JP4469556B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、1つのセルトランジスタに多値データを記憶することができる半導体記憶装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フラッシュメモリ等の不揮発性半導体記憶装置は、携帯電話機等に搭載されて現在広く普及している。近年の携帯電話機等の電子機器の小型化、情報記憶の大規模化にともなって、不揮発性半導体記憶装置の小型化、その記憶容量の大容量化を図るため、1つのセルトランジスタに記憶されるデータを多値化する技術が注目されている。本出願人はこれらの事情を鑑み、電気的に孤立した2つのフローティングゲートを有するセルトランジスタに2ビット(4値)のデータを記憶することができる半導体記憶装置を提案している(セルトランジスタの構造については、例えば特許文献1を参照。また、その書込み方法等については、例えば特許文献2を参照)。
【0003】
上記多値化技術の一例を説明する。図17において、セルトランジスタ11は、2つのフローティングゲートFG1,FG2を備えたn型MOS(Metal Oxide Semiconductor) トランジスタの構造をしている。このセルトランジスタ11は、凸部12aが形成されたp型の半導体基板13と、凸部12aの上に形成されたゲート絶縁膜15cと、半導体基板13中の表面に形成された一対の拡散領域14a,14bと、凸部12aの側面12bと拡散領域14a,14bとを覆うトンネル絶縁膜15aと、トンネル絶縁膜15aを介して凸部12aの側面12bと拡散領域14a,14bとに対向する一対のフローティングゲートFG1,FG2と、フローティングゲートFG1,FG2の上に形成されたインターポリ絶縁膜15bと、インターポリ絶縁膜15bを介してフローティングゲートFG1,FG2と対向し、かつゲート絶縁膜15cを介して凸部12aと対向するコントロールゲートCGとを有する。
【0004】
このように構成されたセルトランジスタ11の2つのフローティングゲートFG1,FG2に、電子が蓄積されたか否かという2つの電子状態を用いて、それぞれ1ビット、合計2ビットのデータが記憶される。フローティングゲートFG1,FG2に電子が蓄積されている状態は書き込み状態(データ“0”)、電子が蓄積されていない状態は消去状態(データ“1”)となる。
【0005】
セルトランジスタ11にデータを書込む場合、定電荷書込みと呼ばれる方法が採用される。図18に示すように、一方の拡散領域14aはソースとなってコンデンサCPを介して接地され、他方の拡散領域14bはドレインとなってドレイン電位Vd(例えば5V)が与えられる。また、コントロールゲートCGにはゲート電位Vg(例えば7V)が与えられる。このような電位により凸部12aの頂面12cの表層に反転層16が生じ、側面12b、頂面12cの各表層に沿ってソースからドレインへ電子の通り道となるチャネルが形成される。ソース側から流れ出た電子は、同図の矢印で示した2つの経路R1,R2に分岐して進む。経路R1では、一部の電子はソース・ドレイン間の電位差で加速され、エネルギーを得て運動量の大きなホットエレクトロンとなる。ホットエレクトロンとなった電子は、トンネル絶縁膜15aのポテンシャル障壁を乗り越えてフローティングゲートFG2に注入される。経路R2では、フォノンや不純物等との散乱によりエネルギーを損失し、運動量の大きなホットエレクトロンとなり得なかった電子がドレインに流れる。上記のホットエレクトロンとなった電子は、その走行方向に垂直なトンネル絶縁膜15aを介してフローティングゲートFG2に注入されることとなるので、書込みエネルギーを小さくすることができる。
【0006】
このとき、ソースにコンデンサCPが接続されているので、コンデンサCPには上記電子によるドレイン電流(書込み電流)が流れ込み、正電荷が蓄積して充電される。書込み時間の経過に伴ってコンデンサCPの充電量が大きくなるので、ソース電位Vsは上昇し(図19(A)参照)、書込み電流は低下する(図19(B)参照)。このようにして、ソース・ドレイン間の電位差は、書込み時間の経過とともに低下するため、ホットエレクトロンとなってフローティングゲートFG2に注入される電子は減少し、トンネル絶縁膜15aのポテンシャル障壁を乗り越え得る電子がなくなると書込みが終了する。なお、上記とは逆に拡散領域14bをソース、拡散領域14aをドレインとすることでフローティングゲートFG1に電子を注入することができる。
【0007】
以上の書込みによりセルトランジスタ11は、図20に示すような4つの電子状態からなる2ビットのデータを記憶することができる。“(1,1)”状態では、フローティングゲートFG1,FG2のいずれにも電子が注入されていない。“(1,0)”状態では、フローティングゲートFG2にのみ電子が注入されている。“(0,1)”状態では、フローティングゲートFG1にのみ電子が注入されている。そして、“(0,0)”状態では、フローティングゲートFG1,FG2の両方に電子が注入されいる。
【0008】
このセルトランジスタ11のデータを読出すには、一方の拡散領域14aがソースとして接地され、他方の拡散領域14bがドレインとして例えば1.2Vの電位が与えられる。また、コントロールゲートCGに例えば5.5Vの電位が与えられる。このとき、凸部12aの頂面12cに反転層16が生じ、側面12b、頂面12cの各表層に沿ってソースからドレインへ電子の通り道となるチャネルが形成される。このチャネルに流れるドレイン電流(読出し電流)は、主としてソース側のフローティングゲートFG1の電荷量に依存し、他方のドレイン側のフローティングゲートFG2の電荷量から受ける影響は小さい。この読出し電流を基準電流と比較することで、フローティングゲートFG1の電子状態(“1”または“0”)が判定される。また、上記とは逆に拡散領域14bをソース、拡散領域14aをドレインとすれば、フローティングゲートFG2の電子状態を判定することができる。
【0009】
【特許文献1】
特願2002−319835
【特許文献2】
特願2003−001189
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の半導体記憶装置では、各フローティングゲートが記憶するデータは電子蓄積の有無に対応する1ビットのみであるため、1つのセルトランジスタが記憶できるデータは2ビット(4値)に限定されていた。
【0011】
本発明は、フローティングゲートの電荷蓄積状態を制御し、4値を超えるデータを記憶することが可能なセルトランジスタを備えた半導体記憶装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の半導体記憶装置は、対向する一対の側面を有する凸部が設けられた一導電型半導体基板と、前記凸部の頂面上に形成された第1の絶縁膜と、前記凸部を挟む前記半導体基板の表面に形成された一対の反対導電型拡散領域と、前記凸部の各側面と前記各拡散領域とを覆う第2の絶縁膜と、前記凸部の各側面側に設けられ、前記第2の絶縁膜を介して前記側面と拡散領域とに対向する一対のフローティングゲートと、前記各フローティングゲート上に形成された第3の絶縁膜と、前記第3の絶縁膜を介して前記フローティングゲートと対向し、かつ前記第1の絶縁膜を介して前記凸部の頂面と対向するコントロールゲートとからなるセルトランジスタを備えた半導体記憶装置において、前記一対のフローティングゲートのうちの一方のフローティングゲートへの書き込み時に、当該一方のフローティングゲートに対向する拡散領域をドレイン領域、他方の拡散領域をソース領域とし、他方のフローティングゲートに電荷が蓄積されている場合と蓄積されていない場合とで、前記ドレイン領域に所定のドレイン電位を付与する一方で、前記ソース領域に付与するソース電位を異ならせ、かつ、前記コントロールゲートに書き込み電位を付与した際に前記ソース・ドレイン領域間に流れる書き込み電流量を一定とするように、前記他方のフローティングゲートに電荷が蓄積されている場合のソース電位を、電荷が蓄積されていない場合のソース電位よりドレイン電位側に変位させることで、書き込み対象のフローティングゲートに電荷を注入して書き込み状態を形成するように制御する制御手段を設けたことを特徴とするものである。
【0015】
また、前記一導電型をp型とし、前記反対導電型をn型とし、前記電荷を電子とすることが好ましい。
【0016】
また、前記ソース領域にスイッチ部を介して接続されるコンデンサと、前記コンデンサを所望の電位に充電する可変電位回路とを含むソース電位制御回路とを備え、
前記制御手段は、前記可変電位回路を制御して、前記ソース電位を前記コンデンサに予め与えて充電し、充電された当該コンデンサを、前記スイッチ部を制御して前記ソース領域に接続することにより、前記ソース領域に前記ソース電位を付与することが好ましい。
【0017】
また、前記制御手段は、さらに前記ドレイン領域に対向したフローティングゲートに蓄積すべき電子数に対応する書き込み電流量が前記ソース・ドレイン領域間に流れるようにソース電位を、前記可変電位回路を制御して前記コンデンサに予め与えて充電することにより、当該フローティングゲートに蓄積電荷量が異なる複数の書き込み状態からいずれかを形成して、前記セルトランジスタに4値を超えるデータを記憶可能とすることが好ましい。
【0018】
また、基準電流を発生する基準電流発生回路と、前記基準電流と前記セルトランジスタから流れ出る読出し電流とを検出し比較するセンスアンプとを設け、前記センスアンプは、前記一対の拡散領域の一方をソース領域、他方をドレイン領域として前記ソース・ドレイン領域間に電位を付与し、かつ前記コントロールゲートに読出し電位を付与することよって前記ドレイン領域から流れ出る前記読出し電流を前記基準電流と比較して、前記ソース領域に対向したフローティングゲートに蓄積された電子数を判別することが好ましい。
【0019】
さらに、前記基準電流発生回路は、複数種類の基準電流を発生するために、複数の基準セルトランジスタを備えていることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1において、メモリセルアレイ10は、図中縦方向に延在する拡散領域からなる複数のビット線BLと、これに交差するように横方向に延在するポリシリコンからなる複数のワード線WLとによってVGA(Virtual Ground Array)方式で構成されており、ビット線BLとワード線WLが交差する部分に2つずつフローティングゲートFGが配置されている。図中の円で囲った領域は、メモリセルアレイ10内に形成される複数のセルトランジスタ11のうちから1つを示している。
【0021】
図2は、図1中のA−A線に沿うセルトランジスタ11の断面図を示す。シリコンに一導電型としてp型の不純物(例えばボロン)が導入された半導体基板13には凸部12aが形成されている。凸部12aは、対向する一対の側面12bと頂面12cとを有する。この凸部12aを挟む半導体基板13の表面には、反対導電型としてn型の不純物(例えば砒素)が導入された一対の拡散領域14a,14bが形成されている。トンネル絶縁膜15aは、シリコン酸化膜からなり、凸部12aの側面12bと拡散領域14a,14bとを覆う。このトンネル絶縁膜15aを介して凸部12aの側面12bと拡散領域14a,14bとに対向するように一対のフローティングゲートFG1,FG2が設けられている。このフローティングゲートFG1,FG2上には、シリコン酸化膜からなるインターポリ絶縁膜15bが形成されている。また、凸部12aの頂面12c上にシリコン窒化膜とシリコン酸化膜とからなるゲート酸化膜15cが形成されている。このゲート酸化膜15cとインターポリ絶縁膜15bを介して凸部12aの頂面12cと対向するようにポリシリコンからなるコントロールゲートCGが形成されている。セルトランジスタ11は、図18に示した従来のものと同様な構造を有する。
【0022】
コントロールゲートCGは、メモリセルアレイ10のワード線WLを構成する。また、拡散領域14a,14bは、メモリアレイ10のビット線BLを構成し、各セルトランジスタ11の一対のソース・ドレインとして機能するとともに、ロウ方向に隣接するセルトランジスタとの間で共有されている。このソース・ドレインは相互に切り替え可能である。
【0023】
なお、半導体基板13内の不純物分布については、例えば凸部12aの頂面12c近傍のボロン不純物(p型不純物)濃度を凡そ6×1017cm-3とし、頂面12cから深さ方向に濃度を増加させて、凸部12aの基端部で濃度を凡そ1×1018cm-3と最大にしている。これにより、拡散領域14a,14bを直線的に結んだ領域での直接的なパンチスルーが防止される。
【0024】
図3は、上記メモリセルアレイ10を用いて構成された半導体記憶装置2を示す。入力されたアドレス信号を増幅するアドレスバッファ3と、アドレスバッファ3から出力されるコラムアドレス信号CAに基づいてビット線BLを選択するコラムデコーダ4と、アドレスバッファ3から出力されるロウアドレス信号RAに基づいてワード線WLを選択するロウデコーダ5とは、協働してメモリセルアレイ10内の所望のセルトランジスタ11を選択する。
【0025】
高電圧発生回路6は、データ書込み時や消去時において高電圧を発生し、コラムデコーダ4を介してドレインとなる所望のビット線BLにドレイン電位Vdを印加するとともに、ロウデコーダ5を介して所望のワード線WLにゲート電位Vgを印加する。また、ソース電位制御回路20は、コラムアドレス信号CAに基づいてソースとなるビット線BLを選択し、ソースの初期電位を所望の電位へ設定する。さらに、高電圧発生回路6は、基準電流発生回路30に高電圧を供給する。
【0026】
センスアンプ40は、データ読出し時にビット線(ドレイン)から流れ出た読出し電流Icと、基準電流発生回路30から流れ出た基準電流Irとを検出して比較する回路であって、比較結果は“0”または“1”のデータDoutとして出力され、シリアルにデータラッチ7に入力される。
【0027】
データラッチ7は、入力されたデータDoutを保持し、入出力バッファ8を介してデータを外部にパラレルに出力する。このデータラッチ7は、シフタブルラッチの機能を有する。また、データ書込み時には、入出力バッファ8は外部から入力されるデータを増幅してデータラッチ7に入力するとともに、データラッチ7は制御回路9にこの入力データを送る。
【0028】
制御回路9は外部から制御信号を受け、書込み、読出しの各動作時において、半導体記憶装置2が後述するシーケンスを行い得るように高電圧発生回路6、ソース電位制御回路20、基準電流発生回路30、データラッチ7等を制御する。なお、図示しないが、電源電圧Vccが半導体記憶装置2の各部に供給されている。
【0029】
図4において、ソース電位制御回路20は、スイッチ部21a〜21cと、ソース線デコーダ22と、コンデンサ23a〜23cと、可変電位回路24とによって構成されている。このスイッチ部とコンデンサとは、メモリセルアレイ10のビット線BLの数に応じた数だけ設けられる。コンデンサ23a〜23cの一端は接地されており、他端はスイッチ部21a〜21cを介してビット線BLまたは可変電源部24と接続される。ソース線デコーダ22は、コラムデコード信号CAに基づいてスイッチ部21a〜21cを選択し、スイッチ部21a〜21cのスイッチングを制御する。可変電位回路24は制御信号に基づいて電位を変化させることができ、スイッチ部21a〜21cを介してコンデンサ23a〜23cを充電する。この可変電位回路24は、例えば図5に示したインバータ回路によって構成され、出力電位は例えば0V〜Vccの範囲で変化する。また、コンデンサ23a〜23cは、静電容量が例えば0.5pFとなるように形成される。
【0030】
図4に示すメモリセルアレイ10内のセルトランジスタTC1のフローティングゲートFG2を定電荷書込みする場合を例にとってソース電位制御回路20の動作を説明する。まず、コラムデコーダ4がコラムアドレス信号CAに基づいてドレインとするビット線BL1を選択するとともに、ソース線デコーダ22は、コラムアドレス信号CAに基づいてソースとするビット線BL0に対応するスイッチ部21aを選択する。また、ロウデコーダ5は、ロウアドレス信号RAに基づいてワード線WL0を選択する。
【0031】
書込み開始前に、可変電源回路24は制御回路9によって制御されて約1.5Vの電位を出力し、スイッチ部21aを介してコンデンサ23aは予め約1.5Vの電位で充電される。書込みが始まると、スイッチ部21aがコンデンサ23aの一端をビット線BL0に接続するとともに、ビット線BL1はコラムデコーダ4を介して、例えば5Vのドレイン電位Vdが印加される。コントロールゲートとなるワード線WL0はロウデコーダ5を介して、例えば7Vのゲート電位Vgが印加される。なお、半導体基板13は接地され0Vとされる。
【0032】
この電圧印加により、図18と同様な経路でチャネル内に電子が流れる。フォノンや不純物等との散乱でエネルギーを損失せず、電位差で加速されて運動量の大きなホットエレクトロンとなった電子は、トンネル絶縁膜15aのポテンシャル障壁(約3.2eV)を乗り越えてドレイン側のフローティングゲートFG2に注入される。この電子注入方式は、注入時に方向を変える必要がないことから注入効率の高い書込みが実現される。図6は、書込み中のソース・ドレイン間の電位差と、1万個の電子中3.2eV以上のエネルギーを得る電子(ホットエレクトロン)の数との関係の一例を示す。このように、フローティングゲートFGに注入される電子数は、ソース・ドレイン間の電位差に依存して決まる。
【0033】
コンデンサ23aは、書込み時間の経過に伴ってドレイン電流(書込み電流)により正電荷が蓄積(すなわち充電)される。図7(A)は、コンデンサ23aが充電されるとともに、ソース電位が初期電位の1.5Vから上昇する様子を示す。この定電荷書込みでは、図7(B)に示すようにソース側のフローティングゲートFG1に電子が蓄積されているか否かにより書込み電流量に差が生じる。すなわち、フローティングゲートFG1に電子が蓄積されている場合(FG1=“0”)は、フローティングゲートFG1に電子が蓄積されていない場合(FG1=“1”)場合よりも書込み電流が低下する。従って、図7(A)に示すように書込み時間が充分経過した後、フローティングゲートFG1に電子が蓄積されている場合(FG1=“0”)は、フローティングゲートFG1に蓄積されていない場合(FG1=“1”)と比べてソース電位は低く維持され、約0.5Vの電位差が生じる。
【0034】
図8は、書込み時間の経過に伴ってフローティングゲートFG2に注入され蓄積される電子数の変化を示す。フローティングゲートFG1に電子が蓄積されている場合(FG1=“0”)は、図7(A)に示したようにソース電位が低くなり、電子を加速するためのソース・ドレイン間の電位差は高く維持される。このため、フローティングゲートFG1に電子が蓄積されている場合(FG1=“0”)は、フローティングゲートFG1に電子が蓄積されていない場合(FG1=“1”)と比べて、最終的にフローティングゲートFG2に蓄積される電子数(飽和電子数)が多くなる。FG1=“1”のとき、フローティングゲートFG2の蓄積電子数は、書込み前(過消去状態)の約−340個(すなわち340個の正孔が蓄積)から始まり、約14n秒で飽和して飽和電子数が約560個となる。一方、FG1=“0”のとき、フローティングゲートFG2の蓄積電子数は、同じく書込み前の約−340個から始まり、約70n秒で飽和して飽和電子数は約760個となる。
【0035】
このようなフローティングゲートFG2の飽和電子数の差異をなくすには、書込み開始前にソース電位制御回路20から与えられるソースの初期電位を、フローティングゲートFG1の電子蓄積の有無に応じて変化させれば良い。表1に示すようにソースの初期電位を設定することで、フローティングゲートFG2の飽和電子数をほぼ一定にすることができる。
【0036】
【表1】
【0037】
表1においてソースの初期電位は1.5V以上に設定されている。これは、セルトランジスタTC1の書込み時に、セルトランジスタTC1と同一コラムに位置してかつ非選択(Vg=0V)であるセルトランジスタTC2〜TC4にも書込み用のドレイン電位Vd(約5.5V)が印加され、かつ半導体基板13は0Vとされていることから、ソース電位を1.5V以上として半導体基板13に負の基板バイアスが与えられたのと等価な状態にしている。これにより、セルトランジスタTC2〜TC4の閾値を高め、チャネル領域に流れるリーク電流の発生を防止している。
【0038】
また、図2に示したセルトランジスタの構造によると、チャネル領域のうち頂面12cの表層には、コントロールゲートCGの電位が直接印加されるので、フローティングゲートFG1,FG2の蓄積電子数によらず直接コントロールゲートCGによってチャネルの導通・非道通が制御される。従って、非選択(Vg=0V)のセルトランジスタTC2〜TC4のフローティングゲートFG1,FG2が過消去(正孔が蓄積)されている場合においても、頂面12cの表層部においてチャネル領域に流れるリーク電流を遮断することができる。
【0039】
なお、セルトランジスタTC1において、上記とは逆にビット線BL0をドレイン、ビット線BL1をソースとして選択することで同様にフローティングゲートFG1にも定電荷書込みを行うことができる。
【0040】
次に、セルトランジスタTC1に8値の多値データを書込む制御について説明する。フローティングゲートFG1には、上記の定電荷書込みにより電子蓄積の有無に対応した2値(すなわち1ビット)のデータを記憶させ、フローティングゲートFG2には、電子蓄積の有無の他にさらに蓄積電子数を調節して4値(すなわち2ビット)のデータを記憶させる(これをマルチレベル書込みと称す)。
【0041】
図9は、フローティングゲートFG1,FG2に蓄積される電子数の違いによってなる異なる8つ電子状態“(1,11)”〜“(0,00)”を模式的に示す。表2は、この8つの電子状態に対応するフローティングゲートFG1,FG2の蓄積電子の概数と、フローティングゲートFG1の蓄積電子数に応じてフローティングゲートFG2にマルチレベル書込みを行う場合のソース初期電位の設定値との一例を示す。同表中の蓄積電子数“−340”は、フローティングゲートFG1,FG2から電子が放出(データ消去)されて約340個の正孔が蓄積した過消去状態を表す。
【0042】
【表2】
【0043】
この8つの電子状態(多値データ)を得るには、前述したソース電位制御回路20によってソースの初期電位を制御することでソース・ドレイン間の電位差を調節し、定電荷書込みを行えば良い。
【0044】
図10は、上記のいずれかの多値データを書込む際に半導体記憶装置2の制御回路9によって行われる書込みシーケンスを示す。セルトランジスタTC1をアドレス入力によって選択し、外部から書込み制御信号とともに3ビットのデータD0〜2を入力すると、半導体記憶装置2が書込み動作を開始する。D0はフローティングゲートFG1に記憶される1ビットのデータに対応し、D1〜2はフローティングゲートFG2に記憶される2ビットのデータに対応する。書込み時、ドレイン電位Vdは約5.5V、ゲート電位Vgは約7V、基板電位は0Vと設定される。
【0045】
まず、データD0が“0”であるか否かが判定される。データD0が“0”であればビット線BL0はドレイン、ビット線BL1はソースとして選択され、ソース電位制御回路20によってソースの初期電位(Vsi)が1.5Vに設定されてフローティングゲートFG1が定電荷書込みされる。これにより、フローティングゲートFG1には約560個の電子が注入される。一方、データD0が“1”のときは、フローティングゲートFG1に書込みは行われず、過消去状態(約−340個の蓄積電子数)が維持される。
【0046】
続くフローティングゲートFG2の書込みシーケンスは、D0=“0”であるか否か、すなわちフローティングゲートFG1が書込みされたか否かによって、2つの系統に分岐される。まず、フローティングゲートFG1に書込みされない場合(D0=“1”)の系統1に沿って説明する。D1〜2=“00”であると、ビット線BL0はソース、ビット線BL1はドレインとして選択され、Vsi=1.5Vとして書込みが行われる。これにより、フローティングゲートFG2には約560個の電子が注入される。また、D1〜2=“01”のときは、Vsi=2.0Vとして同様に書込みが行われる。この場合、ソース・ドレイン間の電位差が低下するのでフローティングゲートFG2には約450個の電子が注入される。或いはまた、D1〜2=“10”のときは、Vsi=2.5Vとして同様に書込みが行われ、ソース・ドレイン間の電位差がさらに低下するのでフローティングゲートFG2には約280個の電子が注入される。D1〜2が上記のいずれでもないとき、すなわちD1〜2=“11”のときは、フローティングゲートFG2に書込みは行われない。
【0047】
フローティングゲートFG1に書込みされたD0=“0”の系統2に沿って説明する。この場合、図7(A)に示したように、もしD0=“1”の場合と同一のソースの初期電位(約1.5V)でフローティングゲートFG2の書込みが行われると、ソース電位は約0.5V低く維持される。D1〜2=“00”のときは、これを補正するするようにVsi=2.0Vとして書込みが行われる。これにより、フローティングゲートFG2には、D0=“1”の場合と同じ約560個の電子が注入される。また、D1〜2=“01”のときは、Vsi=2.5Vとしてソース・ドレイン間の電位差を低下させて書込みが行われ、フローティングゲートFG2には約450個の電子が注入される。或いはまた、D1〜2=“10”のときは、Vsi=3.0Vとしてさらにソース・ドレイン間の電位差を低下させて書込みが行われ、フローティングゲートFG2には約280個の電子が注入される。D1〜2が上記のいずれでもないとき、すなわちD1〜2=“11”のときは、フローティングゲートFG2に書込みは行われない。
【0048】
このようにして、フローティングゲートFG2に蓄積される飽和電子数は、フローティングゲートFG1のデータD0に依存せず、データD0〜2にのみ対応し、表2に示した8つの電子状態を達成することができる。
【0049】
この8つの電子状態を読出す制御について説明する。図11は、メモリセルアレイ10からコラムデコーダ4を介して流れ出る読出し電流Icと、基準電流発生回路30から流れ出る基準電流Irとを検出して比較するセンスアンプ40の詳細を示す。電源Vccとメモリセルアレイ10に接続されたコラムデコーダ4との間に設けられたp型MOSトランジスタ41aは、そのゲートが接地され、常時導通状態の負荷回路となっている。コラムデコーダ4がメモリセルアレイ10内の1つのセルトランジスタのビット線(ドレイン)を選択し、そのソースを接地するとともに、例えばコントロールゲートに5.5V、ドレインに1.2Vの電位が与えられると、そのドレインから読出し電流Icが流れ出る。
【0050】
同様にp型MOSトランジスタ41bは、常時導通状態の負荷回路を構成しており、複数の基準セルトランジスタRC1,RC2a〜2fとセレクタ31とからなる基準電流発生回路30に接続されている。基準セルトランジスタRC1,RC2a〜2fは、8つの電子状態を判別するために複数個設けられており、図1〜2に示したセルトランジスタ11と同様な構造を有する。セレクタ31は基準セルトランジスタRC1,RC2a〜2fから1つを選択してそのソースを接地するとともに、例えばコントロールゲートに5.5V、ドレインに1.2Vの電位が与えられると、そのドレインから基準電流Irが流れ出る。
【0051】
まず、セルトランジスタTC1のフローティングゲートFG1に記憶された1ビットのデータD0の読出しについて説明する。セルトランジスタTC1のドレインから流れ出る読出し電流Icの大きさは、主としてソース側に配置されたフローティングゲートの電荷量に依存する。フローティングゲートFG1に格納されたデータを読み出すためには、ビット線BL0はソース、ビット線BL1はドレインとして選択される。フローティングゲートFG1に電子が蓄積されていないとき(D0=“1”)、セルトランジスタTC1の閾値が低くなり、読出し電流Icは大きくなる。逆に、フローティングゲートFG1に電子が蓄積されているとき(D0=“0”)、セルトランジスタTC1の閾値が高くなり、読出し電流Icは小さくなる。p型MOSトランジスタ41aからなる負荷回路によってn型MOSトランジスタのゲート42aにかかる電位Vcは、読出し電流Icが大きいときには低く、読出し電流Icが小さいときには高くなる。
【0052】
同様に、このとき選択される基準セルトランジスタRC1から流れ出る基準電流Irは、主としてソース側となるフローティングゲートの電荷量に依存して決定される。p型MOSトランジスタ41bからなる負荷回路によってn型MOSトランジスタ42bのゲートにかかる電位Vrは、基準電流Irが大きいときには低く、基準電流Irが小さいときには高くなる。基準セルトランジスタRC1のフローティングゲートの電荷量は、前述したセルトランジスタTC1の書込み制御と同様な制御によって調節され、その基準電流Irは適切な大きさに設定される。
【0053】
n型MOSトランジスタ42a,42bは、そのソースには電流源44が共通に接続され、そのドレインにはp型MOSトランジスタ43a,43bからなる負荷がそれぞれ接続され、周知の差動増幅回路を構成している。この差動増幅回路によって電位Vcと電位Vrとが比較される。すなわち、電位Vcと電位Vrとの大小関係に応じてn型MOSトランジスタ42aのドレインが“L”または“H”レベルとなり、“0”または“1”のデータDoutが出力される。
【0054】
従って、基準セルトランジスタRC1の閾値VTrを、セルトランジスタTC1のD0=“1”の場合における閾値VT1より大きく、かつD0=“0”の場合における閾値VT0より小さくなるように調節することで、セルトランジスタTC1のフローティングゲートFG1に記憶されたデータD0を判定することができる。すなわち、D0=“1”の場合は、VT1<VTrとなるので読出し電流Icが基準電流Irより大きくなり、電位Vcは電位Vrより低くなる。この結果、n型MOSトランジスタ42aのドレインが“H”レベルとなりデータDout=“1”がセンスアンプ40から出力される。逆に、D0=“0”の場合は、その逆となり、電位Vcは電位Vrより高くなる。この結果、n型MOSトランジスタ42aのドレインが“L”レベルとなりデータDout=“0”がセンスアンプ40から出力される。
【0055】
図12は、フローティングゲートFG1をソース側とした場合にセルトランジスタTC1から流れ出す読出し電流Icのドレイン電位特性を示す。図2に示したセルトランジスタの構造では、フローティングゲートFG1,FG2と拡散領域14a,14bとの間の静電容量が大きいので、この場合、フローティングゲートFG2はドレインと強く結合する。これにより、ドレイン側のフローティングゲートFG2の電荷蓄積状態からの影響(読出し電流Icの低下)が低減し、読出し電流Icはソース側のフローティングゲートFG1の電荷蓄積状態(D0=“1”,“0”)によって効果的に分離される。
【0056】
同図に示すように基準セルトランジスタRC1から流れ出る基準電流Irが、セルトランジスタTC1の状態“(1,00)”の読出し電流Icと状態“(0,11)”の読出し電流Icとの間の大きさとなるように基準セルトランジスタRC1のフローティングゲートの電荷量を設定すれば良い。
【0057】
セルトランジスタTC1のフローティングゲートFG2に記憶された2ビットのデータD1〜2の読出しについて説明する。フローティングゲートFG2がソース側となるように、ビット線BL0はドレイン、ビット線BL1はソースとして選択される。セルトランジスタTC1からの読出し電流Icは、同様にセンスアンプ40によって基準電流Irと比較される。主としてフローティングゲートFG2が取る4つの電子状態(D1〜2=“11”,“10”,“01”,“00”)により読出し電流Icの大きさが決まるが、ドレイン側のフローティングゲートFG1の電子状態(D0=“1”,“0”)からも少なからず影響を受ける。このため、フローティングゲートFG2をソース側としたときの読出し電流Icは、図13(A)に示すD0=“1”の場合と、図13(B)に示すD0=“0”の場合とで異なる。D0=“0”の場合は、D0=“1”の場合と比べて全体的に読出し電流Icが低下する。
【0058】
従って、D0=“0”の場合に用いられる基準セルトランジスタRC2a〜RC2cと、D0=“1”の場合に用いられる基準セルトランジスタRC2d〜RC2fとは、基準電流Irが同図に示す関係となるようにそれぞれのフローティングゲートの電荷量が調節されることで、D0=“0”の場合とD0=“1”の場合とでそれぞれ4値のデータ“D1〜2”が判別される。
【0059】
図14は、セルトランジスタTC1に格納された多値データD0〜2を読出す際に半導体記憶装置2の制御回路9によって行われる一連の読出しシーケンスを示す。セルトランジスタTC1をアドレス入力によって選択し、読出し制御信号を与えることで半導体記憶装置2が読出し動作を開始する。
【0060】
まず、ビット線BL0はソース、ビット線BL1はドレインとして選択される(フローティングゲートFG1がソース側)。基準電流発生回路30で基準セルトランジスタRC1が選択され、セルトランジスタTC1からの読出し電流Icと、基準セルトランジスタRC1からの基準電流Irとはセンスアンプ40によって検出され比較される。このセンスアンプ40の出力データDoutが“0”であればD0=“0”と判定され、出力データDoutが“0”でなければD0=“1”と判定される。
【0061】
続いてビット線BL0がドレイン、ビット線BL1がソースと相互に入れ替わる(フローティングゲートFG2がソース側)。D0=“0”であった場合には、基準セルトランジスタRC2eが選択され、D0=“1”であった場合には、基準セルトランジスタRC2bが選択される。そして同様に読出し電流Icと基準電流Irとがセンスアンプ40によって検出され比較される。出力データDoutが“0”であれば、D1=“0”と判定され、出力データDoutが“0”でなければD1=“1”と判定される。
【0062】
上記において、D0=“0”でかつD1=“0”であった場合には、基準セルトランジスタRC2fが選択され、D0=“0”でかつD1=“1”であった場合には、基準セルトランジスタRC2dが選択され、D0=“1”でかつD1=“0”であった場合には、基準セルトランジスタRC2cが選択され、D0=“1”でかつD1=“1”であった場合には、基準セルトランジスタRC2aが選択される。そして同様に読出し電流Icと基準電流Irとがセンスアンプ40によって検出され比較される。出力データDoutが“0”であれば、D2=“0”と判定され、出力データDoutが“0”でなければD2=“1”と判定される。
【0063】
このようにして判定された多値データD0〜2は、それぞれシリアルにデータラッチ7に入力されてデータラッチ7に格納され、入出力バッファ8を介してパラレルに外部に出力される。これにより、D0〜2=“000”であった場合には“(0,00)”、D0〜2=“001”であった場合には“(0,01)”、D0〜2=“010”であった場合には“(0,10)”、D0〜2=“011”であった場合には“(0,11)”、D0〜2=“100”であった場合には“(1,00)”、D0〜2=“101”であった場合には“(1,01)”、D0〜2=“110”であった場合には“(1,10)”、D0〜2=“111”であった場合には“(1,11)”というように、図9に示したセルトランジスタTC1の8個の電子状態を判定することができる。
【0064】
図15において、フローティングゲートFG1,FG2は、コントロールゲートCGに対して静電容量Cg1,Cg2、凸部12aの側面12bに対して静電容量Cb1,Cb2、拡散領域14a,14bに対して静電容量Cd1,Cd2を有する。フローティングゲートFG1,FG2の断面は略L字形であるため、フローティングゲートFG1,FG2がコントロールゲートCGに対向する面積が小さく、静電容量Cg1,Cg2は小さい。一方、フローティングゲートFG1,FG2は、側面12bと拡散領域14a,14bとに対向する面積が大きく、静電容量Cb1,Cb2と静電容量Cd1,Cd2とは大きい。従って、計算式Cg1/(Cb1+Cd1)またはCg2/(Cb2+Cd2)で定義される結合比CRは小さい。この形状の場合、結合比CRはおよそ0.2以下となる。
【0065】
この結合比CRが十分に小さいと、フローティングゲートFG1,FG2と拡散領域14a,14bからなるソース・ドレイン領域との結合が強いため、フローティングゲートFG1,FG2の電位がソース・ドレインの電位によって十分に影響を受ける。その結果、各読出し電流Icと各基準電流Irとの間のマージンが大きくなるので上記読出し動作時の特性が良く、誤読出しを防止することができることのほか、読出し速度が速くなるという利点もある。
【0066】
書き込まれたデータの消去には、FN(Fowler Nordheim) トンネル効果を利用し、フローティングゲートFGに蓄積された電子をインターポリ絶縁膜15bを介してコントロールゲートCGに引き抜く方法が用いられる。結合比CRが十分に小さいと、このときコントロールゲートCGに印加すべき電位は比較的小さくて済む。
【0067】
なお、本実施形態では、セルトランジスタ11には、半導体基板13をp型とし、拡散領域14a,14bをn型としてなるn型MOSトランジスタを用いたが、これに代えて、半導体基板13としてn型とし、拡散領域14a,14bをp型としてなるp型MOSトランジスタを用いても良い。
【0068】
また、本実施形態では、フローティングゲートFG1に2値(1ビット)のデータを記憶し、フローティングゲートFG2に4値(2ビット)のデータを記憶するようにしたが、この値は適宜変更することができ、フローティングゲートFG1に2値のデータを記憶し、フローティングゲートFG2に3値或いは5値以上のデータを記憶するようにしても良い。
【0069】
また、本実施形態では、基準電流発生回路30により基準電流Irを生成し、センスアンプ40内で電位Vrに変換するようにしたが、これに代えて、基準電流発生回路30を用いず、電位Vrを直接発生する回路を用いるようにしても良い。
【0070】
また、本実施形態では、フローティングゲートFG1,FG2として、断面形状が略L字形のものを用いたが、これに代えて、図16(A)に示す断面が略四角形のものや、図16(B)に示す断面形状が略扇形のものを用いても良い。ただしこれらの場合には、結合比CRが0.3以上と大きくなる。
【0071】
また、本実施形態では、高電圧発生回路6は、メモリセルアレイ10のワード線WLに定常的な電位Vgを与え、書き込み中にこの電位Vgを固定して定電荷書込みを行うようにしたが、これに代えて、文献(Jounal of Semiconductor Technology and Science, VOL.1, NO.2, June, 2001, p.125-131)に開示されているISPP(Incremental Step Pulse Programming)法を利用し、書き込み中に電位Vgを固定するのではなく、時間とともに段階的に電位Vgを増加させるようにしてもよい。さらに、この書込み電位Vgをパルスで発生し、複数のパルスをワード線WLに印加して、凸部12aに形成されたチャネルから一方のフローティングゲートFGに電荷を注入した後、この電荷量を前述の読出し制御によって読出して所定の電荷が蓄積されたかどうかを判定し、所定の電荷が蓄積されるまでこのパルス印加と読出しを繰り返すようにしてもよい。これにより、フローティングゲートFGに蓄積される電荷量をより精度良く制御することが可能となる。
【0072】
例えば、図4に示すセルトランジスタTC1のフローティングゲートFG1に2値からなる電荷蓄積状態を形成した後、ビット線BL0がソース、ビット線BL1がドレインとして選択され(ステップ1)、表2に基づいてソースの初期電位が選択されて他方のフローティングゲートFG2に書込みが行われる際に、ワード線WL0に複数のパルス電位を印加し(ステップ2)、その後上記のソースとドレインを入れ替えてビット線BL0をドレイン、ビット線BL1をソースとし(ステップ3)、前述の読出しを行ってフローティングゲートFG2の電荷蓄積状態を判定する(ステップ4)。フローティングゲートFG2の電荷蓄積状態が所望の電荷量に達するまでステップ1〜4が繰り返され、所望の電荷量に達すると書込みが終了する。さらに、上記ステップ1〜4を前もって行われるフローティングゲートFG1の書込みに適用してもよい。
【0073】
また、本実施形態では、ソースに接続されるコンデンサ23a〜23cは、1つビット線BLにつき1つずつ設け、それらの静電容量を単一としたが、これに代えて、ビット線BLにつき静電容量の異なる複数種類のコンデンサを設けるようにしてもよい。コンデンサの静電容量が単一の場合には、コンデンサに与えられた電位によってソース電位の立ち上がり特性が異なるが、書込み電荷量に基づいて複数種類のコンデンサから対応するものを選択することで、ソース電位の立ち上がり特性を合わせ込むことができる。
【0074】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、書込み対象のフローティングゲートとは異なるフローティングゲートの電荷蓄積状態に応じて決定した電位をソース・ドレイン領域間に付与するようにしたので、書込み対象のフローティングゲートに書き込まれて蓄積される電荷量を、書込み対象とは異なるフローティングゲートの電荷蓄積状態によらずほぼ一定とすることができる。
【0075】
また、一方のフローティングゲートに2値からなる状態のうち書込み状態を形成した後、ソース領域とドレイン領域とを入れ替えるとともに、このフローティングゲートの電荷蓄積状態に応じて決定した電位をソース・ドレイン領域間に付与するようにしたので、一方のフローティングゲートに2値の状態を形成するとともに、他方のフローティングゲートに書き込まれて蓄積される電荷量を、一方のフローティングゲートの電荷蓄積状態によらずほぼ一定とすることができる。
【0076】
さらに、上記他方のフローティングゲートに蓄積すべき電荷量に応じてソース・ドレイン領域間に付与する電位を決定して、上記他方のフローティングゲートに電荷蓄積状態に応じた2値を超える状態からいずれかを形成するようにすることで、セルトランジスタは4値を超える多値データを記憶することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】メモリセルアレイの構成を示す平面図である。
【図2】セルトランジスタの構成を示す断面図である。
【図3】半導体記憶装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】メモリセルアレイおよびソース電位制御回路の電気的構成を示す回路図である。
【図5】可変電圧回路の電気的構成を示す回路図である。
【図6】書込み時における3.2eV以上の電子数とソース・ドレイン間の電位差との関係を示すグラフである。
【図7】(A)は、ソース電位と書込み時間との関係を示すグラフである。(B)は、ドレイン電流と書込み時間との関係を示すグラフである。
【図8】フローティングゲートの蓄積電子数と書込み時間との関係を示すグラフである。
【図9】セルトランジスタが取る8つの電子状態を模式的に示す図である。
【図10】多値データを書込む書込みシーケンスを示すフローチャートである。
【図11】センスアンプの電気的構成を示す回路図である。
【図12】フローティングゲートFG1をソース側とした場合にセルトランジスタから流れ出す読出し電流とドレイン電圧との関係を示すグラフである。
【図13】(A)は、フローティングゲートFG2をソース側として、D0=“1”の場合にセルトランジスタから流れ出す読出し電流とドレイン電圧との関係を示すグラフである。(B)は、フローティングゲートFG2をソース側として、D0=“1”の場合にセルトランジスタから流れ出す読出し電流とドレイン電圧との関係を示すグラフである。
【図14】多値データを読み出す読出しシーケンスを示すフローチャートである。
【図15】フローティングゲートが有する静電容量を模式的に示した図である。
【図16】セルトランジスタの変形例を示す断面図である。(A)は、フローティングゲートの断面形状が略四角形である。(B)は、フローティングゲートの断面形状が略扇形である。
【図17】従来のセルトランジスタの構成を示す断面図である。
【図18】従来のセルトランジスタの書込み動作について示す断面図である。
【図19】(A)は、従来の書込みにおけるソース電位と書込み時間との関係を示すグラフである。(B)は、従来の書込みにおける書込み電流と書込み時間との関係を示すグラフである。
【図20】従来のセルトランジスタが取る8つの電子状態を模式的に示す図である。
【符号の説明】
2 半導体記憶装置
3 アドレスバッファ
4 コラムデコーダ
5 ロウデコーダ
6 高電圧発生回路
7 データラッチ
8 入出力バッファ
9 制御回路
10 メモリセルアレイ
11 セルトランジスタ
12a 凸部
12b 側面
12c 頂面
13 半導体基板
14a,14b 拡散領域
15a トンネル絶縁膜(第2の絶縁膜)
15b インターポリ絶縁膜(第3の絶縁膜)
15c ゲート絶縁膜(第1の絶縁膜)
16 反転層
20 ソース電位制御回路
21a〜21c スイッチ部
22 ソース線デコーダ
23a〜23c コンデンサ
24 可変電位回路
30 基準電流発生回路
31 セレクタ
40 センスアンプ
41a,41b,43a,43b p型MOSトランジスタ
42a,42b n型MOSトランジスタ
44 定電流源
CG コントロールゲート
FG,FG1〜FG2 フローティングゲート
BL,BL0〜BL2 ビット線
WL,WL0〜WL3 ワード線
TC1〜TC4 セルトランジスタ
RC1,RC2a〜RC2f 基準セルトランジスタ
Claims (6)
- 対向する一対の側面を有する凸部が設けられた一導電型半導体基板と、
前記凸部の頂面上に形成された第1の絶縁膜と、
前記凸部を挟む前記半導体基板の表面に形成された一対の反対導電型拡散領域と、
前記凸部の各側面と前記各拡散領域とを覆う第2の絶縁膜と、
前記凸部の各側面側に設けられ、前記第2の絶縁膜を介して前記側面と拡散領域とに対向する一対のフローティングゲートと、
前記各フローティングゲート上に形成された第3の絶縁膜と、
前記第3の絶縁膜を介して前記フローティングゲートと対向し、かつ前記第1の絶縁膜を介して前記凸部の頂面と対向するコントロールゲートとからなるセルトランジスタを備えた半導体記憶装置において、
前記一対のフローティングゲートのうちの一方のフローティングゲートへの書き込み時に、当該一方のフローティングゲートに対向する拡散領域をドレイン領域、他方の拡散領域をソース領域とし、他方のフローティングゲートに電荷が蓄積されている場合と蓄積されていない場合とで、前記ドレイン領域に所定のドレイン電位を付与する一方で、前記ソース領域に付与するソース電位を異ならせ、かつ、前記コントロールゲートに書き込み電位を付与した際に前記ソース・ドレイン領域間に流れる書き込み電流量を一定とするように、前記他方のフローティングゲートに電荷が蓄積されている場合のソース電位を、電荷が蓄積されていない場合のソース電位よりドレイン電位側に変位させることで、書き込み対象のフローティングゲートに電荷を注入して書き込み状態を形成するように制御する制御手段を設けたことを特徴とする半導体記憶装置。 - 前記一導電型をp型とし、前記反対導電型をn型とし、前記電荷を電子とすることを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
- 前記ソース領域にスイッチ部を介して接続されるコンデンサと、前記コンデンサを所望の電位に充電する可変電位回路とを含むソース電位制御回路とを備え、
前記制御手段は、前記可変電位回路を制御して、前記ソース電位を前記コンデンサに予め与えて充電し、充電された当該コンデンサを、前記スイッチ部を制御して前記ソース領域に接続することにより、前記ソース領域に前記ソース電位を付与することを特徴とする請求項2記載の半導体記憶装置。 - 前記制御手段は、さらに前記ドレイン領域に対向したフローティングゲートに蓄積すべき電子数に対応する書き込み電流量が前記ソース・ドレイン領域間に流れるようにソース電位を、前記可変電位回路を制御して前記コンデンサに予め与えて充電することにより、当該フローティングゲートに蓄積電荷量が異なる複数の書き込み状態からいずれかを形成して、前記セルトランジスタに4値を超えるデータを記憶可能とすることを特徴とする請求項3記載の半導体記憶装置。
- 基準電流を発生する基準電流発生回路と、前記基準電流と前記セルトランジスタから流れ出る読出し電流とを検出し比較するセンスアンプとを設け、前記センスアンプは、前記一対の拡散領域の一方をソース領域、他方をドレイン領域として前記ソース・ドレイン領域間に電位を付与し、かつ前記コントロールゲートに読出し電位を付与することよって前記ドレイン領域から流れ出る前記読出し電流を前記基準電流と比較して、前記ソース領域に対向したフローティングゲートに蓄積された電子数を判別することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の半導体記憶装置。
- 前記基準電流発生回路は、複数種類の基準電流を発生するために、複数の基準セルトランジスタを備えていることを特徴とする請求項5記載の半導体記憶装置。
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