JP4470205B2 - 易滑性金属積層体の製造方法 - Google Patents
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(1)研磨テープが基材テープと研磨材から構成され、その研磨材が炭化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化セリウム、ダイアモンドのいずれかであること。
(2)研磨材の粒径が0.1〜100μmであること。
(3)研磨材の粒径が1〜50μmであること。
(4)金属が銅であること。
フィルムの処理面同士を重ね合わせ、ASTM D−63に基づき測定した。
JIS B−0601「表面粗さ」に基づき、レーザー顕微鏡により測定した。すなわちレーザーテック(株)製走査型レーザー顕微鏡「1LM15W」にて、ニコン製50倍レンズ(CF Plan Apo 50×/0.95 ∞/0 EPI)を用いて、「SURFACE2」モードにてフィルム表面を撮影後、三谷商事(株)製SALTにて、粗さ曲線を作成する時のカットオフ値を0.025mmに設定して、拡張表面粗さ0.01mm2以上の面積を解析し、Rz(十点平均粗さ)の値を読み取った。
レーザーテック(株)製走査型レーザー顕微鏡「1LM15W」にて、ニコン製50倍レンズ(CF Plan Apo 50×/0.95 ∞/0 EPI)を用いて、「SURFACE1」モードにてフィルム表面を撮影・解析し得られたチャートから各スジの高低差を読み取った。代表値としては無作為に選んだ5点の平均値とし、最大値としては、「SURFACE2」モードで撮影後のSALTでの拡張表面粗さ0.01mm2以上の面積での解析による最大高さRyで確認した。
レーザーテック(株)製走査型レーザー顕微鏡「1LM15W」にて、ニコン製50倍レンズ(CF Plan Apo 50×/0.95 ∞/0 EPI)を用いて、「SURFACE1」モードにてフィルム表面を撮影・解析し、各スジにLキー(左)とRキー(右)を定めてスジ幅を読み取った。この視野で見える中で最大幅のスジについてを代表値とした。
レーザーテック(株)製走査型レーザー顕微鏡「1LM15W」にて、ニコン製50倍レンズ(CF Plan Apo 50×/0.95 ∞/0 EPI)を用いて、「SURFACE1」モードにてフィルム表面を撮影し、観察されているスジの数をカウントした。
2組の銅張積層体についてフィルム面同士を合わせて、180℃×1時間、10MPaの圧力で加熱プレスし、プレス後に2組の銅張積層体が剥離されるかどうかを評価した。手に持って軽く振っても剥離されず密着しているものをNG、取り出して既に剥離しているもの、軽く振ることで簡単に剥離するものをOKとした。
ピロメリット酸二無水物70モル%、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物30モル%と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル80モル%、パラフェニレンジアミン20モル%とから得られるポリアミド酸に平均粒径1μmのリン酸水素カルシウムを約0.1重量%混入させ、製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムに、粒度16μmの炭化ケイ素を研磨材として用いた研磨テープを使用して、図1の要領にて処理して、フィルム上にスジ状の凹凸を付与させた。次にスジ状凹凸の付与させていない方の面上に、接着剤Pyralux LF100(デュポン社製)を介して34μm厚の圧延銅箔(日鉱マテリアルズ社製)を180℃×70MPaで60分間プレスして積層させた。得られた銅張積層体のフィルム面の静摩擦係数は0.29、表面粗さRzは、1.30μmであり、フィルム表面上に付与されたスジ状凹凸の高低差は0.68μm、最大高低差Ryは1.42μm、スジ状凹凸の最大幅は1.9μm、スジ状凹凸の数は230本/mm幅であった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は剥離しておりOKであった。
図2の要領にて処理した以外は実施例1と同様にした結果、得られた銅張積層体のフィルム面の静摩擦係数は0.28、表面粗さRzは、1.72μmであり、フィルム表面上に付与されたスジ状凹凸の高低差は1.14μm、最大高低差Ryは2.20μm、スジ状凹凸の最大幅は5.7μm、スジ状凹凸の数は221本/mm幅であった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は剥離しておりOKであった。
厚さ12.5μmのポリイミドフィルムを使用した以外は実施例1と同様にした結果、得られた銅張積層体のフィルム面の静摩擦係数は0.31、表面粗さRzは、1.18μmであり、フィルム表面上に付与されたスジ状凹凸の高低差は0.59μm、最大高低差Ryは1.44μm、スジ状凹凸の最大幅は1.5μm、スジ状凹凸の数は218本/mm幅であった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は剥離しておりOKであった。
厚さ12.5μmのポリイミドフィルムを使用し、図2の要領にて処理した以外は、実施例1と同様にした結果、得られた銅張積層体のフィルム面の静摩擦係数は0.27、表面粗さRzは、1.92μmであり、フィルム表面上に付与されたスジ状凹凸の高低差は1.41μm、最大高低差Ryは2.35μm、スジ状凹凸の最大幅は7.1μm、スジ状凹凸の数は220本/mm幅であった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は剥離しておりOKであった。
厚さ12.5μmのポリイミドフィルムを使用し、粒度12μmの炭化ケイ素を研磨材として用いた研磨テープを使用して、図2の要領にて処理した以外は、実施例1と同様にした結果、得られた銅張積層体のフィルム面の静摩擦係数は0.31、表面粗さRzは、1.68μmであり、フィルム表面上に付与されたスジ状凹凸の高低差は1.32μm、最大高低差Ryは2.08μm、スジ状凹凸の最大幅は6.5μm、スジ状凹凸の数は303本/mm幅であった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は剥離しておりOKであった。
ピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルから得られるポリアミド酸に平均粒径1μmのリン酸水素カルシウムを約0.1重量%混入させ、製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムに、粒度16μmの炭化ケイ素を研磨材として用いた研磨テープを使用して、図1の要領にて処理した。その後は実施例1と同様にした結果、得られた銅張積層体のフィルム面の静摩擦係数は0.35、表面粗さRzは、1.20μmであり、フィルム表面上に付与されたスジ状凹凸の高低差は0.62μm、最大高低差Ryは1.40μm、スジ状凹凸の最大幅は1.5μm、スジ状凹凸の数は230本/mm幅であった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は剥離しておりOKであった。
ピロメリット酸二無水物70モル%、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物30モル%と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル80モル%、パラフェニレンジアミン20モル%とから得られるポリアミド酸に平均粒径1μmのリン酸水素カルシウムを約0.1重量%混入させ、製造された厚さ12.5μmのポリイミドフィルムにエポキシ系接着剤を介して12μm厚の銅箔を積層させて銅張積層体を作成し、その後フィルム面に粒度16μmの炭化ケイ素を研磨材として用いた研磨テープを使用して、図1の要領にて処理して、フィルム上にスジ状の凹凸を付与させた。得られた銅張積層体のフィルム面の静摩擦係数は0.27、表面粗さRzは、1.34μmであり、フィルム表面上に付与されたスジ状凹凸の高低差は0.72μm、最大高低差Ryは1.46μm、スジ状凹凸の最大幅は1.4μm、スジ状凹凸の数は218本/mm幅であった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は剥離しておりOKであった。
ピロメリット酸二無水物70モル%、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物30モル%と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル80モル%、パラフェニレンジアミン20モル%とから得られるポリアミド酸から製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムを研磨テープで処理することなく片側の面を接着剤Pyralux LF100(デュポン社製)を介して34μm厚の圧延銅箔(日鉱マテリアルズ社製)を180℃×70MPaで60分間プレスして積層させた。得られた銅張積層体のフィルム面の各種特性を測定した。スジ状の凹凸は無く、静摩擦係数は2.33、表面粗さRzは、0.11μmであった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は完全に密着してしまい手で振っても剥離せずNGであった。
ピロメリット酸二無水物70モル%、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物30モル%と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル80モル%、パラフェニレンジアミン20モル%とから得られるポリアミド酸に平均粒径1μmのリン酸水素カルシウムを約0.1重量%混入させ、製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムを研磨テープで処理することなく片側の面を接着剤Pyralux LF100(デュポン社製)を介して34μm厚の圧延銅箔(日鉱マテリアルズ社製)を180℃×70MPaで60分間プレスして積層させた。得られた銅張積層体のフィルム面の各種特性を測定した。スジ状の凹凸は無く、静摩擦係数は0.75、表面粗さRzは、0.62μmであった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は完全に密着してしまい手で振っても剥離せずNGであった。
Claims (6)
- ポリイミドフィルム表面を研磨テープで擦過することによって、フィルム表面にスジ状の凹凸を発生させたポリイミドフィルムに金属を積層させる金属積層体の製造方法において、該スジ状の凹凸をフィルムの機械送り方向と平行に形成させ、かつスジ状の凹凸を形成させた面とは別の面に接着剤を介して金属を積層させることを特徴とする易滑性金属積層体の製造方法。
- ポリイミドフィルムに接着剤を介して金属が積層された金属積層体のポリイミドフィルム面を研磨テープで擦過することによって、フィルム表面にフィルムの機械送り方向に平行なスジ状の凹凸を形成させることを特徴とする易滑性金属積層体の製造方法。
- 研磨テープが基材テープと研磨材から構成され、その研磨材が炭化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化セリウム、ダイアモンドのいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載の易滑性金属積層体の製造方法。
- 研磨材の粒径が0.1〜100μmであることを特徴とする請求項3に記載の易滑性金属積層体の製造方法。
- 研磨材の粒径が1〜50μmであることを特徴とする請求項3に記載の易滑性金属積層体の製造方法。
- 金属が銅であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の易滑性金属積層体の製造方法。
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