JP4468625B2 - 成形品処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は成形品処理装置に関し、特に炭素粉末、セメントモルタル、セラミック等の製品を製造する場合に、成形機により成形される成形品の上面に自動的に載置して形崩れを防止し、また成形品に加熱、加湿する等の後処理をする場合のそりや歪みを防止し、処理後にはそり防止板を成形品の上面から自動的に取去るようにして後処理を効率的に行うものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばセメントモルタル製品、セラミック製品を製造する際に、モルタルなどの原料に振動を加えながら加圧成形する成形機等によって成形された成形品を養生するための後処理は、この成形品を処理室に搬入することにより行われていた。
しかしながら、成形機により成形された成形品を処理室に搬入したり後処理済みの製品をこの処理室から搬出するには人手と時間とを要していたばかりでなく、この未養生の成形品は振動や衝撃により崩れ易く、亀裂などを生じ易いことからその取扱は困難であった。
かかる点から、出願人は、例えば成形機により成形される成形品を処理室内に設ける移動自在な多列・多段の収納棚に自動的に搬入し、また、この搬入と同時に処理済みの成形品を自動的に搬出するようにした成形品処理装置として例えば特願平2−75469号として出願し、権利化するのに至っている。
この出願の発明にかかる成形品処理装置の概略を図13ないし図15によって説明する。
この成形品処理装置は、成形機aにより成形された成形品bをそれぞれパレットcに載置した状態で収納するための多段・多列に配列された棚を備える移動可能な収納棚dと、この収納棚dを包囲する処理室eと、成形機aにより成形された成形品bをそれぞれ収納棚dに搬入するために処理室eの側面に設けた搬入ステーションfと、処理室eでの処理をし終えた製品を収納棚dに対して成形品bの搬入と同時に搬出するために処理室eの側面に近接して設けた搬出ステーションgと、搬入ステーションfによる成形品bの搬入位置I′に成形品bが通過可能な開口部kに対応する大きさの複数の扉構成板i1,i2,i3・・・を有する開閉手段hを、また搬出ステーションgによる成形品bの搬出位置O′に少なくとも後処理済みの成形品bが通過可能な開口部kに対応する大きさの複数の扉構成板i1,i2,i3・・・を有する開閉手段h′を処理室eの壁面に設けた。lは成形品取出し部である。
そして、成形機aにより成形された成形品bの処理を行うために、成形品bの搬入位置I′に設けた開閉手段hの扉構成板i1,i2,i3・・・を開閉して成形品bが通過可能な大きさに形成される開口部kから処理室e内に備えた収納棚dの多段・多列に配列した棚に処理室eの側面に設けた搬入ステーションfにより成形品bをパレットc毎搬入し、成形品bの搬出位置O′に設けた開閉手段h′の扉構成板i1,i2,i3・・・を開閉することにより成形品bが通過可能な大きさに形成される開口部kを通じて処理室eによる後処理済みの成形品bを収納棚dの棚から処理室eの側面に設けた搬出ステーションgにてパレットc毎搬出するものである。
このように、成形品bの搬入位置I′および搬出位置O′に設けた開閉手段h,h′の扉構成板i1,i2,i3・・・を開閉して成形品bが通過可能な大きさに形成される開口部kを通じて処理室e内に備える収納棚dの棚に対して成形品bの搬入と搬出とを行うものなので、成形品bの搬入と製品の搬出の際に、処理室e内の後処理のための雰囲気が実質上変化することなく、燃料や材料を有効利用してエネルギーや資源の有効活用をはかろうとするものであった。また、搬入ステーションfと搬出ステーションgとを処理室eを挟んで対向して設け、成形品bの搬入と搬出とを同時に行うことにより、例えば成形品bの搬入数と後処理済みの成形品b、すなわち製品の搬出数を同数にすることにより収納棚dに空きを生ずることなく、処理室e内の成形品bと製品との合計数を処理室eに収納可能な最大の数に保つようにしたものである。
また、セメントモルタルやセラミックスにより成形機aにより成形された成形品bは、処理室e内で加熱、加湿等の後処理がなされると、熱や蒸気等の湿気を受けて亀裂、かけ、さらにはそりや歪み等の変形を生じ、歩留まりが悪いものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の成形品処理装置は、処理室e内に多段・多列の収納棚dを備え、この収納棚dに対して処理室eの側面に対向して設けた搬入ステーションfと搬出ステーションgとにより成形品bをパレットc毎搬入または搬出する構造にすぎないので、成形機aにて成形されたばかりの例えばセメントモルタルやセラミックスよりなる未養生の成形品bは、パレットcを用いて下から支持していただけでは振動や衝撃により崩れ易く、また亀裂やかけなどを生じ易い。しかも、処理室eにて後処理のために加熱または加湿される成形品bは、そりや歪みを生じ易く、歩留まりが悪いものであった。
そして、成形品bの処理室eに対する搬入と搬出には、成形品bの取扱いに慎重さが要求され、多くの時間と手間を要することになっていた。また、上記従来の成形品処理装置は、処理室e内に設けられる収納棚dの1つの棚に対する成形品bの搬入数と搬出数とが限られるため、成形品bの後処理数を飛躍的に増加できず、後処理数を増加するためには収納棚dの棚数を増し、容量を大規模化しなければならないので、処理室e自体も大型化することになる。また、成形品bは収納棚dの棚の容量空間に制約を受けるので、後処理を行うための成形品bの大きさにも制約を受けることになり、大型の成形品bを処理するのには不向きであった。
【0004】
本発明は上記従来の問題点を解決し、成形機にて成形されたばかりの特に炭素粉末、セメントモルタル、セラミックスよりなる未養生の成形品が振動や衝撃により崩れたり、亀裂やかけなどを生じにくく、また成形品が処理室にて後処理されてもそりや歪みを生じにくく、歩留まりが良好になり、しかも成形品の処理室に対する搬入と搬出とが一度に多量に行え、成形品の後処理が処理室自体、大型化しなくても飛躍的に効率化して自動的に行え、そして、大型の成形品を処理するのに適し、さらには構造が簡素化され、製作、組立も容易であり、製造コスト並びに設備費も安価な成形品処理装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は上記課題に鑑みなされ、成形品の成形位置と、処理室に対する成形品の搬入位置と、該搬入位置に隣接する成形品の搬出位置と、搬出位置に隣接する成形品の取出位置とを水平方向に選択的に移動可能に第1、第2、第3の挟持部材を開閉可能に且つ上昇可能および降下可能に設けている成形品処理装置であって、第1の前記挟持部材が搬入位置にパレット毎積み重ねる成形品の上面に第2の前記挟持部材は搬出位置において後処理された成形品の上面からそり防止板を取去って載置可能に設けられたことを特徴とするという手段を採用した。
【0006】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、成形品の成形位置と、処理室に対する成形品の搬入位置と、該搬入位置に隣接する成形品の搬出位置と、該搬出位置に隣接する成形品の取出位置とを水平方向に選択的に移動可能に第1、第2、第3の挟持部材を開閉可能に且つ上昇可能および降下可能に設けている成形品処理装置であって、第2の前記挟持部材が搬出位置において後処理された成形品の上面からそり防止板を取去った後に第3の前記挟持部材が前記搬出位置から後処理後の成形品をパレット毎挟持して成形品の取出位置に移送することを特徴とするとするという手段を採用した。
【0007】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかにおいて成形品の前記成形位置と、処理室に対する成形品の前記搬入位置と、該搬入位置に隣接する後処理後の成形品の前記搬出位置と、該搬出位置に隣接して後処理後の成形品の前記取出位置とを水平方向に選択的に移動可能に設けられる共用のベース体と、該ベース体に開閉可能且つ上昇可能および降下可能に設けられる第1、第2、第3の前記挟持部材とを備え、前記搬出位置において積み重ねられた処理後の成形品を第3の前記挟持部材がパレット毎挟持して成形品の取出位置に移送するのに対し第2の前記挟持部材は処理後の成形品の上面からそり防止板を時間差をつけて取去可能に設けられたことを特徴とするという手段を採用した。
【0008】
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1、請求項2、または請求項3の何れかにおいて、そり防止板の取去位置は、成形品の搬入位置に隣接する前記搬出位置において積み重ねられた後処理後の成形品を第3の前記挟持部材がパレット毎挟持して成形品の取出位置に移送する事前に第2の前記挟持部材が後処理後の成形品の上面からそり防止板を取去可能に設けられることを特徴とするという手段を採用した。
【0009】
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1、請求項2、請求項3、または請求項4の何れかにおいて、第1、第2、第3の前記挟持部材は、水平な案内軌条部を上方に設ける略門形の架台フレームと、該案内軌条部に沿って回転可能な複数対の車輪が装設され、水平方向に成形品の前記成形位置と、該成形品の成形位置に隣接する前記搬入位置と、後処理後の成形品の前記搬出位置と、該搬出位置に隣接する成形品の前記取出位置との間を移動可能に設けられるベース体と、該ベース体に付設される駆動源の駆動力により前記架台フレームの上面を基準面として垂直方向に昇降可能に設けられる昇降板とを備え、該昇降板の両側に対向して開閉可能に設けられる爪部材であることを特徴とするという手段を採用した。
【0010】
また、本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、または請求項5の何れかにおいて、処理室の長手方向に設ける端部の開口を開閉する開閉手段、および該開閉手段に対向して開閉可能に設けられる予備開閉手段とは、開口の全部または大部分を占める大きさをなし、開閉可能に設けられる戸板と、駆動源としてのモータと、前記戸板に一端が固定され、他端側は前記モータの出力シャフトに装設した巻取ドラムに捲回されるワイヤーとにより形成されることを特徴とするという手段を採用した。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に従って本発明を製品として炭素粉末製品を成形し、後処理する場合を一実施形態として説明する。
図1は本発明の成形品処理装置の一実施形態を示す正面図、図2は同じく動作の一例を示す正面図、第3図は同じく斜視図、図4は同じく本実施形態を構成する挟持部材の開閉機構部を示す拡大正面図、図5は同じく挟持部材の拡大平面図、図6は同じく本発明の成形品処理装置の全体の平面図、図7は同じく本実施形態を構成する移送手段の一例を示す斜視図、図8は同じく本実施形態を構成する移送手段の他例を示す斜視図、図9は同じく本実施形態を構成する開閉手段および予備開閉手段の一例を示す斜視図、図10は同じく本実施形態を構成するパレットの一例を示す拡大平面図、図11は同じくパレットの一例を示す拡大側面図、図12は同じくパレットの積み重ね状態を示す拡大断面図である。
【0012】
図10ないし図12において1は成形機2により成形した成形品3を後処理するために載置され、移送したり、保管に供するために使用されるパレットであり、このパレット1は使用時または保管時には所望数が積み重ね可能である。
また、このパレット1は、例えば図10に示すように剛性材により形成され、成形品3が載置されるパレット本体1Aの周囲に積み重ね可能に外回り縁材4が設けられ、該外回り縁材4の上面または下面の一面に位置決め手段5を所望数設けるとともに外回り縁材4の上面または下面の対応する他面には上段または下段に配置される位置決め手段5の先端部6を受け入れる凹面部7を設ける。
【0013】
前記位置決め手段5は位置決めピン8であり、該位置決めピン8は、長さLを外回り縁材4の厚みTよりも長い丈に形成することにより積み重ねられる上段および下段のパレット本体1Aは相互に搬入・搬出手段11の第1、第2、第3の挟持部材12,12′,12″が係脱可能になり、収容空間部9に連通される空隙10が形成される。
【0014】
1′は成形機2にて成形されたばかりの未養生の成形品3の上面に載置されるそり防止板であり、このそり防止板1′は成形品3をパレット1により下面から支持するとともに成形品3の上面に載置されることにより未養生の成形品3が振動や衝撃を受けて崩れたり、また亀裂やかけなどを生ずるのを防止し、しかも、処理室32にて後処理のために加熱または加湿される成形品3が、そりや歪みを生ずるのを防止し、歩留まりを良好にするためのものである。このそり防止板1′は、例えばステンレス、アルミニウム、またはこれらの合金、木材等により形成され、熱、乾燥、湿気に対し、寸法の狂いが少なく、変質が少ないものが用いられる。
【0015】
前記成形機2は例えば図には示さないが、上型と、下型と、下型の周囲に昇降可能に設けられる型枠とにより形成される加圧成形機が用いられる。
また、前記成形品3は、本実施形態のように例えば壁パネル、電極板、融雪板等に用いられる炭素粉末製品のほか、セメントモルタル製品、セラミック等の製品等があげられる。
【0016】
図6、図7、図8において13は成形機2により成形される成形品3を、下面をパレット1により支持されることにより型崩れすることなく、保形性を維持しながら搬入・搬出手段11に移送するための移送手段としてのコンベアである。このコンベア13は、例えば図7に示すように、所望複数のスプロケット14と、該スプロケット14の外周に巻回され台車15が移動可能にコロ16を装設した多数のチェーン素子17aよりなるチェーン17等の動力伝達部品とにより形成されるが、コンベア13は図7、図8に示すものは好適例を示すものであり、これに限らず、例えばローラコンベア、ベルトコンベアであってもよい。
【0017】
S1,S2はコンベア13の傍らに所定の間隔K1をあけて配置されるセンサーであり、このセンサーS1,S2は成形品3がパレット1を介してコンベア13により搬入・搬出手段11に所望個数移送されて来たか否かを検知するためのものである。
【0018】
18はコンベア13により搬入・搬出手段11に移送されて来る成形品3の該当個数をセンサーS1,S2が検知すると、コンベア13の搬路に出没可能に突出するストッパであり、このストッパ18によりコンベア13により移送されて来る所望個数の先行する成形品3は後続の成形品3から分離される。図示する実施形態では、成形品3は3個毎に1ブロックを形成して搬入・搬出手段11に供給されるようになっている。
【0019】
前記搬入・搬出手段11は、図1、図2、図3に示すように、成形品3に後処理を行うために、成形品3の下面をパレット1により支持するとともに成形品3の上面にはそり防止板1′が載置されて積み重ねられる所望数段の成形品3を開閉可能な第1、第2、第3の対向する挟持部材12,12′,12″にて挟持して吊り上げ、且つ上昇可能、移送可能、降下可能の一連の動作を行うためのものである。
また、前記搬入・搬出手段11の第1、第2、第3の対向する挟持部材12,12′,12″は、水平な案内軌条部19,19を上方に設ける略門形の架台フレームFと、該案内軌条部19,19に沿って回転可能な複数対の車輪20が装設された水平方向Yに成形品3の成形位置Pと、該成形品3の成形位置Pに隣接して後記処理室32に対する成形品3の搬入位置Iと、また該搬入位置Iに隣接して処理室32に対する処理後の成形品3の搬出位置Oと、さらに該搬出位置Oに隣接する成形品3の取出位置Qとの間を移動可能に設けられる共用のベース体21と、該ベース体21に付設される駆動源22,22,22の駆動力により架台フレームFの上面を基準面として垂直方向Xに設けられる昇降板23とを備え、該昇降板23の両側に対向して開閉可能且つ上昇可能および降下可能に設けられる爪部材24,24を対向して備えている。
【0020】
そして、成形品3の搬入位置Iにおいて第1の挟持部材12がパレット1毎積み重ねる成形品3の上面に第2の挟持部材12′は搬出位置Oにおいて積み重ねられた処理後の成形品3の上面からそり防止板1′を取去って載置可能に設けられ、そして搬出位置Oにおいて第2の挟持部材12′が積み重ねられた処理後の成形品3の上面からそり防止板1′を取去った後に第3の挟持部材12″が後処理後の成形品3をパレット1毎挟持して成形品3の取出位置Qに移送するように設けられる。
【0021】
前記駆動源22としては、例えば図示する本実施形態ではシリンダ・ロッド22Bが伸縮するシリンダ22Aが用いられるが、これに限ることなく、駆動源としてサーボモータを用いるとともにボール・スクリューを用いてサーボモータの回転を受動して回転され、回転運動を直線運動に変換することにより昇降板23を昇降可能に設けてもよい。これらの駆動源22,22,22の駆動、停止はシーケンスやプログラム等の適宜制御手段を採用することにより第1、第2、第3の対向する挟持部材12,12′,12″の上昇または降下は自動的に制御される。
【0022】
ベース体21を水平方向Yに移動するための移動手段としては、図1および図2に図示する実施形態では例えばモータM1の駆動力を、モータシャフトに装設したピニオン25と、該ピニオン25に歯合され、前記車輪20と同軸に設けたピニオン26と、該ピニオン26が歯合され、案内軌条部19に沿って敷設されたラック27とから形成される。そして、モータM1を駆動することによりモータシャフトに装設したピニオン25を回転すると、該ピニオン25に歯合されるピニオン26はラック27に歯合されながら回転されるので、ベース体21は車輪20が回転されて案内軌条部19に沿って架台フレームF上を所望位置に選択的に往復移動するようになっている。
上記説明では、ベース体21を水平方向Yに移動するための移動手段としてピニオン25,26と、ラック27とを動力伝達部品に用いているが、これに限ることなく例えばスプロケットおよびチェーンとを動力伝達部品に用いて車輪20に伝達することにより案内軌条部19に沿ってベース体21を架台フレームF上の所望位置に移動にすることもできる。なお、モータM1の回転、回転方向、回転速度等は自動的に制御され、共用のベース体21に設けられた第1の挟持部材12、第2の挟持部材12′、第3の挟持部材12″がそれぞれ移送したり、所望位置、例えば成形品3の成形位置P、搬入位置I、搬出位置O、成形品3の取出位置Q等に自動的に停止するように制御される。
【0023】
また、前記爪部材24,24の開閉機構としては、駆動源としてのシリンダ22Aのロッド22Bの伸縮動作により案内棒28,28に案内されて昇降可能になる前記昇降板23の本体ケース23Aの左右に軸29により爪部材24の中間部が枢着され、基端部が軸30にてシリンダ31のロッド31Aの先端に枢着することにより爪部材24,24はシリンダ31の駆動により自動的に開閉される。
【0024】
図6において32は処理室であり、この処理室32は搬入・搬出手段11により成形品3がパレット1毎所望数段、搬入・搬出されるように搬入位置I、および搬出位置Oに開閉可能に設けられる開閉手段33、並びに処理を行う成形品3、および処理後の成形品3をパレット1毎に移送する移送手段34を内部に設けている。
また、前記処理室32は、長手方向の一端32aに搬入位置Iおよび搬出位置Oに臨んで設けられる開口35a,35bが設けられ、他側の端部32cは閉じられ、内部に設けられる移送手段34よりなる所望数の往路W1と復路W2とにより形成される。本実施形態では、図示するように処理室32は、内部に往路W1と復路W2とが1列づつ設けられた循環形式を採用している。
この処理室32は、図示するものは代表的な例示であり、これに限られず、内部には所望数の往路W1と復路W2とを設けてもよい。
【0025】
図6,図9において37は予備開閉手段であり、この予備開閉手段37は処理室32に設ける前記開閉手段33の後段に該開閉手段33と対向して開閉可能に設けられることにより、前記開閉手段33と前記予備開閉手段37とは成形品3が該開閉手段33と予備開閉手段37との間に位置する空間領域38に搬入または搬出されると、交互に位相を違えて開閉操作が行われる。このように、成形品3が開閉手段33と予備開閉手段37との間に位置する空間領域38に搬入または搬出されると、開閉手段33と予備開閉手段37とが交互に位相を違えて開閉操作が行われるようにしたのは、処理室32内の気密性を維持し、無駄な熱や蒸気が処理室32から漏洩するのを防止するためである。
【0026】
また、前記開閉手段33および予備開閉手段37は、開口35a,35bの全部または大部分を占める大きさに形成され、開口35a,35bに対し開閉可能に設けられる戸板39、および該戸板39に一端が固定されるワイヤー40を巻取ドラム41に捲回するモータM2よりなる。また、モータM2の負荷を軽減するために、錘Gをワイヤー40の他端に取付ることにより負荷を軽減してもよい。
【0027】
前記移送手段34は、図7、図8に示すように前記コンベア13と同様に、例えばモータMの駆動力を受動して回転する所望複数のスプロケット14と、該スプロケット14の外周に巻回され台車15が移動可能にコロ16を装設した多数のチェーン素子17aよりなるチェーン17等の動力伝達部品とにより形成される。しかし、図示するものは好適例であり、これに限らず、例えばローラコンベア、ベルトコンベアであってもよい。
【0028】
また、処理室32内に設けられる所望数の往路W1から復路W2へと成形品3を受け渡すための移送手段34′は、例えば図7に示すようにシリンダを駆動源とするプッシャ42が使用してパレット1毎成形品3を押圧移動するほか、図8に示すように往路W1と復路W2との移送手段34,34の端部に交叉して配置されるスプロケット14′の外周に巻回されコロ16′を装設した多数のチェーン素子17′aよりなるチェーン17′を起伏杆43の起動または伏動することにより往路W1と復路W2との移送手段34のチェーン17に対して僅か上昇するか同高さに降下させることによりパレット1毎成形品3を往路W1から復路W2に受け渡すようになっている。
【0029】
44は製品取出機構部であり、この製品取出機構部44により処理済の成形品3はパレット1から排出コンベア45により搬送される木製パレット46上に移送されて製品を得る。そして、空のパレット1は取出コンベア47から洗浄コンベア48に設けた図には示されない回転ブラシの払拭により清掃された後に前記コンベア13に移送され、再使用に供される。
【0030】
本発明の一実施形態は以上の構成からなり、先ず成形機2により成形された炭素粉末により成形された成形品3は、その後加熱することにより乾燥したり、蒸気により加湿して養生される等の後処理を行うために移送手段としてのコンベア13にて成形品3の成形位置P上を移送されるパレット1に載置され、後段の処理室32に向かって移送されて行く。
この際、未養生の成形品3をパレット1上に載置させて移送を行う等するのは、成形品3が振動や衝撃により崩れ易く、亀裂などを生じ易いのを保護し、精度や品質が良く、歩留まりを良くするためである。
【0031】
次いで、成形品3がパレット1を介してコンベア13により成形品3の成形位置P上を順次搬送されて来ると、コンベア13の傍らに所定の間隔K1をあけて配置したセンサーS1,S2により搬入・搬出手段11に移送されて来る成形品3の個数が検知され、ストッパ18がコンベア13に突出することにより成形機2により成形され、コンベア13により移送されて来る後続の成形品3から後処理を行うための成形品3の分離を行う。図示する本実施形態では、後処理を行う成形品3は3個毎に1ブロックを形成して後段の搬入・搬出手段11に供給されるようになっている。
【0032】
[成形品の受け渡し工程]
そして、成形品3がコンベア13上を3個毎に1ブロックとして順次、搬入・搬出手段11に送られて来ると、駆動源22のシリンダ22Aが駆動し、シリンダ・ロッド22Bが架台フレームFの上面を基準面として伸びるので、昇降板23は案内棒28,28に案内されながら3個毎に1ブロックを形成してパレット1上に載置されている成形品3に対して第1の挟持部材12は降下されて行く。この時、昇降板23の本体ケース23Aの左右に軸29により中間部が枢着され、基端部が軸30にてシリンダ31のシリンダ・ロッド31Aの先端に枢着されている開閉可能な第1の挟持部材12としての爪部材24,24は、シリンダ・ロッド31Aが縮んでいるので、開いたまま降下される。
【0033】
その後、昇降板23が最低位置に降下すると、シリンダ31が駆動してシリンダ・ロッド31Aが伸長するので、第1の挟持部材12としての爪部材24,24は、軸29を中心として閉じ、3個の成形品3を1ブロックとしてパレット1毎挟持する(図1参照)。
【0034】
この際、本実施形態で使用されるパレット1は、例えば図10ないし図12に示すように剛性材により形成され、パレット本体1Aの周囲に配した外回り縁材4の上面または下面の一面に位置決め手段5として外回り縁材4の厚みTよりも長い長さLの位置決めピン8が所望数設けられているので、コンベア13に対してパレット本体1Aとの間に間隙が確保されるため、爪部材24,24の挟持は容易かつ確実になる。
【0035】
それから、再びシリンダ22Aが駆動し、シリンダ・ロッド22Bが架台フレームFの上面を基準面として縮むので、昇降板23は案内棒28,28に案内されながら上昇されるため、第1の挟持部材12としての爪部材24,24により挟持された成形品3は3個を1ブロックとしてパレット1毎最高位置まで上昇される。
【0036】
次いで、搬入・搬出手段11のモータM1が駆動されることによりモータシャフトに装設したピニオン25が回転されると、該ピニオン25に歯合されるピニオン26はラック27に歯合されながら回転されるので、3個を1ブロックとしてパレット1毎挟持している第1の挟持部材12としての爪部材24,24を有するベース体21は車輪20が回転されて案内軌条部19,19に沿って水平方向Yへ架台フレームFの上方を所望位置、すなわち処理室32に対する成形品3の搬入位置Iに第1の挟持部材12としての爪部材24,24は移動される。
【0037】
この際、第1の挟持部材12としての爪部材24,24がベース体21とともに搬入位置Iに水平方向Yに移動すると、共用のベース体21に第1の挟持部材12と隣接して設けられる第2の挟持部材12′は成形品3の搬入位置Iから成形品3の搬出位置Oに、また第2の挟持部材12′に隣接して設けられる第3の挟持部材12″は搬出位置Oから成形品3の取出位置Qにそれぞれ移送されることになる。
【0038】
そして、再び駆動源22のシリンダ22Aが駆動し、シリンダ・ロッド22Bが架台フレームFを基準面として伸びるので、昇降板23が案内棒28,28に案内されながら降下するため、3個毎を1ブロックとして第1の挟持部材12としての爪部材24,24によりパレット1毎挟持されている成形品3は、処理室32に成形品3を移送するための移送手段34の所望位置、すなわち搬入位置Iへと降下して行く。
【0039】
また、成形品3の搬入位置Iから隣接する搬出位置Oに水平方向Yに移動した第2の挟持部材12′の爪部材24,24は、同様に駆動源22のシリンダ22Aが駆動し、シリンダ・ロッド22Bが架台フレームFの上面を基準面として伸びるので、昇降板23が案内棒28,28に案内されながら降下するため、当初は搬出位置Oにおいて予めパレット1の上面に設置されているそり防止板1′に向かって降下して行く。この第2の挟持部材12′の降下動作は、前述の第1の挟持部材12の降下動作に対して時間差をつけて行われる。
この時、成形品3の搬出位置Oに位置していた第3の挟持部材12″としての爪部材24,24は、第1の挟持部材12が共用のベース体21を介して水平方向Yに成形品3の成形位置Pから搬入位置Iに移送するのに伴って水平方向Yに成形品3の取出位置Qに移送され、待機している。
【0040】
そして、既述のように3個毎を1ブロックとして第1の挟持部材12としての爪部材24,24によりパレット1毎挟持されている成形品3が、処理室32に対する搬入位置Iにおいて降下すると、シリンダ31が駆動し、シリンダ・ロッド31Aが縮むので、基端部が軸30にてシリンダ31のシリンダ・ロッド31Aの先端に枢着されている爪部材24,24が開く。このため、成形品3は3個を1ブロックとしてパレット1毎処理室32に対する搬入・搬出手段11の移送手段34上の台車15上に受け渡される。
【0041】
このように、成形品3が3個を1ブロックとしてパレット1毎搬入位置Iに位置して搬入・搬出手段11の移送手段34上の台車15上に受け渡されると、再びシリンダ22Aが駆動し、シリンダ・ロッド22Bが架台フレームFの上面を基準面として縮むので、昇降板23は案内棒28,28に案内されながら上昇されるため、第1の挟持部材12の爪部材24,24は最高位置まで上昇されることになる。
【0042】
[そり防止板の載置工程]
この間、成形機2により成形される成形品3を成形位置Pから搬入位置Iへと移送するための第1の挟持部材12と隣接して共用のベース体21に成形品3の搬入位置Iから処理室32に対する処理後の成形品3の搬出位置Oまで水平方向Yへ移動している第2の挟持部材12′の爪部材24,24は、シリンダ22Aが駆動して伸長することにより降下する。そして、シリンダ31が駆動してシリンダ・ロッド31Aが伸長することにより軸29を中心として閉じるため、当初にパレット1上に設置しているそり防止板1′を既に挟持する。
【0043】
そして、再びシリンダ22Aが駆動し、シリンダ・ロッド22Bが縮み、昇降板23が上昇することにより第2の挟持部材12′がそり防止板1′を挟持したまま搬出位置Oを最高位置まで上昇する。
それから、再びモータM1が駆動して反転することによりモータシャフトに装設したピニオン25が逆に回転されると、該ピニオン25に歯合されるピニオン26はラック27に歯合されながら逆回転されるので、共用のベース体21は案内軌条部19,19に沿って旧位に移動するため、このベース体21に設けられている第1の挟持部材12としての爪部材24,24は、搬入位置Iから再び成形品3の成形位置Pへと移送され、2回目の成形品3の受け渡し作業を行うことになる。
【0044】
そして、第1の挟持部材12と隣接してベース体21に設けられている第2の挟持部材12′は、既述のようにそり防止板1′を把持して搬出位置Oから搬入位置Iへと移送される。また、第3の挟持部材12″も共用のベース体21が移動するのに伴って成形品3の取出位置Qから処理室32に対する成形品3の搬出位置Oへと移送され、処理後の成形品3の取出し操作に備える。
【0045】
また、前述のように第2の挟持部材12′が3個のそり防止板1′を把持したまま搬出位置Oから搬入位置Iまで移送されると、再び駆動源22としてのシリンダ22Aが駆動することによりそり防止板1′は降下される。その後、シリンダ31が駆動してロッド31Aが伸びることにより第2の挟持部材12′の爪部材24,24は軸29,29を中心に開かれるので、前述のように既に3個を1ブロックとして第1の挟持部材12により成形品3の成形位置Pから搬入位置Iへ受渡されている成形品3の上面にそり防止板1′は載置される。
【0046】
このような操作手順が所望回数繰り返して行われることにより成形機2により成形される成形品3は、パレット1により下面を支持された状態で3個を1ブロックとして第1の挟持部材12の爪部材24,24により挟持され、成形品3の成形位置Pから搬入位置Iへ受渡され、またそれぞれの成形品3の上面には第2の挟持部材12′の爪部材24,24によりそり防止板1′は載置される。こうして、成形品3は下面がパレット1により支持され、上面にはそり防止板1′が載置された状態で所望数段が積み重ねられる。
【0047】
この際、パレット1は、例えば図9ないし図11に示すように剛性材により形成され、パレット本体1Aの周囲に配置した外回り縁材4の上面または下面の一面に位置決め手段5として外回り縁材4の厚みTよりも長い長さLの位置決めピン8が所望数設けられ、しかも外回り縁材4の上面または下面の対応する他面には上段または下段に配置される位置決めピン8の先端部6を受け入れる凹面部7を設けているので、成形品3を載置するために積み重ねられるパレット1相互間の位置決めが迅速かつ確実に行え、振動を受けても積み重ね状態が崩れることがなく、パレット1相互間には空隙10が確保される。この空隙10は第1の挟持部材12の爪部材24,24の挟持を容易かつ確実になすのと、後述の処理室32内での後処理を行う場合に、熱と蒸気とを効率良く成形品3に付与することができるようになる。
また、前述のように処理室32に対する搬出位置Oに移動した第3の挟持部材12″は、後述のように処理室32にて後処理され、パレット1を介して所望数段積み重ねられている成形品3に向かって降下することにより成形品3の搬出操作が行われることになる。
【0048】
[成形品の搬入−後処理工程]
その後、処理室32における移送手段34のモータMを駆動すると、このモータMの駆動力を受動して上流側のスプロケット14が回転するので、このスプロケット14の外周に巻回され、コロ16を装設した多数のチェーン素子17aよりなるチェーン17等の動力伝達部品が台車15を移送するため、この台車15上にパレット1を介して載置された成形品3は、3個を1ブロックとして処理室32の一端32aに搬入位置Iに臨んで設けられる開口35a内の往路W1へと移送されて行き、後処理が行われる。
【0049】
ところで、処理室32の長手方向の一端32aの内部には、搬入位置Iに近接して設けられている開閉手段33の戸板39は、モータM2により巻取ドラム41にワイヤー40が捲回されて上方へ牽引されることにより開口35aが開かれている。また、処理室32の他端32b内に復路W2に対応して搬出位置Oに近接して設けられる開閉手段33の戸板39も、搬入位置I側の開閉手段33と同様に同期してモータM2により巻取ドラム41にワイヤー40が捲回されて上方へ牽引されることにより開口35bが開かれるようになる。
【0050】
また、処理室32には、搬入位置I側の開閉手段33の後段に該開閉手段33と対向して予備開閉手段37が設けられているので、3個を1ブロックとしてパレット1毎成形品3が移送手段34により該開閉手段33と予備開閉手段37との間に位置する空間領域38に搬入または搬出されると、その時、予備開閉手段37は閉じられ、処理室32内の気密性を維持している。その後、開閉手段33はモータM2が駆動して巻取ドラム41からワイヤー40が繰り出されて戸板39が降下し、戸板39により開口35bが閉じられると、今度は予備開閉手段37はモータM2が駆動し巻取ドラム41にワイヤー40が捲回されて上方へ牽引されることにより開口35bから戸板39が開かれる。すなわち、予備開閉手段37と開閉手段33とは交互に位相を違えて開閉操作が行われる。このように、成形品3が開閉手段33と予備開閉手段37との間に位置する空間領域38に搬入または搬出されると、開閉手段33と予備開閉手段37とが交互に位相を違えて開閉操作が行われるため、処理室32内の気密性が維持され、熱や蒸気が処理室32から不用意に漏洩するのを防止し、無駄なエネルギー消費が防止される。
【0051】
こうして、3個を1ブロックとしてパレット1毎所望数段積み重ねられた成形品3は、移送手段34により処理室32内を搬入位置I側の予備開閉手段37を通過して往路W1を移送され、搬出位置O側の予備開閉手段37を通過するまでの間、処理室32内で後処理が行われる。
【0052】
この際、前述のように成形品3が載置され、積み重ねられているパレット1相互間には、位置決めピン8により収容空間部9に連通される空隙10が確保されるので、この空隙10を通じて熱や蒸気が収容空間部9内のセメントモルタルにより形成される成形品3に円滑かつ確実に伝達されて加熱、加湿が行われるため、成形品3の養生が無駄な熱や蒸気を要することなく効率的に行える。
【0053】
しかも、成形機2により成形される炭素粉末よりなる成形品3は下面がパレット1により支持され、上面にはそり防止板1′が載置されるので、振動や衝撃を受けた場合にも、下面からはパレット1により、また上面からはそり防止板1′により保護されるので、崩れたり、亀裂やかけなどが生じにくく、処理室32にて加熱、加湿される等の後処理される場合でもそりや歪みを生じにくく、歩留まりが良好になる。
【0054】
また、処理室32内での往路W1から復路W2への成形品3の受け渡しも、例えば図7に示すようにシリンダの駆動によるプッシャ42の押圧によりパレット1毎成形品3を往路W1から復路W2へと受け渡しが行われるほか、図8に示すように往路W1と復路W2との移送手段34の端部に交叉して配置されるスプロケット14′の外周に巻回されコロ16′を装設した多数のチェーン素子17′aよりなるチェーン17′を起伏杆43が起動または伏動することにより往路W1と復路W2との移送手段34のチェーン17に対して僅か上昇するか同高さに降下され、パレット1毎成形品3を往路W1から復路W2に受け渡すこともでき、成形品3は往路W2の移送手段34により移送されて行くうちに後処理が行われる。
【0055】
また、処理室32内での成形品3の後処理は、図13ないし図15に示すような従来の成形品処理装置のように、処理室e内に多段・多列の収納棚dを設け、この多段・多列の収納棚dに対して成形品bを処理室eの側面に対向して設けた搬入ステーションfと搬出ステーションgとにより搬入または搬出するのとは異なり、成形機2により成形され、パレット1に載置された成形品3は前述のように位置決め手段5により相互に位置決めされるパレット1を介して所望数段、積み重ねられて搬入位置Iから処理室32内に搬入されて後処理が行われ、処理室32から積み重ね状態のまま搬出位置Oへ搬出されることになるので、従来のように収納棚dの1つの棚に対する成形品bの搬入数と搬出数が限られることない。
しかも、従来のように収納棚dを用いて後処理が行われるものではないので、処理室32の容量が充分に確保されて大型化することなく、小型の処理室32であっても成形品3の後処理数を飛躍的に増加して効率的な後処理が行える。しかも、従来のように、収納棚dを用いて成形品の後処理をするのとは異なり、積み重ね状態で後処理が行われるので、成形品3の大きさも制約を受けることなく、大型の成形品3を処理するのに適する。
【0056】
このように、処理室32への成形品3の搬入と搬出とは、搬入・搬出手段11によりパレット1を介して所望数段積み重ねられた成形品3を処理室32の長手方向の一端32aの搬入位置Iおよび搬出位置Oに臨んで設けられる開口35a,35bの全部または大部分、図示する実施形態では全部を占める大きさの戸板39が開閉される開閉手段33と予備開閉手段37を通じて積み重ね状態のまま処理室32に対して一括して搬入または搬出がなされるので、時間と手間を要することになく、迅速かつ効率的に後処理を行うことができる。
【0057】
[成形品の取出工程]
そして、第3の挟持部材12″の爪部材24,24は、搬出位置Oにおいてパレット1を介して所望数段積み重ねられた成形品3に向かって最低位置に降下すると、シリンダ31が駆動し、シリンダ・ロッド31Aが伸長することにより爪部材24,24が軸29を中心として閉じるので、パレット1毎3個を1ブロックとして処理室32にて後処理される成形品3を挟持することになる。その後、再びシリンダ22Aが駆動し、シリンダ・ロッド22Bが架台フレームFの上面を基準面として縮んで昇降板23が案内棒28,28に案内されながら上昇されるため、第3の挟持部材12″としての爪部材24,24により挟持される成形品3は、3個を1ブロックとしてパレット1毎最高位置まで上昇される。
【0058】
その後、搬入・搬出手段11のモータM1を駆動することによりモータシャフトに装設したピニオン25が回転されると、該ピニオン25に歯合されるピニオン26はラック27に歯合されながら回転されるので、第1の挟持部材12、第2の挟持部材12′、第3の挟持部材12″を備えている共用のベース体21は、車輪20が回転されることにより案内軌条部19,19に沿って水平方向Yへ架台フレームFの上方を移送し、第3の挟持部材12″は成形品3の搬出位置Oから取出位置Qに移送し、成形品3の取出しが行われることになる。
【0059】
そして、第3の挟持部材12″が後処理が終えた成形品3を爪部材24,24に3個を1ブロックとして挟持したまま搬出位置Oから取出コンベア47の取出位置Qに移送されると、シリンダ22が駆動し、シリンダ・ロッド22Aが伸びるので、成形品3は爪部材24,24に挟持されたまま降下される。そして、シリンダ31が駆動し、ロッド31Aが駆動するので、爪部材24,24は開かれ、成形品3は成形品3の取出位置Qに受け渡されて製品取出機構部44を介してパレット1上から排出コンベア45の木製パレット46上に載置されて製品を得る。また、成形品3が取り出された空のパレット1は、取出コンベア47から洗浄コンベア48に設けた図には示されない回転ブラシの払拭により清掃された後に前記コンベア13に移送され、再使用に供される。
【0060】
また、共用のベース体21に備えられている第2の挟持部材12′は搬入位置Iから搬出位置Oへ移送され、処理室32から搬出され、積み重ねられている後処理後の成形品3の上面から再びそり防止板1′を取去って第1の挟持部材12が成形品3の成形位置Pから搬入位置Iへ、また成形位置Pから搬入位置Iへと移送されることによる成形品3の上面へ載置するという操作が繰り返して行われることになる。
このようにして、成形機2による成形品3の成型から処理室32に対して搬入・搬出手段11による成形品3の搬入、また処理室32内での成形品3の後処理、さらには後処理後の成形品3の搬出、成形品3の取出し等の一連の作業が繰り返し行われ、作業を終える。
【0061】
なお、上記実施形態では、炭素粉末の成形品3を成形機2により成形し、処理室32にて後処理する場合を代表的に説明したが、これは例示であり、成形品3はこのほかにもセメントモルタル製品、セラミック等の製品等があげられる。
【0062】
また上記実施形態では、処理室32により成形品3の後処理を行うために、搬入・搬出手段11によりパレット1を介して3個を1ブロックとして成形品3を搬入位置Iに移送したり、また、搬出位置Oから製品の取出位置Pに移送したりする場合を代表的に説明したが、これは例示であり1ブロックを形成する成形品3およびパレット1の設置個数の増減変更は自由に行える。
【0063】
また、上記実施形態では、処理室32により成形品3の後処理を行うために、成形機2により成形された成形品3をパレット1を介して3個を1ブロックとして搬入位置Iに移送する場合に、搬入・搬出手段11により1段づつ積み重ねるとともに、処理室32にて後処理が済んで搬出位置Oに搬出された積み重ね状態の成形品3を製品取出機構部44に移送する場合に、搬入・搬出手段11により1段づつ行う場合を代表的に説明したが、これは例示であり、本発明は搬入・搬出手段11の第1、第2、第3の挟持部材12,12′,12″の爪部材24,24の長さ、形状を変更することにより容易に所望数段毎にパレット1毎成形品3を効率よく搬入位置Iに移送したり、製品取出機構部44に移送することができる。
【0064】
さらに、上記実施形態ではパレット1を挟持して吊り上げ、上昇、移送、降下させる一連の動作を行うための搬入・搬出手段11の第1の挟持部材12、第2の挟持部材12′、第3の挟持部材12″を、架台フレームFの上面を基準面として垂直方向Xに昇降可能に設ける駆動源22としては、例えば図示ではシリンダ22Aが用いられるが、これに限ることなく、駆動源としてサーボモータを用いるとともにボール・スクリューを用いてサーボモータの回転を受動して回転させ、回転運動を直線運動に変換することにより搬入・搬出手段11の挟持部材12,12′,12″を垂直方向Xに昇降可能に設けてもよい。
【0065】
さらに、本発明は、搬入・搬出手段11は、共用のベース体21に第1、第2、第3の挟持部材12,12′,12″を備えたことにより未養生の成形品3の下側をパレット1にて支持し、上面にはそり防止板1′を載置することにより成形品3の後処理を行い、後処理後は成形品3の上面から自動的にそり防止板1′を取去るようにしているが、これは代表的な例示を示すものであり、これに限られない。例えば本発明は、処理室32に対する成形品3の搬入位置I、該搬入位置Iに隣接する搬出位置Oとの少なくとも2位置を水平方向Yに選択的に移動可能に個別な第1、第2の挟持部材12,12′を開閉可能に且つ上昇可能および降下可能に設け、前記搬入位置Iに第1の前記挟持部材12がパレット1毎成形品3を積み重ねるのに対し第2の前記挟持部材12′は成形品3の上面にそり防止板1′を時間差をつけて載置可能に設けたことにより、成形機2にて成形されたばかりの特に炭素粉末、セメントモルタル、セラミックスよりなる未養生の成形品3が振動や衝撃により崩れたり、亀裂やかけなどを生じにくく、また成形品3が処理室32にて後処理されてもそりや歪みを生じにくく、歩留まりを良好にすることができ、成形品3の処理室32に対する搬入と搬出とが一度に多量に行え、また成形品3の後処理が処理室自体、大型化しなくても飛躍的に効率化できる。
また、本発明は、同様に処理室32に対する成形品3の搬出位置O、該搬出位置Oに隣接する成形品3の取出位置Qとの少なくとも2位置を水平方向Yに選択的に移動可能に個別な第2、第3の挟持部材12,12′を開閉可能に且つ上昇可能および降下可能に設け、前記搬出位置Oに積み重ねられた処理後の成形品3を第3の前記挟持部材13″がパレット1毎挟持して取出位置Qに移送するのに対し第2の前記挟持部材12′は成形品3の上面からそり防止板1′を時間差をつけて取去可能に設けられたことを特徴とするので、成形機2にて成形された特に炭素粉末等よりなる未養生の成形品3が振動や衝撃により崩れたり、亀裂やかけなどを生ずることなく後処理を行うことができ、歩留まりが良好になり、成形品3の処理室32に対する搬入が一度に多量に行え、成形品の後処理が処理室自体、大型化しなくても飛躍的に効率化できる。
【0066】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の発明は以上のように、成形品の成形位置と、処理室に対する成形品の搬入位置と、該搬入位置に隣接する成形品の搬出位置と、搬出位置に隣接する成形品の取出位置とを水平方向に選択的に移動可能に第1、第2、第3の挟持部材を開閉可能に且つ上昇可能および降下可能に設けている成形品処理装置であって、第1の前記挟持部材が搬入位置にパレット毎積み重ねる成形品の上面に第2の前記挟持部材は搬出位置において後処理された成形品の上面からそり防止板を取去って載置可能に設けられたことを特徴とするので、成形機にて成形されたばかりの特に炭素粉末、セメントモルタル、セラミックスよりなる未養生の成形品が振動や衝撃により崩れたり、亀裂やかけなどを生じにくく、また成形品が処理室にて後処理されてもそりや歪みを生じにくく、歩留まりが良好になる。しかも、成形品の処理室に対する搬入と搬出とが一度に多量に行え、成形品の後処理が処理室自体、大型化しなくても飛躍的に効率化できる。そして、大型の成形品を処理するのに適する。さらには、構造が簡素化し、製作、組立も容易であり、製造コスト並びに設備費も安価になる。
【0067】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、成形品の成形位置と、処理室に対する成形品の搬入位置と、該搬入位置に隣接する成形品の搬出位置と、該搬出位置に隣接する成形品の取出位置とを水平方向に選択的に移動可能に第1、第2、第3の挟持部材を開閉可能に且つ上昇可能および降下可能に設けている成形品処理装置であって、第2の前記挟持部材が搬出位置において後処理された成形品の上面からそり防止板を取去った後に第3の前記挟持部材が前記搬出位置から後処理後の成形品をパレット毎挟持して成形品の取出位置に移送することを特徴とするので、成形機にて成形された特に炭素粉末、セメントモルタル、セラミックスよりなる成形品が振動や衝撃により崩れたり、亀裂やかけなどを生ずることなく後処理を行うことができ、歩留まりが良好になる。しかも、成形品の処理室に対する搬入が一度に多量に行え、成形品の後処理が処理室自体、大型化しなくても飛躍的に効率化できる。そして、大型の成形品を処理するのに適する。さらには、構造が簡素化し、製作、組立も容易であり、製造コスト並びに設備費も安価になる。
【0068】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかにおいて、成形品の前記成形位置と、処理室に対する成形品の前記搬入位置と、該搬入位置に隣接する後処理後の成形品の前記搬出位置と、該搬出位置に隣接して後処理後の成形品の前記取出位置とを水平方向に選択的に移動可能に設けられる共用のベース体と、該ベース体に開閉可能且つ上昇可能および降下可能に設けられる第1、第2、第3の前記挟持部材とを備え、前記搬出位置において積み重ねられた処理後の成形品を第3の前記挟持部材がパレット毎挟持して成形品の取出位置に移送するのに対し第2の前記挟持部材は処理後の成形品の上面からそり防止板を時間差をつけて取去可能に設けられたことを特徴とするので、成形機にて成形された特に炭素粉末、セメントモルタル、セラミックスよりなる成形品が処理室にて後処理されてもそりや歪みを生じにくく、しかも、成形品の処理室に対する搬出が一度に多量に行え、成形品の後処理が処理室自体、大型化しなくても飛躍的に効率化でき、歩留まりが良好になる。
そして、大型の成形品を後処理するのに適する。さらには、構造が簡素化し、製作、組立も容易であり、製造コスト並びに設備費も安価になる。
【0069】
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1、請求項2、または請求項3の何れかにおいて、そり防止板の取去位置は、成形品の搬入位置に隣接する前記搬出位置において積み重ねられた後処理後の成形品を第3の前記挟持部材がパレット毎挟持して成形品の取出位置に移送する事前に第2の前記挟持部材が後処理後の成形品の上面からそり防止板を取去可能に設けられることを特徴とするので、特に炭素粉末、セメントモルタル、セラミックスよりなる成形品を後処理する場合に成形品の上面にそり防止板を載置できるため、成形品が振動や衝撃により崩れたり、亀裂やかけなどを生じにくく、また成形品が処理室にて後処理される場合にも加熱や加湿によりそりや歪みを生じにくく、歩留まりが良好になる。また、成形品の後処理を行う場合に、そり防止板を搬入位置にて成形品の上面に自動的に載置したり、後処理後には搬出位置において成形品の上面から自動的にそり防止板を取去ることができるため、成形品の処理室に対する搬入と搬出とが一度に多量に行え、成形品の後処理が飛躍的に効率化できる。そして、大型の成形品を処理するのに適する。さらには、構造が簡素化し、製作、組立も容易であり、製造コスト並びに設備費も安価になる。
【0070】
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1、請求項2、請求項3、または請求項4の何れかにおいて、第1、第2、第3の前記挟持部材は、水平な案内軌条部を上方に設ける略門形の架台フレームと、該案内軌条部に沿って回転可能な複数対の車輪が装設され、水平方向に成形品の前記成形位置と、該成形品の成形位置に隣接する前記搬入位置と、後処理後の成形品の前記搬出位置と、該搬出位置に隣接する成形品の前記取出位置との間を移動可能に設けられるベース体と、該ベース体に付設される駆動源の駆動力により前記架台フレームの上面を基準面として垂直方向に昇降可能に設けられる昇降板とを備え、該昇降板の両側に対向して開閉可能に設けられる爪部材であることを特徴とするので、成形機により成形された成形品を処理室にて後処理する場合に、そり防止板を成形品の上面に自動的に載置して搬入位置から成形品を搬入したり、後処理が済んだ成形品を排出コンベアに移送するのに成形品の上面からそり防止板を自動的に取去ることができ、効率的に成形品の後処理を行うことができる。
【0071】
また、本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、または請求項5の何れかにおいて、処理室の長手方向に設ける端部の開口を開閉する開閉手段、および該開閉手段に対向して開閉可能に設けられる予備開閉手段とは、開口の全部または大部分を占める大きさをなし、開閉可能に設けられる戸板と、駆動源としてのモータと、前記戸板に一端が固定され、他端側は前記モータの出力シャフトに装設した巻取ドラムに捲回されるワイヤーとにより形成されることを特徴とするので、成形機により成形された成形品を後処理のために搬入したり、搬出する場合に、効率良く成形品を搬入したり、搬出することができるとともに簡単な取り扱いで容易かつ確実に開閉が行え、さらには密閉度が維持されるため、処理室内の熱や蒸気等が不用意に漏れ、エネルギーを無駄に損失するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の成形品処理装置の一実施形態を示す正面図である。
【図2】同じく動作の一例を示す正面図である。
【図3】同じく斜視図である。
【図4】同じく同じく本実施形態を構成する挟持部材の開閉機構部を示す拡大正面図である。
【図5】同じく同じく挟持部材の拡大平面図である。
【図6】同じく本発明の成形品処理装置の全体の平面図である。
【図7】同じく本実施形態を構成する移送手段の一例を示す斜視図である。
【図8】同じく本実施形態を構成する移送手段の他例を示す斜視図である。
【図9】同じく本実施形態を構成する開閉手段および予備開閉手段の一例を示す斜視図である。
【図10】同じく本実施形態を構成するパレットの一例を示す拡大平面図である。
【図11】同じくパレットの拡大側面図である。
【図12】同じくパレットの積み重ね状態を示す拡大断面図である。
【図13】従来の成形品処理装置を示す平面図である。
【図14】同じく側面図である。
【図15】同じく開閉手段を示す正面図である。
【符号の説明】
1 パレット
2 成形機
3 成形品
5 位置決め手段
10 空隙
11 搬入・搬出手段
12 挟持部材
12′ 挟持部材
12″ 挟持部材
13 コンベア
18 ストッパ
19 案内軌条部
22A シリンダ
23 昇降板
24 爪部材
31 シリンダ
32 処理室
34 移送手段
34′ 移送手段
F 架台フレーム
M モータ
M1 モータ
M2 モータ
X 垂直方向
Y 水平方向

Claims (6)

  1. 成形品の成形位置と、処理室に対する成形品の搬入位置と、該搬入位置に隣接する成形品の搬出位置と、搬出位置に隣接する成形品の取出位置とを水平方向に選択的に移動可能に第1、第2、第3の挟持部材を開閉可能に且つ上昇可能および降下可能に設けている成形品処理装置であって、第1の前記挟持部材が搬入位置にパレット毎積み重ねる成形品の上面に第2の前記挟持部材は搬出位置において後処理された成形品の上面からそり防止板を取去って載置可能に設けられたことを特徴とする成形品処理装置。
  2. 成形品の成形位置と、処理室に対する成形品の搬入位置と、該搬入位置に隣接する成形品の搬出位置と、該搬出位置に隣接する成形品の取出位置とを水平方向に選択的に移動可能に第1、第2、第3の挟持部材を開閉可能に且つ上昇可能および降下可能に設けている成形品処理装置であって、第2の前記挟持部材が搬出位置において後処理された成形品の上面からそり防止板を取去った後に第3の前記挟持部材が前記搬出位置から後処理後の成形品をパレット毎挟持して成形品の取出位置に移送することを特徴とする成形品処理装置。
  3. 成形品の前記成形位置と、処理室に対する成形品の前記搬入位置と、該搬入位置に隣接する後処理後の成形品の前記搬出位置と、該搬出位置に隣接して後処理後の成形品の前記取出位置とを水平方向に選択的に移動可能に設けられる共用のベース体と、該ベース体に開閉可能且つ上昇可能および降下可能に設けられる第1、第2、第3の前記挟持部材とを備え、前記搬出位置において積み重ねられた処理後の成形品を第3の前記挟持部材がパレット毎挟持して成形品の取出位置に移送するのに対し第2の前記挟持部材は処理後の成形品の上面からそり防止板を時間差をつけて取去可能に設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の成形品処理装置。
  4. そり防止板の取去位置は、成形品の搬入位置に隣接する前記搬出位置において積み重ねられた後処理後の成形品を第3の前記挟持部材がパレット毎挟持して成形品の取出位置に移送する事前に第2の前記挟持部材が後処理後の成形品の上面からそり防止板を取去可能に設けられることを特徴とする請求項1、請求項2、または請求項3の何れかに記載の成形品処理装置。
  5. 第1、第2、第3の前記挟持部材は、水平な案内軌条部を上方に設ける略門形の架台フレームと、該案内軌条部に沿って回転可能な複数対の車輪が装設され、水平方向に成形品の前記成形位置と、該成形品の成形位置に隣接する前記搬入位置と、後処理後の成形品の前記搬出位置と、該搬出位置に隣接する成形品の前記取出位置との間を移動可能に設けられるベース体と、該ベース体に付設される駆動源の駆動力により前記架台フレームの上面を基準面として垂直方向に昇降可能に設けられる昇降板とを備え、該昇降板の両側に対向して開閉可能に設けられる爪部材であることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、または請求項4の何れかに記載の成形品処理装置。
  6. 処理室の長手方向に設ける端部の開口を開閉する開閉手段、および該開閉手段に対向して開閉可能に設けられる予備開閉手段とは、開口の全部または大部分を占める大きさをなし、開閉可能に設けられる戸板と、駆動源としてのモータと、前記戸板に一端が固定され、他端側は前記モータの出力シャフトに装設した巻取ドラムに捲回されるワイヤーとにより形成されることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、または請求項5の何れかに記載の成形品処理装置。
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