JP4469967B2 - セグメント組立・取外し方法及びこの方法で用いる装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル内にセグメントを組み立てたり、組み立てたセグメントを取り外すセグメント組立・取外し方法及びこの方法で用いる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図24に示すように、近年、シールド掘進機(図示せず)で複数のトンネル60,61を順次近接させて掘削したのち、トンネル60,61間を隔てるセグメント63を取り外して大断面トンネル62を構築する工法が注目されている。
【0003】
この工法によれば、車線の多い高速道路などで必要となる大断面トンネル62を比較的小さなシールド掘進機を用いて容易に構築することができ、シールド掘進機の費用を抑えて安価に大断面トンネル62を構築することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トンネル60,61間を隔てるセグメント63を取り外すための装置は存在せず、かかる装置の開発が待望されていた。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、組み立てたセグメントを容易に取り外すことのできる安価なセグメント組立・取外し方法及びこの方法で用いる装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、トンネルを掘削するシールド掘進機にセグメントを組み立てるためのエレクタを取り外し可能に装着し、そのシールド掘進機で、順次複数のトンネルを近接させて掘削した後、上記シールド掘進機から上記エレクタを取り外し、任意のトンネルに走行自在に設けた台車に、上記エレクタを装着し、その台車をトンネルに沿って走行させると共に上記エレクタで、上記トンネル同士が隣接する位置のセグメントを取り外して大断面トンネルを構築するものである。
【0007】
セグメントを組み立てたエレクタを再び利用するため、効率よく低いコストでセグメントを取り外すことができる。
【0008】
また、請求項1記載のセグメント組立・取外し方法にて用いるセグメント組立・取外し装置において、トンネルを掘削するシールド掘進機と、該シールド掘進機に取り外し可能に装着されるエレクタと、トンネル掘削終了後、上記シールド掘進機から取り外したエレクタを装着して自走する台車とからなり、上記エレクタは、取り外すセグメントの方向にスライド自在に上記台車に設けられることを特徴とするものである。
【0009】
既設のセグメントを容易に取り外すことができ、トンネル同士を自在に合体させることができる。
【0011】
そして、上記エレクタは、外枠を形成する架台を有し、該架台が上記シールド掘進機に取り外し可能に装着されるものとすると更によい。エレクタをユニット化でき、容易に着脱して取り扱うことができる。
【0012】
上記エレクタの架台は、上記シールド掘進機内に設けられた支柱に板状のかませ部材を介してボルト締めされるものとするとよい。かませ部材を取り外すことで容易にエレクタと支柱の間に遊びを形成することができ、エレクタを容易に取り外すことができる。
【0013】
また、上記台車は、セグメントを押圧して台車自身をトンネル内に固定するジャッキを有するものとするとよい。
【0014】
セグメントを着脱するときにエレクタの位置を安定させることができ、効率よく、かつ、安全にセグメントを着脱できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の好適実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0016】
図1、図2、図4及び図5に示すように、セグメント組立・取外し装置1は、トンネルを掘削するシールド掘進機2と、シールド掘進機2に取り外し可能に装着されるエレクタ3と、トンネル掘削終了後、シールド掘進機2から取り外したエレクタ3を装着して自走する台車4とからなる。
【0017】
図4及び図5に示すように、シールド掘進機2は、断面矩形状に形成されている。
【0018】
シールド掘進機2に取り外し可能に装着するエレクタ3は、外枠を形成する矩形枠状の架台5と、架台5に回転自在に設けられた回転リング6と、架台5に設けられ回転リング6を回転駆動させるためのモータ7と、回転リング6に接線方向にスライド移動自在に設けられたアーム部8と、アーム部8の先端に回動自在に設けられた把持部9とからなる。
【0019】
シールド掘進機2には、スキンプレート10の上下左右からそれぞれ内側へ延びるように複数の支柱11が設けられており、エレクタ3はそれぞれの支柱11に板状のかませ部材12を介してボルト締めされている。
【0020】
架台5は、上下左右にそれぞれ架台5の先端面に重ね合わせるための取付面13を有し、それぞれの取付面13にはボルトを通すための穴(図示せず)が形成されている。
【0021】
支柱11は、先端をかませ部材12と面接触されている。
【0022】
かませ部材12は、ボルト(図示せず)を緩めたときに支柱11とエレクタ3の間から抜き取ることができるように表面を滑らかに形成されている。
【0023】
図1及び図2に示すように、台車4は、レール14上を自在に自走する走行部15と、走行部15に設けられエレクタ3の架台5を車幅方向スライド自在に支承する架台支承部16と、セグメント17を地山18側に押し付けて台車4自身をトンネル内に固定するジャッキ19a,19bとからなる。
【0024】
走行部15は平面視ほぼ矩形状に形成されており、左右両側にそれぞれ2本づつ敷設された4本のレール14上を走行するための車輪20を有する。車輪20は前後に4つづつ配されている。走行部15上には、エレクタ3の架台5をスライド自在にガイドするためのガイド部材21が前後左右に離間して複数設けられている。
【0025】
ガイド部材21は、ころ22を介して長手方向にスライドする一対のロッド部材23,24からなり、ロッド部材23,24はそれぞれ長手方向にのみスライドするように係合されている。
【0026】
架台支承部16は、走行部15の前部から上方に延びる柱部25と、柱部25の上端に一体的に固定されエレクタ3の架台5を上方から挟んで支えるための上部支持部26とからなる。
【0027】
上部支持部26は、鋼材を組み付けて平面視矩形状に形成されており、柱部25から後方へ延びるように前端を柱部25に固定されている。上部支持部26の底面には、ガイド部材21が前後左右に離間して複数設けられており、架台5の上端を上方からスライド自在にガイドするようになっている。
【0028】
ジャッキ19a,19bは、走行部15に設けられて下方に伸縮する下部ジャッキ19aと、上部支持部26に設けられて上方に伸縮する上部ジャッキ19bとからなる。
【0029】
下部ジャッキ19aは、走行部15の四隅近傍にそれぞれ設けられており、それぞれ伸張させたときにレール14の間に接地するように配されている。
【0030】
上部ジャッキ19bは、上部支持部26の四隅近傍にそれぞれ設けられている。そして、上部ジャッキ19bと下部ジャッキ19aを伸張させることにより、上下のセグメント17間で突っ張り、車輪20をレール14から浮かせて台車4を上下のセグメント17間に固定するようになっている。
【0031】
また、図2及び図3に示すように、走行部15と上部支持部26には、エレクタ3をスライド移動させるための油圧シリンダ27,28がそれぞれ設けられている。走行部15に設けられる第1油圧シリンダ27は、前後に離間するガイド部材21,21同士の間に配置されて一端を走行部15上に回動自在に連結されており、上部支持部26に設けられる第2油圧シリンダ28は、前後に離間するガイド部材21,21同士の間に配置されて一端を上部支持部26に回動自在に連結されている。
【0032】
そして、油圧シリンダ27,28は、それぞれの他端をエレクタ3の架台5に回動自在に連結されるようになっており、油圧シリンダ27,28を伸縮させることでエレクタ3を車幅方向にスライド移動させるようになっている。
【0033】
幅広のトンネルを形成する場合、図6に示すように、まず第1トンネル30を構築するためにエレクタ3を装着したシールド掘進機2で掘進する。シールド掘進機2は、掘削した坑内にセグメント17を組み立てながら掘進する。
【0034】
図5に示すように、セグメント17は、上下左右にそれぞれ3分割されたものを用い、特に両側面の高さ方向中間の位置にはキーセグメント17aを組み立てるようになっている。キーセグメント17aは、最後に組み立てたり最初に取り外すのが容易なように上下の接続端にテーパ32を形成してなる。
【0035】
また、それぞれのセグメント17の地山18側に面する外面には、エレクタ3の把持部9に把持される被把持部(図示せず)を後付け可能なようにねじ穴(図示せず)が穿設されている。そして、セグメント17組立時においては、ねじ穴内に詰め物(図示せず)が詰め込まれており、図4に示すシールド掘進機2のテールシール33との間でシール性を損なわないようになっている。
【0036】
シールド掘進機2が目的地点まで到達したら、支柱11にエレクタ3を固定するためのボルトを外し、かませ部材12を支柱11とエレクタ3の間から抜き取る。エレクタ3と支柱11の間には、かませ部材12の厚さの分だけの遊びができるので、エレクタ3をホイスト(図示せず)などで吊り上げて取り外す。
【0037】
そして、シールド掘進機2のスキンプレート10を地中に埋め、取り外したエレクタ3を、後述する第2トンネル34を掘るためのシールド掘進機2に再び取り付けて再利用する。第2トンネル34を掘るシールド掘進機2は上述のシールド掘進機2と同じ型のものである。
【0038】
エレクタ3の取り付けは、ホイスト(図示せず)などでエレクタ3を吊り上げて支柱11に囲まれる所定の位置に仮置きし、支柱11とエレクタ3の間にかませ部材12をかませながら支柱11とエレクタ3をボルト締めする。
【0039】
図7に示すように、第2トンネル34は、第1トンネル30の一側に近接して第1トンネル30とほぼ平行に構築する。第2トンネル34の構築は、第1トンネル30と同様に行い、シールド掘進機2で掘削した坑内にセグメント17を順次組み立てて行く。また、第2トンネル34を構築しながら、第1トンネル30内に仮柱31を組み立てる。
【0040】
シールド掘進機2が目的地まで到達したら、再び同様にシールド掘進機2からエレクタ3を取り外し、シールド掘進機2のスキンプレート10を地中に埋める。
【0041】
取り外したエレクタ3は、後述する第3トンネル35を掘るためのシールド掘進機2に取り付けて再利用する。第3トンネル35を掘るシールド掘進機2も上述のシールド掘進機2と同じ型のものである。
【0042】
図8に示すように、第3トンネル35は、3本のトンネルを水平方向に並べるように、第2トンネル34の一側に近接して第2トンネル34とほぼ平行に構築する。そして、第3トンネル35を組み立てながら、第2トンネル34内に仮柱31を組み立てる。
【0043】
図9に示すように、シールド掘進機2が目的地まで到達したら、再び同様にシールド掘進機2からエレクタ3を取り外し、シールド掘進機2のスキンプレート10を地中に埋め、第3トンネル35内に仮柱31を組み立てる。
【0044】
この後、図1及び図2に示すように、取り外したエレクタ3を台車4に装着し、第2トンネル34内に台車4を走行させるためのレール14を敷設する。
【0045】
エレクタ3の装着は、走行部15に設けられたガイド部材21と上部支持部26に設けられたガイド部材21にエレクタ3の架台5をそれぞれ固定し、油圧シリンダ27,28をそれぞれ架台5に回動自在に連結することにより行う。
【0046】
レール14は、台車4で走行するエレクタ3の水平位置をセグメント17組立時の水平位置に合わせるように敷設する。
【0047】
そして、レール14上で台車4を自走させ、第2トンネル34に沿って台車4を走行させつつ、エレクタ3でトンネル30,34,35間を隔てるセグメント17をそれぞれ取り外す。
【0048】
図11に示すように、セグメント17の取り外しは、まず左右いずれか一方のキーセグメント17aから始める。
【0049】
具体的には、キーセグメント17aを固定するボルト(図示せず)を取り外し、そのキーセグメント17aの位置まで台車4を走行させ、図1に示すように、台車4のそれぞれのジャッキ19a,19bを伸張させる。台車4の車輪20は、それぞれレール14から浮き上がり、エレクタ3がセグメント17を組み立てたときの高さに合わされる。
【0050】
エレクタ3の回転リング6を回転させて把持部9をキーセグメント17aの位置に合わせる。そして、アーム部8を回転リング6の外径方向にスライド移動させ、把持部9でキーセグメント17aを把持する。この後、アーム部8を回転リング6の内径方向にスライド移動させてキーセグメント17aを引き抜く。引き抜いたキーセグメント17aは、トンネル30,34,35外に搬出する。
【0051】
セグメント17を組み立てたエレクタ3を用い、かつ、そのエレクタ3を組み立てたときの位置に合わせてセグメント17を取り外すため、容易にセグメント17を把持することができ、迅速にセグメント17を取り外すことができる。
【0052】
つぎに、図12に示すように、取り外したキーセグメント17aの上側に締結されていたセグメント17bを同様に取り外す。このときも当該セグメント17bを組み立てたときの位置にエレクタ3を動かせばよいため、容易かつ迅速にセグメント17を取り外すことができる。
【0053】
そして、図13に示すように、キーセグメント17aの下側に締結されていたセグメント17cを同様に取り外す。
【0054】
取り外したそれぞれのセグメント17a,17b,17cの裏側には、裏込め剤(図示せず)が注入されて固まっているため、手作業などによって除去し、隣接する第1トンネル30のセグメント17を露出させる。
【0055】
露出された第1トンネル30のセグメント17にそれぞれ上述した被把持部を取り付け、図14に示すように、エレクタ3を第1トンネル30側にスライド移動させる。エレクタ3の移動は、図3に示す油圧シリンダ27,28を縮退させることにより行う。
【0056】
図14、図15及び図16に示すように、第1トンネル30のセグメント17の取り外しは、キーセグメント17aの上に位置されるセグメント17bを取り外したのち、キーセグメント17aを取り外し、キーセグメント17aの下に位置されるセグメント17cを取り外して行う。
【0057】
キーセグメント17aの上に位置されるセグメント17bの下端にはキーセグメント17aとは逆向きのテーパ36が形成されているため、第2トンネル34側から容易に取り外すことができる。
【0058】
図17に示すように、エレクタ3を元の位置にスライド移動させたのち、第2トンネル34の他方のキーセグメント17aを取り外し、第2トンネル34の側面を形成するセグメント17をそれぞれ取り外す。
【0059】
そして、図18に示すように、上述の第1トンネル30の側面を形成するセグメント17を取り外したときと同様の手順で第3トンネル35の側面を形成するセグメント17をそれぞれ取り外す。
【0060】
これにより、第1トンネル30から第3トンネル35までトンネル同士を隔てるセグメント17を横一列に取り外すことができる。
【0061】
図19、図20、図21及び図22に示すように、それぞれのトンネル30,34,35の床部37,38,39同士と、天井部40,41,42同士との間に接続用セグメント43をそれぞれ組み付ける。
【0062】
接続用セグメント43は、それぞれ床部37,38,39同士の間又は天井部40,41,42同士の間の隙間44に填る形状に形成されている。また、エレクタ3を車幅方向にスライド移動させるだけでは把持部9を所定の組み付け位置に届かせることはできないため、アタッチメント45を用いる。
【0063】
図23に示すように、アタッチメント45は、エレクタ3の把持部9に着脱自在に係合させるためのエレクタ側フック46と、接続用セグメント43に着脱自在に係合させるためのセグメント側フック47とを有する。
【0064】
エレクタ側フック46とセグメント側フック47は、それぞれアタッチメント本体48に回動自在に設けられており、図示しないハンドルで回動するようになっている。
【0065】
接続用セグメント43を所定の位置に組み付ける場合、まず、エレクタ3の把持部9にアタッチメント45を当て、ハンドルでエレクタ側フック46を回動させる。エレクタ側フック46は把持部9の凹凸に係合され、把持部9にアタッチメント45が装着される。
【0066】
つぎに、エレクタ3を操作してアタッチメント45を接続用セグメント43に当て、ハンドルでセグメント側フック47を回動させる。セグメント側フック47は接続用セグメント43の凹凸に係合され、アタッチメント45で接続用セグメント43を把持することができる。
【0067】
この後、通常のセグメント17と同様にエレクタ3で接続用セグメント43を所定の位置に合わせてボルト締めすることにより、接続用セグメント43を組み付けることができる。
【0068】
そして、それぞれの接続用セグメント43を組み付けたら、図10に示すように、手作業などで走行方向前方の仮柱31を撤去しながら台車4を1セグメント分走行させ、順次同様の手順でトンネル30,34,35同士を合体させてゆく。
【0069】
このように、シールド掘進機2にエレクタ3を取り外し可能に装着し、トンネル掘削終了後、そのエレクタ3を取り外すと共に台車4に装着し、そのエレクタ3を用いて既設のセグメント17を取り外すようにしたため、シールド掘進時に用いたエレクタ3を使い回すことができ、低いコストで効率よくセグメント17を取り外すことができる。
【0070】
また、トンネル30,34,35を掘削するシールド掘進機2にエレクタ3を取り外し可能に装着し、そのシールド掘進機2で、順次複数のトンネル30,34,35を近接させて掘削した後、任意のトンネルに走行自在に設けた台車4に、エレクタ3を装着し、その台車4をトンネル30,34,35に沿って走行させると共にエレクタ3で、所望の位置のセグメント17を取り外すようにしたため、既設のセグメント17を容易に取り外すことができ、近接して掘削したトンネル30,34,35同士を自在に合体させることができる。
【0071】
そして、台車4に、取り外すセグメント17の方向にスライド自在にエレクタ3を設けたため、近接する他のトンネル30,35のセグメント17も効率よく取り外すことができる。
【0072】
また、エレクタ3は、外枠を形成する架台5を有するものとし、架台5がシールド掘進機2に取り外し可能に装着されるものとしたため、エレクタ3をユニット化でき、容易に着脱したり運搬したりできる。
【0073】
エレクタ3を、シールド掘進機2内に設けられた支柱11に板状のかませ部材12を介してボルト締めされるものとしたため、かませ部材12を取り外すことで容易にエレクタ3と支柱11の間に遊びを形成することができ、エレクタ3を容易に取り外すことができる。
【0074】
そして、台車4は、セグメント17を地山18側に押し付けて台車4自身をトンネル内に固定するジャッキ19a,19bを有するものとしたため、セグメント17を着脱するときにエレクタ3の位置を安定させることができる。
【0075】
なお、シールド掘進機2で順次複数のトンネル30,34,35を近接させて掘削した後、台車4に装着したエレクタ3で、セグメント17を取り外し、トンネル30,34,35同士を合体させるものとしたが、台車4に装着したエレクタ3の用途はこれに限るものではなく、交差するトンネル同士の連結など一旦組み立てたセグメント17を取り外す作業全般に用いることができる。
【0076】
また、トンネルの断面形状は矩形に限るものではなく、断面円形のトンネル同士を合体したり、異なる断面形状のトンネル同士を合体してもよく、合体させるトンネルの断面形状は必要に応じてどのようなものであってもよい。
【0077】
そして、トンネルを3つ近接させて掘削し、それぞれ合体させるものとしたが、これに限るものではなく、2つのトンネルを合体させるものであっても4つ以上のトンネルを合体させるものであってもよい。
【0078】
また、水平方向にトンネル30,34,35を連結するものとしたが、上下方向に連結するものとしてもよい。このとき、台車4にエレクタ3を上下方向スライド自在に設けるものとし、取り外すセグメント17の方向にスライド自在にするとよい。
【0079】
そして、同型のシールド掘進機2を3つ用いるものとしたが、エレクタ3を着脱自在であれば異なる型のシールド掘進機を用いてトンネルを掘削してもよい。
【0080】
また、エレクタ3をスライド移動させるために台車4に油圧シリンダ27,28を設けるものとしたが、これに限るものではなく、例えばエレクタ3側にラック(図示せず)を設けると共に台車4側に回転駆動されるピニオン(図示せず)を上記ラックに噛み合わせるように設けてもよく、エレクタを所定の位置にスライド移動できるものであれば他のアクチュエータを用いてもよい。
【0081】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を奏する。
【0082】
(1)組み立てたセグメントを容易に取り外すことができる。
【0083】
(2)低いコストでセグメントを取り外すことができ、大断面トンネルを安価に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施の形態を示すエレクタを装着した台車の背面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図2のIII −III 線矢視断面図である。
【図4】エレクタを装着したシールド掘進機の側面図である。
【図5】図4の背面図である。
【図6】トンネル掘削現場を平面視した掘削手順を示す説明図である。
【図7】トンネル掘削現場を平面視した掘削手順を示す説明図である。
【図8】トンネル掘削現場を平面視した掘削手順を示す説明図である。
【図9】トンネル掘削現場を平面視した掘削手順を示す説明図である。
【図10】トンネル掘削現場を平面視した掘削手順を示す説明図である。
【図11】既設セグメントを取り外しているエレクタの背面図である。
【図12】既設セグメントを取り外しているエレクタの背面図である。
【図13】既設セグメントを取り外しているエレクタの背面図である。
【図14】既設セグメントを取り外しているエレクタの背面図である。
【図15】既設セグメントを取り外しているエレクタの背面図である。
【図16】既設セグメントを取り外しているエレクタの背面図である。
【図17】既設セグメントを取り外しているエレクタの背面図である。
【図18】既設セグメントを取り外しているエレクタの背面図である。
【図19】接続用セグメントを組み付けているエレクタの背面図である。
【図20】接続用セグメントを組み付けているエレクタの背面図である。
【図21】接続用セグメントを組み付けているエレクタの背面図である。
【図22】接続用セグメントを組み付けているエレクタの背面図である。
【図23】アタッチメントの側面図である。
【図24】大断面トンネルの構築工法の説明図である。
【符号の説明】
1 セグメント組立・取外し装置
2 シールド掘進機
3 エレクタ
4 台車
5 架台
11 支柱
12 かませ部材
17 セグメント
18 地山
19a 下部ジャッキ(ジャッキ)
19b 上部ジャッキ(ジャッキ)
30 第1トンネル(トンネル)
34 第2トンネル(トンネル)
35 第3トンネル(トンネル)
Claims (5)
- トンネルを掘削するシールド掘進機にセグメントを組み立てるためのエレクタを取り外し可能に装着し、そのシールド掘進機で、順次複数のトンネルを近接させて掘削した後、上記シールド掘進機から上記エレクタを取り外し、任意のトンネルに走行自在に設けた台車に、上記エレクタを装着し、その台車をトンネルに沿って走行させると共に上記エレクタで、上記トンネル同士が隣接する位置のセグメントを取り外して大断面トンネルを構築することを特徴とするセグメント組立・取外し方法。
- 請求項1記載のセグメント組立・取外し方法にて用いるセグメント組立・取外し装置において、トンネルを掘削するシールド掘進機と、該シールド掘進機に取り外し可能に装着されるエレクタと、トンネル掘削終了後、上記シールド掘進機から取り外したエレクタを装着して自走する台車とからなり、上記エレクタは、取り外すセグメントの方向にスライド自在に上記台車に設けられることを特徴とするセグメント組立・取外し装置。
- 上記エレクタは、外枠を形成する架台を有し、該架台が上記シールド掘進機に取り外し可能に装着される請求項2記載のセグメント組立・取外し装置。
- 上記エレクタの架台は、上記シールド掘進機内に設けられた支柱に板状のかませ部材を介してボルト締めされる請求項3記載のセグメント組立・取外し装置。
- 上記台車は、セグメントを押圧して台車自身をトンネル内に固定するジャッキを有する請求項2〜4いずれかに記載のセグメント組立・取外し装置。
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