JP4468815B2 - 垂下弁を備えた外科接近装置 - Google Patents

Description

本発明は、垂下弁を備えた外科接近装置に関する。

腹腔鏡外科手術は、一般に、腹壁を横切ってガス加圧腹腔に入る器具の接近をもたらす隔膜弁およびゼロ弁を有するトロカールを使用して行なわれる。かかる弁の機能上の要件は多く、様々である。幾つかの実施形態では、弁は、先の尖った器具の挿入により刺激されるときでも、非常に耐久性であるべきである。弁は、漏れなしで挿入された器具の広い作用範囲を受入れることが可能であるべきである。弁は、器具の作用を妨げないように、ほぼ無摩擦であるべきである。もちろん、弁は挿入された器具を損傷してはならない。また、弁はコスト効果が高く、使用者にとって都合がよくあるべきであり、そして外科手順の複雑さを増してはならない。

現在、腹腔鏡外科手術の必要性に取り組もうとする多くのトロカールおよびトロカール弁が存在している。おそらく、これらのうちの注目すべきほとんどが、米国特許第５，３８５，５５３号に開示されて請求されているように、「浮動」隔膜シールを有するトロカール構造である。この特許では、隔膜弁は、そのシール用オリフィスを挿入された器具の横方向移動に追従させる可動の取付け部分とともに開示されている。隔膜弁のこの移動または「浮動」は、主として、トロカールの軸線に対して概ね垂直に配置された２次元の平面において受入れられる。器具が横方向に移動されると、隔膜弁が、シール用オリフィスが概ね丸いままであるように浮動し、それにより器具との強いシール関係を維持する。浮動隔膜によれば、挿入された器具が操作されるとき、浮動オリフィスが極端に刺激されたり伸ばされたりしないので、繊細な大きい口径の隔膜の使用が許容される。

比較すると、浮動しない隔膜弁は、挿入された器具との気密のシール関係を維持するために、非常に耐久性のある材料で構成され、非常に小さいオリフィスを備えていなければならない。この場合の釣り合いは摩擦および感度である。隔膜弁を浮動させることにより、腹腔鏡トロカールはより耐久性および敏感に製造されてきた。
幾つかの既存の「浮動」装置では、「フロート」が横方向にのみ設けられていた。その結果、望ましい浮動特性は、器具が適所にあるときにのみ有効である。これにより、浮動弁は、器具の挿入時に器具に対して傷つけやすいままである。鋭い先端を有する器具は弁構造体に対して特に有害である。

過去の細長い管状構造体は本発明のようには機能しなかった。例えば、米国特許第５，４９２，３０４号に開示されている管状構造体は、シールを案内して器具と整合させるようには機能しないが、むしろ、隔膜弁のサイズを変えるためにだけ設けられている。同様に、米国特許第５，８２０，６００号における管状構造体は、振れなく、また枢軸点の遠位方向に配置されている隔膜弁に連結されていない。
腹腔鏡外科手術は進化している療法である。器具作用の顕著な変化は、現在使用されている最良のトロカール弁さえも刺激していた。従って、トロカール弁の範囲、耐久性および感度を広げる必要性が継続して残っている。

本発明の目的は、上記の従来技術の欠点を解消することである。

従来技術のこれらの欠陥は、案内式の吊り下げまたはぶら下がりトロカール弁組立体を提供する本発明では解消される。
種々の実施形態では、この組立体は、弁オリフィスが器具を受入れるように適切に位置決めされるように、弁を挿入されるべき器具と整合させる。また、組立体は、器具を弁オリフィスに対するこの最適な位置に向けて部分的に整合したり或いは案内したりする。吊り下げまたはぶら下がり弁組立体は、器具の挿入角度および動作に応答する可撓性継手を介してハウジングに連結されている。その結果、弁オリフィスは、器具の挿入または操作中、著しくは刺激されない。

弁オリフィスは、従来のように刺激されないので、器具を挿入し、調整し、弁組立体を通して抜き出すことができる容易性および安全性を最大にするように寸法決めされ且つ形成されることができる。適切な寸法決めでは、摩擦が減じられ、先の尖った或いは誤方向決めされた器具に対する弁組立体の傷つけ性が最小化される。吊り下げ弁組立体はトロカールの性能を大きく改良する。この弁組立体は、広い範囲の器具のサイズを受入れることができるように、トロカール弁の機能範囲を増大する。弁組立体は、性能を犠牲にすることなしに高い耐久性で製造されることもできる。
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は好適な実施形態および関連図面を参照して良く理解されるであろう。

添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
トロカールが図１Ａに示され、参照番号１０で示されている。このトロカール１０は、ハウジング１２と、端キャップ１３と、カニューレ１４とを有している。これらの３つの要素は、トロカールの軸線に沿って延びており、そして外科用器具２１を受入れるための作用チャンネル１８を画成している。器具２１の不在時に、作用チャンネル１８をシールし、それにより吹き込みガスの損失を防ぐためにゼロ弁２３が設けられる。器具２１が存在しているとき、作用チャンネル１８をシールするために、隔膜弁２５が器具２１と共に器具シールを形成する。器具２１が不在のとき、ゼロ弁２３は閉弁して作用チャンネル１８をシールする。
図１Ａに示されるトロカール１９は、隔膜弁２５がハウジング１２とほぼ固定された関係に保たれるという点で従来技術の代表的なものである。運悪く、この種類の構造では、器具２１が軸線を外れて挿入されたり移動されたりすると、隔膜弁２５が横方向に伸ばされ、そして図１Ｂの頂面図に示すように、キャットアイ２７を形成する傾向がある。キャットアイ２７は器具２１のまわりに望ましくない開口部２９を形成し、その結果、吹き込みガスが損失する。

従来技術の他のトロカールが図２Ａに示されている。この場合、隔膜２５は、トロカールの軸線３２の横方向に移動自在である浮動構造体３０に設けられている。浮動構造体３０が横方向に移動すると、この浮動構造体３０は隔膜弁２５を未伸び状態に支持する。これにより、隔膜弁２５のオリフィスが、その円形の形状を変えることなしに軸線から外れて移動することができる。かくして、器具２１を、軸線を外れて挿入されたり、軸線を外れて移動されたりすると、隔膜弁２５は望ましくないキャットアイ２７の形成を回避する傾向がある。
それにもかかわらず、浮動構造体３０の移動に対する或る程度の摩擦抵抗がある。この抵抗が解消されるまで、図２Ｂに示すように、隔膜弁２５の或る程度の横方向伸張があり、キャットアイ２７の或る程度の展開がある。この僅かなキャットアイ作用さえも解消するために、隔膜弁２５のオリフィスは、これを器具２１の直径より小さく形成することにより強化されることができる。もちろん、この小さい直径は、隔膜弁２５と器具２１との摩擦を増し、また受入れできる器具のサイズの全範囲を狭める。それにもかかわらず、図２Ｃに示すように軸線を外れた丸いオリフィスを達成することができる。

図１Ａの実施形態と対照的に、図２Ａの実施形態に横方向浮動が対処されている進歩にもかかわらず、一般に腹腔鏡外科手術用、特にトロカール用の或る望ましい特徴を促進ことが目的のままである。例えば、１）器具挿入力を低減すること、２）単一のトロカール構造体について器具のサイズの大きい範囲を受入れること、３）器具２１の通常の軸線を外れた挿入および移動と一般に関連された力を受入れることが常に望ましい。

図３ないし図６を参照して説明すると、本発明の好適な実施形態は、トロカールハウジング４５(図４)内で端キャップ１３(図３)に取付けられることができ、広い範囲の器具のサイズ(図５および図６)を受入れるようになっている吊り下げられた垂下弁モジュール４０を備えている。図４および図４に示すように、端キャップ１３は、代表的には、トロカール１０の軸線１５と概ね垂直な半径方向平面に配置されている。また、このモジュール４０は、軸線４７を有しており、そして近位端部５２および遠位端部５４を有する細長い管５０により特徴付けられている。好適な実施形態では、遠位端部５２は端キャップ１３に連結されており、遠位端部５４はオリフィス５７を有する隔膜弁５６およびゼロ弁５８を支持している。

細長い管５０は、モジュール４０全体のために、最も重要には、遠位端部５４のところの弁５６、５８のための吊下げまたはぶら下がり特徴をもたらすので、本発明にとって特に興味あるものである。細長い管５０が概ね円筒形の形状を有するように示されているが、この細長い管５０は近位端部５４で最も大きい直径および遠位端部５４で最も小さい直径を持つ円錐形形状を備えてもよい。この円錐形構造は、弁５６、５８と共に器具２１をますます好適な配向に向けて案内すると言う更なる利点を加える。細長い管５０はその長さ対その最大直径の比を特徴としている。この比は有利には１と３との間の範囲であり、代表的には約２である。しかしながら、この範囲外の比が特定の実施形態に或る利点をもたらすこともある。
細長い管５０はポリウレタン、天然または合成ゴムのような弾性材料、または金属またはプラスチックのような剛性材料で形成されることができる。重要なことには、この実施形態では、トロカール１０の任意の他の構造への細長い管５０の取付けは、モジュール４０の吊下げまたはぶら下がり特性を最大にするために近位端部５２のところのみに行なわれる。

モジュール４０の近位端部５２は、トロカールの軸線１６に対するモジュールの軸線４７の浮動または自由移動を容易にする可撓性のベローズまたは他の構造体により端キャップ１３に連結されている。遠位端部５４のところでは、管５０有する細長いモジュール４０は、一般に、図４に示すように、端キャップ１３またはハウジング４５のいずれの他の部分に取付けられていない。かくして、細長い管５０が一端のみに取付けられたモジュール４０は、近位端部５２のところで支持されるか或いは吊下げられるが、特にその遠位端部５４のところで揺動自在または振れ自在である振り子として機能する。
軸線１６と垂直な２次元平面においてのみ浮動する図２の従来技術と比較すると、モジュール４０の遠位端部５４は実際に３次元で浮動する。事実上、ぶら下がりモジュール４０により横切られる点の軌跡が、平らな表面ではなく、むしろ球面を定める傾向がある。このぶら下がり構造では、モジュール４０は揺動自在であり、横方向の移動に対してほぼゼロの抵抗をもたらす。この特性はレバーアームとして機能する管５０の長さにより更に高められる。器具２１を挿入すると、軸線を外れた挿入または移動により生じられるいずれの横方向の力も、レバーアームを通して端キャップ１３の取付け構造に伝達されて弁５６、５８の横方向整合を容易にする。

横方向移動に対する実質的に減少された抵抗では、隔膜弁５６のオリフィス５７は、図２Ｂに示すもののようないずれのキャットアイ作用をも解消するために強化される必要がない。むしろ、隔膜弁５６は、器具のサイズの範囲において最も小さい器具よりほんのわずかに小さい直径のオリフィスを備えることができる。図２Ｃの従来技術の実施形態について意図されたものより大きい直径では、もっと広い範囲の器具のサイズが受入れられることができる。特に、この範囲の上端部のところでは、許容可能な摩擦レベルを超えることなしに、更に大きい器具のサイズが受入れられることができる。
隔膜弁５６と器具２１との低い摩擦の場合、隔膜弁５７のもっと大きい直径も認められる。従来技術の密な隔膜と比較してみると、使用者は実質的に摩擦の無い器具の挿入および扱い易さを経験するであろう。

図５ないし図１０を参照すると、この実施形態におけるトロカール１０が、その作用チャンネル１８を２つの別個の領域に分割する気密シールを持つ垂下弁モジュール４０を有すること気づくであろう。作用チャンネル１８の第１領域は、遠位端部が開口しているカニューレ１４と、近位端部が弁５６、５８により閉じられハウジング１２の遠位部分とを備えている。第２領域は、遠位端部が弁５６、５８により閉じられモジュール４０の細長い管５０内の内腔と、近位端部が端キャップ１３を介して開口されているハウジング１２の近位部分とを有している。図示の実施形態では、作用チャンネル１８を通る器具の接近を容易にしながら、これらの２つの領域間の気密分離が許容される。

作用チャンネル１８内に器具がないとき、ダックビル弁のようなゼロ弁５８は、連通を遮断するために使用される。このダックビル弁は逆の圧力が存在するときに気密シールを形成する。好適な実施形態の二重ダックビル弁は非常に低い圧力で気密シールを形成し、有利には、挿入された器具により非常に容易に遮断される。大きい器具をトロカールの作用チャンネルに挿入すると、この器具は、遠位隔膜を通って、次いでトロカールのカニューレに入れる挿入のために、垂下弁モジュール４０を通して最も適切な位置まで案内される。このような大きい器具が鋭い、不規則な、二股の、さもなければ潜在的に損傷性の遠位特徴を有する場合、この器具は、最小の危険位置における遠位隔膜にもたらされる。

小さい器具がトロカールに使用される場合、ぶら下がりシールモジュールは、可撓性または旋回性の近位連結部を通ってキャップまたはハウジングまでの器具の側方運動を受入れる。鋭い、不規則な、二股の、さもなければ危険性の遠位特徴を有する小さい器具が挿入に供される場合、ぶら下がりシールモジュールは、隔膜オリフィス５７が接近している器具を受入れるように最良に位置決めされる位置まで撓んだり、旋回したり、或いは振れたりことができる。隔膜弁の切頭円錐形性質と組合わされた近位シールモジュール連結部の可撓性は、非常に耐久性のある摩擦低減組合せをもたらす。

図示の実施形態では、モジュール４０は、第１の細長い管状部材６１と、第２の同軸の細長い管状部材６３とで構成されている。第１の最も内側の管状部材６１には、遠位端部５４のところで切頭円錐形弁が、また近位端部５２のところで連結領域が形成されるか、或いは取付けられている。第２の外側の管状部材６３には、遠位端部５４のところでダックビル弁が、また近位端部５２のところで非常に可撓性のカプラ６５が形成されるか、或いは取付けられている。好適な実施形態では、第１の内側の管状部材６１は第２の外側の管状部材６３の壁部内で連結特徴６７に連結されている。第２の外側部材６３はその可撓性カプラ６５を介して端キャップ１３に連結されている。これらの２つの同軸の管状部材６１、６３はトロカール１０の端キャップ１３に非常に可撓性のカプラ６５により支持されるシールモジュール４０を形成している。第１の内側の管状部材６１の内腔は、最小の隙間で大きい腹腔鏡器具を通すように寸法決めされ且つ形成されている。

図７に最も良く示すように、器具２１は、しばしば、軸線１６に対して或る程度の角度で導入され、それにより器具２１を管状部材６１の内面に接触させる。これにより、垂下弁モジュール４０を可撓性カプラ６５のところで回動させ、それにより隔膜弁５６およびそのオリフィス５７を器具２１の遠位先端部に向けて移動させる。この先端部が弁５６の切頭円錐形縁部に接触するなら、この先端部はオリフィス５７を器具２１に向けて更に移動させる面角度でそのように接触する。この面角度は、有利には、モジュール４０の振り特性により増大される。
この場合、第２の管状部材の非常に可撓性のカプラ６５は、ぶら下がりシールモジュール４０を側方に移動させたり、曲げたり、回転させたり、さもなければ、挿入された或いは接近している器具により位置決めしたりすることができる一連の薄い渦巻状特徴を備えている。非常に可撓性のカプラ６５の追加の実施例は、同じ目的を達成するために伸びたり折り曲がったりする薄い材料よりなってもよい。非常に可撓性のカプラ６５の追加の実施例は同じ目的を達成するジューロメータ材料製の支持領域を有してもよい。

図１０は本発明の他の特徴を示しており、この場合、ぶら下がりモジュール４０は端キャップ１３の遠位面に設けられている。この構造によれば、端キャップ１３をシールモジュール４０と共にトロカールハウジング１２および一体のカニューレ１４から取外すことができる。この特徴では、いずれのシール構造も作用チャンネル１８全体に跨ることができ、それにより外科手術箇所から大きいティッシュ材または他の材料を取外せる。シール構成要素すべてがモジュール４０に設けられれば、端キャップ１３の取外しにより、トロカール１０は、作用チャンネル１８が遮断されていない状態のままである。

非常に可撓性のカプラ６５の更なる実施例が図１１および図１２に示されている。この場合、カプラ６５は、シールモジュール４０が連結される回転ボールジョイント７０を有している。このボールジョイント７０によれば、隔膜オリフィスの側方荷重および伸長を防ぐために、挿入された器具により隔膜弁５６の位置を調整し得る。この実施形態における回転連結部は、トロカール１０の内腔と連通している貫通穴７６を有するボール７４を受入れるように寸法決めされ且つ形成されたソケット７２を有する端キャップ１３を備えている。ボールジョイント７０はボール７４から遠位方向に延びている細長いスリーブ７８を有している。このスリーブ７８は、隔膜弁５６を支持する第１の細長いシール部材８１と、ゼロ弁５８を支持する第２の細長いシール部材８３とを受入れるようになっている外面を備えて形成されている。
この場合、３つの同軸要素、すなわち、延長ボールスリーブ７８、第１シール部材８１および第２シール部材８３は、回転ボールジョイント７０と共に本発明のぶら下がりシールを構成している。

先の実施形態におけるように、カニューレ１４の内腔とトロカール１０の外側の領域との唯一の連通が弁５６、５８を介してであるように、ぶら下がりモジュール４０がハウジングにシールされていることが重要である。従って、この実施形態では、周方向または半径方向の好ましくは波形状のスカート８５をモジュール４０とハウジング１２との間に設けることができる。このスカート８５は、細長い第１シール部材８１または第２シール部材８３の近位部分に取付けられる非常に薄い可撓性材料で形成されることができる。その場合、このスカート８５の外周をハウジング１２の壁部に取付けてハウジングと垂下モジュール４０との間に気密シールを形成することができる。更なる実施形態では、非常に可撓性のカプラ６５はソケット７２とボールジョイント７０との間に薄い円形のワイパシールまたはＯリングシールを備えてもよい。

図１３および図１４はぶら下がりシールモジュール４０が主浮動弁９０に吊り下げられている本発明の更なる実施形態を示している。この場合、モジュール４０は、第１管状部材６１と、第２管状部材６３と、隔膜弁５６およびゼロ弁５８と、関連された可撓性カプラ６５とを備えて構成されることができる。主浮動弁９０は、代表的には、大きい器具をほんの最小の摩擦接触で通してそのまわりにシールするように形成されたオリフィス９４を備えた隔膜弁９２を有する。隔膜弁９２は少なくとも２次元で浮動自在である構造体９６に設けられている。可撓性の代表的には波形状のスカート９８が、隔膜弁９２とトロカール１０のハウジング１２との間に可動シールを形成している。これらの構造要素では、モジュール４０の可撓性カプラ６５は、非常に可撓性で且つ取扱い容易である弁構造体を構成するために、隔膜弁９２またはスカート９８に取付けられるだけでよい。なお、詳細には、モジュール４０が取付けられる主浮動弁９０はそれ自身、少なくとも２つの方向に浮動することが可能である。
弁５６のような隔膜弁の作動に関する他の態様があり、これを図１５ないし図２１に示してある。この態様は、器具２１のような挿入された器具に対するオリフィス５７のような隔膜オリフィスの関係である。この関係は、器具のサイズおよび形状の広い範囲にわたって行なうのにトロカールの弁が一般に必要とされるので、特に重要なものである。トロカール弁により、腹腔鏡外科医が、トロカール弁に起因した不当な干渉または制限なしに仕事を行なえるはずである。従って、本発明の好適な実施形態では、隔膜オリフィス５７は隔膜弁５６の作動を最適にするように寸法決めされ且つ形成されている。

例えば、図１５および図１６に示される隔膜オリフィス５７は、小さいまたは大きい器具用に適切に寸法決めされている。例として、隔膜オリフィス５７は、５ｍｍと１２ｍｍとの間の範囲における器具の直径を受入れるために、おそらく４．９９ｍｍほどの大きさの直径を有してもよい。モジュール４０が、振れたり、回動したり、浮動したり、旋回したり、さもなければ横方向に移動したりしないように、制限されるか或いは固定されれば、小さい器具が図１７および図１８に示されるように横方向に操作されるときに、オリフィス５７が変形して望ましくないキャットアイ作用を生じる。オリフィス５７に対する側方圧力が隔膜５６を横方向に伸ばし、シールモジュール４０が作用しなくなる。
シールモジュール４０が回動されたり、浮動されたり或いは旋回されたりしても、その運動を生じるのに必要とされる力が過剰であることがあり、この場合、オリフィス５７が変形し、弁５６が漏れる。従って、幾つかの好適な実施形態では、オリフィス５７がゆがみまたは伸びなしに挿入された器具２１の動作に追従する傾向があるように、吊り下げられたモジュールすなわち垂下モジュールが、その遠位端部５４のところで横方向に不拘束である構成を備えることが重要である。この有利な結果は、器具がキャットアイ作用を生じることなしに軸線４７がずらされている図２１および図２２により明らかに示されている。

図２３および図２６は非常に可撓性のカプラ６５が弁モジュール４０の近位端部５２に設けられている実施形態を示している。図２３ないし図２６は、弁モジュールと関連された異なる長さから生じる側荷重の影響を示している。これらの図では、モジュール４０の長さ対直径の比が重要であることがわかる。この面を容易にするために、モジュール４０の長さは、横方向の移動のためにかなりのテコ作用モーメントが生じるように直径を超えてもよい。側方移動の量は、同じ直径でモジュール４０の長い長さが短い長さと比較される図２４および図２６に示されている。これらの図では、長さが長いと、一般に、オリフィス５７に対する側圧が小さくなることがわかる。
モジュール４０の長さは、もちろん、トロカール１０の大きさにより制限される。それにもかかわらず、弁モジュール４０は、代表的には、一致より大きい、好ましくは少なくとも２の長さ対直径の比を有する。横方向の移動に対する抵抗に影響する材料の選択または他の構成要素に起因して、この比の変化が生じてもよい。

このような構成要素は、図２７に参照数字１０８で示されるもののようなシールプロテクタを含んでもよい。このプロテクタ１０８は好ましくは隔膜弁５６の近位面に或いはその近くに設けられる。プロテクタ１０８は、接近している器具２１と隔膜弁５６との間に界面をなすように寸法決めされ且つ形成された複数の半剛性の重なり薄片、レバー、パネルなどを有してもよい。この構成では、プロテクタ１０８は、器具が使用中に側方に操作されるとき、器具２１のような小さい挿入された器具の側荷重の大部分を負うことができる。

本発明の更なる実施形態が図２８および図２９に示されている。この実施形態は、図１１および図１２に示されるものと同様であって、ハウジング１２、カニューレ１４、ソケット７２およびボール７４ならびに第１および第２シール部材８１、８３を有している。しかしながら、スカート８５は、シールモジュール４０とハウジング１２との間にシールを形成するために他の構造体に依存している図３５の実施形態では不在である。より詳細には、図示の実施形態では、ボールジョイント７０は精密な許容差で製造されており、ソケット７２とボール７４との間の空間は、適当な潤滑材１１０で満たされている。この場合、潤滑材はモジュール４０とハウジング１２との間にハウジングシールを形成するだけではなく、ソケット７２内のボール７４の所望の浮動運動を容易にする。

他の実施形態が図３０および図３１に示されている。この実施形態は、端キャップ１３およびカニューレ１４を備えているハウジング１２と、隔膜弁５６を支持する第１シール部材８１およびゼロ弁５８を支持する第２シール部材８３を備えているシールモジュール４０とを有している。この実施形態では、モジュール４０をハウジング１２に連結する支持体１１２が設けられている。この場合、支持体１１２は、ハウジング１２に固定されて、環状凹部１１８を画成するように概ね平行な関係で半径方向内方に延びているフランジ１１４、１１６を有している。モジュール４０の一部として形成された環状フランジ１２１が凹部１１８内で浮動する。

支持体１１２の位置は、この実施形態では、支持体１１２を一般にモジュール４０の近位端部１２３と遠位端部１２５との間のどこでも配置することができるので、特に興味ある。図示の実施形態では、支持体１１２は、これら２つの端部１２３、１２５間のほぼ中間に配置されている。一般に、支持体１１２は、モジュール４０とハウジング１２との唯一の接触をもたらす。その結果、近位端部１２３および遠位端部１２５の両方は、支持体１１２のまわりに回動するときに３次元で浮動自在である。支持体１１２は概ね２次元におけるモジュール４０の浮動をもたらす。モジュール４０の端部１２３、１２５が摺動支持体１１２およびハウジング１２に対して回動すると、図３８に示すように、高い程度の浮動を達成することができる。

また、この実施形態は第１シール部材８１および第２シール部材８３が別体に形成されているモジュール４０の構成を示している。図示の副組立体では、第１シール部材８１には、環状ビード１２７を形成することができ、第２シール部材８３には、環状凹部１２９を形成することができる。この構成では、第２シール部材８３は、凹部１２９がビード１２７と整合した状態で環状フランジ１２１とともに第１シール部材８１に取付けらえることができる。

追加の実施形態が図３２ないし図３６に示されている。この実施形態は、ハウジング１２、カニューレ１４ならびにモジュール４０および隔膜弁２５を有していると言う点で先に述べた実施形態と同様である。しかしながら、この場合、ゼロ弁２３はモジュール４０の一部として形成されていないが、むしろハウジング１２と固定関係で作用チャンネル１８を横切って配置されている。この実施形態は、端キャップ１３をモジュール４０とともに取外し、それにより外科手術箇所からティッシュ材または他の材料の除去を許容することができると言う点で図１０を参照して論じた同じ利点をもたらす。図１０の実施形態の場合、作用チャンネル１８が完全にあけられ、吹き込み損失が生じる。

吹き込みを維持したい場合、図３２の実施形態では、この目的で、ゼロ弁２３が適所のままにされる。設計として、ゼロ弁２３は、ティッシュを除去するときに容易に反転し、次いで所望の吹き込み圧を維持するために自動的に再反転する。また、ゼロ弁２３がさほど繊細ではないので、その浮動は、隔膜弁２５ほどは重大ではない。ハウジング１２内にゼロ弁２３を固定することは、その機能を低下させるとは思えない。図３３および図３４には、図３２のトロカールが、それぞれ、挿入された小さい器具２１および挿入された大きい器具と共に示されている。両方の場合、器具２１はトロカールの軸線１６に沿って挿入されている。

器具がトロカールの軸線１６に対して厳しい角度で軸線を外れて挿入される器具２１のより現実的な挿入が図３５に示されている。この場合でも、弁２５の貫通に先立って隔膜シール２５を移動させて器具２１と概ね整合させるために器具２１に追従する振れモジュール４０によりもたらされる利点をわかるであろう。気づくように、隔膜弁２５のオリフィスとの整合を更に容易にするために、面角度が触れモジュール４０により増大される。なお、この実施形態では、触れモジュール４０は繊細な隔膜弁２３、ｌ２５のための高い程度の浮動をもたらす。ゼロ弁２３はハウジング１２内に固定されたままである。

図３６に示すように、器具２１を挿入した後、器具２１はゼロ弁２３を通ってカニューレ１４の中へ移動する。器具が全く挿入された状態では、ゼロ弁２５はもはや吹き込み圧を維持するように機能しない。この機能は器具２１に対する器具シールを形成した隔膜弁２３に移される。器具が適所にあるかぎり、吹き込みが隔膜弁２３により維持される。先に論述したように、隔膜弁２３による器具シールの維持は、隔膜弁２３がそのオリフィス５７を通して器具２１を受入れるように適切に位置決めされるようにする垂下モジュール４０により容易にされる。なお、この実施形態でも、ゼロ弁２５もまた、器具を軸整合に向けて移動させるように作用するので、案内を容易にするように機能する。図３６の実施形態では、この案内は隔膜弁２３の遠位方向にモジュール４０とは無関係に行なわれる。図５の実施形態では、案内機能は、隔膜弁２３の遠位方向にだが、モジュール４０との組み合わせで行なわれる。

図３７ないし図４０に示される更なる実施形態では、案内機能は、隔膜弁５６の近位方向に行われる。この場合、案内機能は、隔膜弁５６の近位方向に管５０内に配置された葉片構造体１３０により行なわれる。この葉片構造体１３０は、これが４つの破片を有するように示される図３８を参照すると、おそらく最も良く示されており、これらの４つの破片のうちの図示の３つは、通常、例えば、個々の表面１３２、１３４、１３６まで半径方向内方に延びている縁部を有している。器具２１が案内構造体１３０に挿通されると、これらの表面１３２、１３４、１３６は器具２１に係合して挿入角度に倣い、管５０を移動させて器具２１と概ね同軸に整合させる。管５０が移動すると、隔膜弁５６もまた、そのオリフィス５７が整合されて器具２１を受入れるように移動される。なお、この実施形態では、案内構造体１３０は、器具２１を案内するよりは、器具２１に追従し、そして隔膜弁５６を移動させて整合させるように機能する。

器具２１が挿入されたら、案内構造体１３０および管５０は器具２１および隔膜弁５６を整合状態に維持する傾向がある。この軸線を外れた移動はず４２に示されている。葉片構成を有する案内構造体１３０では、葉片が外方に折り曲がる傾向があるので、器具の直径は容易に受入られることができる。これは図４４に最も良く示されている。この構造では、器具２１に対する摩擦力を抑制するために、直径にかかわらず、器具２１との最小接触面積をもたらす。
もちろん、構造体１３０により行なわれる案内機能は、多くの他の実施形態により達成されることができる。幾つかの例が図４４ないし図５０に示されている。

図４４では、案内構造体１３０は、管５０内で軸方向に間隔を隔てられていて、作用チャンネルを遠位方向に通って直径が減少している開口部を有する複数の環状体１３８、１４１を有しており、これらの環状体は、器具がモジュール４０を通して移動されるとき、管５０および隔膜５６のための高められた案内をもたらすように機能する。

図４６の実施形態では、案内構造体は多数の軸方向波状部１４３を有しており、これらの波状部１４３の各々は器具２１(図示せず)と線接触をなすように内方に延びている。この線接触は更に、挿入時に遭遇されるかも知れないいずれの摩擦力をも減少させる。

図３７に示される実施形態と同様な実施形態では、半径方向内方に延び、次いで折り返されて半径方向外方に延びている個々の軸方向要素１４５により、複数の葉片が形成されている。図４８の実施形態では、複数のフィン１４７が同様な軸方向要素を構成している。これらのフィン１４７は、図４９において案内構造体１３０が螺旋形の形状を備えるように管５０内に位置決めされている。

図５０では、複数のフィンガが、挿入された器具に接触するために半径方向内方に延びるように設けられている。
これらの実施形態の各々において、案内構造体１３０は、代表的には、広い範囲の器具の直径を受入れることができるように可撓性である。それにもかかわらず、案内構造体１３０は、隔膜弁５６の貫通に先立って管５０を移動させるために力を器具から伝達することが必要である。隔膜弁５６が貫通され、且つ器具が完全に挿入されると、案内構造体１３０は弁のリップに対する圧力によってではないが、弁５６の周囲に対する圧力によって隔膜弁５６の同軸移動を容易にする。

本発明の実施形態のうちのたった２、３の実施形態のこの説明では、すべてではないが前述の特徴が特定の実施形態において必要とされることは明らかであろう。また、開示した構造は、特定的に述べていない他の特徴および利点をもたらすものと予想できる。更に、同じ特徴の多くが、特定的に論述しなかった異なる構造および実施形態から生じるであろう。その結果、本概念の範囲を論述した実施形態および特徴にのみ制限するものではなく、ことを特徴とする請求項についてのみ本発明の範囲を定めるものである。

挿入された器具に対するシールを形成するための固定隔膜弁を有する従来技術のトロカールの軸方向横断面図である。 キャットアイ作用を示す固定弁の頂平面図である。 従来技術による２次元で浮動する隔膜弁を有するトロカールの軸方向横断面図である。 僅かなキャットアイ作用を示す図２Ａの隔膜弁の頂平面図である。 僅かなキャットアイ作用さえも回避するために隔膜弁が強化された図２Ｂと同様な頂平面図である。 トロカールの端キャップに取付けられた本発明の垂下弁の斜視図である。 トロカールのシールハウジング内で端キャップに取付けられた本発明の垂下弁の斜視図である。 比較的大きい直径の器具に関して作動中の垂下弁を示している軸方向横断面図である。 比較的小さい直径の器具に関して作動中の垂下弁を示している軸方向横断面図である。 器具の軸線を外れた挿入中の垂下弁の作動を示している軸方向横断面図である。 器具の軸線を外れた位置にもかかわらず効果的なシールの形成で完全に挿入された器具を示している軸方向横断面図である。 図８の線９Ａ−９Ａに沿った横断面図である。 図８の線９Ｂ−９Ｂに沿った横断面図である。 トロカールの作用チャンネルを明確にするためにトロカール端キャップおよび関連した垂下弁の取外しを示している斜視図である。 垂下弁の他の実施例の軸方向横断面図である。 垂下弁を回動された浮動位置に示している、図１１に示される垂下弁の軸方向横断面図である。 垂下弁の更なる実施例の軸方向横断面図である。 トロカールのシールハウジングに設けられた図１３の垂下弁を示している軸方向横断面図である。 弁の軸線に沿って挿入された器具を示している固定隔膜弁の斜視図である。 図１５の線１６−１６に沿った横断面図である。 軸線を外れて移動されてキャットアイ作用を生じた器具を示している固定隔膜弁の斜視図である。 図１７の線１８−１８に沿った横断面図である。 キャットアイ作用を生じることなしに僅かに軸線を外れて挿入された器具を示している垂下弁の斜視図である。 図１９の線２０−２０に沿った横断面図である。 キャットアイ作用を生じることなしにかなり軸線を外れて挿入された器具を示している垂下弁の斜視図である。 図２１の線２２−２２に沿った横断面図である。 比較的長い弁モジュールと関連された比較的低い側荷重の影響を示す概略図である。 図２３の線２４−２４に沿った横断面図である。 比較的短い弁モジュールについての比較的高い側荷重の影響を示す概略図である。 図２５の線２６−２６に沿った横断面図である。 更なる実施形態におけるシール保護界面を示す図である。 静止中の旋回連結部を有する別の実施形態を示す図である。 側荷重を持つ旋回連結部を有する別の実施形態を示す図である。 弁モジュールがその遠位端部と近位端部との間で回動可能に支持されている（弁モジュールは静止位置に示されている）更なる実施形態の軸方向横断面図である。 側荷重に応答して回動された弁モジュールを示している、図３０と同様な軸方向横断面図である。 垂下隔膜弁および固定ゼロ弁を有する更なる実施形態の軸方向横断面図である。 比較的小さい直径の挿入された器具について、図３２の弁を示している軸方向横断面図である。 比較的大きい直径の挿入された器具について、図３２の弁を示している軸方向横断面図である。 図３２の実施形態における器具の挿入を示している軸方向横断面図である。 図３２の実施形態における挿入された器具の軸線を外れた移動を示している軸方向横断面図である。 近位案内構造体の軸方向横断面図である。 図３７の線３８−３８に沿った横断面図である。 器具が案内構造体を通して軸方向に挿入された状態の図３７の実施形態の軸方向横断面図である。 図３９の線４０−４０に沿った横断面図である。 図３７の実施形態における軸線を外れて移動された器具を示している軸方向横断面図である。 図４１の線４２−４２に沿った横断面図である。 大きい直径の器具が案内構造体を通して軸方向に挿入された状態の図３７の実施形態の軸方向横断面図である。 図４３の線４４−４４に沿った横断面図である。 近位案内構造体が目盛付き環状体を有する場合の軸方向横断面斜視図である。 近位案内構造体が複数の折曲げ部を有する場合の軸方向横断面斜視図である。 近位案内構造体が複数の折曲げ葉片を有する場合の軸方向横断面斜視図である。 近位案内構造体が複数のフィンを有する場合の軸方向横断面斜視図である。 近位案内構造体が螺旋形の形状の少なくとも１つのフィンを有する場合の軸方向横断面斜視図である。 近位案内構造体が複数のフィンガを有する場合の軸方向横断面斜視図である。

Claims (25)

1. 近位端部と遠位端部との間に延びている軸線を有し、且つ外科器具を受入れるようになっている作用チャンネルを有する外科装置であって、
   作用チャンネルに沿って配置された弁ハウジングと、
   弁ハウジングに配置されていて、外科器具が作用チャンネルに配置されると、外科器具に対して器具シールを形成するようになっている弁組立体と、
   細長い形状を有し、弁組立体の作用チャンネルの少なくとも一部を画成する管と、
   弁ハウジングと管との間に配置され、管の揺れ運動を容易にする可撓性コネクタと、
   管により支持されていて、器具シールを形成するための特性を有する隔膜弁と、を備えており、
   前記隔膜弁は可撓性コネクタから第１の距離のところに配置されており、この第１の距離は作用チャンネル内の外科器具の移動に応じて管および隔膜弁の移動を容易にするための第１レバーアームをなしていることを特徴とする外科装置。
2. 前記弁組立体に含まれる案内構造体を更に備えており、この案内構造体は、外科器具の移動に応じて管および隔膜弁の移動を容易にする第２のレバーアームをなすように可撓性コネクタから第２の距離のところに配置されていることを特徴とする請求項１に記載の外科装置。
3. 前記案内構造体は、器具と少なくとも１つの接触線を提供するように構成されており、それによって、弁組立体と器具との間の摩擦力を減少させることを特徴とする請求項２に記載の外科装置。
4. 前記案内構造体は、作用チャンネルに外科器具が不在の状態で作用チャンネルをシールするための特性を有するゼロ弁を備えていることを特徴とする請求項２に記載の外科装置。
5. ゼロ弁は、隔膜弁の遠位方向に配置されていることを特徴とする請求項４に記載の外科装置。
6. 案内構造体は隔膜弁の剛性より大きい剛性を有していることを特徴とする請求項２に記載の外科装置。
7. 案内構造体は、弁の近位方向に配置されていることを特徴とする請求項２に記載の外科装置。
8. 案内構造体は、器具が作用チャンネルに挿入されると、器具に接触するために各々が管の内方に延びている複数の突起を有していることを特徴とする請求項２に記載の外科装置。
9. 突起は環状体、折曲げ部、フィン、フィンガおよび葉片のうちの少なくとも１種を含むことを特徴とする請求項２に記載の外科装置。
10. 前記管は直径を有しており、前記第１レバーアームは管の直径より大きい長さを有していることを特徴とする請求項１に記載の外科装置。
11. 管は遠位端部および近位端部を有しており、
    可撓性コネクタは、管の近位端部と弁ハウジングとの間に配置されたハウジングシールを形成することを特徴とする請求項１に記載の外科装置。
12. 隔膜弁は、管の遠位端部のところに配置されていることを特徴とする請求項１１に記載の外科装置。
13. 可撓性コネクタは、弁ハウジングに対して管の近位端部を浮動させるための特性を有していることを特徴とする請求項１に記載の外科装置。
14. 管の近位端部は、可撓性コネクタのまわりに回動可能であり、弁ハウジングに対して揺動自在であることを特徴とする請求項１に記載の外科装置。
15. 管は、直径と、この直径より大きい軸方向長さとを有していることを特徴とする請求項１に記載の外科装置。
16. 管は、円錐形の形状を有していることを特徴とする請求項１に記載の外科装置。
17. 管は、円筒形の形状を有していることを特徴とする請求項１に記載の外科装置。
18. ハウジングの諸部分がソケットを画成しており、可撓性コネクタは、ソケット内で移動可能なボールを備えていることを特徴とする請求項１に記載の外科装置。
19. 可撓性コネクタは、ベローズよりなることを特徴とする請求項１に記載の外科装置。
20. 前記可撓性コネクタは、器具の挿入中、器具に追従するための、および器具による弁の系に先立って弁を好適な配向へ移動させるための特性を有している支持体を備えており、
    前記支持体は、近位端部および遠位端部を有する管よりなり、管の近位端部はハウジングに連結されており、管の遠位端部は弁に連結されており、前記管は、長さと、この長さより小さい直径とを有していることを特徴とする請求項１に記載の外科装置。
21. 前記支持体の少なくとも一部が、ハウジングに対して移動可能であることを特徴とする請求項２０に記載の外科装置。
22. 前記支持体は、ハウジングと回動関係を有していることを特徴とする請求項２１に記載の外科装置。
23. 前記支持体は、ハウジングと摺動可能な関係を有していることを特徴とする請求項２１に記載の外科装置。
24. 弁は管と一体であることを特徴とする請求項１に記載の外科装置。
25. 作用チャンネルに沿って器具を受入れるようになっているトロカールであって、
    近位端部と遠位端部との間に延びている軸線を有するカニューレと、
    請求項１乃至２４のいずれか１項に記載の外科装置と、を備えており、
    前記弁ハウジングは、近位端部と、遠位端部とを有しており、前記弁ハウジングの遠位端部は、カニューレの近位端部に連結されていることを特徴とするトロカール。

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