JP4471822B2 - 結像光学装置及びレーザリペア装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ光を照射することにより被修正対象物をリペアするレーザリペア装置に組み込まれ、入射されたレーザ光をリペア形状に整形して被修正対象物に導く結像光学装置、及びこの結像光学装置が組み込まれたレーザリペア装置に関する。
従来より、半導体デバイス及び液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)の画素回路等の集積回路、並びにこれらの集積回路を製造するためのフォトマスクを修正(リペア)するために、レーザCVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)リペア装置が使用されている。このレーザCVDリペア装置には、レーザ発振器、このレーザ発振器から出射されたレーザ光をリペア形状に整形して被修正対象物に導く結像光学装置、被修正対象物に対してCVD原料ガスを供給する原料ガス供給手段が設けられている。
例えば、特許文献1には、上述の結像光学装置として、レーザ光の光路に沿って、九面体プリズム、結像レンズ、マスク及び投射レンズがこの順に配置されており、投射レンズの焦点位置に被加工対象物が配置されるレーザ加工用光学装置が開示されている。このレーザ加工用光学装置においては、レーザ光が九面体プリズムによって9個の部分に分割され、九面体プリズムと結像レンズとの間の位置においてこの9個の部分が1つに重ねられ、結像レンズによってこの1つに重ねられた位置の像がマスクの位置で結像され、このマスクによってレーザ光の光束が加工形状に整形され、投射レンズによってこの加工形状が被加工対象物において結像されるようになっている。特許文献1には、九面体プリズムにより、結像レンズ及び投射レンズの内部及び近傍ではレーザ光が9個の部分に分割されているため、結像レンズ及び投射レンズが損傷を受けることを防止できると記載されている。
しかしながら、近時、集積回路装置の微細化に伴い、これらの集積回路装置及びそのフォトマスクの修正に使用されるレーザCVDリペア装置には、高精度な加工性能が求められるようになっている。レーザCVDリペア装置の加工性能を高精度化するためには、加工部分の均一性の向上が極めて重要な要素である。レーザCVDによる加工部分の均一性を確保にするためには、加工部分に照射されるレーザ光の強度分布を均一化することと、加工部分に対するCVDの原料ガスを均一化することが考えられる。
特許文献2には、四角錐形プリズムを使用することにより、レーザ光の強度分布を均一化する技術が開示されている。図10(a)乃至(d)は、特許文献2に記載された光学装置を示す図であり、(a)は光学モデル図、(b)は四角錐形プリズムを通過する前のレーザ光の光軸に垂直な面における形状(以下、光軸垂直形状という)を示す図、(c)は四角錐形プリズムを光軸方向から見た平面図、(d)は被加工物に照射されたレーザ光の光軸垂直形状を示す図である。
図10(a)に示すように、光学装置101には四角錐形プリズム102が設けられており、この四角錐形プリズム102にレーザ光103aが入射するようになっている。四角錐形プリズム102の中心軸は、レーザ光103aの光軸と一致している。そして、四角錐形プリズム102から出射したレーザ光103bが、被加工物の加工面104に照射されるようになっている。図10(a)に示す線105はレーザ光103aの光軸垂直面における強度分布を表し、線106はレーザ光103bの加工面104における強度分布を表す。
図10(a)乃至(d)に示すように、四角錐形プリズム102に入射する前のレーザ光103aの光軸垂直形状は円形であり、その強度分布は、中央部が周辺部よりも強いガウシアン分布となっている。そして、このレーザ光103aが四角錐形プリズム102に入射すると、レーザ光103aは4つの部分に分割される共に各部分が相互に異なる方向に屈折し、レーザ光103bとして出射する。そして、被加工物の加工面104においてレーザ光103bの各部分が重なり、レーザ光103aの中心部分がレーザ光103bの周辺部分になり、レーザ光103aの周辺部分がレーザ光103bの中心部分になることにより、レーザ光103bの光軸垂直形状が正方形になる。そして、特許文献2には、図10(a)の線106に示すように、加工面104におけるレーザ光103bの強度分布が均一になると記載されている。
特開平5−188318号公報(図1) 実開昭63−82216号公報(第4図、第5図)
しかしながら、上述の従来の技術には以下に示すような問題点がある。近時、リペア対象である集積回路が微細化しているため、レーザCVDリペア装置においてコヒーレンス性(指向性)が強いレーザ光を使用することが必要となっており、また、リペアの作業効率を向上させるために、波長が短くエネルギーが高い短波長レーザ光を使用することが求められている。ところが、図10(a)に示す光学装置101において、コヒーレンス性が強いレーザ光、又はその波長が紫外線領域にある紫外レーザ光等の波長が短いレーザ光を使用すると、四角錐形プリズム102を通過した後のレーザ光103bに一定のピッチで干渉縞が現れてしまい、レーザ光の強度分布の均一性を大きく損なってしまう。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、コヒーレンス性が強いレーザ光又は短波長レーザ光を使用しても、レーザ光の強度分布を均一化することができる結像光学装置、及びこの結像光学装置が組み込まれたレーザリペア装置を提供することを目的とする。
本発明に係る結像光学装置は、レーザ光を照射することにより被修正対象物をリペアするレーザリペア装置に組み込まれ前記レーザ光をリペア形状に整形して前記被修正対象物に導く結像光学装置において、その中心軸が前記レーザ光の光軸と一致するように配置された角錐形プリズムと、この角錐形プリズムにより集光された前記レーザ光をリペア形状に整形するスリットと、このスリットの像を前記被修正対象物において結像させる光学素子と、前記角錐形プリズムをその中心軸を回転軸として回転させる回転手段と、を有することを特徴とする。
本発明においては、回転手段が角錐形プリズムを回転させることにより、干渉縞による強度分布の不均一性を時間的に平均化し、被修正対象物に照射されるレーザ光の強度分布を均一化することができる。
本発明に係る他の結像光学装置は、レーザ光を照射することにより被修正対象物をリペアするレーザリペア装置に組み込まれ前記レーザ光をリペア形状に整形して前記被修正対象物に導く結像光学装置において、その中心軸が前記レーザ光の光軸に対して傾斜し且つその頂点を前記レーザ光が通過するように配置された錐形プリズムと、この錐形プリズムにより集光された前記レーザ光をリペア形状に整形するスリットと、このスリットの像を前記被修正対象物において結像させる光学素子と、前記錐形プリズムを前記レーザ光の光軸を回転軸として回転させる回転手段と、を有することを特徴とする。また、前記錐形プリズムが円錐形プリズムであってもよい。
本発明においては、錐形プリズムを、その中心軸がレーザ光の光軸に対して傾斜し且つその頂点をレーザ光が通過するように配置し、回転手段がこの錐形プリズムをレーザ光の光軸を中心として回転させることにより、錐形プリズムが偏芯して回転する。これにより、錐形プリズムとして円錐形プリズムを使用する場合においても、干渉縞の影響を解消し、被修正対象物に照射されるレーザ光の強度分布を均一化することができる。
本発明に係るレーザリペア装置は、レーザ光を照射することにより被修正対象物をリペアするレーザリペア装置において、レーザ発振器と、このレーザ発振器から出射されたレーザ光をリペア形状に整形して前記被修正対象物に導く結像光学装置と、を有し、この結像光学装置が上述の本発明に係る結像光学装置であることを特徴とする。
また、本発明に係るレーザリペア装置は、前記被修正対象物における前記レーザ光が照射される位置にCVDの原料ガスを供給する原料ガス供給手段を有し、レーザCVDにより前記リペアを行うレーザCVDリペア装置であってもよい。
本発明によれば、回転手段が角錐形プリズムを回転させることにより、コヒーレンス性が強いレーザ光又は短波長レーザ光を使用しても、干渉縞の影響を解消し、被修正対象物に照射されるレーザ光の強度分布を均一化することができる。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るレーザCVDリペア装置を示す光学モデル図であり、図2は図1に示す正四角錐形プリズムを示す正面図及び側面図であり、図3は図1に示す可変スリット部を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係るレーザCVDリペア装置1においては、レーザ発振器2が設けられており、このレーザ発振器2とレーザCVDリペア装置1の被修正対象物であるワーク50との間に、結像光学装置3が設けられている。結像光学装置3は、レーザ発振器2から出射されたレーザ光をリペア形状に整形してワーク50に導くものである。ワーク50は、例えば半導体デバイス又はLCDの画素回路等の集積回路である。また、レーザCVDリペア装置1には、ワーク50におけるレーザ光が照射される位置にCVDの原料ガスを供給する原料ガス供給手段(図示せず)が設けられている。
結像光学装置3においては、レーザ発振器2から出射されるレーザ光の光路に沿って、ビームエキスパンダ4、正四角錐形プリズム5、可変スリット部6、結像用リレーレンズ7及び対物レンズ8がこの順に設けられており、対物レンズ8の焦点位置にワーク50が配置されるようになっている。ビームエキスパンダ4は、レーザ発振器2から出射したレーザ光21aのビーム径を拡大すると共にコリメート化(平行化)し、レーザ光21bとして出射するものである。正四角錐形プリズム5は、その頂点がビームエキスパンダ4側に向き、その中心軸がレーザ光21bの光軸と一致するように配置されている。可変スリット部6は正四角錐形プリズム5から出射されたレーザ光21cのビーム径が最小となる位置に配置されている。
また、結像光学装置3においては、回転用駆動モータ9と、この回転用駆動モータ9の回転運動を正四角錐形プリズム5に伝達し、正四角錐形プリズム5をその中心軸を回転軸として自転させる回転用機構部10とが設けられている。回転用機構部10は、例えば歯車又はベルト等により構成された機械部品である。回転用駆動モータ9及び回転用機構部10により回転手段が構成され、正四角錐形プリズム5を任意の速度で回転させることができるようになっている。
図2に示すように、正四角錐形プリズム5はその中心軸方向から見ると円形であり、その頂点側には屋根状の4つの面5a乃至5dが形成されている。面5a乃至5dの形状は相互に等しくなっている。正四角錐形プリズム5にレーザ光21bが入射されると、このレーザ光21bは面5a乃至5dによって4つの部分に分割され、各部分が相互に異なる方向に屈折し、レーザ光21cとして出射される。レーザ光21cは正四角錐形プリズム5を出射した後、4つに分割された各部分が相互に重なるように集光する。
図3に示すように、可変スリット部6においては、4個のスリット部材11a乃至11dが設けられており、スリット部材11a乃至11dにより、開口部12の外縁が構成されている。スリット部材11a及び11bは対をなしており、レーザ光の光軸を中心として、この光軸に直交する一方向(X方向)に同量ずつ移動可能になっている。また、スリット部材11c及び11dは対をなしており、レーザ光の光軸を中心として、この光軸及びX方向に直交する方向(Y方向)に同量ずつ移動可能になっている。更に、2個の電気モータ(図示せず)が設けられており、1個の電気モータはスリット部材11a及び11bの移動を制御し、他の1個の電気モータはスリット部材11c及び11dの移動を制御するようになっている。これにより、2個の電気モータを独立して制御することにより、スリット部材11a及び11bと、スリット部材11c及び11dとを相互に独立して制御できるようになっており、開口部12の形状を、任意の大きさ及び縦横比の正方形又は長方形とすることができる。
可変スリット部6は、ビーム径が最小となったレーザ光21cが照射され、このレーザ光21cに開口部12を通過させることによってレーザ光21cを所望のリペア形状に整形し、拡がり角度を持ったレーザ光21dとして出射させるものである。そして、このレーザ光21dがリレーレンズ7及び対物レンズ8を通過することにより、ワーク50の加工面において可変スリット部6の像が結像されるようになっている。
次に、上述の如く構成された本実施形態に係るレーザCVDリペア装置の動作について説明する。図4は、図1に示すA−A’面におけるレーザ光の光軸垂直形状及びその強度分布を示す図であり、図5は、図1に示すB−B’面におけるレーザ光の光軸垂直形状及びその強度分布を示す図であり、図6は、図1に示すC−C’面、即ち、可変スリット部6の正四角錐形プリズム5側におけるレーザ光の光軸垂直形状及びその強度分布を示す図であり、図7は、図1に示すD−D’面、即ち、ワーク50の加工面におけるレーザ光の光軸垂直形状及びその強度分布を示す図である。図4乃至図7は、レーザ光として波長が比較的長いレーザ光、例えば赤外レーザ光を使用し、正四角錐形プリズム5を回転させない場合を示している。
また、図8は、図1に示すC−C’面、即ち、可変スリット部6の正四角錐形プリズム5側におけるレーザ光の光軸垂直形状及びその強度分布を示す図であり、レーザ光として、コヒーレンス性が強く波長が短いレーザ光、例えば紫外レーザ光を使用し、正四角錐形プリズム5を回転させない場合を示し、図9は、図1に示すC−C’面、即ち、可変スリット部6の正四角錐形プリズム5側におけるレーザ光の光軸垂直形状及びその強度分布を示す図であり、レーザ光として、コヒーレンス性が強く波長が短いレーザ光、例えば紫外レーザ光を使用し、正四角錐形プリズム5を回転させた場合を示す。なお、図4乃至図9に示すX方向とは、図3に示す可変スリット部6においてスリット部材11a及び11bが移動する方向であり、Y方向とは、図3に示す可変スリット部6においてスリット部材11c及び11dが移動する方向である。
先ず、理解を容易にするために、レーザ光として波長が比較的長いレーザ光、例えば赤外レーザ光を使用し、正四角錐形プリズム5を回転させない場合の動作について説明する。先ず、図1に示すように、ワーク50のリペア部分を対物レンズ8の焦点位置に配置する。そして、原料ガス供給手段により、リペア部分にCVDの原料ガスを供給する。また、可変スリット部6の2個の電気モータを夫々制御することにより、スリット部材11a乃至11dを移動させてその位置を調整し、開口部12の形状をワーク50のリペア形状に相当する形状とする。
この状態で、レーザ発振器2にシングルモードレーザ発振によりレーザ光21aを発振させる。このレーザ光21aは拡がり角度を持ってビームエキスパンダ4に入射する。そして、ビームエキスパンダ4を通過することにより、レーザ光21aの拡がり角度はビームエキスパンダ4の倍率の逆数分だけ減少して平行化されると共に、ビーム径はビームエキスパンダ4に入射する前と比較してビームエキスパンダ4の倍率の乗算分だけ拡大され、レーザ光21aはコリメートされたレーザ光21bとなる。
A−A’面においては、図4に示すように、ビームエキスパンダ4を通過した後のレーザ光21bは、その光軸垂直形状が円形であり、その強度分布は、光軸に直交する方向、例えば図4に示すX方向及びY方向において、中心部が周辺部よりも強いガウシアン分布となる。
また、レーザ光21bが正四角錐形プリズム5を通過することにより、正四角錐形プリズム5に形成された屋根状の4つの面5a乃至5dによって、レーザ光21bが4つの部分に分割され、各部分が正四角錐形プリズム5の対角方向に屈折し、レーザ光21bの強度が弱い周囲部は中心部に向かって屈折し、逆にレーザ光21bの強度が強い中心部は周囲部に向かって屈折していくレーザ光21cとなる。屈折する角度は正四角錐形プリズム5の面5a乃至5dの傾斜角により決定される。
このとき、正四角錐形プリズム5と可変スリット部6との間のB−B’面においては、図5に示すように、レーザ光21cの光軸垂直形状は正方形になり、その強度分布は、周辺部が中央部よりも強い分布となる。また、可変スリット部6、即ちC−C’面においては、図6に示すように、レーザ光21cの4分割された1つの部分において正四角錐形プリズム5の中心に相当する位置が、この部分に隣接する部分の周辺部に一致する。このため、レーザ光21aにおける強度が弱い周辺部がC−C’面においては中央部に集中し、逆にレーザ光21aにおける強度が強い中心部がC−C’面において周囲部に屈折することで、強度分布はその頂上部分が平坦な矩形状の分布、即ちフラットトップ型の分布となる。これにより、レーザ光21cの光軸垂直形状は正方形のまま、その面積は最小になり、レーザ光21cの強度分布は、中央部の強度と周辺部の強度とが相互に等しい均一な分布となる。
そして、レーザ光21cが可変スリット部6の開口部12を通過することより、リペア形状に整形され、レーザ光21dとなって出射する。レーザ光21dは、光軸垂直形状がリペア形状であり、強度分布が均一であり、一定の拡がり角度持ったレーザ光である。
このレーザ光21dがリレーレンズ7を通過することにより集光するレーザ光21eとなり、このレーザ光21eが対物レンズ8を通過することにより更に集光するレーザ光21fとなって、ワーク50のリペア部分に照射される。このとき、可変スリット部6の開口部12の像が、ワーク50の加工面において縮小結像する。このときの縮小倍率は、リレーレンズ7の焦点距離、対物レンズ8の焦点距離、並びに可変スリット部6、リレーレンズ7及び対物レンズ8の相互間の距離によって決定される。図7に示すように、ワーク50の加工面におけるレーザ光21fの光軸垂直形状は、開口部12によって規定されるリペア形状であり、その強度分布は均一である。
以上の説明は、レーザ光として波長が比較的長いレーザ光、例えば赤外レーザ光を使用し、正四角錐形プリズム5を回転させない場合の動作であるが、次に、正四角錐形プリズム5を回転させないまま、レーザ光として波長が比較的短くコヒーレンス性が強いレーザ光、例えば紫外レーザ光を使用する場合の動作について説明する。
図8に示すように、レーザ光として波長が短いか又はコヒーレンス性が強いレーザ光を使用すると、レーザ光が正四角錐形プリズム5を通過した後に、正四角錐形プリズム5によって4分割された各部分が相互に干渉し、可変スリット部6において一定のピッチの干渉縞が現れてしまう。この干渉縞はワーク50の加工面上においても現れる。このため、レーザ光の強度分布の均一性が著しく低下する。
この問題を解決するために、本実施形態においては、正四角錐形プリズム5を高速で回転させる。即ち、回転用駆動モータ9を駆動させてその回転軸部を回転させ、回転用機構部10がこの回転用駆動モータ9の回転軸部の回転を正四角錐形プリズム5に伝達して、正四角錐形プリズム5をその中心軸、即ち、レーザ光21bの光軸を中心として自転させる。これにより、図9に示すように、干渉縞による強度分布の乱れが時間的に平均化され均一化される。図9に示す強度分布は、可変スリット部6におけるレーザ光の強度分布を、正四角錐形プリズム5の回転周期以上の時間において平均化したものである。これにより、可変スリット部6におけるレーザ光の光軸垂直形状は円形となり、その強度分布は均一化される。そして、このレーザ光が可変スリット部6の開口部12を通過することにより、周辺部が遮光されてリペア形状に整形される。このとき、回転により生じた周辺部は可変スリット部6によって遮光されるため、レーザ光の強度分布がより均一な中心部分のみを利用することができる。
この結果、ワーク50のリペア部分には強度が均一なレーザ光21fが照射される。一方、リペア部分には原料供給手段によってCVD原料ガスが供給されているため、レーザCVDにより所望の膜が成膜され、リペアが行われる。これにより、加工ムラがない良好な加工を行うことができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態においては、回転用駆動モータ9及び回転用機構部10により正四角錐形プリズム5をその中心軸を中心として自転させているため、レーザ光としてコヒーレンス性が強いレーザ光、又は波長が短いレーザ光を使用しても、干渉縞による強度分布のムラを解消することができ、均一なリペアを行うことができる。
また、レーザ光の光路に正四角錐形プリズム5を介在させることにより、レーザ発振器2から出射したレーザ光の強度分布がガウシアン分布となっている場合でも、強度分布を均一化することができる。また、正四角錐形プリズムによりレーザ光の均一化を行っているため、カライドスコープ又はフライアイ型ホモジナイザ等のビーム成型器を使用してレーザ光の均一化を行う場合と比較して、コストを低く抑えることができる。カライドスコープ及びフライアイ型ホモジナイザは極めて高価であるが、正四角錐形プリズムを使用すれば、これらのビーム成型器を使用する場合と比較して、装置コストを数分の1乃至数十分の1に抑えることができる。更に、カライドスコープ又はフライアイ型ホモジナイザ等のビーム成型器を使用すると、レーザ光の透過損失が30乃至70%になるが、正四角錐形プリズムを使用すれば、レーザ光の透過損失を数%に抑えることができる。このため、レーザ光の利用効率が向上する。
更に、正四角錐形プリズム5の屈折率を、正四角錐形プリズム5と可変スリット部6との間の距離が長くなるように設定すれば、可変スリット部6の配置可能位置に冗長性が生じ、可変スリット部6の光軸方向における位置決めを厳密に行う必要がなくなると共に、ワーク50の光軸方向における位置決めを厳密に行う必要がなくなり、可変スリット部6及びワーク50の光軸方向における位置についてマージンを確保することができる。このため、結像光学装置3の組み立てが容易になると共に、リペア作業の作業性が向上する。
なお、本実施形態においては、角錐形プリズムとして正四角錐形プリズムを使用する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば三角錐形又は五角錐形以上の多角錐形プリズムを使用してもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、前述の第1の実施形態と比較して、正四角錐形プリズム5(図1参照)の替わりに、円錐形プリズムであるアキシオンが設けられている点、この円錐形プリズムが、その中心軸がレーザ光の光軸に対し僅かに傾斜し、且つその頂点をレーザ光が通過するように配置されている点、及び回転用駆動モータ及び回転用機構部により、円錐形プリズムがレーザ光の光軸を中心として自転するようになっている点が異なっている。本実施形態における上記以外の構成は、前述の第1の実施形態と同様である。
本実施形態においては、回転用駆動モータ及び回転用機構部が、円錐形プリズム(アキシオン)をレーザ光の光軸を回転軸として回転させる。このとき、この回転軸は円錐形プリズムの中心軸に対して僅かに傾斜しているため、円錐形プリズムは微量偏芯して回転する。これにより、レーザ光が円錐形プリズムを通過することによって発生する干渉縞を時間的に平均化し、干渉縞によるレーザ光の均一性の乱れを平滑化することができる。本実施形態における上記以外の動作及び効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
なお、本実施形態においては、錐形プリズムとして円錐形プリズムであるアキシオンを使用する例を示したが、本発明はこれに限定されず、角錐形プリズムを使用してもよく、例えば、正四角錐形プリズムを使用してもよい。
本発明は、例えば、半導体デバイス及び液晶ディスプレイの画素回路等の集積回路、並びにこれらの集積回路を製造するためのフォトマスクをリペアするレーザCVDリペア装置に好適に利用することができる。
本発明の第1の実施形態に係るレーザCVDリペア装置を示す光学モデル図である。 図1に示す正四角錐形プリズムを示す正面図及び側面図である。 図1に示す可変スリット部を示す斜視図である。 図1に示すA−A’面におけるレーザ光の光軸垂直形状及びその強度分布を示す図である。 図1に示すB−B’面におけるレーザ光の光軸垂直形状及びその強度分布を示す図である。 図1に示すC−C’面、即ち、可変スリット部6の正四角錐形プリズム5側におけるレーザ光の光軸垂直形状及びその強度分布を示す図である。 図1に示すD−D’面、即ち、ワーク50の加工面におけるレーザ光の光軸垂直形状及びその強度分布を示す図である。 図1に示すC−C’面、即ち、可変スリット部6の正四角錐形プリズム5側におけるレーザ光の光軸垂直形状及びその強度分布を示す図であり、レーザ光として、コヒーレンス性が強く波長が短いレーザ光、例えば紫外レーザ光を使用し、正四角錐形プリズム5を回転させない場合を示す。 図1に示すC−C’面、即ち、可変スリット部6の正四角錐形プリズム5側におけるレーザ光の光軸垂直形状及びその強度分布を示す図であり、レーザ光として、コヒーレンス性が強く波長が短いレーザ光、例えば紫外レーザ光を使用し、正四角錐形プリズム5を回転させた場合を示す。 (a)乃至(d)は、特許文献2に記載の光学装置を示す図であり、(a)は光学モデル図、(b)は四角錐型プリズムを通過する前のレーザ光の光軸垂直形状を示す図、(c)は四角錐型プリズムを光軸方向から見た平面図、(d)は被加工物に照射されたレーザ光の光軸垂直形状を示す図である。
符号の説明
1;レーザCVDリペア装置
2;レーザ発振器
3;結像光学装置
4;ビームエキスパンダ
5;正四角錐形プリズム
5a〜5d;面
6;可変スリット部
7;結像用リレーレンズ
8;対物レンズ
9;回転用駆動モータ
10;回転用機構部
11a〜11d;スリット部材
12;開口部
21a〜21f;レーザ光
50;ワーク
101;光学装置
102;四角錐形プリズム
103a、103b;レーザ光
104;加工面
105;レーザ光103aの光軸垂直面における強度分布を表す線
106;レーザ光103bの加工面104における強度分布を表す線

Claims (6)

  1. レーザ光を照射することにより被修正対象物をリペアするレーザリペア装置に組み込まれ前記レーザ光をリペア形状に整形して前記被修正対象物に導く結像光学装置において、その中心軸が前記レーザ光の光軸と一致するように配置された角錐形プリズムと、この角錐形プリズムにより集光された前記レーザ光をリペア形状に整形するスリットと、このスリットの像を前記被修正対象物において結像させる光学素子と、前記角錐形プリズムをその中心軸を回転軸として回転させる回転手段と、を有することを特徴とする結像光学装置。
  2. 前記角錐形プリズムが正四角錐形プリズムであることを特徴とする請求項1に記載の結像光学装置。
  3. レーザ光を照射することにより被修正対象物をリペアするレーザリペア装置に組み込まれ前記レーザ光をリペア形状に整形して前記被修正対象物に導く結像光学装置において、その中心軸が前記レーザ光の光軸に対して傾斜し且つその頂点を前記レーザ光が通過するように配置された錐形プリズムと、この錐形プリズムにより集光された前記レーザ光をリペア形状に整形するスリットと、このスリットの像を前記被修正対象物において結像させる光学素子と、前記錐形プリズムを前記レーザ光の光軸を回転軸として回転させる回転手段と、を有することを特徴とする結像光学装置。
  4. 前記錐形プリズムが円錐形プリズムであることを特徴とする請求項3に記載の結像光学装置。
  5. レーザ光を照射することにより被修正対象物をリペアするレーザリペア装置において、レーザ発振器と、このレーザ発振器から出射されたレーザ光をリペア形状に整形して前記被修正対象物に導く結像光学装置と、を有し、前記結像光学装置が請求項1乃至4のいずれか1項に記載の結像光学装置であることを特徴とするレーザリペア装置。
  6. 前記被修正対象物における前記レーザ光が照射される位置にCVDの原料ガスを供給する原料ガス供給手段を有し、レーザCVDにより前記リペアを行うことを特徴とする請求項5に記載のレーザリペア装置。
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