JP4470205B2 - 易滑性金属積層体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、研磨テープでフィルム表面を処理することで、フィルム表面にスジ状の凹凸を発生させたポリイミドフィルムを用いることにより、易滑性に優れた金属積層体を製造し、多層基板を結んでいるヒンジ部の離型性を良好にすることができる易滑性金属積層体の製造方法に関する。
ポリイミドフィルムは、絶縁性、耐熱性、電気特性、機械的特性に優れていることから、例えば銅箔などの金属箔と積層したフレキシブル回路基板用のベースフィルムなどの用途に幅広く利用されている。
そして、ポリイミドフィルムがこれらの用途に用いられる際の重要な要求特性の一つとして、フィルム表面の易滑性が挙げられる。フィルム表面が完全に平滑なポリイミドフィルムは滑り性が悪く、フィルム加工工程において、搬送時の支持体(例えばロールなど)との摩擦係数が大きく、しわが入ったり、ロールに巻き付いたりするため、例えばフレキシブルプリント基板を生産する際に、銅箔とのラミネートができないといったトラブルが生じることがある。
さらには、多層の基板をボンディングシートを用いて加熱プレスにより積層した際に基板同士を接合する役目をになっているヒンジ部にも熱プレスの影響を受けフィルム同士が密着し合ってしまい、それらを剥がす手間が生じるほか、擦れ有って「音鳴り」を起こしてしまうといった不具合が生じることがある。
従来、ポリイミドフィルム表面に易滑性を付与する方法として表面の粗面化が挙げられ様々な方法が存在してきた。例えばポリイミドフィルムにリン酸カルシウムなどのフィラーを混合し、フィルム表面に微細な突起を生じさせることにより易滑性を付与する方法(例えば、特許文献1および特許文献2参照)が知られていた。また、ポリイミドがアルカリに溶解性があることを利用し、ポリイミドフィルム表面をアルカリ性溶液で処理して、表面を粗面化させることにより易滑性を付与する方法(例えば、特許文献3参照)が知られていた。これらの方法によってフィルム加工工程の搬送時に生じていた銅箔とのラミネートができないなどのトラブルは解消されたが、ヒンジ部におけるフィルム同士が密着し合うといった不具合、「音鳴り」などの不具合は生じたままであり、さらなるフィルム表面の粗面化が必要であった。
特開昭62−68852号公報 特開2002−256085号公報 特開平6−313055号公報
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
したがって、本発明の目的は、多層の基板を加熱プレスにより積層した際のヒンジ部におけるフィルム同士の密着を低減し、フィルム同士が擦れ有っての「音鳴り」トラブルを解消することのできる易滑性に優れたポリイミドフィルムを基材とした金属積層体の製造方法を提供することにある。
上記の目標を達成するために、本発明の易滑性金属積層体の製造方法は、ポリイミドフィルム表面を研磨テープで擦過することによって、フィルム表面にスジ状の凹凸を発生させたポリイミドフィルムに金属を積層させる金属積層体の製造方法において、該スジ状の凹凸をフィルムの機械送り方向と平行に形成させ、かつスジ状の凹凸を形成させた面とは別の面に接着剤を介して金属を積層させることを特徴とする。
さらに、本発明の易滑性金属積層体の製造方法は、ポリイミドフィルムに接着剤を介して金属が積層された金属積層体のポリイミドフィルム面を研磨テープで擦過することによって、フィルム表面にフィルムの機械送り方向に平行なスジ状の凹凸を形成させることを特徴とする。
さらに、本発明の易滑性金属積層体の製造方法は下記(1)〜(3)を併せ持つことが好ましい。
(1)研磨テープが基材テープと研磨材から構成され、その研磨材が炭化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化セリウム、ダイアモンドのいずれかであること。
(2)研磨材の粒径が0.1〜100μmであること。
(3)研磨材の粒径が1〜50μmであること。
(4)金属が銅であること。
本発明は、研磨テープでフィルム表面を処理することで、フィルム表面にスジ状の凹凸を発生させ、易滑性に優れたポリイミドフィルムを基材とした金属積層体の製造方法に関するものであり、この製造方法を用いることにより得られた金属積層体は、フィルム同士の密着が無くなり、折り曲げ時のフィルムの擦れ合いも無くなり、フレキシブルプリント基板のヒンジ部へ好適に用いることができる。
以下本発明について詳細に説明する。
まず、使用する研磨テープとしては、例えばPETフィルムをベースとし、その上に研磨材がコーティングされている形式のものが挙げられる。そのベースとなるPETフィルムの厚みは25〜75μmの範囲にあると取り扱いやすいので好ましい。研磨材は炭化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化セリウム、ダイヤモンドなどが挙げられ、研磨材の粒度は粗面化したい程度に応じて0.1〜100μmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは1〜50μmの範囲にあることである。この範囲より粒度が大きいとフィルムを荒らしすぎて強度などの機械特性を損ねる恐れがあり、この範囲より粒度が小さいとフィルムの易滑性を付与する効果が低くなるので好ましくない。
本発明の研磨テープで処理する方法としては、図1あるいは図2のように、ポリイミドフィルムに研磨テープを接触させて走行させる方法を挙げることができるが図2の方が研磨テープをフィルムに接触させる時の圧力をコントロールでき、効率的に凹凸を付与できるので好ましい。これら処理する際にフィルムに与える張力としては10〜50N/mの範囲で調整することが好ましく、また処理速度は5〜40m/minの範囲で調整することが好ましい。このようにしてスジ状の凹凸を発生させたポリイミドフィルムにおいて、スジ状の凹凸の発生させた面とは別の面に接着剤を介して金属を積層させることで、易滑性金属積層体を得ることができる。また、ポリイミドフィルムに接着剤を介して金属が積層された金属積層体を得た後に、ポリイミドフィルム面側を、図1あるいは図2のように研磨テープを接触させて走行させることによって易滑性金属積層体を得ることもできる。
図1において、ポリイミドフィルムは巻出しロール1から送り出され、研磨固定ロール3の表面の研磨テープを擦過しながら巻取りロール2に巻き取られる。図2では、巻出しロール1を出たポリイミドフィルムは研磨固定ロール3の表面の研磨テープと押さえロール4との間を擦過しながら通り、巻取りロール2に巻き取られる。ここで研磨固定ロール3および押さえロール4は回転させずに固定しておくことが好ましい。
研磨テープで処理されたポリイミドフィルムは、ASTM D−63に準じて測定したフィルム表面同士の静摩擦係数が0.1〜0.7であることが好ましく、JIS B−0601に準じて測定したフィルム表面粗さRzが0.8〜3.0μmであることがより好ましく、フィルム表面上にスジ状の凹凸を付与することによって、これらの特性を付与させることができる。
また、フィルム表面に付与させるスジ状の凹凸における、スジの高低差を0.05〜4.00μmの範囲に調整させることが好ましく、さらにはスジ状の凹凸の幅が0.1〜10μmの範囲に調整させることがより好ましく、殊さらにはスジ状の凹凸が0.1〜1000本/mmの範囲に調整させることがより好ましく、これによってフィルムへの易滑性を付与することができ、フレキシブルプリント基板のヒンジ部を形成した後、熱プレスの影響を受けてもフィルム同士が密着し合わず、音鳴りなどの不具合を防ぐことができる。
スジ状の凹凸の方向は、フィルムの機械送り方向(MD)に平行に沿って付与させる方法が、最も工程的に簡易にできるので好ましい。
本発明で使用されるポリイミドフィルムの例としては、ピロメリット酸二無水物および4,4’−ジアミノジフェニルエーテルから得られるポリアミド酸から製造されたポリイミドフィルム、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルの4成分から得られるポリアミド酸から製造されたポリイミドフィルム、ピロメリット酸二無水物、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテルの3成分から得られるポリアミド酸から製造されたポリイミドフィルム、ピロメリット酸二無水物、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、p−フェニレンジアミンの3成分から得られるポリアミド酸から製造されたポリイミドフィルム、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびp−フェニレンジアミンから得られるポリアミド酸から製造されたポリイミドフィルム、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物および4,4’−オキシジアニリンから得られるポリアミド酸から製造されたポリイミドフィルム、等が挙げられる。ポリアミド酸からポリイミドへの脱環化は化学的閉環法、熱的閉環法のいずれでも構わない。また加工性改善などを目的として10重量%以下の無機質または有機質の添加物を含有することも可能である。
本発明のポリイミドフィルムの厚みは3〜200μmであることが望ましい。すなわち、厚みが3μm未満では形状を保持することが困難となり、また200μmを越えると屈曲性に欠けるため、フレキシブル回路基板用途には不向きである。またポリイミドフィルムの寸法安定性を向上させるために、アニール処理等により低熱収縮化させることや、接着性を向上させるためにプラズマ処理等を行っても良い。
かくして、易滑性に優れ、多層フレキシブル板を結んでいるヒンジ部の離型性を良好にすることができる易滑性金属積層板の製造方法を提供することができる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例中の各特性は、以下の方法により測定した値である。
[摩擦係数(静摩擦係数)]
フィルムの処理面同士を重ね合わせ、ASTM D−63に基づき測定した。
[フィルムの表面粗さRzの測定]
JIS B−0601「表面粗さ」に基づき、レーザー顕微鏡により測定した。すなわちレーザーテック(株)製走査型レーザー顕微鏡「1LM15W」にて、ニコン製50倍レンズ(CF Plan Apo 50×/0.95 ∞/0 EPI)を用いて、「SURFACE2」モードにてフィルム表面を撮影後、三谷商事(株)製SALTにて、粗さ曲線を作成する時のカットオフ値を0.025mmに設定して、拡張表面粗さ0.01mm以上の面積を解析し、Rz(十点平均粗さ)の値を読み取った。
[スジの高低差]
レーザーテック(株)製走査型レーザー顕微鏡「1LM15W」にて、ニコン製50倍レンズ(CF Plan Apo 50×/0.95 ∞/0 EPI)を用いて、「SURFACE1」モードにてフィルム表面を撮影・解析し得られたチャートから各スジの高低差を読み取った。代表値としては無作為に選んだ5点の平均値とし、最大値としては、「SURFACE2」モードで撮影後のSALTでの拡張表面粗さ0.01mm以上の面積での解析による最大高さRyで確認した。
[スジ状凹凸の幅]
レーザーテック(株)製走査型レーザー顕微鏡「1LM15W」にて、ニコン製50倍レンズ(CF Plan Apo 50×/0.95 ∞/0 EPI)を用いて、「SURFACE1」モードにてフィルム表面を撮影・解析し、各スジにLキー(左)とRキー(右)を定めてスジ幅を読み取った。この視野で見える中で最大幅のスジについてを代表値とした。
[スジ状凹凸の数]
レーザーテック(株)製走査型レーザー顕微鏡「1LM15W」にて、ニコン製50倍レンズ(CF Plan Apo 50×/0.95 ∞/0 EPI)を用いて、「SURFACE1」モードにてフィルム表面を撮影し、観察されているスジの数をカウントした。
[プレス後の剥離性評価]
2組の銅張積層体についてフィルム面同士を合わせて、180℃×1時間、10MPaの圧力で加熱プレスし、プレス後に2組の銅張積層体が剥離されるかどうかを評価した。手に持って軽く振っても剥離されず密着しているものをNG、取り出して既に剥離しているもの、軽く振ることで簡単に剥離するものをOKとした。
[実施例1]
ピロメリット酸二無水物70モル%、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物30モル%と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル80モル%、パラフェニレンジアミン20モル%とから得られるポリアミド酸に平均粒径1μmのリン酸水素カルシウムを約0.1重量%混入させ、製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムに、粒度16μmの炭化ケイ素を研磨材として用いた研磨テープを使用して、図1の要領にて処理して、フィルム上にスジ状の凹凸を付与させた。次にスジ状凹凸の付与させていない方の面上に、接着剤Pyralux LF100(デュポン社製)を介して34μm厚の圧延銅箔(日鉱マテリアルズ社製)を180℃×70MPaで60分間プレスして積層させた。得られた銅張積層体のフィルム面の静摩擦係数は0.29、表面粗さRzは、1.30μmであり、フィルム表面上に付与されたスジ状凹凸の高低差は0.68μm、最大高低差Ryは1.42μm、スジ状凹凸の最大幅は1.9μm、スジ状凹凸の数は230本/mm幅であった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は剥離しておりOKであった。
[実施例2]
図2の要領にて処理した以外は実施例1と同様にした結果、得られた銅張積層体のフィルム面の静摩擦係数は0.28、表面粗さRzは、1.72μmであり、フィルム表面上に付与されたスジ状凹凸の高低差は1.14μm、最大高低差Ryは2.20μm、スジ状凹凸の最大幅は5.7μm、スジ状凹凸の数は221本/mm幅であった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は剥離しておりOKであった。
[実施例3]
厚さ12.5μmのポリイミドフィルムを使用した以外は実施例1と同様にした結果、得られた銅張積層体のフィルム面の静摩擦係数は0.31、表面粗さRzは、1.18μmであり、フィルム表面上に付与されたスジ状凹凸の高低差は0.59μm、最大高低差Ryは1.44μm、スジ状凹凸の最大幅は1.5μm、スジ状凹凸の数は218本/mm幅であった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は剥離しておりOKであった。
[実施例4]
厚さ12.5μmのポリイミドフィルムを使用し、図2の要領にて処理した以外は、実施例1と同様にした結果、得られた銅張積層体のフィルム面の静摩擦係数は0.27、表面粗さRzは、1.92μmであり、フィルム表面上に付与されたスジ状凹凸の高低差は1.41μm、最大高低差Ryは2.35μm、スジ状凹凸の最大幅は7.1μm、スジ状凹凸の数は220本/mm幅であった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は剥離しておりOKであった。
[実施例5]
厚さ12.5μmのポリイミドフィルムを使用し、粒度12μmの炭化ケイ素を研磨材として用いた研磨テープを使用して、図2の要領にて処理した以外は、実施例1と同様にした結果、得られた銅張積層体のフィルム面の静摩擦係数は0.31、表面粗さRzは、1.68μmであり、フィルム表面上に付与されたスジ状凹凸の高低差は1.32μm、最大高低差Ryは2.08μm、スジ状凹凸の最大幅は6.5μm、スジ状凹凸の数は303本/mm幅であった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は剥離しておりOKであった。
[実施例6]
ピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルから得られるポリアミド酸に平均粒径1μmのリン酸水素カルシウムを約0.1重量%混入させ、製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムに、粒度16μmの炭化ケイ素を研磨材として用いた研磨テープを使用して、図1の要領にて処理した。その後は実施例1と同様にした結果、得られた銅張積層体のフィルム面の静摩擦係数は0.35、表面粗さRzは、1.20μmであり、フィルム表面上に付与されたスジ状凹凸の高低差は0.62μm、最大高低差Ryは1.40μm、スジ状凹凸の最大幅は1.5μm、スジ状凹凸の数は230本/mm幅であった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は剥離しておりOKであった。
[実施例7]
ピロメリット酸二無水物70モル%、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物30モル%と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル80モル%、パラフェニレンジアミン20モル%とから得られるポリアミド酸に平均粒径1μmのリン酸水素カルシウムを約0.1重量%混入させ、製造された厚さ12.5μmのポリイミドフィルムにエポキシ系接着剤を介して12μm厚の銅箔を積層させて銅張積層体を作成し、その後フィルム面に粒度16μmの炭化ケイ素を研磨材として用いた研磨テープを使用して、図1の要領にて処理して、フィルム上にスジ状の凹凸を付与させた。得られた銅張積層体のフィルム面の静摩擦係数は0.27、表面粗さRzは、1.34μmであり、フィルム表面上に付与されたスジ状凹凸の高低差は0.72μm、最大高低差Ryは1.46μm、スジ状凹凸の最大幅は1.4μm、スジ状凹凸の数は218本/mm幅であった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は剥離しておりOKであった。
[比較例1]
ピロメリット酸二無水物70モル%、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物30モル%と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル80モル%、パラフェニレンジアミン20モル%とから得られるポリアミド酸から製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムを研磨テープで処理することなく片側の面を接着剤Pyralux LF100(デュポン社製)を介して34μm厚の圧延銅箔(日鉱マテリアルズ社製)を180℃×70MPaで60分間プレスして積層させた。得られた銅張積層体のフィルム面の各種特性を測定した。スジ状の凹凸は無く、静摩擦係数は2.33、表面粗さRzは、0.11μmであった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は完全に密着してしまい手で振っても剥離せずNGであった。
[比較例2]
ピロメリット酸二無水物70モル%、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物30モル%と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル80モル%、パラフェニレンジアミン20モル%とから得られるポリアミド酸に平均粒径1μmのリン酸水素カルシウムを約0.1重量%混入させ、製造された厚さ25μmのポリイミドフィルムを研磨テープで処理することなく片側の面を接着剤Pyralux LF100(デュポン社製)を介して34μm厚の圧延銅箔(日鉱マテリアルズ社製)を180℃×70MPaで60分間プレスして積層させた。得られた銅張積層体のフィルム面の各種特性を測定した。スジ状の凹凸は無く、静摩擦係数は0.75、表面粗さRzは、0.62μmであった。プレス後の剥離性評価については、2組の銅張積層体は完全に密着してしまい手で振っても剥離せずNGであった。
本発明の易滑性金属積層体の製造方法で得られる易滑性金属積層体は、フレキシブル回路基板用の積層体として好ましく利用できる。
フィルム表面にスジ状の凹凸を形成させる方法を示す説明図である。 フィルム表面にスジ状の凹凸を形成させる他の方法を示す説明図である。
符号の説明
1:巻出しロール、2:巻取りロール、3:研磨固定ロール、4:押さえロール

Claims (6)

  1. ポリイミドフィルム表面を研磨テープで擦過することによって、フィルム表面にスジ状の凹凸を発生させたポリイミドフィルムに金属を積層させる金属積層体の製造方法において、該スジ状の凹凸をフィルムの機械送り方向と平行に形成させ、かつスジ状の凹凸を形成させた面とは別の面に接着剤を介して金属を積層させることを特徴とする易滑性金属積層体の製造方法。
  2. ポリイミドフィルムに接着剤を介して金属が積層された金属積層体のポリイミドフィルム面を研磨テープで擦過することによって、フィルム表面にフィルムの機械送り方向に平行なスジ状の凹凸を形成させることを特徴とする易滑性金属積層体の製造方法。
  3. 研磨テープが基材テープと研磨材から構成され、その研磨材が炭化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化セリウム、ダイアモンドのいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載の易滑性金属積層体の製造方法。
  4. 研磨材の粒径が0.1〜100μmであることを特徴とする請求項3に記載の易滑性金属積層体の製造方法。
  5. 研磨材の粒径が1〜50μmであることを特徴とする請求項3に記載の易滑性金属積層体の製造方法。
  6. 金属が銅であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の易滑性金属積層体の製造方法。
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