JP4471107B2 - 軸受け機構及びミシン - Google Patents

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Description

本発明は、往復移動する摺動軸をグリス等の潤滑剤を用いて軸受け部材で支持するようにしたものに関する。
従来、一般的に、機械駆動系においては、往復移動する摺動軸を軸受けで移動可能に枢支する場合、摺動軸がスムーズに移動できるように、摺動軸と軸受けの間にグリス等の潤滑剤を用いることで、駆動軸の焼け付きを防止するようにしている。特に、工業用ミシンや家庭用ミシンにおいては、高速で上下動する針棒を支持する針棒受け部に用いる潤滑剤としてグリスを採用するようにしてある。
例えば、特許文献1のミシン用摺動装置は、上下動する針棒の外周面のうちの針棒軸受けで支持される摺動面となる部分に、微小深さを有する環状溝が所定間隔毎に軸方向に複数形成され、各環状溝にグリスが充填されている。一方、略円筒形状の針棒軸受けの内部に、内周面に開口する幅広で環状のグリス保持部が形成され、そのグリス保持部にもグリスが充填されている。このように、針棒に設けた複数の環状溝と針棒軸受けのグリス保持部の両者でグリスを保持できるため、摺動部位の磨耗や焼き付きによる損傷を防止するようにしてある。
特開2002−45587号公報 (第3〜4頁、図2)
前述したように、特許文献1に記載のミシン用摺動装置においては、摺動部位の潤滑性を長期化させるために、針棒軸受けのグリス保持部だけでなく、針棒に設けた複数の環状溝にもグリスを充填しているが、針棒が上下動するに際して、環状溝の幾つかが針棒軸受けから上側又は下側に露出されるようになって、環状溝のグリスが外気に触れて劣化するだけでなく、環状溝に入り込んだ外気がグリス保持部のグリスにも接触し、グリス保持部のグリスも劣化するという問題がある。
請求項1の軸受け機構は、往復移動する摺動軸を軸受け部材で往復移動可能に支持する軸受け機構において、前記受け部材は、摺動面に開口するように形成され潤滑剤が充填された環状の潤滑剤収容部と、記潤滑剤収容凹部と前記軸受け部材の軸方向の端部との間に前記潤滑剤収容凹部の幅寸法よりも小さく形成された少なくとも1つの前記摺動軸と直交する面と平行な環状の潤滑剤トラップ溝とを備え前記潤滑剤トラップ溝は、前記摺動軸が往復移動する場合に前記摺動軸に付着した潤滑剤を取り込んで回収可能に形成されたものである。
摺動軸は、受け部材形成された潤滑剤収容凹部に充填された潤滑剤を介して、軸受け部材により往復移動可能に支持される。摺動軸が往動方向に移動する場合であって、潤滑剤トラップ溝が潤滑剤収容凹部よりも往動方向下流側にある場合、潤滑剤トラップ溝の内部は摺動軸の移動により比較的負圧状態になるため、摺動軸摺動面に付着した潤滑剤の殆どが潤滑剤トラップ溝に取り込まれて溜まるようになる。
ここで、潤滑剤トラップ溝が複数設けられた場合には、摺動軸移動するに際して、摺動面に付着した潤滑剤は、潤滑剤収容凹部に近い潤滑剤トラップ溝から順々に、1つ前の潤滑剤トラップ溝で取り込めなかった残りの潤滑剤を取り込む。即ち、潤滑剤トラップ溝の数が多いほど、摺動面に付着した潤滑剤の潤滑剤トラップ溝への取り込み量が増え、軸受け部材から外部に露出する潤滑剤の量が極力軽減する。
一方、摺動軸が復動方向に移動する場合には、潤滑剤トラップ溝と潤滑剤収容凹部の間の摺動面に付着した潤滑剤の復動方向への移動によるポンピング作用で、潤滑剤トラップ溝の内部は比較的負圧状態になり、潤滑剤トラップ溝に取り込まれた潤滑剤は潤滑剤収容凹部に移動して回収される。
ここで、潤滑剤トラップ溝が複数設けられた場合であっても、摺動軸が復動方向に移動する際にポンピング作用により、複数の潤滑剤トラップ溝に分散して取り込まれている潤滑剤を順々に潤滑剤収容凹部に移動して回収される。
請求項2の軸受け機構は、請求項1の発明において、前記潤滑剤トラップ溝は、潤滑剤収容凹部の両側に夫々形成されたものである。
請求項のミシンは、請求項1又は2の発明において、前記摺動軸は加工布に縫目を形成する縫目形成機構に有する駆動系に設けられたミシンの摺動軸であり、前記軸受け部材はそのミシンの摺動軸を往復移動可能に支持するミシンの軸受け部材である。
請求項のミシンは、請求項の発明において、前記ミシンの摺動軸はミシンの針棒であり、前記ミシンの軸受け部材は針棒を上下に往復移動可能に支持する針棒軸受け部材である。
請求項のミシンは、請求項1〜請求項の何れか1つに記載の軸受け機構を備えたものである。
請求項1の発明によれば、往復移動する摺動軸を軸受け部材で往復移動可能に支持する軸受け機構において、受け部材、環状の潤滑剤収容凹部と、潤滑剤収容凹部に接近させた少なくとも1つの環状の潤滑剤トラップ溝とを設けたので、摺動軸が往動方向に移動する場合であって、潤滑剤トラップ溝が潤滑剤収容凹部よりも往動方向下流側にある場合、潤滑剤トラップ溝の内部は摺動軸の移動により比較的負圧状態になり、摺動面に付着した潤滑剤の殆どを潤滑剤トラップ溝に取り込んで回収でき、潤滑剤が軸受け部材から外部に露出することがないため、潤滑剤の劣化を防止することができ、潤滑機能を長期に亙って確保することができる。しかも、前記潤滑剤トラップ溝の軸方向の幅は、潤滑剤収容凹部の幅寸法よりも小さいので、潤滑剤トラップ溝による摺動面に付着した潤滑剤の取り込み効果を高めることができる。特に、潤滑剤トラップ溝の幅寸法が数mmの場合、溝加工の容易性を高めることができるだけでなく、負圧の程度を高めて、潤滑剤の取り込み効果を一層高めることができる。
請求項2の発明によれば、前記潤滑剤トラップ溝は、潤滑剤収容凹部の両側に夫々形成されたので、摺動軸が往動する場合でも、復動する場合であっても、請求項1と同様の効果を充分に発揮することができる。
請求項の発明によれば、前記摺動軸は加工布に縫目を形成する縫目形成機構に有する駆動系に設けられたミシンの摺動軸であり、前記軸受け部材はそのミシンの摺動軸を往復移動可能に支持するミシンの軸受け部材であるので、縫製に際して駆動される縫目形成機構の駆動系において、ミシンの摺動軸のミシンの軸受け部材による軸受け性能を高めることができる。その他請求項1又は2と同様の効果を奏する。
請求項の発明によれば、前記摺動軸はミシンの針棒であり、前記軸受け部材は針棒を上下に往復可能に支持する針棒軸受け部材であるので、縫製に際して高速で上下動する針棒の針棒軸受け部材による軸受け性能を高めることができ、しかもメンテナンスフリーの実現化が可能になる。その他請求項と同様の効果を奏する。
請求項の発明によれば、ミシンは請求項1〜請求項の何れか1つに記載の軸受け機構を備えたので、請求項1〜請求項の何れか1つの効果を発揮できるミシンを実現させることができる。
本実施形態の軸受け機構は、針棒軸受けに、グリスを収容するグリス収容部に加えて、グリス収容部の両側近傍部に潤滑剤トラップ溝を夫々形成するようにし、グリス収容部のグリスの劣化及び消耗を防止するようにしてある。
図1に示すように、この電子ミシン1は、回転釜等の糸輪捕捉器を有するベッド部2と、ベッド部2の右端部に立設された脚柱部3と、脚柱部3の上端から左方に延びるアーム部4を有する。アーム部に左右方向向きに配設された主軸6は機枠に複数箇所において回転可能に支持され、頭部5に対応する主軸6の左端部に連結させて、針棒11を上下駆動する針棒上下動機構10が配設されている。先ず、この針棒上下動機構10について簡単に説明しておく。
下端部に縫針(図示略)を着脱可能に装着した針棒11は、正面視コ字状の針棒台12により、その上下両側の針棒軸受け部12a,12bを介して上下動可能に支持されている。この針棒台12は、機枠に固着された前後方向向きの枢支ピン13により、後述する針棒揺動軸23を中心として回転しないように回転止めされている。
主軸6の左端部に連結ピン14aを有する針棒クランク(釣合い錘)14が固着され、その連結ピン14aに針棒クランクロッド15の上端部が回動可能に枢着され、針棒クランクロッド15の下端部は針棒抱き16を介して針棒11に連結されている。
一方、前述した連結ピン14aの左端部に伝達支持部材17が固定され、その伝達支持部材17の先端部に回転天秤18の基端部が複数の固定ビス(図示略)で固定されている。即ち、回転天秤18は針棒クランク14や針棒クランクロッド15を介して主軸6に連結されている。
それ故、図示外のミシンモータによりタイミングベルトを介して回転された主軸6の回転により針棒クランク14が回転するので、針棒クランクロッド15及び針棒抱き16を介して針棒11が上下往復駆動される。これと同時に、針棒クランク14の回転により、回転天秤18が主軸6に同期して回転駆動される。
ところで、針棒台12の下側基端部に、ユニット化された針振り機構20から延びる針棒揺動軸23の左端部が連結されており、針棒揺動軸23の右端部に針振り機構20が連結されている。そこで針振り機構20について簡単に説明しておく。
ミシンモータに連結された偏心カム21に揺動レバー22の下端部の二股部22aが嵌入し、揺動レバー22の上端部に針棒揺動軸23の右端部が連結されている。それ故、ミシンモータで偏心カム21が回転すると、揺動レバー22が正面視にて時計回り又は反時計回りに揺動するため、針棒揺動軸23を介して針棒台12が左右に移動するので、針棒11が左右に針振り可能になっている。ここで、針棒上下動機構10や針振り機構20、糸輪捕捉器等から縫目形成機構が構成され、針棒上下動機構10や針振り機構20が駆動系に相当する。
次に、針棒台12(これが軸受け部材に相当する)の上下両側の針棒軸受け部12a,12bには、同様に構成された軸受け機構25が夫々設けられている。そこで、上側の針棒軸受け部12aに設けられた軸受け機構25について説明する。
図2に示すように、針棒11を上下動可能に支持する上側の針棒軸受け部12aには、その高さ方向中部に、針棒軸受け部12aの縦方向寸法(例えば、約15mm) の約1/3の幅寸法(例えば、約5mm) を有する針棒11と直交する面と平行な環状のグリス収容凹部12d(これが潤滑剤収容凹部に相当する)が摺動面12cに開口するように形成されている。
針棒軸受け部12aには、更に、グリス収容凹部12dと針棒軸受け部12aの上端との略中間位置に1つの針棒11と直交する面と平行な環状の上側潤滑剤トラップ溝12eが形成されるとともに、グリス収容凹部12dと針棒軸受け部12aの下端との略中間位置に1つの針棒11と直交する面と平行な環状の下側潤滑剤トラップ溝12fが形成されている。
ここで、グリス収容凹部12dの幅寸法は約5mmで、深さは約1〜2mmである。上側及び下側潤滑剤トラップ溝12,12の幅寸法は夫々約0.5 〜1mmで、深さは夫々約1〜2mmである。また、針棒11の外周面である摺動面11aと、針棒軸受け部12aの内周面である摺動面12との摺動隙間tは約0.02mmである。グリス収容凹部12dにだけ、潤滑剤であるグリスGが充填されている。
次に、このように上側の針棒軸受け部12aに設けられた軸受け機構25の作用及び効果について説明する。但し、下側の針棒軸受け部12bに設けられた軸受け機構25の作用及び効果は、上側の軸受け機構25の作用及び効果と同様である。
先ず、針棒11が上下に往復移動する際の上側潤滑剤トラップ溝12eと、下側潤滑剤トラップ溝12fのシール作用を説明しておく。図3に示すように、針棒11が高速で下降移動する場合には、上側潤滑剤トラップ溝12eとグリス収容凹部12dとの間の両摺動面11a,12cで形成される狭い微小通路taに対応する針棒11の摺動面11aに付着した微小量のグリスGが針棒11に同期して下降するため、ポンピング作用により上側潤滑剤トラップ溝12eは負圧になる。
針棒11が高速で下降移動する場合、グリス収容凹部12dと下側潤滑剤トラップ溝12fとの間の両摺動面11a,12cで形成される狭い微小通路tbに対して下側潤滑剤トラップ溝12fの容積が大きいため、下側潤滑剤トラップ溝12fは若干ではあるが負圧気味になる。
一方、図4に示すように、針棒11が高速で上昇移動する場合には、下降する場合と逆になり、狭い微小通路tbに対応する針棒11の摺動面11aに付着した微小量のグリスGが針棒11に同期して上昇するため、ポンピング作用により下側潤滑剤トラップ溝12fは負圧になる。また、狭い微小通路taに対して上側潤滑剤トラップ溝12eの容積が大きいため、上側潤滑剤トラップ溝12eは若干ではあるが負圧気味になる。
先ず、針棒11が高速で下降移動する場合には、図3に示すように、上側潤滑剤トラップ溝12eに既に溜まっているグリスGは、前述したポンピング作用で微小通路taに吸い出されて下方に移動し、グリス収容凹部12dで回収される。
また、針棒11が高速で下降移動する場合には、下側潤滑剤トラップ溝12fも負圧気味になるため、微小通路tbに対応して針棒11の摺動面11aに付着した薄膜状で微小量のグリスGは、下方への移動途中で負圧状態の下側潤滑剤トラップ溝12fに吸い込まれて回収される。
一方、針棒11が高速で上昇移動する場合には、図4に示すように、下降移動する場合と略逆になり、下側潤滑剤トラップ溝12fに既に溜まっているグリスGは、前述したポンピング作用で微小通路tbに吸い出されて上方に移動し、グリス収容凹部12dで回収される。
また、針棒11が高速で上昇移動する場合には、上側潤滑剤トラップ溝12eも負圧気味になるため、微小通路taに対応して針棒11の摺動面11aに付着した薄膜状で微小量のグリスGは、上方への移動途中で負圧状態の上側潤滑剤トラップ溝12eに吸い込まれて回収される。
このように、針棒11の軸受け部材である針棒台12の上側の針棒軸受け部12aに、グリス収容凹部12dが形成されるとともに、そのグリス収容凹部12dの両側に針棒11と直交する面と平行な環状の上側潤滑剤トラップ溝12eと下側潤滑剤トラップ溝12fとが形成されたので、摺動軸が下降移動する場合でも、上昇移動する場合であっても、潤滑剤トラップ溝12e,12fの内部は針棒11の移動により負圧状態になり、針棒11の摺動面11aに付着した薄膜状で微量のグリスGの殆どをこれら潤滑剤トラップ溝12e,12fに取り込んで回収でき、グリスGが針棒軸受け部12aから外部に露出することがないため、グリスGの劣化を防止することができ、潤滑機能を長期に亙って確保することができる。
更に、針棒軸受け部12aに、グリス収容凹部12dが形成されるとともに、そのグリス収容凹部12d両側に潤滑剤トラップ溝12e,12fが形成されたので、針棒11の上下動ストロークが大きい場合でも、針棒軸受け部12a及び潤滑剤トラップ溝12e,12fを形成した針棒軸受け部12aの小型化を図ることができる。
また、潤滑剤トラップ溝12e,12fの軸方向(上下方向)の幅寸法は、グリス収容凹部12dの幅寸法よりも小さいので、潤滑剤トラップ溝12e,12fによる摺動面11cに付着したグリスGの取り込み効果を一層高めることができるとともに、溝加工の容易性を高めることができる。
次に、前記実施の形態の変更形態について説明する。
1〕図5に示すように、軸受け機構25Aは、針棒軸受け部12aに、グリス収容凹部12dを形成するとともに、グリス収容凹部12dの上側に2つの針棒11と直交する面と平行な環状の上側潤滑剤トラップ溝12g,12hを所定間隔おきに形成するとともに、グリス収容凹部12dの下側に2つの針棒11と直交する面と平行な環状の下側潤滑剤トラップ溝12i,12jを所定間隔おきに形成するようにしてもよい。
この場合に、図3で説明したのと同様に、針棒11が高速で下降移動する場合には、ポンピング作用で上側潤滑剤トラップ溝12g,12hは夫々負圧になるとともに、下側潤滑剤トラップ溝12i,12jも負圧気味になる。
それ故、上側潤滑剤トラップ溝12gに既に溜まっているグリスGは、前述したポンピング作用で微小通路tcに吸い出されて下方に移動し、上側潤滑剤トラップ溝12hに回収されるとともに、上側潤滑剤トラップ溝12hに既に溜まっているグリスGは、微小通路tdに吸い出されて下方に移動し、グリス収容凹部12dで回収される。
また、針棒11が高速で下降移動する場合には、下側潤滑剤トラップ溝12i,12jも負圧気味になるため、微小通路teに対応して針棒11の摺動面11aに付着した薄膜状で微小量のグリスGは、下方への移動途中で負圧状態の下側潤滑剤トラップ溝12iに吸い込まれて回収される。更に、微小通路tfに対応して針棒11の摺動面11aに残存して付着しているグリスGは下側潤滑剤トラップ溝12jに吸い込まれて回収される。
このように、針棒軸受け部12aに形成したグリス収容凹部12dの上下両側に2つずつの潤滑剤トラップ溝12g,12h、12i,12jを夫々形成した場合には、上下に1つの潤滑剤トラップ溝を形成した場合よりも、針棒11の摺動面11aに付着したグリスGを二重に回収できるので、グリスGの回収効果をより高めることがでる。それ故、針棒11の摺動面11aに付着したグリスGの劣化を防止でき、針棒11の上下動の潤滑機能を長期に亙って確保することができる。
2〕図6に示すように、軸受け機構25Bは、針棒軸受け部12aに、グリス収容凹部12dが形成されるとともに、グリス収容凹部12dの上側に3つの針棒11と直交する面と平行な環状の上側潤滑剤トラップ溝12m,12n,12oを所定間隔おきに形成するとともに、グリス収容凹部12dの下側に3つの針棒11と直交する面と平行な環状の下側潤滑剤トラップ溝12p,12q,12rを所定間隔おきに形成するようにしてもよい。
針棒11が高速で下降移動する場合、同様にして、針棒11のグリス収容凹部12dよりも下側の摺動面11aに付着したグリスGは、微小通路tj〜tlを介して下側潤滑剤トラップ溝12p〜12rで順々に三重に回収でき、しかも3つの上側潤滑剤トラップ溝12m〜12oに回収されたグリスGは、微小通路tg〜tiを介して順々に下側の上側潤滑剤トラップ溝12n,12oを経てグリス収容凹部12dに回収できるので、グリスGの回収効果をより高めることがでる。この場合にも、針棒11の摺動面11aに付着したグリスGの劣化を防止でき、針棒11の上下動の潤滑機能を長期に亙って確保することができる。
3〕軸受け機構25は、針棒揺動軸23を左右に往復移動可能に支持するように構成したり、その他種々のミシンの摺動軸を往復移動可能に支持する種々のミシンの軸受け部材に適用することが可能である。
4〕本発明は以上説明した実施例に限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施例に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
本発明の実施例に係る電子ミシンの正面図である。 針棒を支持するグリス収容凹部の縦断正面図である。 針棒が下降するときの図2相当図である。 針棒が上昇するときの図2相当図である。 変更形態に係る図2相当図である。 変更形態に係る図2相当図である。
1 ミシン
11 針棒
12 針棒台
12a 針棒軸受け部
12b 針棒軸受け部
12d グリス収容凹部
12e 上側潤滑剤トラップ溝
12g 上側潤滑剤トラップ溝
12h 上側潤滑剤トラップ溝
12m 上側潤滑剤トラップ溝
12n 上側潤滑剤トラップ溝
12o 上側潤滑剤トラップ溝
12f 下側潤滑剤トラップ溝
12i 下側潤滑剤トラップ溝
12j 下側潤滑剤トラップ溝
12p 下側潤滑剤トラップ溝
12q 下側潤滑剤トラップ溝
12r 下側潤滑剤トラップ溝
25 軸受け機構
25A 軸受け機構
25B 軸受け機構
G グリス

Claims (5)

  1. 往復移動する摺動軸を軸受け部材で往復移動可能に支持する軸受け機構において、
    前記受け部材は、摺動面に開口するように形成され潤滑剤が充填された環状の潤滑剤収容部と、
    記潤滑剤収容凹部と前記軸受け部材の軸方向の端部との間に前記潤滑剤収容凹部の幅寸法よりも小さく形成された少なくとも1つの前記摺動軸と直交する面と平行な環状の潤滑剤トラップ溝とを備え
    前記潤滑剤トラップ溝は、前記摺動軸が往復移動する場合に前記摺動軸に付着した潤滑剤を取り込んで回収可能に形成されたことを特徴とする軸受け機構。
  2. 前記潤滑剤トラップ溝は、前記潤滑剤収容凹部の両側に夫々形成されたことを特徴とする請求項1に記載の軸受け機構。
  3. 前記摺動軸は加工布に縫目を形成する縫目形成機構に有する駆動系に設けられたミシンの摺動軸であり、前記軸受け部材はそのミシンの摺動軸を往復移動可能に支持するミシンの軸受け部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の軸受け機構。
  4. 前記ミシンの摺動軸はミシンの針棒であり、前記ミシンの軸受け部材は前記針棒を上下に往復移動可能に支持する針棒軸受け部材であることを特徴とする請求項に記載の軸受け機構。
  5. 請求項1〜請求項の何れか1つに記載の軸受け機構を備えたことを特徴とするミシン。
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