JP2012030267A - レーザビーム照射装置、およびレーザビーム照射方法 - Google Patents

レーザビーム照射装置、およびレーザビーム照射方法 Download PDF

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Abstract

【課題】矩形の照射パターンの寸法や照射パターン同士の間隔を容易に変更可能なレーザビーム照射装置を提供する。
【解決手段】レーザビーム照射装置1は、レーザビームを発振するレーザ発振器11と、レーザビームの形状を矩形に変換するとともに強度を均一化する光ファイバ13、光ファイバ13から出射したレーザビームを複数のレーザビームに分岐する分岐用DOE14と、分岐用DOE14から出射したレーザビームを結像する光学系とを備える。光学系は、複数のレーザビームが入射する第1のシリンドリカルレンズ15と、第1のシリンドリカルレンズ15から出射したレーザビームが入射する第2のシリンドリカルレンズ16とを含む。第1のシリンドリカルレンズ15のシリンドリカル面15aにおける曲率を持たない第1の方向と、第2のシリンドリカルレンズ16のシリンドリカル面16aにおける曲率を持たない第2の方向とが互いに直行している。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザビーム照射装置、およびレーザビーム照射方法に関し、特に、レーザ加工を行なうためのレーザビーム照射装置、およびレーザビーム照射方法に関する。
太陽電池、フラットパネルディスプレイ等の製造においては、微細レーザ加工が行なわれる。当該微細レーザ加工の分野においては、矩形のレーザビームを用いた加工の要求が高まっている。太陽電池の製造においては、たとえば、薄膜太陽電池の電極パターンの加工、および結晶太陽電池のレーザドーピングや保護膜のパターニングにおいて、矩形のレーザビームを用いた加工の要求が高まっている。また、フラットパネルディスプレイの製造においては、たとえば、レーザアニール、および配線のパターン加工に、断面が矩形のレーザビームを用いた加工の要求が高まっている。
このような加工は、レーザビームと加工対象物とを相対移動させながら行なわれる。このため、レーザビームを分岐して、複数のレーザビームにより一括加工すれば、加工の効率化を図ることができる。
また、上述した加工においては、品質の観点から、加工対象物に照射するレーザビームの強度分布が均一であることが好ましい。
つまり、上述したような微細レーザ加工の分野においては、(1)矩形のレーザビームを加工対象物に照射すること、(2)強度分布が均一なレーザビームを加工対象物に照射すること、(3)分岐後の複数のレーザビームを加工対象物に照射すること、が求められている。
たとえば、特許文献1には、一括多点ホモジナイズ光学系が開示されている。当該一括多点ホモジナイズ光学系では、ホモジナイザDOE(回折光学素子:Diffractive Optical Element)を用いて、円形かつ不均一な強度分布のレーザビームであるガウス分布のレーザビームを、均一な強度のレーザビームに変換する。さらに、分岐作用を持つDOEを用いて、強度が均一となったレーザビームを、複数のレーザビームに分岐する。
また、特許文献2には、レーザドリル装置が開示されている。当該レーザドリル装置では、カライドスコープを用いて、不均一な強度分布のレーザビームを均一な強度分布のレーザビームに変換する。また、複数の光ファイバを束ねたバンドルファイバを用いて、当該レーザビームを複数のレーザビームに分岐する。さらに、当該複数のレーザビームの各々をマスクのマスク穴(円形)に照射することによって、マスク穴の像を加工対象物に結像する。
特許文献3には、円形ビームを矩形に整形する矩形マスクを備えたレーザ露光装置が開示されている。
特開2004−230432号公報 特開平11−347765号公報 特開2001−265000号公報
しかしながら、特許文献1では、矩形の照射パターンの寸法や照射パターン同士の間隔を変更する場合、2つのDOE(ホモジナイザDOE,分岐作用を持つDOE)を取り替える必要がある。DOEは、リソグラフィ技術を用いて製造されるため、リソグラフィ技術を用いて製造されていない通常のレンズに比べて高価である。また、DOEを取り替えた後の調整に手間を要する。このため、矩形の照射パターンの寸法や照射パターン同士の間隔(ビームピッチ)を変更することは、容易に行なえるものではない。
また、特許文献2では、複数の光ファイバが個別にマスク穴を照らす構成であるため、マスク穴の寸法に制限がある。さらに、照射パターン同士の間隔を変更する場合、マスクの変更のみならず、複数の光ファイバの位置の調整が必要となる。このため、矩形の照射パターンの寸法や照射パターン同士の間隔を変更するには、手間を要する。
本願発明は上記問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、矩形の照射パターンの寸法を容易に変更可能なレーザビーム照射装置、およびレーザビーム照射方法を提供することにある。
本発明のある局面に従うと、レーザビーム照射装置は、レーザビームを発振するレーザ発振器と、レーザビームの形状を矩形に変換するとともに強度を均一化する第1の光学系と、第1の光学系から出射したレーザビームを複数のレーザビームに分岐する第2の光学系と、第2の光学系から出射したレーザビームを結像する第3の光学系とを備える。第3の光学系は、複数のレーザビームが入射する第1のシリンドリカルレンズと、第1のシリンドリカルレンズから出射したレーザビームが入射する第2のシリンドリカルレンズとを含む。第1のシリンドリカルレンズのシリンドリカル面における曲率を持たない第1の方向と、第2のシリンドリカルレンズのシリンドリカル面における曲率を持たない第2の方向とが互いに直行している。
好ましくは、第2の光学系は、回折光学素子である。第2の光学系は、第1の光学系から出射したレーザビームを回折することによって、第1のシリンドリカルレンズのシリンドリカル面に対して、複数のレーザビームを、第1の方向または第2の方向に並んだ状態で入射させる。
好ましくは、レーザビーム照射装置は、第1の光学系から出射したレーザビームを平行光とするコリメータレンズをさらに備える。第2の光学系は、コリメータレンズから出射したレーザビームを複数のレーザビームに分岐する。
好ましくは、第1の光学系は、インコヒーレント光を出射する光学素子を含む。
好ましくは、第1の光学系は、コヒーレント光を出射する光学素子を含む。
好ましくは、第1のシリンドリカルレンズのシリンドリカル面の周方向と、第2のシリンドリカルレンズのシリンドリカル面の周方向とは、互いに直交する。
本発明の他の局面に従うと、レーザビーム照射方法は、レーザ発振器からレーザビームを発振するステップと、第1の光学系が、レーザビームの形状を矩形に変換するとともに強度を均一化するステップと、第2の光学系が、第1の光学系から出射したレーザビームを複数のレーザビームに分岐するステップと、第3の光学系が、第2の光学系から出射したレーザビームを結像するステップとを備える。第3の光学系は、複数のレーザビームが入射する第1のシリンドリカルレンズと、第1のシリンドリカルレンズから出射したレーザビームが入射する第2のシリンドリカルレンズとを含む。第1のシリンドリカルレンズのシリンドリカル面における曲率を持たない第1の方向と、第2のシリンドリカルレンズのシリンドリカル面における曲率を持たない第2の方向とが互いに直行している。
本発明によれば、矩形の照射パターンの寸法を容易に変更可能となるといった効果を奏する。
レーザビーム照射装置の概略構成を示した図である。 第1のシリンドリカルレンズと第2のシリンドリカルレンズとの位置関係を説明するための図である。 レーザビーム照射装置の一部を示した斜視図である。 他の形態に係るレーザビーム照射装置の概略構成を示した図である。 さらに他の形態に係るレーザビーム照射装置の概略構成を示した図である。 さらに他の形態に係るレーザビーム照射装置の概略構成を示した図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、レーザビーム照射装置1の概略構成を示した図である。図1(a)は、レーザビーム照射装置1を、xz平面に対して垂直な方向(y軸方向)から見た状態を示した図である。図1(b)は、レーザビーム照射装置1を、yz平面に対して垂直な方向(x軸方向)から見た状態を示した図である。
図1(a)を参照して、レーザビーム照射装置1は、レーザ発振器11と、光学系12と、光ファイバ13と、分岐作用を持つDOE14と、シリンドリカルレンズ15と、シリンドリカルレンズ16とを備える。なお、以下では、説明の便宜上、DOE14を「分岐用DOE14」と、シリンドリカルレンズ15を、「第1のシリンドリカルレンズ15」と、シリンドリカルレンズ16を「第2のシリンドリカルレンズ16」と称する。
レーザビーム照射装置1は、基板90の基板面90aに対してレーザビームを照射する。なお、基板90としては、たとえば、太陽電池のシリコン基板などが挙げられる。
レーザ発振器11は、光学系12に向けて、断面が円状または楕円状のレーザビーム71を発振する。なお、断面とは、レーザビームの進行方向に垂直な面におけるレーザビームの切り口の面である。レーザ発振器11としては、たとえば、CO2レーザ、YAGレーザ、エキシマレーザなどがある。各レーザは、互いに、出力や、レーザビームの波長が相違する。また、CO2レーザおよびYAGレーザのレーザビームが連続波であるのに対して、エキシマレーザのレーザビームがパルス波である点において、CO2レーザおよびYAGレーザと、エキシマレーザとは異なる。
光学系12は、少なくとも、レンズ121とレンズ122とを備える。光学系12は、レーザビーム71を、光ファイバ13の入射端面13aに入射させる。
光ファイバ13は、インコヒーレント光を出射する光学素子である。光ファイバ13の出射端面13bの形状は矩形である。当該矩形は、xy平面と平行である。また、矩形の4辺のうち2辺はx軸と平行であり、他の2辺はy軸と平行である。
なお、光ファイバ13がインコヒーレントな光を出射する光学素子であるため、レーザ発振器11は、コヒーレントな光を出射する必要はない。このため、レーザ発振器11として、安価な発振器を用いることができる。
光ファイバ13の入射端面13aから入射したレーザビームは、光ファイバ13内で反射を繰返しながら出射端面13bに進む。このため、レーザビームは、次第にコーヒレンシの低いビームとなり、出射端面13bにおいては均一な強度のビームとなる。このように、光ファイバ13は、断面が円状または楕円状のレーザビームを断面が矩形状のレーザビームに変換するとともに、レーザビームの強度を均一にする。
光ファイバ13の出射端面13bから出射したレーザビームは、所定の開口数を持つ発散光である。本実施の形態では、出射端面13bにおける像が、第1のシリンドリカルレンズ15と第2のシリンドリカルレンズ16とによって、基板面90aで結像する(つまり、出射端面13bと基板面90aとが共役となる)ように、両シリンドリカルレンズ15,16の諸元や配置を決定している。
図1(b)を参照して、分岐用DOE14は、光ファイバ13の出射端面13bから出射したレーザビームを、複数のレーザビームに分岐する。複数のレーザビームは、第1のシリンドリカルレンズ15に入射する。また、複数のレーザビームは、第1のシリンドリカルレンズ15を出射した後、第2のシリンドリカルレンズ16に入射する。そして、複数のレーザビームは、基板面90aにて結像する。したがって、基板面90aには、強度が均一で、かつ断面が矩形状のレーザビームが複数照射されることになる。
図2は、第1のシリンドリカルレンズ15と第2のシリンドリカルレンズ16との位置関係を説明するための図である。図2を参照して、第1のシリンドリカルレンズ15と第2のシリンドリカルレンズ16とは互いに直交する方向に配置されている。
詳しくは、第1のシリンドリカルレンズ15のシリンドリカル面15aにおける曲率を持たない方向P1と、第2のシリンドリカルレンズ16のシリンドリカル面16aにおける曲率を持たない方向P2とが互いに直行するように、第1のシリンドリカルレンズ15と第2のシリンドリカルレンズ16とが配置されている。なお、方向P1は、x軸に平行な方向であり、方向P2は、y軸に平行な方向である。
つまり、第1のシリンドリカルレンズ15のシリンドリカル面15aの周方向と、第2のシリンドリカルレンズ16のシリンドリカル面16aの周方向とは、互いに直交している。さらに言い換えれば、第1のシリンドリカルレンズ15と第2のシリンドリカルレンズ16とは、両シリンドリカル面15a,16aが同一方向(図のz軸負方向)を向いた状態で互いに直交して配置されている。
さらに詳しくは、レーザビーム照射装置1においては、シリンドリカル面15aにおける中心点と、シリンドリカル面16aにおける中心点と、光ファイバ13の出射端面13bとが、直線上に配置されている。
図3は、レーザビーム照射装置1の一部を示した斜視図である。図3を参照して、分岐用DOE14は、光ファイバ13から出射したレーザビームを回折することによって、第1のシリンドリカルレンズ15のシリンドリカル面15aに対して、複数のレーザビームを、y軸方向(図2の方向P2)に並んだ状態で入射させる。分岐用DOE14から出射した複数のレーザビームは、上述したように、第1のシリンドリカルレンズ15および第2のシリンドリカルレンズ16を介して、基板面90aで結像する。基板面90aでは、y軸方向に沿って、矩形状の複数の照射パターン(照射領域)R1,R2,R3が形成される。
なお、本実施の形態では、基板90はx方向に移動可能に構成されている。レーザビーム照射装置1は、基板90をx方向に移動させながらレーザビームを照射することにより、レーザ加工を行なう。
レーザビーム照射装置1では、照射パターンの寸法を変更すると、当該変更に伴い照射パターンの間隔も変更する。つまり、照射パターンの寸法と、照射パターンの間隔とを独立して変更はできない。より詳しく説明すると、以下のとおりである。
一般にレンズへの入射角(θ)とレンズの焦点距離(f)と像高(y)とには、以下の関係がある。なお、像高とは、ビーム中心(像点)と光学系の中心軸との距離である。
・一般レンズの場合: y=f×tanθ
・fθレンズの場合: y=f×θ
したがって、焦点距離の異なるレンズに変更することによって、矩形パターンの寸法が変わるとともに、照射パターンの間隔も変わる。なお、後述する各実施の形態におけるレーザビーム照射装置1A,1B,1Cにおいても同様である。
以下、レーザビーム照射装置1において、照射パターンの寸法および照射パターンの間隔を変更する場合におけるユーザの作業内容について説明する。
まず、第1のシリンドリカルレンズ15および第2のシリンドリカルレンズ16の少なくともいずれかを、焦点距離の異なるシリンドリカルレンズに交換する。つまり、ユーザは、交換対象となるシリンドリカルレンズの焦点距離とは異なる焦点距離を有するシリンドリカルレンズに交換する。なお、以下では、説明の便宜上、交換後においても2つのシリンドリカルレンズを、第1のシリンドリカルレンズ15、第2のシリンドリカルレンズ16として表記する。
さらに、ユーザは、光ファイバ13の出射端面13b、第1のシリンドリカルレンズ15、第2のシリンドリカルレンズ16、および基板90のz軸方向の配置を調整する。つまり、ユーザは、所望とする照射パターン(寸法および間隔)を実現するために、必要に応じて、光ファイバ13(詳しくは出射端面13b)、第1のシリンドリカルレンズ15、第2のシリンドリカルレンズ16、および基板90の少なくとも1つを移動する。
より具体的に説明すると以下の通りである。図1(a)を再び参照して、第2のシリンドリカルレンズ16の焦点距離f1と、距離a1および距離b1との関係は、以下の式(1)で示される。なお、距離a1は、光ファイバ13の出射端面13bから第2のシリンドリカルレンズ16の前側主点までの距離であり、距離b1は、第2のシリンドリカルレンズ16の後側主点から基板面90a(像)までの距離である。
1/a1 + 1/b1 = 1/f1 … (1)
また、第2のシリンドリカルレンズ16による結像倍率M1は、以下の式(2)で示される。
M1 = b1/a1 … (2)
したがって、第2のシリンドリカルレンズ16を焦点距離の異なるシリンドリカルレンズに交換する場合、式(1)を参照して、距離a1および距離b1の少なくともいずれかの値を変更する必要がある。このため、第2のシリンドリカルレンズ16を交換する場合には、光ファイバ13、第2のシリンドリカルレンズ16、および基板90のうち少なくとも1つをz軸方向に移動することになる。
また、式(2)によれば、式(1)を満たすことを条件に、ユーザが距離a1および距離b1を適宜選択することにより、結像倍率M1を変更することができる。つまり、照射パターンのx軸方向の寸法を変更することができる。
次に、図1(b)を再び参照して、第1のシリンドリカルレンズ15の焦点距離f2と、距離a2および距離b2との関係は、以下の式(3)で示される。なお、距離a2は、光ファイバ13の出射端面13bから第1のシリンドリカルレンズ15の前側主点までの距離であり、距離b2は、第1のシリンドリカルレンズ15の後側主点から基板面90a(像)までの距離である。
1/a2 + 1/b2 = 1/f2 … (3)
また、第1のシリンドリカルレンズ15による結像倍率M2は、以下の式(4)で示される。
M2 = b2/a2 … (4)
したがって、第1のシリンドリカルレンズ15を焦点距離の異なるシリンドリカルレンズに交換する場合、式(3)を参照して、距離a2および距離b2の少なくともいずれかの値を変更する必要がある。このため、第1のシリンドリカルレンズ15を交換する場合には、光ファイバ13、第1のシリンドリカルレンズ15、および基板90のうち少なくとも1つをz軸方向に移動することになる。
また、式(4)によれば、式(3)を満たすことを条件に、ユーザが距離a2および距離b2を適宜選択することにより、結像倍率M2を変更することができる。つまり、照射パターンのy軸方向の寸法を変更することができる。また、y軸方向の寸法の変更に伴い、照射パターンの間隔も変更されることになる。
このように、レーザビーム照射装置1においては、ユーザが照射パターンを変更したい場合、ユーザはDOEの交換を行なう必要はない。また、レーザビーム照射装置1においては、1本の光ファイバを用いればよいため、複数の光ファイバを用いる構成に比べて、照射パターン変更時における調整作業が容易となる。したがって、レーザビーム照射装置1を用いることにより、従来に比べて、容易に照射パターンを調整可能となる。
さらに、レーザビーム照射装置1においては、マスクパターンを用いる必要がない。それゆえ、レーザビームのビーム利用効率を、マスクパターンを用いる場合に比べて、高くできる。
以上のように、レーザビーム照射装置1によって、マスクパターンを用いることなく、均一強度分布を有する矩形の照射パターンの寸法および間隔が容易に変更可能となる。
なお、図1においては、光ファイバ13を用いた構成を例に挙げて説明しているが、光ファイバ13の代わりに、断面が矩形状の導波路または断面が矩形状のカライドスコープを用いてもよい。なお、当該導波路およびカライドスコープは、光ファイバ13と同様に、インコヒーレントな光を出射する。
また、上記においては、分岐用DOE14によって、第1のシリンドリカルレンズ15のシリンドリカル面15aに対して、複数のレーザビームを、y軸方向(図2の方向P2)に並んだ状態で入射させたが、これに限定されるものではない。第1のシリンドリカルレンズ15のシリンドリカル面15aに対して、複数のレーザビームを、x軸方向(図2の方向P1)に並んだ状態で入射させるように、分岐用DOE14を構成してもよい。つまり、分岐用DOE14は、光ファイバ13から出射したレーザビームを回折することによって、シリンドリカル面15aに対して、複数のレーザビームを、方向P1または方向P2に並んだ状態で入射させる構成であればよい。
また、光ファイバ13から出射したレーザビームを回折することによって、シリンドリカル面15aに対して、複数のレーザビームを、方向P1および方向P2に並んだ状態で入射させるように、分岐用DOE14を構成してもよい。複数のレーザビームの並び方は、特に限定されるものではない。
[実施の形態2]
図4は、レーザビーム照射装置1Aの概略構成を示した図である。図4(a)は、レーザビーム照射装置1Aを、xz平面に対して垂直な方向(y軸方向)から見た状態を示した図である。図4(b)は、レーザビーム照射装置1Aを、yz平面に対して垂直な方向(x軸方向)から見た状態を示した図である。
図4(a)および図4(b)を参照して、レーザビーム照射装置1Aは、レーザ発振器11と、光学系12と、光ファイバ13と、コリメータレンズ21と、分岐用DOE14と、第1のシリンドリカルレンズ15と、第2のシリンドリカルレンズ16とを備える。レーザビーム照射装置1Aは、基板90の基板面90aに対してレーザビームを照射する。
つまり、レーザビーム照射装置1Aは、コリメータレンズ21をさらに備える点において、実施の形態1のレーザビーム照射装置1とは異なる。コリメータレンズ21は、光ファイバ13と分岐用DOE14との間に設置される。
コリメータレンズ21は、光ファイバ13の出射端面13bから出射したレーザビームを平行光とする。コリメータレンズ21により平行光となったレーザビームは、分岐用DOE14に入射する。コリメータレンズ21は、光軸に対して軸対象である。
以下、レーザビーム照射装置1Aにおいて、照射パターンの寸法や照射パターンの間隔を変更する場合におけるユーザの作業内容について説明する。
まず、第1のシリンドリカルレンズ15および第2のシリンドリカルレンズ16の少なくともいずれかを、焦点距離の異なるシリンドリカルレンズに交換する。さらに、コリメータレンズ21を焦点距離の異なるコリメータレンズに交換する。
そして、ユーザは、コリメータレンズ21、第1のシリンドリカルレンズ15、および第2のシリンドリカルレンズ16のz軸方向の配置を調整する。つまり、ユーザは、所望とする照射パターンを実現するために、必要に応じて、上記レンズ21,15,16の少なくとも1つを移動する。
より具体的に説明すると以下の通りである。図4(a)を再び参照して、第2のシリンドリカルレンズ16の焦点距離f1と、コリメータレンズ41の焦点距離faと、x軸方向の結像倍率M3との関係は、以下の式(5)で示される。
M3 = fa/f1 … (5)
また、図4(b)を再び参照して、第1のシリンドリカルレンズ15の焦点距離f2と、コリメータレンズ41の焦点距離faと、y軸方向の結像倍率M4との関係は、以下の式(6)で示される。
M4 = fa/f2 … (6)
したがって、レンズ41,15,16の交換により焦点距離fa,f1,f2が変われば、照射パターンの寸法および間隔を変更することが可能となる。
レーザビーム照射装置1Aは、コリメータレンズ21を備えるため、レーザビーム照射装置1の場合とは異なり、光ファイバ13(詳しくは出射端面13b)および基板90の移動は必要がない。このため、レーザビーム照射装置1の場合よりも容易に照射パターンの調整を行なうことができる。
[実施の形態3]
図5は、レーザビーム照射装置1Bの概略構成を示した図である。図5(a)は、レーザビーム照射装置1Bを、xz平面に対して垂直な方向(y軸方向)から見た状態を示した図である。図5(b)は、レーザビーム照射装置1Bを、yz平面に対して垂直な方向(x軸方向)から見た状態を示した図である。
図5(a)および図5(b)を参照して、レーザビーム照射装置1Bは、レーザ発振器11と、ビームエキスパンダ31と、ホモジナイザDOE32と、分岐用DOE14と、第1のシリンドリカルレンズ15と、第2のシリンドリカルレンズ16とを備える。レーザビーム照射装置1Bは、基板90の基板面90aに対してレーザビームを照射する。
つまり、レーザビーム照射装置1Aは、実施の形態1のレーザビーム照射装置1における光学系12および光ファイバ13の代わりに、ビームエキスパンダ31およびホモジナイザDOE32を備えている。
レーザ発振器11は、理想的なガウス分布に極力近い分布を持つレーザビームを出射する。
ビームエキスパンダ31は、複数のレンズ311,312,313を備える。ビームエキスパンダ31は、レーザ発振器11から発振されたレーザビームのビーム径を予め定められた範囲内の倍率のビーム径に設定する。ビームエキスパンダ31は、コリメートされた所定の径のレーザビームを出射する。ビームエキスパンダ31から出射したレーザビームは、ホモジナイザDOE32に入射する。
ホモジナイザDOE32は、コヒーレントな光を出射する。ホモジナイザDOE32は、出射したレーザビームが、焦点Fにおいて断面が矩形となり、かつ強度が均一化となるように、入射したレーザビームのプロファイルを変更する。なお、ホモジナイザDOE32の焦点Fを含む焦点面(xy平面に平行な面)と基板面90aとが共役となるように、レーザビーム照射装置1Bは構成されている。
レーザビーム照射装置1Bにおいても、実施の形態1で示した式(1)および式(2)の関係が成立する。このため、レーザビーム照射装置1Bでも、レーザビーム照射装置1と同様に、従来に比べて、容易に照射パターンを調整可能となる。
また、レーザビーム照射装置1Bでは、上述したように、均一光学素子としてDOEを用いているため、均一光学素子からはコヒーレントな光(厳密には、コヒーレンシの高い光)が出射される。それゆえ、実施の形態1および2のレーザビーム照射装置1,1Aに比べて、レーザビームを小さく絞る(集光する)ことができる。したがって、矩形の照射パターンを微細化できる。
[実施の形態4]
図6は、レーザビーム照射装置1Cの概略構成を示した図である。図6(a)は、レーザビーム照射装置1Cを、xz平面に対して垂直な方向(y軸方向)から見た状態を示した図である。図6(b)は、レーザビーム照射装置1Cを、yz平面に対して垂直な方向(x軸方向)から見た状態を示した図である。
図6(a)および図6(b)を参照して、レーザビーム照射装置1Cは、レーザ発振器11と、ビームエキスパンダ31と、ホモジナイザDOE32と、コリメータレンズ21と、分岐用DOE14と、第1のシリンドリカルレンズ15と、第2のシリンドリカルレンズ16とを備える。レーザビーム照射装置1Cは、基板90の基板面90aに対してレーザビームを照射する。
つまり、レーザビーム照射装置1Cは、コリメータレンズ21をさらに備える点において、実施の形態3のレーザビーム照射装置1Bとは異なる。コリメータレンズ21は、ホモジナイザDOE32と分岐用DOE14との間に設置される。
レーザビーム照射装置1Cにおいても、実施の形態2で示した式(5)および式(6)の関係が成立する。このため、レーザビーム照射装置1Cでも、レーザビーム照射装置1Aと同様に、従来に比べて、容易に照射パターンを調整可能となる。
また、レーザビーム照射装置1Cは、実施の形態3のレーザビーム照射装置1Bに比べて、以下の利点を有する。
レーザビーム照射装置1Cでは、結像倍率の変更に伴う調整箇所が1箇所でよい。つまり、図6を参照して、コリメータレンズ21を別のコリメータレンズに変更し、変更後のコリメータレンズの位置を光軸方向に調整(コリメータレンズのフォーカス調整)するだけですむ。
一方、レーザビーム照射装置1Bでは、結像倍率の変更に伴う調整箇所が2箇所となる。つまり、再び図5を参照して、結像倍率の変更する場合には、第1のシリンドリカルレンズ15または第2のシリンドリカルレンズ16(あるいは両レンズ15,16)を変更し、第1のシリンドリカルレンズ15または第2のシリンドリカルレンズ16の位置を調整(フォーカス調整)し、かつ1/a1+1/b1=1/f1などの式が成り立つように距離a2を調整(光路長調整)する必要がある。つまり、レーザビーム照射装置1Bでは、焦点Fの位置は変更できないため、ユーザは、a2+b2の値を求めておき、基板90の位置を変更し、かつ第1のシリンドリカルレンズ15または第2のシリンドリカルレンズ16のフォーカス調整をする必要がある。
このように、レーザビーム照射装置1Cでは、結像倍率の変更に伴う調整箇所が、レーザビーム照射装置1Bよりも少なくてすむ。このため、ユーザは、容易に結像倍率の変更を実施することができる。
今回開示された実施の形態は例示であって、上記内容のみに制限されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A,1B,1C レーザビーム照射装置、11 レーザ発振器、12 光学系、13 光ファイバ、13a 入射端面、13b 出射端面、14 分岐用DOE、15 第1のシリンドリカルレンズ、15a,16a シリンドリカル面、16 第2のシリンドリカルレンズ、21,41 コリメータレンズ、31 ビームエキスパンダ、32 ホモジナイザDOE、90 基板、90a 基板面。

Claims (7)

  1. レーザビームを発振するレーザ発振器と、
    前記レーザビームの形状を矩形に変換するとともに強度を均一化する第1の光学系と、
    前記第1の光学系から出射したレーザビームを複数のレーザビームに分岐する第2の光学系と、
    前記第2の光学系から出射したレーザビームを結像する第3の光学系とを備え、
    前記第3の光学系は、
    前記複数のレーザビームが入射する第1のシリンドリカルレンズと、
    前記第1のシリンドリカルレンズから出射したレーザビームが入射する第2のシリンドリカルレンズとを含み、
    前記第1のシリンドリカルレンズのシリンドリカル面における曲率を持たない第1の方向と、前記第2のシリンドリカルレンズのシリンドリカル面における曲率を持たない第2の方向とが互いに直行している、レーザビーム照射装置。
  2. 前記第2の光学系は、回折光学素子であって、
    前記第2の光学系は、前記第1の光学系から出射したレーザビームを回折することによって、前記第1のシリンドリカルレンズのシリンドリカル面に対して、前記複数のレーザビームを、前記第1の方向または前記第2の方向に並んだ状態で入射させる、請求項1に記載のレーザビーム照射装置。
  3. 前記第1の光学系から出射したレーザビームを平行光とするコリメータレンズをさらに備え、
    前記第2の光学系は、前記コリメータレンズから出射したレーザビームを前記複数のレーザビームに分岐する、請求項1または2に記載のレーザビーム照射装置。
  4. 前記第1の光学系は、インコヒーレント光を出射する光学素子を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載のレーザビーム照射装置。
  5. 前記第1の光学系は、コヒーレント光を出射する光学素子を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載のレーザビーム照射装置。
  6. 前記第1のシリンドリカルレンズのシリンドリカル面の周方向と、前記第2のシリンドリカルレンズのシリンドリカル面の周方向とは互いに直交する、請求項1から5のいずれか1項に記載のレーザビーム照射装置。
  7. レーザ発振器からレーザビームを発振するステップと、
    第1の光学系が、前記レーザビームの形状を矩形に変換するとともに強度を均一化するステップと、
    第2の光学系が、前記第1の光学系から出射したレーザビームを複数のレーザビームに分岐するステップと、
    第3の光学系が、前記第2の光学系から出射したレーザビームを結像するステップとを備え、
    前記第3の光学系は、前記複数のレーザビームが入射する第1のシリンドリカルレンズと、前記第1のシリンドリカルレンズから出射したレーザビームが入射する第2のシリンドリカルレンズとを含み、
    前記第1のシリンドリカルレンズのシリンドリカル面における曲率を持たない第1の方向と、前記第2のシリンドリカルレンズのシリンドリカル面における曲率を持たない第2の方向とが互いに直行している、レーザビーム照射方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103846547A (zh) * 2014-02-12 2014-06-11 苏州兰叶光电科技有限公司 多光束整形激光加工系统
JP2018025606A (ja) * 2016-08-08 2018-02-15 三菱電機株式会社 ビーム整形装置
JP2022116197A (ja) * 2017-10-25 2022-08-09 株式会社ニコン 加工装置、及び、移動体の製造方法

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