入することにより、ブレーキブースタ53の負圧が増加される。
上述したような冷却水温が低い無負荷のアイドル運転状態において例えば、パワーステアリングが操作されると、負荷がエンジン100にかかることによりアイドルアップの必要があるので、冷却水温とパワーステアリングとに対するアイドルアップのための空気量を推定する(ステップS2)。推定された空気量は、冷却水温のものとパワーステアリングのものとの合計(100%+30%)であるので、所定値を上回っている(ステップS3において、「No」)。したがって、所定値を上回る空気量を計算して(ステップS6)、得られた空気量に基づいてISCバルブ42の開度を設定し(ステップS7)、負圧制御バルブ55を開成すると同時に、ステップS8において設定した開度によりISCバルブ42を開成する。
この場合、負圧制御バルブ55を介して吸入空気量を増量するとともに、負圧制御バルブ55による吸入空気量の増量では不足する空気量をISCバルブ42により補充するものである。すなわち、冷却水温が高温、言い換えれば暖機運転が完了しているアイドル運転状態で、かつエンジン100にかかる負荷が軽い場合にあっては、アイドルアップに必要な空気量は所定値以下となるので、負圧制御バルブ55を通過する空気のみにより吸入空気量が増量される。これに対して、エアコンが使用されたり、エアコンを使用している場合にパワーステアリングが操作されたりして、エンジン100にかかる負荷が増加すると、必要となる空気量が所定値を上回るので、その所定値を上回った空気量についてはISCバルブ42を開成して補うものである。
したがって、このようにエゼクタ52を通過する空気を利用してアイドルアップを行うため、ISCバルブ42でアイドルアップを行う場合に比べて、負圧制御バルブ55の応答性が良好なためにアイドルアップ開始時のエンジン回転数の一時的な落ち込みを小さくすることができる。また、この実施形態の場合、負圧制御バルブ55は、負荷の大きさに応じてその開度を制御(調整)することができるので、必要以上に吸入空気量を増量することを防止することができ、エンジン回転数がアイドルアップ後の目標となるエンジン回転数に迅速に収束するものである。このため、例えばパワーステアリングを操作した場合においては、その操作開始時点から円滑に操作することができ、運転者の要求を迅速に、かつ十分に満たすことができるものである。
しかも、負圧制御バルブ55のみでは、アイドルアップのために必要な吸入空気量の増量を確保し得ない場合には、負圧制御バルブ55を開成するとともにISCバルブ42を作動させて空気量を確保するため、必要な吸入空気量を応答性よく確保することができる。これに加えて、負圧制御バルブ55を開成することにより、エゼクタ52が機能して、ブレーキブースタ53に負圧を供給することができる。
なお、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態においては、負圧制御バルブ55をアイドルアップの要求が生じた場合に、そのアイドルアップの実行の開始からアイドルアップの実行中は開成するように制御するものであるが、負圧制御バルブ55はアイドルアップの実行の開始から所定の期間のみに開成し、それ以降はISCバルブ42を開成して吸入空気量を増量するものであってもよい。この場合、ISCバルブ42は、負圧制御バルブ55が開成している期間に開成し、両者が同時に開成するように制御して、エンジン回転数の低下が生じることを防止すればよい。
負圧制御バルブは、上記実施形態に説明した開度を制御し得る電磁式バキュームスイッチングバルブ以外に、全開と全閉との間において作動する型式のバルブ、つまり開度の連続しての調整が不可能なバルブであってもよい。このような型式のバルブにあっては、全開となるまでに要する作動時間が短いほど好適である。またこのような型式のバルブにあっては、負荷の大きさに応じて開度を設定することが不可能であるため、アイドルアップが必要であると判定した場合、つまりエンジン温度が低い、負荷の大きさが判定基準値以上である場合は、負圧制御バルブを開成制御するものである。したがって、このような型式の負圧制御バルブでは、負荷の大きさが判定基準値以上である場合には開成されて、一律に吸入空気量が増量されるものである。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の実施形態におけるエンジン及び電子制御装置の概略構成を示す概略構成説明図。 同実施形態におけるエゼクタの概略構成を示す断面図。 同実施形態の制御手順を示すフローチャート。
符号の説明
2…スロットルバルブ
6…電子制御装置
7…中央演算処理装置
8…記憶装置
9…入力インターフェース
11…出力インターフェース
41…迂回路
42…ステップモータ駆動式制御バルブ(ISCバルブ)
52…エゼクタ
53…ブレーキブースタ
55…負圧制御バルブ

Claims (6)

  1. 車両に搭載される内燃機関が、吸気管路に設けられたスロットルバルブを迂回する迂回路に設けられて迂回路を通過して吸気管路に流入する空気を制御するステップモータ駆動式制御バルブと、負圧用空気が流入した際に車両の制動装置を制御する気圧式倍力装置に負圧を供給する負圧供給手段と、負圧供給手段に流入する負圧用空気を制御する電磁式負圧制御バルブとを備えてなり、負圧供給手段を通過した負圧用空気をスロットルバルブ下流の吸気管路に供給し得るように構成して内燃機関のアイドル運転を制御するものであって、
    内燃機関のアイドル運転状態においてアイドル回転数より機関回転数を上昇させる場合には少なくともその制御初期において電磁式負圧制御バルブを開成し、
    機関回転数を上昇させるのに要する空気量が負圧供給手段を通過する負圧用空気の量を上回って不足量が生じている場合には、電磁式負圧制御バルブの開成に加えて、その不足量に基づいてステップモータ駆動式制御バルブを開成する内燃機関のアイドル運転制御方法。
  2. 電磁式負圧制御バルブは連続して開度を調整し得るものであり、ステップモータ駆動式制御バルブに優先させて開成される請求項1記載の内燃機関のアイドル運転制御方法。
  3. 電磁式負圧制御バルブは開度調整が不可能なものであり、内燃機関に所定量以上の負荷がかかる場合に開成される請求項1記載の内燃機関のアイドル運転制御方法。
  4. 車両に油圧式操舵装置が装備されてなり、油圧式操舵装置が作動する場合に電磁式負圧制御バルブを開成させる請求項1または2記載の内燃機関のアイドル運転制御方法。
  5. スロットルバルブを閉じた状態でアイドル回転数より機関回転数を上昇させている間は電磁式負圧制御バルブを開成させる請求項1または2記載の内燃機関のアイドル運転制御方法。
  6. 車両に搭載される内燃機関が、吸気管路に設けられたスロットルバルブを迂回する迂回路に設けられて迂回路を通過して吸気管路に流入する空気を制御するステップモータ駆動式制御バルブと、負圧用空気が流入した際に車両の制動装置を制御する気圧式倍力装置に負圧を供給する負圧供給手段と、負圧供給手段に流入する負圧用空気を制御する負圧制御バルブとを備えてなり、負圧供給手段を通過した負圧用空気をスロットルバルブ下流の吸気管路に供給し得るように構成して内燃機関のアイドル運転を制御するものであって、
    内燃機関のアイドル運転状態においてアイドル回転数より機関回転数を上昇させる場合には少なくともその制御初期において負圧制御バルブを開成し、
    機関回転数を上昇させるのに要する空気量が負圧供給手段を通過する負圧用空気の量を上回って不足量が生じている場合にはその不足量に基づいてステップモータ駆動式制御バルブを開成するものであり、
    負圧制御バルブは連続して開度を調整し得るものであり、ステップモータ駆動式制御バルブに優先させて開成される内燃機関のアイドル運転制御方法。
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